【インタビュー】プロサーファーの村田嵐(21)がプロボクシングに挑戦!12・10にプロテスト前のレーニングマッチへ!

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『JEEPグラディエーターか、イイ車選ぶな~』と思ってyoutube見てたら、何やらボクシングを始めしかもプロテストまで受けますと。車・サーフィン・格闘技、男子が好きなもの全部やっちゃう気になるプロサーファー、村田嵐選手にお話を聞いてきました!


――まずプロサーファーである村田嵐選手についてお聞かせください。いつどこで始めたという最初のサーフィンの記憶は?
「7歳、三重県国府の浜、ですね。とりあえず気持ちよかったですね」

――爽快感があったと。続けてみようと思ったきっかけは?連れてってくれたおとん(ヤスシムラタ)のライディングがカッコ良かったとか。
「それは無いっすね(食い気味でキッパリと)」

――では改めて。
「う~ん、試合に出始めて『いやなんかおもろ~』って思ったんすよね。負けても勝ってもとりあえずおもろいなって。そのうち勝つためにはどうするか考えだして、高校行くか行かんか決断する時には『絶対行かん、絶対サーフィンでやってく』って決めたんですよね」

――高校生活には全く触れず。
「全くです。通信も何もゼロです、憧れも無し!中学時代も海外遠征ばっかでほぼ行けてなくて友達もいませんでした。学生生活ゼロ、サーフィンライフのみですね」

――プロになろうと思ったきっかけは?
「プロで行こうとか思ったこともなくて、自分の中では当たり前で、プロが。もちろんプロ合格の時は嬉しかったっすけど、通過点やと思っててそん時も。でもその前に小3で海の目の前におとんが家を建ててくれて、サーフィン用の家、スケートパークも作ってくれて、学校も転校して、その時点でもうこれしかないって思ってましたね」

――ああ~、それは決意する大きなきっかけですね。
「もちろん何回も辞めたいって思ったこともありました、おとんがスパルタすぎるから(笑)でも無理や~って思ってもこれしかないって結局思うんですよね。自分がやりたいって言って家も建ててもらったし、ランプもスケートパークも建ててもらったからさすがに『やっぱやめるわ』って言えんとこまで行ってしまったし(笑)」

――確かに(笑)
「『ほんまにやるんか』って聞かれて『やる』って言ったから全部作ってもらって買ってもらって、うん」

――タイトル歴、何か思い出になってるタイトルとかありますか?
「サーフィン始めて一番最初の、『これやべえな~』って思ったのは、オーストラリアのリップカール主催の国際大会U-14部門で。あ、リップカールのライダーに成りたてで行ったんですよ」

――そうするとプレッシャーもそれなりに?
「いや、逆に楽しみしか無くて。こいつ上手いからどうこうとか周りの選手を意識することもなく何も考えてなくて。で奇跡的に優勝してもうて(笑)」

――優勝してもうた(笑)
「マジか~って。それがサーフィン始めて1番最初の、自分が輝いた時。そっから全日本三位になって、オリンピック強化選手になって、ちょっと飛んで14歳になって二か月後ぐらいにプロに合格したんですよね。それ実はあの、お兄ちゃんの付き添いでついでに行ったんですよ。修学旅行かバリ島でのプロテストかって日程被ってもうて、悩んだんやけど学校が好きじゃなかったから、修学旅行行ってみたかった気持ちもあったけど、プロテストの方に。正直、成れるとは思ってなくて『どんぐらいできるんかな~』ってぐらいで、親もそんな感じやったです(笑)」

――意外!ここでプロになるぞ的挑戦ではなかった。
「今でこそ12歳でプロテスト受けるとかありますけど、自分が14歳ぐらいの頃は全くおらんくて、同世代は。だいたい18歳とかからプロテスト受けるのが基本やったんです。14歳で受けるって笑われてるぐらいやったんですよ。『金の無駄やで~』ぐらいに見られてて。でもラウンド1で一発合格して。川合みのりプロが走ってスポンサーのキャップ持ってきてくれたんです。で、みのりがお祝いでバリ通貨で5000円分くれました。バリを楽しみましたよ、その5,000円で(笑)」

――なんでそんなにタイトル取れたんでしょうか、おとんに厳しく指導された?
「う~ん、なんでやろ・・・。本気でやっとったからですかね。昔からいろんなもの好きやったんですよ、車も好きやしスケボーも好きやし、そん時は柔術もやろかなって思ってたし。だけどプレッシャーも無かったから、いい意味でテキトーやったんですよ(笑)」

――さて、いろんなものに興味があるという中で今回はボクシング、なぜ始めたんでしょう?
「もともと格闘技を見るのも好きで、実際にやろうって決めたきっかけは『ダイエット』です(笑)ダイエットしながら強くなれたら一石二鳥やなと。家の近くに元キックボクサーに習えるところがあって、行ってみたらこれ面白すぎるなって。自分のサーフィンのライディングを撮影してもらって、一生見てられるなってぐらいそれ見てるんですよ。ボクシングの動画を撮ってもらったら、それも同じ気持ちで汗だくのまんま風呂入る前に一時間ぐらい見てしまったり、久しぶりにのめり込んで楽しめるもの見つけたなって。ちょうど半年経ったんですけど、3か月目ぐらいでプロになりたいなって思い始めて、いろいろ調べたらちゃんとジムに所属しないといけないってことがわかって、御宿のボクシングジムに所属することにしたんです。次の2024年2月のプロテストに向けて今やってますね。サーフィンメインの毎日なんで、サーフィン終わった後、18時か19時から2時間ボクシングやってます』

――ボクシングとサーフィン、身体の使い方とか共通点あったりしますか?
「正直ボクシングよりキックボクシングの方が身体の使い方とかサーフィンに合ってる感じはします。キックの時に骨盤をひねるところがトップターンとか体勢が似てるんですよ。だけどそれより好きな方やろうと思ってボクシング選びました。『ボクシングやりたいならプロボクサーに教わった方がいい、ショートとロングぐらい違う』って言われたからそりゃ間違いないと思って」

――今、身長と体重はどのくらいですか?
「163cm、68kgですね。2月のプロテストまでには10kg落としたいんですよ。フェザー級とかスーパーフェザー級とか」

――10kg減量ですか?ふとももとかウェット着てても分かるほどパンパンなのに!
「ふとももはトレーニングしてるからっすけど、でも脂肪あるんで落せるっす、10kgぐらい」

――こんな選手になりたい、こんな戦い方したいというイメージはありますか?
「憧れというかずっとyoutubeでも見てるのが、ガーボンタ・デービスですね。体型も似てて、ボクシングセンスとかスタイルとか雰囲気・ファッションとか大好きで、私生活はむちゃくちゃなとこあるんでそこはダメなんですけど、ただ強いだけじゃなくてスター性というか人を引き寄せる雰囲気、強いだけじゃ出来やんことやと思うから、見られる選手、観たいって思わせる選手になりたいですね」

――ちなみに僕はナジーム・ハメドが大好きです。
「あ~、分かります。自分もまだ初心者で真似だけですけど、ガーボンタ・デービスの真似ばっかりして。サーフィンも上手い人の真似せな上手くならんし、それでフォームとか技とか覚えて来たし、共通するとこ多いなって思いながらやってます。サーフィンといっしょで練習したもん勝ちやし。もちろんセンスも当て勘も運もあるんですけど、相手が格下とか言われててもラッキーパンチがあるし、サーフィンは波が全部同じじゃないしラッキーヒートって言われてても乗れんこともあるし、似とるな~って。サーフィン以外で何ぶりやろ・・・。全然関係ないんすけど中学校の時カメラにハマりすぎて、カメラで仕事したいって思った時期もあったし。実際プロモムービーとか作ってた時期もあって。バイト行ったことないからおとんと二人三脚でバイト感覚でやってたりして。サーフィン以外でお金稼ぎしてみたいなって思ったのはそれが初めてで・・・、それ以来ですかね」

――火がついてますね!
「もちろん、ボクシングで稼ぐって簡単に言ったら怒られるけど、今の時点はプロサーファーが本職やからプロボクサーに転向ですかとか言われたくなくて、プロサーファーがメインで変わらない、当たり前に。サーフィンの時は「プロ合格なんか通過点」って思ってて、だけどボクシングの目標はまずプロ合格って思ってます。サーフィンは21歳から始めてプロになれるわけないんですよね、今の令和の時代は。でもボクシングはまだ可能性があるっていろんなプロの方に聞いて、可能性があるんやったらやりたいし、正味滑ってもやれるとこまでやりたいし、挑戦やしこんなに火ついとるのはサーフィン以外で久々やから。例えばゲームと違って楽しいことばかりじゃないのに、顔バーンで当てられたり傷つけられたり疲れるし、だけど『それでもおもろい!』って初めてやなって。14~18歳まで4年間柔術やって、まあやらされたっていうか。でも面白くなくて。真冬の朝イチ5時から濡れたウェットでサーフィンするぐらいイヤで・・・」

――それ地獄感が・・・(汗)
「柔術もやってしまえば面白いんですけど、『行きたい』っていう気持ちでなかったし、自分の意見がはっきり言える18歳で『もう辞めるわ』って言いました。週5ぐらいで行ってたのに上手くなりたいとか強くなりたいも無かったし。何も考えんと海入ってる感覚みたいな。あ、だけど、柔術2年目の白帯の時に国際ヒクソン・グレイシー大会みたいなのがあったんですよ。で、白帯なのに出たんですよ。歳関係ないしまあ体重は関係あったんですけど、出てみてどこまでやれんのか分からんし、でも2番になったんですよ。そん時はほんとに嬉しかったしイヤでも頑張って良かったなって思った」

――いや、それスゴイですよ!
「でももっと上に行きたいと思わなくて。もう自分でも気付いてたんですよ。向いてないしキライなものやり続けてもおもんない。サーフィンは辞めたい時期もありましたけど、結局これしかないし、良い波の時に友達とセッションしてたらマジおもれ~なって思うし、時間を忘れる感覚。やらされ感もあったからか柔術は自分には面白く無かったです。でもメンタルは鍛えられたし、体幹も鍛えられたし結局無駄なことは何もなかったっすね。柔術もボクシングも1対1じゃないですか、だから向かい合った時の気持ちが『うわ~、柔術以来やな~』とか。最近ヘッドギアとマウスピース付けてスパーリングも増えてきて、お互いフルで行くんですけど、エグイ緊張感なんスよね」

――マスじゃなくてフルスパーなんですね。
「お互い倒れようぜぐらい、倒れたらそれも勉強、みたいにガンガン行くんすよ。だからカーンって始まる時も深呼吸して、サーフィンの始まる前と同じ深呼吸するって決めてて、フフフ。自分で整えて挑むんです」

――思い出して楽しくなって来てますね(笑)プロテスト前にレーニングマッチに挑みますが、そりゃもう楽しみじゃないですか?
「来月12月10日の試合も、サーフィンも何やるにしてもそうですけど、こいつ舐めてんのかって思われないぐらい、本気で容赦なくやりたいなと思います。死ぬほど楽しみです(笑)でも問題がそのトレーニングマッチの2日前まで海外遠征なんですよ(笑)そこはサーフィンの試合ではありえん状況やなと。まあ比べてる場合じゃないんですけど。やれること、ランニングとかシャドーとかちょっとでもイメージして、オーストラリアでもジム行きたいなって思ったんですけどなかなか一人じゃ難しいなと」

――東洋人がアポなしでグローブ持って現れる、向こうからしたら道場破りですよ(笑)
「フフフ、まあ英語も喋れんし、さすがにシャドーとかイメージだけでもやろうと思ってます。3分1ラウンド、ヘッドギア無し、死ぬほど楽しみっすね。このために練習しすぎちゃうかって言われるぐらい準備して行きたい。オマエ本気すぎるやろって言われても勝った人が勝ちやから、どういうスタイルでも。サーフィンでもいっしょやし。でも緊張するやろな~って感じっス(笑)」

――ぜひトレーニングマッチも取材させてください!本日はありがとうございました!

■プロフィール
村田嵐(ムラタアラシ)
2002年2月21日三重県生まれ。12歳にしてオーストラリアU-14国際大会優勝、アメリカでU-14、U-18の国際大会優勝。2016年14歳でプロ資格取得後、2017年中学卒業を機に父と共に千葉に拠点を移す。父はフィルマーとして活躍するヤスシムラタ。サーフィンyoutuberとして人気も高く、オンラインサロンも会員募集中。
youtube)アラシムラタ https://www.youtube.com/@user-tx2xr1qu1h
instagram)MURATA ARASHI https://www.instagram.com/arashimurata/
オンラインサロン)https://lounge.dmm.com/detail/7117/

■聞き手
スレンダー川口(@slender_kg) https://twitter.com/slender_kg

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