MAOが緊急決定のUNIVERSAL王座戦でクリス・ブルックスに狂乱のリングアウト勝ち!「あとはKANONと納谷。ギリギリで楽勝してやる」
DDTプロレスが12月3日、東京・新宿FACEで『D王 GRAND PRIX 2023 in Shinjuku【DAY2】』を開催した。シングル最強を決めるリーグ戦のBブロックでは、MAOが緊急決定したDDT UNIVERSAL王座戦でクリス・ブルックスに狂乱の勝利。MAOは王座V2に成功するとともに、2勝1敗で勝ち点を4に伸ばした。
両者はD王での前々回の対戦ではクリスのリングアウト勝ち、前回はMAOのリングアウト勝ちで、戦前、2人とも場外での戦いを宣言していた。第2試合終了後、リングインしたMAOがこの一戦をUNIVERSAL王座戦にするよう要望。さすがに今林久弥GMは渋ったが、クリスが受諾したため、D王公式戦がタイトル戦になる異例の事態に発展。
試合前、両者は場外でスタンバイも、“通常ルール”であるためレフェリーが厳重注意。やむを得ず、2人はリングに入ってゴングが鳴るも、速攻で場外に降りて開戦。まずはカウンター席のテーブル上でレスリングの攻防。リングに戻ると、プラスチックケースでチャンバラ。次はステージ席に移って大乱闘。クリスはMAOをテーブルごと養生テープで巻いてリングアウト勝ちを狙うも、セコンドの勝俣瞬馬と小嶋斗偉がリングに運んでセーフ。クリスはダイビング・ダブルニー狙いも、MAOはヒザで迎撃。MAOは立てたテーブルの上にパッケージ・パイルドライバー。MAOの「あ!」からのパンチがレフェリーに誤爆。レフェリー不在の間に、シャーデンフロイデ・インターナショナルの面々がリングに入りトレイン攻撃も、勝俣と小嶋が撃退。カウンター席に戻ると、2人はまさかのビールで乾杯。MAOはクリスの両足を養生テープで巻くも、クリスはプレイングマンティスボム。クリスはなんとかリングに戻ろうとするも、戻れず。MAOはカウンター席のテーブルからエプロンまで大ジャンプ。カウント19ギリギリで生還して、思惑通りリングアウト勝ちを収めた。
MAOは「ビックリした。自分を信じた結果こんなことができました。D王GP、勝ち点4。UNIVERSALのベルト、俺の手元にある。100%やりたいことできてるわ。次は(来年1月に来日する)ブライアン・キースにその気があればやってやってもいい気持ちがある。米国でアイツにシングルで負けてんだ。ヨシヒコとよってたかって負けてんだ。リベンジする機会もあればいいと思う」と歓喜のマイク。キースはMAOの元タッグパートナーのマイク・ベイリーと名勝負を繰り広げた実力者で、1・20&21品川、1・28後楽園に参戦する予定だ。
バックステージでMAOは「幻みたいな1日だ。気付いたら暴走したMAOがUNIVERSAL王座戦も決めてたし、防衛もしちゃった。勝ち点も2個取っちゃった。クリスが無差別級獲った瞬間、DDTにおけるケニー・オメガ超えたなと思ったんだよ。そこから今こんな試合やって、DDTって結構新しい時代に変わっちゃったんだなって。DDT新時代到来させてやったわ。MAOとクリスという新しい時代を。そんな気持ちでいっぱいです」と興奮冷めやらない様子。そして「あとはKANONと納谷。去年の二の舞にはさせない。アイツらは絶対倒す。ギリギリで楽勝してやる」とこの先も突っ走るつもりだ。
1勝2敗となり、星勘定が厳しくなったクリスは「MAOとD王で3回試合した。来年は絶対勝つ」とリベンジを期した。
そのほかのBブロック公式戦では納谷幸男が平田一喜と対戦。平田もプランチャからリングアウト勝ちを狙いにいき、丸め込みでなんとか活路を見出そうとするも納谷の牙城は崩せず。納谷が世界一のバックドロップでトドメを刺そうとすると、平田は「D王公式戦という俺の試合で、この俺から逃げるつもり? 普通に決めて2点ゲットってコソ泥じゃないですか」と言うと、納谷は「ダンスバトルで決着つけましょう」と平田の土俵に乗ることを決断。2人が揃ってメガネをかけてダンシングも、納谷は踊りながらニーリフト。平田が丸め込むと、返した納谷はブレーンバスターから、メガネを外して世界一のバックドロップで仕留めた。
3連勝でBブロックの単独首位で独走となった納谷は「平田さんとの試合はこんな感じになるでしょうね。DDTのこういう部分も大好きなんで。勝ち点6。自分が一歩リードだと思うんで、このまま全勝でD王優勝したいと思います」と笑み。