中邑真輔がWWE世界ヘビー級王座奪取ならず!自ら望んだラストマン・スタンディング戦で10カウントKO
現地時間10月7日、インディアナポリスで開催された『WWE Fastlane』で中邑真輔がラストマン・スタンディング形式でWWE世界ヘビー級王者セス・ロリンズと対戦。
9月に王者セスに挑んだものの敗戦した中邑。それ以降セスへの再戦申し込みを行ってきた。10カウント・ラストマン・スタンディング形式は中邑が「試合は野蛮で残酷なものになる。お前がチャンピオンと呼ばれる最後のチャンス。俺は勝ち誇りお前は這いつくばるだろう。ラスト。マン。スタンディング・・・」と要望した試合形式で、セスは「ラストマン・スタンディングか・・・俺たちのどちらかが10カウントに返事できなくなるまで闘う。二人入場して、一人だけが(勝って)会場を後にできる・・・」とこの形式での決着の重みを噛み締める様子を見せていた。直近にリングで対面した際には、過去に腰椎圧迫骨折をしており、「このままではパフォーマンスのレベルを維持できない」と語ったこともあるセスに対して、弱点である腰をパイプ椅子で襲撃するなどヒールらしい振る舞いを見せていた。
中邑は真っ白な、和風かつ神聖なエッセンスを感じるような衣装で入場。一方セスは、ゴールド基調の襟が大きく張り上がった、威嚇する爬虫類のような衣装、両者奇抜な出で立ちでリングに立った。コスチュームを脱ぐとセスは腰のテーピングが目立った。
ゴングが鳴ると早速中邑は場外を闊歩し、セスはパイプ椅子、ゴミ箱、テーブル2脚をリングに投げ込み臨戦態勢。
リングに戻った中邑は背面を執拗に攻め、ヌンチャクを手に取る中邑とゴミ箱を手に取るセス。対面するとヌンチャクを手足のように扱う中邑が優勢となる。動きが止まったセスにゴミ箱を被せて竹刀でボコボコに。さらにヌンチャクをセスの口に噛ませて絞めダメージを与える。
ギブアップもロープブレイクも存在しないルールではあるがスリーパーで絞め上げる中邑。セスが竹刀を取り反撃すると、ゴミ箱で体当たりし中邑を場外へ吹っ飛ばす。
セスは放送席の機材を一掃するとラダーを取り出しそのまま突撃。放送席に倒れた中邑へラダーからダイブするも、中邑が避けてセスは自爆。アリーナで椅子、機材ケースのぶつけ合いになり、中邑はセスの髪を掴んで観客席を登っていく。噛み付いて反撃するセスに急所攻撃、セスはフェンスを超え階段から数メートル落下してしまうが、カウント9でなんとか立ち上がる。
セスは再び放送席横に立てたラダーへ登るも、中邑が追いかけ毒霧噴射。セスはラダーから放送席へ落下も9で立ち上がる。
段上からセスを投げ落とそうとする中邑だったが、切り返したセスがストンプからファルコンアローを決め機材テーブルが真っ二つに。「Holy Shit!」とユニバースの声が上がり、これに立ち上がれなかった中邑が10カウントを受け、王者セス・ロリンズがWWEヘビー級防衛に成功した。
WWEチーフ・コンテンツ・オフィサーのトリプルH(ポール・レヴェック)は試合後の会見で大会を総括する中で中邑真輔の活躍に触れ、「ここ数ヶ月のナカムラの努力はすばらしく、今までの彼と見違えるようだった。今後も活躍に期待したい」と述べた。