秋山&鼓太郎が“馬場さん生誕の地”で全日勢退け、アジアタッグ王座初V!坂口が岡谷とのコンビで「坂口征二が一番最初に巻いたのがそのベルトだ!」と挑戦表明
DDTプロレスが10月7日、新潟・三条市厚生福祉会館で「God Bless DDT 2023 TOUR in SANJO」を開催した。秋山準、鈴木鼓太郎組が大森隆男&ヨシ・タツの全日勢を退け、アジアタッグ王座初Vに成功。“伝説のプロレスラー”坂口征二氏の長男・坂口征夫が岡谷英樹とのコンビで、11月3日、東京・新宿FACEで挑戦することが電撃決定した。
三条といえば、秋山の師匠であるジャイアント馬場さんの生まれ故郷。そのおヒザ元で、馬場さんも腰に巻いたアジアタッグ選手権戦がDDTマットで行われるのは何かの縁だ。
序盤、両軍はじっくりとしたレスリングの攻防。場外に転じると、秋山が同期生・大森を鉄柱にぶつけると、大森がブレーンバスターで逆襲。リングに戻ると一進一退の攻防となったが、大森が秋山にフルネルソンバスター。大森組は秋山にダブル・ブレーンバスターも、鼓太郎がカット。大森が必殺のアックス・ギロチン・ドライバーを秋山に繰り出すもカウントは2。秋山が大森にエクスプロイダーを見舞えば、大森はアックスボンバーで反撃。鼓太郎がエルボー弾でヨシ・タツを排除。秋山、鼓太郎の順で大森にジャンピング・ニーを叩き込み、秋山のヒザと鼓太郎のエルボーの合体技も大森は2カウントで返す。秋山が大森にエクスプロイダー一閃。これをカウント2で返されると、秋山はリストクラッチ式エクスプロイダーで大森の息の根を止めた。
試合後、イラプションの坂口、岡谷が現れ、岡谷が「やっぱ強いな。すげぇな。最高のタッグチームだよ。俺たちの次に。でも一番勢いのあるのは俺たちのチームだ。俺たち今2冠王者だけど、もうすぐ2人になっちまうんだよ。それで必要になるのが、その存在の証明だ。命令だ。そのベルトに挑戦させろ!」とアピール。坂口は「ここ三条はジャイアント馬場さんのおヒザ元。その馬場さんが生前かわいがってたのがウチのオヤジ。坂口征二が一番最初に巻いたのがそのベルト。その息子がこの場所で挑戦表明する。それだけでも十分ドラマがあるだろ」と続けた。
秋山は「OK! オマエ(岡谷)は関係ないけど。坂口選手、アンタの言葉で十分だ。その歴史、もう今語る人もいなくなってる。やろう!」と受諾。大会終了後、タイトルを管理するPWFの認可が下り、11・3新宿での王座戦が決まった。
坂口、岡谷組は7・1横浜で当時、王者だった大仁田厚(パートナーはヨシ・タツ)に挑戦表明。しかし、挑戦権をかけた8・20大阪での電流爆破6人タッグデスマッチ(大仁田&ヨシ・タツ&小嶋斗偉vs坂口&岡谷&高尾蒼馬)で、パートナーの高尾が敗退して権利はつかめず。その後の9・18名古屋で秋山&鼓太郎が大仁田組を破って王座を戴冠していた。
バックステージで秋山は「大森、ヨシ・タツ組、懐かしさも感じながら。次、坂口、岡谷組。坂口選手からお父さんの話出されて、歴史を語られたら断る理由がない。またガッチリできるから。馬場さんの故郷でアジアタッグできたのも感慨深いし、まだ歴史は僕らが続けていく。岡谷は偉そうなこと言ってるけど、アイツも上り調子だし、若いし、本来のアジアタッグの目的というか、一番いいチームなのかなと思う」と迎撃態勢。
挑戦が決まった坂口は「俺らには俺らの筋がある。大仁田のアンチャンたちより獲りがいがある選手。今の俺らは強いし、あのベルトも難しいものではないと思ってる。この三条という、馬場さんのおヒザ元でいいドラマの始まりだよ。俺らがベルトを獲るための。巻きに行く」と意気込んだ。
一方、王座奪取ならなかったヨシ・タツは「馬場さんのおヒザ元でアジアタッグ獲り戻す最高のシチュエーションだったのに悔しい。そもそも自分が流出させたので、大森さんの責任じゃないです。今日は電流爆破じゃなくて、普通の試合形式で獲り返せなかったので、1回仕切り直ししたい。次、挑戦者がDDTから名乗り出て、他団体で回される屈辱感が耐えきれない。馬場さんに申し訳ないと思う」、大森は「今日負けて、アジアタッグのベルトの崇高さ、価値の高さを改めて思い知った。いつでも食らいつくぞ」と唇を噛んだ。