【試合詳細】12・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 【RIZINvsBellator】ホベルト・サトシ・ソウザvsAJ・マッキー クレベル・コイケvsパトリシオ・ピットブル 扇久保博正vs堀口恭司 キム・スーチョルvsフアン・アーチュレッタ 武田光司vsガジ・ラバダノフ 【女子スーパーアトム級GP決勝】伊澤星花vsパク・シウ

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『湘南美容クリニック presents RIZIN.40/RIZIN vs. Bellator全面対抗戦』
日程:2022年12月31日(土)
開始:14:00
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:23,661人

▼RIZIN MMA特別ルール 62.0kg 3分3R
○YUSHI(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
3R 判定3-0
●中澤達也(益荒男-宮塾)

▼RIZIN MMAルール 71.0kg 5分3R
○宇佐美正パトリック(バトルボックス)
1R 45秒 KO(スタンドパンチ)
●“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)

▼RIZIN MMAルール66.0kg 5分3R
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
1R 4分44秒 KO(スタンドパンチ)
●中原由貴(マッハ道場)

▼RIZIN MMAルール 71.0kg 5分3R
○ジョニー・ケース(MMA LAB)
1R 36秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
●大尊伸光(野田ボディビル同好会)
※ルイス・グスタボの負傷欠場により大尊伸光が出場

▼RIZIN MMAルール 61.0kg 5分3R
○元谷友貴(フリー)
2R 2分56秒 KO(スタンドでの膝蹴り)
●ホジェリオ・ボントリン(Gile Ribero Team)

▼RIZIN スタンディングバウト特別ルール 3分2R
-平本蓮(剛毅会)
2R 3分00秒 勝敗なし
-X=梅野源治(PHOENIX)

▼RIZIN MMAルール 57.0kg 5分3R
●所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
1R 1分43秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
○ジョン・ドッドソン(JACKSON-WINK MMA)

▼RIZIN MMAルール 120.0kg 5分3R
●スダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)
1R 1分38秒 TKO(レフェリーストップ:スタンドパンチ)
○ジュニア・タファ(NTG fight gym-Team Tafa Team Juggernaut)

▼RIZIN MMAルール 61.0kg 5分3R
○井上直樹(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)
2R 3分53秒 SUB(タップアウト:アームバー)
●瀧澤謙太(Fired Up Gym)

▼スーパーアトム級GP決勝戦 RIZIN MMAトーナメントルール 49.0kg 5分3R
○伊澤星花(フリー)
3R 判定2-1
●パク・シウ(KRAZY BEE)

▼RIZIN vs Bellator全面対抗戦 ライト級 RIZIN MMAルール 71.0kg 5分3R
[RIZIN]●武田光司(BRAVE)
3R 判定0-3
[Bellator]○ガジ・ラバダノフ(MAMISHEV TEAM)

▼RIZIN vs Bellator全面対抗戦 バンタム級 RIZIN MMAルール 61.0kg 5分3R
[RIZIN]●キム・スーチョル(ROAD GYM WONJU MMA)
3R 判定1-2
[Bellator]○フアン・アーチュレッタ(THE TREIGNING LAB,HB ULTIMATE & GRACIE BARRA)

▼RIZIN vs Bellator全面対抗戦 フライ級 RIZIN MMAルール 57.0kg 5分3R
[RIZIN]●扇久保博正(パラエストラ松戸)
3R 判定0-3
[Bellator]○堀口恭司(アメリカン・トップチーム)

▼RIZIN vs Bellator全面対抗戦 フェザー級 RIZIN MMAルール 66.0kg 5分3R
[RIZIN]●クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)
3R 判定0-3
[Bellator]○パトリシオ・ピットブル(ピットブル・ブラザーズ)

▼RIZIN vs Bellator全面対抗戦 ライト級 RIZIN MMAルール 71.0kg 5分3R
[RIZIN]●ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)
3R 判定0-3
[Bellator]○AJ・マッキー(Team Bodyshop MMA)
※ベラトールが5勝0敗で勝利

RIZINvsBellator対抗戦は全試合判定でBellatorが5戦全勝!伊澤星花が女子GP制覇!平本蓮の相手Xは“YAVAYオジサン”梅野源治!朝倉未来vs牛久絢太郎が決定!マニー・パッキャオが来年参戦決定!

第1試合

 中澤は映画『日本統一』に出演した際の組員に守られながら入場。
 YUSHIはサイバーダンサー2人とともに、シルバーを基調としたコスチュームで踊りながらリングに向かう。

 YUSHIがバックスピンキックで牽制するが、下がって避けた中澤がローで牽制から右ストレート。YUSHIが前に出ようとしたところに中澤の右ハイが決まり、たたらを踏んでコーナーを背負ったYUSHIに中澤が突っ込む。だがYUSHIは組み付いて投げ捨てると、ハーフガードから顔面を殴っていき、亀になろうとした中澤のバックをとると側頭部にパウンド連打。膝立ちになった中澤にYUSHIがスリーパーを狙うが、耐える仲澤を後ろからコツコツ殴っていく。
 スリーパーを再度仕掛けるが極まりきらず、コツコツ殴り続けて残り10秒で絞り上げるが1R終了。

 2R、YUSHIが左右の大ぶりフックから組み付いてテイクダウンを奪う。中澤はマウントをとりヒジを落としていき、亀になった中澤をコツコツ殴っていく。側頭部に膝を打ち込み、動かなくなった中澤を見てスタンドに戻るが、もつれるように倒れてグラウンドに戻るとそのまま2R終了。

 3R、中澤が左右のストレートで攻め込むが、下がったYUSHIがリングを回りながらフックとローで牽制。中澤がストレートから前に出るとYUSHIのジャブが顔面を捕え、組み合うとYUSHIが足を刈って倒す。
 ハーフガードでYUSHIがヒジを落としていき、マウントをとるとヒジを顔面に打ち込み、さらに腕ひしぎで腕を伸ばすが中澤はタップせずに時間切れに。

 判定3-0でYUSHIの勝利となった。

<試合後コメント>

YUSHI
――試合後の率直な感想は
「OPファイトにも関わらずフィニッシュ決められなくてすみません。フィニッシュ決めて盛り上げようと思ってたので残念です」

――3Rの肘打ちが印象的だった
「前回の試合でマウント取ってヒジ撃ってるときに、これ気持ちいいと思ってたんで、自分の中で武器にしたいと思ったんでヒジは意識して練習してきました」

――寝技で有利な展開を取り続けた
「3,4ヶ月MMAの練習をかなり多くしてきたんで、打撃というより総合的な部分で成長した姿を見せたいっていうのがテーマだったんでコントロール出来て良かったと思うんですけど、フィニッシュまで決めたかったんで、そこはすみませんって感じです」

――対戦相手の印象は変わったか
「バックチョークも最後の腕十字も、自分の中では決まったと思ってたんですけど、絶対タップしないぞっていう根性が、闘ってる最中からも色々話しかけられたりしてる中ですごい根性だなって思って、闘ってよかったなって思える選手でした。自分がチャンピオンだった昔の団体の代表さんだったので、闘って自分がここまで成長したんだぞって姿を実際に戦って見せられたのが良かったと思います」

――試合中に言葉をかわしていたが、なにを語っていたか
「『おもしれーなYUSHI』『強くなったな、お前も』って言いながら殴り合ってました」

――今後の展望は
「やっぱりもう少し名前のある選手を倒したり勝負していかないと格闘技ファンの皆さまを納得させることが出来ないと思うので、まだRIZINの中では最弱かもしれないですけど、34歳、こっからでもまだまだ強くなれるんだぞって姿を見せて30代の人の希望になれるような選手になれたらと思ってます」

――これまで特別ルールの1R3分でやってきた。今後は通常ルールの5分でやりたいか
「今回は自分の中で5分でもいいなと思ってたんですけど、まだ3分ってことだったんで、まだまだ自分のレベルが5分だと楽しめなくなっちゃうのかなと思われてると思ったんで、
もう少し練習を積んで5分3Rでも闘える身体を手に入れられるようにこれから練習積んでいきたいと思います」

――名前のある選手とやっていきたいというが、どのような選手を想定しているか
「なるべく僕の中では華のある選手、インパクトのある選手とやりたいなっていうのはあるんですけど、なにかおもしろいカードを組んでもらえるなら自分は挑んでいきたいと思います」

――最初に右のハイキックを食らったときにはヤバいと思ったか
「ヤバいな~と思ったっす。眼の前がブレたんで、これもう1発もらったら危ないなと思ってテイクダウンに切り替えた感じですね。1回マトモに食らったんで」

――入場がギラギラしていたが、お金はいくらかかっているか
「あれはバーレスクのオーナーさんに創っていただいた衣装なんでどれくらいか分からないですけど、100万円超えてるような金額になってると思います。曲も1からオリジナルで創ってもらって。著作権に引っかからないように1からオリジナルの曲を創ってもらいました」

――試合前の会見で、「MMAの練習を積んできたので総合的な闘いを見せたい」と言っていたが、見せられたと思うか
「一応ポジション的に制圧できたのかなと思ってるんで、練習の成果は出せたのかなと思うんですけど、フィニッシュしないと意味ないと思ったんで、これは反省点だと思います。腕掴まれてから殴ったりとか出来なかったんで、そこをしっかり離してもっと強いパウンドをもっとたくさん打てるように練習していきたいと思います」

――出場に疑問視するファンを納得させたいと言っていたが、そう出来たと思うか
「フィニッシュしなかったら偉そうなことは言えないんで、本当練習の成果はある程度見せられたかなと思うんですけど、まだまだ今回納得させられる試合じゃなかったと思うんで、次はしっかり納得させられるような、アンチの人も、今回はよくやったと思えるような試合ができるように練習を積んでいきたいと思います」

――試合順にこだわりはあるか
「第1試合、入場から会場を沸かせる起爆剤となるっていうのが自分の中での役割だなって思ってるんで、その役割を全うした上でより強くなって面白い選手になれるように頑張っていきます」

――ハイキックを受けた時の状況は
「くらっときて、ヤバいなと思ったんで、スタンドで闘ったらやばいなと思ったんで1回頭がしっかりなるまでテイクダウンして、ちょっと休んでから作り直そうと思いました」

――入場が華麗だった。今回新たに考えたものか、以前から考えていたものか
「試合が決まってから新たに自分でダンサー用意して、衣装やアクセサリーも創ってもらって、自分に見せられるものは試合だけじゃなくて会場入りのスーツ姿とか、トータル的にエンターテイメントとして魅せるってのが僕の役割だと思ってるんで、そこを今回も全うした感じで、そこを評価していただけたのはすごく嬉しいです」

――昨年大晦日と比較して格闘技に対して人生の比重をどれだけかけてきたか
「去年の年末終わってから8割9割格闘技に専念してきました。格闘家って名乗ると『お前は格闘家じゃないだろ』ってメチャクチャ言われてきたんで(笑)俺も格闘家になるんだと思って今年はすごく練習してきて、格闘家のプロの人達と同じぐらいの練習をしてきたので、これから格闘家って自信持って言えるように練習を頑張ります」

中澤達也
――試合後の率直な感想は
「強かったですね」

――1R、キックが当たったときの感触は
「すげぇ感触あったんで、そのまま勢い余って突っ込んで相手の土俵に行っちゃいましたね。組まれて。あそこで自分が冷静に距離取りながらパンチで行ければ違った展開になったのかなと思います」

――対戦相手の印象は変わったか
「思ったよりパワーが有って、あれを返せないのが自分の実力だった。思ったよりパワーが有りました」

――3Rの最中に言葉をかわしていた
「舞い上がっちゃって、『お互い打ち合おうぜ!』とか、そんな感じでしたね」

――初めてのRIZINの印象は
「もう、最高でした。ホントに。入場から最高の舞台で気持ちよかったです」

――今後の展望は
「またなにか機会があれば、撮影の仕事のスケジュールもあるんで、とりあえずゆっくり休みたいですね」

――3Rのラスト10秒、腕十字を決められていた
「耐えていましたね。耐えてましたし、それより1R目の終わりがやばかったです、ほぼ落ちてました。タイムに救われた感じです」

――インターバル中にタツヤコールが入っていた
「全部聞こえてました。組まれてからどう返していくかってのが頭にあったんで。もうちょっと打撃やりたかったですけど、自分の距離に持っていけなかったんで」

――仲間たちからの送り出せれ方、試合後の迎えられ方が印象的だった
「試合前は、『皆でやるぞ!』『絶対行けるぞ!』ってエールもらって、試合終わった後は『ナイス根性!』ってみんなに言ってもらえて。そうっすね、あと……4日後から、僕、今年の年末、最近まで撮影やってたんですけど、その撮りこぼしがあって。この顔でつながるのかなって(笑)プロデューサーとかも来てくれたんで、すみませんって謝っときました(笑)そのへんはなんとかしてもらうしかないっすね(笑)」

――本宮さんがセコンドに付いていたが、試合中のアドバイスはあったか
「的確なアドバイス貰って、全部声も聞こえてて、『思い切り楽しんでこい!』って送り出されました。『後悔無いように行って来い』って。泰風のアニキの声であとどんくらい、とか、こうしろって全部聞こえてたんで。ただ、返しきれなかったのは自分の実力だったんで。あと、泰風のアニキから練習の指導もしてもらってたんで、すごく心強かったです」

第2試合

 ベイノアがローで牽制し、パトリックが前に出てジャブからロー。ベイノアが前に出てミドルを当てるとローのフェイント。パトリックもローのフェイントも、ベイノアが前に出ようとしたところをパトリックが左ジャブからの左フックを顔面に叩き込み、45秒でのKO勝利となった。

パトリック「皆さんお疲れ様です!どうすか今日の試合?みんな盛り上がってますか!?いや、ほんとに大晦日にこんな良い勝ち方できてほんとに良かったです。サポ―トしてくれるみんながおってこの結果があります。SNSも頑張るんでフォローお願いします。ありがとうございました」

<試合後コメント>

宇佐美正パトリック
――試合後の率直な感想は
「良い年越しができるんで良かったです!」

――決め手の左フックは狙っていたか
「向き合ったときに全て正直に反応してくれるんで、フェイントすごい引っかかるなと思ったんで、ああいうフックを打ちました。フック当たった瞬間に今回倒れるなって感覚あったんで、そのあと行こうと思ったんですけど、伸びてたんでこれ以上は行かなかったですね」

――対戦相手の印象は変わったか
「いやもうすごく入場から気合入ってるなと、闘いに来てるんだな、って目をしてましたし、すごい選手としてもリスペクトしてます」

――今後の展望は
「来年にはもう自分のMMAをしっかり仕上げていってトップ戦線に絡んでいきたいなと思ってます」

――左フック、軽く撃ったように見えたが、あれで倒せると確信はあったか
「一応自分、今回セコンドにボクシングのトレーナーを呼んでまして、大阪から。そのトレーナーがアップしてる段階で、軽く撃ってるパンチで『これ当たったら倒れるよ』って感じで言われたんで、無駄にパワー入れて打つ必要ないってことだったんで、タイミングと力抜いて打つことを意識してました」

――MMAへの対応が課題だったと思うが、一周してボクシングのパンチに行き着いたか
「行き着いたっていうか、MMAの中でも使えるボクシングのテクニックを使ってるって感じですかね」

――試合があっという間に終わった。寝技の展開も予想はしていたか
「ベイノア選手も武田選手とやってからグラップリングの練習を絶対やってるなと思ったんで絶対に寝かせに来ると思ってたんですけど、僕、今日重心を入りにくいように低めに構えてたんですよね。蹴ってきたらすぐ蹴り返す、受返をすぐするって感じで入りにくくしてたんですけど、それでタックルは来なかったんで。で、ストレート撃ったときに下がりっぱなしだったんで、行けば行けるなと思って行きました」

――もう少し闘いたかった?
「いや、もう勝つに越したことはないんで。今日は良かったです」

――初めての大晦日SSAの印象は
「いや~もう、自分プロ6戦目にしてこんな場所で戦わせてもらえるなんて感謝の気持でいっぱいで、勝った後に会場見たら人がすっごいぶわ~ってなってるのが、なんか、言葉で言えないくらいすごくて感動しました。ありがたいです」

――2023年の展望は
「グラップラーでも打撃できる選手でもやりたいですし、自分より強いと思われてる選手とやってしっかり勝っていきたいなと思ってますね。日本人外国人問わず闘っていきたいですね」

“ブラックパンサー”ベイノア
※ノーコメント

第3試合

 ジャブで牽制しあい、鈴木がハイキックで牽制。鈴木のローに中原がジャブを合わせて前に出ていき、ワンツーも鈴木が下がってロー。鈴木のローと中原のストレートが同時に当たり、中原がワンツーで攻めていくが鈴木はローで削っていく。
 前に出て組み合うと中原がロープに押し込み投げようとするが、耐えた鈴木を中澤が巻き投げるが鈴木は着地しヒジを打ち込んでから距離をとる。
 中原のワンツーが顔面を捕らえるが、鈴木がコーナーを背負うと中原がラッシュを仕掛けようとするが、かわして鈴木が打ち合いに応じる。

 鈴木の膝に中原がワンツーをあわせ、ボディにもストレート。下がった鈴木にワンツーもこれは遠い。
 鈴木がストレートを打ち込むと中原がワンツーをカウンターで打ち込んでいく場面が増え、的確にストレートが顔面を捕え続けるも鈴木は倒れない。
 鈴木がワンツーハイで前に出て左右の大ぶりフックをを打ち込むと、これが顔面を捕え中原がダウン。すぐにレフェリーが試合を止めた。

鈴木「大晦日!言ったろKOするって!有言実行!やっぱり格闘技って、勝たなきゃいけないんすよ!どんなこと言われても、やっぱこの上が真実なんで、色々賛否あった、信じる信じないは勝手にしてください。俺はまっすぐ格闘技に向き合ってしっかりやっていきます。榊原さん、俺来年タイトルマッチやりたいです。納得いってないんだったらふさわしい相手あててください。俺の母親がいるんですけど、ずーっと俺3歳からはじめて大晦日出るの応援してくれてたんですよ。今テレビで見てます。ほんといつもありがとう。生んでくれてありがとう。俺チャンピオンになるからな!」

<試合後コメント>

鈴木千裕
――試合後の率直な感想は
「大晦日、今成さんに勝ったときに、マイクで大晦日に絶対KOする、絶対絶対KOするって言って、それを有言実行できたんで、嬉しいですね」

――決めては右フック?
「ですね。感触はあったっすね。これ効いたなってパンチが当たったんで、流れが変わったと思ったときにはKO出来てたんで、僕を一緒に作り上げてくれたチームに感謝ですね」

――対戦相手の印象は変わったか
「これはもう、ホントにハンパないです。あのワンツーとかマジ見えなかったです。僕、KNOCK OUTのチャンピオンでキックボクシングやってるんですけど、今までやってきたなかでイチバン打撃が見えなかったです。速くて重くて見えなかったです。本当にそういう意味ではヤッベ、超つえー!と思いました」

――それでもチャンスは有ると思った?
「その中で僕が動いて、当たった。今日は僕が当てたんですよ。もしかしたら先に当てられたら僕がやられてるんで、今日は天運が僕の味方になっただけで。だからそれは、今日、今日この日、僕が強かった。それだけですね」

――今後の展望は
「今年全勝なんで、来年も全勝でチャンピオンになって二刀流を体現します」

――パンチで下がっているように見えたが、圧力で下がったか、見えなくて下がったか
「見えてたんで、もらっちゃいけないんで、どれだけの距離都会力があるのかを全部チェックしてたっすね。どれくらいの打撃の力量があるのか」

――途中で見切れてた?
「最初は見切れてたっすね。後半は見きれなかったですけど」

――KOに自信を持っていたが、その根拠はなんだったか
「これは、口うるさく背中を押してくれる人がいたからですね、絶対KOしてこいって」

――それは誰でしょう(笑)
「教えないっす(笑)」

――最後のパンチはキックボクシングのときと違って軸が安定しているように見えた
「キックとMMAは打撃もスタイルも全部変わってくるんで、打撃ちょっと変わったよねっていうのは、僕がMMAにシフトできてるってことですね。僕がMMAに特化し始めた」

――試合が発表されたのは10日前だったが、オファーはいつだったか
「確定してなかったんで、2週間前くらいですかね?詳しくおぼえてないですけど、近々でした。会見の直前くらいでした」

――打撃戦になって、珍しくコーナーを背負うこともあった
「もうずっと冷静でしたね。今回の試合はずっと冷静に相手を見てっていうのは意識してたんで。コーナーを背負ったのは中原さんの圧と恐怖があって。狙われてるって、ジリジリ詰められて、俺下がっちゃってる!って試合中に気づきました。押されてるって」

――ベルトも宣言していた。次の試合のビジョンは
「それはもうRIZINファンと榊原さん次第だと思うんで。来年のうちに正直、1週間前とか近々のオファーで対応してきたんで、1ヶ月後でも3ヶ月後でもいつでも準備できる感じなんで、おまかせします」

――3月にはKNOCK OUTのビッグマッチも控えている
「KNOCK OUT代々木大会、僕も出ると思うんで、そこでキックボクシングとの二刀流を謳っている以上はキックもやらないといけないんで」

――連戦の準備も進めていく?
「そうです。ファイターなんで」

――平本選手の試合は気にしている?
「いや、僕は中原さんの試合に集中してたんで。別に、大丈夫です」

――INOKI BOM-BA-YE×巌流島で、木村ミノル選手が鈴木選手の名前を挙げていた
「嬉しいっすけど、ナメんなよって感じですね。もしMMAでやりたいんだったら、筋を通してほしいです。スキップは出来ないんで。僕とやりたいんだったらまず倒すべき人いるんじゃないのって。それと、それもそうですし、もし仮にキックボクシングでやるんだったら、もう僕はKNOCK OUTのチャンピオンなんで誰でも来いよって逃げも隠れもしないんで。KNOCK OUT見下したりナメたりしてるやつ全員僕がKOするって決めてるんで、それは本人次第じゃないですか?でも総合は筋通してほしいです」

――キックならいきなり対戦もあり得る?
「一応K-1チャンピオンなんで、そこで僕がKNOCK OUTで勝つってことは、K-1チャンピオンよりKNOCK OUTチャンピオンの強いってことを証明できるんで。そういった意味では僕にもプライドがあるんで、大歓迎ですね」

――マイクで「いっぱいイヤなことがあった」と言っていたが、振り返ってみて
「まあ、結局、いいこともあれば悪いこともあると思うんですけど、それ全部含めて僕が大晦日に勝ったんで、報われたなと思いました。逆に負けてたら、あんなクソみたいなことばっかあったなチクショウ!と思って年を越さないといけないけど、勝ったんで、アレがあって、色々あったけど、その中で折れは人としても強くなったし、ファイターとしても強くなったんで、『よかった!』で僕の中では終わりです」

――ケラモフ選手に興味を示していたが、今はどうか
「どうなんすかね。タイトルマッチ組むにあたってふさわしい選手でしたらもちろんですけど、選ぶ権利は僕には基本的にないと思いますね。筋を通して皆が納得する相手であれば」

――今日勝って、自分の立ち位置はどうなったと思うか
「世間的なものは上がったと思います。でも、これだけはちゃんと言いたくて。中原選手と闘って、本当にリスペクト出来る、本当にかっこいい選手だなと思って。久々に筋通して、本当に格闘技と向き合っているファイターと闘えて本当に光栄でした」

――お母様への感謝の気持ちもあったが、どういう存在ヵ
「一番の良き理解者じゃないですか。僕が生まれてずーっとずーっと面倒かけて迷惑かけて、イチバンそばにいる人なんじゃないですか。僕は別に結婚とかしてないですし、彼女、奥さんもいないんで、それはまたそういうのがあれば変わると思いますけど、そういう存在なのかなと思いますね」

――このあとどんな新年を迎えたいか
「僕はYouTubeメンバーも会場で見てくれてるんで、家族とメンバーと年を越そうと思います」


中原由貴
――試合後の率直な感想は
「感想、悔しいってのが1つなんですけど、1番さっきまでずっと言ってた言葉は、お見事。と。流石でしたね」

――鈴木選手は撃ち合いに行くと言っていた 試合のプランは
「元々は組んでつけにいこうと思ってたんですよ。思った以上に僕パンチ当たっちゃって、試合中に行けるなと思って前に出ちゃったのが。関選手のときみたいな闘いができれば。……たらればになっちゃうけど。ただ、思った以上にパンチが当たって行けると思って前に出すぎて、相手の打ち返しで効いちゃって、アゴ引いて迎え撃とうとしたところを最後3発、右左右の最後の右がトドメだったと思うんですけど」

――対戦相手の印象は変わったか
「いや、印象は特に変わりはないんですけど、さすがのパンチを持ってたなって感じですね」

――大晦日SSAの空気はどうだったか
「たくさんの方にご来場いただいて、本当に素晴らしい舞台で戦わせていただいたと思いますし、試合が始まったらもうそんなことは。試合が始まったら試合に集中してました」

――今後の展望は
「ちょっと今年後半半年で3試合やって、ちょっとしばらく休んで。KOもされましたし。ダメージをしっかり抜いて。今回の試合は落としましたけど、なにか掴めた感覚というか、自信になった部分っていうのもおかしいですけど、キックボクシングのチャンピオンと打撃でそこそこやれるんだなっていうのも掴みましたし、そういったところをまた振り返って作り直して必ず戻ってきたいと思うので、これからも皆さん応援してくださると嬉しいです」

――打撃が当たっている中で、ワンツーまでで深追いしないようにしているように見えたが、やりすぎと感じた?
「ワンツーを結構自信持って練習してきて、彼って撃ち合いが得意で、僕は出入りが得意なんで、ワンツーで撃ってリセットっていう展開すればいいのに、当たったから追う、当たったから追うで、コーナーに詰めたところでパパーンと行かれて。効いちゃったら本能的になんでしょうね。アゴ下げておでこで受けに行って撃ち合いに行こうと思ったところで右左右と行かれて。そのへんは見直したんで、当時の状況はあまりおぼえてないです。あそこで組んでいけば1Rはあそこで終わってって感じだったと思うんですけど、倒せるなって思っちゃったことが……」

――リング上でフェザー級で2カード決まった
「素晴らしいカードだと思います。復帰される選手とやり直される選手と勢いのある選手と。フェザー級を守りあげている方々が試合するんで。ちょっと嫉妬はしますけど、今負けた身なんで静かに見守りたいと思います」

――鈴木選手の強さはどこにあったか。腰の重さは感じたか
「細かいところは上手かったですね。足の動きだったりとか、思った異常にやりづらかったなってのがありましたね。ただ、腰の重さっていうのはトライした回数が僕も少なかったので、そこまではちょっとまだ僕がなにか言えるような感じはないです」

芦澤竜誠が皇治に宣戦布告

 『THE MATCH 2022』でYA-MANと対戦し敗北した芦澤竜誠が『ナマズ音頭』を歌いながらリングに登場。
 芦澤は12月3日付でK-1との契約が満了したことが発表されていた。

芦澤「えっと、発表があるっすね。みんな知ってると思うんですけど、K-1やめて、K-1辞めて、あの、2023年からRIZINで活躍したいと思います。で、RIZINに来たんで、MMAやりたいですね。でも、どこいった?なんかね、キックでも俺終わってねーんだよねキック。最後ケジメつけなきゃいけない相手がRIZINに来たら現れるよね?誰だ?どこにいんの?いない?皇治いないの?(皇治がリングへ)こいつの勘違いも今回で終わりになるから。武尊に倒されない、天心に倒されない、YA-MANに倒されない。ありがとう。芦澤竜誠が全部いただきます」

皇治「みなさん、こんにちは、世界のタナカです。いやー、おさかなくんの音楽会、お前それはアカンでって思ったけどええ歌でしたね。歌ってもうた。おさかなくん、やりますか?やってもいいよ」
芦澤「もちろんずっと因縁があったから、絶対ボコボコにできるから」
皇治「因縁てストーカーみたいなおさかなクンがなかなか俺においつかなかっただけじゃないか」
芦澤「雑魚が。追いついただろ」
皇治「魚に捕まえられた」
芦澤「なにルールでやるんだよ」
皇治「なにルール?なにルール?」
芦澤「MMAでやんのか?」
皇治「おさかなくんルールでやりますよ」
芦澤「皆さんアンケート、Twitterでも何でも出すんで」
皇治「歌合戦しますか?まあ、こいつとはやらんとね。この、おさかなくんをやっつけちゃいましょうか」
芦澤「やれんのか?何ルールかきめろよ」
皇治「かかってこい。かかってこい。かかってこい早く」
芦澤「お前が来いよ」
皇治「お前が来いよおさかなクン。がんばって蹴ったねおさかなくん」
芦澤「試合ルール決められないなら俺が決めるわ。来年」
皇治「まあRIZIN盛り上がっていきましょう。世界のタナカでした、愛してまーす」
芦澤「皇治、最後だからやって調子ノりたいんだと思う。俺が全部奪うから。どうも芦澤竜誠でした。ピース」

第4試合

 ジョニーが前に出て左ストレートからロー。大尊もローを打ち込んでいくが、ジョニーは突っ込んでワンツー。

 カウンターの右ストレートで大尊が転がり、一瞬待ったジョニーだったが立ち上がらないのを見てパウンドを連打。レフェリーが割って入り試合を止めた。

ジョニー「みなさんほんとにありがとうございます。ほんとにこうして勝利できたことは皆さんの愛、支援のおかげだと感謝しています。チームの人達、対戦相手、とにかくここにいらっしゃる皆さんの私を信じてくれる心、そのおかげで勝利できたと思います。3.連敗してなかなか、心の中で負けられないと厳しい思いがあった。KOできて本当に嬉しい。RIZIN盛り上がっていきましょう!」

<試合後コメント>

ジョニー・ケース
――試合後の率直な感想は
「非常に良い気分だ。気持ちも落ちついていて、勝った後はとてもいい気分だが、今日はちょっと違っていて、肩を組まれてよくやったと言われてるような気分だ。今後のことも色々考え始めている」

――今後についての考えというのは、前向きなもの?後ろ向きなもの?
「夏までにはやっぱりもう1試合くらいはしたい。グスタボ選手は今回残念だったが、怪我が深刻なようだが、彼ともやってみたい。2019年のトーナメントの際を超えるような結果も残したい。今のチャンピオンが兄弟のような存在のサトシだからアレだが、チャンピオンを目指していきたい」

――対戦相手の印象は変わったか
「最初はいい感じで入っていけたが、当初のプランはレスリングとかテイクダウンとかして、あわよくばボンサイ柔術で習った技を出そうと思った。ただ、大尊選手は戦う前でも後でもいい選手だと思っているので、印象に変化はない」

――3連敗からの脱出を果たしたが、今後の展望は
「とにかく勝ち続けたい。この間のサトシとのタイトル戦で負けて気分的にかなり落ち込んで、前回の試合にも引きずって不甲斐ない結果になった。その後サトシ選手からサポートの声がかかって、彼と時間を過ごして練習をして、自分は本当に格闘技が好きなんだということに気付かされた。また勝ちたいと思った。16年間やってきたけど、世界チャンピオンを目指してやっていきたい。いい人間、いいファイター、いい父親として今後も成長していきたい」

――日本で迎えるお正月はどのような気分になると思うか
「心あらわれる気持ちになると思う。自分としてはまだまだ出来ると思ったし、トフィックやサトシに負けた後は落ち込んだが、彼らがやっている姿を見て自分もまだまだやれると思ったし、今日の試合を終えて、まだ世界のベストのうちの1人であると確認出来たと思う。ただ、謙虚に受け止めて、明日アメリカに帰るけど、そうしたら家族と一緒に過ごしたい」

――これだけ速く終わると予想していた?
「ここに来るまでの時間で色々なイメージをしてきたが、なぜかリングでイメージが出来て、ロゴがブルーであることもイメージできていた。フィニッシュで決まるイメージもあった。こんなに早いとは思わなかったが、早いに越したことはないしダメージも少ないことに越したことはない。相手が強いことは知っていたので、こんなに早く決められるとは思っていなかった」

――ボンサイファミリーの中で練習したが、これからクレベル選手やサトシ選手の試合にも影響を与えていると思う?
「まず最初にマルコスと顔を合わせて、控室に戻ってクレベル、サトシがいて、本当に喜んでくれた。いい形で負われたと思っている。サトシが呼んでくれて本当に感謝しているし、彼が僕を必要としていた以上に、僕が彼を必要としていたと思っている」

――Bellatorがライト級のトーナメントをやるが、そこに参戦オファーがあったら出る木はあるか
「自分としてはRIZIN以外で闘うことは考えられない。興味がない。ただ、Bellatorのトーナメントで今回の対抗戦のように絡んで、RIZINからBellatorを倒してこいと言われるのであれば喜んで乗り込んでいきたい」

大尊伸光
――試合後の率直な感想は
「いやあ、急にパンチが来て負けてしまったんで、QPKって感じっすね」

――QPK……?
「急に、パンチが、来たのででQPK」

――対戦相手の印象は
「いや、フックとか打ってくると思わなかったっすね。オーバーハンドフック、見えなかったっすね。ストレートは見えたんですけど、オーバーハンドフックは全く見えなかったっすね。試合見て、気付いたってくらいです。見えなかったです」

――当たった瞬間は覚えていない?
「はい。ホントに急にパンチが来たので。見えなかったです」

――久々のRIZIN、久々の大晦日でした
「今回、マジで、マジで勝つ気で、もうホントに、本気で勝てると思ってやって、今日もジョニー・ケースに勝つって気持ちを作って試合したんで、ホント34秒は……ホンットにキツイっす……」

――今後の展望は
「オファーがあればいつでも出ます。もっと強くなって」

第5試合

 両者ローで牽制し、元谷にホジェリオが左ストレートから前に出るとコーナに押し込む。これはブレイク。

 元谷が左右のストレートからミドルを打ち込み左フック。だがホジェリオが前に出てコーナーに押し込み、お互い腿への膝を打ち込んでいく。元谷が膝蹴りを連打し距離を取ろうとするが、ホジェリオは前に出てコーナーで潰していくがブレイク。

 元谷がミドルも、ホジェリオがストレートから前に出るとコーナーに押し込み膝を連打。ブレイク。

 お互い大ぶりフックから元谷がストレートを打ち込んでいくが、ホジェリオが組み付いて投げようとする。元谷が耐えると1R終了。

 2R、ホジェリオがストレートを打ち込んでがいくと元谷がカウンターで打ち込んでいき、ホジェリオは左右のストレートも元谷はガード。ホジェリオはジャブも元谷が左右のジャブからミドルを打ち込み、ホジェリオは打ち終わりにバックを取るとコーナーに押し込む。元谷は足を刈って倒そうとするが、ホジェリオが耐えるとコーナーに押し込みブレイク。

 ホジェリオの左右のフックも元谷はストレートから膝を打ち込み、ローから左右のストレートもホジェリオが下がって抜けていく。
 元谷が三日月蹴りを打ち込むと、前かがみに動きが止まったホジェリオの顔面に膝。これで倒れたホジェリオに元谷がパウンドラッシュを仕掛けKO勝利となった。

元谷「えー、沢山の応援ありがとうございます。やっぱり元UFCのランカーなんで、すごく強かったですけど、一つのチャンス物にできてよかったと思います。来年、バンタムの上位陣、誰でもいいんで、よろしくお願いします。頑張ります。押忍」

<試合後コメント>

元谷友貴
――試合後の率直な感想は
「本当に嬉しいです」

――対戦相手の印象は変わったか
「やっぱりUFCの元ランカーだったんで強いと思ってたんですけど、組んだときにやっぱり強いなと思って。組み力が強くて、最初からペース取りに行こうというか、アグレッシブに来たんで、そこでペースを取られると嫌な展開だなと思って闘ってました」

――相手を倒したのはヒザを狙っていたか
「三ヶ月蹴りがきいて、タックル来たときにヒザを合わせました。ヒザはなんとなく出ました」

――リング上で前回のLANDMARKで「判定で勝ったので名前は言えない」と言っていたバンタム級の上位陣の具体的な名前は
「もう朝倉選手、井上選手、キム・スーチョル選手、そのあたりと闘いたいですね」

――今回で5連勝。今後の展望は
「今後はまた1個ずつ試合に勝って、あとちょっとだと思うんで、しっかりタイトルに絡めたらいいと思います」

――KO勝利のファイトボーナスでお子さんのお年玉はアップするか
「お年玉は変わらないですね(笑)まだ小さいんで(笑)」

――この1年間でどこが進化したと思うか
「しっかり対策というか、作戦立ててしっかりそれを落ち着いて遂行できるようになったかなと思ってます」

――最後の膝蹴りは歩くような自然な形で当たっていた
「ヒザは練習してなかったと思います、あんまり。でもいつも結構膝蹴りは出すんですけど、今回は当たったって感じです」

――試合後に笑顔になっている。珍しいことだが、KO勝ちだからか
「久しぶりにKOしたんで、嬉しいですね(笑)」

――KOにつながった三ヶ月蹴りは狙っていたか
「そうっすね、ちょっと試合前に狙おうかなと思って、そういう作戦でいきました。なんとなく入るかなと思って。試合前にちょっと今日はこれをやってこうかなみたいな話し合いをして、やりました」

――先程の井上選手と瀧澤選手の試合の感想を
「井上選手、強かったなと思いました。まあ、以前負けてからずっと自分が勝っていけば当たる可能性があると思ってるんで、意識はしてずっと練習してます」

――来年、RIZINとBellatorの対抗戦の続きがあったら出たいか
「自分がBellatorの対抗戦に選ばれるんだったら、出たいです。やってみたい選手は、Bellatorだったらパトリック・ミックスとやりたいです」

――組み力が強かったということだが、ペースを変えられた理由は
「テイクダウンディフェンスして相手が力を使ってたのでヤバいなと思ったんですけど、ここしのげば相手のペースが落ちるかなと。相手が倒したいときに倒されなかったので、自分のペースになると思ってました」

――この1年の戦いでバンタム級上位陣になった自覚はあるか
「上位陣……自分では井上選手には負けてるんで、そこと同じところに並んでるってことは、また試合しないとわかんないんで、そこの位置、後ろくらいにはいると思ってます」


ホジェリオ・ボントリン
――試合後の率直な感想は
「勝てなかったことに対して悲しく思っているが、日本で闘えたことは嬉しく思っている」

――大晦日RIZINのリングの印象は
「正直に言って、緊張してしまった。大きさに驚いてしまって自分のプレイを見せることが出来なくて残念に思う」

――対戦相手の印象は変わったか
「特に変わりはない。強い選手なのは知っていた。ただ、自分のプレイが出来なかっただけ。彼のような強い選手がRIZINにいるということを知れて嬉しい」

――本来のプランはどのようなものだったか
「戦略としては打撃で打ち合ってからグラウンドに倒すつもりだった。しかし、緊張して自分が初めて試合するような気持ちになって自分を見失ってしまった」

――今後の展望は
「もちろんまたこのリングで闘いたい。自分の最後の試合は1年くらい前で、感覚が空いてしまったのでなーバスになってしまった部分がある。普段はならないんだけど。RIZINは素晴らしかった。自分がこんなに緊張してしまうくらい大きくて素晴らしい舞台に参戦できたことを嬉しく思う」

第6試合

 hy4_4yhの生歌とともにXとして登場したのは梅野源治。
 平本のセコンドにはシバターがつき、梅野のセコンドの久保優太とリングでお互い挑発。

 梅野がジャブで様子を見ていくが、平本はガードしてワンツー。梅野は左フックでカウンターを狙い、ボディにもワンツーを散らしていくが平本は的確に避けてワンツー。梅野の左フックに平本がストレートのカウンター狙いになるが、梅野はさらにフックでカウンターを狙い読み合いに。
 お互いクリーンヒットはなく1R終了。

 2R、平本が前に出てワンツー。梅野の距離に付き合わずに平本が前に出ようとするが、梅野はボディにストレートを打ち込むが平本は構わず前に出てワンツー。梅野は細かいジャブで牽制し、平本がじわじわ距離を詰めてワンツー。梅野がストレートで距離を取り牽制し、距離を取りながらストレートを打ち込んでいく。
 平本はボディから前に出るが梅野が距離を取ろうとすると平本が前に出てロープに押し込むがブレイク。

 梅野がワンツーやフックで牽制していき、平本のストレートが顔面を捕えていくと前に出るが梅野はしっかりとガード。だがお互い打ち合ったところで平本が左フックを叩き込みダウンを奪うも、倒れた瞬間に2Rが終了したため時間切れドローとなった。

<試合後コメント>

平本蓮
――試合後の率直な感想は
「まあ、次の試合、MMAの試合を発表してMMAのファンを喜ばせるサプライズが出来たんじゃないかと思ってワクワクしてる部分があるんで、春の試合を楽しみにしていてくださいって感じですね。今日の試合に関しては梅野選手が受けてくれて実現したことなんで、本当にありがとうざいました。感謝の気持でいっぱいです」

――対戦相手の印象は
「梅野選手はムエタイのすごい人じゃないですか。今回ボクシングで試合になって映像で対策しようと思って梅野選手の映像を見たら、蹴りとヒジしか使って無くて(笑)これはどうしようかなって思って(笑)これはなんのパンチを持ってるのかって。逆にホントナメないで行こうって感じはあったんで。ボクシングとなると自分のほうがアドバンテージがあるというか、自分はパンチが得意な選手なんで、ルール的にも体重的にもどう考えても俺が有利な試合で。皇治と違って梅野選手は受けてくれて漢だなと思いました」

――ドローという結果について
「完璧じゃないですか?完璧です。完璧じゃないかなと思います。多分あれでKOしたら梅野選手また20~30分試合後インタビューあったと思うんですけど、ドローということで、痛み分けでいいんじゃないでしょうか(笑)」

――斎藤裕選手との対戦が決まったが、印象は
「トータルで試合をこなす能力に長けている選手だと思うんで。様々な展開を意識しつつ、相手の弱みをしっかり狙って、トータルだからこそ流れを作りやすい選手なのかなとは思いますね。勝ちを持っていく。だから、正直、前のチャンピオンだし、最高の試合しましょうっていう気持ちなんですが、自分が負ける気はさらさらないっすね。自分が絶対に勝てるだろうと思って、『やりたいです』って直接榊原さんに言ったんで、楽しみにしてもらえたらって感じですね」

――上位の選手とやることについて
「斎藤選手を倒して、今年のどっかでクレベルを倒したいなっていうか、俺しか倒せるやつはいねーんじゃねーかって思うんで。来年RIZINを爆発させていきたいなって思ってます」

――朝倉未来選手は対戦相手としてどうですか
「あ~、俺が先にチャンピオンになって、向こうが『やらせてください!』っていう状況を俺が作り上げてやろうって感じで。そのときはお金はお願いしますって感じですね」

――この1年を振り返ってみて
「来年のほうが楽しみですね」

――今年は来年の踏み台にすぎない?
「過ぎたことなんで、考えてもしょうがないなって。来年が楽しみです」

――初めてやる人前のボクシングについて
「人前でやるボクシングは小学生ぶりとかなんで、決め打ちでしっかり自分が決めたショットで試合を終わらせられたらカッコいいかなとは思ってました」

――キック、MMAとはマインドが違う?
「全然違いますね。1つの打撃の怖さもそうだし、全然組み立て方もやろうとしてることが全然変わってくるんで。あれはあれでスリルがあって楽しかったですね」

――明日からのプランは
「とりあえず今日は飲みに行こうと思うんで、明日のことは考えてないです(笑)」

――今日は前に出てゴリゴリいく感じだったが、それは今日のルールと体格差だったからか
「いや、1R目、ガードの上からやってそこまで打たれ強い選手じゃないと思ったんで。でも1R目にゴリゴリ言ってKO持ってって撃ち合い作ってみたいなパターンはしょぼいっちゃしょぼいかなと思ったんで、2Rの流れの中でショットチャンスというか、絶対自分でどのタイミングでも作れると思ったんで。2Rいっぱい使って試合したら面白いかなと思って。最後、朝倉vsメイウェザー戦みたいに2RピッタリでKOしようと思ったんで、それはオマージュ出来たかなって。彼が気付いたかどうかわかんないけど、『君もこんな感じでした』っていうさりげないアピールです」

――対戦希望があった中から一番強い相手、と言っていた。未来選手はその中に入っていなかった?
「未来は『やりたくない』って言ってたんで。『4月あたり大阪で萩原どうだ?』って話あったんですけど、萩原も『やらない』っつーんで、それはわかったんで、『だったら僕は斎藤とやりたいです』って言って、それで決まった感じです」

――そのレベルで勝っていく領域にいると思っているか
「はい。います」

――セコンドにシバターさんがいたことについて
「梅野源治は久保優太とトレーニングしてるって知ってたんで、シンプルな挑発です(笑)まあ、大晦日にシバターさんが必要かなと自分的には思ってたんで、こういう形でシバターさんを出せたのは良かったんじゃないかなと個人的には思います」

――パッキャオさんが来ていて挑戦者を募集した。ネット上では平本待望論が出ている
「パッキャオとやるみたいになったときに、自分がRIZINフェザー級チャンピオン担ってればやりたいと思いますけど、そうじゃなかったら違うと思うんで。そのときチャンピオンだったらやりたいですね」

――今回梅野選手が対戦相手だときいたのはいつか
「試合近いとき、寸前に聞いて。RIZINから提案してもらって。『いいんじゃないですか』って(笑)」

――皇治選手との因縁も含めて?
「そうっすね。皇治は倒せなかったですからね。体重差があるとか言っても皇治は何kgでやっても倒せないと思うんですけど」

――先程、朝倉未来選手と牛久絢太郎選手の試合が決まった
「まあ賞味期限切れの対決っすよね。どっちでもいいよって感じですね。格オタからしたら」

――しかし、その勝者と、平本vs斎藤の勝者が闘うのではないかと目されている
「まあ、なんでもいいっすよ。それでもいいし。なんでもいいです」

――今日は、皇治選手と芦澤竜誠選手もリング上でやり合うシーンが有りました
「俺、パッキャオより皇治とボクシングやりたいですね。皇治とやらせてください」

――芦澤選手と皇治選手のどちらを応援しますか
「芦澤竜誠はやっぱり、元々チームも一緒だったんで。だから、いい試合というより面白い試合になると思いますよ。なんのルールでやるんだろうっていうのは気になりますね」

――鈴木千裕選手の試合を見て思ったことは
「勝って、『良かったじゃーん』って感じですね。なんか、こないだ記者会見終わってみて、RIZINの人に言われて気付いたんですけど、鈴木千裕が今年記者会見をやった回、全部俺と一緒らしいんですよ。最悪だな!って思って(笑)他人事みたいに考えちゃいましたね(笑)俺とずっと同じタイミングでかわいそうだなって」

――次の会見では避けたい?
「また一緒に会見やろう?って感じですね。まだ足りないですね」

――パッキャオさんとやるときはチャンピオンになっていたら、というのはどういう意図?
「いや、カッコよくないですか?っていう。何者でもないよりRIZINのフェザー級チャンピオン取りたいなってのがあるので。そこですかね。だからパッキャオとの試合は別に一番の目標とかじゃなくてタイミングだと思うんで。まずはフェザー級のチャンピオンになりたいです」

――そのためにMMAで勝っていかないといけないと
「そうっすね。やっぱり本職はMMAで、ボクシングは自分の中で仕事ではあるんですけど、本当にやっていきたいのは総合格闘技なんで。まあ、いい具合にそういう遊びというか、他のエンターテイメントとかもやっていけたら面白いかなと思いますけど、今日は怪我なく終われて良かったなって感じです」

――実質的なKO勝利だった。ハワイでの会見で姿を見せたこともあったが、アメリカで試合をしたいか
「ハワイで試合してみたいですね。アメリカでなにかやっていきたいなっていうのが。最終的にアメリカですごくなりたいんで、ハワイでも試合したいです」

――今回注目選手の1人になったと思うが、アメリカのファンに向けてメッセージを
「サンキュー・ベリーマッチ!(笑)」

――来年ビッグマッチが組まれるが、あと何試合でタイトルマッチにたどり着けると思うか
「わかんないから、やるだけかなって感じです。なんでも、いつでもいいんで。とりあえず勝ち上がっていけたらいいなと思って。勝ち上がっていけたら絶対そうなるっしょ、って感じなんで。来年は普通に楽しみにしていてくださいって感じです」

――ガチ路線とエンタメ路線は両立できるか
「それ両立とか片方を本気でやるとかじゃなくて、やるべき立場のやつがやるべきことだと思うんで。自分がそういうふうに選ばれたポジションなら、自分は受け答えするだけなんで。エンタメとしてでも自分が必要とされてるんならと思うんで。格闘技の試合もそうっすけど、全部はエンターテイメントって考えると試合も面白くないと意味がないんで。全部が本気です」


梅野源治&久保賢司
――試合後の率直な感想は
梅野「RIZIN、学ぼう?いい加減に。試合前にあの入場曲に、あのVTRは、流石に大晦日、やばいだろ。あれはちょっと、学ばせが足りなかったなと。ホントふざけんなよって思いでいます。それが率直な感想です」

――試合ではなく、入場?
「あれ、どうですか?率直に、やばいと思いません?大晦日にあの入場は流石にヤバいぞ?」

――ミスターXが物販でTシャツ売ってるということのほうがどよめいていた
「あればRIZINのスタッフから頼まれたから仕方なくやったんですけど、まあ、試合前から試合後までRIZIN、ふざけてるなと。ちょっと今年は学ばせが足りなかったなというのが率直な感想です」

――当日まで名前がふせられていたことについて
「平本選手の相手が、募集してたじゃないですか、中々いい相手がいないって中で、榊原さんに頼まれたんですよね。急遽試合やってくれないかと。2022年の顔になった2人で大晦日を盛り上げてほしいと頼まれたんで、今回リングに上がるにあたって1つだけ榊原さんに条件を出したんですね。来年RIZINで立ち技で大きい大会をやってくれと。その大会で俺はムエタイルールでしっかりと学ばせるから、それを約束するなら今回リングに上がるっていう。そういった中で、平本蓮vs梅野源治。多分ビックリしたと思うんですよね、みんな。僕の中でもびっくりしましたし。でも、大晦日、お祭り、いい、皆がびっくりするマッチメイクが組めたんじゃないかと思いました」

――最後、ゴングと同時に梅野選手が倒れ込んだように見えた
梅野「あれ、ジャッジはダウンと言ってました?」

――結果、ドローだった
久保「すみません、ちょっといいですか?セコンドから本人にクレームを言いたいんですけど、兄の久保優太と散々作戦を練っていて、絶対に打ち合うなと。足を使って、ジャブ突いて、とにかくくっついたら組んで、っていう作戦を完璧に立ててたんですけど、どうして最後打ち合ったのかって納得が行って無くて。昨日の夜も本人と電話ですったもんだしていてですね、本人はラスト10秒は撃ち合いたいと。僕たちは絶対やめろと。僕たちは本人を納得させたつもりだったんですけど、そこの作戦が完璧に遂行できなかったことに憤りを感じてですね、そこは納得行ってないです」
梅野「ホントにセコンド、久保兄弟、いろんな方たちがサポートしてくれてリングに上ったんで、基本言ったことは守りたかったんですけど、大晦日のリングは、言い方が合ってるかわかんないけど、お祭りというか、どうしても楽しませないといけないっていうか、そんな中で僕がガードばっかりして足つかってクリンチして逃げて逃げて3分2Rっていうのを見させられたときに、お客さんはそんなに満足しないと思うんですよね。だからやっぱり、教えていただいた方々には申し訳なかったですけど、最後打ち合って、相手が倒れるにしてもこっちが倒れるにしても、そこはちょっと、お客さんに楽しんでもらえたらなっていう気持ちが前に出すぎちゃったかなと」
久保「僕たちも、長い期間格闘技をやっていて、これだけの体格差がある相手っていうのは、マトモに打ち合っちゃいけないっていうのを本人にずっと伝えて履いて、その中であそこっていうのは正直、僕らとしては納得出来ないところではあります。これは帰ってから本人と話をしたいと思ってます」

――榊原さんからオファーが来たときに、身体のサイズ差は気にならなかったか
梅野「階級が違うっていうのは、気になったかならなかったかで言えば気になりましたけど
階級差っていうのは、多分、大晦日のRIZIN見る方たちって階級何kg違うとか分かんないと思うんですよ。そのわかんないところで、競技競技つって、体重ピッタリ合わせてあまり盛り上がらないよりは、格闘技を盛り上げていきたいので、僕の場合は立ち技、ムエタイルールで盛り上げていきたいので、やっぱりムエタイルールで面白いやついるなっていうのを大多数の方々に分かってもらわないと競技が発展しないと思うんで。自分の中で今回はチャンスだしチャレンジだし、頑張ろうと。その一心でした」

――初めてのボクシングルールについて
梅野「どうだったっすかねえ。実際僕がボクシング教わったのが2週間ぐらいですかね。だから僕がどの程度成長したのかしてないのかも分かんないですけど、やった感じは、難しいなって。それも勉強になりますよね。今後僕がムエタイやるにしてもそうですし、ボクシングテクニック上げた方がいいし。よりボクサーにリスペクトを持ったし、色んなことが勉強になったなって感じでした」

――平本選手は試合映像で「パンチを使ってる映像が殆どなかった」と言っていた
梅野「それは……事実じゃないですか?(笑)あまり使ってないですからね。彼もやりづらかったんじゃないですか?パンチどれ位できんのか、普段蹴りばっかりやってて。そもそもルールも二転三転してたので。ボクシング肘ありマッチなのか、パンチとヒジと首相撲もOKなのか。いろんなルールで二転三転して平本選手も困惑した部分があったでしょうし。だけどまあ、今回平本選手とああいうふうに殴り合えて僕は良かったな、気持ちよかったなと思いました。打ち合うな、打ち合うなと言われてましたけど、ホントはもっと行きたかったですよね。もっとガンガン殴り合ってもっと沸かせる試合したかったですけど、まだまだ自分の力不足で。来年に期待していてほしいと思います」

――また機会があったらミスターXになりたい?
梅野「なっていいんですけど、もうちょっと早く言ってほしいなって。ギリギリ過ぎるぞ、RIZIN。もうちょっと早く言ってくれればいくらでもやりたいかなと」

――平本選手のセコンドにシバター選手がいたことについて
梅野「僕はびっくりしましたよ。RIZINの方にも今回久保優太、久保賢司、セコンドに付くって先に言ってたわけでもないですし、そこにまさかシバターが来るっていうのは。本来は梅野源治vs平本蓮のはずが、なんかリング中央で向かい合ったときはシバターvs久保優太みたいになってたじゃないですか。闘う選手である僕と平本選手が止めるっていう謎の展開だったので、あれはヤバかったですね(笑)」
久保「今は久保優太本人がいないですけど、僕らも前から聞いてればあそこに久保優太を上げることはなかったんで、困惑はしましたね」

――出場の条件として、立ち技の大きい大会という話があったが、榊原さんはどういう回答をしたか
梅野「今回平本蓮とのボクシングマッチを受けてくれるのであれば、来年大きな大会をやりましょうということだったんで立つことを決めました」

――昨年大晦日に那須川天心選手と闘った五味選手が『THE MATCHに出させて欲しい』と希望を出したが、結局出場出来なかった。今回はそういうことは無さそう?
梅野「それ榊原さん言ったら……ホント、ヤバいぞ。絶対にやらせる。これは僕は体を張って榊原さんの言うことを守ったんで、僕は信じて榊原さんの答えを待つだけですね。大きい大会、立ち技の大会やって、僕はムエタイルールで強さを見せていけたらと、そういう思いでいます」

――ナチュラルウエイトではどれくらい?
梅野「計量したとき僕は65.1かな?彼が70kg。普段は66、67くらいですかね」

――体重差を感じたか
梅野「感じましたけど、でも今回はその69.99kg契約で僕はOKを出してるんで、そこに言い訳はないというか。平本選手のパンチ固くて重かったなって、そういうのはありましたけど。彼は元々真っ直ぐ系のパンチがすごくて上手いんで。脇しまっててコンパクトに打つなって思ってたんで。闘ってみて想像以上にハンドスピードも速かったなって」

――Twitterでは芸人のかまいたちさんを再三挑発していた
梅野「アイツら絶対RIZINのリングにあげます。アイツらはホントに、何度やってんだって。ホントに確実に拳で学ばせてやる。来年、どっかのタイミングで今回のようにエキシビションマッチで、ヒジだけルールでぶった切ってやろうかなと」

――Tシャツを着て宣伝してくれたことに感謝はないか
梅野「感謝の前に馬鹿にしすぎだろって。あれはナメ過ぎてるな。お笑い芸人だから、格闘家だから、煽りだからなんでも言っていいみたいな風潮ありますけど、行き過ぎだぞお前ら。確実に学ばせる、アイツらは」

――立ち技トーナメントということで言うと、K-1を離脱した芦澤竜誠選手が皇治選手とバチバチやっていた。そのへんは意識するか
梅野「皇治選手はRIZINに定期的に参戦してますけど、芦澤選手は今後RIZINに絡んでくるだろうなって。来年以降どんどん面白い選手がRIZINに参戦発表するんじゃないかなって予想があるんで。僕はちょうどいいタイミングだと思うんですよね。今までRIZIN出てなかった選手、出ててもムエタイルールが少なかったり、自分の本領で出来る立ち技でより広められるチャンスが来年来るんじゃないかなって思いでいますけどね」

――このルールの中で肘あり、首相撲ありというのは梅野選手の要望?
梅野「僕の要望です、ムエタイルールは」

――平本選手に断られてしまった?
梅野「平本選手も万全じゃないと思うんですよね。今回僕と試合するにあたって。前回試合の前に足を怪我してますよね。っていうので、足技があるのは難しいって判断だったんじゃないですかね。それは当たり前じゃないかなって」

――肘ありではなければ、体重差も期間の問題もあるし、やらないという選択肢が合ったと思う
梅野「そこは色々久保兄弟とも話し合ったんですけど、そもそも……」
久保「その件に関しては、僕らとしては梅野源治の武器は1つでも多いほうがいいので、蹴りも無し、組みもなしってルールだったらせめてヒジだけは使わせてくれって思ってはいたんですけど、これは本人の意向もあって、『やるからにはいらねー』っていうふうに。僕らは絶対ヒジはあったほうがいいって。もちろん勝たせたいので。言ったんですけど、突っぱねられたような形でした」

――伝えたけど断れれた?
久保「本人に断られました」

――ルールが二転三転したというのは、梅野陣営で二転三転したということ?
梅野「陣営でも二転三転しましたし、間に入って僕のことをマネジメントしてくれてる所とRIZINが話し合ったりとかしてるところで、どのルールで行くかっていうのは1週間くらい前まで決まってなかったんで。でも、やっぱりどうせやるんだったら大晦日、まさか梅野源治がボクシングマッチで出てくるなんてあまり誰も想像しなかったと思うんですよ。誰も想像しないことをやりたいなと。平本蓮と梅野源治って今後も基本的に闘うことはないだろうし。彼のことはすごくリスペクトしてるんで面白いかなと」

――誤解があると問題が出るので確認したい。『肘ありルールを提示したら平本選手が断った』のか、『平本選手に提示する前に内々で引っ込めた』かをハッキリさせたい
梅野「その前に無しにしとこうってなったんじゃないですか?」

――RIZINの中で決まった?
梅野「そうっすね。平本選手はヒジありが嫌だとかは言ってないんじゃないですか」

――立ち技の大会について、どういう大会になると良いと思うか
梅野「会場はTHE MATCHやったときみたいに大きい会場、東京ドームだったりとか。格闘技ってあそこまでデカい規模でやってることって少ないじゃないですか。やるとしたら年末、ホントは今日ですね。それくらいの規模感で、全試合が立ち技になるのか分からないですけど、最近は団体を離れてフリーになってる選手も多いと思うんですね。そういう選手を集めてトーナメントでもいいし、ワンマッチでもいいし、今日みたいなお祭りみたいな立ち技の大会っていうのを一発でかいのやりたいなって。そこで僕はヒジありで、ムエタイルールでしっかり見せ場を作りたいなと。RIZINにムエタイってものを確立させていきたい。RIZINのファン=MMAだと思うんですけど、そういう方々にも少しでも立ち技の素晴らしさを届けたいと思います」

梅野「今(コメント始まって)何分ぐらいですか?」

――21分18秒です
梅野「21分!もうちょっと質問がほしいなあ!」

――立ち技の大会を「ドームでやるからヒジ無しキックで」と言われたらやるか
梅野「やるかやらないか言われたらやるんじゃないですか。ただ、榊原さんとの約束で、俺はムエタイで行くぞ、ヒジで学ばせてやるから見とけってハッキリ言ってやったんで。榊原さんに。榊原さんもそれに対してOKして、今回試合を組んだと思うんで。他のルールは正直、全部立ち技なんなくても僕はいいと思ってるんで。受け入れる層が狭いと総合のファンたちが見てくれないと思うんで。総合格闘技が好きな人達にいかに立ち技が面白いかってアピールはしていきたいなって思うんで。来年大きい会場で、僕は僕の出来ること、肘ありの凄さを見せていきたいなと思います」

――要は、立ち技の大会じゃなくても自分がムエタイルールで試合ができればいい?
梅野「立ち技をMMAのファンに好きになってもらいたいんで。基本は立ち技メインがいいですよ。その中でMMAがゼロっていうんじゃなくて、MMAを数試合入れてもいいのかなって。そこはRIZINが、榊原さんが、みんなが考えてやることだと思うんで。来年、梅野源治の立ち技の動きを楽しみにしてもらえればと思います」

――入場曲について
梅野「あれもあとで行きますよ。あの2人の楽屋に。人の大晦日の入場でなにふざけてんだと。僕、あの曲使って入場していいって言ってないし。僕の紹介Vが始まった瞬間に歌いだしたんで。これ言ってること違うぞと。結構RIZINやってくんなと思いました」

――運営に文句があると
梅野「学びが足りないぞと。後で話します。RIZINの運営とは。お前ら2023年覚えとけよと」

平本蓮vs斎藤裕、牛久絢太郎vs朝倉未来が決定

平本「えーみなさん、こんにちは。MMAファイターの平本蓮です。今日はあの、全然あの、体重も違う梅野選手が盛り上げてくれて、ありがとうございました。体重あれで全然勝負にならないと思うんで、今日の試合は全然しょうがないことだと思います。社長、あの、来年俺の一発目の試合を、ちょっと今日、発表したいなと思って大晦日に。来年、本気で、一番頑張んないといけない年だなと思ってるんで2023年は。社長、ちょっと、次の試合の相手発表を」
榊原CEO「蓮から来年、ちょっと、試合したい、早いタイミングでしたいとは聞いてて、多分そんな話にはなるかなと思ってリクエストのあった選手の中で、一番ごつい選手、連れてきました。上がってくれますか?」
(呼び込まれたのは元RIZINフェザー級王者の斎藤裕)
平本「やりましょう」
榊原CEO「じゃあこの場で、斎藤裕vs平本蓮、決定です。2023年春、もう4月ぐらいにやっちゃいます。じゃあ斎藤選手一言願いします」
斎藤「えー、皆さんお久しぶりです。えっと、RIIZNの会場に来るのは自分の試合ぶりなので、こんなに沢山のお客さんが、やっぱり素晴らしい舞台ですね。この24歳の若者にね、戦いで、伝えられることがあると思うんで、僕は平本選手認めてるんで、全力で潰しに行きます。春の試合まで、楽しみにしていてください。ありがとうございました」

榊原CEO「ありがとう。じゃあ蓮なんか一言まだあります?」
平本「そうですね、会場にさっき朝倉未来いるの見かけたんですけど、バファリン忘れずに飲んでください。斎藤選手との試合最高に盛り上げますお楽しみに!」

榊原CEO「昨日5大サプライズと言いました。梅野がXであるということが一つ、今日平本蓮の次の試合、斎藤裕で正式に本人も受けると言いましたんで2つ目。もう一つ、フェザー級である、組みたいカードがあります。牛久(絢太郎)前チャンピオンvs朝倉未来。リング上がってください。このカードも来年の春やっちゃいます。じゃさそれぞれ一言ずつお願いします」

未来「えー、来年帰ってきます。ちょっと楽しみにしていてください。牛久、お互い、過去最高の状態でヤろう」
牛久「えー、このカード、僕も2年前ぐらいからほんとに楽しみにしてて、未来選手と試合できること光栄に思います。66kgフェザー級で最高の試合しましょう」

榊原CEO「これあの、そうだそうだ、皇治と芦田もサプライズだ。まあまあ、ちょっと小さいサプライズ。これはおっきなサプライズ」

第7試合

 勝村周一朗と金原正徳とともに所英男がリングへ。
 
 試合が始まると所が突っ込んで前蹴りも、これがローブローに。

 再開し、所がリングを周りながら前蹴りで牽制し、ジョンが突っ込むがところが振り切る。
 ジョンがワンツーも、ところは下がって距離を取り、ジョンが組み付いて転がすと所が猪木アリ状態になるがジョンは付き合わず。
 スタンドに戻りジョンがローをキャッチしラッシュを仕掛けると所が体勢を崩すがすぐにスタンドへ。

 ジョンがコーナーにプレッシャーを掛けておしこみボディブロー。嫌がってリングを回った所をジョンが追いかけてパンチのラッシュを仕掛けると、逃げたところがロープの反動でリングに転がったところへジョンがパウンドラッシュ。レフェリーがこれを見て試合を止めた。

<試合後コメント>

所英男
――試合後の率直な感想は
「そうっすね、本当に、色々……悔しい思いでいっぱいです」

――対戦相手の印象は変わったか
「予想通り強かったですし、パンチも固くて、スピードも速くてってのは分かってたことなんで、そこに対応する力が僕にはなかったなって。そうっすねえ、ハイ」

――セコンドの皆とは試合後になにを話したか
「色々話そうと思ったんですけど、今は冷静ではないので、落ち着いてから考えようという話でまとまりました」

――今後の展望は
「またこうやって試合を組んでいただけたらありがたいですが、まずは、そうっすねえ、うーん、ゆっくりします」

――ローブローから始まった試合 一番の計算違いはどこだったか
「最初のローブローも計算違いなのと、距離詰められて、自分が動かないといけないのに待ってしまった。ホントに一番良くない僕のパターンが出た。だから、それをなってしまうってのがジョン・ドッドソン選手が強かったってことなんですけど、そうっすねえ、そんな感じです」

――ドッドソンに後ろを向いて、どこから意識がない?
「パコンと倒される前くらいから、勝村さんたちが来るまでですかね?『なんで来てんだ?』って感じでした。あとは大丈夫です。今はもうぜんぜん大丈夫です」

――セコンドの皆さんは今回の敗因についてどう言っているか
「詰められて待っちゃったねってとこですね。ホントは距離を取って闘って、詰められたら回ってとか、大きく距離とってもいいしっていう感じではいたんですけど、序盤はそれを僕が我慢してやんなきゃいけなかったのに出来なかったし、させてもらえなかったです。本当に反省点だらけです」

――相手の圧力が強かった?
「結局そういうことだと思います」

――次に向けてまた立ち上がる気持ちはある?
「そうっすねえ、この恥ずかしい、悔しい気持ちを試合して勝つことによって忘れたいし、このままじゃ終わりたくないですよね。やっぱりやり切って、したいです。ハイ」

――まだまだ出来るとアピールしたい?
「まだまだ出来るっていうか、まあ今日出来なかったですからね。なんとも言えないですけど、まあ、帰って冷静に考えます」

――ドッドソン選手に左ボディを効かされて詰められたが、リカバリが出来たか、ダメージが残ったままだったか
「とにかく今日、向かい合ったときには距離取って闘えるなと感じましたけど、やってみるとそんな甘い世界じゃなくて。スピードもパンチの硬さもあったし。そうっすねえ、強いっすね、世界で戦ってる人は」

――減量のダメージはあったか
「減量関係なく地に足がついてない感じでしたね」

――頭を丸めていたり、煽りVでも感動的な演出があった。この試合に向けての日々はどのようなものだったか
「毎日が素晴らしい、愛おしい日々でした。やっぱり、生きてる実感もあるし、最高でした」

――髪は、初心に戻るため?
「色んな意味が自分の中であって。そうっすねえ、色んな思いを込めて。でも、反省坊主ではないので(笑)」

――大晦日10回目、今までもいろいろな選手と戦ってきたが、大晦日は所選手にとってどのようなものか
「やっぱりホントに僕は格闘技を見て、K-1やPRIDEやリングスやUWFを見て育っているので、その中で大晦日、前は魔娑斗さんとKIDさんの試合見た次の年にホイスと試合させてもらったりして、自分というか格闘家にとって特別な日だと思います。大晦日というのは」

――またここに立ちたい?
「まあ、それはちょっと、アレですよね。そんなこと言える立場じゃなくなっちゃったんでアレですけど、格闘技をやっていく以上は大晦日という舞台は出たいですよね」


ジョン・ドッドソン
――その格好について
「ニンジャ・タートルズのドナテロだよ!」

――試合後の率直な感想は
「言葉では言い表せないほどワクワクしている。夢がかなったような気分だ」

――所選手が得意な寝技に引き込もうとしたが、付き合わなかった
「自分の強い所を見せたかった。彼がグラウンドが得意なのは分かっていたが、彼の領域に入っていくよりは自分の得意な打撃で闘いたかった」

――対戦相手の印象は変わったか
「特に印象に変わりはない。試合前も試合後も彼に対するリスペクトは変わらないし、立ち上がれなかったところを見て、自分としても悲しく思ったのでああいった形で歩み寄っていった」

――今後の展望は
「とにかくこのRIZINで闘い続けることができればと思う。ここを私のホームと呼べる場所にしたいと思う」

――日本でどのような新年を迎えたいか
「ニンジャ・タートルズの格好をしたままパーティをしたいと思うよ!(笑)」

――RIZINフライ級では堀口恭司選手がいるが、対戦は希望するか
「この2年間、彼と闘いたいと思っていた。私がUFCをリリースされて、堀口選手とRIZINで闘う話もあったが、コロナで話が流れてしまった。その後Bellatorと契約してあっちに行ってしまったんだ。ただ、自分がここでチャンピオンになるためにも堀口選手と闘って、それをステップにして上がっていかなければならない選手だと思っている」

――自分が堀口選手より優れていると思うところは
「もちろん、ルックス!(笑)そして打撃のスピードと威力かな」

――堀口選手は日本で一番人気のある選手なので、闘ったら応援はすべて堀口選手に行ってしまうかもしれない
「かまわないよ。悪役になるかもしれないけど、やがてはヒーローになるからね」

――そのあと、その格好でどこに行きたいか
「どこでもかまわないよ。これは僕のコスチュームじゃなくて、僕の体の一部だからね(笑)これでどこへでも行って楽しんでくるよ!」

――RIZINをホームにしたいという言葉があった。日本の会場・ファンはどのように映ったか
「会場は素晴らしいと思った。2004年にきたときよりも素晴らしいし、2004年にはあまりいい印象を残せなかったと思う。今回はいい印象を残せたと思うし、日本のファンは格闘技知識も優れている。アメリカでは血や殴り合いを好む傾向にあるが、日本のファンとマスコミはそうではない。感謝している」

第8試合

 スダリオがローで牽制し、タファがハイキックを打ち込むもガードしたスダリオはローを連続して打ち込みミドル。タファが左フックを打ち込むとこれでスダリオが後ろに倒れて転がるが、ラッシュを仕掛けようとしたタファをスダリオが下から蹴り上げ、タファがこれを見て立ち上がるように要求。

 タファは左フックからストレート。ロープを背にして耐えたスダリオだったが、容赦なくタファは左右のロシアンフックを打ち込んでいき、崩れたスダリオに左右のフックを連打してKOした。

タファ「アリガトウゴザイマス、ハッピーニューイヤー。(マーク)ハントさん、仲間です。サンキュー!」
ハント「チャンピオンの姿を目に焼き付けてください」

<試合後コメント>

スダリオ剛
――試合後の率直な感想は
「……悔しいです」

――対戦相手の印象は変わったか
「いや、印象自体は全く変わらないです」

――相手の選手はMMAが今年から。グローリーで活躍する選手で打撃は気にしていないとのことだった
「相手がどうじゃなくて、僕がここ最近スタイルを変えようとしてて、目標にしてる選手がUFCとか、ケージでの戦いに慣れてる選手の闘い方なんで、リングでの闘いではどうかなって半信半疑だったんですけど、今日試してみようって冒険心が出ちゃって。相手がどうこうより、自分のだめなところが。最悪の展開と言うか、こうなったらヤバいというのが的中しちゃったっていうか。そうなる可能性はあるなと思いつつ、試合で試してみたい自分がいたんで、そこが見事にハマってしまった感じですね」

――スタイルを変えるというのはどう変えようとしていたか
「今回ちょっとサウスポーに変えたりとか、サウスポー自体は違和感なかったんですけど、自分より大きくてリーチがあって、キックボクシング上がりで打撃が得意でどんどん前に出てくる選手に、やったことないサウスポーでやってしまった。1発目ダウン取られて起き上がって、攻めてくるの分かってたんで、自分がミドルキック打ったときに足の方にヒジが入っちゃった踏ん張りが効かなくなって、頭が脳震盪起きてるって見られる立ち振舞を自分がしてしまったんで。ラッシュかけてくるの分かってて意識も飛んでなかったんで、相手のスタミナ、ラッシュかけてるときに使ってると思ったんで、これしのいだら行けるなってときに止められてしまって。これも経験だなと思って。切り替えてます」

――今後の展望は
「リングでの闘い方、自分に合った闘い方も負けて分かりましたし、もっとこうするべきだったってこと、重要な点が3つ課題がでて、それもしっかりわかったんで、それに向かって速く練習復帰して、次に向けてやりたいですね」

――その3つとは、今言えるものか
「口にすると自分で忘れちゃう部分があるんで、頭の中に取っておきたいです」


ジュニア・タファ
――試合後の率直な感想は
「手が痛いです」

――自分のパンチが当たって怪我をした?
「試合前から痛めていたが、そういった手で打ってしまったからね」

――対戦相手の印象は変わったか
「特に変わりはない。彼と彼のチームに関しては尊敬を持って接していきたい。総合格闘技をやる人間には誰でも言えるが、リスペクトの気持ちが大切だ」

――初めてのRIZINの感想は
「大好きです。日本も大好きなのでまた近くに来られたらと思う」

――これで4戦4勝。今後の展望は
「日本でもっと闘いたいし、日本でのナンバーワンのヘビー級は誰か分からないが、その選手と闘いたい」

――試合前に「大きな花火を打ち上げたい」と言っていたが、打ち上がったと思うか
「もちろん!」

――日本のトップヘビー級は多分シビサイ頌真だと思うが、彼は先日ジョシュ・バーネットに敗れている。ジョシュとやる気はあるか
「それでもいい。ただ、ステロイドを使っていなければ(笑)」

マニー・パッキャオ登場

パッキャオ「コンバンハジャパン。マニー・パッキャオです。今日のRIZIN大晦日イベント、お客さんの熱とエネルギーに驚いていて、榊原さんありがとうございます。この間9月にこちらにゲストとして来ましたが、今日はエキサイティングなニュースがあります。来年戦うことになりました。RIZINと契約をしました。来年、戦うことになって、榊原さんに素晴らしいファイターを誰でもいいので、戦って、それが楽しみです」
榊原CEO「日本人の選手で、チャレンジャー募集するってことですよね?」
パッキャオ「そうです」
榊原CEO「では私が選びます。来年の春ではなくて、夏以降で日本人選手、本人は70kg以下と言ってるんで、マニー・パッキャオの前に立てる選手、日本人、募集します。以上です」

<バックステージコメント>

マニー・パッキャオ
――RIZINと契約したとのことだが、その内容は
「今回は来年の1回の試合のみだが、もちろん最後ではない。試合形式はボクシングになる」

――普段RIZINでやっているようなスペシャルスタンディングバウトのようになるか
「YES」

――RIZINにどのような魅力を感じているか
「もちろん違うところに比べるとRIZINのエンターテイメント式の見せ方、アクションも素晴らしいし、いい試合ばかりだし、ファンもものすごく質が高い」

――希望する相手はどのような相手か
「特に誰ということはないが、出来ればボクシングの経験のあるファイターがいいと思っている」

――今回どういうトレーニングプランを考えているか
「いつもバスケットボールをしているが、常にトレーニングモードでいる。日付が決まったらすぐにトレーニングに入る」

――その次の試合について
「1個1個考えていく。とりあえずRIZINとの契約を1つ1つこなしていく。相手はボクシングが出来る上手いファイターがいい」

――今月11日にソウルでエキシビションをやっているが、その手応えは
「この間の試合は、すごくいい感じだったが、その時の相手がファイターではなくYoutuberでボクシングが出来ない人間だった。だから大変だったが、日本のRIZINに関しては相手の格も違うしプロのファイターなので、そのときとは練習も変わってくる」

――RIZINにかぎらず日本人ファイターについての印象は
「MMAでもボクシングでも日本のファイターは素晴らしい。ボクシングで活躍している井上尚弥など素晴らしい選手がいる印象だ」

――日本でどのようなボクシングをやっていきたいか
「ずっとアグレッシブにやっていきたい。圧倒する試合を見せたい」

――ボクシングが出来る選手、というのはどのレベルか。この前メイウェザー選手とやった朝倉未来選手のレベルか、立ち技専門でやっていた選手のレベルか
「もちろんRIZINが極めることだが、私のリクエストでは、朝倉未来レベルでもいいし、それ以上の選手でも面白いと思う」

――夏~秋を予定しているとのことだが、それまでにどこかで試合をする予定はあるか
「今ちょうどその交渉の途中だが、あるかもしれない。ないかもしれない」s

第9試合

 滝澤がハイキックで牽制していき、井上がジャブからローを打ち込み前に出ようとするが井上はフェイントをかけて制する。
 お互いパンチが空を切り、井上がカーフキックを打ち込むが井上が前蹴り。滝澤がローからフックも、井上の右ストレートがあたるが滝沢がミドルを打ち込み一進一退へ。滝澤がハイを打ち込むが井上はワンツー。井上がローからストレートも滝澤がカウンターを合わせて制する。

 滝澤がミドルを打ち込めば井上がワンツー。さらにタックルでテイクダウンを奪い、ハーフガードからコツコツヒジを打ち込んでいく。回転して逃れようとした滝沢に、井上は先に立ち上がると顔面へのサッカーボールキックを連続で打ち込んだところで1R終了。

 2R、ローの打ち合いから井上がワンツー。滝澤も飛び込むが、井上は左ハイから突っ込むも滝澤がガード。
 井上がワンツーからフロントネックで捕え、逃れようとした滝澤をそのまま潰して横四方固め。そのまま顔面に膝を打ち込み三角絞め。逃れた滝澤とスタンドに戻るが、井上はすぐにタックルでテイクダウンを奪いハーフガードからヒジを打ち込みV1アームロック。これで滝澤がギブアップした。

井上「こんばんは。今日は、31日大晦日までここにきていただきありがとうございます。ほんとは、今日ちょっと物持ってきたんですけど、用意してたんですけど家に忘れちゃったんでまた持ってきます。だからまたこのRIZINでしっかり戦えるように、勝ってまたお披露目したいと思うのでよろしくお願いします。押忍」

<試合後コメント>

井上直樹
――試合後の率直な感想は
「1年ぶりの試合だったんで緊張はして動けるかなと思ったんですけど、しっかり1本で勝ててホッとしてます」

――宣言通りのKOでした
「そうですね。判定の気持ちではいたんですけど、決めれるところで決めようかなとも考えてたんで、結果的に良かったと思ってます」

――本来のゲームプランは
「最初様子見て打撃で攻めて、少し警戒してからタックル言ってテイクダウンして削るというか、ヒジとか極めるそぶりとか色々考えてました。概ねプラン通りでした」

――対戦相手の印象は変わったか
「そんな。蹴りは多かったなと思いましたけど、それ以外には特には。思ってたとおりに動けたかなと思います」

――今後の展望は
「今後、次の試合とか全然タイトルマッチとかでもいいんじゃないかと思います」

――闘いたい相手は
「闘いたい相手は、もちろんリベンジとかもしたいですけど、扇久保選手とはフライ級にいっちゃってるんで、スーチョル選手とか朝倉海選手とか、そのへんとできればいいかなとは思ってます。ベルトをかけた闘いができればと思ってます」

――展開や相性もあると思うが、ワンサイドゲームになった
「まあ、そうですね。結構瀧澤選手の試合見ても、こんな感じなら行けるかなってイメージはあったんで、イメージ通りに出来たかなと」

――フィニッシュの技について
「あれは、わかんないです。キムラっていうか、アームバーに足を加えて折りに行くみたい感じで行ってました」

瀧澤謙太
――試合後の率直な感想は
「なんか、自分の戦いができなかったっすね。悔しいです。だせーなって感じです」

――やりたいことができなかった?
「そうですねえ」

――本来のプランは
「まあ、井上選手みたいなことしたかったっすね。打撃でせめて効かせて倒したかったし、テイクダウンも織り交ぜたかったし。下になっちゃったのが、なんか、やっちまったなって感じですね」

――対戦相手の印象は変わったか
「上からのキープが予想以上に強かったですね」

――決め手となった腕は予想外だったか
「1R目で結構削られちゃってて、寝技のディフェンスが悪くなっちゃってたかなって。腕に来てたのは分かってたんですけど、逃げる余力がなかったっすね」

――1年ぶりの試合だが、感覚は
「そんなになんか感覚は変わらなかったですね」

――今後の展望は
「まあ、またコツコツ積み上げて、いずれベルトを取りたいですね」

――ご自分で始められたジムは年明けいつから始まるか
「6日からですね」

第10試合

 伊澤がローで牽制していき、パクがなかなか前に出れずローを掴もうとする。伊澤はプレッシャーをかけてロープを背負わせるとタックルでコーナーに押し込むがパクは抜けてリング中央に戻る。

 伊澤がローで牽制していくが打ち終わりにパクが左ストレートを顔面に入れるが浅い。
 伊澤も、再度打ち終わりにパクのストレートが捕らえるが、伊澤もすぐさまタックルでコーナーに押し込み背中に乗ってスリーパーを狙う。パクはそのままコーナーに下がって潰していくが、伊澤はおぶさったままコツコツ顔面を殴っていく。
 パクが上半身をロープの外に出していくが、これはレフェリーがタイムストップからリングに戻す。

 伊澤がコツコツ顔面を殴っていき、ラスト5秒でリングに降りるとショートレンジで殴り合い。ここで1R終了。

 2R、伊澤のミドルにパクが右ストレート。さらにワンツーラッシュを仕掛けるが、伊澤が下がって距離をとる。
 伊澤がカーフキック。パクのストレートにタックルを合わせてコーナーに押し込み、パクがフロントネックで体勢を切り返すも伊澤が頭を抜いてバックを取る。パクは上半身をロープの外に出すが、レフェリーが戻して再開。
 パクが膝を打ち込んで逃れようとするが、伊澤が再度タックルで片足をとってコーナーに押し込む。
 パクがフロントネックも、頭を抜いた伊澤が再度タックルでコーナーに押し込む。これはブレイク。

 パンチの応酬から伊澤がフックをフェイントにタックル。これはブレイク。

 パンチが交差し、伊澤が左右のローもパクがラッシュ。伊澤もがむしゃらに殴っていくが2R終了。

 3R、伊澤が前蹴りもパクはラッシュ。伊澤が組み付くも、パクが殴るのを辞めず、伊澤がレッグラリアートのように飛び蹴りから猪木アリ状態へ。パクは下がって相手にせずスタンドへ。

 伊澤が大ぶりのパンチから前に出るが、パクは距離を一定に保ちワンツー。お互いパンチが交差するが、伊澤が前のめりになった所をパクがバックを取りスリーパー。パクは後ろから顔面を殴っていき、再度スリーパーを狙うが伊澤は立ち上がりロープ際に押し込むと胴締めフロントネック。これを抜けたパクが踏みつけからパウンドを連打。伊澤は足を絡めてヒールホールドも、回転して抜けたパクがローから飛び込んで踏みつけ。ガードポジションになるが、すぐにこれを離して飛び込んで踏みつけ、パクがこれを繰り返したところで時間切れに。

判定2-1で伊澤が勝利した。

パク・シウ「今日は韓国語で話します。今日のために応援してくれた皆さん、ありがとうございます。努力しましたが、何も見せることが出来なくて申し訳ありません。また頑張って戻ってきます。ありがとうございました」

<試合後コメント>

伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「優勝できてホッとしてますね」

――パク選手のフットスタンプで意識が飛んでいるように見えた
「3R目の最後、フロント、立ってるときにフロントしてるときに小指がガッとなったときにグローブが外れちゃって、審判の方に外れちゃいましたって言ってるときに近づいてきたんで足関取ってたんで、意識はありました。メッチャ来る!と思ってびっくりしました。そのときに青あざできちゃったんですけど、頭へのダメージは無かったです」

――1年ぶりに手を合わせてみて、対戦相手の印象は変わったか
「特に変わってるなって部分はなかったんですけど、もともとコシが強くて、そこがレベルがそのまま上がったのかなと思います」

――投げられた場面もあったが、パワー上昇を感じた?
「フィジカル強かったです」

――今後の展望は
「まだまだ自分、8戦?9戦?くらいしかしてないんで、もっともっと強くなりたいです。今後さらに海外とか国内とか、強い選手とやっていけたらと思います」

――試合後の涙の意味は
「やってるときにパク・シウ選手の強い気持ちを感じて怖いなと思っていたので、そこから開放された安心感で涙が出てきました」

――ご自身が提案したトーナメントで優勝した
「やりたいって言った関には果たせたのかなと思います」

――判定2-1について、どこで1つ取られたと思うか
「一番大きいのは最後の踏みつけとかパウンドをまとめられたところかなと思います」

――賞金700万円の使い道は
「COROさんといい結婚式を上げたいと思います!(笑)」

――今まで一番しんどい試合に見えた
「1R目に4の字組んだときに思ったより足がパンパンになっちゃってキツかったですね」

――それを乗り越えた
「K-Clannでいつも走り込みとか追い込みをしてるので、キツいときに頑張るっていう気持ちがついているからかなと思います」

――パク・シウ選手の成長を感じる部分は
「前回やったときと強さ的には同じだったので、自分もそこまで成長できてないのかなって気持ちのが大きいですね」

――来年は海外でやりたい?
「試合が組まれるならどこでも誰とでもやりたいと思ってます」

――INVICTA王者が来年伊澤星花選手と闘いたいとTwitterで発言しているが、どう思うか
「組まれたらやっていいかなと思います」

――結婚式についてのプランは
「無いですけど、COROさんも試合があって、自分も試合があるので、試合がないタイミングでしたいと思います。あるかな?えっと、暗いところでイルミネーションみたいな、星の結婚式がしたいです。結婚式まで両方ともベルトは持ってます」

――去年の時点ではGPを、ということだったが、今後の目標。野望は
「もちろん私は世界一になりたいと思ってるんですけど、階級とか団体とか定まってないので、どんどん強い選手とやって自分自身がどんどん強くなって実力をつけて、皆に認められる世界一強い選手は伊澤星花だと言われるようになりたいと思います」


パク・シウ
――試合後の率直な感想は
「今回私の試合では判定で点数が出なかった。心苦しい気持ちだ」

――判定に納得がいっていない?
「RIZINのルールなので、私自身は勝ったのではないかと思ったが、ルールはルールなので負けは負けです」

――1年ぶりの再戦だが、対戦相手の印象は変わったか
「大きくは感じなかったが、1つ、打撃の強さに練習を重ねてきたものを感じた」

――本来のゲームプランは
「プランは色々あったが、それは上手くいかなかった」

――今後の展望は
「今のところは何も考えていない」

――どの部分で判定のポイントを取られたと思うか。また、どこで取ったと思うか
「コントロールする時間が長かったが、ディフェンスをしている時間もあったのでそこを取られてしまったのではないかと思う。ポイントを取った部分は、少なくとも打撃は私のほうが強く、相手にダメージを与えたと思う。特に3Rは私の打撃でダメージが入っていたと思う」

――試合後にチームメイトとなにかを話したか
「チームの皆は『勝った試合だった』と励ましてくれた。『次頑張ろう』と励ましてくれた。」

アントニオ猪木追悼セレモニー

 アントニオ猪木さんの追悼動画から、かつて猪木さんの付き人を務めていた高田延彦統括本部長がリングにあがりメッセージ。

高田「拙い言葉ですが、最後に一生懸命伝えます。お聞きください。一年を締めくくるこの日、この場所に集まった私達。そして画面を通してこの場所に思いを寄せてくれてる皆さんと、共有したいことがあります。
 今年10月1日、アントニオ猪木さんが天国へと旅立ちました。私が初めて猪木さんを見たのは、忘れもしないちょうど猪木さんの全盛期に始まった、1970年代に入った頃です。その姿を見た瞬間、全身に電気が走るような衝撃を受けた私は、14歳で猪木さんの弟子になると決心し、学校にも行かず、近所の公園で自己流トレーニングを続け、17歳で猪木さんのもとにたどり着きました。若い皆さんは、猪木さんにどんなイメージをお持ちですか?おそらく、闘魂注入ビンタや、元気ですかーのフレーズかもしれません。もちろんそれもアントニオ猪木です。しかし、少しだけ俯瞰してみてください。アントニオ猪木がいなければ、あのPRIDEも、このRIZINという舞台も存在していなかったと、私が今ここで断言したとしたら、皆さんはどう感じるでしょう?猪木さんが、全身全霊をかけて生み出したメッセージは、いつの間にか、沢山の人の心の中に根を張り、とてつもなく大きな影響となって繋がり続けています。その物語に包まれながら、私達は今、この場所にいます。つまり、日本格闘技界の源流は、猪木さん、あなたにあるということです。猪木さん、見ていてください。ここで戦う若きファイターたちは、おそらく猪木さんの全盛期を知りません。しかし、彼らは猪木さんの灯した明かりのもとで生きている。夢を追いかけている。もっと強くなれと武者震いしている。どうぞ彼らの勇敢な戦いっぷりを見守り続けてください。きっと今頃、猪木さん、この戦いを眺めながら喜んでいると思います。
 リング上の表情とは違い、満面の笑顔も非常に印象的な人でした。大きな体で、大きな声で、豪快に笑うので、空気がパーッと明るくなって、周囲が一気に光り始める。あの笑顔でみんなイチコロでした。猪木さんの、極上の笑顔も私の一生の宝ものです。猪木さん、本当にありがとうございました。猪木さんが生み出したこの壮大な物語はまだまだ続きます。皆さん、この後の対抗戦にも、熱い声援をお願いします」

第11試合

 武田が前に出るとガジが前蹴りとローで牽制。武田がワンツーもガジはリングを回って避ける。ガジがミドルでふっ飛ばし、ローで牽制して左のボディブローも武田がガード。
 武田がストレートで前に出るがガジもストレートを伸ばし交差する。
 ガジのストレートをガードした武田がワンツー。武田が前に出ようとしたガジをアッパーで牽制しストレートもガジは下がる。
 ガジがストレート。尻もちをついたガジに膝を打ち込むが、武田はなんとか立ち上がると崩れ落ちてしまう。そこへガジがラッシュを仕掛け膝も、武田はなんとか立ち上がる。ガジは右フックも武田は組み付いて耐える。ガジはボディに膝蹴りを打ち込み、ガジは離れて右ストレート連射。武田はリングを周り左フックを打ち込んでいき、ガジは武田のタックルにボディブローを合わせ、ガジはストレートでロープに押し込むが武田はロープ際から逃れていく。
 武田がワンツーも、打ち終わりにガジが右ストレート。
 ガジがラッシュを仕掛けるが武田は逃れ、ここで1R終了。

 2R、ガジの前蹴りをキャッチした武田がワンツー。さらにタックルもガジはこれを切る。
 武田が突っ込むがガジは膝を合わせ、組み付いた武田をガジはコーナーに押し込む。ロープ際の攻防から、一度離れ、武田がローで牽制し、ガジが前蹴りで牽制し右フック。武田がローから飛び込むがガジは振りまわして逃れる。
 ガジはローからラッシュ。武田は撃ち落としてタックルも切り、再度ガジがタックルからグラウンドを狙うが、武田は床に手をついて耐えてスタンドへ戻す。
 武田がワンツーでコーナに押し込もうとするが、ガジが組み付いてコーナーに押し込む。武田が抜けるとここで2R終了。

 3R、ガジがワンツーで牽制し、武田が飛び込んだのに合わせてガジがボディに膝。
 ガジはバックを取ってグラウンドになり、武田は回転して逃れるとガジのバックを取る。ガジはコーナーに押し込みながら立ち上がり、ガジがタックルも武田が切って顔面に膝。
 スタンドに戻り、武田のワンツーにガジが片足タックル。武田は耐えるとガジがバックを取り、武田が逃れるとスタンドへ。
 武田がミドルもガジがキャッチしテイクダウン。ここで時間切れに。

判定3-0でガジの勝利となった。

<試合後コメント>

ガジ・ラバダノフ
――試合後の率直な感想は
「試合後は本当に素晴らしい気持ちだ。勝ったという感情で溢れている」

――パンチが顔面にヒットする場面もあったが、相手が中々倒れなかった
「まず1Rは武田選手の顔面に当たったので行けると思ったが、武田選手は強い意志を持ってまた立ち上がって試合を続けた。本当は1Rで決めたかったが、決めきれなかった」

――対戦相手の印象は変わったか
「そんなに変わりはない。元々試合前からハードな試合になると思っていた。彼はフィジカルが強く、想定通りのハードな試合になったと思う」

――今後の展望は
「日本のファンの皆には本当に感謝している。試合中に公平に両選手を応援してくれた。自分のキャリアの中で25,000人の前で試合をするのも初めての経験だった。エキサイティングな経験だったし、必ず日本に戻ってきて、またいい試合を見せたいと思う。本当に東京・埼玉のファンに感謝したい。再度日本に戻ってきて、日本のファンの皆にまた素晴らしい試合を披露したい。必ずまた皆さんのところに戻りたい。そう強く願っている。ハビブが私のことをサポートしてくれている。彼は私の兄のようなものだ。私にとって最大なる支援者だ。ハッキリとは分からないが来年日本に戻って来たい。武田選手はとても強い選手なので、再戦でもいいし他の選手でもいい。とにかくまた日本に戻って来たい」

――アブドゥル・マナブ選手の教えで有用だったものは
「アブドゥル・マナブ先生のところにはずっと小さい頃から支持していた。一生涯のトレーナーだと思っている。3Rのときに非常に苦しい戦いだったが、先生がいつも言っていた『絶対に最後まで諦めるな、全力を尽くせ』という言葉を思い出して闘いました」

(※武田光司がコメント会場に入ってきてガジと握手&抱擁を交わす)

――試合後に言葉を交わし合っていたが、なにを話していたか
「今日は私はファイトの前から武田選手にリスペクトの気持ちを持っていた。試合が終わってもその気持は変わらない。検討を称え合い。いい試合をありがとうと言葉を交わし合った。武田選手がMMAで成功を収めて素晴らしいキャリアを積んでいくことを願いたい」

(※武田が挙手して質問)
――武田「試合ありがとうございました。一緒に練習して教わりたいと思いました」
「ロシアのダゲスタン共和国にぜひいらしてください。一緒に練習しましょう!ウェルカムです!」

――武田「機会を作って行きます!(笑)」

「最後に皆さんに申し上げたいのは、日本のファン。関係者・マスコミの皆さんが心を砕いて大会を盛り上げて整えてくれたことに心から感謝をしています。ありがとうございました」

(※ラバダノフと武田が肩を組んで記念撮影。その後、武田のコメントへ)

武田光司
――試合後の率直な感想は
「さっきラバダノフ選手と話したのは僕個人としての感想というか。Bellatorとの対抗戦に選んでもらって、先鋒で盛り上げて勝たなきゃいけないって立ち位置の中では、日本のファンのみんなにはすみませんでしたっていう2つの気持ちがあります」

――ガジ選手はロシア語、武田選手は日本語での会話をしたが、言葉を超えてわかりあったか
「僕個人としてはすげー楽しかったですね。結果だけ見たらすげー良くないんですけど、勝ち負けに拘らずやりきった結果がこれだったんで、楽しかったですね」

――1Rでヒヤッとした場面があったが、どう立ち直ったか
「セコンドの声と、ファンの皆の歓声と、それでパッと意識が目覚めて。兄弟子の芦田さんから『帰ってこい』って言われて、意地でも2R目に持っていこうと思って死ぬ気で耐えました」

――対戦相手の印象は変わったか
「反省点として言えば、2、3、バテてる印象があったんですけど、僕も組みでバック取られてコントロールされたの初めてだし、僕もバテてるところがあって、スタンドの攻防をもっとやらないとと思いました」

――リング上でかわし合っていた言葉について
「さっき言ったことを言いました(笑)そんだけですね。僕は煽ったりしないじゃないですか。対戦相手がいるから試合ができるんで。ヌルマゴ一族の選手で、トップファイターが僕とやってくれるってことに感謝してるし、ありがとうって感じですね」

――今後の展望は
「ちょっと、今年は4戦試合をして、ちょっと疲れちゃったのかなって思ってる自分もいて。ちょっと休もうかなと。肉体的にも精神的にもガタが来ているところもあるかもしれないんで、少しは休んで、格闘技以外のことでも少しやろうかなって。ずーっと練習練習練習の毎日を過ごしてきたんで、格闘技を離れて休むこともいいんじゃないかと。神様がいたとして、別にダメとは言わないだろうと。それくらいやってきた1年間だったんで。なので、少し休みます」

――早速一緒に練習したいと声かけていたが、いつそういう心境になったか
「試合終わった後、つえーと思って。こんなつえーやつが世の中にはまだゴロゴロいるんだと思って。理想像のスタイルなんですよ、ヌルマゴ一族。実際にそこで教わってて、だから少しでも練習ができるなら練習したいなと思って。それでお話をしました。今年海外行く海外行くしか言ってないっすね(笑)1回少し休みますけど、またやりたくなったら行きます

――今日の経験は今後のキャリアの中でどのような意味を持つと思うか
「Bellatorとの対抗戦に選んでもらって光栄に思ってますし、Bellatorの選手が僕と試合してくれたことに敬意を表していますし、僕の中での価値観なんですけど、UFCとかBellatorとかONE Championshipとか色々海外のトップ団体があると思うんですけど、そういうところで活躍して修羅場を乗り越えて闘ってるファイターの方たちって、僕の中ではオリンピック選手だと思ってるんですよ。アマチュア競技の中でのオリンピック選手のトップ選手たちは僕はオリンピックに出てる選手ってのは上に選ばれた人間、努力しても行けないのもあると思うんで、オリンピックレベルの人たちと、まさしくオリンピックっすよね。そういう方々だと思ってるんで、僕もレスリングで昔はオリンピックを目指して頑張ってきたので、オリンピッククラスの人たちとトップ団体で試合をすることが出来て嬉しいなって思いましたね。あとはやっぱり、乗り越えないといけないなと思いました」

――団体の代表として闘う中で、どういう備えをしてきたか
「毎日が長いようであっという間でしたね。週3くらいで月曜日と火曜日はBRAVEで練習して、水・木・金は出稽古の方に行かせていただいて。プライベートを断ち切ろうと思って。僕が住んでるところが埼玉県なんですけど、パンクラスイズム横浜さんに水曜日は松嶋こよみさんとやらせてもらって。ほぼガチスパーなんすよ。実戦みたいな。前乗りしてホテルとまったりしてて、木・金はロータス世田谷さんに行かせてもらってたんですけど、移動で疲れるんで前乗りしてホテル泊まって、自分のためにお金を使って少しでも楽に慣れるように練習をメインでやってきたんで、試合のために時間を使ってやってたんですけど、すげー長く感じるんですよ。『明日もガチスパーか。行きたくねえな』って。でもホテル泊まってちゃんと気持ち作っていくと、試合にいく感じだったんで、毎日毎週試合をしてる気分でした。だから良い毎日を過ごせたのかなと思いました」

――ガタが来ているといっていたが、どのへんがきついか
「ちょこちょこ喋ってるんですけど、僕、鬱とかパニック障害だったりってのが一時期あったりして、おかしい時期もあったりしたんで、そういうのってプレッシャーとかそういうところから生まれてきてると思うんで、1回ちょっとリセットというか、休もうかなって感じですね」

――試合後に観客席を見て涙しているように見えた
「皆に『ごめん』ってことを伝えるしかないなと思って。勝つことが全てだと思ってるんで。どんなに盛り上げてもやっぱり勝つことが正義、勝つことが全てだと思ってるんで、勝てなくてみんなに『ごめんよ』って気持ちがあって、自然と泣いちゃったんすかね」

――Twitterを見ると、武田選手の試合で感動したという声が多い
「まだ見てないんで、あとで見ます(笑)」

第12試合

 キムがタックルもフアンがキャッチし巻き投げる。スタンドに戻り離れると、キムがワンツーから前に出るがフアンが逆にタックルを仕掛けるもキムが胴締めフロントチョーク。そのままグラウンドになりキムが絞るが、フアンはガードポジションになりコツコツ殴っていく。
 一度フアンが離れてコーナーに押し込み顔面をコツコツ殴っていくが、キムはそのまま立ち上がる。フアンが片足タックルもキムは抜けてスタンドへ。

 フワンのワンツーをキムがスカしていき、キムのミドルをキャッチしたフアンがバックを取りコーナーに押し込み背中に膝を連打。キムが回転して逃れるとスタンドへ。

 お互いローからフアンがワンツーを打ち込んだところで1R終了。

 2R、キムがワンツーから前に出るがフアンはボディブローで動きを止める。
 フアンがアッパー気味のワンツーも、キムもスカしていきフックを打ったところでフアンがタックルでテイクダウンを奪うがキムがこれを抜けつつスタンドへ。

 フワンのワンツーが顔面を捕え、キムの大ぶりフックを避けたフアンがタックルで倒しバックを取る。
 引き起こすとヒジを顔面に連続で打ち込むが、キムは効いてないとばかりにローからボディブロー。だがフアンがタックルで倒し、なんとか抜けたキムをカニバサミでフアンが倒そうとするが2R終了。

 3R、フワンのワンツーをスカすが、ジャブが顔面を捕らえ膝を打ち込もうとするがキムのジャブが顔面を捕らえる。キムのタックルを切ったフアンがジャブ。キムはローも、フアンは飛び込むが、キムがフロントチョークで捕らえるがフアンは回転して逃れる。キムがハーフガードになるが、これはブレイク。

 キムがミドルを打ち込んでいくがフアンはストレート。
 フアンがリングを周り、キムがミドルキックもフアンはリングを周り続ける。
 キムは両手を広げて挑発するが、フアンはリングを周りヒットアンドアウェイ。
 キムが飛び込むがフアンが飛び膝。そのままコーナー際での攻防になり、キムがフロントチョークで捕らえるがフワンは抜けてコーナーに押し込む。残り4秒でフアンが飛び膝を叩き込み、キムは効いてないとばかりにまっすぐと前に歩き時間切れに。

判定2-1でフアンの勝利に。

<試合後コメント>

キム・スーチョル
――試合後の率直な感想は
「とても恥ずかしいです。日本のファンの皆にも本当に恥ずかしい。自分でも恥ずかしいし申し訳ない気持ちでいっぱいだ。妻にも、妻のお腹の中の赤ちゃんにも恥ずかしい気持ちだ」

――恥ずかしさはどのようなことから来ているか。実力を出せなかったのか、思うように出来なかったのか
「なにしろ、実力が足りなかった。もう1つは、アーチュレッタの試合運び、ゲームプランが素晴らしかった。私がそれにはめられてしまった」

――判定が割れたが、そのときはどういう気持だったか
「判定が発表される前に私は負けたと思っていた」

――対戦相手の印象は変わったか
「とてもタイミングが良い選手だった。レススリングについて、私はレスリングに入ると思っていたが、そうならなかった。アーチュレッタ選手の筋力もとても強く、グラウンドでの試合運びも優れていた」

――今後の展望は
「なにしろ、負けてしまったので、ファンの皆にも面目ない。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。RIZINを代表して選ばれて参加した試合だったが、結果が伴わなかったのが申し訳ない。今のところは計画はないが、皆さんにお詫びをしたい気持ちでいっぱいです」

――(通訳へ)「そんなことはないです」と伝えてください
「ありがとうございます」

――負けはしたが、素晴らしい試合だった。アゴのテープが気になるが、どういう状況か
「励ましの言葉、ありがとうございます。最後にこういう試合運びをするのがアーチュレッタ選手ににはよくあるが、彼の作戦に引っかかってしまった」

――思い通りにならなかったというが、アーチュレッタ選手はかなりダメージを受けているように見えた。自身ではどういう感触だったか
「上手くいったと喜ぶような試合ではない。アーチュレッタ選手はレスリングで自分を固めて時間を削っていった。ダメージは与えたのかもしれないが、自分の中ではそうは思っていない」

――ファンの間では、奥さんにニンテンドースイッチを買ってもらえるのかどうか話題になっている
「負けてしまったので期待していません(笑)」

――榊原CEOが買ってくれると思う
「ありがとうございます(笑)申し訳ないです(笑)」

――キム・スーチョル選手と闘いたいと言っているRIZINの日本人ファイターはたくさんいる。改めて来年のプランを
「まず私は本日負けてしまったので、私が誰とやってみたいと言う事自体が申し訳ないこと。呼んでいただいてまた機会を与えてくれるのであれば誰とでもやる。それで、勝ってから次のことを考えたい」

――新年は奥さんとどのように過ごすか
(※横に控えていたキム・スーチョルの奥さんが「特別やりたいことはないけど、ゆっくり休ませたい」と回答)


フアン・アーチュレッタ
――試合後の率直な感想は
「非常に嬉しい。勝てたのは幸運だった。スーチョル選手との死闘を無事に終えられてよかった」

――判定が2-1で割れたことについてどう思ったか
「非常に接戦になると感じていた。お互いに獣同士の闘いということで接戦になることは覚悟していた」

――対戦相手の印象は変わったか
「非常にタフな選手だと感じた。強いパンチを打ち込んでいったが、それで手を痛めてしまった。非常に手強い選手だった」

――大晦日のさいたまスーパーアリーナで試合をしたことについて思うことは
「やはり欲張ってしまうもので、今回ここでの闘いで夢がかなったことは光栄だし、またここでもう1度やりたいと思った」

――入場時の衣装の意味を日本のファンにも解説して欲しい
「私の父型はスペイン系で、代々スペイン系なのに対して、母方がネイティブアメリカン、メキシカンアメリカンの系譜。ジャガーとかイーグルは皇帝に選ばれし者の象徴して着ている。ローマ戦士は、日本で言う武士のようなもので、アステク文化の象徴だし、歴史上でも失われつつものなので、それを蘇らせようとしてきている。こちらでは日本でいう武士のように思われていて、相手を殺そうとするのではなく打ち破って捕まえるもの。そういったことにも敬意を表している」

――今後の展望は
「とにかく自分としてはすぐにでも闘いたい。試合に勝ったばかりだが、セコンドと反省会をしてミット打ちもすでにしている。勝てたことは嬉しいが、また次回、RIZINとBellatorの大会があるのであれば、是非また呼んでもらいたい」

――どういった部分が自分の勝利につながったと思うか
「まず最初にダメージを相手に与えられた。血も流れた。そこから試合をある程度コントロール出来た。スタンドに関しては彼が有利だったと思うが、私はリングに慣れていなくて滑りやすかったので、滑らない方法を模索して、それが功を奏したのかなと思う。もちろん榊原CEOが簡単に勝てる相手を選ぶとは思っていなかったので、厳しい相手になると思っていた。ROAD FCのチャンピオンであったし、強くてタフな相手に勝ててよかった」

――キム・スーチョル選手はBellatorのランキングで言うとどのくらいに位置すると思うか
「トップ6位に入ると思う。間違いなく10位以内には入るだろう。トップ10位の中で彼がフィニッシュ出来る選手は何人かいると思う。前に自分が闘ったエンリケと似たようなタイプで、タフで盛り返してくる選手だと思う。私も彼と同じような選手と戦ってきているので、だから対処できたと思う。素晴らしいボディを打ち込んできた。自分のように素晴らしいボディをしていなかったら耐えられなかっただろう」

――日本人で闘いたい選手はいるか
「もちろん日本人ファイターで朝倉未来選手であろうが朝倉海選手であろうが、榊原CEOが用意する選手とだったら誰とでもやっていいと思う」

――BellatorとRIZINの対抗戦は今のところBellatorの4連勝。RIZINファイターに足りないところはどこだと思うか
「特に攻撃面で自信を持っていく姿勢が足りないと思う。キム・スーチョル選手も最初から攻撃的に来れば自分も対処が大変だったと思う。そこの一線を超えて前に出るのは怖いものがあるが、前に出すぎるとやられる恐怖を超えていくんだ。ピットブル選手も最初はそうだった。もう一歩前に出ることが大事だと思う」

第13試合

 堀口がかフックも扇久保もミドルで返す。
 堀口がフックも打ち終わりに扇久保が前に出てフック。スカした堀口と組み合いコーナーに押し込むが堀口が離れる。

 堀口のカーフキックの打ち終わりに扇久保がフックをフェイントに前に出てバックを取るが、堀口はロープに上半身を押し付けて耐えると扇久保はコーナーに押し込み、体勢を切り換えた堀口がコツコツと膝を腿に入れていく。
 堀口が一度離れ、左のストレートで腕を伸ばしたまま距離を詰めるが扇久保が下がって距離を取る。
 お互いローから扇久保がワンツーで前に出るが堀口が距離を一定に保ち、ローで崩すと踏ん張れなくなって後ろに転がった扇久保にパウンド連打。ロープ際で殴りづらい状況となるが堀口は殴り続け、ヒジも落としていくがここで1R終了。

 2R、堀口が前蹴りからロー。さらにミドルを打ち込み、扇久保がワンツーも勢い余って転がってしまい、堀口がそのままバックをとってコーナーに押し込み背中へ膝を連打。
 堀口は強引に担いでリングに叩きつけ、座り込んだ扇久保にスリーパーを狙う。回転してマウントをとるがすぐに亀になろうとした扇久保のバックを取って転がし、スリーパーを狙うが扇久保が回転して上を取る。
 そのまま動きなく2R終了。

 3R、転がってしまった扇久保に堀口がパウンド連打。そのままマウントをとり、回転して逃れようとした扇久保にバックからスリーパーを狙う。扇久保は回転して上を取ると立ち上がり踏みつけ。避けた堀口がタックルも、これを切った扇久保がフロントチョークでDDTのように突き刺す。堀口は頭を抜いてガードポジションからパウンドを落としていくが、扇久保が立ち上がるとパンチが交差し空を切る。扇久保が突っ込むが、膝が崩れてしまい、そこを堀口がバックを取って背中に膝。立ち上がった扇久保を振りまわしてスリーパーを狙うがここで時間切れ。

判定3-0で堀口の勝利となった。

堀口「皆さん応援ありがとうございました。無事勝つことができました。だけど、扇久保選手がタフでなかなかKOとれなかったです。そんな大晦日にしてすいません。次は盛り上げるんでちょっと楽しみにしていてください。ありがとうございました」

<試合後コメント>

扇久保博正
(※松葉杖を突いて登場)
――試合後の率直な感想は
「1R目のカーフを効かされて、試合をコントロールされてしまったと思います。完敗でした」

――3度目の対戦だったが、対戦相手の印象は変わったか
「上になったときの押さえ込む力とかテクニックもすごく強くなってて、より総合格闘家として完成してきてると思いました」

――自身の成長、以前との違いは感じたか
「映像見てないんでおぼえてないところもあるんですけど、1R目のカーフで頭が真っ白になってしまいました」

――本来のゲームプランは
「パンチ主体で攻めようと思ってました。離れ際でパンチを打っていこうと。もう左足がダメになってたのでサウスポーで構えるしかなくて。そこから攻められなかったですね」

――今後の展望は
「もうしばらく堀口選手のことは考えたくないです(笑)ここで勝ってフライ級っていう階級を世界一の階級にしたいと思ってたんですけど、まあここで、負けてしまったので、うーん、現時点ではちょっと何も考えられないですね」

――松葉杖をついているが、症状は
「左足は、骨折は多分してないみたいで。靭帯を痛めてるんだと思うんですけど、年明けに病院行ってレントゲン取らないと分からないですけど、かなり腫れてるんで靭帯かなと。初めてですね、ここまで腫れたのは。カーフキック3発くらいですね。1Rで、1発目は大丈夫で、2発目でやばくて、3発目で壊されました。2R目でバックから逃げて上獲ったりした所もあって、チャンスというチャンスはそこだったと思います。セコンドからは、スイッチして闘えという指示はありました」

――「堀口選手のことは考えたくない」と言っていたが、堀口恭司とはどういうファイターだと思うか
「すべての技が、本当に倒せる技、蹴りでもパンチでも寝技でも、すべてが相手を破壊できる技を持っている選手だなと思います」

――やはり、いずれ超えたい壁?
「……家帰ったらまた悔しくなってくるかもしれないですね(笑)今は考えたくないです」

――フライ級の試合は見たか
「ちょっとだけ見ました。ドッドソンとか、ボントリンも元々フライ級の選手なんで、フライ級がこれから盛り上がっていくのかなと思います」

――会見のときに「この10年堀口恭司を倒すためにやってきた」と言っていたが、10年を振り返ってどう思うか
「ホントに、堀口選手を倒したくて闘ってきた10年間だったので、堀口選手のことばかり考えていた10年でした」

――明日から忘れられるか
「それはちょっと分かんないですけど、明日になってみないとわからないです」

――距離感はどう感じたか
「今日はちょっと近かったのかなと思います」

――新しく出来た家族のために闘うと言っていたが、帰ったらお子さんにどんな声をかけるか
「またなんか言われますよ(笑)まあ、闘ったんで、胸を張って、『しっかり闘ってきたぞ』と言いたいと思います」

堀口恭司
――試合後の率直な感想は
「すごい扇久保選手、タフだなと思いました。何発もクリーンヒット入れてるのに、タフだったなと思いました」

――3度目の対戦だったが、対戦相手の印象は変わったか
「狙ってるものだったりとかが結構分かっていたので対策は立てやすくてやりやすかったかなと思います」

――Bellator軍として勝利した気持ちは
「なんか喜んでいいのかなっていう(笑)今でも思ってます(笑)あと、榊原さんが今さっきリングに立ったときに『お前、こっちサイドだろ?』って言ってました!(笑)」

――対抗戦を終え、フライ級での勝利もした。今後の展望は
「体調的にも全然問題なくフライ級で出来たので、日本のフライ級だったり海外のフライ級だったりを盛り上げていきたいと思ってます」

――扇久保選手は1Rで完全にカーフで効かされたと言っていたが、狙い通り?
「そうですね。あれはゲームプランに入ってて、すごく狙ってた技です」

――効かせた感触はあった?
「カットしないでそのまま食らってたので、効くだろうなって。2発目当たったときにすごく嫌な顔したんで、効いてるなと」

――10年間堀口選手に勝つ事を考えてきた扇久保選手に3連勝するというのはどんな気分か
「あんまり狙われてるとか、人が変なふうに思ってるとか気にしないタイプの人間なので、なにも思わないです」

――今回Bellator軍として5戦全勝に貢献した。今のRIZINとの差はどこにあると感じたか
「やっぱり、技術的なものだったりとかが日本は遅れてるかなと思っていたので自分は海外に渡ってそれを会得したので。今回の結果を見ても分かる通り、技術的には劣っているのかなと思いましたね」

――その遅れを取り戻すためにどのような努力が必要か
「やっぱり自分がやってるようにアメリカに行って肌で感じる。技術の差、コーチの差を感じないと人間ってわからないので。世界に出たほうがいいんじゃないかと、自分は思います」

――9月、12月と日本で2試合したが、来年の試合プランは
「自分は怪我がなければコンスタントに試合やっていきたいので、3、出来れば4、出来れば5!なるべく多くやりたいと思ってます。場所は状況によってですね」

――所英男選手に勝利したドッドソン選手がフライ級でベルトを狙いたいと言っていた。闘う機会があるかもしれないが、ドッドソン選手の試合は見たか
「もちろん見ました。やっぱり強い選手だなと思ってるので、この先当たるだろうなと思ってます」

――アメリカに帰る前に日本でどんなことをして年始を過ごしたいか
「それがですね、マネージャーがすごい仕事を詰め込んでて全然遊べないんです。すごくかわいそうなんですよ!(笑)」

――釣りも行けなさそう?
「釣りは仕事で行けます。撮影で(笑)」

――フライ級に落としてよかったと思うことは
「うーん……うーん……なんだろ。あんま変わんないです。体格差が無くなってくるってことですかね」

――ほぼ完封した試合だったが、バックを取られたときに少し危なかった
「あのバックは結構得意なんで結構取れると思ったんですけど、扇久保選手が守りに徹したので獲れなかったですね。マイク・ブラウンは研究してたので『絶対バックを取るな』っって言われてたんで、あとで言われました『なにやってんだ!』って(笑)」

――フライ級GPが開催されたら狙われる立場になると思うが、RIZINのフライ級を引っ張る気持ちはあるか
「そうですね。BellatorサイドがOKを出せばやりたいですね」

――Bellatorサイドの選手として、5-0で終わった結果について
「嬉しいですけど、複雑な気持ちです。日本サイドなんだけどな~って」

――閉会式でスコット・コーカーと話していた
「『おめでとう、よくやった』という話をされました」

――今Bellatoで闘っている姿を見ている若い選手にメッセージを
「やる気があるならATTに来いと、そんな感じですかね(笑)」

第14試合

 クレベルが左ハイから前蹴りで牽制しリングを周る。ローにパトリシオがジャブを合わせ、クレベルは前蹴りからハイを打ち込みタックル。そのまま足に絡みつくがパトリシオは難なく逃れる。
 クレベルがローもパトリシオはワンツー。クレベルは前蹴りで距離を保とうとするが、パトリシオがコーナーを背負わせワンツー。クレベルは左ミドルから右ロー、打ち終わりにパトリシオがワンツー。クレベルのタックルを腕の力だけで切ったパトリシオがコーナーを背負わせていき、くみつこうとしたクレベルを巻き投げていく。
 猪木アリ状態のクレベルの足をパトリシオが蹴ってスタンドを要求。

 スタンドとなり、パトリシオがワンツーボディ。クレベルはボディにパンチを散らしていくが、パトリシオはローとジャブを打ち込んでコーナー際で攻防。クレベルは前蹴りも、パトリシオはワンツー。クレベルもワンツーローからアッパー気味のワンツーを放つがパトリシオは下がってスカす。
 パトリシオがワンツーも、クレベルが前に出て組み付いて足を刈ろうとするが、パトリシオは距離を取ってからロー。パトリシオは腰投げからラッシュを仕掛けようとするがここで1R終了。

 2R、クレベルがハイで牽制し、パトリシオがローからロープを背負わせていく。クレベルがワンツーで前に出るが、ガードをパトリシオが貫くワンツー。クレベルの前蹴りが顔面を捕えていくも、パトリシオは右フック。クレベルのミドルにパトリシオがボディを打ち込み、クレベルはガードを上げて前蹴り。お互いフックが浅く顔面を捕えていくが、お互い様子を見あい2R終了。

 3R、クレベルがガードを上げながらロー。さらにワンツーハイも、パトリシオは下がって避ける。パトリシオがボディにワンツーから顔面にワンツー。クレベルがタックルも、パトリシオは上をとって立ち上がり距離を取りグラウンドに付き合わない。
 猪木アリ状態が続くがなかなかスタンドにレフェリーが戻さず、1分ほど経ちスタンドに。

 クレベルが前蹴りからワンツー。さらに組み付くと足を刈って倒し、踏みつけていくがパトリシオは立ち上がる。
 クレベルがラッシュを仕掛けるが冷静にリングを周り自分の距離に戻したパトリシオがクレベルのラッシュから飛び蹴りをガードすると、パトリシオが巻き投げてガードポジションに。クレベルは下から殴っていき、パトリシオが離れてスタンドに。そのまま時間切れ。

 判定3-0でパトリシオの勝利となった。

<試合後コメント>

クレベル・コイケ
――試合後の率直な感想は
「サミシイ。サミシイ、ちょっと、恥ずかしいかな。サミシイ」

――寂しいというのは、負けて皆に悲しい思いをさせてしまったと思うからか
「ソウ、マチガイナイですね。寂しい。今日負けた。初めてのRIZIN負けて、それだけじゃなくて、日本のファン、信じてるファン、RIZINチーム今日まけたら、私それがサミシイです」

――対戦相手の印象は変わったか
「特に変わらない。強い選手であることも難しい試合になることも、このような試合になることも想定していた」

――今後の展望は
「少し休んで家族と過ごしたい。今までずっと休まず練習してきたので、メンタルと身体に休みが必要だと思う。疲れた状態で体が休みを求めている。これが自分の仕事であるというのは分かっているが、今は休まなければならない。自分はRIZINの選手なのでいつ闘うことになるか分からないが、1月は休みたいと思う」

――今日の試合でパトリシオ選手とどこに一番差を感じたか
「彼との差は、信じることだと思う。彼のほうが自分よりも信じて試合に入っていた。彼はとても強い選手。パウンド・フォー・パウンドでUFC以外で1位だし、彼と自分の差は、自分を信じる強さだと思う」

――「パンチを貰うのは仕方ない」とよく言っているが、今日はそれが勝敗を分けてしまったと思う
「特にそれが勝敗を分けたということではないと思う。怒ったことは全て想定済みだったが、彼は経験が深く、強いパンチが来ることは分かっていた」

――今までずっと応援してサポートしてくれた日本・ブラジルのファンへメッセージを
「皆さん応援していただいてありがとうございます。日本のファンの皆さん、自分を信じてくれてありがとうございます。負けてしまって寂しい、恥ずかしいという気持ちがあるが、恥ずかしいという言葉は適切ではないと思っている。自分たちは5-0で負けたが、とても素晴らしい試合をたくさんしたと思う。一本で決められた試合もKOされた試合もない。自分はレフェリーではないから言えたことではないが、武田選手、スーチョル選手も勝っていたと思う。サトシ選手は1R目は負けていたかもしれないが、2R、3Rは有利だったと思う。悲しい結果に終わってしまったが、とてもいい試合を見せられたと思う。皆さん応援してくれてありがとうございました。この対抗戦がまたあることを願っているし、チームRIZINはまた強くなって戻ってくると思う」

――休養後にはどの部分を強化していきたいと思うか
「改善することはあるが、特に大きな改善点はない。さっきも言ったが、自分を信じることが大事だと思う。繰り返しになるが、もう1度戻ってくる時にはもっと強くなる。今年はもっと強くなる」

――ピットブル選手はクレベル選手を高く評価していて、「次はベルトをかけて闘いたい」と言っていたが、どう思うか
「いいと思います。今日は自分の信じる力が足りなかっただけで勝てる可能性があることは見せられたと思う。今日負けたことに言い訳はない。今日は彼のほうが強かった。ベルトをかけて闘いたいならそれでいいと思う。Bellatorのベルトをかけて闘うのもいいと思う。自分は必ず強くなって帰ってくる」

――2022年のRIZINフェザー級では、平本選手が急成長した。クレベル選手との対戦も希望していたが、平本選手についてどう評価しているか
「彼がもし自分と闘いたいなら、もう少し他の選手と戦ってからでないとダメだと思う。彼はまだ2回しか勝っていないだろう?自分は何度も勝っている。自分は他の選手を見下していないが、自分はチャンピオンとしてリスペクトされるべきだと思う。もし自分とやりたいなら、朝倉選手や牛久選手など他の選手とやってから自分とやるべきだと思う。キックボクシングのチャンピオンだからといって、暴言を吐いたりしていることもどうかと思う。しかし、自分とやるならMMAルールでやることになる」

「(※日本語で)皆さん、日本で、ごめんね。でも、まだまだまだ強くなって戻る。ワタシもっとつよく、戻ってくる。負けたら寂しいけど、サポートとかメッセージとかありがとうございました。RIZINのスタッフもありがとうございました。もっと強く戻ります。ハッピーニューイヤー」


パトリシオ・ピットブル
(※勝利者トロフィーにモンスターエナジーを注いで飲み、「これが一番うまい!」と笑顔)
――試合後の率直な感想は
「とてもいい気分だ。強い相手に勝ててとても嬉しい。日本に来られてよかった」

――RIZIN王者のクレベル選手と闘っての対戦相手の印象は
「正直言って、とても難しかった。彼は自分の攻撃をうまく避けていたし、思ったより難しい試合になった。しかし、勝ててよかった」

――大晦日にさいたまスーパーアリーナで試合をしたことについて思うことは
「子供の頃からPRIDEを見ていた。RIZINはPRIDEの後継イベントだと思うので、自分の夢の舞台に立てたことをとても嬉しく思う」

――今後の展望は
「2023年にやりたいことは、クレベル選手ともう1度闘うことだ」

――自分の入場曲が国歌であったこと、煽りVでPRIDEのオマージュがあったことについて
「エモーショナルで、とても興奮した。小さい頃の夢を思い出してとても幸せだった」

――クレベル選手、サトシ選手はボンサイ柔術の選手だが、どういう印象か
「正直、クレベル選手はもっと簡単に倒せると思っていた。彼は自分のアタックを避けるし、顔にキックも入れてきた。でも最後は自分が上ということを見せられてよかったと思う。サトシ選手は試合を上手くリードしていたと思う。1R目は彼が上だった。2R目は見ていないが、3R目も上手く闘っていたと思う」

――真夜中にブラジルで見てくれてるファンへメッセージを
「ブラジルのファンの皆様ありがとうございます。自分の練習の成果を見せられて嬉しい。夢を信じれば実現できるということも見せられて嬉しい。MMAやスポーツは人生で大切な一歩を踏み出させてくれるものだと思う。地球の反対で日本の方はとても価値を置いてくれている。BellatorもRIZINもスポーツに価値をおいてくれる。今日闘った相手はとても強かった。クレベル選手にも、ここに呼んでくれた榊原CEOにも感謝の言葉を伝えたい」

――打撃でプレッシャーをかけて寝技を封じていた。クレベル選手ともう1度闘いたいと思ったのはどのような気持ちからか
「彼は自分の打撃を上手くかわした。自分は彼のグラウンドを上手くかわした。自分たちの試合は王者vs王者だったが、ベルトはかかっていなかった。大きな大会でベルトをかけて闘いたいと思ったからだ」

――ダブルタイトルマッチにしたいか
「ベルトは1つがいい」

――クレベル選手がBellatorに入ったらどれくらいの位置に来ると思うか
「必ずトップクラスに入る。相手を見下したことはないが、自分のパンチを避けていた。彼の戦績を見て驚いた。27回フィニッシュを決めている。そんな選手と戦ったことはない。彼が強いのには理由がある。そんな選手と闘えて本当に良かった」

第15試合

 マッキーがジャブで牽制し、フェイントを混ぜながらハイキック。サトシも右のストレートを合わせていくが、マッキーは下がっていき、タックルを切るがサトシは下から組み付いていく。マッキーはサイドポジションからパウンドを落としていくが、サトシは下から三角締めを狙うもマッキーは立ち上がり抜けようとする。だがサトシは下から組み付いて立たせず、マッキーはそのままコーナーに押し込みパウンド。サトシは三角締めを狙うが、マッキーはパウンドからフロントネックで捕らえ顔面に膝を打ち込む。
 ガードポジションからマッキーがパウンドを連打も、サトシが三角締めを狙うがマッキーはバスター。一度サトシは離し足を取ろうとするが、マッキーはロープにもたれかかり耐えるとヒジを落としていく。
 マッキーはパウンドから踏みつけも、サトシが足を取ろうとするとマッキーは足を抜いて距離を取り、ここで1R終了。

 2R、マッキーがハイキックもサトシはガード。サトシはローも、マッキーはスピンキック。マッキーがワンツー。再度ワンツーもサトシは下がり、左ハイキックからワンツー。再度ワンツーが顔面を捕らえるが、マッキーは飛び膝からソバット。サトシがワンツーからラッシュを仕掛けるが、マッキーはリングを周り、サトシが動きを止める右ハイキックも、マッキーはワンツーからミドル。キャッチするがその勢いで後ろに転がったサトシだったが、マッキーは深追いせずスタンドへ。だがサトシがバックを取っていき、マッキーは前転して逃れようとするがサトシがバックからスリーパーを狙う。下からコツコツ殴っていったマッキーが抜けようとするが、サトシは三角絞めを狙うも強引に頭を抜いたマッキーがサッカーボールキックを顔面に叩き込み、ボディに踏みつけからボディにパウンド。マッキーは距離を取り立ち上がるように指示。ここで2R終了。

 
 3R、マッキーの左右のフックにサトシもフックを合わせる。お互い前蹴りからサトシが片足タックルも、自ら膝をついてマッキーがダースチョーク。これを抜けたサトシがバックを取っていくが、マッキーがコーナーで回転して正面を向くも、サトシが足を刈って倒しフロントチョーク。マッキーはこれを抜いてスタンドへ。

 マッキーのミドルにサトシがジャブを合わせ、サトシのフックにマッキーがアッパー。お互いラッシュを仕掛けようとするが、コーナー際になるとマッキーは中央に戻る。サトシのタックルをマッキーが切ってフロントチョーク。頭を抜いたサトシがガードポジションからハーフガードとなり、サイドポジションからヒジを連打。抜けようとしたマッキーの背中におぶさったサトシがスリーパーも、マッキーは自ら前転してサトシをリングに叩きつけていくが、サトシは離さずにチョークで絞る。だがここで時間切れ。

判定3-0でマッキーの勝利に。

マッキー「今日私を男にしてくれたすべての人達、この素晴らしい大会を組織してくれたすべての人に感謝する。日本の皆さんありがとう、是非またこのリングに戻って来たい。その際にはもっと大きな物を賭けて戦えるよう願っています。それから家族、一緒に訓練した兄弟、チームのみんな、コーチ、とくに柔術を私に見せてくれた人たちに感謝の言葉を伝えたい。それからもちろんベラトールのスコット・コーカー代表、RIZINの榊原さん、心から感謝します。スポンサーのみなさんにも感謝を述べたい。ありがとう」

エンディング


榊原代表「RIZIN2015年旗揚げ、7回目の大晦日、スコットに胸借りてチャレンジしましたが、5戦5敗と、まだまだメジャーリーグは上だなと。いいです、こっから僕らの若きRIZINファイターとともに、もっともっとほんとに精進して、アメリカのメジャーリーグをぶっ倒せる日を皆さんとともに作り出していきたいと思います。今後とも応援よろしくお願いします。今日は完敗です。スコットさん、皆さん、高田さんに協力してほしいことがあります。高田さんからも今日猪木会長に熱いメッセージが贈られましたが、ほんとに日本の格闘技界はアントニオ猪木があって今日この日がある。そんな思いをしてます。僕もたくさんのことを教えていただきました。猪木さんに最後、高田さんから、あれを」
高田「あれをやらしてもらいますか。猪木さんのあれを」
榊原「スコット、プリーズ」
高田「みんなやり方わかってますかね?いいですか?お客さんもせっかくですからご起立お願いできますか?2022年最後です。今日戦った全てのファイター、素晴らしいファイター、そして会場で映像で応援してくれた全てのファンの方、Mr.スコット、ミスター榊原、皆さんに感謝を込めて猪木さんのあれをやらしてもらいます。お客さん良いですか?じゃあベラトールの選手が初めてなんで一回だけ練習させてください。1,2,3,ダー!じゃあみんないきますよー、一発です。みんなありがとうございました!来年も元気にいきましょう!行くぞー!1!2!3!ダー!」

<試合後コメント>

ホベルト・サトシ・ソウザ
――試合後の率直な感想は
「悲しいのはもちろんです。1R行って、2R やられて、仕方ない。2Rと3Rがよくになってるけど、まだまだですね。もう、もう、色々なポイント直してほしいから」

――対戦相手の印象は変わったか
「やっぱり、強いの人、グラウンドと打撃が強いから、打撃、重い、手が重い。でも、フツウ。でももっと一生懸命にじゃないね、もっと練習したから、もっと強くになるから、絶対勝つができますね。ギリギリですね」

――寝技で決めきれなかった要因はなんだと思うか
「そうね、1Rが三角が入ったではないね、足殺すじゃないから、ワタシ柔術選手見てるからわかる、足入ってない、2R3Rバック取るときは決めちゃう、彼はディフェンス出来るし、ワタシつかれるから、できなかった。でも、もうちょっとだね、チャンスあるけど、失敗したな」

――今後の展望は
「まだ、考えないね、もう全部のワタシ、この試合負けたから、悲しい。まだ考えない。もっと強くになりたい、打撃、ポイントに直したい、まだ日本の約束があるから、その約束、頑張ります」

――Bellator軍の堀口選手が、両軍の差を「日本とアメリカの技術レベルの差」と言っていたが、どう思うか
「うーん、たぶん、うそではないね。今が、アメリカMMAが広めたから、前から広めたから、日本が3年前、5年前くらい、RIZIN出てるから、多分これからたくさん強い日本の選手が、ONE ChampionshipとかUFCとか色んなイベント行くから、2年前くらいから強い選手が日本で試合するから、うそではないね。ワタシの練習は大丈夫。ワタシの生徒たちとか、これがよくないではない、クレベルの言う事あるけど、私はその気持がない。堀口の言葉が、違うでもない。練習とか選手とか、もっとくるから、日本にはポテンシャルがあります」

――RIZINで今まで試合をしてきて、たくさんの一本を取ってきたが、今回は取れなかった。これはサトシ選手のアプローチが間違っていたのか、AJ選手が上手かったのか
「多分が両方、私が失敗したと、私が緊張して、私が初めてそのレベルの闘い、世界のトップレベルの選手と、両方。ワタシの自信とか極め技とか、ワタシの試合だけじゃなくてくレベルの試合とか見てるから、ワタシと彼、トップ選手、緊張。ワタシちょっと失敗したと、このレベルの高い人ははじめて。それくらいです」

――ジョニー・ケース選手との練習、鈴木選手との練習で打撃が向上したと思うが、対抗戦で4連敗して最後の試合だったことは影響があったか
「もうプレッシャーが全然がない。勝って欲しい。でもRIZIN4-0負けてた、プレッシャーない。ジョニー・ケースと鈴木が打撃手伝ってくれましたね。でも仕方ない。すごく全部出したから疲れたけど、仕方ない。勝てなかった」

AJ・マッキー
――試合後の率直な感想は
「すべてを今取り込もうとしている。こうして日本で闘えて、日本のファンは格闘技に素晴らしい理解を持っている。そうしたものをすべて取り込みたい」

――RIZINルールをフル活用しているように見えたが、練習をしてきたか
「本当に楽しかった。毎試合そうした試合ができるかは分からないが、次回RIZINに呼んでもらって日本に来れたらタイトルマッチもしてみたい」

――対戦相手の印象は変わったか
「本当に戦士だと思った。常にトライアングルを狙って泥沼のそこまで引きずり込もうという思いを感じた」

――大晦日にさいたまスーパーアリーナで試合をしたことについて思うことは
「本当に自分が闘った中でもベストなアリーナだったし、日本のファンモック闘技文化も素晴らしい。過去のマッキー家を見ると、青木選手との試合で自分の父親が骨折したこともあった。そういった雪辱もできた」

――入場時の兜の意図は
「私は戦士なので、日本の文化と我々の文化を融合させた象徴だ。トライアングルにかかってもギロチンにかけられてもタップするつもりは無かったし、タップするくらいなら落とされるつもりでいた。そうした戦士であるために兜を被っていた」

――とても似合っていた
「本当に楽しんでもらえたなら良かった。逆に失礼にならないか不安だったが、そうでなく楽しんでくれたなら何よりだと思う」

――今後の展望は
「分からない。まずは帰ってスノーボードを楽しみたい。日本にも返ってくると思うし、そのときには今日着ていた衣装を作ってもらったところに行ってアメリカに持ち帰って、子どもたちに与えて、いずれ引き継いでもらって、自分が触れてきた文化を子どもたちに残していきたいと思っている」

――サトシ選手がAJ選手に勝つためには何が必要だと思ったか
「いい質問だ。例えば、一緒にトレーニングしてもいいし、そういうことをしても自分としてはサトシ選手は素晴らしい選手だが、最終的には自分が勝つ。バックをとられても関節をとられても自分は諦めないから」

――また日本で試合をしてくれるか
「また大晦日でもいいけど、もっと早く来てほしいと言うならいつでも呼んでくれ!(笑)」

――試合前に一番厳しい試合になると思ったか
「決してそうではない。毎試合勝ちに行くと思って臨んでいる。実際に戦ってみて、結果的に今までで一番タフな試合になったと思う。私の両目も黒くなっているし、サトシ選手は本当に戦士だと感じた」

――来年半ばくらいにRIZINの選手と防衛戦をやって、年末にRIZINでRIZINのタイトルマッチをやることも可能か
「コーカーが可能だと言うなら出来るし、自分としてはいつどこでも誰とでもやるし、それも面白いかもしれない」

――お父さんの映像がさいたまスーパーアリーナで流れたときにどういう感情が湧いたか
「もちろんエモーショナルになった。逆に父がコーナーに居るのも心強い。自分のために、そして父親に闘っている。16歳と5歳の弟がいるが、5歳の弟は家に父がいなくても父に練習のビデオを送って見せてきたりするし、我々は皆父に誇りに思ってもらいたいと思って闘っている」

――そのお父さんからどのような言葉をかけられたか
「誇りに思うと言ってくれた。負けようが引き分けだろうが誇りに思うと言ってくれた」

――ドント・ムーブのシーンがあったが、ケージだったらもっと出来ると思ったか
「自分が彼をコーナーに詰めたのは分かっていた。彼をコーナーに止めて、パンチを入れるなりってことにつなげたかったが、止められて戻されてしまった。それが彼に柔術なりの技をかける隙を与えることになった。自分としては納得はいかないが、文句を言えることではない。リングのほうが難しかった」

<大会総括>

スコット・コーカー
――今日の対抗戦についての感想を
「本当にどれも接戦で、アーチュレッタ選手の相手は本当に強かった。アーチュレッタが勝ててよかった。これはこの5~6年でRIZINの選手が成長していることを証明している。また、Bellatorの選手もこの5~6年でどの階級でも最高レベルに達していると思う。我々の選手たちはUFCだけでなく世界中どこの団体でも闘えると思う。選手層が厚くなっている証だと思う」

――5戦全勝というのは予想していたか
「常に5-0で勝てればいいとは思っているが、何が起こるかわからない。最後の試合でもサトシ選手がタップを取るのではないかとヒヤヒヤした。だが、やるべきことをやった結果だと思う」

――MVPは誰だと思うか
「AJ・マッキーじゃないかと思う。何度か危ないシーンもあったが脱出した。サトシ選手は危険な選手で世界でもトップ10に入るような選手だが、そんな選手を相手にAJはよくやってくれたと思う」

――ハビブ選手と何かを話したか
「ハビブは日本の格闘技を全盛期に見たことがなかった。私はK-1、PRIDEを見てきたし、ここでの格闘技の当時の時代を知っている。ハビブは今日の大会を見て、この盛り上がりに信じられないと驚いていた。彼に対してMMAというものはここで始まったんだと伝えて、当時盛り上がっていたからこそUFCがPRIDEを買収したし、私のStrikeforceも買収した。この熱気には驚きを隠せない様子だった」

――この大会、全体的な印象は
「アンダーカードも多くて非常に長い一日だったから全部は見ていないが、カリフォルニアの部下は見ているはずだ。榊原CEOがこちらに送り込みたい選手がいるならウェルカムだし、スーパーファイトをやりたいという要望があるなら受け入れていきたいと思う」

――プロモーターとしてこのRIZINとBellatorの関係をどう思うか
「今大会の反省も行っていくし、今後については榊原CEOとも話していく。彼との付き合いも20年になるので、これからの展開についても話し合っていきたい」

――アメリカからのジャッジも入って、今回のジャッジはフェアなものだったと思うか
「今回2人我々から連れてきたが、日本側も8~9人でローテーションしていた。RIZINもBellatorもどちらもベテランのジャッジだったので、心配はしていなかった」

――ケージとリングでの違いでさらに差が広がっていくと思うか
「もちろん、ケージとリングの違い、ルールの違いは慣れに時間がかかる。RIZINの選手にも時間が必要かもしれない。我々の選手もルールの違いやビザの問題でクリスマスを返上して日本に来て、私も『RIZINの選手をナメちゃいけない』と厳しく言ってきたので、その結果が出たと思う」


榊原信行CEO
「年もまたいで、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。もう昨年のことですけど、毎年大晦日長丁場で、記者の皆さんにもお付き合いいただいて大晦日、今年も熱い闘いが全15試合繰り広げられました。今日闘ってくれた全選手・関係者に心から感謝の言葉を述べたいと思います。
 色んなことがあった大晦日だったと思います。今年からフジテレビさんとお別れをして、地上波のないRIZINとしては初めての大晦日でしたし、スコット・コーカー代表としっかり連携を取って、本格的な全面対抗戦、プロモーションvsプロモーションという、過去に例を見ないトップアスリート同士のぶつかり合い。それをやってみようじゃないかというチャレンジだったり、今日5大サプライズということで、いくつかいろんな発表ごとも含めて、他のキッズダンスとかMCバトルとか、RIZINというワードが格闘技だけじゃなくて、闘うことの象徴みたいな言葉に派生していってる、そういうことの現れが今日の大会で表現できたかなと、そう思います。
 まあ、試合に関しては前半10試合はホントに、KOも多く、どうなっちゃうのかなという感じで激しい試合の連続だったと思います。個々に印象に残る試合としては、当然スーパーアトム級のタイトルマッチ。非常に僅差の判定だったと思いますし、逆にパク・シウ選手にはこの場を借りてお詫びしたいのが、韓国語で離していただいたときに我々のケアレスミスで通訳を用意できていなくて。通常、パク・シウ選手は流暢な日本語で話していただけることが多かったんで、ウチの制作側の方が、キム・スーチョル選手の方の側に通訳をセットアップしていたということで申し訳なかったなと思いますけど、非常に、女子の試合の中でもトップレベルの攻防が見られて、いずれにしてもこの先のスーパーアトム級の中でパク・シウ選手に頑張ってもらいたいと思いますし、伊澤選手は今日グランプリの覇者になりましたが、タイトルホルダーとして今後もタイトルマッチをですね、パク・シウ選手のダイレクトリマッチということも含めてあり得るのかなという状況ではございます。
 対抗戦に関しては、この場を借りてお詫びしたいですけけど、偉そうに5連勝しますと言っておきながらひっくり返されまして、5連敗ということで。完敗でございます。まあ、色々判定のこと、これがユニファイドの判定だったらどうかとか、色々ファンの方の中でも言われてますけど、いずれにしてもRIZINのルールですから。全体を通した中でのジャッジ・システムなんで、結果、5つとも負けてしまった。悔しくないかって言われたらメチャクチャ悔しいですけど、現状の我々があるポジションはここだと。ただ、すごく距離の離れた完敗ではない。非常にクロスな中での闘い、攻防が繰り広げられたし、5人の選手たちはホントにRIZINという舞台を代表して、日本を代表して、キム・スーチョル選手は韓国人ですけど、プロモーションの代表としてそこに誇りを持って闘ってくれたことを非常に嬉しく思いますし、メジャーリーグにそんなに簡単に勝てやしないと思いますから、今日から早速リベンジロードを選手とともに精進して前に進んでいけたらと思っております。簡単ではありますが、私からは以上です」

――サプライズで発表された3カードは春の同じ大会でやるのか
「1月の中旬くらいには会見を開かせていただいて、今年の年間スケジュールをアナウンスさせていただきますが、1つの大会ではないです。3つの大会くらいに分かれて、割と近距離で大会を連発することになると思いますので、芦澤選手と皇治選手の試合、未来選手と牛久選手の試合、斎藤選手と平本選手の試合、これはバラバラになると思います」

――未来選手は2月にBreakingDownで試合するという話があったが、この試合が決まったから未来選手はRIZINに復帰したのか
「ちょっと解りかねますね。BreakingDownの試合があろうとなかろうと、僕らは春先に試合を、そのくらいには2023年の闘いを始めたらどうだろうって話し合いはしてたんですけど、僕はBreakingDownの試合を2月にやるもんだとは思ってましたね」

――梅野選手が今回出場する条件としてRIZINで立ち技の大会を開くことを約束したと言っていた
「(※苦笑してから)まずこの場で感謝を伝えたいのは、平本蓮にも感謝してますが、それ以上に梅野選手には感謝をしています。平本蓮が出ることになって、誰がいいかなと。いろんな応募も来ましたけど、梅野選手が一番僕らの中ではフィットしたというか、大晦日でXとして出てきて、梅野選手だと面白いねということで。体重も、エキシで2Rとはいえ体重差があった中で、不慣れなボクシングルールで、ここは俺が侠気見せますよってことで、梅野選手が試合を受けてくれる形になったことに関しては、そのときからそういう話は出てたんですね。やっぱり、侠気には侠気で返すしか無いかなと、そういうふうに思ってます」

――ということは、立ち技の大会をRIZINでやるということ?
「この場でやるって言うと大変なことになるんで(笑)侠気には侠気で返そうと思ってますよ、ハイ(笑)いずれにしても、梅野選手の『なんだよ、試合だけさせといてなんにも応えてくれないじゃないか』ってことにはならないように。立ち技の選手もたくさんいるし、逆に僕は総合の選手たちが立ち技をやる機会、過去にも旧K-1とPRIDEのときはそういうことがありましたよね。そういうことで、キックの選手が総合をやることでまた新しい選手としての可能性が広がる場合もあるけども、総合の選手がキックをやることでそういう可能性も広がる場合もあると思いますので。今日も来てましたけど、クイントン・ランペイジ・ジャクソンもK-1で試合をしてますし、ヴァンダレイ・シウバもしてますしね。まあ、色んなことを想定しながら、立ち技のみの大会があってもいいかなと。ただ単純にRIZINとして立ち技のプロモーションをもう1つ走らせますっていうことではなく、なにか競技会的なものとか、少し時間を頂いて考えたいと思います」

――5大サプライズの1つはパッキャオだと思う。相手は日本人であることを強調して、相手がメイウェザーでないことを強調していたように見えた
「(※苛立ちながら)強調するっていうか、日本人で選手を僕らが試合を組むってことをパッキャオと約束してるからですよ。別にメイウェザーとパッキャオがやるなんて一言も言ってないですよ」

――メイウェザーvsパッキャオをRIZINがやるんだとなるとすごいことになると思うが、MMAの選手がボクシングをやって、相手がパッキャオだというのはビジネスとして面白くないと思う
「(※非常に強い苛立ちを露わにしながら)あの、メッチャ腹が立ちますけど、何も言わずにおきますけど。総合の選手がやるとも言ってないですよね?募集してます。僕は日本人の選手に……ホントに、メイウェザーとやるときも、メイウェザーとパッキャオも、アメリカのプロモーターに任せとけばいいです。日本でやって、日本の選手が彼を踏み台に有名になっていってほしいと思うし、彼らのように世界に向けてチャレンジしてほしいし、僕は日本の人たち、日本の選手に1つのモチベーションになればいいと、そう思ってます。僕はMADE IN JAPANのプロモーションを作りたいんで。アメリカ人のプロモーターがやれることはどうぞアメリカ人がやってもらって。日本語で書いている雑誌なんで、日本人の選手に頑張れニッポンって感じでエールを贈るような企画で一緒に盛り上げられればと思いますので。ホントにボクシングの選手でも、キックボクシングの選手でも、総合の選手でも、元ボクサーでも、パッキャオは誰でもいいって言ってます。体重は70kg以下。その中で我こそはと思う選手が出てきてほしいなと、そう思います」

――対抗戦リベンジのために北米からコーチを招聘することはあるか
「僕は競技の部分は素人なんですけど、圧倒的にフィジカルが、同じウエイトでも、これまでも言われた通り、コロナ禍の中で日本人同士で闘ってるときも、同じ体重でも同じ階級でも、フィジカルの差をサトシの試合もクレベルの試合も、なんとなくそこの差かなって感じがするんですね。フィジカルの部分だったり、スコットと話してるには、多分2回連続でRIZINでってことにはならないんです。次に僕らが対抗戦で挑んでいく場合にはアメリカに渡ってケージに入らなくちゃ行けないんで、そういうことへの対策は、選手個々にやってくださいって感じじゃなくて、せっかくチーム戦なんで、チームの中でそういう環境を選手たちに提供するってことは、是非前向きに考えたいと思います」

――対抗戦、2019年を含めたら今回が第2回。次回は第3回になるが、それは先日発表があったハワイ大会になるか
「これまたスコットと年明けにアメリカで会って話をしたいと、今日もリング上でそんな話をしてたんですけど、ここまでの中で次のタイミングは現状で決めてません。今日やってみた結果を見て、じゃあいつどこでどんなルールでどう進めるのかってことはしっかり話し合っていきたいですけど、いずれにしても、それぞれの、BellatorはBellatorの中で来年ライト級のGPだったりタイトルショットがあったりと、タイミングの問題もあるんで。それと、頻発してもあまりおもしろくないのかなって気もするんで、そのへんのタイミングも合わせてこの1月にアメリカで会って話をして方向性を決めたいと、そう思ってます」

――ハワイ大会はRIZIN単体でやる?
「そうですね。ハワイ大会は、Bellator側から選手がスポットで参戦することはあるかもしれないけど、対抗戦にするとか、そういうことにはならないと思います」

――対抗戦OPはPRIDE色が強かった。古参ファンは胸が熱くなったと思う
「自分たちが作ってるんで、なにがどう行われるかは分かってるんでアレですけけど、サプライズ的に、そのとき突然PRIDEのテーマ曲が流れてくるってインパクトは、当然純粋には持てないですけど、気付けば日本もそういう歴史を紡いできたこと、貯めがあるってことですよね。皆がやってきたことには。これは、往年のファンも含めて、ひょっとして新鮮に効いてくれた最近のファンにはこの曲はなんなの?ってことかもしれないし、これをきっかけに過去を紐解いてもらえたらいいと思いますし、いずれにしてもPRIDEが1997年にスタートして、今日で22回目の大晦日ってことですけど、大晦日のこのさいたまスーパーアリーナで大会をスタートして、それが2001年からなんで、そういう意味では歴史があるからこそ出来たことではあるんで、ファンの人に少しでも喜んでいただけたなら本望だなと思いますね」

――朝倉海選手の試合発表がなかった。春の3大会での復帰はあり得るか
「そうですね。実際、海選手がどのタイミングで出るかはほぼ決まってます。今日発表させていただいたカードに追加する形で海の試合が組まれてくると思います」

――パッキャオ選手の試合の相手について、今回はスーチョル選手がRIZIN代表で出たが、“日本人選手”は“日本のプロモーションで闘ってる選手”と言い換えていいか
「そういう捉え方をしてもらっていいと思います。純血の日本人じゃなきゃダメだって厳密な話ではないんで。広く言えば、日本で活躍する、それこそサトシ選手、クレベル選手のような選手たちにももちろんチャンスは有ると思いますんで」

――INOKI BOM-BA-YE×巌流島で矢地選手が木村“フィリップ”ミノル選手に敗れた。木村選手はRIZINに強い興味があると発言していたが、それについて話をしたか
「当日は会ってないですね。会見のときは少し話はしましたけど、本人がホントにRIZINにまた出てくることを希望する、目指すことを考えているのであれば、どのルールでチャレンジするかにもよると思いますけど、色々相談していけたらと思ってます」

――ドッドソン選手、堀口選手も出てきて、来年のGPはフライ級が濃厚?
「そうですね。ホントにフライ級も1つ、階級としては有望な階級だと思ってますし、あとはやるならフェザーかなと思ってます」

――フェザー級GPをやるとしたら、今日発表された2試合の勝った方同士の決定戦になるとは限らない?
「そうですね。でも、次のRIZINの中でのフェザー級戦線を担う上でいうと、昨日発表した2試合、当然クレベルが王者ですから、昨日は対抗戦では僅差の判定で負けましたけど、RIZINの王者であることには変わらないので、クレベル含めてトップアスリートたちの春先の方向性を、フライ級もフェザー級も、査定試合とは言わないけど、その中で生まれてくるアングルとか熱とか、そういうものを拾い上げて。いずれにしてもGPをやるとしたら夏、もしくは秋くらいになるかなと思います」

――春の3大会、開催地域はバラけるか
「地域はバラけますね。関西、関東に分かれると思います」

――日本人選手が外国に行くときもその逆も、その国につくのは数日前が普通だと思うが、今回スコット・コーカーはクリスマスを返上して早く来日させていたと聞く。これは経済的に選手を支援しているか
「そうですね。契約形態がお伝えできないんですけど、我々はBellatorにそういうものを含めた、渡航・宿泊も含めたファイトマネーを我々がギャランティとして出すという契約になってるんで、彼らがその中のお金をどうしてるかは僕らも知る由がないので。通常僕らが完全に招聘元になってる外国人選手たちは3日前とかに入ってるんですけど、今回は結構早く入ってきましたね」

――RIZINのサブスクの状況は
「RIZIN100CLUBは、過去のアナログのRIZINファンクラブが、強者、超強者ってなってるんですけど、極論言うと、ファンクラブ組織にして、月額課金をしていただくと過去の映像アーカイブが見られるっていうような、そういうものを一本化していく新しい試みでして、RIZIN100CLUBに入っていただくと、年間通じて見ていただくと、PPVの金額が安く見れたり、トータルで見ていただくパッケージを考えるとか。これからそういうような施策をエムアップさんと相談して組んでいけたらと思います」

――今回地上波がなくなったことで、対抗戦など濃密なカードが並んだ。同時にエンタメ色が薄れた印象がある
「守備範囲は広くしておきたいと思ってますんで。エンタメ色ってのがどこまでなのか、昨今難しいですよね。アマチュアの選手たちがこぞっていろんな大会が生まれて、そういうものが意外に世間で人気が出てバズったりしている。プロのレベルにない選手たちが重用されて興味を持たれる時代なんで、いずれにしても、こうじゃなきゃいけないってことをRIZINとしては決めずに色んなことに順応していけるよう世の中の動きを見て対応していきたいと思ってますんで、今回この大晦日を見ていただいた路線がこのまま、ずーっとハードコアなファン向け路線で進むということでもないなと思いますね。いずれにしても、地上波が無かったことで、当然地上波があれば無理して朝倉海とか未来とか、怪我を押してでも背中を押して出していたりとか、2週間前に五味隆典に電話をしてみたりとか、RENAはどうしたとか、三浦孝太は出ないのかとか、選手たちに少しというか、無理をしてもらったりしながら、僕らがハードコアのファンになんだよって言われることをしながらも地上波の枠が必要とするコンテンツに振る部分がきっとあったんだろうなと思います」

――BreakingDownが人気を博す中で、エンタメ全振りのコンテンツに対して本格派のコンテンツに振っていくのか
「もちろん、RIZINに出てくるにはもちろん格闘技としての、そのままBreakingDownで1分で闘ってるトップ選手たちがそのままRIZINのルールに適応できるのかどうかって問題もあると思うんですけど、でもBreakingDownで活躍する選手を否定する気もない。そこから這い上がってきてRIZINの5分3Rというレベルの高い闘いの中でも十分に対抗していけるような選手が出てきてくれたら、それはそれですごく魅力的だなと思います」

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