「船木さんの引退後、ヒクソン・グレイシーを憎んでいた」RIZIN連勝中の関根“シュレック”秀樹が憧れの船木誠勝とのシングルマッチで黒星!

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 9日、東京都・後楽園ホールにて『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.17』が開催され、船木誠勝がRIZIN連勝中の関根“シュレック”秀樹をシングルマッチで下した。

 関根“シュレック”秀樹は、警察官を経て柔術家としてプロのリングに上がるようになり巌流島などで活躍。若かりし頃にUWFインターナショナルに憧れてプロレスラーを志した夢を諦めることが出来ず、盟友・佐藤光留の主催するハードヒットにて2018年7月にプロレスラーデビューも果たした。
 そして、記憶に新しいのは昨年大晦日のRIZINにてシビサイ頌真を下した一戦。ベイダーマスクを被りUWFのテーマで入場するという“プロレスラー”としての誇りをかけて臨んだ一戦ではジャーマン・スープレックスも決めて見せ、試合後には、「プロレスは最強だっていうのを証明したくて。ジャーマンってね、すげーんすよ。自分の場合はね、UWFインターでゲイリー・オブライトのジャーマンを見て、学生時代ずーっと練習してね、今も決め技として使っています。そりゃあジャーマン食らったら、動けねえっす」と男泣きしながらプロレス愛を語った。
 さらに今年4月の『RIZIN TRIGGER 3rd』ではスダリオ剛の弟・貴賢神を相手に圧勝し「相撲界から来た悪魔超人を友情パワーで倒した」と“プロレスラー”としての意地を語ったことから人気はうなぎのぼり。日本人ヘビー級選手で最も人気の高い選手になったと言える。

 そんなシュレックは、今年3月にストロングスタイルプロレスのリングで船木誠勝とタッグマッチで対戦。シュレックが船木へ“U”の闘いを仕掛けるなどスリリングな展開に場内は大いに沸くも、結末は30分フルタイムドロー。
 試合後にシュレックが「俺はね、若い頃あんたに憧れてたんだ。ハイブリッドボディを目指してすっげぇ体鍛えたんだよ。48歳になってココまでたどり着いた。RIZINでも勝ったよ。次、俺とシングルでやってくれ」と船木へ対戦を要求。船木も「やりましょう!」と爽やかに即答したことから、次回大会となる今大会で早速2人のシングルが実現した。


 試合は静かながらも緊張感のあるグラウンド戦に始まり、柔術のスペシャリストであるシュレックが優位を取るも船木は上手くエスケープして決定打は決めさせず。
 スタンドでの蹴撃で攻めようとする船木に対し、シュレックは“猪木アリ状態”を作り出してグラウンドに引き込もうとするが、船木は徹底的にローキックで足を潰していき、たまらず起き上がったシュレックにミドルキック連打からジャンピングニー。下から足を取ってレッグバーを狙うシュレックの顔面を残る足で蹴り抜いて脱出し、怒涛の掌底連打。シュレックもベイダーハンマー連打で突っ張るものの、船木がカウンターの掌底を顔面にクリーンヒットさせ、崩れ落ちたシュレックの顔面にランニングニーを叩き込んで3カウントを奪った。

 試合後、漢泣きしながら座礼するシュレックに対し、船木も座礼を返してしっかり握手。2人ともマイクを取ること無く、互いにアイコンタクトを交わしながらリングをあとにした。

 バックステージに戻ったシュレックは、ボロボロと涙を流して声を詰まらせながらも「船木さんね、俺ら世代はさぁ、雲の上の存在で、ただのファンだった俺がさ、試合できるとは……嬉しい!だけど、最後意識が飛んじゃって覚えてないのが悔しいです。今日はMMAの技術とかも全部出そうと思ったけど、やっぱりね、俺はプロレスが大好きだから、やっぱりそこで勝ちたくなっちゃった。最後の瞬間、記憶が飛んじゃっておぼえてないけど、船木誠勝が強かった。それで俺は生きていけます」と万感の想いを語る。

 そして、「船木さんはヒクソン・グレイシーに負けてそのあと引退されましたけど、自分はそのときヒクソン・グレイシーを憎んで、そのあともPRIDEで柔術を使ってるやつは大ッ嫌いだったんですけど、まさか自分が柔術側に立ってMMAの舞台に立って、その柔術のおかげで船木誠勝の前に立てて……。柔術で決めてやろうと思ってやりましたけど、船木選手のディフェンスは完璧で、合間からも掌底をバンバン入れて、ホントは思っちゃいけないけど……嬉しかったです。船木選手が自身の生涯の中でのベストバウトのランキングを作ったときに上位に来れれば嬉しいです。どうせ船木誠勝は5年経っても10年経っても強いから、また1から実績積み直して挑戦しに行きます!」と若かりし頃からの船木への熱い想いを語りつつ再戦を熱望した。

 対する船木は、「最後に蹴って、それでも立ってくるんで『なんて強い男なんだろう』って。あれで決まらなかったら自分のスタミナが持たないです。打撃で意識を飛ばしたあと3カウントを奪うっていう、それしか勝ち目がないと思ってたから最初から狙ってました。それ意外無い。(ハイブリッド・)ブラスターとかなんとか、小賢しい技は難しかったです。30kgくらい体重差がありますから」と、シュレックの強さを高く評価した。

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