【試合詳細】7・17 新日本プロレス後楽園ホール大会 ロッキー・ロメロvsエル・ファンタズモ 田口隆祐vs石森太二 ロビー・イーグルス&YOH&SHOvsエル・デスペラード&金丸義信&DOUKI

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『映画『ゴジラvsコング』Presents SUMMER STRUGGLE 2021』
日程:2021年7月17日(土)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:687人

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/石井智宏/●辻陽太/上村優也
12分56秒 ピンプジュース→体固め
[BULLET CLUB]KENTA/“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/ティック東郷(みちのく)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[L.I.J]内藤哲也/SANADA/●BUSHI
13分29秒 ザックメフィスト→体固め
[鈴木軍]○タイチ/ザック・セイバーJr./鈴木みのる(パンクラスMISSION)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]○ロビー・イーグルス/YOH/SHO
12分55秒 ロン・ミラー・スペシャル
[鈴木軍]エル・デスペラード/金丸義信/●DOUKI

▼スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○田口隆祐
14分23秒 エビ固め
[BULLET CLUB]●石森太二

▼スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]△ロッキー・ロメロ
30分0秒 時間切れ引き分け
[BULLET CLUB]△エル・ファンタズモ

圧巻のケツ殺法で石森にシングル初勝利した田口が盟友・ロッキーのピンチを救いファンタズモとのフルタイムドローをアシスト!デスペラードが次期挑戦者のロビーを「お前、認知されてねえんだ。顔じゃねえんだ」と酷評

第1試合


 BULLET CLUBの面々が待ち受けるリングに石井がリングインした瞬間にBULLET CLUBが襲いかかり、石井が袋叩きにされる中で棚橋らが慌てて登場しリング内外で乱闘となる中でゴング。
 EVIL&東郷が石井に集中攻撃をかけるが、石井が2人をショルダータックルでなぎ倒し上村にタッチ。
 上村はEVIL&東郷2人にエルボーで突っ張り、ここに辻が加わってヤングライオン2人でドロップキックの編隊飛行。さらに裕二郎&KENTAもショルダータックルでなぎ倒す。上村はEVILにダブルチョップ、エルボーの連打からボディスラムを狙うが、EVILが耐えて軽々とボディスラム。さらに東郷がコーナーマットを外した金具むき出しのコーナーへ上村を3度も叩きつける。
 代わる裕二郎はボディスラム2連発から東郷にタッチ。
 東郷はエルボー連打で反撃してくる上村をカニバサミで倒してフィストドロップ。
 代わるEVILは上村の頭をグリグリと踏みつけてからボディスラム。さらに金具むき出しのコーナーへ叩きつけてKENTAにタッチ。
 KENTAも金具むき出しのコーナーに叩きつけ、上村のエルボー連打を受けきった上でドロップキックをすかして自爆させ串刺しビッグブートからロープに飛ぶが、上村がカウンターのドロップキックをヒットさせ棚橋にタッチ。
 棚橋は低空ドロップキック3連打から相手コーナーの3人へフライングクロスボディ。さらにKENTAへドラゴンスクリューからのテキサスクローバーホールドを狙うが、下から組み付いたKENTAが首固め。KENTAは突っ込んでくる棚橋へスイングDDT式ロープスタンガンからダイビングラリアット。さらにG2Sを狙うが棚橋が着地すると「来いやぁ!」とエルボー合戦を誘う。白熱の打撃戦の中、KENTAはバックブロー、棚橋は太陽ブローを叩き込んでロープに飛ぶが、KENTAがパワースラムでカウンターし裕二郎にタッチ。
 裕二郎は棚橋に串刺しビッグブートを狙うが、棚橋がブーメランアタックで切り返し、辻にタッチ。
 辻はエルボー連打からロープに飛んでショルダータックル。さらにボディスラムからサンセットフリップ、ジャンピングボディプレス。これをEVILがカットすると石井が突っ込んできてEVILを金具むき出しのコーナーに叩きつけるが、EVILは石井へフィッシャーマン・バスターを見舞って対抗。その隙を見逃さず辻がEVILをショルダータックルで吹き飛ばし、裕二郎へ逆エビ固め。東郷がカットに来ると上村が東郷の足を刈って逆エビ固め。東郷が必死にタップ。見かねたKENTAがカットするも、棚橋がKENTAへツイスト・アンド・シャウトを見舞い、「行け!行け!」とKENTAを場外に連れ出しながら辻に勝負を託す。
 辻は裕二郎にスピアーからブレーンバスターを狙うが、裕二郎が指に噛み付いて脱出しピンプジュースの体勢も、上村がカットしてエルボー連打。辻が裕二郎へブレーンバスターを狙うが、背面着地した裕二郎が辻をプッシュして上村にぶつけ、辻がよろけたところへすかさずインカレスラム。グロッキー状態の辻へピンプジュースでダメ押しし、これで3カウント。
 試合後も場外でKENTAが棚橋をGAME OVERで絞め上げ、リング上では東郷がスポイラーズチョーカーで石井の首を絞め上げる中でEVILがイスで一撃見舞うなど大暴れしながら去っていった。

<試合後コメント>
KENTA
「(TVカメラに向かって)座ろうか(と言って、自身も座る)。何あれ? ヒロシ。じゃないほうのヒロシ。なんだあいつ。知ってる? あそこでシングルやんだよ。なんだ、あの、どこだっけ? 都会なんだか田舎なんだかわかんないとこ。どこだっけあそこ? 名古屋! そう、あそこでやんだよ、シングル。ほんで、なんかイマイチ向こうからこの試合に対する思いっていうのを感じねえんだよ。なんかやってんじゃん。ダイエットだかなんだか知らないけど、腹筋がこうだとか。そんなのマジどうでもいいよ。マジでリング上につながらないそういうのって、エンターテインメントでもなんでもないから。ただの自己満足だから。マジでリング上につなげてくれよ。思いが全然伝わってこねえよ。やるのか? やんねえのか? 勝ちてえのか? 勝ちたくねえのか? 昔の話なんてどうでもいいよ。昔がどうだ、これからがとか、どうでもいいよ。今を生きようよ。俺は今を生きてるよ。(立ち上がって)で、なんかある? (誰も質問していないが勝手に)それはもう相手次第でしょう。(またも質問を聞いたフリをして)いやあ、犬派。(続けて質問を聞いたフリをして)ああ、もちろん見たよ。シーズン1もシーズン2も見たし。『死にたくなったら下を見ろ。俺がいる』つって……。見たよ。結局、俺が今日、何が言いたいかって言うと、最近めっちゃ暑いけど、子供が外なのにマスクしてんの、あれ熱中症大丈夫かなってこと」
辻「そろそろ首がどうにかなりそうだ。ここのところ、高橋裕二郎、あなたにマットに突き刺さされている。だがな、俺がアメフトで鍛えた首はこんなもんじゃねえ! やられたら這い上がる。そしてあんたを倒してやる」

上村優也
「クソッ! 今シリーズ中に先輩方に勝ってやる! ありがとうございました」

棚橋弘至
「自分自身に対する自信っていうのはどっから出てくると思う? 自分で言うのもなんだけど、かつて棚橋弘至は自信に溢れていて、やること全部上手くいって、その記憶が俺を苦しめてる。けど、ここ何年かでしっかりと自分と向き合って、今できることは何か、今できる限りの最高の棚橋をリング上に“置き”続ける。それがね、一つの目標であり、きっとゴールなんだと思うよ。なぜなら、それができたならば、結果は自ずとついてくるから。(全身に力を込めて筋肉を浮き上がらせながら)ついて、ついて、ついてくるからぁぁぁ」

第2試合


 内藤とザックでゴングが鳴ると、ザックが姿勢を低くしながら手4つを求めていくが、内藤は応じるフリだけ見せてなにもせずBUSHIにタッチ。ザックが英語で文句をまくしたてると内藤は「ちょっと英語わかりません」と返して挑発。するとザックは最近習得したスペイン語で内藤に出てくるよう要求。スペイン語が分からないとは言えない内藤はタッチを受けて出てくるが、すぐにUターンしてSANADAにタッチ。
 SANADAは内藤に詰め寄るザックの肩を叩くが、ザックは「wait.wait」とSANADAを押しのけて内藤にさらに文句。SANADAに応戦するフリを見せてから内藤へ奇襲をかけるも避けられてしまい、ザックはむくれて場外へとエスケープ。
 タイチとSANADAの対面となると、向かい合って互いに大胸筋をピクピクと躍動させる無言の対決。SANADAがリストを取るとタイチが即座にロープを掴んでいき、SANADAが執拗にリストを取るとタイチは喉輪でコーナーに押し込み、場外からみのるが足を引いて転ばせる。
 代わるザックはみのると軽快にタッチを回しながらリストを取っていき、みのるが串刺しビッグブートからPKを発射。SANADAがキャッチして低空ドロップキックを見舞いBUSHIにタッチ。
 BUSHIはTシャツを脱いでみのるの首を絞め上げるが、みのるが怒りのナックル。レフェリーがこれを引き剥がすとその背後から再びBUSHIがTシャツで首を絞めながら自軍コーナーに連れ帰り内藤にタッチ。
 内藤はみのるのヒザにストンピングを連打。みのるはボディブロー、エルボーで反撃し内藤のフライングフォアアームにキチンシンクを合わせてカウンターしザックにタッチ。
 ザックは内藤にエルボースマッシュ連打からロープに飛ぶが、内藤がアームドラッグ。ザックは腕を離さずグラウンドで巻取りネックツイストから内藤の拳を突き上げるポーズをモノマネ。内藤はアームドラッグからマンハッタンドロップ、振り子式ドロップキックを狙うがザックがこれを回避して組み付くが内藤がスイングネックブリーカーで切り返しSANADAにタッチ。
 SANADAはザックの蹴り足を獲ってドラゴンスクリューから足4の字を狙うが、ザックが回避して下からスクールボーイ。SANADAもこれを先読みしてジャックナイフで切り返すとザックもエビ固めで切り返して丸め込みのシーソーゲーム。そしてSANADAがTKOを狙うとザックが腕を取りながら着地してアームドラッグ。タイチにタッチ。
 タイチは串刺しアックスボンバー連打からバズソーキックを発射も、SANADAが回避するとステップキックからソバット。そしてタイチ式ラストライドの体勢もSANADAがフランケンシュタイナーからのドロップキックで場外に蹴り出し、プランチャで追撃。SANADAはスワンダイブで飛んでいくが、タイチがこれを回避。ザックが加勢に来ると内藤がこれを排除。タイチは内藤をトラースキックで排除し、SANADAにハイキック。さらにアックスボンバーを発射も、SANADAがキャッチしてマジックスクリュー。
 4人が大の字となる中でBUSHIがみのるへミサイルキック。さらにタイチへDDTからフィッシャーマンズ・スクリュー、続けてコードブレイカーを狙うがタイチがキャッチして振り払いアックスボンバー。ここへザックがサッカーボールキックで追撃し、天翔ザックドライバーを狙うが、BUSHIが着地してザックへ延髄斬り。しかし即座にタイチが組み付き、ザックメフィストで叩きつけるとこれでカウント3。

<試合後コメント>
タイチ&ザック・セイバーJr.
ザック「(日本語で)ライシュウ、タノシミネ!」
タイチ「そうだ、タッグは大切だけど、そうだ、何故かシングルも組まれている。いやいいよ別に嫌じゃねーよ。久しぶりだ、やってやるよ。だけどシングル、シングル、すぐドーム。ちょっと待って、スケジュールが若干……イマイチだ。忙しくなる。まあいいや」
ザック「EAZY! (日本語で)ダイジョブ、ダイジョブ、ダイジョブ!」
タイチ「特に内藤、ああいやそんなのよりだな。誰も覚えてねーと思うけどな、去年の『NEW JAPAN CUP』、去年? 一昨年か? わかんなくなっちった。去年か? SANAやんに負けちまったな。覚えてるぞオレは。楽しみだな内藤、久しぶりだな。札幌じゃないのが残念だな。なあ、札幌のファンも見たがってたよ、内藤vsタイチは。残念だな。その前にシングルマッチ、楽しませてもらうよ。その状態で、タッグ。なあ? タッグばっかりみたいだけど、シングル、大事でしょう。2人で、シングル。ずっとタッグばっかりじゃな。また違うからリフレッシュだ。シングルやって」
ザック「(先週の)日曜は最悪な日だったけど、何とか立て直した。俺たちがタッグのベルトを落とした上に、ユーロ2020でイングランドが優勝を逃した。全然”トランキーロ”な気分ではないけど、今はもう落ち着いてる。内藤、お前の狙いは分かってる、俺を焦らせようとしてるんだろ。でもお前の思い通りにはさせない。お前の戦略にさえ乗らなければ、お前を倒すのは容易いことだ。それから、SANADA…本当のところ、お前と試合ができるのは嬉しい。お前にはケチつけるところが見つからない。お前たちがベルトを巻いていられる時間もあと1週間だ。それまで思う存分楽しんでくれよ。でも実はお前たち2人には感謝してる。(日本語で)アリガトウ。事実、内藤が持つことでこのベルトに付加価値が付く。それにこの1年間俺たちはベルトの価値を高める目的でやってきた。とにかく楽しみにしてる。俺は全然イラついてない。(日本語で)タノシミダケ」
タイチ「そうそう、前回はちょっとな、ザック熱くなりすぎた。今回は大丈夫トランキーロだ」
ザック「確かに俺たちはタッグだけど、シングルプレーヤーでもあるからな。来週のシングルが楽しみだ」
タイチ「また元に、オレらに戻るよ。そうなるんだ。たまたまだアレは。ちょっとしたミスを犯しただけ。なあ、良かったじゃないか。表紙にもなれて。話題にもなって。最近、鷹木ブーに持っていかれてたもんな。良かったな内藤。2週間だけ話題を与えといてやるよ。(IWGPタッグベルトを)返してもらう。特に借り貸しだ。返してもらうから。シングルマッチ、あと2つ。もちろんその後は次チャンピオンだ」
ザック「ベルトが恋しいな。(日本語で)サミシイ」
タイチ「終わりだ、終わり」

内藤哲也
「ザックは、一体どっちなんだろうね? “ナイトー嫌い”って言ってみたり、今日は“ナイトー好き、ナイトー来い、ナイトーカモン”って言ってみたり。どっちなんだろうね。どっちか、よくわかんないけどさ。オレはザック・セーバーJr.は……“大好き”だよ。次は、来週の月曜日、龍ケ崎。そして、来週の木曜日は大阪、来週の金曜日が大阪、そして、来週の日曜日、東京ドーム……。タイチと、ザックと来週、4試合戦えるわけでさー。いやぁ、非常に濃い1週間になりそうだぜ! 楽しみだね、カブロン!」

第3試合


 デスペラードとイーグルスでゴングが鳴ると、バックの取り合いから腕の取り合い、ロープワークの応酬を制したイーグルスがフランケンシュタイナーからサッカーボールキックを連打も、デスペラードがキャッチして振り払いロープに飛ぶがイーグルスがニールキックでカウンターしYOHにタッチ。
 YOHはデスペラードに串刺しバックエルボーからスイングネックブリーカー。YOHがロープに飛ぶが場外から金丸が足を引いて場外に引きずり出し、全員入り乱れた場外戦へ。デスペラードはYOHをリングに戻してバックドロップで叩きつけDOUKIにタッチ。
 DOUKIはブレーンバスターから金丸にタッチ。
 金丸はコーナーでYOHの顔面を踏みつけ、ボディスラムからロープを絡めた逆エビ固め。YOHがエルボーで反撃すると金丸は顔面かきむしりからアイリッシュウィップ。さらにブレーンバスターを狙うが、YOHが背面着地しドロップキック。デスペラード&DOUKIがカットに来るが、YOHは2人まとめてドロップキックで吹き飛ばし、SHOにタッチ。
 SHOはDOUKIをエプロンに放り出してからの低空ドロップキックで排除し、金丸のブートをキャッチして振り払いショルダータックル。SHOはサッカーボールキックからぶっこ抜きジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、金丸が耐えてドロップキック。さらにブリティッシュフォールで追撃しタッチアウトを狙うが、SHOが耐えると延髄斬り。SHOは倒れずスピアーで反撃し、両者タッチ。
 デスペラードとイーグルスの対面となるとエルボーの打ち合い、チョップの打ち合いと正面から正々堂々の戦いを見せるが、デスペラードが顔面かきむしりからコーナーへ。イーグルスはヒザへのミサイルキックから組み付いてギターラ・デ・アンヘルを狙うが、イーグルスは着地して丸め込みからターボ・バックパックの体勢に。デスペラードがバックを取り返してバックドロップを狙うが、イーグルスは背面着地し膝裏への浴びせ蹴り。続けてロープに飛ぶがデスペラードがカウンターのスパインバスター。DOUKIにタッチ。
 DOUKIは串刺しラリアットからサハラウィ・スープレックス。さらにデイブレイクで突き刺し、イタリアンストレッチNO.32。YOHがなんとかカットすると、飛び込んできた金丸にSHOがジャンピングニー、そしてデスペラードに3Kがダブルのトラースキック、さらに場外に出たデスペラードへYOHがプランチャ、金丸へSHOがエプロンから空対地PK。
 DOUKIはイーグルスのハイキックをガードして延髄斬り。さらにスープレックス・デ・ラ・ルナを狙うがイーグルスがサムソンクラッチ。DOUKIはキックアウトして地獄突きからラリアットを発射も、イーグルスがカウンターのハイキックからトラースキック、旋風脚と叩き込み、ターボ・バックパックからロン・ミラー・スペシャルで絞め上げるとDOUKIは無念のタップ。

<試合後コメント>
ロビー・イーグルス
「戻ってきたぞ! 一発目で勝利だ! 最高だ。しばらく試合に出ていなかったから、俺が何をしていたのかみんな気になってることだろう。でもこれだけは言わせてくれ。俺はただリラックスして休暇を楽しんでたわけじゃない。去年の『SUPER Jr.』が終わってからはずっとトレーニングに集中してた。まあクリスマスの間はちょっと食べすぎて太っちゃったけど。でもそれ以降はもっとトレーニングを強化してた。なんで優勝できなかったのか、何が足りなかったのか振り返るいい時間にもなった。だから今まで以上にジュニアの試合をもっと細かく見るようにもなった。そして思い切って行動に出た結果、ベルトの挑戦権を得た。これまで一度も手に届かなかったけど、自分はベルトに値する顔だって思ってる。だから挑戦表明をした。デスペラード、それとも”チャンピオン”と呼んだほうがいいだろうか? 俺の狙いはそのベルトだ。お前を倒し、そのベルトを腰に巻くまで俺は止まらない。それじゃあ、ドームでな」

YOH
「戦いをどこに持っていくか。ロッキーさんもロビーさんも帰ってきたし、だから共存、共闘。その中で自分を磨いていきます」

SHO
「今年2021年、俺もYOHさんもシングルのタイトル挑戦した。そして今回ロビー。いつぶりだ? もしかしたらCHAOSジュニアにベルトが戻ってくるかもしれない。それは喜ばしい。喜ばしいことだ。でも、俺も狙うものは狙ってるから。これはずっと変わらねえ。もちろんYOHさんもそう、ロッキーさんもそうだと思う。CHAOSジュニアみんなで高め合って、もっともっとCHAOSジュニアはもちろん、この新日本ジュニアを盛り上げていきたいね。だからこそ、ロビーには今回東京ドームでベルトを獲ってもらいましょう。いや、彼なら必ずやってくれるでしょう」

エル・デスペラード
「ロビー、ロビー、ロビー! 久々に顔を出したと思ったら元気だなあ。どれだけいなかった、お前は。何カ月か数えんのも嫌だし、お前が最後に新日本に上がったのがいつなんて知らねえけどよ、客だってよ、何人がロビーのこと知ってんだ? お前、認知されてねえんだ。知ってっか? 認知されてねえイコール、言葉通りだよ、顔じゃねえんだ。なあ? やる気のある奴は大好きだぜ。それこそ第1試合で頑張ってる黒パン一丁のバカどもでもいいよ。ああ、あれだなジュニアじゃねえし。(IWGPジュニアのベルトをパンと叩いて)ジュニアだったら誰でもいいって言ってんだよ。まさかお前とはって感じじゃない?何人が知ってた、ロビー・イーグルスの入場曲を? 誰が知ってんだ、お前のフィニッシュを? 前哨戦できっちり俺がお前に存在感っつうのを教えてやるよ。てめえ、何もせず、何の結果も残せず、印象も残せないまんま……あいつどこだ? オーストラリアか? ニュージランドか? 南の島に帰りなさい。そこでファレ道場でもいいから入ってよ、もう一回きっちり基礎からやってこい。そっからだよ、相手してやんのはよ」

第4試合


 ジュニアタッグ王座戦の前哨戦となる田口と石森のシングルマッチ。今まで幾度も闘ってきた2人だが、シングルで田口は1度も勝利しておらず初白星を狙いたい一戦。
 ゴングが鳴ると田口が素早い低空タックルからバックを取っていき、石森との目まぐるしいバックの取り合いから一旦ブレイク。再び組み合って腕の取り合いからグラウンドで田口がヘッドシザース。石森が見事な倒立で抜け出しクリーンブレイク。田口も後転倒立で抜け出し、カメラに向かって「今日はおふざけ無し!」と宣言。
 田口はヘッドロックからショルダータックル。リープフロッグなどで追撃をかわす石森に的確なドロップキックをヒットさせ、場外に出た石森にトペのフェイントからファンキーウエポンポーズ。石森は「降りてこい」と場外戦を要求。田口が場外に降りていくと石森が入れ違いにリングに入り、田口がリングインしようとロープをまたいだ瞬間に石森がロープを蹴り上げて股間へ痛烈な一撃。石森は場外でのたうち回る田口を鉄柵にぶつけてダメ押し。
場外カウントが進む中で田口がよろよろとリングインすると、石森がじっくりとしたネックロックからネックツイスト。さらに田口をコーナーに逆さ吊りにして股間を踏みつけるという相棒・ファンタズモが得意とする急所攻撃。さらに額へのナックル連打からロープに飛び、田口のドロップキックをスカしてさらにロープに飛ぶが、田口が回転地獄ケツ。さらに往復ランニングヒップから地対空ヒップアタック。続けてスリーアミーゴスも、石森は3発目を着地し田口のヒップアタックをアトミックドロップで迎撃。田口はロープに飛ぶフェイントを見せ、追走しようとしていた石森がこれに引っかかる形で先行。跳ね返ってきた石森に田口がヒップアタックを見舞い、場外に逃れた石森に三角跳びプランチャ。さらにスワンダイブ式ミサイルヒップからコーナーでギタって「オヤァイ!」と叫んでケツイェを発射。石森はこれをかわして丸め込み、ハンドスプリング式オーバーヘッドキック、スライディングジャーマン、ネックブリーカーからのYes Lock。田口は足を伸ばして何とかブレイク。
 石森はサイファーウタキを狙うが田口はオーマイ&ガーアンクルで切り返す。石森はしたから組み付いて変形ヘッドシザースホイップでグラウンドに転がし再びYes Lock。田口も再びオーマイ&ガーアンクルで切り返して厳しく絞り上げる。
 石森がなんとかブレイクすると、田口はニークラッシャー、低空ドロップキックと足攻めを重ねてからさらにオーマイ&ガーアンクル。さらにどどんを狙うが石森が回転エビ固めで切り返しながらタイツを引き下げて田口の生尻を露出させる。しかし田口は怯むこと無くエビ固めで切り返し、生尻で石森の顔面を押しつぶす形のエビ固めで3カウント。

 不快感を顕にして顔面を拭う石森に対し、田口はさらに尻を出しながら石森の顔面に座り込む精神攻撃を見せていくが、次の試合に出場予定のファンタズモが飛び込んできて石森を救出。2人で田口を袋叩きにする中、ロッキーもリングに飛び込んできてファンタズモに応戦。ロッキーは石森&ファンタズモを場外に放り出してトペ・コンヒーロ。2人をまとめて押しつぶした瞬間にメインイベント開始のゴングが鳴らされた。

<試合後コメント>
石森太二
「ファーック! (何度も顔を手で拭いながら)嫌だよマジで。(ツバを吐く動作で)ペッ! ペッ! ペッ! 田口ー! まあベテランと言われるヤツらとやるのは味があって面白いけどな。(さらに何度も顔を拭い)汚えなあ! 田口は何をしでかすかわからねーのが怖えが、そういうのも、“ある意味”いいスリルを味あわせてくれる。ロッキーは、確かオレよりキャリアが上だし、最近は3Kの専任マネージャーしてるみたいだったけど、どうなのかな? エエ? やっぱり、おまえも第一線で“ギラギラ”したくなったか? フフフフフフフ(笑) それはそれで……大歓迎だ。なんか、なーんかわかんねーけど、凄えノリで盛り上がってる2人だけど、俺たちの牙城はそう簡単に崩れねーぞ」

第5試合


 ロッキーがファンタズモをリングに上げている間、田口は石森をヘッドロックで捕らえながらバックステージへと連行。
 ロッキーはファンタズモのTシャツをまくりあげて視界をシャットアウトしながら逆水平チョップ。さらにショルダースルーからフランケンシュタイナーで場外に放り出すと、ファンタズモは場外でゆっくり間を取り、ロッキーが場外に追ってくると入れ違いにリングに入りコーナー上に寝そべって挑発する余裕を見せる。
 手4つからファンタズモがロッキーの耳を掴んで怯ませエルボー連打。さらに回転エビ固めを狙うがロッキーが耐えて腕十字。ファンタズモは即座に脱出して再び場外へ。ロッキーはファンタズモのフェイントを読み切って場外戦に勝負の土俵を移し、場外ブレーンバスター。そしてエプロン上の攻防を制したファンタズモがトップロープ越しのブレーンバスターを狙うが、ロッキーはロープを使ったアームブリーカーで切り返し、さらにコーナー上でアームブリーカーを連発。ファンタズモは背中ひっかきで脱出し、コーナートップに叩きつけるサイドバスター。
 ファンタズモは背中へのニードロップを連発し、アイリッシュウィップ、チンロックから顔面へのエルボースタンプ。腰へのサッカーボールキック連打からの背中ひっかき、風車式バックブリーカーを始めとした多彩なバックブリーカー。さらにコーナーでナックルを連打していくが、ロッキーは力強いアイリッシュウィップでファンタズモを場外に叩き出し、エプロンを駆けて空対地ダイビングニーから鉄柱へのやり投げ。
 ロッキーはミドルキックの連打からファンタズモをロープに吊り下げながらダイビング攻撃のフェイントから背中ひっかき攻撃と意趣返し。そして改めてロープに吊り下げられたファンタズモにミサイルキックを見舞い、ロッキーは場外に転がりでたファンタズモを追っていく。ファンタズモは鉄柱に叩きつけるボディスラムから鉄柵攻撃。
 ロッキーがよろよろとリングに上ってくると、ファンタズモはコーナートップからのダイビング背中ひっかき。そして疑惑の右足でロッキーの背中をメチャクチャに踏みつけてからキャメルクラッチも、ロッキーはファンタズモの指に噛み付いて脱出。両者正面からのエルボー合戦を展開し、ロッキーがメサイアDDT。
ロッキーはフォーエバーラリアットを連打していき、これをかわしたファンタズモに飛びついて腕十字。ファンタズモはこれをアンクルロックで切り返していくが、ロッキーはヒールキックで脱出。ロッキーは雪崩式ブレーンバスターを狙うが、ファンタズモは背中ひっかきで反撃し、雪崩式CRIIを狙っていく。ロッキーはこれを振り払ってトップロープを踏み切って雪崩式フランケンシュタイナーからスライスロッキー。
 鬼の形相でビンタを見舞っていくファンタズモだったが、ロッキーは左右の掌底連打からソバット。そしてスライスロッキーを狙うがファンタズモは盟友・石森の技であるサイファーウタキで反撃し、ダイビングボディプレスを発射もロッキーが回避。するとロッキーもコーナーで「イヤァオ!」と叫んでからのケツイェと盟友・田口の技を見せ、さらに元パートナーであるバレッタの名を叫びながらのデュードバスター。
 ロッキーはフォーエバーラリアットからロープに飛んでのラリアットを2発、さらにスライスロッキーを狙うもファンタズモはコーナーで耐え、スピニングネックブリーカー。ファンタズモは疑惑の右足をアピールしてサドンデスを発射も、ロッキーはこれをかわしてスクールボーイ。さらに首固め、バックスライドと畳み掛け「ナカスゾ!」とノミスギニーからスライスロッキー。ファンタズモがギリギリでキックアウトするとロッキーがブレーンバスターを狙うも、ファンタズモは疑惑の右足でロッキーの足を踏みつけ腹部へのトラースキック。さらにスタイルズクラッシュから右足で顔面を何度も踏みつけ、完全にダウン状態のロッキーへサドンデスを狙う。

 試合時間残り20秒を切ったところでリングサイドにタオルを持った田口が現れ、タオルを投入するもファンタズモがこれをキャッチして場外に投げ捨てる。思わぬ時間を取られたファンタズモがクイック式のサドンデスを叩き込んでフォールに入ったところでフルタイムドローを告げるゴングが鳴り響いた。
 この結末に納得の行かないファンタズモは田口にサドンデスを発射も、田口はこれをキャッチしてオーマイ&ガーアンクル。石森が救出に来るとヒップアタックで撃退。

田口「オイ!石森はん!ファンタズモはん!アンタ、おかしいやろ。ファンタズモはんの足、なんか入ってるやろ!なんか入ってますやろそれ。あんななるわけないやろ、ロッキーはんが!オイ!ドームでベルトとそのファンタズモはんの右足の秘密、暴いてやるよってに。しっかり覚えときや!アンタらドームまでや。ワテらがベルトを獲るんや。ちょっと待っておくんなまし?(※ロッキーを助け起こそうとするが起き上がれず)無理やからワシが1人で締めますよってに。すんません、なんか面白いことも言えずすんまへん。でも必ずドームでロッキーはんとワテがベルトを獲って、ファンタズモはんの右足の秘密を暴いてやりますんで、応援よろしくお願いします。キングコーチス応援よろしくお願いします!フォーエバー!ダイスキデース!」

<試合後コメント>
田口隆祐
「いらなかったかな、最後。いらなかったかもしれんけど、ちょっとロッキーはやっぱり最後に一発食らったらドームにも影響が出るから。止めたかったですよ。途中から明らかにおかしかったし。右足に何かあるでしょ? 右足に……右足に何かありますやろ? あのファンタズモの。ずっとずっとジュニア勢が苦しんできたファンタズモの右足。あれをワテがキング・コーチズの作戦で、しっかりドームで大勢の国民の皆様の前で、あの右足に何が隠されているのか暴いてやりますんで期待してください。何かないですか? 何もないですね。良かった、良かった」

エル・ファンタズモ
「俺は1年かけて、ニュージャパン史上最も“STRONG STYLE”なスーパーキック、サドンデスを生み出した。そして数々の試合で完璧でミスのないキック、このスーパーキックを使ってきた。だから“メイビーデス”ではない、”サドンデス”と呼んでいる。毎回100%の威力で相手を急死(サドンデス)させてきた。今夜、試合時間残り10秒でこのキックが繰り出すつもりが、俺としたことが蹴る部分を誤った。クソ! なんでこんなミスを犯してしまったんだ? だがチャンピオンでもミスることはある。それに失敗こそチャンピオンを更に強くさせる。しかもたかがコーラクエンホールの試合の一つだ。これで終わったわけでもない。俺は『SUPER J-CUP』優勝以来、今日までずっとパーフェクトだった。エル・ファンタズモ、ヘッドバンガー、BULLET CLUBイチのカリスマは…今日を最後にもう二度とサドンデスを失敗することはないとここで誓う。決着はトーキョードームでつける」

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