PANCRASE296の前日計量で田中vs上迫戦の中止が発表!バンタム級KOP暫定王座戦の上田とシウバは言葉少なに闘志を漲らせる!

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 5月19日午後、都内新宿区において「PANCRASE296」(20日、新木場スタジオコースト)の前日計量がおこなわれた。

 本戦、プレリミナリーファイト、ネオブラッド・トーナメント総ての選手が初回でパスした。
 約5年ぶりにパンクラスに参戦する藤野恵実は、相手のジャコブソンからTシャツをプレゼントされニッコリ。ツーショット写真に収まったあと、ハグして明日の健闘を誓い合った。
 セミファイナルに予定されていた田中半蔵と上迫博仁の試合は、計量日の朝10時ごろ脱水症状により試合不可能となった。病院へ救急搬送され、点滴など手当てを受けている。
 メインの上田将勝は引き締まった表情。シウバに負けないオーラをまとい、明日への決意を強く感じさせた。


▼第1試合 ライト級 3分3R
網 潤太郎(和術慧舟會AKZA/69.9kg)
VS
小林 裕(フリー/70.6kg)


▼第2試合 バンタム級 3分3R
清水俊一(総合格闘技 宇留野道場/61.55kg)
VS
林 大陽(CAVE/61.5kg)

林「問題ありません。明日は相手を張り倒して勝ちます!たくさん走りましたし、崖登りの練習(どん底から這い上がってきたという意味で、仲間から崖登りの男と呼ばれている)をしてきました。坂本運営本部長はなぜか壁登りと言うので、壁登りの練習もしてきました(笑)」


▼第3試合 フライ級 3分3R
上田将竜(緒方道場/57.05kg)
VS
倉岡幸平(蒼天塾/56.95kg)

上田「明日の相手は他団体から来た選手なので、死んでも負けられません。明日もポイズンかまします!」


▼第4試合 ウェルター級 3分3R
高木健太(リバーサルジム川口REDIPS/77.5kg)
VS
中村邦夫(パンクラスイズム横浜/77.1kg)


▼第5試合 ストロー級 5分3R
井島裕彰(GUTSMAN/52.55kg)
VS
北方大地(パンクラス大阪 稲垣組/52.6kg)

北方「体調は完璧。過去最高です。気合も入っています。相手は『堅い』という印象です。それから、根本的に自分と似ているんじゃないかと思います。オーソドックスな感じで、トップを取るスタイルで。でも、やっぱり一番は『堅い』ですね。穴が少ないと思いますけど、その分、スタイルに対しての怖さはないです。特に、今回の相手に対する対策というのはないです。僕が優位に立てる「器用な部分」を少し練ったくらいですね。僕のスタイルは、自分の強みを活かしていくことなので、常に相手は誰でも関係ないんです。僕、本当はけっこう器用な方なんだと思うんですけど、これまではあまり出せていませんでした。これからは少しずつでも出していけたらと思います。
 こういう風に思うのは、気持ちの変化も大きいです。それは、自分を見つめる時間を多く取るようになったから。これまで、自分で自分のことをあまり分かっていなかったなと思うようになりました。昔の自分のことを今思えば、分かっていなかったなと。やっていたことを見返すと、アホだったなぁと(笑)。そういう部分を反省して、今は昔より格闘技に対して真面目だし、ハングリーになっています。格闘技は自分の中で何があっても譲れないものです。山に登ったりするのは、修行じゃなくてリラックスのためですね。小さいころから登っている山なので、ふるさとみたいな感じで落ち着きます。
 今後の目標は、この試合をクリアして、砂辺(光久)選手を倒してキング・オブ・パンクラスになることです。そのあとはまだ明確には定まっていないですけど、ONE FCに興味があります。ONE FCはファイターがすごくリスペクトされるし、それにふさわしいファイトマネーもいただけます。そういう意味で、今一番、興味のある団体ですね。でも、まずこの試合に勝つことが一番です。文句を言わせない内容でしっかりクリアして、砂辺選手に挑戦状を叩きつけたいです」


▼第6試合 バンタム級 5分3R
藤井伸樹(ALLIANCE/61.5kg)
VS
アラン"ヨシヒロ"ヤマニハ(ブルテリア・ボンサイ/61.5kg)

藤井「コンディションはバッチリです。試合に向けてしっかり練習して来られました。計量も問題なくクリア出来ていい感じです。相手は寝技ベースでありながら打撃もできて、トータル的に闘える選手だと思います。映像ではそういう印象ですね。僕と似ているような感じですが、寝技の部分とかは違うのかなと思います。僕はとにかく動いて動いて取りにいくんですけど、ヤマニハ選手は柔術ベースなので抑えてコントロールしていく。ジワジワやってくる寝技だなという印象を持っています。打撃も、どちらかというと、けっこう距離を取りながら自分の形にしていく、やはりジワジワ攻めてくる感じですね。
 対策としては、組み負けないこと、相手より早く動くこと。自分より少し身長が低い選手なので、距離感も意識して練習しました。打撃と寝技、どちらにも気をつけて闘います。自分が優っているところは……スタミナの部分じゃないでしょうか。スパーリングを連続してできるようにしたり、ウェイトもしっかりして、スタミナを維持しつつ、力を発揮できるような練習をしてきました。
 暫定王者決定戦はやはり意識します。今回勝ったら、どちらか(上田将勝orハファエル・シウバ)と闘うこともあるだろうと思うので。どちらの選手も強いですし、闘ってみたいです。ベルトにも興味はありますけど、とにかく強い選手と闘いたい気持ちがあります。
 自分にとっての格闘技とは……好きだからやっていること。やっていく中で新しい発見があったり、成長できたりするところが格闘技の面白いところだと思います。キツイところで勝つにはメンタル面も大切で、強い気持ちがないと勝つのは難しいです。そういう意味で、格闘技のおかげでメンタル面も強くなれていると思います」

ヤマニハ「明日、頑張ります。いい試合をします」


▼第7試合 ウェルター級 5分3R
奈良貴明(パンクラスイズム横浜/77.05kg)
VS
村山暁洋(GUTSMAN/77.05kg)

村山「今回の髪型ですか?イメージチェンジとまではいかないですけど、伸びたので昨日切りに行きました。せっかくなので今回は坊主をやめて髪を残してみました(笑)コンディションはいい感じです。天気も良くて、体重も無事落ちました。前回はふがいない試合をしてしまいました。打撃偏重で、倒してやろうという気持ちが強かったです。今回は、打投極すべてを出せたらいいなと思っています。今回はCAVEなどでたくさん練習ができました。前回は、そのときは十分できたと思っていたのですが、今思えば少し足りなかったかもしれません。
 相手は、何でも出来て隙がない、クレバーな選手という印象です。 大きな選手でリーチが長くてやりづらそうなので、身長の高い道場生と一緒に練習して感覚をつかみました。まだアマチュアなんですけど、強い選手です。手足が長くて、奈良選手と似たタイプです。奈良選手は若くて、自分とはちょうど一回り違うんですけど、まだまだ自分の方ができるというところを見せたいですね」


▼第8試合 ライト級 5分3R
トム・サントス(Team Brazilian Thai/70.55kg)
VS
冨樫健一郎(パラエストラ広島/70.2kg)


▼第9試合 ストロー級 5分3R
藤野恵実(FIGHT FARM/52.65kg)
VS
シャロン・ジャコブソン(TRIPLE THREAT GYM/52.25kg)


▼第10試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
田中半蔵(FUNS)
VS
上迫博仁(和術慧舟會HEARTS)
※上迫の体調不良により試合中止

田中「10時過ぎに知らせを聞きました。自分は家で落としていて、残り200gというところでした。今回、DEEPとの対抗戦みたいな感じで楽しみだったので残念です。上迫選手とは、以前スパーリングしたこともあります。身体が大きいので、500gオーバーとかはあるかなと思っていましたが、まさか中止になるとは思いませんでした。自分としては計量の時間までには落ちる感じでしたし、今回ケガもなくいい調子でした。
 実は今、福岡に単身で行っているんです。所属が『FUNS』になりましたが、これは福岡で新しく開くジムの名前です。このジムの代表になります。実は自分も家内も福岡出身で、いずれ地元に帰るつもりでした。そのタイミングが今になった形です。
 場所は福岡と北九州の間くらいで、オープンは年内を予定しています。夏に本格的に引っ越しをするので、次の試合は落ち着いてからになると思います」

 計量会場に謝罪に来た、上迫の所属する和術慧舟會HEARTS代表・大沢ケンジ氏は、「あと500gくらいのところで倒れたようです。2日前であと2kgで、階級的にギリギリの体重設定でした。脱水症状で腎不全を起こした状態で、今は病院で治療を受けています。対戦相手の田中選手にも、試合を楽しみにしてくださったファンの皆様にも、大変申し訳ない事態となってしまいました。ジム代表として心からお詫びを申し上げます」とコメントした。


▼第11試合 メインイベント バンタム級キング・オブ・パンクラス 暫定王者決定戦 5分5R
上田将勝(パラエストラ東京/61.1kg)
VS
ハファエル・シウバ(ASTRA FIGHT TEAM/61.0kg)

上田「最後まで一所懸命、闘い抜きます」

シウバ「上田に神のご加護を」

 セミファイナルが中止となったのは残念だが、ほかにも見逃せないカードが目白押し。今後のパンクラスの動きに関わる試合が盛り沢山だ。会場で、AbemaTVで、そしてTOKYO MXで目撃して欲しい。

(写真・文/佐佐木 澪)

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