【インタビュー】現在4連続KO中の国崇がREBELS.53に初参戦!37歳の国崇を奮い立たせた『ある観客の言葉』とは?!

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 11月24日(金)、REBELS.53(東京・後楽園ホール)にて、キック界のレジェンドがREBELS初参戦を果たす。
 現在37歳。プロ生活17年で85戦を戦ってきた、現ISKA&WKA世界フェザー級王者、国崇(くにたか。拳之会)である。
 NJKF軽量級の看板選手として他団体のリングに乗り込んで激闘を繰り広げ、2013年にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級タイトルマッチ、2014年にはルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級王座決定戦に出場。国内屈指の実力者であることは誰しもが認めるところ。
 だが、ある理由から自分のスタイルを見失い、低迷した時期があったという。

「この年齢になると技術どうこうではなくて、大事なのは『気持ち』。今年に入って、本来の自分のスタイルを取り戻せました」

 レジェンドが低迷から脱するまでの苦悩と、REBELS初参戦に向けた思いを語った。

※写真は左から国崇選手、息子の徹心(てっしん)君、裕子夫人

▼「スタイル変わった? 昔の国崇じゃなくなったな!」
 プロスポーツ界には『レジェンド』と呼ばれる選手がいる。葛西紀明45歳、イチロー44歳、三浦カズ50歳。
 ただ単に『長くやってる』なら『ベテラン』にすぎない。彼らレジェンドは、トップレベルで10代、20代の伸び盛りのアスリートたちと互角以上に戦い続けている。だから『レジェンド』には常に最大級の敬意が込められている。
 国崇、37歳。現ISKA&WKA世界フェザー級王者。特筆すべきは、練習環境や試合機会の点でどうしてもハンデを背負う地方在住(岡山県)でありながら、東京や大阪のトップ選手たちと互角以上に渡り合ってきたこと。彼は間違いなくキック界のレジェンドである。
 だが、そんな彼も人知れず悩んだ時期があったという。

「一時期、スタイルに迷ってたんです。タイ人の上位ランカーと戦って、首相撲に捕まったり、前半は相手を見る試合のリズムに自分のリズムを狂わされてしまったり。また、よくヒジで切られてしまって(苦笑)」

 国崇のスタイルは、序盤から前に出て、プレッシャーを掛けて相手を追いつめてチャンスには猛ラッシュ。そうして得意の左ボディやヒジ、飛び膝蹴りで仕留めるのが得意のパターンだった。
 だが、アグレッシブに攻めていけばいくほど、タイ人ファイターは首相撲で国崇の動きを止め、ヒジのカウンターを合わせてくる。

「あんまりやられるので、相手を見るようになってしまってたんです。そんな時、昨年10月の『蹴拳』の試合を小川会長の知り合いが見に来てくれました。昔よくキックを見に来ていた人で『国崇が出るなら』と」

 ディファ有明で行われた『蹴拳』で、国崇は野呂裕貴(エスジム)のヒジでまぶたを切られて流血。2RTKO負けを喫した。
 結果もさることながら、国崇は応援に来た観客の言葉に衝撃を受けた。

「その人は『昔の国崇じゃなくなったな。スタイル変わった? せっかく見に来たのになんだよ!』と言ったそうです。それがショックでした…。ガックリと落ち込みました」

 苦悩の末に、国崇は結論を出す。

「昔の、ガンガン前に出て、倒しに行くスタイルに戻したんです。本当にタイ人にはよくヒジで切られたんですけど(苦笑)、でもこっちのヒジを当てて切ってもいたんです。チャンスとリスクは本当に表裏一体なので。
 僕も、切られることを恐れて下がって負けるなんて最低だと思ってましたし、会長も『前に出て切られたら仕方ない』と言ってくれました。昔は、とにかく前に出るしかないと思ってて、その戦い方しか出来ないのもあって前に出ることしか考えてなかったんですけど(笑)。今年2月から気分を一新して、昔のように『とにかく前に出よう』と決めて試合をするようになったら、以前のように倒せるようになったんです。
 だから『ガッカリした』と言ってくれたお客さんには感謝しています」

 今年は2月、4月、7月、9月と4戦して、実に4連続KO勝利。アグレッシブな「国崇スタイル」を取り戻し、勢いに乗った時、REBELS初参戦が決まった。

▼来年3月に第二子誕生を控えて、益々充実の37歳。「ムエタイ王座は常に意識しています」
 REBELS初参戦を聞き、国崇自身が驚いた。

「想像もしていなかったです。会場が後楽園ホールですし、盛り上がっているREBELSさんで試合ができるチャンスを貰って嬉しいですね。やはり後楽園ホールは雰囲気もいいですし、一番やりたい場所なんで」

 プロスポーツ選手が長く活躍するために必須なのが『良い環境』。この点も、国崇は『申し分ない環境でやらせて貰っています』という。

「僕は20歳の頃からキックボクシング一本でやらせて貰っています。
 拳之会ではインストラクターとして会員さんの指導をして、それ以外は自分の練習をして、木曜日の休みは趣味の釣りをしたり(笑)。日曜日は遠征に行くことが多いですけど、なければ自分の練習をしていますし、週6日、しっかりと練習しています。
 拳之会は若手が育っていて、白神武央(WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者)や小椋光人(NJKFフェザー級2位)たちと練習しています。東京のように出稽古に行っていろんな選手とスパーリングをすることは出来ないですけど、それをハンデとも思ってないんで。やれることをしっかりとやっています」

 家族にもしっかりとバックアップして貰っている。

「家族は僕と嫁と6歳の子供と、来年3月末に二人目が生まれます。嫁は、結婚前は東京で試合がある時も応援に来てくれて、普通に『勝ったら嬉しい、負けたら悔しい』という感じで。『また切られちゃったね』とか(笑)。今も地元での試合には応援に来ますけど『都合が合えば行くよ』とかそんな感じです。キックボクシングは詳しくないんで干渉もしないですし、いい意味で『自分は自分』というか(笑)。僕が試合で切られて帰ってきても冷静ですし、でも自分としてはしっかりとバックアップして貰ってると思ってます」

 現在まで、国崇は85戦を戦ってきた。周囲は『100戦』というが、そこに特別なこだわりはないという。

「周りが『100戦、100戦』と言い出してて、僕は『40歳まで』と言ったりしているんですけど、その辺りは全部会長に任せています。会長が『辞めろ』と言えば辞めますし『続けろ』と言えば続けます。会長任せなんですけど、それが僕の意志です。小さい頃からずっと見て貰ってるので、会長が『もう限界だろう』と判断したら止めてくれると思うので」

 国崇のこだわりは『ムエタイ王者』だ。2013年にラジャ、2014年にルンピニーのベルト獲得に『あと一勝』のところまで漕ぎつけたが、今なお視線は『頂点』を見据えている。

「常に考えていますし、前を向いて、勝ち続けていけば必ずチャンスが掴めると思っています。
 この年齢なので、技術的には大きく変わることはないんですけど、とにかく『気持ち』が大事なんだと思っています。
 僕には大した技術はないんで、とにかく前に出て『気持ち』を見せるのと、何より『強さ』をしっかりと見せたいですね。ただベテランで、たくさん試合をして、というのではなくて、常にルンピニーとラジャダムナンの王座は狙っていますし、そのためにはどんな相手に対しても『強さ』を見せなくてはいけないと思っているので。
 全力でREBELSを盛り上げますので、応援、よろしくお願いします」

文:茂田浩司

○プロフィール
国崇(くにたか)
所  属:拳之会
生年月日:1980年5月30日生まれ
出  身:岡山県
身  長:168cm
戦  績:85戦49勝(33KO)33敗3分
ISKA&WKA世界フェザー級王者。WBCムエタイインターナショナルスーパーバンタム級王者。元ルンピニースーパーバンタム級6位、元ラジャダムナンスーパーバンタム級9位

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