【会見】炎上するトラックから人命救助を行った小宮山工介が記者会見!「格闘技の技で人命救助できて良かった。怪我を治して早く試合をしたいと思います」

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 7月14日(金)東京・新宿区のGSPメディアセンターにてK-1ジム北斗会館代表・小宮山工介が記者会見を行った。

 小宮山は12日、徳島県鳴門市の県道で交通事故の現場に遭遇。炎上しているトラックの窓ガラスをヒジ打ちで壊し、車内にいた男性を救出するなど人命救助活動を行い、鳴門市の警察署と消防署から表彰されていた。この日、改めて会見を開いた小宮山は救出活動の様子や当時の心境などを話した。

「格闘技の修行の一環として徳島市に少林寺拳法の先生がいらっしゃって、そこに伺う最中に交通事故の現場に遭遇し、救助に向かうことになりました。怪我人は自分を含めて4人いたのですが、幸い救助の甲斐あってか誰も命に別条はないということでホッとしています。

――事故現場を見た時は?
「車とトラックが横並びになって炎上していて、すぐに事故だと分かり、そのまま走り去ることは出来なかったです。まず乗用車から一人救出して、続いてトラックから人を救出しようとしたのですが、事故の衝撃で鍵がロックされている密室の状態で、中に人が閉じ込められていました。僕も外からドアを開けようとしたのですが開かなくて、周りに大きな石などもなくて、とっさの判断で空手の肘打ちが出ました」

――肘を使ったのは?
「肘は固いので、肘打ちだったらガラスが割れる感じがしました。自分で言うのもなんですけど…パリン!と見事に割れましたね(笑)。それで中の男性が這うようトラックから出てきて、僕と一緒にいた方と安全な場所に移動しました」

――K-1ルールで肘打ちは禁止だが
「僕の父親は空手の先生で、5歳からずっと空手の練習をしています。今はK-1のリングで戦わせてもらっていて、僕はK-1ルールの中で空手の技を使って戦っています。K-1ルールで肘打ちは反則技なんですけど、今回は状況が状況なので禁じ手を使ってしまいました(笑)今まで肘打ちでレンガを割ったことがあって、角度は違ったんですけど、レンガを割った時の同じ軌道のヒジ打ちでガラスを割りました」

――人とガラスは違う?
「対戦相手はその場に止まっていないので、動いている相手に当てるのとは感覚が違いました。止まっているトラックに技を当てるのは当てやすいし、100%の攻撃力で当てられることが出来ました」

――割る自信はあった?
「自信というか…割るしかなかったですね」

――肘の怪我は?
「タオルを巻いて肘打ちしたのですが、時間の経過と共に血がにじんできて、かなり血は出ていました。でも警察やレスキュー、消防の方の対応が早くて、怪我の心配はなかったです。切り傷を負ったかなと思ったくらいです」

――怪我の状況は?
「10針ほど縫って、MRIを撮ったところガラスの破片が少し残っているということです。ただ肘以外に怪我はないですし、骨にも異常はないので破片を取り除いたらリハビリを始めようと思います」

――恐怖心はなかった?
「ありました。やはり車両が炎上していたので爆発するんじゃないか? 爆発した破片が飛んでくるんじゃないか?という恐怖心がありました。でも格闘技の試合でも恐怖心はあるし、相手だけでなく『自分がやられちゃうんじゃないか?』という恐怖心とも戦っています。そういった意味では恐怖心の抑え方は試合と似ていたかもしれません」

――怪我で試合ができなくなるとは思わなかった?
「正直ちょっと思いました。ただ最初は拳で割ろうと思って、よく考えたら肘の方が固いから肘で割ろうと思ったので、意外と冷静だったかもしれません。救出活動後、僕も救急車に乗って移動したのですが、緊張が解けてぐったりしていましたね」

――今回のように実生活で空手が生きたことはあった?
「ありましたね。空手の技ではないのですが、中学生くらいの時に同級生と川遊びに行ったら、同級生が流されてしまって、その友達を捕まえて沖まで助けたことがあります。また僕が小さい頃にプールでおぼれたことがあって、その時は(空手家の)父に助けられました」

――救助から今日までどう過ごしていた?
「たくさんの人から心温まる言葉をかけられたり、メールなど連絡をいただいています。自分のペースで連絡を返しているのですが、ものすごい量の連絡が来ています(笑)。そういったみなさんの気持ちはしっかりと受け取っていますし、うれしいです。ただ僕はファイターなので次は格闘技で見せたいです。
 今まで僕は相手を倒すため・自分が強くなるために格闘技をやってきましたが、その格闘技の技が人命救助に使用できて、格闘技やっていて本当に良かったと思います。僕は日頃から格闘技で社会貢献したいと思っていて、あまりしゃべりが得意ではないので、自分の行動で色々なことを見せていきたいです」

 小宮山は昨年9月のK-1スーパー・フェザー級世界最強決定トーナメントに出場し、一回戦でブラジルのパウロ・テバウに勝利するものの、足の負傷で準決勝を棄権。7月のKrush後楽園大会での復帰を予定していたが、怪我の回復具合が遅れていたため参戦が見送りとなっていた。
 会見に同席したK-1宮田充プロデューサーによれば「小宮山選手サイドとは9月18日のK-1さいたま大会で復帰戦を行う予定で調整をしており、内々では9月大会への試合が決定していました」とのこと。

 その矢先、今回の一件があり「試合が決まっている中で2人の命を救って、人として勇気ある行動だったと思います。肘の傷が癒えてから次の試合を考えたいと思いますし、治療の様子を見ながら9月に間に合うか? それとも11月になるのか?を考えたいです」と小宮山の次戦は早くても9月、もしくは11月になる見込みだ。

 小宮山自身「9月大会への出場に向けて準備していたところで、肘でガラスを割れるくらい仕上がって、コンディションもよかったです(笑)。腕の状況によってなので、はっきりいつ試合ができるとは言えませんが、早く試合をしたいと思います。一日も早く万全に仕上げて、もっといい状態で試合することを約束します」と早期復帰を目指している。

 最後に小宮山は「しっかり怪我を治して万全のコンディションでリングに上がります。強い相手を用意してくださると思うので応援よろしくお願いします!」とファンにメッセージ。小宮山のK-1での活躍に注目だ!

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