PANCRASE287で女子ストロー級QOP戦を行う朱里とノヴァスが開戦前に静かな火花を散らす!

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 新宿区のパンクラス事務所で女子ストロー級タイトルマッチの調印式がおこなわれた。
 パンクラス・坂本靖運営本部長が立ち会い、朱里(VUS GYM)とキンバリー・タナカ・ノヴァスが出席、出場制約書にサインした。
 紺の清楚なワンピースを着た朱里は背筋を伸ばし、やや緊張気味。公開練習を終えたばかりのノヴァスは、対照的に、椅子にもたれリラックスした表情を見せていた。

——まず、お2人の意気込みをお願いします。
ノヴァス「このような、タイトルマッチを日本で闘うことができて嬉しいです。打撃もグラウンドもしっかり練習してきました。全部出し切って、良い結果につなげたいと思います」
朱里「去年からMMAを始めて、これで5戦目です。ようやくタイトルに挑戦できることになりました。関係者の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。このチャンスを必ずものにして、朱里という名を世界に刻み、パンクラスのベルトを巻いてUFCジャパン(※9月23日、さいたまスーパーアリーナ)に出場したいです」

——お互い打撃を得意としています。相手の打撃の印象はいかがでしょうか。
朱里「ガンガンくるタイプで、フックが得意という印象です。とてもタフな選手だと思います。首相撲も巧いようですが、私もヒザが得意なので、ペースを握って闘いたいです」
ノヴァス「いくつか試合の映像を見て、打撃がとても得意な印象を持ちました。そういう相手と闘うと、会場が盛り上がります。私も自信があります。私が勝利を収める形になると思います」

——タイトルマッチということで、他の試合と違うところはありますか。
朱里「これまで1戦1戦を大切に、集中してきましたが、今回はやはベルトがかかっているので、すごく力が入っています。公開練習のときは、まだUFCジャパンのことが発表されていませんでしたが、9月に日本でUFCがあることを知り、一層力が入っています。ベルトを巻くことによって、夢だったUFCに近づく確信があるので、必ずこのベルトを巻きます」

——朱里選手がUFCを目指していることについて、ノヴァス選手はどう思いますか。
ノヴァス「朱里選手はチャンスを格闘できると思いますが、今回ではありません。私がパンクラスのベルトを巻いてUFCジャパンに出ます。私が王者としてUFCに上がりたいと思います。UFCはどのプロ選手も目標とするところです。私もその目標をもって試合をしてきました。でも、今回は、まずパンクラスのベルトをしっかり獲ることに集中したいです。今後、試合をすることで生計を立てていきたいので」

——朱里選手は、ノヴァス選手のことをどう見ていますか。
朱里「すごくタフですね。ケージのディフェンスがすごく巧いですし、腰がすごく重い。9勝2敗という成績で強敵ですけど、しっかり勝ちにいきます」

——5ラウンドの中で、どう闘い、どう仕留めますか?
ノヴァス「どの試合でもKO勝利を目指しています。今回も同じです。チャンスがあれば、5ラウンドでも極めていきたいです」

 両選手は、静かな口調ながらお互い一歩も譲らず、火花を散らした。
 朱里は21日に出場するはずだったプロレスの試合を「肩鎖関節損傷の悪化」により欠場しており、影響が気になるところ。ノヴァスは本人も語った通り、朱里がこれまで闘ってきた相手や、朱里本人より大きく上回るキャリアを持つ。

 しかし、朱里はUFCジャパン開催の発表でますますモチベーションを上げている。どちらの気持ちが強く出るか。
 調印式終了後、笑顔で握手を交わした朱里とノヴァス。パンクラス女子2人目の女王となるのはどちらか、見逃せない一戦だ。

(写真・文/佐佐木 澪)

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