【インタビュー】カズ・ハヤシWRESTLE-1新社長就任記念インタビュー!新体制発進に向け未来への想いを語る

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 3月27日(月)、WRESTLE-1は記者会見を開き新人事を発表した。旗揚げから社長を務めてきた武藤敬司が会長職に就任し、新社長には長年その片腕として支えてきたカズ・ハヤシが就任することになった。武藤WRESTLE-1からカズWRESTLE-1へ。今後のWRESTLE-1の未来を担う新社長に意気込みを語ってもらった。

──3月27日に会見があり、4月1日からカズさんが新社長、近藤さんが副社長、そして武藤さんが会長、CEOだった高木さんが相談役に就任するという新人事の発表があったんですけど、周囲の反響はどうですか?
カズ「周りの反響は大きいですね。ただ、自分としては武藤さんに打診されてから、高木さんについて数字を見るというようなことをやったりとかしてたんで、あんまり変わらず来ているかなっていう感じはします」

──発表前から徐々に準備は進めていたということですね。
カズ「そうです。ただ、まだまだ勉強中なので高木さんにはホントにお世話になっていて、今でも何かあれば連絡したり会社でわからないことを聞いたりっていうようなことばっかりですね」

──でも、最初に武藤さんから社長就任の打診をされた時はどのようなお気持ちだったんですか?
カズ「僕はこれまでも武藤さんが投げてきたボールを一生懸命に打ち返す、乗り越えるっていうようなことをしてきたんですよ。すぐに打ち返すことはできないんだけど、それに対して努力してきたことが自分のプロレスラー人生の肥やしになってきたのは事実なんですよね。また、武藤さんもそういうものを乗り越えてきたから、『次はおめえの番だよ』っていうような感じだと思うんですよ」

──武藤さんも誰かが投げてきたボールを打ち返してきたということですか?
カズ「それはわからない。もしかしたら、武藤さんは自分でそういうハードルというかステップ台を作ってきたのかもしれない。ただ、そういう姿を見せているんだから、『おまえもやれよ』っていうことかもしれないし、僕は今回の話をそう解釈したんですよ。で、今までそれをやってきて自分の中では必ず成功があったので、今回も武藤さんを信じてやっていけばきっといいものができてくるんだろうなって。だって、やったことのないことをやれって言われて、それを自信を持ってやれるわけないじゃないですか?」

──正直不安しかないですよ(笑)。
カズ「でも、武藤さんもできない人間にやらせようとはしないはずなんですよね。できると思ったからOKを出したはずだし、『武藤さんがそういうふうに言うなら可能性があるんだな』っていうことを自信にがんばっていこうと思っていますね」

──武藤さんが言うことなら信頼できるということですね。
カズ「うん。僕は2002年に日本に戻ってきて全日本プロレスに入ってから、ずっと武藤さんを信じてやってきたんで。変なことをする人じゃないし、そこには優しさもあるし、今回僕が社長になることに関してもお膳立てもしてくれてたと思うんですよ。だからがんばれるかなという感じですかね」

──全日本時代から考えると、最初から武藤さんについてきているのはもうカズさんだけですから、やっぱり武藤さんが作ってきたプロレスを引き継がなきゃいけないという気持ちもあるんですか?
カズ「いや、そういうことじゃなくて、やっぱり人間的に信頼していることが第一。あとは河野じゃないけど、僕も武藤さんのファンだっていうことでしょう(笑)。だから、全日本時代にも道場でコーチとか任されていたんですけど、最初は初めてのことだったので戸惑いましたよ。ないところから始めるのは大変でしたけど、やってよかったなって思うし。まあ、武藤さんが投げる問題に間違いはないですよ(笑)」

──なるほど。絶大なる信頼感があるんですね。あとはやはり、W-1は自分たちで立ち上げた団体なのでそれに対する愛着も強いのかなと思うんですけど。
カズ「そうですね。やっぱりWRESTLE-1に対する思いは強いなあ。それは僕だけじゃなく、今いる選手たちも強いですよ。みんな熱いです、WRESTLE-1を大きくしようということへの思いは」

──それは素晴らしいですね! やはりまだできたばかりの会社ですから、しっかりと土台から作っていこうと。
カズ「そうですね。特に土台ということに関して言えば、特にプロレス総合学院という底辺の底辺の土台があるので、それはでかいですよね。メキシコでもアメリカでもスクールはあるんですけど、僕も元々は日本のプロレスから育っているので、「どうなのかな?」っていうのはあったんですよ。ただ、やってみるとよくできたシステムだなって思っています。例えば、日本のスタイルで会社で選別して取ってみても、もしかしたらそこから漏れた中でプロレスラーとして適した人材がいたかもしれない。それをたった1日のオーディションで落としてしまうのはどうなのかなって思っちゃいますよね。ウチの学校は6カ月周期でやっているんですけど、その期間を通して人材を見ることができるし、それこそどんな才能が開花するかっていうところまで見えますからね。やっぱりたくさんアタックしないとそういう人材は発掘できませんから」

──では、このカズ・ハヤシ新体制の中でもこの根っこの部分は大事にしていきたいということですね。
カズ「はい。自分らが持っている独自のものなんで、大事にしてがんばっていきたいなと思っています」

──なるほど。あとせっかく社長になったんですから、カズ・ハヤシ色を期待する人もいると思うんですけど、どうですか?
カズ「武藤さんって名前がでかいじゃないですか? だから、武藤さんだとできなかった細かいことなんかはできる(笑)。まあ、僕の色というよりは、武藤さんがやるとなると敷居が高くなったりすることがあるんですけど、そこはスムーズに動けるんでね。そういう違った観点からいろいろできるかなっていうのはありますよね」

──あと、やっぱり武藤さんは今や大レジェンドなんで、若い選手たちとあまりにも距離が離れすぎているのかなって感じるんですよ。
カズ「離れてますね」

──でも、カズさんならいい兄貴分という立場になれるかもしれないし、選手たちを統率するうえでもうまく機能するのかなと思うんですよ。
カズ「だって、学校の卒業生17歳の子とかいますからね(笑)。だから、そういう部分はちゃんとやっていきたいし、武藤さんは武藤さんでレスラーとしてのあり方を見せてくれているんだと思うんですよ。これからご自分も自分で作った“会長”という見たこともない魔物と闘うわけですよ」

──会長として何をするべきなのかと。
カズ「うん。おそらくずっと自分が社長をやっていても新陳代謝も何もないって思ったんだと思うし。そういう背中を僕はこれからも見ていくし、僕もまた下の世代に自分の背中を見せていかなきゃいけない。『俺もこういう社長になりたいな』っていうような人間にならなきゃいけないなと思っていますね」

──でも、社長になったからと言って、選手として一線を引くというわけではないですよね?
カズ「そこは高木さんも心配していたところなんですけど、僕も選手としてここで止まるというようなことをしたくないので。レスラーとしてはずっと上を見ていかなきゃいけないし、そこの欲は持ち続けていきますよ。だって、武藤さんだって未だに闘っているんですから。あの年齢であんなでかい身体の人いないですよ?」

──そうですね(笑)。
カズ「やっぱり、人生はずっと闘っていかなきゃいけないよっていうのを伝えようとしているんですよ。だから、自分も楽しちゃいけないし、いつまでもチャンピオンを狙って上を目指さなきゃいけないんですよ」

──ちゃんと社長業と両立させなきゃいけないと。
カズ「うん、それはそれって感じで(笑)」

──わかりました。では、これからWRESTLE-1をもっともっと大きくしていこうという中で、現状足りない部分ってありますか?
カズ「う~んそうですね……まあ足りないところはたくさんあると思うんですけど、一緒に働いてくれるスタッフですかね?」

──それはまた切実な問題ですね(笑)。
カズ「僕らはプロレスラーは作ることができるんですけど、それ以外の人材もやっぱり欲しいんですよ。一緒にWRESTLE-1で夢を持って走ってくれる人が欲しいなと思いますね。ということで、せっかくだからここでスタッフを募集させてもらってもいいですか?(笑)」

──どうぞ、どうぞ(笑)。
カズ「一緒に意欲を持って、このWRESTLE-1を大きくしていこうという人に来てほしいです。僕らと一緒にWRESTLE-1を作り上げたいという気持ちを持って働いてくれる方を募集しています。なんか夢があるじゃないですか? まだできたばかりの会社を大きくしていこうっていうのは。だから、僕らと一緒に夢を追おう!」

──わかりました(笑)。あと副社長に近藤さんがなりました。やはり、一番信頼している人ということなんですかね?
カズ「副社長というよりは現場監督ということですね。闘いの精神を選手たちに広げてもらいたい。やっぱり同じ目標を持っていたとしても、馴れ合いになってほしくないんですよ。近ちゃんとは全日本時代に初めてシングルマッチをやるまではしゃべったこともなかったんですよ」

──2006年の両国大会での世界ジュニア選手権ですよね。
カズ「そうそう。近ちゃんはその時ブードゥー・マーダーズっていうユニットにいたし、交流がまったくなかったんだけど、その試合が自分にとっては凄く衝撃的で。いわゆる闘いを通じて分かり合えた部分があったので、そこの精神を伝えていってもらいたいなと思ってます」

──この両輪で新しいWRESTLE-1を引っ張っていくと。
カズ「はい。数字関係は自分ががんばるようにして、選手のまとめは近ちゃんに任せて」

──次の4.19後楽園では早速芦野選手とタイトルマッチですからね。
カズ「そうですね。こういうところでムキになってベルトを取ってもらいたいし、芦野にも闘いを通じて僕らが培ってきた精神を教えてもらいたい。きっとそういう試合をしてくれると思います」

──その後楽園大会は1000円キャッシュバックという大胆なサービスもやられるんですよね。
カズ「今週発売の週プロの裏表紙を持ってきてくれた方にはどんなチケットでも1000円キャッシュバック。1000円札たくさん用意してお待ちしております(笑)。というか、本当に是非見に来てほしい。その思いですね」

──提供する試合には絶対の自信があるということですよね。
カズ「はい。選手も気合が入っているし、僕もそれだけの思いの詰まった大会になると思うので、是非見に来てほしいですね」

──わかりました。では、カズ・ハヤシ体制の新生WRESTLE-1を期待しています!

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