パンクラス12.6有明大会で引退試合を行う大山が小比類巻と、対戦相手の桜木は金原とそれぞれ公開練習

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11月27日午後、都内中野区のゴールドジム東中野にて、大山峻護(フリー)が公開練習をおこなった。ゆっくりと身体を温めた大山は、小比類巻貴之をパートナーに、試合が近いとは思えない迫力でミットにパンチを打ち込んだ。
大山は12月6日開催の『PANCRSE 263』で、桜木裕司(掣圏会館)を相手に引退試合をおこなう。大山はパンクラスで何度も公開練習を披露してきた。真面目な性格の大山だけに、公開練習でも手を抜かずにやってきたが、今回はさらに激しく、鬼気迫るものを感じた。これで最後。その思いが、大山を駆り立てている。

ーー改めて、引退を決意した理由をお願いします。
大山 一番はダメージですね。ここ2年くらい、試合での倒れ方とか記憶の飛び方が、ファイターとして壊れてきてしまったと感じました。壊れかけでやめるのか、壊れてしまってから辞めるのか、ファイターなら誰でも悩むと思います。もしかしたら、僕はちょっと壊れてしまっている部類に入るのかも知れません。

ーーこのタイミングでの引退というのは?
大山 本心では、40歳を越えて、42歳、43歳と闘っていく自分の姿をすごく楽しみにしていました。でも、その思いと身体にギャップがあり過ぎました。この間の試合(※今年8月、PANCRASE 260、一慶戦)でもうやめておけと言われた感じがしました。もっと長くやろうとすれば、しがみつけば出来たかも知れません。でも、ちゃんとしたものを見せられなければプロじゃないですから。

ーー最後の相手に選んだ桜木裕司選手にはどんな思いがありますか?
大山 今は緊張しています。でも、やはり僕が思っていた通りの男でした。この試合が決まってからの発言を見ると、すばらしいサムライだと思います。彼のような男と闘えるのが本当に幸せです。彼の思いに応えるために、過去最高の大山峻護でなくてはいけない。しっかり仕上げます。

ーー桜木選手との共通点は武道精神ですね。
大山 はい。桜木選手が言っているのと同じように、僕も、強いだけでは駄目だと思います。強くなればなるほど、精神を磨かなければいけない。僕なんかが言うのも何ですけど、今の格闘技からは、そういうものが忘れ去られていると思います。総合格闘技は、「総合格闘技道」になっていかないといけないと思います。

ーーパンクラスはケージになり、より競技化していこうとしています。その中での引退試合となりますが…
大山 パンクラスは、子供のころから憧れた団体です。19歳の時に入りたいと思っていました。その団体に上がれて、出会えて良かったと思っています。そこに、精神の部分で何か置いて行くことができたら…。若い世代に何かを残していけるような闘いを、最後にしたいです。

ーーさて、少し話を変えて、これまでの選手生活で思い出に残る試合を教えてください。
大山 やはり、ハイアン・グレイシー戦(※2002年9月、PRIDE.22)です。あの試合は、果たし合いでした。一族を背負った男の覚悟のすさまじさを感じました。ほかに、自分にとって影響があったのは、サム・グレコ戦(※2005年9月、HERO’S 2005 ミドル級世界最強王者決定トーナメント準決勝)ですね。あの試合は、初めて僕に相手をリスペクトすることを教えてくれました。グレコ選手は、試合前にも僕をリスペクトしてくれて、試合が終わっても讃えてくれました。ぶっ飛ばされましたけど、闘ってよかったです。格闘技人生の考え方を変えてくれた試合です。一番大切なことは、相手をリスペクトすること。礼節の部分を教わりました。

ーーでは、最後の試合に話を戻しましょう。いま、試合が近づいてきていますが、毎日どんな気持ちで過ごされていますか?
大山 今はカウントダウンに入ったので、1日1日を噛み締めながら生きています。いろんな感情が混じって、卒業式みたいな感じ。怖くもあるし、楽しみでもあります。今までのことを思い出して、練習がきつかったなぁとか、朝起きたら身体が痛かったなとか、今日は痛くなかったなとか…これで最後になっちゃうんだなとか…そういう気持ちで、初めて愛おしく感じています。うん、1日1日が愛おしいですね。

ーー応援してくれる人もたくさんいます。
大山 応援してくださる皆さんのおかげで、ここまで来られました。こんなに負けて、ケガして、期待を裏切ってきた選手はいないでしょう。でも、ずっと応援してくださった人たちに、最後は最高の恩返しをしたいです。僕はもともと、作戦とか戦略とかなしに闘ってきました。最後まで自分らしく、真っ向勝負でいきます。桜木選手と、心と心をぶつけ合って、気持ちが伝わる試合を見せたい。最後の力を振り絞ってやります。

ーー最後に、ファンにメッセージをお願いします。
大山 こんな僕を応援しつづけてくださって、ありがとうございました。最後、熱い試合をして皆さんに恩返しします!

さまざまな団体を渡り歩いてきた男が、幼いころ憧れたパンクラスの舞台で選手生活に幕を下ろす。初期パンクラスの船木誠勝、鈴木みのるらを見て育ったという大山。最後はパンクラスに、そして応援してくれたファンへの感謝を込めて魂の拳を振るう!
【写真・文/佐佐木 澪】

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