木村花さんの盟友・ジャングル叫女が夏すみれの大会に現れ約2年ぶりの日本リング復帰を宣言?!
5日、東京都・新宿FACEにてフリーランスサミット『NOMADS' vol.2』が開催され、元スターダムのジャングル叫女がリング上に姿を見せた。
ジャングル叫女は青年海外協力隊員として海外で活動していた経歴を持ち、スターダム7期生として入門し2015年にデビュー。学生時代にハンマー投げと砲丸投げで培った驚異的なパワーで活躍するだけでなく、その温厚かつ面倒見の良い性格から厚い人望を誇り当時のスターダム選手陣の精神的支柱として存在感を放っていた。
膝や肩の大怪我による長期欠場や、当時の人気ユニット“TOKYO CYBER SQUAD”の盟友・木村花さんの死などから一時はプロレス界から離れ一般社会人として働き、2021年9月にスターダムを退団。以後はプロレスラーとしてはフリーとなり、今年5月には木村花さんの追悼興行にてエキシビション戦を行ってリングへ帰還。今年9月には海外でのプロレス復帰戦も発表されていた。
フリーランスサミット『NOMADS’』とは、スターダムの大江戸隊で活躍していた夏すみれを中心とし、山下りな、雪妃真矢、高瀬みゆきの4名の選手が発起人となって誕生した“フリーランスのフリーランスによるフリーランスのための大会”。
フリーのマイナスイメージである『引退する場がなくなる』『周年興行や復帰戦ができない』『スポンサーが居なきゃできない』『主戦場がなきゃできない』『自力ではすごい小さい規模じゃなきゃできない』を払拭する場としても機能することを目指すものとして業界内で大きな注目を集めている大会であり、大好評につきシリーズ化が決定している。
今大会のメインイベントでは、山下りな&優宇vs高橋奈七永&松本浩代のタッグマッチが実施。
日本女子プロレス界屈指のパワーファイターたちの肉弾戦は壮絶を極め、観衆の声援が禁止された会場内に肉と肉、骨と骨がぶつかり合う音が響く死闘が展開。最後は奈七永&松本の連携攻撃に捕まり集中砲火を浴びた山下が奈七永のワンセコンドEXで3カウントを奪われた。
自身の憧れであり“マブダチ”でもある奈七永に敗れた山下は、マイクでのやり取りで奈七永との絆を深めつつも「ちょっと今日会いたい選手がいて、来てもらっています」と、とある選手を呼び出す。
入場曲が鳴り響くとともに会場に一斉にざわめきが広がり、赤コーナー側からジャングル叫女が登場すると場内は驚きの歓声で溢れかえった。
スターダム時代に同じリングで闘っていた夏すみれがロープを上げる中でリングインした叫女は、NOMADS'参戦を求める山下の握手を拒否すると「最強のはぐれものが集まるリングがあるって聞いたんですけどここですか?呼んでおいて、まあボロボロにやられてますが大丈夫ですか?そんな人とはね、今握手できませんよ」と宣戦布告。
これを受けた山下は「ずいぶん生意気言ってくれるね。お前が最高に楽しめるカード、用意するよ」と不敵に笑い、叫女も「呼んだこと後悔するぐらい、暴れてやるからな」と返して山下と視殺戦を展開した。
バックステージに戻った叫女は「正直、リング上ではカッコいいこと言ってましたけど、メチャクチャ怖くて。フリーランスって、怪我とか病気とかしたら補償がないというか、守られてない分強くなければいけないと思うし、本当に強い人が残る、弱肉強食の本当にジャングルみたいな世界だなって。SNSでもわざと発信をしていなかったっていうのもあると思うんですけど、『忘れちゃってるかな』って自信喪失してる部分もあったんですけど、出たらしっかりジャングル叫女として皆さん迎え入れてくれたので。大会自体もあったかいなって思ったし、そういう機会を与えてくれた夏すみれに感謝ですね」と久々のリングの感想を述べる。
そして「このNOMADS'って大会は私にとって自分を試す1つの場なのかなというのもあって。9月10日に海外で復帰戦が決まってるんですけど、そのあとも何試合も決まっていて、基本的には海外を主戦場にしていくことにはなるんです。日本では試合が決まって無かったんですけど、NOMADS'なら出たいなというか、出てやってもいいかなみたいな気持ちにさせてくれたのは夏すみれなのかなと思うし、今日呼んでくれた山下りななのかなと思う」とNOMADS'参戦に向けて前向きな姿勢を語る。
さらに「日本でシングルのベルトを巻けてないので。色んなチャレンジを出来るんであれば挑戦して、タイトルホルダーじゃないですけど、ベルトをジャラジャラ巻いて日本に凱旋帰国してもいいのかなって思いますし、そのときに日本人の選手と試合をしてチャンピオンとして受けて立つとか、そういう今までできなかったこととかもワールドワイドに考えてやっていきたいと思います」と今後のビジョンを語った。
一方、山下は「ジャングル叫女は海外に行くみたいですけど、日本国内でもまだ、ハッキリ言うと井の中の蛙だと思うんで。海外行くのもいいですけど、日本のプロレスの奥深さと楽しさ、ここで味わってもらいたいなと思ってます」と、既にGCWなど海外団体から高い評価を受ける先輩として叫女に洗礼を与える意志を語った。