「プロレスは大きな声で叫んで楽しむもんだ!」鈴木みのるが歓声解禁のプロレスファンへ熱いメッセージ!
10日、東京都・大田区総合体育館にてガンバレ☆プロレス『WRESTLE SEKIGAHARA』が開催され、鈴木みのるが勝村周一朗とシングルマッチを行い、歓声が解禁されつつあるプロレス界への想いを語った。
元修斗ファイターの勝村は世界フェザー級王座を戴冠するなど実績を残し、児童養護施設の職員として働きながら闘うその姿から“リアルタイガーマスク”の異名を取った。
2013年からは主戦場のリングをプロレスに移し、ハードヒットや花鳥風月などで活躍した末、2019年1月にガンバレ☆プロレス所属に。硬派なバチバチ系ファイターとしての勝村や、“THE HALFEE”の勝崎周之助としての明るい勝村、頼れる皆の兄貴分としての勝村など様々な魅力を発揮しガン☆プロの柱の1人となっている。
そんな勝村は、ガン☆プロの一世一代の大舞台である大田区総合体育館大会にて、昔から憧れていたという鈴木みのるとの対戦が決定。
6月に勝村がみのるをガン☆プロのリングに招き、憧れの気持ちを口にするとともに握手を求めるが、みのるは握手を返すと見せかけてスリーパーホールド。さらにイスなどでの暴行を加えたみのるは「何思い出語ってんだよ。何甘いこと言ってんだよ。闘いたいっていうのはケンカを売るってことだろ?『すべてを使ってやっつける』って言ったな。俺もすべてを使ってぶちのめしてやる」とみのるなりの愛で応えた。
これを受けた勝村は「自分の甘さに気づかされた。目標・憧れだった選手が自分の倒さなきゃいけない選手に変わった」と覚悟を改めた様子。
この発言を聞いたみのるはニヤリと笑い、「元チャンピオン(元修斗世界フェザー級王者)の過去の栄光にすがってる勝村選手に敬意を表して、粉々にしてやろうかなと思ってまーす」と戦意を高揚させていた。
声を出しての応援が許可されていた今大会では、みのるのリングインとともに「かっぜーになれー!」と観衆が大合唱。そしてゴングが鳴ると会場全体が勝村コールへと塗り替えられた。
ゴングが鳴ると、互いにアップライトで構えながらローやミドルで牽制するヒリついた立ち上がりから、互いにグラウンドでアキレス腱を絞め上げながら意地の張り合いを展開。
序盤はスピードに勝る勝村が上を取る場面が多くあり、積極的に腕十字を狙いつつ腕へのミドルキック速射砲を浴びせていくファイトで優位を掴む。しかし、経験と体捌きに勝るみのるはぶら下がり式アキレス腱固めから場外に引きずり出しパイプ椅子で殴打。みのるに大きなブーイングが飛ぶ。
終盤にはリング中央で足を止めてのエルボー合戦が展開され、勝村は幾度も倒されながらも立ち上がって打ち返していき、一瞬の隙を突いて飛びつき腕十字を決め、会場は割れんばかりの勝村コール。
これで右腕が使用不可能になったみのるに対し、勝村は腕へのオーバーヘッドキック連打から胴絞めフロントネックロック。さらにファイヤーマンズキャリーで担ぐも、みのるがスリーパーホールドで切り返し、ゴッチ式パイルドライバーで突き刺して3カウントを奪った。
みのるは勝村を引き起こしながらなにかを語りかけ、自分から右手を差し出して握手を交わした。
バックステージに戻ったみのるは「遅い、小さい、プロレスの技が全然出来ない。昔やってた格闘技はちょっと出来る。そういう印象。まあ、その“ちょっと”が強烈ではあるけどね」と勝村戦の感想を語る。
そして、みのるから勝村に握手を求めていた理由を問われると、「単純に楽しかったんだ。殴り殴られ、極め極められ、ギリギリのところで生きてる」とニヤリ。
さらにみのるは、「今日来てるお客さんだってよ、本当は声出していいはずなんだよ。世の中がよ、『声出しちゃいけません』って言って手拍子だけでやってるから、アイツら金玉抜かれちまったみたいになってる。だけど今日は腹の底から叫んでたじゃねえか。だから、楽しかったろ?俺も楽しかった。プロレスは、そうあるべきだ。お金払ってプロレス見て、ストレス溜めてたら意味ねーもんな。心の底から楽しんで、応援してる選手に『頑張れ!』って声かけて、嫌いな選手に『負けちまえ!』って罵声浴びせて、大きい声出して両手挙げて叫んで、負けたら泣きながら家に帰って。それがプロレスの楽しさだろ?!この数年間、あの流行病によってプロレスの楽しさが奪われていったんだよ!だけど、みんな我慢してここまで来たんだ。あとちょっとだ!今日は叫んでいいんだよ!騒いでいいんだよ!騒ぎ方忘れたか?男も女も金玉抜かれちまったか?!プロレスは大きな声で叫んで楽しむもんだ!黙って見て、手拍子で?音楽の鑑賞会じゃねーんだぞ。プロレスは参加して楽しむもんだろう?」と自身のプロレス観を熱く語った。