リアルジャパン3.20後楽園で一騎打ちを行う曙に対し、初代タイガーが空中殺法を予告!曙は貴闘力戦実現を視野に継続参戦も
- 2015-3-6
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3月6日、東京・興義館でリアルジャパンプロレスが記者会見を行い、3.20後楽園ホール大会の主要対戦カードを発表した。既にメインイベントで一騎打ちを行うことが決定している初代タイガーマスクと曙が会見に出席し、試合に向けての心境を語った。
初代タイガーと曙は初対決となるが、この2人はかつて師弟関係にあった。まだプロレスに転向する前のK-1時代、曙は初代タイガーに師事。総合ルールでのドン・フライ戦(HERO’Sの2006年5月3日、国立代々木競技場第一体育館大会)、ジャイアント・シルバ戦(K-1 Dynamite!!の同年12月31日、京セラドーム大阪大会)、K-1ルールでのチェ・ホンマン戦(2006年7月30日、真駒内屋内競技場大会)に向けて打撃の技術を教わっていた。
その後、曙はプロレスに専念することになり、様々なリングで経験を積み、現在は押しも押されぬ全日本プロレスのメインイベンターとなった。三冠ヘビー級王座も戴冠。そんな状況で初代タイガーとの一騎打ちをオファーされた曙は快諾し、今回の対戦決定となった。
曙は「夢にも思っていないような機会を作っていただき、本当に光栄でございます」と感慨深げに語ると、「とにかくいい試合をプロとしてするのは当たり前。リアルジャパンさんのお客さん、そしてタイガーマスクさんが納得いくような、満足度100%の試合をやりたいと思っています」と力強く宣言した。
最近は大仁田厚との終わりなき抗争を繰り広げてきた初代タイガーにとっては、久しぶりに真っ向勝負ができる相手との対戦となる。「練習量も今までとまるで違います。ハッキリ言って倍になっています。これを倍から3倍に増やせればいいかなと思いますね」という言葉からもわかるようにコンディションも万全。「天龍戦に匹敵するような試合だとイメージしていますので、一生懸命頑張って、いい試合をファンの皆さん見せたいですし、横綱にも失礼のないように、堂々とぶつかっていきたいと思います」と壮絶な死闘となった天龍源一郎戦(2010年3月18日、後楽園ホール大会)を引き合いに出し、覚悟を垣間見せた。
かつてコーチを務めていただけあって、曙の怖さを十二分に理解している。ましてや最近はプロレス転向を果たした貴闘力を指導し、相撲出身者のパワーは身を持って体感してきており、対策はかなりできているようだ。
「相撲の怖さは一瞬の馬力。貴闘力も凄いものがありますが、横綱はもっと凄くて。まともに食らったら普通の人ならたまったもんじゃないだろうなと」と曙の力強さを解説した初代タイガーは、さらに「数ヵ月前に試合を見たんですけど、落ち着いてきているなと。慣れてきているなと。これって物凄く怖いことなんですね。慌てる部分がなくて」と指摘。「私のような体で横綱と戦うには、やはりスピードと空中殺法を復活させること、空中を飛んで思いっきりぶつかっていくのを復活させるしかないと思います」と空中殺法で活路を開く作戦を明かした。さらに曙の弱点を「優しさ」と断言。あえて曙自身にその声を聞かせて、早くも精神的な揺さぶりをかけた。
対する曙は「レジェンドの中の大レジェンドですよね。こう戦うとか考えはまったくないです。自分が相撲界で新弟子として上がって行った頃の千代の富士さんのような、プロレス界の大横綱なんで。とにかく思いきりあごを引いて、歯を食いしばって、思いっきり当たっていくだけですね」と初代タイガーに敬意を表し、真っ向勝負を誓った。
曙はこの試合の2日後に行われる全日本プロレス博多スターレーン大会で吉江豊とタッグを組み、秋山準&大森隆男組の保持する世界タッグ王座に挑戦することが決まっている。曙は「後に大事な試合が控えているんで。これがちょうどいいバロメーターだと思うんで。この試合でどこまでできるか。そこで絶好調の姿を見せられれば、2日後の世界タッグのタイトル戦に向けて物凄い自信が付くと思う」と宣言。さらに、「リアルジャパンさんのリングに上がって、また一皮むけられるんじゃないかなって自分でも思っています。チャンスさえあれば上がりたいです」と継続参戦も視野に入れており、余計に負けられない試合となる。
もう1つ気になるのは、貴闘力の存在だ。LEGEND THE PRO-WRESTLING 1.12後楽園大会の試合後に貴闘力は引退を示唆したが、同時に大相撲時代のライバル・曙との対戦を熱望し、今後の試合出場に含みを持たせた。現在練習を再開しており、曙との対戦を想定してトレーニングを積んでいるという。大会当日も来場を予定している。
曙の耳にも貴闘力からのラブコールは届いており、「正直言えば、チャンスがあれば。僕はどんな勝負からも引き下がらないし、やりたいと言ってくれる人がたくさんいるうちが華だと思っているし。ちゃんと応えたいとは思っています」と前向きな姿勢を示した。
となると、曙vs.貴闘力戦が実現する可能性も高まってくるが、曙の視線はあくまでも初代タイガーに向いている。「僕はそこまでまだ考えてないんですけど。リアルジャパンがそこまで考えてくれるんであれば、余計にこの試合が大事になると思います。ここでいい印象をリアルジャパンのお客さんに残さないと二度と上がれないんで」とまずは初代タイガー戦に集中する構えだ。