【試合詳細】7・25 アイスリボン後楽園ホール大会 星ハム子vs尾崎妹加vsトトロさつきvs星いぶきvs鈴季すず 藤本つかさ&雪妃真矢vs中島安里紗&つくし 世羅りさvs山下りな 【WUW】チェリーvsバニー及川
『サマージャンボリボン2020』
日程:2020年7月25日(土)
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:418人
▼メモリアルエキシビジョンマッチ 3分間
MIO
0-1
HIRO’e(WAVE)
▼シングルマッチ 10分1本勝負
○青野未来(Beginning)
6分47秒 39ロック
●石川奈青
▼宮城もちBirthdayスペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
[フランクシスターズ]○宮城もち/藤田あかね/柊くるみ
10分38秒 メタボリックサンド→エビ固め
小林香萌(フリー)/趙雲子龍(新北京)/●HIRO’e(WAVE)
▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
[ジョイントアーミー]本間多恵(Beginning)/朱里(MAKAI)/○松屋うの/進垣リナ(2AW)
12分13秒 松屋スペシャル
ラム会長(666)/真琴(フリー)/テクラ/●Yappy
▼WUW選手権試合 20分1本勝負
【王者】○チェリー(フリー)
8分23秒 地獄へようこそ
【挑戦者】●バニー及川
※第4代王者が初防衛に成功
▼シングルマッチ 15分1本勝負
△世羅りさ
15分0秒 時間切れ引き分け
△山下りな(フリー)
▼藤本つかさBirthdayスペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
●藤本つかさ/雪妃真矢
13分20秒 ハルカゼ
中島安里紗(SEAdLINNNG)/○つくし
▼次期ICE×∞挑戦者決定戦 5WAYイリミネーションマッチ 時間無制限
<1人目>
○星ハム子
7分5秒 ダイビングボディプレス→片エビ固め
●星いぶき
<2人目>
○尾崎妹加(フリー)
8分48秒 ダイビングセントーン
●トトロさつき
<3人目>
○鈴季すず
12分43秒 グラン・マエストロ・デ・テキーラ
●尾崎妹加(フリー)
<4人目>
○鈴季すず
18分45秒 ジャーマン・スープレックスホールド
●星ハム子
横浜文体のメインは雪妃vsすずに決定!藤本がバースデーマッチでつくしに檄!チェリーがWUW王座を貫禄防衛し愛弟子うのを挑戦者に指名!MIOがHIRO’eとのエキシで久々の試合!
オープニング
入場者の検温や体調チェック、席割の変更に伴う観客への席案内などを行った結果として約15分の遅れを以て開幕。全選手の入場式が行われ、雪妃がマイクを取る。
雪妃「まず、大会開始に先立ちまして、本日ご入場時様々な対策へのご協力、そしてお席が変わってしまったお客様がたくさんいらっしゃるということで、大変申し訳ございませんでした!申し訳ございません!ホントに!どちらのお席にも届くような戦いをお見せしたいと思っておりますので、どうぞ最後までご観戦よろしくお願い致します!
改めまして、みなさんこんにちは!拍手~ッ!そしてニコ生でご視聴の皆様!こんにちは~!今日はこのホールの規定でお声を出していただくことは出来ないんですけど、その分拍手で皆様ぜひとも応援の方よろしくお願いします。というわけで練習します!拍手ゥ!拍手ゥ~!とても言い返しでございます。ありがとうございます!ここで聞きたいと思います。アイスリボンのビッグマッチに初めてきたよという方いらっしゃいますか?むしろアイスリボンに初めてきたよというお客様いらっしゃいますか?昨今のこの状況下で足をお運びいただき誠にありがとうございます!初めて見るお客様にも届くような戦いをしてまいりますので、最後まで……『ご声援をお願い致します』って言おうとしたんですけど、大拍手をお願い致します!今日のメインでこのICE×∞、このベルトに8月9日横浜文体で挑戦する人が決まります。横浜文体に繋がっていきますので、皆様大拍手で応援の程、よろしくお願いします!というわけで、アイスリボン後楽園ホール大会、サマージャンボリボン2020!スタート!」
エキシビジョンマッチ
紫雷美央ことMIOがHIRO’eを対峙するエキシビジョンマッチ。
しっかりと握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップから腕の取り合いとなり、MIOがフルネルソンに捕らえるとHIRO’eもフルネルソンで切り返しアームドラッグさらに。貫通ビッグブートを放つが、MIOはこれをかわして顔面へブート。
HIRO’eがエルボーを放つとMIOもブランクを感じさせない強烈なエルボーを放ち、両者エルボーのラリーへ。MIOはミドルキックのコンビネーションから軽やかなドロップキックを放ち、コーナーへ振ろうとするが、HIRO’eが振り返して串刺しタックル。もう一発を狙うが、MIOはミドルキックでカウンターしてぶら下がり式腕十字。
さらにMIOはコーナーに上って行くが、恐怖の表情を浮かべて「ちょっと高い……」と漏らしてセカンドロープまで降り、突っ込んでくるHIRO‘eをキャッチしてスイングDDT
紫閃光を宣言して足を振り上げるが、HIRO’eはこれをかわして「後楽園ホールにお越しの皆さん本日はありがとうございます!MIOさん、エキシの相手に選んでいただきありがとうございます!それでは最後に!ブレぇーンバスタぁ~!」と菊タローのように挨拶してからブレーンバスターを狙うが、予備動作の段階でMIOが首固め。HIRO’eはこれをキックアウトするとロープへ飛んでスピアーを突き刺し3カウント。ここで同時に3分間終了のゴングが鳴り響いた。
試合後、HIRO‘eは正座して深々と座礼、MIOも座礼で返してしっかりと抱き合い、2人で互いの手を掲げた。
<試合後コメント>
MIO
――久々の後楽園ホールはいかがでしたか
「もう久しぶりすぎて何が何やらなんですけど、本当だったらホワイトっていう練習生を私が引っ張る立場だったんですけど、逆になんかHIRO’eに引っ張ってもらっちゃって、楽しんで試合しちゃいました。申し訳ないです。見ていただいてありがとうございました!」
――エキシの相手がHIRO’e選手、レフリーが石黒レフリーという組み合わせについては
「不思議でした!控室にいるときから『不思議だね』ってみんなで言いながら写真撮り合って過ごしてたんですけど、あの頃を思い出すねって。だけどそれがここで実現できたのは私がここで働いてるからですかね。なんか繋がってんじゃないですか」
――久々の試合を終えて、復帰したいと思いましたか
「あっ!最やっぱ後のスピアーでちゃんと頭が引けてて、頭打ってなかったら『これ復帰できんな』って思ってたんですけど、やっぱ若干頭打ってたんで『復帰できねえな』って思いましたね(笑)」
第1試合
石川と未来はしっかりと握手を交わしてからゴング。
ロックアップから腕の取り合いとなり、未来がヘッドロックでじっくりと絞り上げる。石川は両手でボディエルボーを放って抜け出すとショルダータックルも、未来は耐えてミドルキックから首投げ、さらにボディシザースで絞り上げる。石川は身体を後ろに倒して連続フォールもすべてカウント2。未来は石川をボディスラムで叩きつけて逆片エビ固め。石川の身体がコの字に反り上がるが、石川はなんとかロープフレイク。
未来は石川をロープにくくりつけて背中で串刺しドロップキックを突き刺すが、石川もエルボーで反撃。未来は余裕の表情で耐えながら強烈なエルボーで返していき、6連打でコーナーに追い込んで串刺し攻撃を狙う。
しかし、石川がコーナーへ振り返して串刺しドロップキックからのショルダータックル。さらにコーナーに上ってダイビングクロスボディを狙うが、未来が追いすがって雪崩式首投げ。さらに逆エビ固めで捕らえ、ロープブレイクを狙う石川を中央に引き戻しながら逆片エビ固め。これをブレイクされると未来はボディスラムを狙うが、石川は首固めで切り返し、さらにスクールボーイからボディスラム。さらにコーナーに上ってダイビングクロスボディからロープに飛ぶが、未来が追走してドロップキック、サッカーボールキック。さらに監獄固めのように足を捕らえてから逆エビ固めのようにターンオーバーする39ロックで捕らえると石川は無念のタップ。
<試合後コメント>
石川奈青
――初めての後楽園ホールはいかがでしたか
「緊張しました!デビューを発表していただいたのが後楽園ホールだったので、そこに選手として戻ってきたというプレッシャーがデビュー戦と同じくらいありました。後楽園ホールというプロレスの聖地で出来るのが本当に嬉しい気持ちがありすぎて、逆に怖かったです」
――他団体の青野選手との試合でしたが、試合自体はいかがでしたか
「P’s Party以外で初めてだったので、すごい練習とかも見たこと無いので、本当に怖かったですね。怖かったです(笑)不安でした、ホントに。あとすごいカワイイじゃないですか。だから、カワイイからって油断してたら、すごい怖かったです(笑)」
――今は「一安心」という気持ちのほうが強いですか
「直前のSKIPシティを腰を痛めて出られなかったので、絶対ホールは欠場したくなくて、無事試合を終えられた安心感がありますね。もう!腰ばっかり攻めてくるんですよ~!ズルくないですか?カワイイ顔して!(笑)」
第2試合
フランクシスターズは「HIRO’e出てこいやぁ~」と挑発し、HIRO’eとくるみでゴング。
ロックアップから腕の取り合いとなり、くるみがヘッドロックからショルダータックル。ここでフランクの面々が入ってくると3人でHIRO’eをロープにくくりつけ、エプロンで「フランクぅ~シスターズ♪」とポーズを決める。
ここで趙雲と香萌が救出に入り、くるみを3人で捕らえてHIRO‘eがその上に乗ってポーズを決める。さらに趙雲と香萌はもち&あかねにブーメランアタック式のアームドラッグからドロップキック。さらに突っ込んでいくがくるみが2人をショルダータックルでなぎ倒して趙雲を場外へ排除。そこへHIRO’eがスピアーで突っ込んでいくが、くるみはガッチリとキャッチして滞空ボディスラム。
あかねとHIRO’eの対面となると、あかねが串刺しショルダータックル。
もちに代わると「最後だよ!」とモンゴリアンチョップ連打からシスターズを呼び込み、くるみが2人を持ち上げながら3人分の体重でヒップドロップ。
くるみに代わると、趙雲が「長浜ぁ~!」と叫ぶ中でくるみがボディスラムからフットスタンプ。くるみはコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、HIRO’eがブーメランアタックで反撃して香萌にタッチ。
香萌は3人へそれぞれドロップキックを見舞い、トレイン攻撃をかわして3人をコーナーに重ねて串刺しドロップキック。さらに香萌を踏み台に趙雲が串刺しドロップキックで続き、香萌がくるみを改めてコーナーに振るも、くるみが振り返して串刺しスプラッシュからバカタレスライディングキック。あかねにタッチ。
あかねは串刺しショルダータックルから水車落とし、もちがヒップドロップでアシストしあかねがエルボードロップからあみかんでポンを狙うが、香萌は着地してエルボーのフェイントからのスネ蹴りを見舞い、フィッシャーマンズスープレックス。
HIRO’eに代わると自軍コーナーからミサイルキックを叩き込み、ノーザンライトスープレックスを狙うが、あかねが着地してショルダータックルからオクラホマスタンピート。もちにタッチ。
もちはヒップドロップからロープに飛ぶが、HIRO’eはカサドーラで切り返す。ここにシスターズが入ってくるが、香萌と趙雲もそれぞれカサドーラで迎撃し、カサドーラの三重奏。趙雲がコーナーに上ってボムズアウェイを狙うが、くるみがロープを揺らして落下させると、HIRO’eと香萌もコーナーに重ねて3人で串刺しボディスプラッシュを放つも、趙雲らはこれを回避。
もちはHIRO’eを引き起こすと「長浜ァ!」とエルボー。HIRO’eは「HIRO’e!」と叫んでエルボーで返し、「HIRO’eだぁ!」とスピアーからノーザンライトスープレックスホールド。さらにHIRO‘eはジャーマン・スープレックスを狙うが、もちはクラッチを切ってDDT。さらにもちはコーナーに上ってリバーススプラッシュからメタボリックサンドを狙うが、これを振り払ったHIRO’eがジャーマン・スープレックスホールド。これはシスターズがカットすると、HIRO’eはエルボー連打からロープに飛ぶが、もちはもっちりバディシザースでカウンター。
6人入り乱れた乱戦となる中、くるみが趙雲を背負ってコーナーに乗り、あかねが香萌をコーナーに上げて趙雲に背負わせ、その上にあかね、もちがおぶさり、5人分の体重でボディプレス。そしてもちがメタボリックサンドで叩きつけるとこれでカウント3。
試合後、HIRO’eはフランクシスターズの面々としっかり抱き合い、香萌と趙雲が両サイドから肩を貸し、趙雲が「長浜ゴメェ~ン!」と謝りながら退場していった。
<試合後コメント>
HIRO‘e
――恐らく、引退前最後のアイスリボン後楽園ホール大会でした
「そうですね、いやぁ~。今まで何回だしてもらったか分からないですけど、何回あったか覚えてないですけど、そのときにあった後楽園大会全部参戦させていただいたんです。所属じゃないのに。なんかそういうときのことを思い出したりして『あぁ。これがアイスリボンさんの後楽園の最後なんだ』って思って、そしてなんか、エキシもあったり、普通の試合もあったり、所属じゃないのに楽しい思い出をいっぱいもらえて、今やり終えて最高に気持ちいいです。負けたけど。最高に気持ちいいです」
――エキシビジョンマッチではMIOさん、石黒レフリーと久々の試合だったと思います
「そうですね、しかも、対戦相手がMIOさんで、レフリーが石黒さんっていう構図はデビュー戦のときと全く一緒で、そういうのを思い出して、ちょっと試合前に危うく感極まるところで、ギリギリこらえたんですけど、すごい嬉しかったですね」
――コロナ禍で試合が出来ているということについて
「それは感謝したいですよね。今のこの世の中なかなか難しいですけど、たくさんのファンの人が応援してくれて、見に来てくれる方がいるからこそこうして大会が開催できると思うので。なので私は見に来てくださる方、応援してくださる方、見に来たいけど見に行けないって方もいらっしゃると思うんですけど、コロナ禍だからかわいそうとか思われたくないし、こんな中だけど私は楽しいので、プロレスってものを存分に味わって、8月16日を迎えられるように日々過ごしていきたいと思っています」
第3試合
8人はそれぞれ握手を交わしていくが、トライアングルを巡って因縁のある多恵とラム会長は睨み合い。
テクラとうのでゴングが鳴ると、テクラがローキックで先制。うのは一旦距離をとってから低空タックルもテクラはバックステップでかわし、低空タックルで足を刈る。うのは首投げからグラウンドコブラで捕らえ、朱里がYappyに、多恵がラム会長にコブラツイスト、リナは真琴に胴締めフロントネックロックの四重奏。
リナとテクラの対面となると、リナが腕を取りながらローリングして脇固めに入るも、これを回転して外したテクラがバズソーキックを見舞ってYappyにタッチ。
Yappyはリナに串刺しボディスプラッシュを見舞うと、リナがエルボー連打で反撃し、朱里を呼び込むとリナのギロチンドロップ+朱里のドロップキックの連携攻撃。Yappyはエルボー連打で突っ張り、「回すぞ~!」とスイングフロントネックロック。テクラにタッチ。
テクラはリナへローキック連打からソバット、さらにハイキックを放つとリナはこれをエルボーで撃ち落としてコーナーに振り突っ込んでいくが、テクラはぶら下がり式腕十字で切り返し、反則カウン4で離してブレーンバスターを狙うが、リナは腕へのコードブレイカーからジャイアントアームブリーカー。多恵にタッチ。
多恵はテクラをコーナーに振って突っ込むが、テクラはこれを迎え撃って巴投げ。さらに多恵のエルボーをブリッジでかわすとエクソシストからのスピアー。ラム会長にタッチ。
因縁の対面となると、ラム会長はテクラを呼び込み、テクラ、ラム会長と続けて619。ラム会長が中指を立てながら踏みつけフォールも2。ラム会長は多恵をコーナーに振って行くが、多恵が振り返して串刺しバックエルボーから低空ドロップキック、フォールを返したラム会長の腕を取って脇固めで絞り上げる。ラム会長がこれをブレイクすると、多恵はロープを背にしたラム会長に貫通ドロップキックから「●ァーック!」と中指を立ててから朱里にタッチ。
朱里はダブルリストアームサルトも、これを返したラム会長が逆水平チョップの連打で対抗。さらに朱里をチンクラッシャーで怯ませてからのランニングクロスボディ。真琴にタッチ。
真琴は朱里をコーナーに振って串刺しブートからダブルアームスープレックス、WWニーと畳み掛けるが、朱里は雄叫びを上げながらエルボー連打。互いにエルボーのラリーとなり、互いにロープに飛び追走式のチョップを見舞う。これを制した朱里がサッカーボールキックからランニングニーを見舞ってうのにタッチ。
うのは真琴にドロップキックからスピアーを狙うが、真琴もこれをかわして得意のスピアーで返してから前落とし。Yappyにタッチ。
Yappyはうのをショルダータックルでロープ際まで吹き飛ばしてからヒップバッド、ブロンコバスターと続け、チョークスラムの体勢に入るが、朱里が背後から羽交い締めにすると多恵とリナがダブルのドロップキック。うのは大外刈りで叩きつけてから変形腕固めも、これをカットされると真琴がブレイジングチョップ、テクラがスイングネックブリーカー、ラム会長がフットスタンプ、Yappyがギロチンドロップからのチョークスラムと連撃するが、これはジョイントアーミーがカット。Yappyはリバースタイガードライバーを狙うが、うのが茶クリしてバックを取ると、リナがダイビングクロスボディ、多恵がミサイルキックを立て続けに見舞い、うのがスピアー。これを返されると朱里が飛び込んできてが真琴にバッククラッカー、Yappyにハイキックを見舞うアシスト。そしてカツ丼から足で首もロックする腕固め、松屋スペシャルで捕らえるとYappyは無念のギブアップ。
ラム会長「いよいよだな本間多恵。横浜文体であたしがそのベルトに挑戦するのは。なんかちょっと推薦者が決まってないんだ。今日のマッチメイク見てもらうと分かると思うんだけど、お久しぶりの方がいらっしゃいまして。あたしにとっては。もう10年ぶりくらいかな?一緒に試合するの。なんか彼女もこんなにきらびやかになって、あたしも大人になったわけだけど、ここらでちょっとこのベルト、取りに行かねえか?」
真琴「……えーっとぉ、うーん、えっと、またの機会にします!」
(真琴が退場)
多恵「振られてるぅ~!(笑)」
ラム会長「……えー、10年くらいのブランクもあるんで、大人になっちゃったよね。こういうの。となると、困ったなあ?!これは困ったぞ。チッ。社長ももっと考えてくれればいいのに。あたしの扱いこんなもんかよ?困ったときっつったら、保険屋……。保険屋のエセ中国人が今日なんか試合したみたいだけどぉ?」
(趙雲が会場に戻ってくる)
趙雲「ちょっと待て!」
ラム会長「もうお前しか残ってねえや。仕方ねえ。言っても、この14年の腐れ縁があるんでね」
趙雲「あのね、ラムちゃん。たしかに俺はラムちゃんと14年位の付き合いになりますよ。2006年、666に初めて参戦してからだから。だけどね、ラムちゃん。そもそもラムちゃんは俺から保険入ってないし、それにこの会場にいるお客さん!モニターの向こうで見てるお客さんが、『困ったときの』ってセリフが出たときの『えっまたかよ』ってこの空気がヤなんだよ!」
ラム会長「でもさでもさ、お前もそれ美味しいと思ってんじゃん?」
趙雲「……すみません、そういうのはやめなさい」
ラム「いいじゃん。もうこの人しかいないし、心もとないけど。みなさんどうですか?テメェもそれでいいかい?(多恵へ)」
多恵「この3人の中で一番華があるのは本間多恵なので、間違いなく、問題ないでしょう!よろしくお願いします」
<試合後コメント>
本間多恵
「やっぱ久々の後楽園ホールはいいですね!私の愛する黄色いベルトも喜んでいると思いますよ」
――トライアングルリボンの前哨戦でラム会長とやりあったことについて
「ここ最近、彼女がこのベルトに対して興味を示してからずっと私の対角にはなぜかラム会長の名前があるってことが続いてるんですけど、でもそのたびに彼女はああいうふうに言ってますけど、このベルトへの愛は私たちと違う形の愛があると伝わってくるので、私もそれに全力で応えて、愛が大きいほうが最後にこのベルトを巻くんじゃないかと思ってます」
――推薦者の趙雲子龍選手についてはどう思われますか
「ぶっちゃけ、すごい、ノーマークだってので『そこ来んのか』って思ったんですけど(笑)でも、試合は何度も見させていただいていて、メチャクチャ上手で、お客さんを巻き込む力もあるので、ただこれが3WAYとなったときに自分もそこに巻き込まれないように。やっぱりあのベルトを巻いたときに、自分が愛するサブミッションで防衛していくっていうのを誓っているので、3WAYだとちょっと不利なんですけど、そこは常に狙っていく。そこはラム会長だけじゃなくて、趙雲選手からもギブアップ取れれはそれはそれで私の肥やしになるので。まとめてギブアップでも面白いかもしれないですね。楽しみにしてます!」
ラム会長&趙雲子龍
ラム会長「えー、やっと推薦者が決まって。まあ、お前なんだけど」
趙雲「いや、分かるけどさ!『お前』て……」
ラム会長「だけど、あんな言い方したけど、変なやつになるよりは、もうこの腐れ縁でやってもらったほうが、心もとないけど頼りになるよ」
趙雲「なんだよ~!くそ~!」
ラム会長「頼りにしてる(笑)」
趙雲「まあね。俺だってさ、ラムちゃんはこぉ~んなにちっちゃい頃から知ってるわけで、ラムちゃんのために力になりたいと思うんだけど、でも分かってる?これ3WAYだからね?タッグじゃないから」
ラム会長「まあ、エセ中国人のことを信用はちょっと完全にはしてないので(笑)でもまあ、これで決まったし、あとは文体に向けてちょっとずつやるしかないよ。やってくしかない」
趙雲「ということでね、私、いつもの趙雲子龍に決まったということで、お客さん、ガッカリはしないでくれよ?!ちゃんと面白いものを見せて、最後にどうなってるかはそのときにならないとわからないからなラムちゃん!俺を選んでどうなっても知らんからな!ということで皆さん、楽しみにしていてください。よろしく!」
ラム会長「よろしく」
第4試合
3カウントなし、ロープエスケープ無し。ギブアップ、KO、TKOのみで勝敗が決まり、レフリーが特に危険とみなした攻撃を除き凶器を含む全ての攻撃が認められるWUWルール。
バニーは大きなエコバッグに大量に詰め込まれた何かを持ち込んで入場。対するチェリーは白とピンクの若々しいコスチュームで入場。
ゴングとともにバニーがドロップキックで突っ込むが、これをかわしたチェリーがSTFも、バニーが懐に隠し持った凶器を突き刺して脱出。チェリーはこれを取り上げてリング外へと放り捨ててクリーンブレイク。
チェリーが下から組み付いて足を取って引き倒してグラウンドスリーパーも、バニーはするりと抜け出してバックマウントからのスリーパー。チェリーは得意の寝技展開になるとバニーの反撃をすべて潰して上をとって腕を固め、バニーが身を起こすと首を足でロックして三角絞め。バニーは必死に自軍コーナーまでたどり着いで凶器を取り、チェリーをバッグで殴りつけ、チェリーの頭にバッグをかぶせてのドロップキック。さらに金属食器をうちならしての猫騙しでチェリーを怯ませてからコーナーに上がり、ダイビングクロスボディから腕十字。チェリーも身を起こして逆に腕十字で切り返すと、バニーは強引に場外に抜け出してエスケープし、持ち込んだ巨大な肉球ぬいぐるみでチェリーを殴打。
バニーはチェリーをリング上に戻してミドルキックを連打も、チェリーはこれをキャッチしてヒザ十字から一旦起こし、ビクトル式ヒザ十字から逆片エビ固め。バニーは自軍コーナーまで張っていき、プラチェーンを持ち出してチェリーを殴打して抜け出すと、チェリーの首を絞め上げながらエプロンに落として絞首刑に。チェリーがロープの間からリングに戻るとバニーはドロップキックで追撃していくが、チェリーは首から外したチェーンを拳に巻きつけてボディブロー。さらに熟女でドーン!3連発を叩き込むとバニーはダウン。
ダウンカウント9でバニーが立ち上がるとエルボーで反撃し、TEKKAMAKIから腕十字を狙うが、チェリーはこれを抜け出してビクトル投げからアンクルロック。バニーが回転して抜け出そうとするとこれに合わせて腕を取り、地獄へようこそで締め上げるとバニーがギブアップ。
チェリー「このベルトをかけて戦いたい相手がいます。指名してもいいですか?松屋うの!」
(うのがリングへ)
チェリー「元々は、うのがこのベルトを取ったら私を指名したいと言ってくれていました。いま、私が王者ですけど、私が松屋うのを指名したいと思います」
うの「チェリーさん、ありがとうございます。素直にめちゃくちゃ嬉しいです。でもチェリーさん、もう師弟対決じゃないですね。ベルトかけるってことは、自分が師匠超えしないとチェリーさんに感謝を表せませんから、全力で挑みます」
チェリー「やれんのか!」
うの「やれます!お願いします!」
両者はしっかりと握手を交わしてから去っていった。
<試合後コメント>
チェリー
――愛弟子のバニー選手と戦っていかがでしたか
「そうですね、やっぱりプロレス教室で教えていた頃よりずっとずっと成長していると思うんですけど、やっぱりまだまだ負けるわけには行かないんで、キッチリと仕留めておきました」
――後半戦はサブミッションで圧倒していたように見えましたが、足りない部分は感じましたか
「バニーがいつも勝ってるイメージがヨーロピアン(・クラッチ)とかで、あんまり関節技を見なかったので、でも今日は考えて出してきたなと思って、そこでは負けられないなと思いました」
――うの選手を挑戦者に指名して、その意気込みを聞いてどう思われましたか
「元々うのがチャンピオンになったら私を指名したいと言ってくれて、今は私がチャンピオンで立場は違いますけど、ここは私が指名させていただいて、このカードを実現したいと思いました」
――今のうの選手を見て、挑戦者の資格ありと感じた?
「うのがね、柔術をやっていて、私も実は柔術を始めて私はまだ1年経っていないので、まだ私白帯なんですけど、うのはね、青帯なんですよ!スゴいなって思って。柔術の青帯ってすごいので、是非ともそこは対戦したいと思いました」
第5試合
横浜文体でファンタスト王座戦が決まっている世羅と山下の直接対決での前哨戦。
ゴングとともに突っ込んだ両者はゼロ距離でエルボーを打ち合い、山下のトラースキックをキャッチした世羅に山下がヘッドバッドからショルダータックルで場外へ叩き出す。山下は鉄柵に世羅を叩きつけようとするが、世羅が逆にハンマースローして叩きつけ、鉄柵への串刺しダブルニー。さらに場外ブレーンバスターで叩きつけ、リングに戻して逆エビ固めからリバースカンパーナ、さらに起き上がろうとする山下の顔面を蹴りつけながらコーナーに叩きつけ、串刺しガットショットを連打してダウンさせると串刺しダブルニーで飛んでいくが、山下はこれをかわして後頭部へ串刺しランニングニー。
さらに山下は世羅をロープにくくりつけてのランニングニーからサソリ固め。世羅がロープブレイクすると山下はハーフダウンの世羅をエルボーや顔面蹴りで追撃し、コーナーに叩きつけて串刺しラリアット。世羅はこれをカウント1で返して雄叫びを上げながら起き上がると、山下の顔面に強烈なビンタ。山下もビンタで返すとボディスラムから強烈なエルボーを速射。さらに大ぶりの一撃を狙ったところで世羅がキャッチしてセラリズムバスター。
世羅は山下をコーナーに振って串刺しバックエルボーから串刺しダブルニー、リバーススプラッシュ式ダブルニードロップ、セカンドロープからのダイビングダブルニー。ダイビングダブルニーがガードできない脇腹に深々と突き刺さった山下はえづきながら転がり周り、全く起き上がれない状況に。
しかし山下は意地だけで立ち上がりタックルで突っ込んでいくが、世羅もタックルで返してエアーズロック。山下も負けじとジャーマン・スープレックスからトラースキック、さらにロープに飛ぶが、世羅がキャッチしてハリケーンドライバー。これをキックアウトした山下がロープに飛んでラリアットを叩き込むと、両者大の字でダブルダウン。
起き上がった両者はふらつきながら鈍い音が響き渡るエルボーで打ち合っていき、世羅が6連打も山下はニーリフトからロープに飛ぶ。世羅はこれをドロップキックでカウンターしてハリケーンドライバー。さらにコーナーへ上がっていくが、山下は追いすがって雪崩式ブレーンバスターで叩きつけ、両者雄叫びを上げながら突っ込んでいくが、山下がラリアット。世羅も顔面ブートで返して羅紗鋏を狙うが、これを着地した山下が胴締めスリーパーでグラウンドに転がす。
世羅がなんとかこれをブレイクすると、山下は世羅を引き起こしてスプラッシュマウンテンを狙うが、世羅が抵抗すると一旦離してスライディングラリアット。さらにふらふらと起き上がった世羅へ全速力で走り込んでラリアットを叩き込み、トドメのスプラッシュマウンテンの体勢も、世羅が担ぎ上げてシュバインで切り返し、コーナートップへ上がってダイビングダブルニードロップ。さらに世羅は羅紗鋏を狙うが、着地した山下がショートレンジラリアットからスプラッシュマウンテンを狙うが、世羅を担ぎ上げた瞬間にフルタイムドローのゴングが鳴った。
山下「世羅!試合終わったばっかりで、8月9日の横浜文体だけど、あのベルトは、ルールちょっと提案があるんだけど、どちらかが果てるまで、もう肩が上げられなくなるまで、完全に3カウントのみの勝敗決着、どうでしょうか!」
世羅「それ、わたしが言おうと思ってたやつぅ~。いいよ。ギブアップ、レフリーストップも無しね」
山下「じゃあもう誰も止められませんね。分かった」
世羅「3カウントどっちかが取るまで続けよう、試合。今日15分じゃ足らなかったようなので、文体でこの続きというか、イチからゼロから試合やりましょう」
山下「分かりました。じゃあアレだ3カウント以外は何でもありだからよ、お前が思う理想のプロレス、リングに持ってこいよ。あたしもそうするよ。完全決着、しましょう!」
世羅「よろしくお願いします!」
<試合後コメント>
世羅りさ
――15分フルタイムで決着は付きませんでした
「まあ、足りないですよね。15分は。今まで山下とのシングルは、1,2,3……4回目、5回目で、2勝1分1敗だったんですけど、今日で2勝2分1敗となりました。なんかこれhアイヤな予感がしますね。ね?2で揃いそうじゃないですか?2勝2分2敗。なんかそういうのを感じ取っちゃう人なので、そういうのをなんか断ち切って、文体、ルールも決まりましたし、オンリー3カウントマッチ?やってやろうじゃないですか」
――3カウント以外はお互いのやりたいことをやる?
「あっちが言ってくれたんで、お互いの理想のプロレスを持ち合おうって。私には私の理想を持ち込むし、山下は山下の理想を持ち込んでくるんだなと。お互いの理想がぶつかり合うタイトル戦ってステキじゃないですか?楽しみですね」
――現時点での世羅選手の理想のプロレスは
「理想かあ。私は理想と言ったら1つなんですね。葛藤はあります。果たして今まで断固としてアイスリボンのリングではやってこなかったことを、ここでやっていいのかと。葛藤は少しあって、うーん。でも、どうなんですかね。それを出さないと勝てないと思うので持ち込みますけど、私の理想はなにかは、ちょっと内密な感じで(笑)」
――オンリー3カウントルールではリングアウト、反則での決着も無し?
「無いですね!肩が3秒付くか付かないか!時間も初代のタイトルマッチって基本的に無制限ですよね?こうしたルールは過去に例のない初めてのものということで、歴史を作っていきたいと思います!」
山下りな
「シングル、前哨戦は私からお願いしたんですけど、結構押されてしまいました。今日はルールを提案させてもらって、世羅もOKやったみたいなので、オール3カウントって言うのかな?3カウントのみの、レフリーストップ無し!どっちかが肩あげられなくなるルールで。なんでも自分の好きなプロレスをぶつけてくれればと思いますし、私もそうするつもりですので、何を使ってでも勝ちに」
――山下選手がぶつけようとしている理想のプロレスというものはどのようなものでしょう
「うーん、そうですね。どうなんだろ。身体でのぶつかり合いがすごく好きかなと思うけど、それだけだと他の試合と何ら変わらないので、そこはまあ、当日のお楽しみかなと。あと、初代を決めるということで、初代の試合によってはお笑いのベルトにもなるし、凶器を使うならハードコア、デスマッチのベルトにもなるし。この間一部の方からご指摘を貰ったんですけど、それに関しては正直ベルトっていうのは歴史を重ねていくものだと思うので。私は。初代チャンピオンが決めるものですけど、それはそれ。次は次と割り切ってもらえたらなと思います」
――世羅選手というとデスマッチ的なイメージもあるかと思います
「あー。そうですねえ。正直ね。女子の中でデスマッチ、世羅はデスマッチすごい好きだけど、対戦相手いないじゃないですか。もし世羅がゴリゴリに装備してくるんだったら全然受けるし、うん。まあ、やりたいことやってくれればいいんじゃないですか。私はプロレスラーとして全部受けきるまでです。相手もそうするだろうし。何でも来いです!さあさあ!」
第6試合
4人それぞれ握手を交わし、藤本とつくしのパートナー対決でゴング。
リングを回ってからロックアップ、ヘッドロック、アームドラッグの攻防からつくしがカサドーラも藤本はヘッドスプリングで起き上がり、つくしが即座に回転エビ固めも藤本もすぐにエビ固めで切り返してシーソーゲーム、これをキックアウトしたつくした手4つを仕掛けるも藤本の答えは卍固め。これは中島がカットすると雪妃が飛び込んでくるが、ドロップキッカーズの2人はいつものクセかダブルのドロップキックからの決めポーズで雪妃を撃退し、中島と喜び合うが、何かを思い出したのか中島とつくしが藤本を両サイドから捕らえ、雪妃がドロップキック。つくしは「つっかさ~ん!お誕生日おめでとう!」と叫ぶが、藤本は「言わなくていいんだよ!」と怒りながらドロップキック。
つくしと雪妃の対面となると、つくしの突進を風車式バックブリーカーで切り返した雪妃がサソリ固めこれをブレイクしたつくしはコルバタ、へデック、旋回式ボディスプラッシュと一矢報いて中島にタッチ。
中島と雪妃の対面となると雪妃のキックをキャッチした中島がアンクルロックに捕らえ、雪妃がロープブレイクするとロープ貫通ビッグブートからコーナーに上って顔面に突き刺すミサイルキック。雪妃はミドルキック連打で反撃するが、中島はカサドーラフットスタンプを狙うが雪妃が回避、ここに藤本が飛び込んできてカサドーラフットスタンプを狙うが中島は回避。ここにつくしが突っ込んできて藤本にカサドーラフットスタンプを見舞い、中島とつくしがダブルのドロップキック。中島がロープへ飛ぶが、雪妃は足払いで倒してスライディングキックからブレーンバスター。藤本にタッチ。
藤本は中島へサッカーボールキックとPKを交互に見舞い、掌底連打からのソバット、ドロップキックからロープへ飛ぶが、中島は俵返
ここにつくしが突っ込んできて藤本を羽交い締めにするが、藤本はアームドラッグでコーナーまで吹き飛ばして2人をコーナーに重ね、2人まとめて串刺しドロップキックを見舞い、中島へミサイルキック。藤本は中島にインフィニティを狙うが、中島が振り払ってエルボー。両者足を止めてのエルボー合戦へと発展し、これを制した藤本がカサドーラを狙うが、ガッチリとこれを受け止めた中島がジャーマン・スープレックスで叩きつけてつくしにタッチ。
つくしは藤本を引き起こしてタイガースープレックスを狙うが、藤本が抵抗すると強烈なエルボーからロープへ飛ぶが、つくしが背を向けた瞬間に藤本がビッグブートで吹き飛ばす。つくしはこれでブチ切れると野太い声で叫びながらエルボーを連打しヘアホイップからメチャクチャに顔面を踏みつけ、コーナー上からミサイルキック。藤本も即座に起き上がってドロップキックを見舞い、雪妃を呼び込むとサッカーボールキック+PKのサンドイッチ。藤本はつくしを極楽固めで捕らえるが、これは中島が低空ドロップキックでカットしてジャーマン・スープレックス。つくしは藤本にとびだせ元気からフェイスクラッシャーも雪妃がカット。すると中島が雪妃へ、つくしが藤本へダイビングフットスタンプを狙うが、藤本と雪妃が同時に起き上がって追いすがる。しかしつくしと中島はヘッドバッドで2人を宙吊りにしてからのダイビングフットスタンプ、さらに同時の正調ダイビングフットスタンプを見舞うと、つくしが藤本にタイガースープレックスの体勢も、藤本が振り払って延髄斬りからPK、これを返されるとビーナスシュートを狙うが、コーナーを蹴った瞬間につくしが背後から組み付いて丸め込み、怒涛のエルボー連打。ここに中島も参加して左右のエルボーを猛連打して2人で藤本をロープに振るが、藤本はドロップキックで2人同時に吹き飛ばし、つくしにインフィニティ、雪妃が中島にタイガードライバー。最後は藤本がつくしに豊田真奈美直伝のジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールドを狙うが、つくしがこれをアームドラッグで切り返してからのハルカゼで3カウント。
試合後、藤本は満身創痍ながらも笑顔で中島と抱き合い、つくしを抱きしめて頭を撫でてから退場していった。
<試合後コメント>
藤本つかさ
「まあこの試合は藤本つかさバースデーマッチということで、私とリング上もリング外も関係の深いタッグマッチとなりました。ただこれは裏テーマがあって、私のパートナー2人は強いんだぞと。すごい強い2人に私が勝つんだぞと、そういう試合を見せようと思ったんですけども、負けてしまいました。ただ、つくしが今メンタル的にちょっと落ち込んでいるので、彼女には試合で伝えました。くるみとの試合が迫ってるけど、そこに集中して。あなたは強いし、あなたがやってきたことは、挽回してきたことは、私が知ってるから、2人で戦おう。私がいるから大丈夫。って言いました。2人の関係はゼロから知っているので、この文体を、そしてこのタッグマッチを利用しててもいいので、二人の仲を修復して、なおかつベルトは防衛したいと思います」
――今日藤本選手から勝ったつくし選手ならそれをやってくれそうですか
「そうですね。あんなに躊躇なく人の顔をボコボコ殴る人っていないと思うので(笑)安里紗もベルトを落として、メンタル落ちてるかなっておもったけど、全然そんなことなかった!私の誕生日という記念日を利用してでもこのタッグマッチをやったかいがありました。雪妃の充実ぶりも分かったから、マジで負けてらんないなって思いました!」
――次は横浜文体
「文体!スイッチ入りましたね。このままじゃつくし&くるみの物語に鳴ってしまうので、私が全部持ってっちゃおうかなぁ~?(笑)」
つくし
――文体前の後楽園で藤本選手から勝利しました
「このカードを組んでくださった意味っていうのはホントに『文体終わってもドロップキッカーズは続くよ』っていう意味だと思うし、『プロレス頑張ってね』ってことだと思うので、今日つっかさんから勝てたのは、期待に応えられたんじゃないかなって思うし、文体に勢いが付けられたと思います」
――つくし選手が落ち込んでいる部分があると藤本選手が言っていました
「この一戦で、なんか落ち込んでる場合じゃないなと思いました。こんなにきっかけを作ってくださるパートナーってつっかさんくらいしかいないと思うので、その気持ちに応えないと恩返しできないと思います」
――今日、火は点きましたか
「点きましたね。今日勝てたことも、つっかさんに対しての誕生日プレゼントです。文体ではくるみさんとの仲も良くなるし、ベルトも守っていい日にしたいと思います」
第7試合
アイスリボン初の5WAY戦、負けぬけ勝ち残り形式で最後に残った選手が横浜文体のメインイベントでICE×∞への挑戦権を得る。
5人が入場すると全員警戒し、握手はせずにゴング。ゴングとともに4人がハム子に襲いかかりトレイン攻撃を展開するも、トトロをいぶきがスクールボーイ。怒ったトトロは全員を順にショルダータックルでなぎ倒し、いぶきに狙いを定めてフェイスクラッシャー。さらにすずもフェイスクラッシャーでいぶきの上に重ねると、2人の上にどっしりと乗っかっての変形ボーバックブリーカー。これはハム子と妹加がカットし、「コイツをやっつけるぞ!」とトトロへ照準。4人でトトロをロープに振り、トトロのクロスボディも4人でキャッチしてコーナーに叩きつけると、4人でトトロにトレイン攻撃から4人で「お・し・り・だー!」と拳を突き上げる。
そしてハム子はトトロにブルドッキングヘッドロックを見舞うが、いぶきがハム子に、妹加がすずに狙いを定めてショルダータックル。ハム子と妹加が正面からラリアットで打ち合いを始めるが、2人がロープへ飛ぶといぶきとすずがエプロンから2人を羽交い締めに。ここでトトロが突っ込んできてボディスプラッシュから妹加にボディプレス。そこへいぶきがダイビングクロスボディ。さらにすずがハム子にダイビングクロスボディを放つが、ハム子はこれを回避し、いぶきと「行くぞ!親子の絆!」とダブルのバックフリップ。トトロがこれをカットして担ぎ上げるが、いぶきは肩上での腹固め。トトロがこれをロープブレイクするとすずが突っ込んできてロープを使ったチンクラッシャーからエプロンを走ってドロップキック。さらにすずはいぶきのダブルチョップをかわしてドロップキックを叩き込むが、いぶきは倒れず耐えて突っ込んでいく。すずもこれをかわして走るが、ハム子が飛び込んできてショルダータックル。「いぶき!登れ!」といぶきをコーナーに上がらせると、裏切って雪崩式首投げ。いぶきが怒ってハム子に逆水平チョップ合戦を挑み、いぶきが連打で打ち勝つとグッドいぶニングもカウントは2。いぶきはライトニングスパイラルからバックフリップを狙うが、着地したハム子がショートレンジラリアット。そしてハム子がコーナーへ上がろうとするが、先に妹加が上がってダイビングセントーン。ハム子がこれに続くといぶきから3カウント。
ハム子に攻撃が集中していくが、次第にすずと妹加がトトロに攻撃を集中。妹加がトトロをラリアットでなぎ倒すと、トトロもクロスボディでお返しし、カミカゼで叩きつけてから動くこと雷霆の如しを狙うが、妹加が着地して延髄エルボーからラリアット。さらにダイビングセントーン2連発からフォールし3カウントを奪取。
そこへすかさずすずが妹加へミサイルキックを放ち、ハム子にもドロップキックを見舞ってロープへ飛び、2人まとめてのスピアーを狙うがハム子と妹加はガッチリキャッチし、ダブルのブレーンバスターを狙うが、すずはDDTで切り返して2人まとめてドロップキックで吹き飛ばす。すずはコーナーに上がるとハム子が追いすがっていくが、さらに妹加が背後から追っていってハム子とすずを2人まとめてアルゼンチン・バックブリーカー。さらに妹加がすずへサイドスープレックスで2回叩きつけ、ラリアットを狙うがすずはこれをかわして旋風脚からジャーマン・スープレックス狙う。ここにハム子がラリアットで突っ込んでくるが、妹加とすずは回避してハム子をロープに振る。ハム子はダブルラリアットでなぎ倒してハムロールで2人まとめてフォールも2。ハム子はすずへデスバレーボムを狙うが、妹加が突っ込んできてラリアットでなぎ倒すと、妹加がすずにスパインボム。これを返されると妹加はすずをコーナーに上げてマイカバスターを狙うが、すずが暴れて脱出するとコーナートップからミサイルキック。さらにグラン・マエストロ・デ・テキーラで3カウント。
すずとハム子の2人残りとなると正面からエルボーで打ち合っていき、打ち勝ったハム子がシャイニング腹ザード。さらにハム子がデスバレーボムの体勢に入るとすずは着地してジャーマン・スープレックスを狙う。これを振り払ったハム子はバックを取って延髄ラリアット、返す刀で正面からショートレンジラリアットを叩き込み、さらにハム子が走り込んでラリアットを狙うとすずがスピアーでカウンターするも、ハム子が即座に起き上がってジャーマン・スープレックス。すずも雄叫びを上げながら起き上がってジャーマン・スープレックスで返し、両者大の字になりダブルダウン。
両者膝立ちになりながらエルボーで打ち合っていき、ハム子がすずの頭を掴んで怒涛の腹バッド連打。そしてハム子がデスバレーボムを狙うとすずが回転エビ固めで切り返し、これをキックアウトしたハム子がハムロールを放つが、これを先読みしていたすずは回転しているハム子の足を取ってエビ固め。
すずはグラン・マエストロ・デ・テキーラを狙っていくが、これを耐えたハム子がノーザンライトスープレックスホールド。これを返されるとハム子はすずを引き起こしてデスバレーボムで叩きつけ、コーナーへ上がってダイビングボディプレスを放つが、すずは転がってこれを回避しカニカニクリップ。これを返されると旋風脚を叩き込むも、ハム子は「ナメんじゃねえ!」と立ち上がってショートレンジラリアット。ハム子はアームカバーを外してラリアットを狙うが、すずはこれをキャッチしてグラン・マエストロ・デ・テキーラで叩きつけ、ハム子の側頭部を蹴りぬく旋風脚。そして最後は「終わりだ!」とジャーマン・スープレックスホールドで叩きつけてカウント3。
すず「勝ったぞオラ~ッ!雪妃真矢!挑戦権、勝ち取ってやったぞこの野郎!」
雪妃「見てました見てました。文体デビューを逃して?二度目の文体はカードが変わって?三度目の文体ではタイトルマッチが中止になりましたねえ?で、やっともう一回文体のメインを自力で勝ち取られて、よくがんばりまちたねぇ~♪」
すず「馬鹿にしてんじゃねえぞこの野郎!」
雪妃「だって私横浜文体のメイン3度目ですからねえ!横浜文体、8月9日の横浜文化体育館大会の青コーナーに立っているのは鈴季すず、そしてアイスリボン最後の横浜文化体育館大会、最後にリングに立っているのは、わたくし雪妃真矢です!乞うご期待!」
雪妃がリングを去ると、入れ違いに真琴が上がってきてマイクを取る。
真琴「失礼しま~す。14年前の今日、アイスリボンでデビューした真琴です!すみません突然。ハム子さん、ハム子さん!ハム子さんが持っていらっしゃるIW19のベルト、私も過去に2回挑戦して、そしてどっちも負けてます。ということは次が3度目。3度目の正直なので、なんとかなっちゃう気がします。ということで、ハム子さん!かわいいかわいい先輩の挑戦受けてください!」
ハム子「真琴さん!私はね、あなたからプロレスのことたくさん教わったんですよ。私は真琴さんがいたからこそ、今の自分があると思ってます!私まだシングルで真琴さんに勝ったこと無いんですよ。真琴さんから挑戦表明していただきました!強い相手と戦いたい!このベルトをかけてお願いします!」
真琴「お願いします!」
すず「…………鈴季すずが、締めてもいいですか?いいですか?!いいですか?!?!それでは本日参戦した選手、リングに上ってください!この間に一言。正直、シングルのベルトに挑戦、『また鈴季すずかよ』って思ってるお客様、少なくないんじゃないでしょうか。少なからずいると思います。だけどこのベルトへの道のり、長かった、苦しかった。だからこそ8月9日にベルトを獲らなきゃいけない。取る気持ちでいるのでここに来てくれた皆さん、カメラの向こうのファンの皆さんも鈴季すずを応援してください!それではいつもの締めで締めさせていただきます!プロレスでハッピー!アイスリボ~ン!」
<試合後コメント>
鈴季すず
「やったぁ~勝ったぁ~。長かったぁ~!シングルのベルト、挑戦したい。みんなが挑戦したいシングルのベルト、いや、余裕を漕いてる場合じゃないと思いましたけど、強い相手がいっぱい過ぎて本当に気が抜けない。最初から最後まで気を張って試合をして、負けるかもって思ったけど、勝ったぁ!良かったぁ!勝ったあ!ありがとうございました!」
――勝利を掴み取れた原動力はなんだったのでしょう
「やっぱりシングルのベルトに対する思い、気持ちが強くて、デビュー戦が延期になり、そのあと横浜文体でカードが変更になり、文体に嫌われているのかと思ったけど、嫌われているんだったら、文体に嫌われているんだったら、文体のメインに立ってベルトを取って文体に愛してもらおうと思って試合をした。それが原動力になりました」
――相手は雪妃選手ですが、最後の文体で対戦する気持ちは
「もちろん、雪妃真矢が強いことは誰よりも知ってる。今まで2回タイトルマッチで雪妃真矢に負けている。だけど2回負けているからこそ、雪妃真矢の弱点を自分は知っているので。この2回で培ってきた、自分の中でイメージしてきた雪妃真矢の弱点、それを文体で今度こそはぶつけて三度目の正直を狙ってやります」
――キャリア1年8ヶ月で文体のメインを張る気持ちは
「もちろん、プレッシャーとか、務まるのかとか、そういう気持ちがないわけではありません。でも、ここまで来たんだから、自分で自分の力でベルトへの挑戦権を勝ち取ったんだから、重圧やプレッシャーには絶対に負けずに最後の最後まで戦い抜いてやろうと思います。雪妃真矢は余裕をぶっこきやがっているので、さっきもそうでしたけど、ああやって自分が強いことを自分でわかっているから余裕をぶっこいているから、ホントに足元すくってやんぞっていう気持ちですよ。雪妃真矢には絶対負けない!絶対負けることはないです、次こそは!」
――5月に予定通り挑戦していた場合と、今回決まった8月のタイトルマッチではなにか違いを感じますか
「文体、5月が延期になり、自粛期間でアイスリボンの無観客試合とかで前哨戦をやっていって、雪妃真矢の弱点だったり自分の中で気づいていった部分があるので、5月にやっていたときより確率は高いです。確実に!1億%くらいベルトを取る確率が上がったんじゃないですかね、この3ヶ月で。だから絶対負けないです」
雪妃真矢
――リングサイドで試合を見守られていましたが、文体での挑戦者がすず選手に決まりました
「なんか途中まで5人だれが勝っても負ける気しないなと思ってたんですけど、最後の最後でこれは面白いって思いました。私はやはり文体に執着してきたので、悔しい思いをしたのも文体だし、タイトルを奪取したのも文体だし、だけど防衛はしたこと無いので、私は赤コーナーに立つのは初めてだし、絶対に最後に赤コーナーでコールをされて、赤コーナーを最後に花道を帰りたい。という思いがあります。ただ、文体二円がないと思われていた鈴季すずが自力で、運というか、なんていうか、自分で運命を変えた感じ?今まで文体でデビューが延期になって、カードが直前で変更になって、コロナで延期になってっていう文体との縁の無さを自分の根性とか執着で変えて、自分でもぎ取った感じがするので、ちょっと怖いなっていう気がしますね。最後の最後に文体に愛されている感じがするので。だけど、渡したくないですね。どんなに優れていると言っても、まあ、プライドの問題もそうですけど、単純に悔しいから負けたくない。ズルいよ、そんな2年目で、そんな。多分すごくしんどい思いをしてきたし、すごいプレッシャーを背負った2年目の17歳にアイスリボンの未来を期待されて、メインイベントをたくさん経験してきている。それはすごく報われてほしいけど、私を倒すことで報われないでほしいかな。私負けたくないし」
――コロナ自粛期間を経て、雪妃選手も心境の変化はありましたか
「反逆してすぐコロナ期間に入ってしまったので、反逆っていうネガティブな動きをアイスリボンでした直後にアイスリボンがネガティブになったので、正直すごくタイミングがイヤだなって。暗いニュースは世の中に届けたくないし、明るくハッピーなアイスリボンを配信でも見せていきたいし、プロレスでコロナ期間を楽しく過ごして欲しいって思いがあるのに反逆してしまったので。アイスリボンの一部の選手に対して思うことがある。その気持はやっぱり、どうしようっていう悩みが私にもあったんです。だけど、ネガティブな部分を見せたくないから黙っとこうってなると、生の感情が死ぬので、プロレスで戦う理由が死んでしまうので、私は反逆をこのコロナの期間続けてきた。……何でしょう?えっと、だからなに?(笑)なんでしょうか……」
――腹はくくっているということ?
「そうですそうですそうです!そういうことです!悪者ではない、アイスリボンでヒールっていう気持ち、私全く無くて。ただ言いたいこと言ってるだけ。ベルトを傘にきて言いたいこと言ってるだけ。そのためにアイスリボン腹くくってコロナ期間を過ごした。ので、それが明けて、全開ではないけど、横浜文体でビッグマッチをやる、その大舞台でも私は信念を貫かなきゃいけないし、その信念で後輩を負かさないといけないし。私が最初にベルトを取りに行ったときって、自分のことで頭がいっぱいで、ただ取りたいって言って取った。そのあと守っていくうちにやらなきゃならないことが出てきたりとか、ベルトを持っているからこそしなきゃいけないことがあって。まだすずは自分の勢いだけで取れるところにいるのが分かるんです。私がそうだった。先のことを考えず目の前のベルトを取るだけの試合をすることって、すごいパワーと言うか、シンプルな力なので、挑戦するほうが防衛するより気が楽なんですよ。取りに行くときのほうが失うものもないし、シンプルな力なので強いと思います。強いし、物怖じせずにビッグマッチを戦える子だと思うから、文体楽しみになりましたし、たけど、アイスリボンの横浜文体は雪妃真矢。だと、思われたい。すずの苦しみも分かるけど、私も苦しんだんだよ。私もいい景色が見たいなって」