封印されていたインターネット王座が7年ぶりに復活!生放送で王者決定トーナメント開催!
25日、インターネットシングル王座・IW19が約7年ぶりに復活した。
IW19王座とは、2010年にアイスリボンの姉妹団体として誕生した『19時女子プロレス』のベルト。当時はUSTREAM配信での無観客興行を中心に、クラウドファンディングもまだ主流でなかった時代に個人協賛を集めて王座戦を行うなど画期的な試みを数多く行っていた。
東日本大震災後に初王座戦が行われると、被災地出身選手を中心にしたトーナメントだったこともあり、アイスリボンが行っていた復興支援の『被災地キャラバン』でも地元出身の王者がベルトを掲げ被災地に勇気を与えていた。
しかし当時は「無観客はプロレスではない」・「配信で王座戦を行うなんてお客さんに失礼」という批判も多く、女子プロレス団体JWP(現:PURE-J)も反発。徐々にお客さんを入れての公開放送形式に移行したが、2013年6月に団体は活動休止に。IW19王座も第10代王者として君臨していた藤本つかさが封印した。
あれから約7年が経過し、現在は新型コロナウイルスの影響で各団体が興行を中止しYoutubeなどでの無観客配信が中心に。アイスリボンもニコニコ生放送やYoutubeで配信を行っており、時代が追いついたこともあって王座復活のトーナメント戦を開催することとなった。
19時女子経験者であるAブロック6人、未経験者のBブロック6人による12人でのトーナメント戦となり、準決勝は勝ち残り3WAY戦に。ルールは19分1本勝負で引き分けの場合はニコニコ生放送での視聴者投票にて勝者が決定。オーバー・ザ・トップロープありの場外カウント19秒という特殊ルールで行われることに。
この日はAブロック一回戦つくしvs宮城もち、Bブロック一回戦トトロさつきvsテクラが行われ、トトロとつくしが勝利し準決勝に進出。
Bブロック選手はベルトという目標に向かって意気込みを語っていくが、初代王者でもあったつくしは「このIW19のベルトに対する思いは皆と同じじゃないので負けれないです。初代チャンピオンとして初めて腰に巻いたベルト、そしてシングルマッチで初めて藤本つかさに勝った試合。このベルトを巻いてほんとにいろんな方に会いに行ったし、中学校の友達だとか(当時13歳)、亡くなったおじいちゃんにも唯一見せれたベルトなんです。このトーナメントは自分のためにあるんだなって思ってるんで、必ず自分が優勝してベルト巻かなきゃなって思ってます」と思いを溢れさせる。
タッグマッチで出場した取締役選手代表の藤本つかさも涙を流しながら「今日4月25日の(宮城県)利府大会が、ほんとだったら今日もう今頃終わって家族で一息ついてたのかなと思うと気持ちを戻すのが難しくて、悔しい思いをずっとしてたんですけど、このタイミングでIW19のベルトを賭けたトーナメントが開催されるということで、あのベルトは8年以上前のことですけど鮮明に覚えてる。あのベルトは無観客試合で最初は非難されたなとか色々思うんですけど、震災の時に助けられたベルト。今回もこの状況ではありますけどこのベルトに助けられたい気持ちがある。私はこうやって今プロレスを、今できる最大限の無観客試合という形で配信してますけど、どんな生き様でもほんといいと思うんですよ。どんな生き様でもいいからとにかく生きててほしいし諦めないでほしいというのを、こうやって画面越しで伝えていければいいなと思います。かっこいいカッコ悪いとか関係なく、とにかく生きてほしい」と、当時の東日本大震災で宮城の実家が被災していることも踏まえてメッセージを送った。
次回IW19王者決定トーナメントは5月2日に生配信を予定。各配信動画はアイスリボン公式Youtubeチャンネルやニコニコ動画の公式チャンネルにてアーカイブされている。