【試合詳細】2・28 MASTERS後楽園ホール大会 武藤敬司&スーパーJ with 蝶野正洋vs藤原喜明&藤波辰爾 越中詩郎&AKIRA&青柳政司&齋藤彰俊vsザ・グレート・サスケ&新崎人生&ディック東郷&HANZO
『武藤敬司プロデュース PRO-WRESTLING MASTERS』
日程:2020年2月28日(金)
開始:19:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1,328人
▼FIRST MASTERS スペシャルシングルマッチ 15分1本勝負
△百田光雄(リキエンタープライズ)
15分0秒 フルタイムドロー
△大矢剛功(フリー)
▼ルチャリブレ スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
○キング・リー/ヒート/タイガー・エンペラー
10分50秒 ムーンサルト・プレス
[東京愚連隊]NOSAWA論外/●MAZADA/FUJITA
▼グレートマスターズ集結!スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
大谷晋二郎(ZERO1)/●高岩竜一(ZERO1)
11分57秒 セカンドロープからのダイビングセントーン→体固め
○ヒロ斎藤(ドラディション)/吉江豊(フリー)
▼平成維震軍vsみちのくマスターズ スペシャル8人タッグマッチ 45分1本勝負
[平成維震軍]越中詩郎(フリー)/○AKIRA(魔界)/青柳政司(フリー)/齋藤彰俊(NOAH)
16分2秒 ムササビプレス→体固め
ザ・グレート・サスケ(みちのく)/新崎人生(みちのく)/ディック東郷(みちのく)/●HANZO(レッスルゲート)
▼PRO-WRESTLING MASTERS Presents 燃える闘魂60周年メモリアル スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負
○藤波辰爾(ドラディション)/藤原喜明(藤原組)
13分8秒 ドラゴンスリーパー
武藤敬司(WRESTLE-1)/●スーパーJ(フリー) with 蝶野正洋(アリストトリスト)
アントニオ猪木が60周年式典で長州力、前田日明、武藤、蝶野へ闘魂ビンタ!武藤と蝶野の絆のシャイニング・ウィザードが炸裂!
第1試合
この日は“7時の男”となった百田と“男の中の男”大矢が第1試合に登場。
両者握手を交わしてから試合が始まるとロックアップで組み合い、大矢が押し込んでブレイク。百田は再び握手を求め、大矢の手をしっかり握る。
手4つから大矢がリストの取り合いとなり、大矢がコーナーに押し込むと百田は三度握手。
大矢がヘッドロックからテイクダウンを奪うと百田もヘッドシザースで取り返すが、再び向き合うと大矢がリストロックからロープに百田の腕を絡みつけてハンマーロックで絞り上げ、レフリーに引き剥がされると百田を踏みつけていくが、百田はリングアウトしてゆっくりと間をとってからリングイン。
百田がリングに上がると大矢は足を刈っていくが、百田が下から組み付いて腕十字を狙う。大矢はブレイクすると百田をコーナーに押し込んで拳で百田の目をえぐっていくと百田はリングアウトし、たっぷりと間をとってからリングイン。
百田はリングに上がるとチョップで攻め込んでいくが、大矢は百田の股間を蹴り上げ、首投げから両の拳で百田の側頭部をグリグリと痛めつけ、スリーパー、逆片エビ固めと続けていくが、ブレイクした百田がリングアウトしてしっかり間をとってからリングイン。
百田がリングに上がると大矢がハンマーパンチ、ボディブロー、顔面かきむしりと痛めつけてからボディスラム。2発目を狙ったところで百田がバックドロップで叩きつけ、ヘッドバッドからチョップ連打でコーナーに押し込み、さらに串刺しチョップを連打。さらにヘッドバッドを放っていくが、大矢はこれをキャッチしてDDT。さらに逆エビ固めを狙うが百田が嫌がってロープにすがりつくと引き剥がしてヘッドバッド。百田もヘッドバッドで応戦して大矢をダウンさせるが、百田がフォールに入ったところでフルタイムドローのゴングが鳴った。
第2試合
久々に登場するキング・リー、14年ぶりに登場するタイガー・エンペラー、WRESTLE-1のクルーザー級トーナメント優勝を果たすなど現在も最前線で活躍するヒートがタッグを結成して東京愚連隊と対峙する試合。
愚連隊側が握手を求め、マスクマンたちがこれに応じると案の定愚連隊が奇襲。
リーへ集中攻撃を仕掛けるが、リーは論外とFUJITAをダブルのドロップキックで吹き飛ばすと、MAZADAの手4つをいなして巴投げ、風車式バックブリーカーを切り返してのアームドラッグと翻弄し、フォアアームでMAZADAを撃退。
エンペラーとFUJITAの対面となると、エンペラーがリストの取り合いで翻弄し、水面蹴りからFUJITAの風車式バックブリーカーを着地してのローリングソバット。ヒートにタッチ。
ヒートはFUJITAに敵意を剥き出しにし、「ミノル~!」と名前を呼びながらヘッドバッド、ドロップキック、ブレーンバスター、ダブルニードロップと連撃し、リー、エンペラーとともにトレイン攻撃。さらにヒートがハイキックを叩き込んでからロープに飛ぶが、論外がエプロンからキックを見舞い、MAZADAとともに鉄柱を使った股間攻撃。さらに論外のキャメルクラッチにMAZADAがスライディングキックを合わせるおなじみの連携から論外がバズソーキック、十字架固めからのジャーべへ入り、MAZADAとともにサンドイッチドロップキック。さらに2人でヒートをロープに振っていくが、ヒートはダブルのドロップキックで2人まとめて蹴散らすとふたたびFUJITAと対峙。
ヒートは「俺はミノルって名前のやつが大嫌いなんだ!」とFUJITAこと藤田ミノルへミサイルキック。エンペラーにタッチ。
エンペラーはビットから串刺しジャンピングニー、ファンネルと続けエンドレス・ワルツを狙うが、FUJITAがキックアウトするとタイガードライバーを狙う。これを振り払ったFUJITAがスピアーを突き刺しSAYONARAを狙うが、エンペラーが着地してトラースキックから掌底。続けてアクシズで叩きつける。
リーとMAZADAの対面となると、リーが払い腰、背負投げと続けソバット。さらにロープに飛ぶが、MAZADAはマンハッタンドロップで迎え撃ってからのラリアット。ここで愚連隊の面々が飛び込んできてトレイン攻撃からFUJITAがダイビングボディプレス。しかしここでヒートとエンペラーがカットに入り、FUJITAと論外をそれぞれ場外に放り出して同時のプランチャ。リーもMAZADAへトペ・スイシーダで飛んでいき、リングに戻して掌底からウラカン・ラナ。これをカットされるとコーナートップからムーンサルト・プレスを投下して3カウントを奪った。
第3試合
高岩と吉江でゴングが鳴ると、ロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックルでのぶつかり合いと力比べ。これに打ち勝った吉江がショルダータックルでなぎ倒すと高岩は大谷にタッチ。
大谷は吉江をロックアップからロープに押し込み、離れ際に張り手。これに怒った吉江が張り手で返し、大谷もエルボーで応戦。さらにビッグブートを連打して行くが、ロープへ飛んだところへ吉江がカウンターのショルダータックル。続けてボディプレスを放つが、大谷はギリギリで回避し、高岩にタッチ。
高岩は吉江をボディスラムで上げようとするが吉江の巨体は上がらず、吉江が逆にボディスラムで叩きつけてヒロにタッチ。
ヒロは高岩にギロチンドロップからチンクラッシャー、さらに高岩の足に狙いを定めて膝裏に執拗にストンピング。さらにヒザへのエルボードロップ、ボディプレスを見舞ってからレッグロックも、高岩はなんとかロープブレイク。
吉江に代わり、吉江が高岩をコーナーに振って串刺しヒップアタック、串刺しボディスプラッシュと畳み掛けボディスラムを狙うが、今度は高岩が耐えて吉江の巨体をボディスラムで投げきってみせると大谷にタッチ。
大谷は吉江をコーナーに振って顔面ウォッシュ。観客の声援に応えて2度、3度と見舞っていき、さらに別のコーナーに振ってもう一発を狙うが、吉江が振り返して串刺しボディスプラッシュ。さらにボディスラムを狙うが、大谷が水面蹴りで倒すと両者タッチへ。
高岩は突っ込んでくるヒロをそのままラリアットで迎撃すると、デスバレーボムを狙う。吉江が救出に来るとヒロを解放し、吉江を担いでデスバレーボムで撃退。高岩と大谷はヒロへトレイン攻撃を見舞い、高岩がパワーボムを狙っていくが、ここで吉江が突っ込んできてラリアット。さらにヒロがセントーンで押しつぶす。
最後は吉江がコーナートップからのダイビングボディプレス、続けてヒロがセカンドロープからのダイビングセントーンを見舞うと高岩も肩を上げられず3カウント。
第4試合
平成維震軍とみちのくマスターズが対峙するこの試合、サスケは入場するなり巨大な気を練り始めるが、越中に無視されると東郷が先発へ。
越中は東郷をロックアップでロープに押し込み、ショルダータックル合戦からカウンターのヒップアタック。さらにチンロックからのヒップバッドを見舞って青柳にタッチ。東郷も脱出してHANZOにタッチ。
青柳はローキックでHANZOの足にダメージを与えてからコーナーに振っていくが、HANZOはコーナーに飛び乗って逆立ち。青柳が突っ込んでくるとひらりと身をかわして着地するが、青柳がミドルキックで追撃してから浴びせ蹴り。さらにミドルキックを放っていくが、HANZOはこれをキャッチしてドラゴンスクリュー。さらに青柳のヒザを足で挟んでから旋回式ニードロップ。続けて逆エビ固めに入るが位置が悪く青柳はすぐにブレイク。
サスケとAKIRAの対面となると、サスケが「コォォォ……」と気を練っていくが、AKIRAはかまわずショルダータックルで吹き飛ばす。しかしサスケは座禅の形で跳ね起きて心頭滅却。AKIRAは不思議そうに何度もサスケを蹴り飛ばし、そのたびにサスケは起き上がり小法師のように復帰。AKIRAが突っ込んでくるとサスケはアームドラッグで反撃するが、AKIRAもドロップキックでやり返し、両者タッチ。
彰俊と人生の対面となると、彰俊がショルダータックルで打ち勝つものの、人生は彰俊の追撃を側転でひらりとかわし、リストを取って拝み渡りを狙う。これを維震軍が総出で妨害し、全員入り乱れた場外戦へ。人生は彰俊をリングに上げるとサスケにタッチ。
サスケは彰俊にアキレス腱固めも、これを抜け出した彰俊が滞空ブレーンバスター。越中にタッチ。
越中はサスケに河津落としからチンロック。ここでAKIRAにタッチしてダブルのショルダータックルからAKIRAがサスケのヒザをロープに引っ掛けて雷電ドロップ。続けて青柳に代わるとミドルキックを連打。代わる越中はヒップバッドからコーナーに振って串刺しヒップアタックを狙うが、サスケがブートでカウンターすると人生にタッチ。
人生はスワンダイブ式のダイビングブレーンチョップからダイビングショルダー。続けて越中の腕を取って拝み渡りからダイビングブレーンチョップを放つが越中はこれをガードするとブレーンバスター。両者タッチ。
東郷と彰俊の対面となると、彰俊のラリアットをかわした東郷がドロップキック。しかし彰俊は倒れず両手を広げて挑発し、東郷がチョップを打ち込んできても余裕をアピールしながら一歩ずつ前に詰めていく。彰俊がチョップで反撃したところを再びのドロップキックで倒した東郷は彰俊のブレーンバスターを切り返してクロスフェイスへ。これをブレイクされるとペディグリーを狙うが、振り払った彰俊が浴びせ蹴り。AKIRAにタッチ。
AKIRAは東郷に延髄斬りを見舞ってから組み付いていくが、東郷が素早くDDTで切り返してHANZOにタッチ。
HANZOは突っ込んでくるAKIRAに絡みついてスクールボーイ、ラ・マヒストラルと続け、カットに来た彰俊もまとめて2人をドロップキックで場外へ吹き飛ばしてプランチャ。ここで越中がエプロンを駆けて場外へのミサイルヒップで突っ込んでいくと、続けてサスケがコーナートップから場外へのセントーンアトミコ。
サスケがAKIRAをリングに戻すと、人生が曼荼羅捻り、東郷がペディグリー、HANZOがダイビングボディプレスと連撃していくが、維震軍が総出でカット。今度はHANZOが一人で集中砲火を浴び、青柳が浴びせ蹴り、彰俊がデスクローク、越中がミサイルヒップ、最後はAKIRAがムササビプレスでHANZOから3カウント。
第5試合
まず蝶野が入場し、観衆に向けてマイクで語りかける。
蝶野「ガッデーム!アイ・アム・チョーノ!おうお前ら!よくもぬけぬけと今日出てきたなァ!おい、今日は気をつけてもらいたいことがいくつかある。まず、これから出てくるメインイベント、ジジイ2人だ!よーく覚悟しておけ!それからお前らも同じように年取ってんだ。分かるか?!声援は小さく!年寄りをあんまり刺激すんじゃねーぞオラ!今日MASTERS開催、無謀かなと思いましたけど、武藤敬司に心からお礼申し上げます。今日はたくさんのゲストが控えているということです。メインイベント、是非小さな声で声援よろしくお願いします!(観衆が大きな声で歓声を上げる)」
蝶野がロープを上げて武藤、Jをリングに招き入れ、3人で記念撮影。
Jと藤波でゴングが鳴ると、リストの取り合いからハンマーロックの取り合い。これを制したJがハンマーパンチ連打からショルダータックルで吹き飛ばし、両者タッチ。
武藤と藤原の対面となると、手4つから腕を取り合い、武藤がグラウンドに引き込んでアームロック。そのまま武藤がマウントを取ろうとすると藤原が下から腕を取って裏十字狙いからチキンウイングアームロックに入るも、これはJがカット。藤原は再びチキンウイングアームロックに捕らえ、武藤が足をロープにかけるも藤原はブレイクせず。セコンドの蝶野がエプロンまで駆け寄ってレフリーに抗議する。
ブレイクした武藤は藤原をエプロンに蹴り出し、コーナーに藤原の額を思い切りぶつけるが、藤原はケロリ。さらには金具のカバーを外してむき出しの金具にゴンゴンと自らの頭をぶつけ、藤原の額からは血が流れ出す。これに怖気づいた武藤は場外に逃れ「血ぃ出てるよ!」とレフリーに抗議。藤波が心配そうに藤原に駆け寄るが、藤原は自らの血を舐め取って見せニヤリと笑う。藤原は流血した頭で武藤にヘッドバッドを見舞っていき、吹き飛んだ武藤がJにタッチ。藤原も藤波につなぐ。
藤波はJとロックアップで組み合い、Jの腕をロープにからめてアームロックで痛めつけ、解放されたJは武藤にタッチ。
武藤と藤波はロックアップで組み合い、武藤がショルダータックルで倒してフラッシングエルボー、STF、ドラゴンスクリューからの足4の字固めと藤波を相手にドラゴン殺法。藤波がブレイクすると武藤はさらにドラゴンスクリューを狙うが、これを振り払った藤波が藤原にタッチ。
藤原は武藤にヘッドバッド、一本足頭突きを見舞っていき、武藤が倒れるとスタンド式のアキレス腱固めへ。Jがカットしてタッチを受けると、藤原はJに一本足頭突きを連打して藤波にタッチ。
藤波はJにドラゴンスクリューからの足4の字固め。これを武藤がカットすると藤原が武藤をフジワラアームバーで捕らえて動きを封じてしまう。ここで藤波がJをドラゴンスリーパーで捕らえ、ここで試合は終わりかと思われたが、ここで蝶野がリングに飛び込んでくるとレフリーを蹴り飛ばし、藤原&藤波に一撃入れて双方をカット。
そして藤波を押さえつけて武藤を鼓舞すると、武藤が藤波にシャイニング・ウィザード。さらにJが藤波を押さえつけ、蝶野がケンカキックを放つが、藤波が回避したためJに誤爆。ここで藤原が武藤を一本足頭突きで蹴散らし、藤波がドラゴンスリーパーでJからギブアップを奪った。
蝶野の誤爆によって敗れてしまったJは蝶野へ不満を顕にし、リングから蝶野を放り出して荒々しく去っていった。
燃える闘魂60周年メモリアルセレモニー
まずは猪木が入場し、コールを受けてリング中央のイスに着席。
そして、武藤敬司、蝶野正洋、越中詩郎、AKIRA、藤原喜明、藤波辰爾、木村健悟、前田日明、木戸修、長州力の順に入場してそれぞれ猪木へメッセージを贈る。
武藤「猪木会長、デビュー60年、そして喜寿!おめでとうございます!世の中コロナで非常にこう、騒いでいる最中、MASTERSのリングにご来場ありがとうございます!今暗くなりかけている日本に、一発また活を入れてください!今日はありがとうございました!」
蝶野「ガッデーム!猪木会長!60周年おめでとうございます!今日はたくさんの先輩たちが駆けつけますんで、私は手短に。本当におめでとうございます!これからもよろしくお願いします!」
(蝶野がヒロにマイクを向けるが、ヒロは遠慮)
越中「猪木会長、60周年おめでとうございます!以上です!」
AKIRA「60周年おめでとうございます!暗い日本をまだまだ明るく照らしてください!よろしくお願いします!」
藤原「60周年おめでとうございます!」
藤波「猪木会長、60周年おめでとうございます!これからも我々に元気を与えるように頑張ってください!」
木村「猪木さん、喜寿、そして60周年おめでとうございます!これからも私達のために1日でも長く人生元気に長く頑張っていただきたいと思います。おめでとうございます!」
前田「猪木さん!今日は喜寿の年で、ブラジルから日本に戻ってきて60年!自分たちから見ると猪木さんは本当に50代、60代、70代、選手が終わっても毎年毎年各年代ごとに自分たち後輩・弟子を驚かせてくれます。これからもこの先、もう1回、もう2回、もう3回!もっと驚かせてほしいですね。本当に期待してます!」
木戸「60周年おめでとうございます!これからも身体に気をつけて元気でいてください」
長州「会長、おめでとうございます!今日はですね、武藤と蝶野が是非闘魂ビンタを入れてくださいって、伝えてくださいって言われてるんで(笑)先輩としてよろしくお願いします(笑)」
全員分の挨拶が終わると、猪木がマイクを取ってファンに挨拶を行った。
猪木「元気ですかーッ!元気があれば何でも出来る。元気を売り物にしてきましたけど、ちょっと元気を売り物にしたのは失敗だったな(笑)今日は皆さんが集まってくれて、ここに来る途中色んなことを考えました。武藤のやつ、俺を乗っけやがったなって(笑)60周年って俺関係ねえのにさ(笑)でもこうやって熱い声援を貰ったら、誠にプロレスのリングに人がいるってことは素晴らしいことだと思います。さっき前田日明が『まだまだ世間を騒がせてください』って一言がありましたけど、まあちょっとだけね、ホント短いから。今世界をひっくり返すような、まさに日本から発信する、世界のゴミを俺がきれいにしてやるっていうね。プラズマっていうね、今これに燃えて。ホントは去年2ヶ月半病院に入院してまして。『あぁ、もうどうしようかな』と思っていたときにこれに出会いました。新たに燃える闘魂が火が点きましたんでね。……なにやればいいんですか?」
観衆から「ビンタ!」の声が上がると、長州がおどけた様子で武藤を連れてきて羽交い締めにし、「会長、思い切りお願いします!(笑)」と闘魂ビンタを要求。
猪木は「やっぱり世の中に一番必要なのはビンタかもしれない(笑)世の中を元気にしようということで。行くぞッ!」と武藤に闘魂ビンタ。さらに蝶野も連れてきて羽交い締めにすると蝶野は恐る恐るサングラスを外し「会長、軽くお願いします!」と懇願するも、猪木はこれを笑い飛ばして蝶野に思い切り闘魂ビンタ。
さらにここで観衆から大・長州コールが沸き起こると、今度は武藤と蝶野が嬉々として長州を押さえつけ、猪木は「前にも言ったけど一叩き100万円なんだよ?(笑)まあ金のことはいいか。日本を元気にしようという思いを持って。行くぞッ!」と叫び、長州は「はいっ!」と叫びながら闘魂ビンタを受け笑顔。
ここで大・前田コールが沸き起こり、前田が笑顔で前に進み出てくると猪木は「前田やるのか。お前も変わったなあ(笑)よし、元気で行こうな!行くぞッ!」と叫び、前田も「はいっ!」と返事をして笑顔で闘魂ビンタを受ける。
ここでさらにドラゴンコールが起きるが、進行の都合上か藤波は観衆をなだめてビンタを受けずに終わった。
猪木「プロレスが戦後、力道山という師匠が登場して、あの敗戦の中で元気を頂いて、我々もその中のひとりで、プロレスの道に入ることになりました。これからもプロレスがね、もっともっと世界に向けて発信して、そして世界の人達に勇気と希望を。そんな思いを込めまして……例のやつでいいのかな?それじゃあ行きましょう!思い切り。俺はもう『1!2!3!ダー!』で飯食ってんだから(笑)それじゃあ行きますよ。ご唱和を。行くぞっ!1!2!3!ダァーッ!」
<大会総括>
武藤敬司
「(セレモニーは)本当に丸投げだよ。ただ、なんか、いやなんか本当に嬉しいと言うか、なんか知らないけど、感激したと言うか。うん。まあここ2,3日追い詰められてたからさ。最後、猪木さんにビンタ貰って嬉しかったっすわ」
――闘魂ビンタは長州さんにけしかけられた感じでした
「まあまあ。あれはもうホントに投げっぱなしだからねアレは。ある意味長州さんにも感謝してますよ。皆さんもう藤原さん、藤波さんもホントにみんな頼もしい、立派な先輩方ですよ」
――錚々たるメンバーがリング上に集いました
「今回ね、もしMASTERSをやっとかなかったらね、多分1人欠けるかもしれないから(笑)だから必死でやったんだよ。ホントは坂口さんも来る予定だったんだけど、新日本がああいう感じだし。まあ坂口さんもきっと断腸の思いだったと思います」
――猪木さんからのメッセージについては
「ゴミを蹴散らすプラズマだっけな?やっぱり未だに夢を追いかけてるあの精神を言うか、まあまあ、偉大な師匠のその背中は本当に勉強になりますよ」
――今回メモリアルのセレモニーをやったかいがあった?
「そうっすね。だって、今のこの現時点だからこそこれだけの人が集まってくれて。本当にね、次MASTERSってどうなるか分からないから。ホントに。そういう意味で本当に感無量なんで。終わることが出来て」
――今回コロナウイルス問題がある中で大会の開催については迷いがあった?
「いや今の時点は、まあまあまあ、まだ自己満足のなかで良かったって思ってる。世間のアレってのはあとから来ることであって。うん。まあそればっかりは俺の中でコントロール出来ない、それに対して対応していくしか無いですよね」
――多少キャンセルはあったと思います
「多少じゃないよ!たくさんあったよ!た~くさんあったよ!」
――それでもこれだけの観衆が駆けつけました
「ありがたいことですねえ」
――武藤選手にとってアントニオ猪木という人間はどういう存在ですか
「いやぁ~やっぱ、遠い人、偉大な人ですよね。ホント、うん。まあまあ、まあ、師匠ですよ。マネ出来ないけどね。マネは出来ないけど参考にしながら武藤流にアレンジして追いかけていきたいと思ってますね」
――ここ2,3日追い詰められてたというのはコロナウイルス問題で?
「そうっすね、そうっすね。はい」
――大会の中止や自粛は他団体では行っていますが、そういったことも頭をよぎった?
「いや、もちろん思いましたよ。ただもうジェフは来日してるし、今更どうしていいものなのか、自分の中でまとまらなかったというか、もうやるしかないなと。今の時点ではホントにやってよかったって思ってます。今の時点はね」
――まるで最終回のような大会でした
「一見これが最終回に見えるけどね(笑)まだまだ、まだまだ行きますよ!(笑)最終回っつーか、パート2、第二章が始まるから(笑)」