高橋ヒロムがIWGPジュニア王座を奪取しプロレス愛を叫ぶ!「プロレスはすげぇ危険なスポーツだ。でもそれ以上にすんげぇ楽しいスポーツなんだよ!」
4日、東京都・東京ドームにて新日本プロレス『バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』が行われ、高橋ヒロムがウィル・オスプレイからIWGPジュニアヘビー級王座を奪取した。
高橋ヒロムは新日本プロレスのジュニアヘビー級戦線の中心人物として活躍していたが、2018年6月にBEST OF THE SUPER Jr.で優勝を果たした翌月に首を負傷し長期欠場となってしまう。
昨年12月に復帰を果たしたヒロムはIWGPジュニアヘビー級王者であるウィル・オスプレイへ東京ドーム大会での王座戦を要求。ヒロムは欠場していた1年4ヶ月の間のオスプレイの活躍を「この欠場期間の間、唯一俺を焦らせてくれた。パワー、スピード、テクニック、跳躍力、バランス、一個も勝てるところがない!」と絶賛。オスプレイもヒロムの復帰を喜び、快気祝いとしてヒロムが持つ猫のぬいぐるみであるダリルと趣を同じくするブタのぬいぐるみ“パーシー”を贈るなどして友情を深め、正々堂々の闘いを誓って決戦の日を迎えていた。
試合は序盤からスピーディなコルバタ系の技やテクニカルなキックの応酬となる現在の新日本プロレスジュニアを象徴するかのような戦いとなり、オスプレイが空中戦を仕掛けていくとヒロムが空中でキャッチしてパワーボムで叩きつける切り返しを見せるなど両者持ち味を生かしたファイトを展開。
終盤にはオスプレイがその場飛びスパニッシュフライからヒドゥン・ブレイドを叩き込みストームブレイカーを狙っていくが、ヒロムはこれをカナディアンデストロイヤーで切り返し、ダイナマイトプランジャーから新技のTIME BOMB IIで叩きつけて3カウント。ヒロムが悲願の王座奪還を果たした。
試合後、歓喜の雄叫びを上げながらインタビュールームに現れたヒロムは「オスプレイ、お前は間違いなく最強だ!お前と一生ジュニアとしてやり合いたい!当分やりたくないけど、ありがとう。オスプレイ、いつでもこのベルトに挑戦する権利、お前は持ってるよ。当分やりたくないけどね。少なくとも半年は勘弁してくれオスプレイ。まあ、やりたいなら構わないけど」とオスプレイを讃える。
そして、一転して真剣な表情となり「プロレスはすげえ危険なスポーツだと思ってる。プロレスラーの俺が言うのはおかしいことか?いや、プロレスラーの俺だからこうやってハッキリ言えんだろ?誤魔化すんじゃねーぞ。ちゃんと書けよ?。実際俺は首の骨を折ってるからなあ。プロレスはすげぇ危険なスポーツだ。でもそれ以上にすんげぇ楽しいスポーツなんだよ!危険なのは分かってる。デビューする前から分かってる。デビューしたあとももちろん理解してる!だからって誤魔化すんじゃねープロレスは危険だぁ!でも!それ以上にメチャクチャ楽しいんだ!」と、復帰を果たすことが出来た喜びとプロレスに対する熱い熱い想いを語った。
ヒロムのコメントが終わると記者たちが一斉にインタビュールームから退出していき、彼らとすれ違う形でコメント会場に入ってきたオスプレイは「ベルトのない俺から聞くことはなにもないってことかい。ありがとよ!」と記者陣の背中に向けて吐き捨てる。
そして「何を言うべきか全くわからない。俺は負けた。IWGPジュニアのベルトを失った。もしかしたら仕方のないことかもしれないけど、失いたくないものだった。楽に理解できることではない。俺は今何をすればいいんだろう……」と失意のままふらふらと去っていった。