【試合詳細】12・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 【バンタム級】朝倉海vsマネル・ケイプ 那須川天心vs江幡塁 【女子スーパーアトム級】浜崎朱加vsハム・ソヒ ジェイク・ヒューンvs石井慧 朝倉未来vsジョン・マカパ 【ライト級GP決勝】トフィック・ムサエフvsパトリッキー・“ピットブル”・フレイレ

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『RIZIN.20』
日程:2019年12月31日(火)
開始:15:00
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:29,315人

▼RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 ライト級トーナメント Semi Final  RIZIN MMAトーナメントルール : 5分 3R(71.0kg)
●ジョニー・ケース
1R 2分47秒 グラウンドパンチ→TKO(レフリーストップ)
○トフィック・ムサエフ
※トフィック・ムサエフが決勝戦進出

▼RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 ライト級トーナメント Semi Final RIZIN MMAトーナメントルール : 5分 3R(71.0kg)
●ルイス・グスタボ
1R 0分28秒 グラウンドキック→KO(レフリーストップ)
○パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ
※パトリッキー・“ピットブル”・フレイレが決勝戦進出

▼スペシャルワンマッチ RIZIN女子MMAルール : 5分 3R(49.0kg)
○山本美憂
3R 判定(3-0)
●アム・ザ・ロケット

▼スペシャルワンマッチ RIZIN キックボクシングルール : 3分 3R(62.0kg)
○白鳥大珠
2R TKO(負傷によるレフリーストップ)
●大雅

▼RIZIN×BELLATOR対抗戦 RIZIN MMAルール : 5分 3R(61.2kg)※肘あり
●元谷友貴
1R 1分37秒 フロントチョーク→タップアウト
○パトリック・ミックス

▼スペシャルワンマッチ RIZIN MMAルール : 5分 3R(105.0kg)※肘あり
○ジェイク・ヒューン
1R グラウンドパンチ→TKO(レフリーストップ)
●石井慧

▼スペシャルワンマッチ RIZIN MMAルール : 5分 3R(61.0kg)※肘あり
●石渡伸太郎
3R 判定 1-2
○扇久保博正

▼スペシャルワンマッチ RIZIN MMAルール : 5分 3R(93.0kg)※肘あり
●ビタリー・シュメトフ
2R 0分58秒 グラウンドパンチ→タップアウト
○シモン・ビヨン

▼ライトヘビー級タイトルマッチ RIZIN MMAルール : 5分 3R(93.0kg)※肘あり
【王者】○イリー・プロハースカ
1R 1分55秒 スタンドパンチ→KO
【挑戦者】●C.B.ダラウェイ
※イリー・プロハースカが王座を防衛

▼RIZIN FIGHTING WORLD GP 2019 ライト級トーナメント Final
○トフィック・ムサエフ
3R 判定(3-0)
●パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ
※トフィック・ムサエフがライト級GP優勝

▼スペシャルワンマッチ RIZIN女子MMAルール : 5分 3R(50.8kg)※肘あり
●リンジー・ヴァンザント
3R 4分42秒 グラウンドパンチ→TKO(コーナーストップ)
○RENA

▼RIZIN×BELLATOR対抗戦 RIZIN MMAルール : 5分 3R(66.0kg)※肘あり
○朝倉未来
3R 判定(3-0)
●ジョン・マカパ

▼女子スーパーアトム級タイトルマッチ RIZIN女子MMAルール : 5分 3R(49.0kg)※肘あり
【王者】●浜崎朱加
3R 判定(1-2)
【挑戦者】○ハム・ソヒ
※浜崎朱加が防衛に失敗。ハム・ソヒが新王者となる

▼スペシャルワンマッチ RIZIN キックボクシング特別ルール : 3分 3R / 延長1R(56.0kg)
○那須川天心
1R 2分46秒 TKO→3ノックダウン
●江幡塁

▼バンタム級タイトルマッチ RIZIN MMAルール : 5分 3R(61.0kg)※肘あり
●朝倉海
2R 0分38秒 グラウンドパンチ→TKO(レフリーストップ)
○マネル・ケイプ
※マネル・ケイプが新王者となる

天心が新必殺技を解禁し江幡塁に1RKO勝利!ケイプが朝倉海を倒し新王者へ!RENAがMSGでのリベンジ成功!石井慧が凱旋も1RTKO負け

第1試合


 ケースがローで牽制し、ジャブで距離を見るがムサエフもジャブ。ケースがローからミドルも、ムサエフはキャッチしローを打ち込む。前蹴りが交差し、ケースのローにムサエフがジャブを合わせていく。
 ムサエフがミドルからロー。さらに左フックもケースはスウェーで避けてミドルを打ちこむ。ケースの左ジャブが顔面を捕らえるが、ムサエフもすぐに打ち返し、パンチが交差するがお互いこれは避けていく。ケースのフックが掠るとムサエフが大振りフック。これはケースが避けて距離を取る。ケースの大ぶりフックが捕らえるが、ムサエフが大ぶりの左フックを叩き込むとケースはたたらを踏みコーナーにもたれかかる。ムサエフは走り込んで飛び膝蹴りも、これをキャッチしたケースがボディスラムからグラウンドで攻めようとするが、これを抜けたムサエフが再度左フックでふらつかせると、コーナーを背にしたケースにラッシュを仕掛けKO勝利。

 ムサエフが決勝へと駒を進めた。

<試合後コメント>

ジョニー・ケース
――試合を終えての感想は
「本当に残念です。今日自分にとってのベストファイトが出来ればと思ったが、最初ちょっとやられてしまった」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「もちろん印象としては大きく変わっていません。準決勝に出てくる選手なので素晴らしい選手なのは分かっていました。いろいろな技を持っているし、経験もある。自分のファイターとしての思いからすると彼に勝てるチャンスが有るのかなとは思う。今日は彼が上回ったので、彼に敬意を表したい」

――今後の展望は
「今回がRIZINとの契約で最後の試合だったので、フリーエージェントとなるが、これから戻ってこられるなら是非また戻ってきたい」

――敗因はなんだったと思いますか
「まず最初倒れたパンチは自分のジャブにオーバーハンドの右が入って倒れてしまった。次はヒザなりサッカーボールキックが来ると思ったがグラウンドになり、絡んでいくことが出来たが、彼も素早く立ち上がって離れた。そこから自分の記憶にはないが、いいパンチが入って倒れてしまった。記憶がないからやられたという意識がないが、セコンドからはそうだったと言われている」

――パンチの威力は想像以上だった?
「特に強さではなくて、自分としてはパンチは見えていた。でも当たってしまった。見えなくて当たってしまうものも痛みは一緒。見えていたか見えていないかの違いしか無い」

――ライト級GPを振り返っていかがですか
「今年1年を振り返って、去年の年末から5回戦って4勝1敗。今日負けて悔しくて仕方ないが、RIZINで自分の成長を実感できた。悔しいけど、今後また成長していくしか無いと思っている」

――アメリカと日本のルールどちらが好みか
「圧倒的に日本のルールがいいと思う。プラス、ヒジを使える試合が最高だ。北岡選手と戦ったときのようなものが好きだ。」

――アメリカと日本のファンの違いで感じることは
「比べ物にならないくらい日本のファンが素晴らしい。アメリカのファンは勝ち負けとか人気しか気にしないが、日本のファンはMMAの歴史、MMA自体への豊富な知識も持っていて試合の中身も見てくれる。自分は世界中を見てきたが、日本のファンが最高だと思う」

――キャリア最高の1年だったと思うが今年は何が変わったか
「13年間戦ってきているが、常に進歩していく必要があると今年は気付いた。今までの中でも1年で最多の試合数をこなしたし、常に練習している状態をキープした。若い頃は試合まで3、4ヶ月空いたら練習を休んで遊びに行ったりしていたが、今年は毎日練習して人生の毎日を楽しんで戦ってきた。RIZINでこのように戦えて最高だし。日本のファンも増えたし、素晴らしい1年だった。人間として、ファイターとして大きく成長できた1年だったと思います」

――2020年どのような年にしたいか
「もちろんRIZINに残れればいいし、準決勝で負けてしまったムサエフと再戦して勝利し、このあと行われる決勝戦の勝者に名乗りを上げたい」

――実業家としても色々活動しているが、今日負けたことでそちらの方に力を注いでいく?
「今日の負けは本当に悔しいが、更に自分のやる気が湧いてきた。ただ、地元のアイオワの方でも若いファイターを育てる事業をしているし、彼らを育ててビッグネームにしていきたい。また、今年はガールフレンドが自分のキャリアを犠牲にして自分を支えてくれた。彼女も来年3月に試合があるからサポートしたいし、自分の努力も続けていきたい」

――今日の決勝戦でどちらが勝つと思いますか
「素晴らしい戦いになることは分かっているが、自分としてはどちらが勝っても関係ない。彼らに対する敬意がないというわけではなく、両方とも頑張って欲しい。自分としてはそういう気持ちだ」

第2試合


 ルイスは拳を合わせずに試合開始。
 フレイレが前に出ていき、ルイスのローキックにワンツーを合わせて飛び膝。ロープを背にガードを上げたルイスにワンツー。ガードの隙間から再度ワンツーを叩き込み倒すと、下から蹴りあげるルイスにサッカーボールキックからワンツー。コーナーに逃れたルイスにワンツーの追撃からサッカーボールキックを顔面に叩き込み、レフェリーが割って入り試合を止めた。

<試合後コメント>

ルイス・グスタボ
――試合を終えての感想は
「残念ながら良い1日ではありませんでした。自分の立てたプラン通りに行かず残念な結果になりました」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「先程話したとおり、自分にとって最悪な1日。プランが実行できなくて悔しいの一言です。相手について話すことはありません」

――今後の展望は
「今日の結果は非常に残念だが、自分のキャリアプランの中では大きな影響はありません。次の試合に向けて一生懸命取り組んでいきたいと思います」

――ファーストコンタクトのパンチで油断したということはありますか
「さっきも言ったとおり。ただただ最悪の1日でした。それだけです」

――今日の試合は残念でしたが、次の試合に向けての財産になりましたか
「負けてしまったけど、負ける日もあれば勝てる日もある。自分はまだ若いしこれからも日本で戦っていきたい。そのための準備をしていこうと思います」

第3試合


 美憂がリングを周り距離を取るが、アムがローで動きを止めると美優のジャブのフェイントをかわしながらコツコツとローを打ち込んでいく。
 アムのローに美憂がジャブを合わせ前に出ようとするがダメージがあり前に出れず。アムが右ハイキックから前に出るが、美優が体勢を変えてパンチ。アムも首相撲からパンチの打ち合いになるが、美憂が腰を掴んでロープに押し込みテイクダウンを奪うとガードポジションから鉄槌。アムは美憂の頭を抱えてコツコツパンチを打ち込んでいくが、美憂も頭を上げて鉄槌。ブレイクしスタンドへ。
 アムがローからワンツーも山本は下がって避け、自分の距離のままリングを周り、アムがミドルから前に出るがここで1R終了。 

 2R、山本がアムのワンツージャブをかいくぐってタックルからテイクダウンを奪う。ハーフガードからコツコツ鉄槌を落とし、アムはガードポジションに戻し美憂の頭を抱える。
 美憂は鉄槌から立ち上がりスタンドへ。
 アムはローで様子を見ていくが、美優は打ち終わりにストレートを合わせていく。そのままコーナーに押し込みパンチのラッシュから投げようとするが、耐えたアムをコーナーに押し込みボディブロー連打。アムが腕を掴むと膝蹴りから足を刈ってテイクダウンを奪いガードポジションから鉄槌を落としていく。ラスト15秒で美憂は立ち上がりボディを踏みつけたところで2R終了。

 3R、アムがフックで牽制し、前に出ようとした美憂に前蹴り。アムはローからミドルも美憂がワンツーからジャブ。アムが大ぶりフックから再度フックも、美優はかいくぐりタックルでテイクダウンを奪うとガードポジションから鉄槌連打。美憂はガードポジションからアムの腕を足ではさみ顔面にパンチを連打も、アムは腕を抜いて嫌がると美憂は顔面に膝と肘のサンドイッチ。アムはなんとかガードポジションに戻すが、美憂は構わず鉄槌を落としていき、立ち上がり鉄槌連打からサッカーボールキック。
 スタンドへ戻り、ジャブをかいくぐってタックルから首投げで倒しサイドポジションからボディと顔面に膝を連打。逃れようとしたアムに腕ひしぎを仕掛けるが、伸ばし切る前に3R終了。

 判定3-0で美憂の勝利となった。

美憂「こんばんは、今日は大晦日の忙しい中足を運んでいただきありがとうございました。もう前回の負けがとても悔しくて、これまで色んな方の力を借りて、ここまで来ました。ボクシングの長谷川穂積さん、いろんな方にお世話になって、ありがとうございます。コーチ家族本当にありがとう。サンキューアイラブユーソーマッチハッピーニューイヤー。これからいっぱい魅せてやるんで応援よろしくお願いします。サンキュー!」

<試合後コメント>

山本美憂
――試合を終えての感想は
「やっぱり前回負けてたので、その負けが続かなくてよかったと思っています」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「もうちょっと蹴りが来ると思っていたので、1Rはそれにパンチを合わせていこう合わせていこうって固くなりすぎて、見すぎたなと。立技で私は行きたくて、でも前に出られなかったのが悔しい。グラウンドは今までの選手の中で一番忙しくて、次から次へと色んな所から手が入ってくるから、集中しないと極められるという危機感はありました」

――今後の展望は
「私は1戦1戦目の前の試合を勝つだけです。あとから色々付いてくると思います」

――今年4月から始まって、7月には勝利、次には負けてしまった。1年を振り返って
「本当に素晴らしい1年だったと思っています。残念ながら家族を亡くしてしまったが、それ以外は素晴らしかった」

――22歳年下の相手だったことについて
「たしかに22歳下ということで自分として驚いたが、試合後に『オカアサン』と呼ばれたりしてとても微笑ましかったですし、そうした選手に勝てたことは良かった。グラップリングも良かったので、いい試合が出来たと思っている」

――MMA選手として今年は進化できたと思う?
「本当に満足しています。29日にはチームメイトが勝っているんで、私にプレッシャーはあったけど、勝てて本当に良かったと思っています」

――判定勝ちだったが、一本取りたかった?それとも計画通りの勝利?
「ファイトプランはこうではなかったんですけど、蹴りに合わせていくっていうプランだったんですけど、まあ全てが思い通りに行くわけではないので。終わってからのコーチ陣の反省会がすごく厳しかったです(笑)ずーっと!ずっと!『ああすればよかった、こうすればよかった』って(笑)1つ1つ勉強ですね。すべての試合が私の勉強になっています」

――KRAZY BEEであい選手、ジョンタック選手、矢地選手が勝って、ご自身も勝利した
「最後の自分にプレッシャーはあったけど、力強くKRAZY BEEとして一年を終われてよかったと思います」

――3R、もう少しで決められた場面で試合が終わった
「後ろにいるコーチ含めてそこを言われました。試合中もセコンドから『キムラキムラ!』と言われた声は聞こえていたが、グラップリングの技術に自信がなかった。次はしっかり決めていきたいと思います」

――29日にクイントン・ランペイジ・ジャクソンvsエメリヤーエンコ・ヒョードル戦があった。年齢が近い選手の試合ということでどう思いましたか
「彼らは私より若いの?!私より赤ちゃんじゃない(笑)自分がこの年齢でも戦えているのは自分でも嬉しいことだし、裏を返せば彼らより若く見えるってことでしょ?(笑)嬉しいですね」

――これからお正月をどのように過ごしますか?
「今回クリスマスを返上してトレーニングしていたので、子どもたちとの約束で、『試合が終わったらクリスマスをどっかでちゃんとやろうね』って言っていたので、それが楽しみです。またグアムに戻ってトレーニングを1からやります」

――次の試合はいつ頃やりたい?
「言われればまた飛んできます(笑)」

――RIZINの全選手の中で試合の総時間数が史上2番目になった
「ホントに?!自分がそれほどスタミナがあるということだと思います(笑)」


アム・ザ・ロケット
――試合を終えての感想は
「一言でいうと、疲れました。勝つことが出来ず非常に悔しいです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「印象としては、とても強かった。1つの技がとても完成されているなと思いました自分としては美憂選手は年齢的に自分のほぼ倍なので、そこでちょっと油断していた部分がある。自分のほうがスタミナがあると思っていた。若干そのあたりは違っていたと思う」

――今後の展望は
「今回2回目の出場になったが、この機会をくれたRIZINの皆様にとても感謝しています。日本で試合の機会をくれたDEEPにも感謝しています。DEEPにも出つつタイで研鑽を積んでまた帰ってきたいと思います。もし許されるなら、強くなって帰ってきますので、またRIZINに参戦するチャンスを下さい」

――いつもアム選手の方が先に前に出るが、今回は美憂選手が先に前に出た。これで闘いにくくなった?
「私としてはムエタイでの経験があるので、その技を出しつつ前に出たかったが、美憂選手は経験豊富な選手で、グラウンドになって自分が柔術の技を出す前に倒されてしまったと思っている。今回は美憂選手のテクニックで自分の技を出す前に倒されたというのは、自分の油断が生んだ結果だと思う」

 

第4試合


 お互いローキックを打ち込み牽制。白鳥が左右のジャブを打ち込み、大雅がガード。大雅のローの打ち終わりに白鳥がワンツーで攻めようとするが大雅は下がって距離を取る。大雅がミドルからパンチで距離を見つつ、ガードを上げた大雅にボディへのミドル。さらにガードの上からワンツーを打ち込んでいくが、大雅もボディに左ストレートを打ち込んでいく。
 大雅がローでふらつかせると、ボディへのストレート。白鳥はガードの上からワンツーストレートでたたらを踏ませるが、大雅も前に出させないようにロー。大雅がストレートからローで牽制し、白鳥が前に出てフックもこれが空を切ったところで1R終了。

 2R、白鳥がガードの上から右ハイ。大雅のジャブの打ち終わりに再度右ハイからワンツーを打ちこむが大雅はガード。再度のワンツーを大雅は下がって避けると、前に出てボディへのストレート。白鳥はローの打ち終わりにワンツーからコンビネーションでロープを背負わせるが、大雅はガード。再度ワンツーをガードの上から打ち込みロープを背負わせようとするが、大雅は受けきってボディへのストレート。
 大雅が前に出てボディへのストレート。さらに顔面にストレートも、打ち終わりに白鳥が左右のジャブを打ち込み大雅が白鳥ともつれる。これはブレイク。
 白鳥がワンツーラッシュも大雅もフックを打ち込み、白鳥が前に出ようとした大雅の顔面にジャブ。大雅は構わず飛び込むがこれはクリンチへ。
 白鳥がガードの上からコンビネーションパンチ。さらにワンツー膝。そのままクリンチした大雅の顔面に膝も、大雅はそのままコーナーに押し込みブレイク。白鳥は大ぶりフックを打ち込み、大雅も足を止めて殴り合うがここで2R終了。大雅は出血が見られる。

 3R開始前にドクターチェックが行われ、ドクターストップにより白鳥の勝利となった。

白鳥「こんばんは。大雅選手、まずあのこういう結果になって大雅選手はこんなもんじゃないと思ってます。またいつかやる時がきたらその時完全決着つけましょう。大晦日ってことで、ド派手なKOで最後締めたかったんですけど、結果としてこうして勝てて今年全勝できました。皆さんの応援の力です。ありがとうございます。ほんとこのRIZIN僕何回か出たんですけど、夢のある舞台だと思ってて、もっともっと強い選手話題のあるカード、今キックボクシングで見たいと言ったらRIZNI&RIZE対K-1の試合だと思います。是非ね、来年中に対抗戦なんかできたらめちゃくちゃ盛り上がるし面白いんじゃないですか?是非その時は大雅選手にもRIZIN側で出てもらって一緒に盛り上げたいと思います。来年もよろしくお願いします。ありがとうございました」

<試合後コメント>

白鳥大珠
――試合を終えての感想は
「無事勝てたことに今はホッとしていますね。ただ、結末としては自分が望んでいるようなものではなかったんで、そこで納得いっていないので満足は得られなかったなって感じです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「大雅選手の印象は、今回は前回と違って作戦しっかり練って戦ってきて、向こうも警戒してたと思いますね。中々入ってこれなかったし、自分も前回ダウン取られてるんで、それを警戒して前に出られなかったので」

――今後の展望は
「1つは来年のワールドシリーズがあるんで、そこ優勝は当たり前なんですけど、対抗戦を来年何処かでやれたら面白いなって思いますね」

――相手が対策を練ってきたと感じた部分は
「序盤からカーフキックを初めて蹴られたんですけど、効いたと言うか、嫌だなとは思ったっすね。でもコレは逆に盗もうかなという感じです」

――復帰から11連勝。不完全燃焼の試合もあったが、1年を振り返って
「今年のはじめがRISEのライト級タイトルマッチで、そこも結末が後味悪い終わり方だったスけど、一応ベルトは獲れて、61kgのワールドシリーズが始まって1回戦から厳しい戦いで、僕はトーナメントを闘いながら成長出来たなと思って、前回の大雅選手とのRIZIN、そして今日勝つことが出来て結果だけで言ったら満足は1年でしたね。ファンの皆さん、見てくれている人を楽しませるものを見せたいですね。だから今日の結末には納得いってないですね」

――K-1で意識する選手、闘いたい選手は
「K-1の強い選手はたくさんいると思うんで、なんすかね。同じ階級だったら、チャンピオン同士が面白いんじゃないですか。対抗戦やったら。正直自分は階級はどんどん上げていきたいんで、全然65の選手とでもやりますから。来年はですね」

――今年1年はワールドシリーズ優勝、大晦日での勝利と素晴らしいものでした。来年に向けての抱負は
「そうですねえ、来年は今こうキック界もどんどん盛り上がってて、そこの先頭に立って突っ走っていけるような存在になりたいと思ってるんで、必ず来年のワールドシリーズも2階級制覇しないとそこにはたどり着けないなと思ってますね」

――最後の膝蹴りは狙っていた?
「狙ってました。体格差、身長差もあったんで、ヒザは入るなって練習してたんですけど、最後のヒザ蹴りは相手がタックルした状態で、顔が下がってたんで、あれは狙った1発でしたね」

――もしまた大雅選手と再戦するとしたら
「もう流石にすぐ再戦はないと思ってるんで、僕は来年しっかり結果出して、大雅選手も今日はこういう形で終わりましたけど、全然上のレベルの選手だと思ってるし、RIZINだったりRISEだったりを盛り上げる選手だと思うんで、大雅選手とは他の選手といっぱいやってほしいですね。僕らの再戦はまた周りから見たいなって言われたらアリだと思います。自分からやりたいっていうのは無いですね」

大雅
――試合を終えての感想は
「そうですね。まさかこういう終わり方になるとは思ってなかったですよね。ちょっと真っ白な状態です」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「まあ狙っていることは大体わかってたんですけど、まあ、あのヒザも、多分ヒザだと思うんですけど、あれも狙われてたと思うんで、『やられたな』って感じですね」

――今後の展望は
「このまま終わるわけにはいかないんで、もう1回頑張るしか無いですけど、1からやり直してまたしっかり勝てるように努力しようと思います」

――試合前に「もう1回やったら勝てそう」という言葉があった。対策についてはどのようなものをしてきましたか
「相手の裏を突くじゃないですけど、相手がこう来るだろうなって考えているだろうことと違うことをしようってやってきて、自分が入ろうとするとカウンター狙ってくるんで、そこに蹴ろうかなとずっと思ってました」

――手応えを感じ始めたところでやられてしまった?
「絶対行けると思ってたんですけど、甘かったですね」

――試合中は慎重な姿勢に見えた
「相手も自分がガンガン来る準備をしてたと思うんで、それも1つの作戦だったんでああいう感じになりました」

――決着自体に納得はいっている?
「完全にやられた感じなので、それはもう認めます」

――やり返したいですか?
「そうですね。流石にこのままじゃ終われないです」

第5試合


 ミックスがジャブをかいくぐって組みつくと、足を刈ってテイクダウンを奪う。元谷は回転しながら立ち上がるが、ミックスは再度足を刈ってテイクダウンを奪うも元谷は右腕を取り三角締めを狙う。そのまま逃れようとしたミックスに腕固めを狙うがミックスは潰していき、元谷はそのまま上を取ろうとするがミックスはフロントチョーク。これで元谷がギブアップした。

<試合後コメント>

元谷友貴
――試合を終えての感想は
「相手のいい流れに入ってしまって、そのまま終わってしまった感じです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「印象は一緒で、やってくるのはあんな感じだと思ったんで、印象通りでした」

――今後の展望は
「僕自身今年ずっと負けてるんで、今後はちょっとまだ考えられないんで、ちょっとゆっくりして、ゆっくり考えようと思います」

――敗因はなんだと思いますか
「フロントチョークに対しての反応が遅かった。あと相手の技の精度が良かったなと思います」

――それ以外の部分で想定外の部分はなかったか
「組んだ感じもテイクダウン出来るとは思ったんで。でも力も強くて決めるところ決めて、ホント強い選手だと思いました」

――今後の強化ポイントと思うところは
「すべて上げてかないと勝てないと思うんで」

――最後、グラウンドから最後引き込んで下になった時の状況について
「引き込んだと言うより、下になってしまいました。テイクダウン取れそうで自分が下になってしまった。下になったらちょっとアレはかかるかなとは思って、形にはなったんですけど、相手の対処がよくて、オモプラッタに切り替えたんですけど、返されてフロントチョークでやられましたね。相手がしっかり得意な形を作ってきたと思います」

パトリック・ミックス
――試合を終えての感想は
「相手を倒すことが出来て素晴らしい気持ちでいます。8年間KOされてないので、それを維持できたこと、そしてそれを成した自分の力を証明できたと思います」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「試合に向けていろんな気持ちが交わるので、元谷選手に敬意を持ちながらも自分の気持ちを整理した。実際タフな選手だし、自分の階級での日本人選手でも素晴らしい選手だと思う。彼が三角締めを狙ってきたときには力を感じたし、彼には本当に敬意を表したいと思う」

――今後の展望は
「自分はまだ26歳という若い年齢だが、この6年間で24回戦ってきた。年に4回位のペースだが、プロとして13勝で負けていない。アマチュアを含めると24回負けていない。トレーニングもしっかりとしていきたいし、娘との時間も大切にしたいと思っている」

――入場時の気分はどうでしたか
「入場時には最高の気分でした。花火も派手に上がって、信じられないくらい気持ちいい入場でした。日本のMMAはRIZIN含めて素晴らしいと思っているし、今後も参戦していけたらと思っている」

――BELLATORで圧倒的な存在感を見せてきて、RIZINでも存在感を示した。現在BELLATORで王座は空位となっているが、狙っていきたい?
「今まで10回BELLATORで勝って、その8戦を1Rで決めてきている。また8連勝中で、その全てをKOかサブミッションで決めてきた。RIZINでもBELLATORでもそうだが、チャンピオンということに関しては、そこまで気にはしていない。とにかくもっとトレーニングして強くなれば自ずと結果は付いてくると思っている」

――グラップリング技術について素晴らしいが、打撃の技術を見せてくれる機会はありますか
「今日はプレッシャーを掛けてコーナーに詰めて、グラップリングの展開となったが、自分は家族のことも考えてダメージを少なくした闘いを目指している。自分が試合をうまくコントロールすれば自ずと勝ちにつながるので、それを意識しているというだけです」

第6試合


 ジェイクが左フックで牽制し、石井がボディへのジャブで牽制。ジェイクはワンツーで前に出るが石井は下がって避ける。ジェイクが右ミドルから左ストレート。石井は受け切るとタックルもジェイクは倒れず石井はバックを取る。ジェイクは前方回転して逃れるとスタンドへ。
 ジェイクはアッパー気味の右ストレートからパンチのラッシュでロープを背負わせるが石井はリングを周り逃れる。だがジェイクが再度右アッパー気味のストレートで倒すと、そのまま鉄槌連打でレフェリーが試合を止めた。

ジェイク「日本の皆さん愛してまーす!2019年、おかげさまでいい年になった!来年はもっといい年にします!ここに帰ってきます!ちょっと早いですがみんな一緒にビールで乾杯しよう!」

<試合後コメント>

ジェイク・ヒューン
――試合を終えての感想は
「(缶ビールを片手に)コニチハー!!(笑)最高の気分です。小さい頃から見てきた日本での大晦日格闘技でオリンピックチャンピオンを倒すことが出来た。これ以上ない喜びだ。2020年に向かっても最高の結果を残せた」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「もう想定通りでした。試合前の練習でもあのコンビネーションを練習して、彼が僕の利き手側に回ってくることも想定していました」

――今後の展望は
「リング上でも言ったが、2019年は素晴らしい年だった。RIZINとも契約を延長しました。来年はライトヘビー級だろうがヘビー級だろうが、タイトル挑戦へのチャンスを掴みたいと思います」

――去年年末で負けて、年始はUFCで始まった。オーストラリアへの移住など激動の1年でした
「キャリアの最初の5年間はアラスカで戦って、お金を貯めてどこかに移動したいと考えていて、今年それは叶ってオーストラリアに移住した。ジムを探すときに何もわからない状態で不安だったが、素晴らしいジムを見つけることが出来た。また、今年はアラスカで700人しか観客のいないところで戦って、でも年末はこの満員のさいたまスーパーアリーナでオリンピックチャンピオンを相手に勝利できた。本当に素晴らしい1年だったと思っています」

――ライトヘビー級でも戦っているが、今はオープンウエイトということでベストの状態ですか?
「自分としては105kgがベストだと思っています。ピザやビールばかり食べているわけにはいかない。でも93kgに体重を落とすのは苦しい。今朝体重を測ったら102kgで、素晴らしい状態で試合ができたと思う。クルーザー級などの階級を作っていくならそれもいいけど、今の自分がベストだと思っています」

――BELLATORでは誰と闘いたい?
「とにかく最高の選手を送り込んできて欲しい。自分としては日本で闘いたい。日本のルールは最高だ。統一ルールなんて自分には全然合ってない。ヒョードル選手、ランペイジ選手と日本でやってもいい。とにかく誰でも来いという感じです」

――日本のルール、日本のファンが好きという選手は本当に多いが、それはどういう部分が好きなのか
「ファンの知識が本当に素晴らしい。造詣を持って見ている。グラウンドの展開になるとアメリカでは『立って殴れ』と野次が飛んでくるが、日本ではグラウンドの闘いを理解していい動きをすればそれに対して歓声が飛んでくる。ルールにしてもヒジはいいのにヒザはダメとか、グラウンドでのキックはアリで立ってのキックはダメとかルールの意味がわからない。日本のルールが自分にとってはベストだと思っている」

――イリー選手が今はチャンピオンだが、来年闘いたいか
「やはりベルトは本当に欲しいので、最初に戦ったときはあまり自分のいい面が出せずに負けたが、来年チャンスは回ってくると思う。彼でなくても最高にエキサイティングな戦いを見せたいと思っているので、彼がもう契約が終わるとするならとにかく誰でもいい」

――試合後のビールは美味しいですか?
「最高です!あと6缶くらい飲まないと気がすまないね!(笑)」

村田夏南子挨拶


 Invicta FC王者に輝いた村田夏南子が凱旋の挨拶へ。
村田「こんにちは。えっと、RIZIN生まれRIZIN育ち、今年インビクタに送り出してもらって、私を応援してくれる沢山の変わった人たちのおかげでチャンピオンになれました!でも、私の目指すところはもっと上の方にあるんで、これからも応援よろしくお願いします。とは言いません。そう言わなくても自然と応援される選手になりたいと思います。良いお年をお迎えください!」

第7試合


 両者ローで牽制から石渡がワンツー。扇久保もストレートで打ち返し、ボディへミドルも放つが石渡もパンチで叩き落とす。
 石渡のミドルをキャッチした扇久保が右ストレートから足を離さずテイクダウンを奪う。ガードポジションからコツコツとボディにパンチを打ち込んでいき、顔面へのパンチからハーフガードへ。石渡は回転して立ち上がると、扇久保はバックを取りながらコーナーに押し込み右ストレートから左フック。避けた石渡がフロントチョークのようになりながら顔面を殴っていくが、扇久保が左右のフック連打でコーナーに押し込む。だが石渡もパンチを打ち返しリング中央へ。お互いパンチが交差する中、石渡の左ストレートが浅く入り、さらに左ボディ。扇久保が左右のフックを振り回していくが、石渡の右ストレートが顔面に入る。扇久保はそのまま前に出て左右のフックでロープを背負わせるが、石渡はパンチからリングを回って中央へ。
 石渡がハイキックで牽制し、お互いストレートが交差し、扇久保が左右のフック。石渡は左ストレート2連発から3発目を繰り出そうとするが、ここで1R終了。

 2R、扇久保はハイキックからローキックで牽制し、石渡はローに合わせてストレート。扇久保の右ストレートが顔面を捕らえるが、石渡も左右のストレート。扇久保がストレートからミドルも打ち終わりにスリップ。立ち上がった扇久保に石渡の肘が顔面を捕らえるが、動じない扇久保の顔面にストレート。扇久保は効いてないとばかりに体勢を低くして挑発していき、タックルからコーナーに押し込みバックブローも石渡は避けてワンツージャブ。扇久保はボディブローから距離を詰めて顔面を殴るが、石渡はジャンピングミドルからワンツー。再度ワンツーからローを避けて攻めようとするが、扇久保が前に出ながらワンツー。石渡は一度下がり、右ストレートを定期的に打ち込みリズムをとる。
 石渡が前に出たところに扇久保が肘も、これが軽くバッティング。扇久保は右フックをフェイントにタックルで倒すが、すぐに立ち上がった石渡をバックからコーナーに押し込むが、石渡は体勢を切り返し逆にロープを背負わせるとワンツーから膝を打ち込みリング中央へ。前に出ようとした石渡に扇久保が右フックを打ち込み、様子を見た石渡に距離を詰めコーナーに押し込むと膝蹴りから右ストレート。下がった石渡に右ストレートも、石渡もストレートで返していく。扇久保が左右のストレートを打ち込んでコーナーに押し込むと、ボディブローからラッシュを仕掛けるが、石渡も右ミドルで返し2R終了。

 3R、お互いフックの打ち合いから扇久保がハイキックからボディブロー。打ち終わりにタックルでコーナーに押し込むと、石渡はガードし逃れようとするが、扇久保は足を掴んで腕立ての体勢にすると顔面へサッカーボールキック。扇久保は飛びついてフロントチョークを狙うが、石渡はそのまま潰してガードポジションからハーフガードへ。マウントを狙うが、石渡は立ち上がるとラッシュからバックブロー。足を止めての殴り合いから、石渡が膝を出すが石渡は前に出て殴り合い。首相撲から膝を叩き込みラッシュを仕掛けようとするが、石渡もパンチから膝。お互い肘の打ち合いから扇久保がボディヘワンツーからフック。石渡も膝からパンチを振り回し、ハイキックも打ち終わりに扇久保がワンツー。足を止めての殴り合いから石渡が左右のフックも、扇久保が右ストレート2連発。石渡が首相撲からサッカーボールキックも、避けた扇久保が殴り合いへ。お互い至近距離で顔面を殴り合い、扇久保がクリンチも石渡が足を刈って倒しパウンドからサッカーボールキック。扇久保はすぐに立ち上がり再度殴り合いそのまま3R終了。

判定2-1で扇久保が勝利となり、堀口恭司が返上したRIZINバンタム級次期挑戦者に決定した。

扇久保「石渡選手、ありがとうございました。みなさん、面白かったですか?あの、ずっと引っ張ってくれた堀口選手今回出れなかったんで、なんとか盛り上げました。次、多分あるタイトルマッチ、やらせてもらえると思うんで、また盛り上がる試合するんで皆さん期待しててください」

<試合後コメント>

扇久保博正
――試合を終えての感想は
「頭痛いです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「パンチ強かったです」

――今後の展望は
「タイトルマッチやらせてもらえると思うんで、いい試合して頑張りたいと思います」

――素晴らしい試合でした。堀口選手や元谷選手とも同じような激しい試合を展開してきて、このような戦いを続けられる秘密は
「PRIDEとか見て育ったんで、RIZIN出るからにはホントに格闘技が世間に響くような試合をしようといつも考えながら戦ってます」

――プランとしては思い通りに行った?
「いや、もうちょっとタックルとか寝技で組み立てようと思ってたんですけど、お客さんの歓声に後押しされてちょっと打撃戦になってしまいました」

――戦前に「フルラウンドでも戦う」と言っていましたが、結果として作戦通り?
「作戦では無かったんですけど、倒せるなら倒せるに越したことないですよね(笑)フィニッシュ力をもっと磨かないとと思います」

――2-1という判定について
「正直終わった時どっちについてもおかしくないかなと思いました」

――メインの結果はまだ分かりませんが、どちらと闘いたい?
「どっちでもいいです、ハイ(笑)」

――どっちにも勝てる自信はある?
「頑張ります、ハイ(笑)」

――テイクダウンを狙いに行く作戦だった?
「石渡選手は大振りで振ってくると思ったんですけど、内側から打っていこうって。僕、背がちっちゃいんで。でも逆に僕のほうが大振りになっちゃって。プラン的にはもっと中に入ろうと思っていました」

第8試合


 ビタリ―がストレートでロープに吹っ飛ばすが、シモンが飛び膝にストレートを合わせ、ワンツーフックからシモンのストレートにアッパー気味のフック。さらに回し蹴りをボディに叩き込み、シモンのローもキャッチ。ビタリ―がプレッシャーを掛けてロープに押し込むと右フックも、避けたシモンが組み付きテイクダウンを狙うが、ビタリ―はコーナーを背に耐えるがシモンは振り回しテイクダウンを奪う。
 ガードポジションからコツコツ殴っていくが、ビタリ―は引き込んで腕ひしぎ。シモンは膝をコツコツ打ち込み腕を抜くと、亀になったビタリ―の顔面に膝。嫌がるビタリーを潰しガードポジションからパウンドを落としていき、ハーフガードから顔面に膝。さらにマウントを狙うがビタリ―は足を絡ませてガードポジションに戻る。シモンはパウンドを落としながら1R終了。

 2R開始前、ビタリ―から出血が見られドクターチェック。
 試合が開始され、ビタリ―の右フックに合わせてシモンがタックルでテイクダウンを奪う。そのままマウントをとりパウンド連打。レフェリーが試合を止めた。

<試合後コメント>

ビタリー・シュメトフ
――試合を終えての感想は
「皆さんこんにちは。シベリアの方は新年にはなっていないと思うが、新年はもうすぐなので、あけましておめでとうございます。私は今回の試合運びはグラウンドで勝ちたいと思っていたのですが、相手の選手が非常に強く、彼がパンチをどんどん繰り出してきたので残念な結果に終わりました。私は最初にスタンディングで戦っていたときには自分が優勢だと思っていて、そのままグラウンドに持ち込みたいと思っていたが、残念な結果に終わりました。2回RIZINで試合させていただいて、2回とも負けたのは残念です。でも悲観はしていません。前に進むのみです。ただ、負けてしまってファンの皆さまを喜ばせることが出来なかったのが残念だし、申し訳なく思います。次回はファンの皆さまを満足させる試合ができたらと思います。私としてはこれからMMAを戦っていく中で、スタンディング、打撃をより強化して、オールラウンドの戦いができるようにしたいと思います」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「私の知る限り、相手はとても強い選手でした。3回位UFCでもチャンピオンになっている相手なので対戦相手としては十分な相手でした」

――今後の展望は
「今ちょっと試合を終えたばかりなので少し休んで、体を回復させてから将来のことを考えていきたいと思います。MMAだけでなくキックボクシングの技術も取り入れながら戦っていきたいと思います。ありがとうございました。ハッピーニューイヤー!」

シモン・ビヨン
――試合を終えての感想は
「素晴らしい気分です。この場を借りて、日本の皆さん、チームのみんな、そして妻に感謝の言葉を述べたいと思います」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「ちょっとまだ正直アドレナリンが出ていて、相手のことに関してはなんとも言えない。でも彼には敬意を表しているし、彼の傷も早く癒えて欲しいと願っている。そしてRIZINに対して、新しい相手を探してほしいという希望を述べたい」

――今後の展望は
「まだRIZINのライトヘビー級の選手に関しては詳しくないので、マッチメイクはRIZINに任せたい。タイトルマッチの機会をもらえるなら嬉しいが、自分としてはどんな試合でもやっていくつもりです」

――相手は思ったよりタフでしたか?
「キックボクシングのバックグラウンドがある選手なので、スタンドは本当に素晴らしかった。だからグラウンドに持ち込んで、最後はパウンドで勝ててよかったと思う」

――腕十字を極められたときは焦りましたか?
「確かに腕十字が来たときはヒヤッとしたが、相手の体勢が悪いことは分かっていたので、私は少しずつ打撃も横から入れて、一瞬決まりそうになったときには『今日は絶対に負けない!』という強いマインドを持って守り抜きました」

――キャリアはまだ2年だが、自分を次の時代の担い手と考えている?
「相手は30戦以上のベテランだったが、自分はまだまだ成長できるという自信がある。私はバスケットボールなどをやってきて、MMAも始めてまだ2年だが、もっと練習して、もっと技を覚えて、もっと強くなっていきたいと思う」

――カメルーンとフランスの国旗を付けているが、フランシス選手もNYで活躍している。彼と比べられると思う
「彼も非常に仲の良い方なので、彼とどうのこうのというつもりはありません。自分のチーム、家族を代表して戦っていきたいだけで、このまま強くなっていきたいと思います」

――アフリカとカメルーンを代表するという気持ちがあるということだが、このあとのメイン戦ではマネル・ケイプ選手を応援する?
「もちろん応援します。そして新しいチャンピオンとなることを信じています」

第9試合


 イリーがプレッシャーを掛けてロープ際に押し込み、ダラウェイはローで牽制して入らせないようにするも、イリーはその足をキャッチし右スレートからテイクダウンを奪うが、ダラウェイは急いで立ち上がりバックを取ったイリーから逃れる。
 イリーは顔を前に出し挑発していくと、ダラウェイは左ストレート。さらにローキックを打ち込みイリーが一瞬ふらつくが、イリーが右アッパーからの左フックを顔面に叩き込みダラウェイはリングに突っ伏しKO。

 イリーがライトヘビー級王座を防衛した。

イリー「日本の皆さんこんにちは。毎回この場所で試合をするたびに、幸せを感じている。今回はとくに試合ができて勝つことができ喜びを分かち合えることを幸せに思っています。私はRIZINの皆さんに心よりの感謝を述べたい。私はここでキャリアをスタートした。そして私は戦士として勝利を残す機会を与えてくれて心より感謝している。もう一度ありがとうと言いたい。日本でファンの皆さんに戦いを魅せられることを本当に嬉しく思う。RIZINダイスキ、ニホンダイスキ、ヴィクトリー!」

<試合後コメント>

イリー・プロハースカ
――試合を終えての感想は
「足の前のところが痛いです。なんとかいい試合が出来たと思っているので、とても良かったです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「今回の対戦相手はとても質の良いファイターだったと思います。試合前からそれは感じていましたし、試合をしても意識も高く十分に準備もしていると感じました。試合後には存分に闘い合ったということで握手もできて、健闘を讃えられたのでとても良かったと思う」

――今後の展望は
「これからの展望は、やはりRIZINとBELLATOR、この2つの組織とどういう展開をしていくかと話し合う予定だし、他の組織とも協議を続けていきます。RIZINは私にとって縁の強い組織ですが、どの組織から魅力的なオファーが来るかで決めていきたいと思います。他の組織とのつながりも持ちつつ、RIZINとのつながりは大切にしていきたいです。今後どのような展開になるのか、どのようなキャリアをこれから積んでいくのか、その答えは時間が教えてくれると思います」

――この試合を最後にRIZINを離れるという報道もあったが、その真偽は
「この決定は最終的なものではないです。さっきも言ったとおり、これからのことは様々な組織と協議を続けていく。それは事実だ。でも私は私のキャリアを伸ばしていくためによりよいファイターと試合をしたい。私が世界の中で上り詰めていくためには世界レベルの選手たちと戦うことが必要不可欠なので、それを満たしてくれる組織と話をしていきたい」

――防衛を果たしましたが、これからの自分の可能性についてどう思いますか
「既に話している通り、私は私自身のもっと上を目指していきたいので、私にとって一番良い条件でオファーをしてくれる組織と話をしたい。なぜかというと、闘いへのモチベーションを保ち、やる気を起こすためにもいいファイターといい試合をすることが必要だからです。自分の将来については様々な可能性があり、明るいものだと思っています」

――今日勝って、自分が世界最高の選手だと感じていますか?まだまだ成長していく必要があると思いますか?
「まだまだ自分の強さを世界に証明していく必要があります。今日の相手は自分ほど強い相手ではなかったので、もっと自分より強い相手と戦って勝っていって、自分の強さを証明していく必要があると思っています。今日の相手の動きは見切っていたし、彼から危険を感じたこともない。そうした相手ではなく、自分の相手としては危険を感じるような相手、ひょっとしたら自分が負けるかもしれないと思う相手と戦っていきたい」

――今後母国に帰ってどこを強化していく必要があると思うか
「グラウンドとか柔術とか改善点もあると思うが、技術的なことよりはリング上で戦っているときの気持ちが大事だと思います。今日は気持ちに規律を持って戦う必要があったが、最高の気分で自然と体が動く楽しい試合ができることが一番だと思っている」

――ブラジルでトレーニングを積んできたわけだが、さらなる成長のためにはアメリカに行く必要があるという人もいます。それについてどう思いますか?
「戦いに関しては自分自身を知る必要がある。己を知ることで、勝つためには何をしなければならないかが分かっていくと思う。上達にはそれが大切なことだと思っている。例えばトレーニングのときに厳しい条件で行うとかではなく、すべてのことを1つの中にまとめて、感じて、それを表現していくというようなやり方をしていきたいと思っている。自分自身を知って、そしてしっかりとした目的を持っていればそうした心境に達することが出来ると思う。いちばん大切なことは、基本的な技のなかにその秘密があると思う。難しい動きが必要だとか、シンプルなのが一番だ。日本の寿司と同じですね。大切なことは非常にシンプルなことのなかにある。日本の寿司は一握りのお米と、一片の魚の切り身で芸術を作る。それと同じことだと思う」


C.B.ダラウェイ
――試合を終えての感想は
「残念な結果になって悔しいです。1つのミスでやられてしまったが、これもMMAだから仕方がないと思っています。しばらくいい流れで行っていて、ローキックも打てていたが、自分の記憶だと右ストレートからの左フックでやられてしまった」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「そんなに変わりはないが、もう少し自分としてはレスリングの動きに持ち込めたらと思っていた。相手がプレッシャーをかけてきたところで自分はローキックを使いながらグラウンドレスリングに持ち込みたかったが、彼がうまく対処してきてやられてしまった」

――今後の展望は
「また出来れば日本に帰って来たいと思っている。1年以上試合の間隔が開いて体が錆びついていた気がするが、実際動いてみたら比較的動けたので、機会があればまた日本に来て闘いたい」

第10試合


 間合いを見合いながらじっくりとした立ち上がり。1分が経過し、ムサエフがジャブもフレイレがワンツー。ムサエフは一度距離をとり、フレイレの左フックから右ストレートもムサエフは軸をずらす。だがムサエフはワンツーで顔面を狙うと、ムサエフはリングを周り自分の距離へ戻すが、お互いフックを空振るとフレイレはローを打ち込む。
 ミドルの相打ちからフレイレはジャブもムサエフは下がり、フレイレもローを打ち込んでワンツーもムサエフはフックで撃ち落とす。お互いストレートが浅く入り、ムサエフがハイキックで牽制。ムサエフがコンビネーションもフレイレはガード。ムサエフが突っ込んできたフレイレにワンツーでふらつかせるが、フレイレもパンチを振り回しムサエフがふらつくも、ムサエフは腰に組み付きコーナーに押し込む。だがフレイレは振り回してテイクダウンを奪い、ガードポジションからコツコツ殴っていく。だがムサエフが抜けて立ち上がろうとするが、フレイレはサッカーボールキック。スカしたムサエフが逆に上を取り鉄槌連打もここで1R終了。

 2R、ムサエフが左ハイで牽制し、フレイレのミドルをキャッチしアンクルホールドを狙うが、立ち上がったフレイレのバックを取るとリングに叩きつけるが、フレイレは立ち上がり逃れるとフックを打ち込む。
 フレイレの右フックが顔面を捉えるが、2発目はムサエフがタックルから足をとるもフレイレは手をリングについて逃れようとすると勢い余ってロープの間から場外へ落下。ムサエフのセコンドがフレイレを助けようと触れてしまったため、ムサエフ側にイエローカードが出される。
 ムサエフがミドルからローで牽制。フレイレがワンツーから飛び膝蹴りも、ムサエフがカウンターのストレートからタックルも、フレイレはこれを切って飛び膝蹴りも浅い。ムサエフは下がるとロー。だが打ち終わりにフレイレがワンツー。フレイレのミドルをキャッチしたムサエフがバックをとり顔面にフック連打。四つん這いになったフレイレはコーナーぎわで立ち上がるが、ムサエフは足を絡めて立たせないようにして後ろからフックを打ち込んでいく。ムサエフは残り10秒でこれを離すと左右のフックを連打し2R終了。

 3R、抱き合ってから試合開始。ムサエフがワンツーにフレイレはロー。フレイレのワンツーにムサエフがワンツー。お互いパンチを振り回しての打ち合いから、ムサエルがローキックで足を刈ってバックを取りフックを打ち込んでいく。フレイレはコーナー際で立ち上がり、回転するとムサエフが左右のフックを打ち込んで下がりリング中央へ。
 フレイレがローに合わせてストレート。ムサエフも左右のストレートから、フレイレのストレートを避けたムサエフがタックルも、フレイレは倒れず足を抜く。ムサエフはハイキックで牽制し、右ストレートを浅く入れると左右のストレートからコーナに押し込み、倒れたフレイレに鉄槌連打。だがフレイレは下から蹴り上げて逃れるとガードポジションへ。ムサエフはサッカーボールキックからフレイレを立たせると、フレイレはバックブローも避けたムサエフは左右のストレートを連打でコーナーに押し込む。だがフレイレも前に出て膝蹴りからタックルも、ムサエフは倒れずにコーナーを背にすると膝。フレイレは膝を打ち込み、ムサエフは顔面にパンチを叩き込みながらここで試合終了。

 判定3-0でムサエフが勝利し、初代ライト級王者となった。

ムサエフ「アリガトウゴザイマシタジャパン、RIZINフェデレーションナンバーワン。この勝利をアゼルバイジャンの国と国民に捧げたい。今日は特別な日、アゼルバイジャンの大統領の誕生日で祝日。RIZINの関係者とファンに心から感謝。そして、日本の皆さんアゼルバイジャンの皆さんを心から愛しています。日本のファンの皆さん本当にありがとうございました」

<試合後コメント>

トフィック・ムサエフ
――試合を終えての感想は
「非常に大変な試合でした。厳しい試合でした。相手はとても強く、確か世界ランキングでも12位だったと思います。非常に厳しい戦いでしたが、私たちのチームには目的がありました。その目標を達成できたという嬉しさでいっぱいです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「まず相手は強いファイターでした。試合前も試合後も彼に対する印象は特別に変わっていません」

――今後の展望は
「トレーナーと十分に相談をして今後のことを考えていきたいです。あと一言だけ付け加えたいことがあります。皆さんにお伝えしたいことがあります。実は最初の試合で手を骨折していて、ドクターストップを避けるためにそれを隠して試合をしていました。それでもファイナルでも勝つことが出来た。それだけ頑張れたということです」

――2戦とも非常にタフな闘いでしたが、闘いを振り返っていかがですか
「RIZINに初参戦してから試合を重ねてきたが、1試合として簡単な試合はなかった。どの選手もみんな強かった。私も勝つために大変なトレーニングを重ねてきた。それで今日の勝利を掴むことが出来たので、それは私達チームの功績だと思う」

――タイトルを獲得したことで、さらに厳しい相手との戦いが待っていると思うが、今後どういった相手と戦っていきたいですか。BELLATORにはマイケル・チャンドラー選手などもいますが、闘いたいという思いは
「私がこれから望んでいることは、強い相手、本当に闘い甲斐がある相手と戦うことです。それによって私の実力を高めていき、世界一強い男と呼ばれるようになりたい。そして今日の勝利に導いてくれたトレーナーのファビアムさんに心から感謝したいと思います。このトレーナーの助言のおかげでいいコンディションを保ち、良い結果を残すことが出来たので、彼に特別な感謝の言葉を述べたいと思います」

――骨折した部分は何処ですか?
「私のパンチャーとしての利き手である右手の手の甲を骨折したので、とても大変な闘いでした」

――それでもパンチを打っていった。どのような心境だった?
「こうした状況だったが勝つことが出来た。勝つために戦いを続けていったことを自分でも誇りに思う。そしてアゼルバイジャンの国民と大統領にこの勝利を捧げたいと思います。24日がアゼルバイジャンの大統領の誕生日だったんです。日本のメディアの方々、ファンの方々に心から感謝します。日本の皆さんが私は大好きです!」

――王座を何度防衛したい?
「怪我をしてしまったのでしばらく休息期間を設けて、怪我を治してから再びRIZINに戻ってきて戦っていきたいです。RIZINはナンバーワンだとここに宣言したい。アリガトウゴザイマシタ!」


パトリッキー・“ピットブル”・フレイレ
――試合を終えての感想は
「とても厳しい試合でした。RIZINは少し違うルールがあるので、私は勝っていたと思うが、イエローカードが出た時点では有利だと思っていた。1Rは有利だと思っていて、2Rでイエローカードが出てさらに有利だと思った。3Rは負けたかなと思った。最後は判定になって、言い訳ではないけど、悔しいなという気持ちです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「とても強い選手だと思う。決勝で彼と当たることになった時、一番難しい相手になるなと思った」

――今後の展望は
「今は少し休みたいし、家族と過ごしたい。今年のはじめに手の筋を怪我して手術をして、半年くらい練習を休んでいて、6,7月から練習を開始した。治りきらないうちに早く練習を始めすぎてしまい、手が痛い中で練習をしていた。そして今日も手の骨を折ってしまった」

――骨折をしたのは1試合目?2試合目?
「1試合目です」

――ムサエフ選手も1試合目で手の甲を骨折していたということでしたが、戦っていてそれは感じましたか?
「分かっていました。2R目に私が攻撃したときに彼がとても痛そうな顔をして、攻撃をやめて私の足を掴んでくるようになったので、怪我をしているのかなと気付いていました」

――ムサエフ選手のなにが強いと感じましたか
「彼も私と同じ戦略的な選手だと思います。そして今日は戦略的に彼の戦略のほうが上回っていた。私の蹴りを止めて私をコントロールしていたと思います」

――ホームであるBELLATORで再戦したいという思いはありますか
「もちろんそう思います」

――試合中の怪我で攻撃に支障が出てしまった?
「グラウンドに倒して攻めるのならば問題はなかったが、私は打撃で攻めようと思っていたので支障は出たと思います」

――日本で3試合してどのような気分ですか?日本のファンへのメッセージはありますか
「日本で試合ができたことは言葉で言い表せない気持ちです。日本のファンほど熱心なファンはいないし、日本で新たなファンも獲得できたと思う。今日のように歴史に残るような試合を重ねていきたいと思います。アリガトウゴザイマシタ!」

榊原信行CEO&堀口恭司挨拶


榊原CEO「こんばんは。今日で、令和最終の日ですね。沢山の、本当に沢山のご来場誠にありがとうございました。昨年に引き続いて、今年もこのさいたまスーパーアリーナはですね、ソールドアウトさせること心から嬉しく思ってます。今年で5回目の大晦日です。RIZINがスタートした2015年、そこから数えてはや5回目の大晦日。5回目でこれだけ沢山の皆さんに応援いただけたこと、この場に集っていただけたことに心から、本当に心から嬉しく思いますし、御礼を致したいと思います。ありがとうございました。どうですか?ここまでの前半戦。皆さんの思ってるようなファイトを繰り広げられてますでしょうか?ありがとうございます!本当に選手たちはこの日のために本当に、色んなものを犠牲にしてこの日のためにかけてきています。そういう空気を作り出すのは、実はファンの皆さんの声援だと思います。今日3時からほんとに沢山時間通り集まって頂いて、皆さんが背中を押すことで選手たちはこのリングの中で最高の自分を引き出そうと頑張ります。高田さんがPRIDEの時代に言われてたんですけど、リングとお客さんたちのエネルギーの交換が行われてるんだと思います。これから後半の5試合、実は生放送が載ってきます。本当に視聴率が獲りたいです。本当に獲りたいです。紅白には勝てないと思いますが、ガキ使を超えたいです。まだできることがあります。みんなが家族と友達に電話してテレビを見ろと、フジテレビを見ろと今から一人10件電話してください。とにかく5試合10人の選手が命がけで戦います。休憩になりますが、とにかくこの5試合は全力で、この熱い空間を日本全力で届けたいと思います。どうぞどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました」

堀口「えー、すいません今日は自分の試合を楽しみにしてくれた皆様、本当に申し訳ありません。でもこの後の5試合絶対みんな盛り上げてくれると思うんで楽しみにしててください。自分はしっかり怪我治してベルト巻くんで応援よろしくお願いします。ありがとうございました」

第11試合


 RENAはエイジアエンジニアの『絶対負けない!』を生歌で入場。

 リンジーが開始直後に飛び蹴りからローで牽制。RENAがプレッシャーを掛けてロープを背負わせるとストレートがお互い顔面を捕らえる。リンジーはローキックで牽制していき、ストレートを打ち込んでいくがRENAは打ち終わりにストレートを合わせていく。リンジーがタックルでテイクダウンを奪うと、リンジーはガードポジションからコツコツとパンチと肘を落としていく。鉄槌連打にRENAは腕に足を固めていくが、リンジーはサイドポジションもRENAは回転して逆にサイドポジションへ。RENAは顔面に膝を落としていき、リンジーが暴れるとRENAは一度離れてスタンドへ。
 リンジーの左ハイにワンツーを合わせていくが、リンジーはタックルもRENAはこれを切る。ここで1R終了。

 2R、リンジーがプレシャーをかけてロープを背負わせるとワンツーラッシュでふらつかせるが、リンジーはリングを周り逃れる。RENAがワンツーラッシュでコーナーを背負わせるがリンジーこれもリングを周り逃れていく。RENAはリンジーの右フックにカウンターをあわせていき、リンジーが前に出るたびにRENAのパンチが顔面をとらえていく。
 RENAが突っ込んでワンツーもリンジーは下がって距離をとり、RENAがハイキックでフェイントを仕掛けるとリンジーもワンツー。リンジーはワンツーミドルもRENAは自分の間合いを崩さずに突っ込んでワンツー。リンジーのタックルをRENAは切っていき顔面に膝。さらにサッカーボールキックもリンジーはスウェーで逃れて立ち上がるとローキックで牽制。RENAはワンツーストレートでコーナーに押し込み、再度ワンツーもリンジーはタックル。これはRENAが避けてサッカーボールキックを叩き込むと立ち上がるよう指示。
 リンジーはローキックからタックルもRENAは切ってサッカーボールキック。下がって立つよう要求。
 リンジーはミドルキックからローで牽制。飛び蹴りもRENAはタックル。だがリンジーがおぶさりスリーパー。三角絞めに移行するが極めきれずに2R終了。

 3R、リンジーがローとジャブで牽制。RENAがラッシュを仕掛けるがリンジーはリングを周り逃れる。リンジーがタックルもRENAは切っていき顔面に膝。リンジーは回転するとRENAはサイドポジションからアームロックを狙う。リンジーは膝を叩き込み嫌がるとクラッチを一気に外してスタンドへ。
 リンジーが再度タックルもRENAは潰してサイドポジションへ戻る。RENAはポジションを変えてアームロックを狙うかに見せてパウンド連打。一度離れて立たせると、左右のパンチもリンジーがバックブロー。打ち終わりにRENAが突っ込むがリンジーがタックルを狙うもRENAは切ってスリーパーからマウントを取りパウンド連打。これでレフェリーが試合をとめTKO勝利となった。

RENA「まず大晦日という大変お忙しい中会場にご来場いただきまして、そしてテレビを見てくださって本当にありがとうございます!リベンジマッチということと、大晦日最近良い結果じゃないのと色々あって本当にすごく辛かったんですけど、29日、お友達がちょっとガンの闘病してたんですけど亡くなってしまって、今日も告別式行ってからこの会場に来ました。多分見に来てくれてると思うんで、絶対に負けたくない絶対に勝ちたいという気持ちでこの試合強い気持ちで臨むことできました。本当にありがとうございます。見ててくれてるかな?もう、そうですね、一日一日を大切に、私は胸張って生きていきたいという、そういう笑顔が素敵な方だったので、一日でも多く笑ってすごせるように勝てるように日々努力しますので来年も応援よろしくお願いします。久々なんで気合い入れていきます皆さんよろしくお願いします!いきまーす!1.2.3.シュート!!」

<試合後コメント>

リンジー・ヴァンザント
――試合を終えての感想は
「非常に残念ですが、こうした大会に参加できて素晴らしい経験ができました。もう少し良いパフォーマンスを見せたかったのですが、このような年末の大きな大会に出られたことは嬉しく思います」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「良いゲームプランで出来たと思います。自分としても今日は残念でしたが、もう少し反省して自分を強くしていきたいです」

――今後の展望は
「ちょっと数ヶ月時間を取って、その間にみっちりトレーニングを積みたいです。今年は5試合も戦ったけど、試合に向けてしっかりとトレーニングをしてきましたし、来年もそうした形でもっとトレーニングを積みたいと思います」

――試合を止めたのはコーナーか審判か
「自分にはわからないです」

――体重を少し上げてきましたが、試合に影響はあったか。審判に止められたことに不満はあるか
「確かにもう少し自分はできると思ったが、彼女のほうが有利なポジションにいて、自分は何も出来ていなかった。どういった形にしろ負けは負けだと思います。体重については、確かに多少影響はあった。後半動きも悪くなった。でもこの階級で強くなれるようにならなければと思っています」

――2R途中でテイクダウンに来られて、逆にコーナーに詰めて関節を狙いに行ったが、そのままテイクダウンを取られてしまった
「それについてはちょっとしばらく悩まされると思います。本当に彼女の腕を取ってアームバーから三角締めまで行けて、もう少しのところまで行けた。彼女の息も荒くなっていたのに決めきれなかったのはしばらく引きずると思います」

――RENA選手と2度戦って、彼女をどんなファイターだと評価するか
「敬意を表しているし、シュートボクシングのチャンピオンということで、その点では彼女を尊敬しています。でもオールラウンダーとしては私のほうが上だと思っているので、3度目の対戦があれば私が勝って、私のほうが上だと証明したいと思います」


RENA
――試合を終えての感想は
「今回はほんとにつらくて、怖くて、不安がいっぱいな状況だったんですけど、その中でも自分自身とチームを信じて、応援してくださってる皆さんにいい結果を届けたいなって、絶対負けない気持ちで試合に臨んで、最後までその気持を保つことが出来たからこの結果なんじゃないかと思います」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「ホントにすごく強くて、根性あって、向こうも色々また研究して試合に臨んできてくれてるっていうのはすごく感じていたので、試合中もすごく楽しくて、うん。勝ち逃げされてもおかしくない状況だったのに、試合を組んでくれて、オファーを受けてくれて感謝の気持でいっぱいです」

――今後の展望は
「まだちょっとほんとこの1戦が、ずっと暗闇の中にいて、どう抜け出そうか、どうしたら抜けられるのかって日々試合をしてきて、今回やっと少し光が見えた感じがして、ちょっと抜け出せたのかなって思ってる状況で、今日が精一杯だったのでもうちょっとなんですけど、課題も見つかったので2020年はそれを克服してもっともっと強くなりたいと思います」

――試合を見ていて、1R目は消極的に見えて、2R目はかなり積極的に攻めているように見えた。気持ちの切り替えはあったか
「ちょっと1R目はタックル入られて悪い状況になっていたので、そのイメージをあんまり印象的に与えちゃったかなって思ったのと、どこかしらやられたらスイッチが入るパターンが結構あるので、1Rやられたから絶対勝ちたいから切り替えられたのかなって。3R目に阿部さんにビンタされて気合が入りました」

――これまでリベンジ戦をかなりやっているが、今回はリベンジを果たした。「少し光が見えた」と言っていたが、まだ暗闇からは完全には抜けていない?
「どうですかね。ほんとにもういっぱいいっぱいで、これから試合の映像を見たりしてい色々分析して、いいところ悪いところを見つける感じなので、強さを求めるってすごく果てしなくて、自分の中でもよくわからないんですけど、何が最強なのか、どうなったら満足なのかは正直わからないけど、でもそれを諦めたときにファイターとして終わりなのかなって思うので、私はもっともっと、自分に満足することはないんじゃないかと思いますね」

――テイクダウンを奪われた時、前回のように焦る気持ちはあったか
「全然。もう最近下からやれる技っていうのは手に出来ているので、練習では。まだ試合では出来てないですけど、ちょっと今回ラバーガードしたりとか色々試すことは出来たんですけど。試合では技までは行けなかったですけど、でも下からでも決められる選手にはなりたいので。最近は倒されても焦らなくなりました」

――焦る場面、危なかった場面はなかった?
「研究されててボディが打ちづらいなっていうふうに。全然足も止めてくれなかったのでどうやって仕留めようかなって。その考えで、『どうやって仕留めようかな、どうやって仕留めようかな』って思ってて、でも初めてパウンドアウト出来たので嬉しかったですね。めっちゃ自分でもびっくりしましたよね(笑)『あれっ』て思って。止められた瞬間。でもすごくいい経験が出来ました」

――リンジー選手は「3度目をやりたい」と言っていました
「全然逃げずに来てくれたので、私がアメリカ行ってもいいし、全然3度目もアリだと思います」

――告別式に行ったという話があった
「年上のお友達なんですけど、ブリーダーさんですね。私はフレンチブルドッグを飼ってるんですけど、その中で、最初のおはぎとみたらしっていうのがいるんですけど、その子達の子供を産ませたいなっていうふうに思って、北斗晶さんからご紹介いただいて、そこから仲良くさせていただいて。試合だったり遠征だったりってときに預かってもらって、本当に親交を深くさせていただいていたんですけど、ずっと戦ってたのも知ってるんですけど、ホント笑い声がすごく大きくて、全部を包み込んでくれる、全部を吹き飛ばしてくれるような笑い方をされる方だったので、ホントに悲しかったですけど、でも、ずっと頭の中で笑い声が聞こえるので、今回勝って届けたかったんで、本当に良かったです。見に来てくれてると思います」

――自分からシングルレッグに入った
「ちょっとまぐれと言うか(笑)流れだったんですけど(笑)『あれーっ?!』みたいな。つまずいたみたいな、そういうのに近かったんですけど、そうですね、行ったからバック取られそうな危ない場面になったので、一瞬気がふわっとなっちゃったのかもしれないですね。あそこバチッと行けるようにするので、次の試合に期待しててください」

――サイドを取られてから自らサイドを取り返した。練習の成果が出た
「ずっとRIZINさんが始まって今回で5年目の大晦日で、もう4年目になるんですけど、AACCでは浜崎朱加とかホント錚々たる選手がいる中で、やられて覚えるっていうのがあるので、それがやっと試合で活かせるようになってきたのかなって。勝手に動くようになってきたのかなって思いますね」

――以前対戦している浜崎選手がベルトを落とした。ベルトへの思いは
「打撃主体の私と、ハムちゃんなので、試合はすごく噛み合うんじゃないかと思いますけど、そこまでは正直まだ考えてはいないですね」

――去年シュートボクシングの試合をしなかったが、今年はどうでしょう
「ホームには帰らないといけないと思ってるんで、今年はですね。ちょっとRIZINさんのオファーと状況にもよりますけども(笑)ちょっと一回帰って立技の試合もしたいと思います」

第12試合


 お互いローで牽制し、ジョンがパンチからタックルも未来は回転して逃れる。
 未来がジャブからボディと顔面にパンチを散らしていく。未来は大ぶりの左フックから右ストレートで牽制していくと、ジョンが前に出ようとしたところにジャブを合わせて左ハイ。ジョンも右ハイキックを打ち込むと未来は来いと挑発。ジョンが前に出ると未来がジャブを顔面に合わせてタックルを出させない。未来は左ハイを当てて動きを止めるも追撃せず。
 ジョンが左右のストレートからフックもこれは空を切り、ハイキックも避けた未来がローキックを受けきり飛び膝蹴りからワンツー。ジョンはローを打ち込んで距離を戻すと、右フックから前蹴り。さらにローキックで距離を取ると、未来はミドルキックをキャッチ。これを離した未来がプレッシャーを掛けてロープを背負わせようと右フックからミドルキック。さらにワンツーが顔面を捕らえるが浅い。ジョンのミドルをキャッチすると、右ストレートもこれは掠る。お互いローが絡み合う中1R終了。

 2R、ジョンがワンツージャブで動きを制し右ハイ。ローから前蹴りで未来はなかなか前に出れず、ジョンはジャブからハイ。さらにジャブからミドルも未来はキャッチ。未来は右ストレートから突っ込んでワンツー。ジョンはロープを背にするが、反動で前に出てミドル。未来は打ち終わりにワンツーも浅い。
 ジョンはミドルからロー。未来はボディブローもジョンも前蹴りから大ぶりの左右のフック。未来はこれを避けると前に出るがジャブは当たらず。
 未来はローから右フックも空を切り、お互いストレートが空をきると未来はアッパーもこれも当たらず。ジョンは右ハイを打ち込んでいき、未来はミドルをキャッチしワンツーもジョンは嫌がり下がる。未来のフックにジョンがタックルも未来はこれを切りスタンドへ。
 未来はミドルをキャッチし、フックも当たらずミドルから左ストレート。ジョンも左右のストレートを乱射し、未来はこれをもらうが腕を開いて効かないとアピール。逆に左右のストレートを当てるとジョンが嫌がり距離を開ける。ジョンが左右のストレートも未来がカウンターのストレートからワンツー前蹴り。未来は飛び込んで膝蹴り。離れた未来にジョンが右ハイも、ここで2R終了。

 3R、ジョンが突っ込んで左フックが顔面を捕らえ、たたらを踏んだ未来にジョンがタックル。未来はコーナーを背に耐えるが、ジョンはバックを取り足を絡めて倒そうとする。だが耐えた未来がスタンドへ戻し、左右のストレートにカウンターのフック。さらにジャブからワンツーを顔面に叩き込み、ハイキックをガードし顔面にジャブ。さらにワンツーからフックにカウンターのストレート。ジョンは構わずワンツーを打っていくが、未来は前蹴りからミドル。前に出ようとしたジョンにフックも、ジョンがタックルで組み付き一度はテイクダウンをとるかに見せて未来はすぐに立ち上がりコーナーを背にして倒れない。未来は突き飛ばしてストレートに左右のフックを合わせるがジョンは倒れず飛び込んで膝から左右のフック。ジョンは嫌がりローキックから左右のフックを振り回していくが、未来は左ストレートも空を切る。未来はカウンターからワンツー前蹴りと続け飛び蹴りも倒しきれずに3R終了。

 判定3-0で未来が勝利した。

未来「結構良いの入れたと思ったんですけど結構頑丈でしたね相手が。まあ、勝ったんでよかったんじゃないですか?まあ全勝で来れたんで、今日も歓声すごく多くて嬉しかったんで、日本の格闘技盛り上げれてるんじゃないかなと思います。まずあの、会場の皆さんテレビの向こうで見てる皆さん大晦日に格闘技見てくれてありがとうございます。まああの皆さんそれぞれ色んなことあると思うんですけど、来年から頑張りましょう。あとYoutube登録してください。そうだ、あの、この後弟の試合があるんで、バンタム級のタイトルマッチ、皆さんチャンネル変えずに見ていってください」

<試合後コメント>

朝倉未来
――試合を終えての感想は
「まあ、完勝だったかなって感じです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「マジ打たれ強かったですね。普通の人だったら3回か4回試合終わってたと思うんですけど、30戦くらいで1回しかKO負けしたこと無いらしくて、それが分かるくらいメチャメチャ打たれ強かった」

――今後の展望は
「うーん、今日みたいに格闘技を盛り上げたいんで、また面白い相手どんどん用意してもらえば試合していきたいと思います」

――今回のプランは
「相手選手は柔術黒帯だったので、テイクダウンは全部防いで、打撃だったら僕のほうがスピードがあるので勝てるなって作戦でしたね」

――カウンターの感触や精度について
「かなり手応えあったんですけど、目が死んでなかったので打たれ強いなあって」

――世界レベルの過去最強の相手だったと思う
「普通に打撃とか全然遅いなって思ってましたね、試合中。全然見えるなって。マカパ選手はたしか30戦の中で4敗しかしてないと思うんですけど、全部トップ選手に負けてるじゃないですか。僕はその5人目に入ったってことなんで、世界とフェザー級の中では戦っていけるんだろうなって確信に繋がりましたね」

――海選手の試合を見てどう思いましたか
「予想してた最悪の展開になっちゃったなって。ここ2戦はうまく行き過ぎてたというか、堀口戦はカウンターの合わせる手法というか、こっちから倒したわけじゃないと言うか、憂流迦選手とくらべてもマネル・ケイプって目がいいので、向かい合ったときに反応の良さで力んじゃうと思ったんで、『力まないように』って言ったんですけど、すごい力が入ってて、相手の攻撃が見えてなかったですね。自分の攻撃にほとんど意識が持って行かれていてセコンドの声もあまり聞こえてなかったので、今日は動きが悪かったですね」

――どんなお正月を過ごしたいですか
「うーん、酒が飲みたいですね(笑)水抜きしてる時Amazonでウイスキーを3本くらい買っちゃいました。ストレートで飲みます(笑)」

――少年院の院生たちに掛ける言葉は
「試合見てくれれば分かるんじゃないかなって思って言わなかったんですけど、僕の夢だったら格闘家の姿を見せられたので、それで気付いたことを今後の人生に生かしてほしいと思います」


ジョン・マカパ
――試合を終えての感想は
「個人的にはとてもいい試合だったと思います。やはり対戦相手はとても手強い選手でしたし、自分が望んでいた通りの試合でした。つまり、観客が楽しんでくれた試合だったと思います。もちろんいい結果を残したかったのですが、観客にいい試合を見せたかったという気持ちの方が強いです。日本のファンは私を温かく迎え入れてくれたので、出来ればまた日本に来て試合をしたいです。結果としては悔しいものになったが、今後に向けて前向きに取り組んでいきたいです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「試合前からとても手強い相手ですごく優れた選手だと思っていたので、印象は変わっていません。強かったですねえ。タフな相手でした。試合後に彼は私に色々と話しかけてくれて、アドバイスしてくれたりとか、色々お礼を言ってくれました。未来選手はとても礼儀の正しい選手でしたし、とても良い印象の選手です」

――試合の途中で笑っていましたが、どんな気持ちだったのですか?
「あの場面はよく覚えています。お互い激しい殴り合いで、未来選手の打撃が私に当たったので、自分はその時笑ってしまいました。私も未来選手を殴ったら、私のパンチが効いたのか相手も笑っていました。お互いに笑いながら試合を楽しんでいました。とても強い相手だったので、いい試合になったと思いました」

――とてもタフな試合でした。未来選手にもパンチが相当効いていたと思います。未来選手はもっと普段から攻撃的ですが、今回は控えめに見えました
「とても激しい打ち合いでした。自分が立てた作戦では自分の得意とするパンチとかキックを武器として用意していたけど、相手も相手の作戦がありましたし、激しい殴り合いになりました。お互いのパンチが結構効いたので、目と目が合って笑ってしまいましたが、本当にすごい試合でした。残念ながら自分の武器は当たったり当たらなかったりだったのでいい結果には繋がりませんでしたが、とにかく素晴らしい試合になったと思いました」

――未来選手とのファイトスタイルについて
「この試合については良かったと思います。私は普段ケージで戦っているのでロープの使い方には慣れていないです。彼は逆なのでロープの使い方をわかっている。倒してもすぐに立ち上がったので、そこは見事だと思いました。間違っていたら申し訳ないんですが、未来選手が負けたときは、確かケージの中での試合だったと思う。ケージの角に追い込まれて、未来選手が負けてしまったような気がする。そうでしたよね?」

 

第13試合


 お互い距離を詰め顔面の殴り合い。浜崎がヒットアンドアウェイを仕掛けるが、ソヒは前に前に出て打ち合いへ戻す。
 一転して間合いを見合うと浜崎がローで牽制。ソヒもローからワンツー。浜崎が右ストレート2発から足を止めての殴り合いへ。浜崎がリングを周っていき、右ストレートで牽制しソヒがワンツー。顔面を捕らえて再度ワンツーも、浜崎はローで牽制。浜崎が右ストレートのヒットアンドアウェイからソヒがワンツーを仕掛け目に出るが浜崎は自分の距離に戻し顔面にストレートを打ち込んでいく。ソヒがミドルから突っ込もうとするが浜崎は前蹴り。お互いジャブが顔面を捉えていくがここで1R終了。

 2R、浜崎がパンチを散らしミドルキックで牽制。ソヒは様子を見てミドルも、浜崎は掴んで倒すとパウンド。だがソヒが腕をとって三角絞め。ソヒは顔面に肘を叩き込みながら絞り上げるが、浜崎はコーナーに押し込み顔面を踏みつける。しかしソヒは絞り上げて肘を顔面に連打。浜崎は耐えて2R終了。

 3R、浜崎のジャブが顔面を捕らえるが、ソヒが左右のストレートを叩き込み殴り合いへ。ソヒの左右のストレートが顔面を捕らえ飛び蹴りからコーナーに押し込み、浜崎は体勢を切り返しロープに押し込むと肘を顔面に叩き込む。浜崎は大外刈りで倒すとサイドポジションでコツコツ顔面を殴っていき、ラスト10秒で立ち上がりサッカーボールキックも極めきれずに試合終了。

 ソヒは「弟とセコンドと家族ありがとうございます。そして応援してくれたみんなのおかげで勝つことできました。これからももっともっといい選手になりたいです。努力してます。応援よろしくおねがいします。みなさん2020年、あけましておめでとうございます。ありがとうございます」 

<試合後コメント>

浜崎朱加
――試合を終えての感想は
「ベルト取られてしまったのでまた来年1から出直します」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「打撃で勝負したいって思っていたんですけど、それは出来たんですけど寝技でいいとこ取られちゃって。まあ、想定外と言うか、自分の1つのミスが招いたものなので、また挑戦できる位置まで上り詰めたいなと思います」

――今後の展望は
「来年2020年、どんな相手が来てもしっかり勝てるようにまた練習していきたいと思います」

――打撃でかなり堂々と打ち合っていましたが、自信はありましたか
「打撃では打ち勝てるかなって1R終わった時点ではあったので、そのまま打ち合ったんですけど、ちょっとダメでしたね、2R」

――寝技で来たということもありましたが、計算外だった部分はありますか
「計算外のことは無いんですけど、寝技も出来る選手だとは思っていたので。自分のミスですね。それがなければもうちょっと出来たかなと思います」

――今回敗れたが、まだ2勝1敗と勝ち越しています
「絶対的に見たら2勝1敗なんですけど、直近では負けてるんで、1戦1戦勝っていって、またハム選手のところまで戻ってこれたらいいなと思います」

――1Rはハム選手が被弾する場面が多く、2Rでハム選手のヒジを下から受けて、3Rでは浜崎選手が攻めて行っていた。2R終了時点でセコンド陣からどんなアドバイスを受けたか
「なんて言われたかは正直覚えてないですけど、全体的なダメージでは2Rでずっと下からヒジ受けてたんで、RIZINルールでは負けは仕方ないと思います。全然三角は決まってなかったんですけど、中々取れなくて、固められてたんで」

――実績的にはまたすぐリベンジマッチを要求しても許される立場だと思う
「スーパーアトム級は今人がたくさんいるし、また1から勝って挑戦していくのが筋かなと自分で思います」

――来年勝っていってまた大晦日に挑戦が理想?
「そう出来たら最高かなと思います」


ハム・ソヒ
――試合を終えての感想は
「まずRIZINのチャンピオンになれたことが嬉しいです。でもまだ実感が湧いてきません。これからチャンピオンにふさわしい選手になれるよう頑張っていきます」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「やはり昔も今もたいへん強い選手でした」

――今後の展望は
「まず当面は今日獲得したタイトルをキープすることが最大の目標です」

――判定時に意外そうな顔をしていたが、自分の中ではどう思っていたか
「まず2-1という判定が出たときに驚きました。このあと試合の映像を見なきゃいけないと思っています(笑)」

――浜崎選手が打撃戦を挑んできたのは意外でしたか?
「まず打撃で相手が向かってくるだろうということを予想して対抗策を立てていました。でも思ったほど打撃による戦略は中心ではなかったように思います」

――一番の勝因はなんだと思いますか
「最後まで諦めなかった。このことに尽きると思います」

――浜崎選手が先程「これから何戦か実績を積んでまたリベンジしたい」と言っていましたが、ハム選手はRIZINで闘いたい選手はいますか
「浜崎選手に感謝の言葉を述べたい。また私と対戦したいと言ってくれたならぜひ実現させたいです。浜崎選手は3回も私と戦ってくれたので、4回目も実現させたいと思います。闘いたい相手については、今まで戦ったことのない相手と戦って経験を積みたいと思います。具体的な名前は挙げませんが、まだ戦ったことのない選手とやりたいですね」

――浜崎選手が先程「実績を積んで大晦日に再戦できたら最高だ」と言っていました。どう思いますか?
「そうなるよう私も一生懸命頑張ろうと思います!」

――試合展開について、事前のプランと実際の試合で違ったことはありますか
「練習は一生懸命してきたが、練習した分だけの力を十分に発揮できたとは思っていません。浜崎選手との対戦、3度目でしたが、最初の初戦というのはかなり昔なんですね。だからそのときの浜崎選手の戦法を思い出すことが出来ません。2戦目も8年前でしょうか。私の記憶はハッキリとは残っていません。3回目になっても素晴らしい選手であることは認識していましたが、以前よりも攻撃が鋭くなっていたと感じました」

――日本の総合格闘技界にはかなり昔から参戦していて、韓国で活躍した。これから後追いで新しい選手が来ると思いますが、新鋭選手に向けたメッセージはありますか
「スポーツと捉えて軽い気持ちでやってみようという人にはおすすめしません。最後まで諦めずやり遂げる自信がある人だけ頑張って付いてきてほしいと思います」

――Road FCでのチャンピオン、RIZINでのチャンピオンになりました。これからの防衛戦があると思いますが、2団体のチャンピオンとなったことで試合数が増えていくと思います。どちらの団体に重きを置くなどの来年のビジョンは
「実は手術を受けていて、手術のせいでしばらく活動を休んでいました。Road FC、RIZINをともに活発に防衛戦をやっていきたいのですが、選手としては若いと言えない年齢になってきているので、負傷箇所をしっかり治してから今後の計画を立てたいと思います」

――Road FCのチャンピオン、RIZINのチャンピオンになりました。両団体ともBELLATORと縁が深い団体ですが、BELLATORについてはどう思いますか
「それはまず、いい機会に恵まれたらということと、団体の代表と話の折り合いがついたら是非挑戦してみたいと思います」

第14試合


 天心がワンツーハイ。さらにワンツーから江幡のローの打ち終わりにロー。天心はワンツーミドルも打ち終わりに江幡が服を合わせワンツーを顔面に打ち込むが、天心はかまわず前に出てラッシュをしかけていく。江幡はワンツーハイも、天心はガードし距離を取ると、前に出ようとした江幡にハイキック。江幡はガードしていき、ワンツーハイ。天心はガードするとボディブローからハイキック。動きが止まってきた江幡をワンツーでコーナーに押し込み、リングを周って逃れた江幡の顔面に右ストレートを打ち込むと江幡はダウン。

 再開し、天心がプレッシャーをかけてワンツーからフック。逃れた江幡を天心はボディブローからワンツー。江幡は座り込んでダウン。

 再開し、天心は走り込んで新必殺技のアクセルキックからハイキック。さらにラッシュを仕掛けてKOを奪った。

天心「いやーめちゃめちゃ気持ちよかったですね。なんだろう。大晦日っていうことで絶対KOするって決めてたんで、無事にKOできてよかったです。江幡選手日本人最強選手と呼ばれていたんで、レベルの差を見せてやろうと思って力むと思ったんですけどリラックスして試合できてよかったです。あれ(アクセルキック)で倒したかったですけど気持ちがバラバラになっちゃたんですけど楽しかったんで良かったです。ほんと初めて右のフックで倒せたんで成長できたのかなと思いました。江幡選手気持ちが強くて何度も何度も立ってきて、向かってきてくれて改めていい選手だなと思いました。ほんとにお互いいがみ合って戦ってるわけじゃないんで感謝の気持ちを持ってありがとうございましたと伝えることできました。2020年オリンピックがあるということで、オリンピックよりも面白いことしようじゃねーかと思ってるんですけどどうなるかこの先わからないんで、自分でもどういう風に成長するかわからないんで強くなりたいと思いますし、RISEの55kgのトーナメントあるんで江幡選手そこに出てもらえばもう一度最強を決めようと思うんですけどお客さんどうですか?ほんとに僕は皆さんに強くしてもらってるというか、自分の力では強くなれないですし、格闘家以上でも以下でもないですし、ここに立てる間だけか輝くことできると思うんでどんどん活躍して僕を強くしてください。そして2020年良い年を迎えれるように皆さんいい年になりますようにこれからも応援よろしくお願いします」

<試合後コメント>

那須川天心
――試合を終えての感想は
「1RKO出来てすごい嬉しかったっていうのもありますし、久々に適正階級に近い体重で試合ができて、ひじょーに今回調子がものすごい良かったので、良い結果になってよかったなって今すごくホッとしてます」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「やっぱ1発1発が重かったですし、強かったですし、攻撃も何発かもらったんですけど、すごい気持ちのこもったパンチで。いい攻撃だったなと思いました」

――今後の展望は
「とりあえず終わってホッとしてるって感じなんで、わかんないです」

――今年1番の強い那須川天心が見られたなという感じでした
「結構周りからも『江幡選手強いよ』って言われてて、負けるんじゃないかって言われたりしてたんですけど、そういうことをすべてひっくり返してやろうかなって試合前から思ってたので、今回は力まずリラックスしして、思い切り力を抜いて、本気で力を抜いて戦うっていうのがテーマだったのと、あとは悪魔的な強さを見せようっていう自分のテーマがありました。両方達成できましたし、最近試合前に力んでたので、力まないように試合中リラックスして戦えるような練習をやってきましたね」

――前回の試合から間が空いたが問題は無かった?
「問題なかったですね。試合前からすげえなんか『試合してぇ~!』って感じで、バックステージでアップしてるときも負ける気がしなかったですし、いい緊張感でしたし、アップのキレもすごく良かったですし、56kgっていいなって改めて思いましたね。56kgが自分の適正だったりするんですけど、それだと相手がいないとか、いろんな問題もあるので、それは考えながら。でも体を大きくして階級を上げていこうとは思っていないので、今後にも影響すると思うんで、そこは慎重にやっていきたいなと思います」

――先日テレビでオリンピックについて「他の格闘技が盛り上がるのは悔しい」という言葉がありました。そして先程「オリンピックよりも面白いことをしようと思っている」という発言がありました
「思っていますけど、色々どうやってやればいいのかもわからないですし、まずは自分が勝ち続けること、輝き続けることかなと。今日みたいな試合が毎試合毎試合出来ればどんどん盛り上がってくると思うんで。『もう誰も勝てないだろ』っていう位置に達したいですね」

――いつになくスピードがありました。実感は出来ていましたか
「出来てましたね。戦う前から、アップの時点でメチャメチャ調子いいなって。キレもあって、動けて、いいなあって自分の中でも思いましたね」

――2020年は56kg、55kgくらいで行きたい?
「やりたいですけどねえ。皆さん見て思ったと思うんですけど、このくらいの動き、迫力、今年の中でも1番の動きだったと思うんで。それが江幡選手だからこそこういう試合ができたんであって、ただ単に知らない外国人の選手じゃないんで。ホント日本でも最強と言われていた選手なので、そういう選手とこういう舞台で戦えたのも嬉しいですし、そういう選手を1Rで倒せたのも嬉しいですね」

――試合前に「大晦日の借りは大晦日に返す」という言葉がありましたが、有限実行できましたか?
「出来ましたねえ。相手がメイウェザー選手じゃなかったんでアレですけど、去年ここ(インタビュースペース)来たくなかったですからね(笑)インタビューされたくなかったですからね(笑)インタビューされててこんな泣いてたんで。今年は笑顔で行けそうですね!」

――試合後、江幡選手に「トーナメントいかがですか」と呼びかけていましたが、リアクションは
「まだちょっと、終わってちょっと会えなかったもので、江幡選手もホントに強い選手なので、そこで最強を決めるトーナメントでまた来てくれればやるチャンスもあると思うので、『待ってます』と!」

――途中で回転するキックを打ったが、あの技名はあるのでしょうか
「アレですか。アレはフィギュアスケートの回るにちなんで、回るっていう意味で“アクセルキック”ですね。今回はアレを狙ってたんで、今回はアレで倒せなかったのが残念ですけど、しっかりと当たったのですごい衝撃だったと思います」

――インタビューから高揚感が伝わってきます
「嬉しいっすからねえ~」

――相手が江幡選手に決まって、56kgという適正体重でやれるということでテンションが上った?また、練習で変わったことを行った?
「特に変わったことは一切やってないんですけど、イメージを変えたって感じですね。最近力み過ぎな部分が多かったので、リラックスして、リラックスし過ぎず、いいリラックスで本気で力を抜いていくって感じがうまくハマったかなって思いますし、あと試合前の一週間の調整の仕方を変えて、今まで体に刺激入れすぎてたんで、ちょっとゆるい感じで、そこの調整がホントうまく行ったかなって」

――今までの天心選手と違う一面を見た気がします。気分の高揚からでしょうか
「気分もすごく高かったですし、勝つ気、勝てる気しか無かった、倒せる気しか無かったので、変な自信というか、なんとなく自信がすごいあったみたいな。気を抜かなければ勝てるって確信してました」

――『江幡選手は本物だ』と言われてきたと思うが、実際やってみたら1Rで終わった。ご自身としてもっと長くかかると思っていた?
「そういうこともプランの中にはあったんですけど、対峙した瞬間に『行けるな』っていうのがすごいありましたし、試合前にアップしてたときに鼻血出ちゃって、これ試合までに止まらなかったら(打撃を)もらって(レフリーに試合を)止められちゃうなって思ったんで、早く倒さなきゃなって思いました(笑)」

――大晦日にRIZINとガキの使いに出たという快挙だと思います
「達成したと言うか、僕はホント、メインはRIZIN、フジテレビを盛り上げるという方なので……なんすかね、非常に話しづらいと言うか……(笑)自分、テレビ業界の掟とかがあんまり分からなかったんで、ちょっと色々ゴタゴタあったかもしれないですけど、フジテレビで結果を残せたのが嬉しいですし、今回大会の中で一番目だった試合ができたと思うので……質問的にちょっと、どうなんですかね(笑)ハイ、いい経験が出来ました(笑)」

第15試合


 海がローとハイで牽制し、ジャブから前に出るがケイプが下がり距離取る。
 なかなか距離を詰められないがケイプは飛び蹴りを放つも海は下がる。ケイプがタックルも海はこれを切ってワンツーもケイプはかわしてカウンターのフック。動揺した海にラッシュを掛けるが海も打ち合いに応じるとケイプは一度距離を取る。
 ケイプはハイキックからワンツーも海はリングを周り距離をとる。ケイプが左ストレートから組み付き膝。海は一度離れてボディから右ストレートもケイプは下がってこれをかわす。
 海がミドルもケイプはキャッチし、左ストレートも浅い。ケイプは左ハイから右ストレートを打ち込むが浅く。左のストレートからラッシュを仕掛けるが、海は頭を下げてがむしゃらにパンチを打ち込み動きをとめて距離を取る。
 海がワンツーで牽制していくが、ケイプは飛び膝蹴りから右ジャブを顔面に打ち込み組み付いて倒そうとするが海は耐えて距離を取る。
 ケイプはバックブローからラッシュも、海はクリンチしたところで1R終了。

 2R、海がワンツーもケイプはスウェーでかわし、再度のワンツーにケイプがストレートを合わせ、後ろに倒れた海にラッシュを仕掛けるが、海は殴られながらも立ち上がろうとする。ケイプは押し倒しラッシュを仕掛け、これでレフェリーが試合を止めた。

ケイプ「ナンダヨーオマエ!ハッピーニューイヤーフォー!とにかくもうなんて幸せなんだ。この日が来ることを信じていた。王座をとれると信じていた。この日皆さんの前でバンタム級王者となった。どうもありがとう!皆さんの応援があったから達成できた。日本がダイスキ。ずっと日本に居たい。もう心は日本人です」

<試合後コメント>

朝倉海
――試合を終えての感想は
「まあ、とにかく勝つつもりで、っていうか勝つつもりで試合に臨んでたんで、ただただ悔しい気持ちでいっぱいです」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「パンチへの反応も良くて、自分の中で想定外なことがあって、自分の動きが悪かったこともあるんですけど、思ったより動けなかったんで。強かったですね、ケイプ選手が」

――今後の展望は
「今回の試合で自分の弱い部分や課題も見つかったので、落ち込んでても仕方ないので、しっかり映像を見返して反省する部分を反省して、もっと強くなれるように頑張りたいと思います」

――未来選手が敗因として「大振りになっていた」と語っていました
「試合を見返せてないのでわからないですけど、やってて力んでる感じはありました。パワーがすごいあったので、『倒さなきゃ』って力んじゃったかもしれないですね」

――1発もらうまではプラン通りに言っていた?
「最初からプラン通りに進められてたんですけど、思ったより反応が良かったのと、向こうの打撃が良かったですね」

――油断はなかった?
「無かったつもりですけど、ここ2戦ああいう勝ち方をして、自分ではなかったつもりなんですけど、過信していた部分があるのかなと思います」

――ベルトをかけてのリベンジはしたいですか
「負けたままで終われないんで、必ずもっと強くなってリベンジしたいと思いますし、必ずベルトも巻きたいと思います」

マネル・ケイプ
――試合を終えての感想は
「非常にいい気持ちです。なんか夢に見ていたことのデジャブのような感覚です(笑)」

――試合を終えて対戦相手の印象は変わったか
「印象が違ったと言うか、リングで実際に彼の目を見たときに少し怯えているように感じました。試合が始まっても、同じような攻撃しかせず動き回ったりしてきたので、戦ってみて彼は今日勝つことが出来ないなと自信を深めました」

――今後の展望は
「RIZINで、そして日本で一番圧倒的なファイターになりたいです。日本でビジネスも始めたいと思いますし、映画スターになることもあり得るのかなと思います」

――試合前に言っていたとおり2Rで決めました。プラン通りの試合でしたか?
「1R目でコントロールできていると感じていたので、試合中もセコンドの声も聞こえていましたし、ラウンド間もアドバイスを聞いて、それをこなせたと思います。自分としてはスタンディングが強くなっていると思うので、良かったのかなと思います」

――試合中スタンスを変えていましたが、その理由は
「私はサウスポーの方が得意で、彼と前に戦ったときもやってきたが、今回は少し通じないと思ったので変えていった。そのときにやはり彼が違和感を覚えていると感じたので、うまくコントロールして、それが出来たから勝てたのだと思う」

――試合前の会見では「誰も相手にする」と言っていたが、今回の試合を終えて気持ちは変わらないか。対戦相手として、例えば扇久保選手とか
「扇久保選手はストリートファイトが得意なタイプだと思うが、それだと私相手には体力が持たないんじゃないか。私に挑戦してくるなら4倍も5倍も努力しないとダメじゃないかな。1Rは持つかもしれないが、2R以降は持たないと思います。練習に練習を重ねてチャレンジしてくるしか無いんじゃないかな」

――アンゴラからポルトガル、スイス、タイと経験を重ねて来たと思うが、ご自身を否定してきた人間に言いたいことは
「私は負けから多くを学んできた。海選手と最初にやったときは本当に悔しくて、試合後の態度もあまり良くなかったと思うが、あの負けから学ぶことが多かったと思う。自分が伝えたいことは、『皆さん自分を信じて頑張ってください』ということ。自分は学校にはあまり行かなかったが、学校の先生が自分を信じてくれなかったり、自分が金持ちになって皆を雇うと言っても、世界チャンピオンになると言っても信じない人が多かったが、彼らを見返すことが出来て、チャンピオンになることが出来て非常に嬉しく思う」

――扇久保選手への言葉があったが、他に具体的に闘いたい選手は
「自分としては誰だろうがいい。今の状況は皆が自分と戦いたがっている状況なので、非常に気分がいい。この状況をずっと続けていけたらと思うだけだ」

――レスリングシューズを履いてきた意図は
「練習で足に細かい怪我をしてきて、そこを守るためにもシューズを履いて、今回はそれでやってみて非常に安心を感じたので、レスリングシューズを履いてきた」

――最後に触れ合っていた子供との関係は、そしてアンゴラの家族へのメッセージは
「彼は親しい友人の子供で、自分に『ナンダヨー』という言葉を教えてくれた子だよ(笑)家族については小さい頃から自分の夢を語ってきて、それをようやく実現できたと伝えたい。家族は母国で誇りに思ってくれていると思います」

――大会の最後のカウントダウンのときにリング上で浜崎選手に声をかけていたが、どのような言葉をかけていたのか
「何も特に言っていないけど、彼女は負けているので、負けているときの気持ちは痛いほど分かるので、手繰り寄せた。この世界は負けた人間に厳しいので、彼女の気持ちを汲んで、自分の気持ちとしては『気にするなよ』ということです」

<榊原信行CEO大会総括>

榊原信行
「あけましておめでとうございます。こうして5回目の新年を皆さんと迎えられて、大変光栄です。ありがとうございます。本年も宜しくお願いいたします。5年経っても皆さんの待遇を改善できていないRIZINとしてはですね、来年の1つの目標として、年越しそばとかですね、みんなでこう、軽くいっぱい飲むとか気の利いたことをしろっていう感じがあると思いますので、必ず対応を考えていけるように頑張りたいと思います。
 総括としては、本当に素晴らしい大会でした。主催者としても本当に全15試合、総勢28名の選手たちの全力で勇敢に、勇猛果敢にリスクを恐れず前に出る、その姿の儚くて美しくて強くて、そんな選手たちの生き様に感無量な状態であります。本当にここまで5年間で、今日メインで出てきた朝倉海、マネル・ケイプ含めて、どこか他のプロモーション・団体で活躍した選手たち、当然2015年のスタートのときにはなにもないところからのスタートですから、他の舞台で活躍していた、過去PRIDEで活躍していた選手とか、色んなものを、言葉は悪いかもしれませんけど、寄せ集めて、独自の物語だとかドラマを作り出せていない中でのスタートだったので、桜庭とかヒョードルとか青木とか、そういう選手たちの力を借りてですね、旗揚げさせていただいて5回目の年末。気付いてみると、この5年間と言うかですね、正味4年間の中で、自分たちが日々作り出してきた中で生まれたドラマとか選手たちによって彩られていることが、この4年間という道程を感慨深く思い起こしていましたし、ホントに未来を作っていくのはホントにハングリーで負けることに、負けたら本当は涙が出ないといけないんですよね。悔しくて恥ずかしくて、そんな想いをこの、あえて何も言わないですけど、29日、31日で見るファンの人達は見極めると思います。僕らもファンの人達の声援とか、喜ぶ姿、涙を流す姿を見させていただいて、何が求められているのかをプロモーターとして感じ取らなければならない部分だと思います。だからそこはファンの皆様の一挙手一投足から感じ取らせていただきましたので、2020年もブレることなく本当に勝負どころの詰まった、ストレート、豪速球を投げ続けることを軸に、たまに変化球も織り交ぜて、魅力的な大会を作り出していきたいと思います。
グランプリはホントにトフィック・ムサエフがああいう形で、トフィックが骨折しているということはちらっと聞いたんですけど、本人たちサイドはノープロブレムということで、リングに上っていきました。ピットブルの方も骨折をしていたってことはさっき聞かされて、それでも我々RIZINのグランプリのベルトを奪取するために体を張って、自分のキャリアをですね、この先ひょっとするとキャリアにも影響するかもしれない怪我を負いながらもチャレンジしてくれる姿に、まあ、それでやらせることを良しとするかダメとするかは競技の面で言うと、非難を受けることもあると思いますけど、最終的なチョイスは、僕らが骨折したのを無理に上げるわけではなく、選手たちサイドの中でチョイスをしたことなので、僕らはそれを尊重して、このグランプリの結果を素晴らしいものでありましたし、準決勝も決勝も美しかったですし、素晴らしかったなと。グランプリが定着していってくれるんじゃないかっていう予感もさせてくれました。
あとは、タイトルマッチはほんとにドラマチックな結果が導き出されたことが、これが2020年に、2019年に予定調和というか、皆さんが求めたり考えたりする方向とは違う結果を引き出したかもしれないですけど、体制側の人達からですね。ただ、選手は歩みを止めないと思いますから朝倉海にも浜崎朱加にも、新しい目標と超えなくちゃいけない高い壁が出来たことが彼らの成長を促して、また素晴らしいものを見せてくれるのではないかなと言う期待を次の2020年に残してくれたことがまたRIZINにとってはビッグアングルになって、またファンの皆さんにそれを成就させていくドラマを見せて作り出していけたらと思います。
RENA選手も、どんな思いで彼女がリングに上がったか。結果は今日は勝ちましたけど、違う結果になっていたら、ひょっとしたら彼女の格闘家としての人生・キャリアになにか大きな決断がくだされたかもしれないと思わせる程の鬼気迫るというか、それくらいの思いを持って臨んだ試合だったなと、勝った瞬間の彼女の姿を見て、彼女が本物のMMAファイターに変貌していく姿を心強く、嬉しく思った次第です。離すと長いですけど、選手の皆さんには『お疲れ様でした、素晴らしかったです』と最上級の賛辞を贈りたいと思いますし、勝った人、負けた人がいますけど、すべての今日出場した選手にエールを送って、また2020年にともに格闘技のすばらしさを日本から世界に届けていけるように私も力をもらいましたので、精進して頑張りたいと思います」

――マネル・ケイプと扇久保選手のタイトルマッチは決定?
「そうですね。流れからして、来春どこかでオリンピック前には何処かの会場、タイミングでやりたいと思います。扇久保が指を何処か痛めているとさっき見かけたので、その怪我の回復を見て、まあ2月21日ってことはないですけど、その次か、次の次かのいずれかのタイミングで実現させたいと思っています」

――今年のグランプリについてはどの階級で行うか
「当然1つは、軸になる選手がいることがとても大切なので、日本でスタートするとなると。今回のライト級GPは素晴らしい大会で、選手たちが4人最後準決勝に駒を進めてくれたんですけど、日本でやっている我々からすると残念ながらその中の一角を日本人選手が担うことが出来なかったと。どうしてもプロモーション的には後塵を拝していかざるを得ないので、軸になれる選手、そうするとフェザーの、朝倉未来の階級で行くのか、やはりバンタム級で行くのか。でもバンタム級はもうタイトルを巡ってどういう展開になるのか混沌としていますから、バンタムでもないのかなあと思いつつもですね、朝倉未来さんはYou Tubeが忙しいので(笑)そのへんの条件も聞きながら。まあでも終わった後も挨拶に来てくれて、ご機嫌だったんで、『浜松出ろよ』と言っておきましたけども、『ちょっとカーフキックが効いちゃって』とかなんとか言っちゃってましたが、まんざらでもなさそうでしたので、新年早々口説いていこうと思いますけども。
 まあでも女子で言うと渡辺華奈の階級、そこに出てきてもらえるかどうかわからないですけど、これから交渉して中井りん選手とかですね、階級だけで言うなら杉山選手もそうですし、ホントは真珠もそうなんですけど、まあ日本で世界の強豪を迎え撃てるだけの選手がいることがとても大事だと思うので、その階級もありますし、スーパーアトム級もアリだと思いますし。いずれにしても早いタイミングでジャッジしたいとそう思ってます」

――那須川天心選手が最強の相手にああいった勝ち方をしましたが、天心選手の次の相手は
「そうですねえ。ホントに、あの、あれだけの実力差があるんだなあと。素直にですね、うん。爪痕くらいは残せるんじゃないかと思ったんですけど、よほど去年のメイウェザー戦が悔しかったんでしょうね。だからメイウェザーにやられたものを倍返しで江幡塁にかえしているような、それくらいの勢いでですね。最近の天心の試合って、割と硬い試合っていうか、今年は全勝で来てますけど、こんなにダイナミックに躍動してる天心の試合は久しぶりに見たなと言う気がします。彼の適正、ずっと言われてるのは『55kgになったら無敵だ』と、お父さんからも伊藤代表からも聞いていたんですけど、今回それに近い56kgという階級で江幡選手とやりましたけど、速さもその階級の中でも目を見張るほどの破壊力も含めてですね、次のRIZINで天心の試合を組むときに、どんなアングルと言うか課題やテーマを持って、何処から誰を招聘してマッチアップしてきたらいいのかが想像ができないと言うかですね、しっかりまた世界中に目を光らせて、『我こそは』『この選手なら』と思える選手をピックアップしていきたいですけど、今の時点ではノーアイデアですね」

――浜松大会は発表されましたが、来年のスケジュールについて
「まだ2月より先のスケジュールが決めかねている部分もあるんですけど、それは会場の都合でですね、4月に1試合いずれかの場所でやることになります。年明けには会場の最終調整が突くと思いますので、2月、4月、5月、7月。その中には仙台だったり大阪だったり、関東圏も含めてですね、空いてくる日程等含めて調整を進めて早いタイミングで発表できたらと思います。7月の後オリンピックの間はあえてぶつけてもと思いますが、若い選手たちはオリンピックに負けないくらいの格闘技界の熱を作り出してっていう熱もある、思いもある。今日もそういう発言もたくさん出てましたけど、僕も同感で、ホントにオリンピック競技にはなってないけど、格闘技全体で競技人口やファンの人口を集めれば、ビッグ競技になっているものよりはるかに求心力はあるはずだと思いますので、格闘技の中のオリンピックみたいなものが出来ればいいなと。そういう物を作り出していく一翼を担えたらいいなとは思いますけど、RIZINの中でやれることは一生懸命やると。RIZIN以外の、これはもう他団体の人たちの理解とか協力とかがないと難しいと思いますけど、そういう事も含めて諦めずに貪欲にプロモーター、主催者としての立ち位置の中で動いていきたいなと思いますけど、オリンピック、パラリンピックが終わって、9月、10月、12月。この当たりで2大会ないしは3大会開催しようと、当然来年はさいたまスーパーアリーナに年末戻ってくる、コアシーズンをピークに戻ってこれるような、年間6大会ないしは7大会をスケジューリングしたいと思っています」

――今後の路線について、みんなRIZINを目指しているとい状況ができつつあるが、他団体との交流で選手を集めてくるのか、自前で育てた選手たちでストーリーを作っていくのか
「基本的なコンセプトは変わって無くて、フェデレーションですから、ここで僕らは格闘技のチャンピオンズリーグみたいなことがやれたら一番いいと思っているので、国内でいうとDEEPさんが唯一ONE FCさんの軍門に降らず残っている独立系の団体なので、あとはONE FCに右へ倣えになっちゃってですね、これでいいのかなって個人的に思いますけど、別に団体は団体としてあって、ポリシーとしてあっていいと思いますけど、選手は団体の中に生涯就職しているわけではないですから、当然今回の石渡にしても扇久保にしても、きちっと団体の許諾を得て出てきてくれたらいいと。一番いいのは、僕らは選手をくくるっていう気が基本的にないんです。だから僕らの舞台を活用して、日本国内の団体がチャンピオンvsチャンピオンみたいなことをやって熱を作り出していって、サイズ感で言うと、当然スケジュール感で言っても各プロモーションの日本国内のプロモーションの人たちとかぶらない形でバランスが取れたらいいなあと。そういうスイートスポットを見つけられたらいいなあというのは2015年から変わらないです。だからこれからも僕らもPANCRASEさんにも修斗さんにもDEEPさんにも、HEATさんとかそれ以外の団体も含めてニュートラルでそこからRIZINを目指してくれる流れができていけば、全体的な、各プロモーションのチャンピオンになってその先がないとことよりは、RIZINを経て、RIZINで活躍することでBELLATORに行けたり、もしくはUFCのオファーをもらえたりということで海外で活躍することもあるだろうし、そういう形が作り出せたらいいなあと。現状まだまだ構想ではあっても現実と考えてることのギャップは随分あるので、そこは変えずに行きたいと。この中で各団体を経ずにRIZINに上がってくることで活躍してる朝倉兄弟、彼らはOUTSIDERから出てきてですけども、そういう選手たちの活躍も伸ばしていけばいいと思っています。ですので、各世界中に言えることですけど、世界中の団体との交流もオープンにしていって、そこの団体の、出来ればチャンピオンがRIZINに出てきてくれて、何処かの団体のチャンピオンなり、RIZINが作り出したベルトにチャレンジしてもらうとか、そういう形も突き詰めて追求していく。当然RIZINの中からストーリーメイクされて、RIZINを主戦場にしてBELLATORに行くということも、これもありということで、何かを画一的に囲い込んで小さくまとまってしまうのは避けるべきかなあと思いますし、団体としての競争力で言うと、僕らはUFCやBELLATORやONEとかと比べると後塵を拝していると思っているので、団体・プロモーションとしてのRIZINとしてのブラントをもっとしっかり作った上で、いつの日か団体としてブランドとして、戦う舞台として世界ナンバーワンになれるようなチャレンジをしていきたいと思っています」

――今回大晦日ですが、いわゆる飛び道具、サプライズが無い中での今回の観客動員でした。これはあったほうが良いと思いますか?
「あったほうがいいと思ってます。他の団体との1つの差別化・個性的な部分で言うと、その振れ幅にある気がしているので、今回はあえてそういうものをマッチアップできなかったですけど、そういう路線も考えていきたいですし、あとはホントにオリンピックイヤーで、この2020年が1つ分岐点になると僕は思ってます。それはアマチュアアスリートたちの、アフター東京オリンピックの去就がこの数ヶ月でですね、各競技で決まってくる。その先の方向性の1つのチョイスとして、オリンピックに出て、メダリストになって、その先にその競技をもう4年間次のオリンピックを目指す人もいると思いますし、逆にRIZINという舞台を目指してくれる人も必ずいると思うので、早いタイミングからスカウティングに動きたいと思っていますし、オリンピックに夢届かなかった、日本代表として日の丸を付けた闘いに挑めなかった選手たちにも十分RIZINというプロの舞台で活躍していけるポテンシャルのある人は実は日本には男子も女子も、柔道もレスリングも含めてたくさんいるので、そういうところからの転向組にまた未来を託していくというか、未来を創造していくチャンスを見いだせたらなあと思います」

――この1年を振り返って、地方も含めて“RIZINのファン”というのが増えてきたと思う
「そうですね。ホントに今日の会場の熱とかは、RIZINの舞台で紡がれるドラマをきちっとフォローアップしてくれてるファンたちによって作り出されたオープニングからの熱だったと思いますね。そこにきちっと認識がなければ3時シャープにあれだけ多くの人たちが会場に足を運ばないと思うんですね。この忙しい大晦日ですから。ホントにこの4年間“継続は力なり”という言葉にもあるように、フジテレビさんにも感謝をする限りですけど、地上波の皆さんも、数字が大して上がらないコンテンツを諦めること無く一緒に育ててくれた。その結果、ホントに多くのファンの人達が、RIZINの中での選手たちの生き様を見に、確実に何を見に来るっていう目的を持って見に来てくれている人たちがこの1年で本当に増えたなあと、その実感と言うか手応えはあります」

――2年連続で札止めということで、今年は当日券もなかった。スタジアム仕様の利用は考えますか?
「まあ、ゆくゆくはそうなったらいいですよね。PRIDEの時代は2ヶ月に1回ヘビー級グランプリのときなんかはですね、2ヶ月に1回スタジアムバージョンが満席になってですね、今でも一番の記録を持っているのは、2005年の小川直也とエメリヤーエンコ・ヒョードルがグランプリの準決勝で戦ったときですね。その時の記憶が今でも忘れられないんですけど、過去に出来たことですから。過去自分が中心になってやらせていただいて、作り出した数字、そのレコードは超えてみたいなってのもありますけど、もう少しだなと思いますね。今年は堀口選手が怪我で欠場するという大きなハプニング、サプライズでアゲンストな状態になりながらもこういう結果になったことは自信にはなってますけど、もう少しだと思います」

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