田中将斗が故・ハヤブサさんに面影を重ねる元無差別級王者を撃破しDDTのシングルトーナメント優勝!
28日、東京都・後楽園ホールにてDDT『D王 GRAND PRIX 2020 the FINAL!!』が行われ、田中将斗が遠藤哲哉を制してD王 GRAND PRIX優勝を果たした。
D王 GRAND PRIX(以下、D王GP)はDDTが年末に行うシングルマッチでのリーグ戦であり、今回が3度目の開催。田中はD王GPに初参戦し、現KO-D無差別級&EXTREME級の二冠王者であるHARASHIMAと引き分けたのみの無敗で決勝戦まで駒を進めた。
対する相手は2代前のKO-D無差別級王者である遠藤哲哉。田中は遠藤の飛び技の精度や華麗さから遠藤に故・ハヤブサさんの姿を重ねるなど高く評価しており、46歳の田中が円熟期を迎えつつある28歳の遠藤とどう相対するのかに注目が集まる一戦となっていた。
試合は田中が序盤からスライディングDを狙うなど攻勢をかけるが、遠藤は場外戦に持ち込みテーブルをリング外にセット。しかしハードコアは田中も十八番であり、逆に遠藤をテーブルにセットして場外スーパーフライを敢行。
遠藤は足へのダメージから得意とするサスケスペシャルを失敗するなど精細を欠き、田中が雪崩式ブレーンバスターやダイヤモンドダスト、ラリアットと畳み掛けてスライディングDを放つが、遠藤がこれを回避してハンドスプリング式オーバーヘッドキックで反撃。さらにテツヤ・イン・ザ・スカイ、トーチャーラック・ボム、シューティングスタープレスと畳み掛けるが田中はこれを耐えきり、遠藤の手を掴みながら弾丸エルボーを連射。さらに遠藤がハーフダウンの状態から、遠藤の背後から、そして正調のスライディングDを3発連続で叩き込むと遠藤も肩を上げられず3カウント。
田中はマイクを取ると、DAMNATIONの面々の方を借りて退場していく遠藤に向け「遠藤、そしてDAMNATION!お前らとの闘いメッチャ面白かったぞ!俺は26年やってきて、まだまだ全盛期でいるっていうのはリング上で見せるしかないねん。その中で若い中でもトップを張ってる遠藤、今日メインのリングで戦えて、ありがとうございました!」と健闘を讃えた。
そして田中に優勝トロフィーが手渡されると、KO-D無差別級王者であるHARASHIMAがリングに上がり、1月26日の後楽園ホール大会での王座戦を宣言。田中は「D王獲ってもDDTの一番のベルトを持ってるのは貴方です。その貴方からベルトを引っ剥がして俺がDDTの一番になってやる!」と受けて立つ姿勢を見せた。
バックステージに戻った田中は「よそのリーグ戦に上がるにあたって初めて対戦する相手ばっかりやったんで、自分にいいプレッシャーを与えられたんじゃないかなって。でもHARASHIMAくんと引き分けたっていうことは、まだトップではないってことなんで。彼のベルトを引っ剥がしてDDTのトップを取ります」と宣言。そして、もし王座を戴冠した際にはDDTの選手全員を倒して真のDDTのトップに立ちたいという野望を語り、「大箱以外のところだったら、若いくりくり坊主の奴でも別にやってもいい」とその覚悟を示した。
そして対戦相手の遠藤については「見栄えも均整の取れた体で上背もあるのにキレイに飛んでくるっていうのはハヤブサさんに似たところがあるし、色んな所に出たり色んなタイプと戦うことによって彼は成長するんじゃないかな。ハヤブサさんだって全日本さんに出させてもらって色んなタイプとやってグンと名前売れた。やっぱ遠藤くんも色んな所に出たらもっとすごくなると思う」とアドバイスを贈った。