朱里がK-1中国大会で不可解な判定負け!立ち技13戦目にしてまさかの初黒星
『K-1 CHINA vs JAPAN』(2月1日、中国・湖南省長沙市「Golden Eagle Culture City」)へ参戦していた 朱里が試合を終え、2日、夜9時半過ぎに成田空港へ到着した。
ホテルを朝6時に出発して乗り継ぎでのロングフライトにも疲れを見せず、試合を振り返った。朱里はK-1ルール 53kg契約 3分3R 延長1Rで散打王者である鄂美蝶(イ・メイディエ)と対戦。イは中国ナンバーワンの実力者という触れ込みで、事実上、日中の頂上対決と期待された。
同大会は中国のテレビ局全14チャンネルで放映され、およそ4億人が視聴したという超ビッグマッチ。リングサイド席は日本円にして約8万円、一番安い席でも約2万円の料金設定であったことからも、同大会のスケールがうかがえる。
なかでもこの一戦の注目度は高く、朱里は中国の空港に着いた瞬間からテレビクルーが密着したほど。それほどのフィーバーぶりのなか、 この一戦は『K-1 CHINA vs JAPAN』の第3試合にラインアップ。
朱里は1Rから前に出て圧力をかけ、距離をつめる戦法を取った。「いつもの自分のスタイルなので。ふだん、男の人とスパーリングをさせてもらっていることもあって、女の人には力負けしない自信があります。どんどん前に出て、どんどん攻めようと思った」との言葉通り、積極的に前に出る。1R開始早々、サイドキック狙ったイだが朱里はがっちり防御。その後は圧力をかけていったため、イは得意であるサイドキックやヒザ蹴りを完封され、下半身での攻撃が全くできず。
「横蹴り(サイドキック)が来るのもそうですし、サウスポーなのも初めて(の相手)だったので、自分が距離をつめて出したくても出させませんでした」
となると、上半身の攻めしかないイだったが、朱里が左右のパンチを見極めしっかりカット。有効打を食らうことはなかった。
イは圧力をかけられると、クリンチで組み付いていく。朱里はクリンチに対し、プッシュして体を離そうとする。この攻防が何度となく続く。ところがレフェリーはイのクリンチに対してではなく、朱里のプッシュに対して終始注意を与える。
こうして迎えた3R2分45秒、朱里はクリンチに対するプッシュで、レフェリーよりイエローカードが宣告されてしまう。
3R通じて、終始優位に立っていた朱里だが、結果はイの判定勝ちというジャッジ。デビューから12戦12勝という驚異の戦績を残していた朱里にとってはなんとも不可解な、そして、残念な初黒星となってしまった。
「何で反則をとられたのかは全くわかりません。アウェイなのは覚悟していましたが、減点をとられて、もし延長になってもいけるとは思っていました」
思いもよらぬ敗戦。不可解極まりない結末となってしまったが朱里の目はもう次に向いている。
「結果はもう仕方ないです。それよりも今すぐにでも再戦したいです。そして自分の実力を証明したいと思っています。それと、海外での試合は、圧倒的な試合をしてKOやダウンを奪うほどの戦い方をしなくてはいけないと思いました。これからもっともっと練習して強くなります」という朱里。今回、女子プロレスラーとして、初のK-1出場という快挙を成し遂げたが、次なる野望も描いている。それは、K-1 JAPAN参戦。そのためには後ろを振り返っているわけにはいかない。CMLL世界王者としてプロレスラーとの二刀流の肩書きを持つ朱里のチャレンジは続く。
K-1 China vs Japan
日時:2015年2月1日(日)
開始:19:00(中国時間)
会場:中国湖南省長沙市「Golden Eagle Culture City」▼K-1ルール 53kg契約 3分3R 延長1R
○鄂美蝶(武林風初代52kg級王者/中国)
3R 判定
●朱里(Krush女子王者/日本)