【試合詳細】8・30 MASTERS後楽園ホール大会 武藤敬司&馳浩&獣神サンダー・ライガー with エル・サムライvs永田裕志&中西学&西村修 越中詩郎&AKIRA&青柳政司 with ザ・グレート・カブキvsスコット・ノートン&天山広吉&小島聡&ヒロ斎藤 with 蝶野正洋
『新体感ライブ Presents 武藤敬司プロデュース PRO-WRESTLING MASTERS』
日程:2019年8月30日(金)
開始:19:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1760人(超満員札止め)
▼スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○佐野巧真(フリー)
8分52秒 ノーザンライトボム→片エビ固め
●高岩竜一(ZERO1)
▼スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
○ドクトル・ワグナーJr./獅龍/ヒート
13分6秒 ワグナードライバー→体固め
[東京愚連隊]●NOSAWA論外/MAZADA/FUJITA
▼スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
藤原喜明(藤原組)/●大矢剛功(フリー)
8分26秒 ランニングネックブリーカードロップ→体固め
グレート小鹿(大日本)/○タイガー戸口(フリー)
▼平成維震軍vsTEAM 2000 スペシャル8人タッグマッチ 45分1本勝負
[平成維震軍]越中詩郎(フリー)/AKIRA(魔界)/○青柳政司(フリー)/齋藤彰俊(NOAH) with ザ・グレート・カブキ
11分6秒 カブキの毒霧→スクールボーイ
[TEAM 2000]スコット・ノートン/天山広吉(新日本)/小島聡(新日本)/●ヒロ斎藤(ドラディション) with 蝶野正洋(アリストトリスト)
▼スペシャル6人タッグマッチ 60分1本勝負
○武藤敬司(WRESTLE-1)/馳浩(フリー)/獣神サンダー・ライガー(新日本)
20分55秒 シャイニングウィザード→体固め
永田裕志(新日本)/中西学(新日本)/●西村修(フリー)
ライガーが引退前最後のMASTERSに出場しエル・サムライとのタッグを熱望!TEAM 2000vs平成維震軍の全面対抗戦で越中が蝶野へリング復帰を要求!武藤が永田、中西、西村に「まだ青い」と貫禄を見せる!
第1試合
ゴングが鳴るとロックアップから押し込み合い、腕の取り合いから高岩が転がしてレッグロックからアキレス腱固めに移行。佐野がアキレス腱固め取り返すと高岩はローリングしてロープへ。
改めて向き合うと高岩が手4つを求め、佐野が応じて互角の力比べを展開。隙を突いて佐野がソバットを叩き込み、よろけた高岩にローキックを連打。膝裏にクリーンヒットさせて高い和を転倒させると足4の字固めに入るが、高岩はローリングしてロープへ。
佐野は高岩のヒザへガットショットを連打し逆片エビ固め。高岩にブレイクされるとブレーンバスターを狙うが、高岩は足を絡めてこれを耐え、逆にブレーンバスター。さらにコーナーへ振って串刺しラリアット、ボディスラムからダイビングエルボードロップと連撃しパイルドライバーを狙うが、佐野がショルダースルーで切り返す。
佐野は自らも後頭部を痛打ししばらく立ち上がれずにいたが、高岩とのエルボー合戦、正面からのラリアットの打ち合いを制してバックを取り投げっぱなしジャーマンスープレックス。しかし高岩は即座に立ち上がって雄叫びを上げると走り込んでラリアットで叩き伏せ、デスバレーボム。佐野がこれをキックアウトするとパイルドライバーを狙うが、振り払った佐野がソバット。倒れ込む高岩にダイビングフットスタンプを投下し、ダメ押しのノーザンライトボムで叩きつけてカウント3を奪った。
試合後、両者はしっかりと握手し高岩は深々と頭を下げた。
第2試合
ワグナーが入場しオーバーマスクを脱ぐと全く同じマスクが下から現れ、リングの四方へマスクを投げ入れるフリをして結局投げず観客は笑顔でブーイング。
MAZADAとヒートでゴングが鳴ると腕の取り合いからスピーディなグラウンドでの攻防となり、これを制したヒートがドロップキックでMAZADAを場外に叩き出し、場外飛びのフェイントからムーンサルトでリング内に着地して見せると会場は大きく沸く。
論外と獅龍の対面となり、会場が手拍子とともに論外コールを送ると獅龍は悲しそうにうつむいてしまう。獅龍と論外はショルダータックルやリープフロッグなどを交えたロープワークでの攻防から獅龍が風車式バックブリーカー。場外に逃れた論外にスーサイドダイブを狙っていくが、論外は最前列のお客さんを盾にして獅龍にこれを思いとどまらせ、獅龍はワグナーにタッチ。
ワグナーはしきりにアピールを続け、歓声が集まるとコーナー上へ登ってアピール。そして出てきたFUJITAにも同じようにアピールをするよう命じ、FUJITAが戸惑いながらもこれに応じるとワグナーは中指を立て、ショルダータックルや後頭部へのキック、串刺し逆水平からの雪崩式RKO、さらにラ・マヒストラルもすべてキックアウトされると獅龍にタッチ。
獅龍とFUJITAが対面するとMAZADAが獅龍の背後から忍び寄り、後頭部に一撃入れて奇襲するとFUJITA、論外とともに3人で獅龍に向かっていくが、獅龍は東京愚連隊の3人を次々とアームホイップで投げ捨て、さらにレフリーまでアームホイップで投げ捨ててしまい、敵味方全員で欽ちゃんジャンプ。しかし論外とMAZADAが獅龍の股間を鉄柱に打ち付け、さらに十字ロープワークを駆使したコンビネーションアタックを決めるが、ワグナーが入ってきて3人を次々とラリアットでなぎ倒して救出。さらに3人にそれぞれドラゴンスクリューを決めると、獅龍とヒートがカバージョで論外を押さえつけ、たっぷりとロープを往復したワグナーが前転してから論外の顔面に低空ドロップキック。これを救出に来たMAZADAとFUJITAをヒートと獅龍が場外に蹴り出し、2人がスーサイドダイブで飛び込んでいくとエプロンに出たワグナーも場外へアトミコ。
獅龍が論外をリングに戻して風車式バックブリーカーで叩きつけ、それぞれエルボードロップでカットに来たMAZADAとFUJITAを論外の真横に並べて寝かせ、獅龍とヒートが代わる代わる3人まとめてのボディプレスやエルボードロップで連撃。するとワグナーは2人に「自分もやりたい」といいたげなハンドサインを送り、コーナー上からダイビングボディプレスで3人まとめて圧殺。そしてヒートとともに論外とFUJITAの両足を持って座って車座に足を極めると、これをカットに来たMAZADAを獅龍が輪の中心へウラカン・ラナ。これをキックアウトされると全員入り乱れ、ワグナーが論外にバックフリップ、ドラゴンスクリュー、照準を合わせるポーズを真似てからシャイニング風ランニングミドルキックからのワグナードライバーで突き刺してカウント3を奪った。
試合後、自らマスクを脱いだワグナーは観客席からメキシコ国旗を掲げた観客を1人リングに呼び込むと抱擁し親交を深めた。
第3試合
大矢と小鹿で試合が始まるとロックアップからの押し込み合い、小鹿がナックルからの顔面噛みつきを狙うが大矢が必死にプッシュして耐え、逆に腕に噛み付いて怯ませてから藤原とともにストンピングの連打。
タッチをしないままなぜか藤原に試合権利が移り、藤原が小鹿にヘッドバッドの連打。小鹿もチョップで反撃して噛みつき攻撃を狙うが、藤原に突き飛ばされ、その勢いで戸口のもとまで吹っ飛び、タッチ。
戸口はロックアップで藤原をコーナーに追い込み、両手を横に大きく広げながらのクリーンブレイクで余裕をアピール。お返しに藤原もロックアップでコーナーに追い込み、離れ際に張り手。怒った戸口はチョップを連打も、藤原がその腕をキャッチして脇固め。戸口がブレイクすると両者ビンタで顔面を張り合っていき、これを制した戸口が小鹿にタッチ。
小鹿は藤原へボディブローを連打し、藤原にやり返されるとビンタの連打から顔面噛みつき。「きたねぇなあ!」と激怒した藤原は噛みつき攻撃でやり返し、大矢とともにロープを使った踏みつけ攻撃。
大矢に代わると大矢は両手の拳で小鹿の側頭部をグリグリと痛めつけるが、小鹿はボディブローで反撃。すると藤原が入ってきてタッチロープを大矢に渡し、それを使って小鹿の首を絞める反則攻撃。怒った小鹿が大矢の顔面に噛みつきながら戸口のもとまで連れ帰りタッチ。
戸口は大矢にボディブロー連打からラリアットを2発、カットに入ろうとする藤原を小鹿が顔面噛みつきとヒモを使ってのチョーク攻撃で押さえる中、戸口がさらにランニングネックブリーカードロップを見舞うとこれで3カウント。
第4試合
リングアナの田中ケロの前口上の後にTEAM 2000が入場し、蝶野がマイクを取る。
蝶野「今年で2回目、MASTERSだな!何回目だお前ら!全部行ってんのか?!……じゃあ同じことは言えねえなあ(笑)初めはこのMASTERS、笑って見てた俺は。しかし、この前の試合も、先輩たちが一生懸命戦っている試合を見て、この大会の意味をしっかり理解した。ただ!相変わらずここのプロモーター……武藤!アイツには文句が言いたい!今日の対戦相手!平成維震軍!格が違うんだコラ!スコット・ノートン、天山広吉、小島聡、ヒロ斎藤!オイ、こっちはIWGPチャンピオン、G1のチャンピオン、IWGPタッグチャンピオン、そしてヒロさんはジュニア総なめのオールチャンピオンだ!今日の平成維震軍~?誰だオラ!越中、野上……コイツはなんであっち出てるんだ?齋藤彰俊、あともうひとり誰だ?青柳?それからこの解説、誰がやってんだ?辻!オイ!オイオラ!柴田!柴田!適当な解説やってんじゃねえかオラ!お前メインの馳先生に気を使うだけだろオラ!それから、一つだけみんなに今日の試合は期待をしてもらいたい。ただ……みんな体調が良くない。天山は肩が、コジは……お前は内緒にしとくか(笑)スコットはヒザ!肩!そして、ヒロさんは!……体調が悪い!」
続いて平成維震軍が入場し、小島が越中を挑発しそのまま二人でゴング。
試合開始直後からチョップやエルボーで打ち合い、小島がショルダータックルでこれを制すると大胸筋をピクピクと震わせてアピール。しかし即座に越中がヒップアップで反撃しヒップバッドを連打。互角の形勢で両者タッチ。
天山とAKIRAとなるとショルダータックルでぶつかり合い、形勢が不利となったAKIRAは延髄斬りでの状況打破を狙うが、耐えきった天山がショルダータックルからモンゴリアンチョップ。倒してからランニングヘッドバッドを放つがAKIRAはギリギリで回避。両者タッチ。
ヒロと青柳となると、青柳が足刀から踵落とし、膝立ちになったヒロへミドルキックを連打してから引き起こそうとするが、下から組み付いたヒロがチンクラッシャーからセントーン。両者タッチ。
ノートンと齋藤となるとノートンがロックアップからコーナーへ押し込んでいき、齋藤の打撃を受け止めた上で逆水平、ボディスラムと続け小島にタッチ。
小島は突っ込んでいくが齋藤はカウンターでキチンシンクを叩き込み滞空ブレーンバスター。ここに平成維震軍全員がなだれ込んできて小島に太鼓の乱れ打ち。
小島とAKIRAのマッチアップとなると、天山が入ってきてモンゴリアンチョップ、小島はエルボーとはなっていくが、小島が「俺もやるーッ!」とモンゴリアンチョップ。さらに天山のランニングヘッドバッドと小島のエルボードロップの同時攻撃からノートンにタッチ。
ノートンは起き上がり小法師式で超竜ラリアットを放っていき、ヒロにタッチ。
ヒロはボディスラムからニードロップ。小島にタッチ。
小島はAKIRAをコーナーに追い込んでからマシンガンチョップ、「いっちゃうぞバカヤロー」からダイビングエルボードロップを放ち、TEAM 2000でトレイン攻撃。ノートンの超竜ラリアットからヒロのセントーン、そして小島がラリアットを狙っていくが、AKIRAは延髄斬りでカウンターし、ロープへ飛んでフライングラリアット。ここに平成維震軍全員がなだれ込んできて齋藤が小島をデスクロークで叩きつけると越中がトップロープからダイビングヒップアタック。さらにAKIRAが追撃を狙うが、小島がカウンターで飛びついてコジコジカッター。両者タッチ。
青柳とヒロの対面となるが、ここに越中が加勢に入り、ヒップアタックを狙ってロープに走るが、TEAM 2000のセコンドに付いていた蝶野が足を引いて場外に引きずり出してアシスト。ヒロは青柳にセントーンを2発叩き込むが、ここに平成維震軍のセコンドに付いていたザ・グレート・カブキがエプロンに上がると、これを警戒したヒロはまっさきにカブキを排除に向かうが、カブキはヒロの顔面に毒霧。目潰しを食らってたたらを踏むヒロを青柳がスクールボーイで丸め込み3カウント。
試合後、怒りが収まらないTEAM 2000は乱闘を仕掛け蝶野もリングに上がり越中にトーキック。さらにロープに走ってケンカキックを狙っていくが、越中が追走してヒップアタック。蝶野は一発で場外まで吹き飛ばされてしまう。
両軍は最後まで火花をちらしながら退場していった。
<試合後コメント>
平成維震軍
越中「ガタガタほざきやがって!ガタガタ言うんだったらリングに上がってこい!えぇ?!蝶野!ガタガタほざくんだったらリングに上ってこいコノヤロー!上がんねーならドブネズミだコノヤロー!ぶっ潰してやる!コノヤロー!」
(越中は荒々しく退場)
AKIRA「……うん、締まった」
青柳「締まった」
AKIRA「締まった締まった。行こう」
TEAM 2000
(蝶野が全員と「お疲れさまでした」と握手を交わす)
天山「俺たちTEAM 2000はなぁ!あんなクソボケの老人ホームから連れてきたみたいなな!平成維震軍にやられるとはこれっぽっちも思わなかった!でもなあ、いつでもなあ、いつでもやってやるよ!もっかい!平成維震軍クソくらえだバカヤロウ!」
――越中選手が蝶野選手に「復帰してこい」という趣旨のことを言っていました
蝶野「まあ今日リングの上でも説明したけどもTEAM 2000と維震軍はレスラーとしての格が天と地の差くらいあるんだけども、みんな調整不足だね。次は体調の管理をもう少しね、試合に合わせればまったく問題ない。ただね、次はもし平成維震軍とやるんであれば、俺はカブキさんに倣って毒霧を練習してくる。でも食らったの毒霧だけでしょう?それ以外は全部試合のペースはこっちで進行してたし、まったくなんの問題もない。あとはスコットも2年ぶり?トゥーイヤーズ?」
ノートン「2 years!!HAHA!!」
蝶野「まったくそういうブランクも何も感じさせなかったし、これを機会にスコットもまたリングに戻ってきてぜひ次のTEAM 2000に。でもあの連中はいらないよ。どうせやるんなら、武藤敬司とかそのクラスの人間と当ててあげたいかな。コジ、なんかある?」
小島「大丈夫です!元気いっぱいです!ハイ!」
蝶野「あとヒロさんが40周年でね、いつ?」
ヒロ「10月25日!」
蝶野「10月25日。あとはこの宣伝だけ出来れば俺はね。40周年の記念の大会があるのでこちらも是非宜しくお願いします」
第5試合
ライガーの入場後、サプライズとしてエル・サムライが登場するとライガーは大はしゃぎでサムライに抱きつき両者はガッチリと抱擁&握手。サムライがライガーへ激励の花束を贈呈し、セコンドとしてコーナー下のパイプ椅子に着席。
ライガーと西村でゴングが鳴ると手4つで組み合い、何度も押し返し合うじっくりとした力比べからライガーがグラウンドカンパーナからサーフボードストレッチ。西村がリバースしようとしていくが何度も何度も切り返してライガーがサーフボードストレッチを崩さない。西村がロープをまたいでブレイクすると両者タッチ。
馳と中西のマッチアップとなると、中西が手4つで馳を押しつぶすが、馳は後転してリストロックで取り返し、グラウンドに寝かせてリバースインディアンズデスロック。すると武藤が入ってきて馳にチョップを見舞い、馳が倒れて中西の足にダメージ。続けて馳は鎌固めで中西を痛めつける。そして中西と馳は正面から逆水平チョップの打ち合いを展開し、互角の形勢のまま両者タッチ。
武藤と永田の対面となると、会場が大武藤コールに包まれ、拗ねた永田は帰ろうとするが永田コールが沸き起こると笑顔でリングに復帰。ロックアップからのリストロックの応酬となり、永田がアキレス腱固めで捕らえると武藤はロープブレイクして場外へエスケープ。そしてセコンドのサムライにタッチして「行け!」と指示するもサムライは動揺しながら両手をブンブン振ってこれを固辞。武藤はリングに戻ると永田にボディスラムからフラッシングエルボー。馳にタッチ。
馳は永田の腕にダブルアックスハンドルを落としてからキーロックで固め、永田がブレイクすると武藤にタッチ。
武藤は永田にナガタロックII、これをカットされると今度は馳がナガタロックII、するとライガーが入ってきて馳に交代をねだるとライガーもナガタロックIIを見せる。
ライガーと永田のマッチアップとなるが、永田はカウンターのキチンシンクを叩き込んで中西にタッチ。
中西はライガーにネックハンギングツリー、アトミックドロップ、ブレーンクロー、ベアハッグとパワー殺法を見せるが、ライガーが中西の両耳を張り手で叩き続けると中西は自ら開放し西村にタッチ。
西村はかち上げエルボーで怯ませてからスリーパー、首4の字固め。ライガーがブレイクすると永田にタッチ。
永田が出てくると、ライガーは掌底を放ち、一回はかわされるものの二発目でクリーンヒットさせ馳にタッチ。
永田は馳にミドルキック連打も馳はドロップキックで反撃。そしてジャイアントスイングで16回転半回して正面から足を止めて逆水平チョップ、エルボーの打ち合い。そして馳が裏投げ、永田がエクスプロイダー。両者即座に起き上がりこの投げ合いを3セット。両者大ダメージを負い、それぞれ武藤と西村にタッチ。
武藤は西村に低空ドロップキック、ドラゴンスクリューからの足4の字固め。しかしこれは永田がカットし、中西の上からドンに永田が延髄斬りをあわせる同時攻撃を放つと、西村がダイビングニードロップからスピニング・トゥーホールド、カットに来るライガーを中西がアルゼンチンバックブリーカー、永田が馳へ白目式腕固めの三重奏を見せるが、尻へのキックで西村を吹き飛ばした武藤が西村にドラゴンスクリューからシャイニングウィザード。しかし西村はこれをガードしコブラツイスト。武藤はこれを後転してフォールし、西村のキックアウトに合わせて立ち上がると西村の起き上がりにシャイニングウィザード。これで試合を決めた。
試合後、ライガーが永田らに「ノーサイドだ」と和睦を求め、最後は全員で手を挙げて観客の声援に応えた。
馳「俺に喋らしてくれ!闘うのもいいけどよ、俺と永田組んでやってもいいじゃないか。中西は専修大学の後輩だから。それで小島と天山とやろうよ」
ライガー「ここで先生がそういうこと言うんだったら、俺も武藤選手に一つ言いたい!俺は来年の1月に引退する!MASTERSは1月まで無いって言ってたけど、どっかで踏み込めや!そして俺もエル・サムライ!あなたとタッグを組みたい!みんな見たいよなァ?!武藤選手、よろしくお願いします」
サムライ「……ほんっとうに誠に申し訳ありませんが、ホント試合はできないと思います。ヒザが、痛くて……」
武藤「……いい?ホントに?(サムライに人工関節を勧める素振りを見せながら)プロレスラーホントに滑舌悪いね(笑)先生、ライガー、MASTERSプロデューサー俺だから勝手にマッチメイク決めないで(笑)多分次のMASTERSは2月になります。多分先生は国会忙しいから2月は呼ばないから、8月にまたやるからそのときにさ」
ライガー「俺もう引退してるよ」
武藤「ライガーは引退するけど、必ずいつかプロレスやりたくなるから(笑)必ずMASTERS戻ってきなよ、ライガー。先生だって引退してるけどまだやってんじゃあん!(笑)服部さん、久しぶりにレフリング、感慨深かったです。ありがとうございました。
永田!中西!西村!……まだまだ青いなあ。みなさん今日はホントにありがとうございました!」
<試合後コメント>
武藤敬司&馳浩&獣神サンダー・ライガー&エル・サムライ
(ベンチに座る位置でライガーが先輩選手たちに真ん中を譲って隅に行きたがる)
武藤「ライガー最後だから真ん中」
馳「最後じゃないでしょう?(笑)」
武藤「いやいや、また呼ぶけどさ(笑)」
ライガー「おいっ!(笑)」
武藤「ほとぼりが、ほとぼりが冷めたら」
ライガー「どんなほとぼりだよっ!(笑)」
(改めてカメラに向き直って)
武藤「……いやぁ、プロレス、いいなあ。実に。やってて元気になるよ」
馳「いい汗かいてるよ」
武藤「先生、体力あるねぇ~」
ライガー「体力あるわあ。ジャイアントスイングはビックリした!回せないよ、人間を」
武藤「実は中西が行ったとき、手を出すフリして引っ込めてたからね(笑)中西どんくさそうでさ、(先生は)率先して手を出してたからね。元気だよ」
馳「このリングがあるから毎日頑張れるよ」
ライガー「あとサムライ選手は、最初『本物かな?』と思ったんだけど、喋ったら本物だった!(笑)サムライ選手もお客さんも、1月までにもっかいMASTERSがあるのであれば……」
武藤「人工関節紹介するよ」
サムライ「いやーいやいや……」
ライガー「人工関節入れてタッグを組む!(笑)期待してるから宜しくお願いします(笑)」
(ライガーとサムライが握手)
馳「OK!俺、このあとまた公務あるから」
ライガー「ありがとうございました!」
(武藤を残して退席)
武藤「じゃあみんなの代表で。皆さん忙しいからね。今から金沢帰らなきゃいけない」
(コメント会場のそばをタイガー服部が通りかかる)
武藤「服部さんありがとうございます。これでたぶん最後だから(笑)」
服部「まだ生きてるか分かんない(笑)」
武藤「いや、レフリングはね?(笑)」
――今日はヒザを重点的に攻められましたが、状態は
武藤「いや、不安はすごかったけど、持ちこたえたね。今日は。今日は。ただやっぱりまあ、不本意っていうかさ、理想としているところではないですよ。逆に言えばまだそれだけ発展する余地があるというか。まあ次のときまでに。ただ、次っていうよりはここで連戦なんですよ。明後日も横浜文体で試合があって、一週間後には金沢で試合があって、一週間後にはNOAHで試合。この連戦をまた乗り切ったらすごい俺にとって自信になるというか、がんばりますよ」
――馳選手の試合する姿を見て触発される部分は
武藤「それはもちろんそうですよ。もう今なんていうの?この年取って、年取ってって自分で言いたくないけど、キャリア積んでこのがんばるというか、先生だけじゃなくて色んなもの、感動すること全部取り入れて練習してますよ。ささいなことで、後輩が頑張ってる姿だとか家族が頑張ってる姿だとか、色んなものを吸収して感動して自分のエネルギーに変えて頑張ってますね」
永田裕志&中西学&西村修
中西「久しぶりに試合やらせてもろたらこんな大きい大会で記念の大会やったからもったいない気がしてしゃーない。もっと体慣らして思い切り行きたかったんやけど、悔しいなあ。次またもっかい出たいですね。ありがとう!」
――永田選手、久々に馳さんとやりあってどういったお気持ちだったでしょう
永田「一番ハジけてましたね、向こうのチームの中で、先生久しぶりで。僕らが若い時『1つ1つの試合の全てに気持ちを込めて、気持ちを高めて臨め』って教わったんですけど、それを今でも忠実に守っているなと。それを見ると、かつて教わったもののを、今でも忠実に思いながらやってる自分が、今やってることは間違ってないなと思いました。意地を張って向かってくると言うか、一発投げられたら僕も投げかえすし、向こうもフラフラになりながら立ち上がってくるところがね、馳さんらしいというか。あとは武藤さんはあんまり絡み無かったですけど、ライガーさんは新日本プロレスの中で本当に我々世代にとって大きな背中を見せてくれる最後の手本というか、そういう先輩なので。馳さんも武藤さんも新日本プロレスを離れてしまっての先輩としての立場で、たまたまこういう形で見られましたけど、ライガーさんは27年間新日本にいる中で、ずーっと僕らにあの大きな背中というか、我々の手本になるような背中を見せてくれる。そういう面では、最後1月4日、5日で引退されてしまうので、次は僕らが後輩たちに背中を見せる番というか、もう見てるのもいるかもしれませんけど、後ろ指さされるような背中ではなく、どっしりとして若いやつが一目置くような背中を作っていきたい。そういう意味では先輩でもあるんですけど、今度9月に東金アリーナで我々第3世代とライガーさんが組んで、BULLET CLUBと闘うと。今日は戦ったんで、今度は組むことでライガーさんの新日本イズムを横にいて感じられたらと思います」
中西「……いいこと言うし宣伝もすごいなあ(笑)さすが、さすが永田裕志。戦ったあの中で一番年上が馳さんなんですけど、一番気分が乗っていたし、チョップもやっぱりスゴかったです。久々にやりあって、久々の試合だったからやっぱもう1試合くらい挟んでからやりたかったなって。次あったらぜひ呼んでください。もっとやってみたい!久しぶりに芯と芯でぶつかりあった気がします。今のウチの選手は動き早いからね。せやからなかなか捕まえられへんところあるから。またやってみたいですね」
西村「私はずっと何十年も前から『プロレスとは歴史と伝統とキャリアである』と、そういうことを痛感させられました。未だに私は78歳のドリーさんの背中を追いかけている。今日最後に武藤さんに言われた、私達はまだ青いと。何十年、5年10年経ってもこの関係というのは永遠に先輩だし変わらないと思います。それがまた今のクラシックだとかベテランの領域に踏み込んでいない方々、ファンの方々になにかメッセージを伝えられたらと思いますね。またやりたいです」
――永田選手、馳さんからタッグを組みたいという発言がありました
永田「望むところですね。まあ、中西さんがいたんでね。今僕の正パートナーは中西さんなのでちょっと気ぃ使ったところありましたけど(笑)」
中西「いやいやいや(笑)」
永田「でもそれはそれでファンの人が望むのであれば面白いかなと思いますね。個々のリングでもいいですし、新日本のリングでもいいじゃないですか。1月4日、5日とあるわけですから。そういうところでやっても面白いんじゃないですか。多分首脳陣の頭の中には無いと思いますけど(笑)でも、このMASTERSってのは永遠に序列が変わらない興行だから『あんまり入りたくないなあ』『片足突っ込みたくないなあ』って気持ちがあったんですけどね(笑)でも今回出てみて、こういうのも悪い気はしないなと、やっぱり先輩たちとは違う今の永田裕志を見せればそんなことは関係ないんだと。ファンの声援とかを見てますと、自分らが歩んできた道のりと言うか築いてきたものは間違ってなかったんじゃないかなと。これだけのキャリアを積んできて分かる。今終わってみて、今の気分はそんな悪い気分じゃないですね。最初イヤだったけどな(笑)」