HEAT-UP1.12北千住大会 田村&アミーゴvs.アラケン&那須、岩本vs.兼平、山本裕二郎の再デビュー戦
新春ヒートアップショー開幕
日時:2015年1月12日(月・祝)
開場:12:00 開始:12:30
会場:東京・北千住シアター1010・ミニシアター
観衆:122人(超満員札止め)
▼第1試合 HEAT-UP対無宿〜近藤、無宿初遭遇〜タッグマッチ 15分1本勝負
PSYCHO(無宿)/○SHINYA ISHIDA(無宿)
8分36秒 △(デルタ)ドライブ→片エビ固め
渡辺宏志(夢名塾)/●近藤"ド根性"洋史
▼第2試合 特別試合〜琉球お年玉スペシャルマッチ〜シングルマッチ 20分1本勝負
○グルクンマスク(琉球ドラゴンプロレス)
7分22秒 後方回転エビ固め
●風戸大智(ユニオン)
▼第3試合 Happy New スーパーJボーイズSHOW タッグマッチ 30分1本勝負
山田太郎(666)/○タケシマケンヂ(スポルティーバ)
9分09秒 イス攻撃→反則勝ち
中森華子(JWP)/●雫有希(きらきら太陽プロジェクト)
▼第4試合 山本裕次郎炎の再デビュー戦 シングルマッチ 30分1本勝負
○石川修司(ユニオン)
13分27秒 ランニング・ニーリフト→片エビ固め
●山本裕次郎
▼第5試合 未来の形〜夢を継ぐ者たち〜シングルマッチ 45分1本勝負
○岩本煌史(スポルティーバ)
12分11秒 腕ひしぎ逆十字固め
●兼平大介
▼第6試合 HEAT-UP STYLE〜仁義なき戦い〜タッグマッチ 60分1本勝負
新井健一郎(無宿/DRAGON GATE)/○那須晃太郎(無宿/U-FILE)
18分44秒 バックドロップ→片エビ固め
田村和宏/●アミーゴ鈴木
2015年のスローガンに「成長」を掲げた田村和宏!那須との因縁対決が開戦!
兼平セミ抜擢!山本再デビュー!5月の新百合ケ丘大会にLEONA参戦決定!
オープニング
てっしー手島レフェリーがインフォメーションを務める。
最初に客人として元U-FILE、第7代DEEPライト級王者である中村大介が紹介される。中村は北千住で「総合格闘技夕月堂本舗」を主催。 そして以下の決定事項を発表。
①1月31日王子大会決定カードとして、"新春初笑いマッチ"マサ高梨&星誕期vs.菊タロー&渡辺宏志、"アミーゴ鈴木去年10周年やれなかった特別マッチ"アミーゴ鈴木vs.ビリーケン・キッドを発表。
②5月16日新百合ケ丘大会に藤波辰爾・LEONAの参戦が決定。チケット販売は2月21日大会より開始。
③6月13日、東京・高島平区民館にて当会場初のプロレス興行をHEAT-UPが開催する事が決定。詳細は追って発表される。
④新しい練習生として、飯塚優(いいづかゆう)が加わる事に。現役高校生なので、卒業してから本格的な練習に参加、プロレスラーとしての道を歩み始める。
⑤本日の大会より、近藤洋史が「近藤"ド根性”洋史」にリングネームを改める。手島レフェリーも弥武リングアナも「本当なんですか?」と疑うネーミングセンスなのだが…
選手入場式、2015年のHEAT-UPスローガンを『成長』と言う田村和宏。しかし何故か山田やタケシマに誘われ、風戸や近藤、中森、雫、果ては渡辺宏志まで加わった円陣の中に入る羽目に…
第1試合
リングネームに自らを表す"ド根性"が入った近藤。その名の通り、根性を前面に出して無宿のPSYCHO、ISHIDAと対戦した。後ろに控えるは塾長渡辺宏志。2015年のオープニングマッチを飾る近藤としては幸先の良い勝利をセコンドの田村や観客、渡辺に見せたいところ。
ところが無宿のインサイドワークは半端なものではない。ラフや的確にダメージを与える打撃で徐々に近藤を捕まえ動きを鈍くする。
何とか近藤が脱出すると渡辺が躍動する。続けとばかりに近藤は逆水平、ブロックバスターでISHIDAを攻める。しかしド根性ホームランを空振りさせたISHIDA、近藤にパンチを叩き込むとPSYCHOがひょいと飛び乗る形のカーフブランディング。
ISHIDAのトラースキックでグロッギーに陥った近藤、助けに入った渡辺をPSYCHOのハイフライバムで排除すると満員の観客に見せつけるかのように△(デルタ)ドライブをぶっ放して近藤を仕留めたISHIDA。勝負が決しても暴れたりないとばかりに止めに入る兼平を蹴散らし、悠々と戻るのであった。
第2試合
琉球ドラゴンのグルクンマスクが久しぶりにHEAT-UPマットに登場。変わらぬテンションのまま握手を求める風戸に「最後までもつんか?」と若干引き気味で応える。
そんなグルクンに対し、風戸は勢いと若さ、時には隙を突いて攻撃。グルクンはそんな風戸の突進を上手く捌いていく。グルクンがドロップキックからサンセットフリップを出せば、風戸は飛びつきフランケンからスイングDDT、変形の卍固め。手数では風戸の方が多かったが、グルクンは耐えながら風戸の隙を狙う。
変則キックからゼロ戦キックを出した風戸、ブレーンバスターを狙うがグルクンは首固めで切り返す。再び首固め。風戸を翻弄するグルクン。
逆さ押さえ込みを耐えた風戸、それならばとグルクンは風戸のバックに回ってバックローリングから丸め込んで3カウント。短い時間での決着となったが、最後はグルクンも風戸の落ちないテンションに敬意を評してガッチリと握手。
第3試合
元旦に28歳の誕生日を迎えたタケシマ、館内からは大きな拍手。更に北千住は自身のデビューした会場ということもありテンションが上がるタケシマ。しかし対戦相手が女子レスラーであることに文句を言うスーパーJボーイズ。
タ「俺達が、プロレス界に革命を起こす!」
山「いいか! 俺達スーパーJボーイズのJは! JAPANのJでも! ジャガイモのJでも! JWPのJでもないぞっ! 俺達のJはぁー!」
お約束のように中森の入場テーマがかかる。果たしてJの本当の意味は??
タ「女は殴れない!」
山「ケンヂ、俺女の扱いには慣れているから」
山田のいやらしい発言(弥武リングアナ評)を受けた中森は山田を容赦なく攻める。女は殴れないはずのタケシマだったが、雫に対しては全く関係ないと言ったように思いっきり顔面を張っていく。
だがJボーイズは中森の打撃、雫の体格を生かした攻撃の前に苦戦。タケシマは雫のレッグラリアットやチョークスラムを食らうがスピアで反撃。スリーパーからのジャーマンで投げられると雫はダウン。
一方山田は場外で中森を分断しながらミスター村杉レフェリーの注意を引く。そこに何故かリング内にあったパイプ椅子。ダウンする雫の手元にパイプ椅子をセット、タケシマはその椅子で攻撃されダウンしているように見せかける。
場外からアピールする山田、慌ててリング内を見る村杉レフェリー。その状況を見るとゴングを要請、雫の反則負けがコールされた。
反則絡みでありながら、これで登場して無傷の連勝をゲットしたJボーイズ。果たして本当にHEAT-UPマットの台風の目となるのか、ならないのか。一方敗れた中森&雫のコンビ、雫が説明するが中森は「もういい」と言い放って戻る。慌てて追いかける雫、この先輩後輩コンビの次も気になる所であるが。
第4試合
バトラーツに参戦していた頃の事を思い出したのか、コールを受け紙テープが乱舞する様子を見て思わず笑みがこぼれていた山本裕次郎。再びプロレスのリングに戻る事が出来た喜びもあるのだろう。コスチュームの色はラメが入ったものの、あの頃と同じ緑を基調としたもの。
そんな山本だったが、眼前に現れた巨大な壁と相対した瞬間目つきが一変する。両手でしっかりと石川の手を握っているが、表情は獲物を前にした野獣のよう。
両者が構えると、その体格差は歴然。石川修司は上背で頭一つ飛び抜け、横幅は倍近く。キックで牽制してグラウンドに持ち込むが、ここまでの体格差で上手くコントロール出来ない山本。
一発のニーリフトが山本のボディーを貫く。重い一撃にダウンする山本。その後もボディースラム、カナディアンバックブリーカードロップと面白いように担ぎ上げる石川。
山本はニールキックから飛びつきアキレス腱固め。抵抗されるとクロスヒールホールドに持ち込む。さすがの石川もこれにはロープに手を伸ばす。石川の左足に照準を絞った山本、雄叫びを上げてローキックを打ち込む。
伊良部パンチのように石川の側頭部に掌を打ち込み、ハイキックから卍固め。体勢が崩れると膝十字固めへ。必死にロープに逃れる石川。
だが再びニーリフトが山本のボディーへ。ブレーンバスター、串刺しラリアット、ダブルフットスタンプ。キックやスリーパーで抵抗する山本だが、ドリラーやバックドロップ、ラリアットを正面から食らうとフォールを返すのがやっと。
それでも諦めない山本は再びキックを放つが、石川はヘッドバットからバックドロップ、最後は走り込んでニーリフト。山本に跳ね返す力は残っていなかった。
お互いに深々と礼をしてお互いの健闘を称え合う両者。現役ストロングBJ王者に真っ向から立ち向かって行ったHEAT-UP第三の男に拍手を送ろうではないか。
第5試合
僅かデビューしてから3戦目でセミファイナルに抜擢された兼平大介。上背で岩本煌史を上回り、両者が立つリングは見栄えがする。
岩本が差し出した右手を握るのを拒否した兼平。そんな兼平を岩本はしつこい位にヘッドロックで絞り上げる。そして左腕を攻めにかかる岩本。口火となったのはスタンドのアームブリーカーから。
グラウンドでじわじわと兼平のスタミナを奪い、左腕にはキックを叩き込む。兼平はエルボー合戦で打ち勝つと串刺しエルボーからフェースクラッシャー、得意のランニングニー。飛び付き三角絞めから腕十字。スタンドでの肩固めから岩本を投げ飛ばすと再び三角絞めから腕十字。
ロープに逃れた岩本、突っ込んで来る兼平を払い腰で投げ飛ばす。両者ダウンから先に立ち上がったのは岩本。腕へのドラゴンスクリューからアームロック、ハリケーンドライバーからスリーパーで絞め上げる。
ロープに逃れた兼平、エルボーで反撃するが一発をかわした岩本が引き戻し式の大外刈り。すかさず腕十字を極めると兼平ギブアップ。岩本が先輩の意地を見せつけた試合であった。
"夢を継ぐ者たち"と銘打たれたこの試合、岩本煌史と兼平大介という若者二人の対戦に観客は何を夢見たのだろう。いつかこの二人の対戦が大舞台のメインを張れるものになってくれたら。
第6試合
入場するなりアラケンと那須がガッチリ握手、結束の強さを見せつける。かたや田村和宏はいつもと打って変わって冷めた表情でリングへ。
「田村さん!正々堂々とやりましょうよ!」右手を差し出す那須、だがその表情は田村を小馬鹿にするようにニヤリ。パチン!と手を払う田村、ここから戦闘モードに突入する両者。
グラウンドからローの打ち合い、すぐにエルボーの打ち合いへと変わっていく攻防。お互い意地になって肘を叩きつける田村と那須。感情的になりすぎている田村をアミーゴがなだめるように自軍コーナーへ。
アミーゴがアラケンの攻撃を読み、スライディングキックを自爆させると二人で顔面への低空ドロップキック。田村も冷静さを取り戻した様子。合体攻撃やアミーゴのキャメルクラッチでアラケンを攻めていく。
しかしここで那須がコーナーの田村を急襲。場外で田村をダウンさせると無宿のペースへ。「どうした大将!」アラケンが田村を挑発するがダウンしたまま。
代わる代わるアミーゴを攻めていく無宿。那須は以前の同僚であるはずのてっしー手島レフェリーにも食ってかかる。
復活した田村はアミーゴと交代すると無宿を分断。しかし隙を見せるとすぐにペースを取り戻す無宿サイド。再び田村と那須がバチバチ打ち合う。リング中央で意地になって打ち合う二人。
アミーゴのダイビングヘッドをかわした那須は逆片エビ。カットに入った田村びは不意打ちのハイキックが襲いかかる。これで田村はダウン。無宿の連携攻撃でグロッギーとなったアミーゴを那須のランニングロー、バックドロップの波状攻撃で仕留めた。
エンディング
「田村さん! 田村さん! 僕の初メインの試合、終わっちゃいましたよ!」グロッギー状態の田村・アミーゴに毒づく那須。近藤が食ってかかるが「あっちで話そうや」とアラケンに言いくるめられてしまう。
「旗揚げして2年間、出来たものはこれですか! 大丈夫なんですか? 月に2回もやって! 行けるんですか?」那須が更に言い放つと、田村の怒りが沸点に達し襲いかかる。
「那須! お前に俺の2年間否定する権利はないんだよ! この2年間の証ってものを見せてやる! 1月31日王子、お前来い!HEAT-UPの成長の証だ! ここにいる新人、お前と当ててやるよ! 大阪も出てこい! カード組んでやるよ!」田村が叫ぶ。
売り言葉に買い言葉、那須も「じゃあ逆指名してやる、兼平、お前が出てこい! 新井さんと俺が組んで相手してやるよ!」
これにより、1月31日王子大会にて田村和宏&兼平大介vs.新井健一郎&那須晃太郎が決定。「俺が今度はお前を血ダルマにしてやるよ!」兼平も臨戦態勢。
遂に開戦した田村和宏と那須晃太郎による因縁の対決。HEAT-UPと無宿を超えた、イデオロギー抗争となりつつあるようだ。
【記事提供/HEAT-UP】