【試合結果】9・16 WAVE後楽園ホール大会 【Regina】朱崇花vs木村花 【WAVE認定タッグ】桜花由美&桃野美桜vs長浜浩江&高瀬みゆき 大畠美咲&水波綾vs宮崎有妃&山下りな 志田光&彩羽匠vs野崎渚&希月あおい

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『Fight Together』
日時:2018年9月16日(日)
開始:11:45
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:566人

▼ファンタジーWAVE 20分1本勝負
有田ひめか(Beginning)/○フェアリー日本橋(フリー)
8分29秒 有田のジャンピングニー誤爆→ふらふらドーン
●旧姓・広田さくら(フリー)/チェリー(フリー)
※関西の大物Xはフェアリー日本橋

▼メンズWAVE 15分1本勝負
○新井健一郎(DRAGON GATE)
6分23秒 パイルドライバー→体固め
●後藤恵介

▼メモリアルWAVE 20分1本勝負
志田光(魔界)/○彩羽匠(Marvelous)
12分56秒 ランニングスリー→エビ固め
[青春緑]野崎渚(フリー)/●希月あおい(フリー)

▼Dangerous WAVE 時間無制限1本勝負
[Avid Rival]○大畠美咲/水波綾
26分29秒 ラダー上へのスカイブルー・スープレックス・ホールド
●宮崎有妃(フリー)/山下りな(OSAKA女子)

▼DUAL SHOCK WAVE~WAVE認定タッグ選手権試合 30分1本勝負
【王者組/BOSS to Mammy】桜花由美/○桃野美桜(Marvelous)
20分51秒 JKボム
【挑戦者組/エスペランサ】●長浜浩江/高瀬みゆき(Beginning)
※第22代王者組が初防衛に成功

▼Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合 30分1本勝負
【王者】○朱崇花
15分5秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
【挑戦者】●木村花(WRESTLE-1)
※第11代王者が2度目の防衛に成功

朱崇花が木村花を撃破しRegina防衛も花の求愛に応えタッグ結成を宣言!桜花&桃野の“親娘タッグ”が王座初防衛!引退を控えた大畠がハードコア戦を勝利で飾る!

第1試合


 第1試合にラインアップされたのは、旧姓・広田さくら&チェリーVS有田ひめか&関西の大物Xによるタッグマッチ。大物Xの登場に注目が集まるなか、最後に入場してきたのは……8月いっぱいでOSAKA女子プロレスを退団したフェアリー日本橋だった。ちなみにフェアリーのZABUN所属最後の相手を務めたのが有田だった。
 複雑な思いが過ぎったのか、有田がいきなりフェアリーにアルゼンチン・バックブリーカーをお見舞い。対戦相手の広田&チェリーも面食らった様子だったが、広田が「戻ってきたのはしょうがない。ウェルカムトレイン!」と参加者を募る。誰も参加しないと、広田は「誰にも歓迎されてねーじゃねーかよ!」とフェアリーを集中攻撃。
 孤立する形となったフェアリーは「助けに来なさいよ!」と有田をお仕置き。さらにチェリーは有田に向かって「お前が助けにこないなら魔法をコイツにかけてやるよ。おっそろしい魔法をかけてやる」と、フェアリーに老婆になる魔法!? それでも助けにこない有田に、フェアリーがまたまた試合を中断して頭を叩きにいく。
 しばらくは試合を傍観していた有田だったが、チェリー&広田がツープラトンのブレーンバスターを狙うと、背後からカットに入りまとめてバックドロップ! ようやくタッグマッチらしい展開に。有田を止めようとチェリーが熟女でドーン、広田がときめきメモリアルを狙うが、いずれもかわされフェアリーに誤爆。反撃に転じた有田のジャンピング・ニーもフェアリーに誤爆してしまい、フラフラ状態のフェアリー。襲いかかる広田の上にフェアリーが倒れ込み3カウントが入ってしまった。

第2試合


 昨年12・29後楽園でタッグマッチ、8・19後楽園ではシングルで激突した後藤恵介と新井健一郎。1カ月も経たないうちに組まれた新井との再戦に、後藤はどんな闘いを挑むのか?
 序盤から主導権を握る新井。首をピンポイントで攻撃していく。
 新井のネックブリーカードロップを耐えしのいだ後藤は逆さ押さえ込みから小刻みエルボーを放って行く。そして、その場ドロップキック2発から正調ドロップキックを狙う。これはかわされるも、新井のエルボードロップを後藤もかわしてセントーンを投下。
 先に起き上がった後藤だったが、新井がネックブリーカードロップ。そして、しつこいネックロックへ。最後はパイルドライバーでトドメを刺した。

 試合後、新井がマイク。

新井「おい後藤よ、後藤よ。先月も同じ会場、同じカードだ。ハッキリ聞くぞ。お客さん、この後藤が今日こそ勝つんじゃないかと思ってたお客さん拍手してくれよ(そこそこ拍手が沸き起こる)。じゃあ、もう1個、聞こう。まあ今日はあの後藤相手に新井健一郎がどれほどのプロレスを見せつけて、新井健一郎が勝つんだろうかと思った人、拍手してくれ(大きな拍手が沸き起こる)。わかるか、この拍手の意味が。おい、お前はな、お客さんに対しての誠意が何もないんだよ。オレはほぼフリーでやってるけどな、9月残り2週間、9月の終わりまで何試合やると思ってるんだよ。オレはTwitterとかやってないからよ。誰も気付かないかもしれないけど、オレは残り2週間で10試合入ってます(大きな拍手が起こる)。こんなの自慢でもねえ。オレはな、実質フリーとしていろんな出てるけど、団体の大将、対戦相手、一切そんなの関係ねー。オレは1回でもしょっぱい試合したら、次のオファーはねぇって、そういうプライドでやってきてよ、オレは1回も控室で名刺を配ることなく、仕事増やしてきてるんだよ。それこそがオレの誠意だ。団体に対する誠意だ、お客さんに対する誠意だ。おい、点と点を線にしないでプロレスすんな。聞いたところによると、WAVEさんとはなんの接点も付き合いもねーけどよ、12月の後楽園でいったんリセットされるんでしょ? だったらよ、点と点をちゃんと線にしてみろ。お客さん、また後楽園で新井健一郎VS後藤かよって思う気持ちもわかるけど、オレがアンタらに約束する。必ず誠意を見せて、きちっとプロレス見せて、コイツにプロレス教えてやりますよ。お前のプロレス、12月のリセットするまでこの数カ月間で、お前のプロレス人生かかってるぞ。お前もお客さんに誠意みせてきっちりと12月の後楽園までオレとの関係をちゃんときちっと清算してみろ。いますぐお客さんに約束しろ!」

 後藤は地声でお客さんに「絶対に認めさせてやる!」と約束。そんな後藤を見て、新井はうっすら笑みを浮かべて握手をかわした。

第3試合


 昨年8・12大田区で野崎渚が復帰した際に組んで以来、1年ぶりとなった希月あおいとの青春緑。10月7日に希月が引退するためこれが最後のタッグ結成となった。
 開始早々、志田を孤立させた青春緑。野崎が志田にブレイジングチョップを連発していけば、希月はモンゴリアンチョップで続く。
 志田からタッチを受けた彩羽がサッカーボールキックで攻勢に出る。追い込まれた希月だったが孤軍奮闘。彩羽&志田にセントーンを放って野崎と交代する。トレイン攻撃を仕掛ける青春緑だったが、志田が迎撃。逆に志田は野崎をセカンドロープにセットすると、希月をブレーンバスターで叩き付けていく。すぐさま野崎には滞空時間の長いブレーンバスターをお見舞いすると、続く彩羽が串刺し低空ドロップキック。
 野崎もカニばさみで攻守を入れ換えると、串刺しビッグブーツを敢行。青春緑でダブルのクローズラインを成功させ、野崎が彩羽にドラゴンスリーパー。
 耐えられると、今度は希月がダイビング・クロスボディー2連発。キックアウトする彩羽。希月のジャンピングラリアットはカウント2。投げっぱなしジャーマンからスノーブロウでカウント2。ダブルリストアームサルトもカウント2止まり。
 ならばとコーナーに登る希月だったが、志田が足止め。雪崩式ブレーンバスターを放つと、彩羽がスワントーンボムにつなげる。すかさずパワーボムを狙う彩羽。これを希月がウラカンラナで切り返す。走る希月に彩羽がトラースキック。投げっぱなしジャーマンからのハイキックを放つと、志田がすかさずスリーカウントで突進。彩羽がライガーボムを放つが、これも返されるとランニングスリーの体勢。野崎が妨害すると、すぐさま希月が逆打ちへ。なんとかキックアウトした彩羽がニールキック。最後はランニングスリーで3カウントを奪った。

第4試合


 2017年9・10神戸でおこなわれた大畠美咲VS宮崎有妃を皮切りに、WAVEらしいハードコアマッチ=Dangerous WAVEがスタート。その後、水波綾や山下りながハードコアの中心人物として活躍していたが、12・29後楽園で引退する大畠の希望もあり、大畠がハードコアに再挑戦&宮崎へのリベンジマッチが実現した。
 宮崎&山下は、バケツ、浮き輪、鶴姫様抱き枕、虫取り網などを持参。対するAvid Rival(大畠&水波)は、両手鍋、オタマ、網、タイヤ、フラフープなどを持っている。
 試合は大畠VS山下でスタート。大畠がコルバタで主導権を握ると、早速、両手鍋投入。鍋上への顔からバン!(カーブストンプ)を放つと、鍋を山下に被せてオタマで強打。続いて宮崎VS水波となり、ともにイスを手にリングイン。しばらくにらみ合った両者だったが、顔を付き合わせてイスに座ると、山下、大畠も加わり輪になってチョップ合戦。席順が悪かった山下は水波の強烈チョップを連続で受けるハメに!?
 戦線離脱する山下。宮崎はAvid Rivalに両腕ラリアットを放っていく。ここから場外戦となり、宮崎は大畠を東側客席に机をセットすると、バルコニーからダイブすると見せかけて、鶴姫様抱き枕を投下。一方では水波が山下を台車に乗せて、通路ドアに突進していく。
 さらに宮崎VS大畠はステージ上に戦場を移す。宮崎がパイルドライバーでテーブルクラッシュ。これで大畠が流血。ローンバトルを強いられる大畠に、宮崎が「山下の痛み!」と鍋上へのカーブストンプでお返し。
 劣勢の大畠だったが、スクールボーイでやり返すと、低空ドロップキックを放って水波と交代。水波は宮崎&山下にスピアで突っ込むと、宮崎にマシンガンチョップをお見舞い。そして、熊手でエアギター。パントマイムからの串刺しラリアット! コーナーに登るも、宮崎も追いかける。水波がヘッドバットで場外へと宮崎を落とすと、リング上は山下VS水波へ。大畠も加わりAvid Rivalは台車滑り台を狙うが、これは失敗。
 攻勢が入れ替わり、山下&宮崎は仰向けの水波にイスを投下。その上に宮崎が山下をブレーンバスターで投げ落とす。水波がイスの座面をぶち破る強烈ヘッドバット!? ならばと山下もイス上へのバックドロップ、イスをサンドしてのラリアットで応戦。捨て身攻撃でテンションが上がっていく山下は、十八番のダイビング・バケツを投入するも……またもや自滅。
 ここで宮崎が大畠にリップロック。すかさず首固めはカウント2。大畠も低空ボディーアタックでやり返すと、ラダーに登る。宮崎が追いかけ雪崩式ブレーンバスターでカウント2。
 宮崎は机をコーナー下にセット。大畠を仰向けに乗せ、再びテーブルクラッシュを狙うが、水波が助けに入り、攻守逆転。Avid Rivalは宮崎をテーブルに投下し真っ二つに。さらにイス上への合体スタナー、ゴルフボール上への合体ジャーマンで追い込んでいく。
 一方の宮崎もゴルフボールの上へのハリケーンドライバー、イスラリアットを放ったが、反撃はここまで。大畠はイス上DDT、イス上花マルどっかんでカウント2。一度目のスカイブルースープレックスは堪えられるも、ブルーダリアでカウント2。すぐさま大畠はラダー上へのスカイブルースープレックスを放ち、熱戦に終止符を打った。

第5試合


 8・19後楽園でWAVE認定タッグ王者となったBOSS to Mammy(桜花由美&桃野美桜)に挑むのは、長浜浩江&高瀬みゆきのエスペランサ。2人は6・29後楽園以来、2度目のタイトル挑戦となる。桃野は防衛できそうな相手だからと乗り気だったが、桜花は消極的。エスペランサは意見が合わないチャンピオンチームの隙間に付け入ることができるのか!?
 エスペランサは早々に桃野に照準を絞る。長浜がプランチャスイシーダを桜花&桃野に成功させると、リングに戻ってトレイン攻撃。高瀬のギロチンドロップ+長浜のボディープレスが同時に決まる。続く高瀬がダイヤル固め。自コーナーに戻ろうとする桃野を捕まえ、逆水平チョップをお見舞い。そしてドロップキック!
 防戦一方の桃野だったが、桜花との合体ドロップキックを決めて流れを変えると、桃野がエスペランサにまとめてドロップキック。桜花も2人にまとめてフェースクラッシャーを放つと、高瀬に串刺しビッグブーツでお返し。桃野が張り付けドロップキックで続く。
 攻め込まれる高瀬。ブーメラン式ドロップキックでようやく流れを変えると、セカンドロープからのジャンピング・エルボーアタックを桜花に敢行。エルボーのラリーとなり、高瀬の逆水平、桜花のビッグブーツの打ち合いとなる。続く高瀬のブレーンバスターはカウント2。桜花もお返しのビッグブーツでカウント2。
 高瀬のパワースラムから長浜がミサイル3連射。サクラ落としにつなげる。さらに低空ウラカンラナを狙うが、これは桜花が逆エビ固めへ。高瀬がカットに入り、ロングビーチにつなげる。
 桜花がカウンターのビッグブーツを放てば、長浜も低空ドロップキックでお返し。カサドーラを狙うが、桜花が踏ん張り投げっぱなしジャーマンへ。そして、クロスアーム式DDT、カカト落としでカウント2。ここで桃野がダイビング・ボディーアタック。低空ボディーアタックでカウント2。JKボムを狙うが、これは不発。すぐさまロープに向かう桃野に高瀬が追走式で阻止。
 攻勢に出るエスペランサは、高瀬のカミカゼ、セカンドからのギロチンドロップ、長浜のサクラ落としと波状攻撃。
 桃野のピンチに桜花がビッグブーツで助けに入るも、誤爆。すかさず高瀬がえびす落とし、長浜のバックドロップホールドが決まる。カウント2。
 もう一度、桜花が助けに入り、ネックハンギングボム。桃野がジャックナイフで飛び込むもカウント2止まり。これで攻守が入れ替わり、BOSS to Mammyがファンタスティックフリップ。ダブルのブレーンバスターで高瀬を排除したあと、桃野がJKボムの体勢。これは長浜が切り返してカウント2。すぐさまBOSS to Mammyは合体の不知火を放つと、最後は桃野がJKボムで仕留めた。

 試合後、ハグしようとする桜花に対し、桃野がマイク。

桃野「もう本当にちょっと気持ち悪いんですけど、はじめての防衛戦、無事に防衛することができました。ありがとうございます。自分はベルトさんのことを彼氏だと思ってて、一緒に寝たりしてるんです。だから浮気とかしないんです。だから美桜のところに戻ってきました。タッグのトーナメントがあると思うんですが、いつか防衛戦をやるみたいなので……」
桜花「10月22日の新宿!」
桃野「それまで愛を深めていきたいと思います、ベルトさんと。なのでこれからも応援してください」

<試合後コメント>
桜花由美&桃野美桜
桃野「まあ、ベルトが戻ってきてくれたのも当たり前かなって! ベルトを取ったときは相手が何年やってるのかわからないような先輩だったから、なにがなんでも必死についていこうと思ったけど、今日はキャリアも近くて絶対に負けないという気持ちで」

——ハグはおあずけとなったが?
桃野「ちょっとはしたよ! でも、合体技失敗したから!(苦笑)」
桜花「今日は『マミーは休んででいいよ』っていう頼もしい言葉ももらってて、娘が育っていく親のような、ちょっと寂しい気持ちもあり…。でも、次こそはハグしてもらいます。娘を思う母の気持ちは強いんです!」

——タッグリーグが始まるが?
桃野「誰が来てもいいけど、NEW-TRAとやりたいですね。だって前に負けてるから!」

第6試合


 朱崇花の2度目の防衛戦の相手はWRESTLE−1の木村花。WRESTLE−1 9・2横浜でのシングルではじめて朱崇花に勝った花。熱望していた朱崇花とのタッグが実現するかと思いきや、朱崇花は「勝ったら組むとは言ってない」とまたもやタッグ結成を拒否。そして、今大会でのレジーナ戦に勝ったらベルトを明け渡すとともに、タッグを組むことを約束したが……。
 試合は力比べからリストロックの取り合いへ。花がビッグブーツを放って、朱崇花が場外に一時避難する。朱崇花は場外ムーンサルトアタックでお返し。リングに戻ってストンピング。顔面ドロップキックをお見舞いする。ならばと花は朱崇花の腕攻めへ。グラウンド卍固めから腕固めに移行する。
 反撃に転じようとする朱崇花は側転を試みるが、腕攻めが効いており、そのまま転倒。チャンスと見た花がさらに腕攻めを続ける。腕をかばいながら反撃に転じた朱崇花はかろうじて側転エルボーを成功させるとミサイル発射。串刺しビッグブーツ、俵返しでカウント2。ライオンサルトは花が剣山。
 ビッグブーツは相打ちとなり、ダブルダウン。立ち上がると、再びビッグブーツの打ち合いとなる。朱崇花のチョークスラムを花がウラカンラナで切り返す。走る花に、朱崇花がカウンターのトラースキック。
 しかし花も腕十字で朱崇花をロープに這わせる。ブレーンバスター2発で追い打ちをかける。
 朱崇花の張り手、花のドロップキックが交互に決まる。朱崇花のカサドーラから丸め込みの応酬となる。朱崇花はランニング式のチョークスラムを放つがニアロープ。ならばと朱崇花は顔面蹴りからムーンサルトプレスで3カウント!

エンディング


 試合後、朱崇花がマイクを握る。

朱崇花「(帰ろうとする花に)待って×3、おいで。早く。これまで約1年、アナタからの求愛を断り続けてきて、今日、やっとアナタと組みたいなと思いました。いままでしつこいくらい言ってきたけど今度は逆。逆告白でタッグを組んでください(握手を求める)」

 花がその手を握り、抱擁。

朱崇花「ようやくタッグも組めたことだし、このベルトの次の挑戦者、どなたか早くしてください」

 リングサイドにいる二上社長と朱崇花の目が合う。

二上社長「私は無理よ。次9月、10月にかけてタッグです。タッグがかぶるので、ちょっとシングルはアナタもゴキゲンな米山さんと組んでいただくことになっているので、そちらのタッグはアチラの団体でやっていただいていいですか。ちょっと間に合わなかったですね」
朱崇花「あー、残念」
二上社長「お前がもったいぶるからやろ。で、次の挑戦者は11月の後楽園でトーナメントやりましょう。NEXTの時期です」
朱崇花「誰が来るんですか?」
二上社長「聞いてた? トーナメントをやりましょう」
朱崇花「誰が来るかはわからない」
二上社長「はい。誰が来るかはわからない。トーナメントをやって次期挑戦者を決めて、タイトルマッチをやりましょう。で、いいですか? NEXTなんですが、ZABUNグループの人に出て欲しいけど、大畠、引退決まってるけど、どうしましょう?」

大畠「もちろん出ます。出て、優勝して、朱崇花からベルト取って、私の最後の宣材写真は(朱崇花のベルトポーズを真似て)これにします。出ます」
二上社長「わかりました。花はWAVE2回目ですけど、まだ1回も勝ててなくて、このアウェーな雰囲気になじんでないと思うので、また気が向いて出たいなと思ったら、白い木村花でも、黒い木村花でもどうぞ出てください。ただ、12月29日で1回ちょっと休憩するの。3月いっぱいまで休むからやるなら早く言って。あの社長変わるから、やりづらくなるよ、はい。締めてください」
朱崇花「じゃあ、いつもの通り締めたいところなんですけど、ちょっとマイクがご存じの通り超苦手でして、それにかわる何かないかなと思ったときに私、自撮りが大好きなもので。(花も好きと応えると)一緒? ちょっとうるさい。お客さまと一緒に写真を撮りたいなと思って、撮ってくださいますか?(まばらな拍手に)微妙ー(苦笑)。いつも通りこれがWAVEだ!で締めたら撮るので。(所属選手に)上がってください。それじゃいきまます。これがーっ、WAVEだーーー!」

 そして朱崇花の希望通り、ファンとの自撮り写真で大会を締めた。

<試合後コメント>
朱崇花&木村花
——試合を振り返って。
朱崇花「なんか舐めてた部分あって、実は。逆指名したはいいものの」
花「丸見えでしたよ(笑)」
朱崇花「このベルトをかけて闘う価値があるのかなって正直、思ってたんですけど、試合後ヘトヘトになってる自分がいて、ちょっと予想のはるか上を付いてきたので、まだぜんぜんいろんなものが身についていないとしても2人で何かを作っていけるんじゃないのかなって。闘っていて思ったので、試合後のマイクあんなんだったけど、思いは通じてるんじゃないかなって思います」
花「そうですね、自分も実は舐められているんじゃないかと思ってたので」
朱崇花「実はっていうか舐めた発言してるし」
花「実は舐められているのかなって思っていたので、今日、チャンスはいくつもないって思っているので、自分は普段から。今日が最後のチャンスだと思って挑んだんですけど、結果負けてしまい、ベルトもタッグもあーあっていう気持ちだったんですけど、まさかの朱崇花さんの方からタッグ組みたいと言ってくださって自分の一方的な気持ちだけじゃなかったんだなって。タッグを組みたいという気持ちが伝わっただけでも今日は収穫があったので、一つの夢が叶った日として、悔しいですけどタッグを組めたことに関してはうれしいです」

——二人のタッグでどんなチームを目指す?
朱崇花「いままで凄く仲よかったのに、対戦しだしてから急に冷めた感じになっちゃったので、どういうふうにしていきたいというのを話してないんですけど、個人的には2人とも若いし、なんか目指してるものっていうか、雰囲気的にちょっといままでとは違う、ガツガツした感じの女子プロレスではなく、ガツガツした要素もとりいれつつ現代ならではのオシャレさだったりとか、二人にしかないものを感じ取ってください(苦笑)」
花「たぶんお互いがこうしたいっていうのはまあ、こうこうこうだからこうしようっていう感じじゃなくても、だいたいわかるので、見てからのお楽しみということで、これからのお楽しみにしてください」

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