【試合結果】3・10 HEAT-UP多摩スポーツセンター大会 近藤"ド根性"洋史&風戸大智vs田村和宏&藤田峰雄 新井健一郎&ヒデ久保田&政宗vs兼平大介&リッキー・フジ&磐城利樹 チェリー&沙紀vs里歩&紺乃美鶴
『パワフルタッグトーナメント2018 決勝戦』
日時:2018年3月10日(土)
開始:18:00
会場:神奈川・川崎市多摩スポーツセンター
観衆:165名
▼HEAT-UP道場・キッズクラス発表会 5分1本勝負
○河嶋樹(HEAT-UP道場)
2分36秒 カサドーラ
●田村"スパルタ"和宏先生
▼第1試合 多摩スポーツセンター・プロレスこけら落とし記念試合~年の差30歳!井土徹也チャレンジマッチ~15分1本勝負
○渡辺宏志
6分51秒 コブラツイスト
●井土徹也
▼第2試合 我闘雲舞提供試合 20分1本勝負
チェリー(DDT)/○沙紀(Beginning)
14分6秒 カワイルドバスター→片エビ固め
里歩(我闘雲舞)/●紺乃美鶴(我闘雲舞)
▼第3試合 子供の夢を乗せ、羽ばたけ川崎のプリンス☆30分1本勝負
○PSYCHO(フリー)/CHANGO(フリー)/石田慎也(スポルティーバ)
12分32秒 画竜点睛→片エビ固め
阿部史典(BASARA)/●飯塚優/プリンス・カワサキ
▼第4試合 正規軍 vs SMOKEY CRIMINAL~戦慄の膝、悪を断つ!?~30分1本勝負
新井健一郎(DARGON GATE)/ヒデ久保田(フリー)/○政宗(フリー)
16分0秒 後方回転エビ固め
兼平大介/リッキー・フジ(K-DOJO)/●磐城利樹(フリー)
▼第5試合 パワフルタッグトーナメント2018 決勝戦 時間無制限1本勝負
[ハイテンションド根性兄弟]○近藤"ド根性"洋史/風戸大智(BASARA)
18分41秒 ピョン吉スプラッシュ→片エビ固め
[ちん武連夢]●田村和宏/藤田峰雄(チンコプロレス)
※ハイテンションド根性兄弟が優勝。
風戸&近藤の“ハイテンションド根性兄弟”がタッグトーナメントを制覇しアラケン&ヒデのタッグ王座に挑戦決定!敗れた峰雄が駄々をこね大暴走?!
オープニング
プロレス大会初使用となった川崎市多摩スポーツセンター、会場設営後最初に行われたのは地元と御殿場から集まった子ども達によるミニミニ運動会。リング上で綱引き、玉入れ、ストラックアウトの3競技がそれぞれキッズvsレスラーの対抗戦で行われた。綱引きではレスラーのパワーの前には元気いっぱいだった子ども達でも敵わず、玉入れは人数に物を言わせた子ども達が引き分けに持ち込み、ストラックアウトではレスラーが詰め寄るも最後の投者田村が全く見当違いの方向にディスクを投げてしまい子ども達の勝利。結果は引き分けに終わったものの、レスラーと子ども達が一緒になって大いに楽しんだ。参加してくれた子ども達には所属レスラーによる寄せ書きサイン色紙がプレゼントされた。地域の障がい者施設利用者による就労体験、田園調布学園大学・和ゼミ協力のもと観客席の設置と配布物作成に従事。開場時には場内誘導と入場口整理を行う。
会場に隣接されたコートでは車椅子バスケの体験会が行われる。NPO法人ファンズアスリートクラブ理事井上秀憲氏の協力のもと、専用の車椅子を使ったもの。HEAT-UP所属選手や道場生、てっしー手島レフェリーも体験、膝のバネが使えないというハンデがある分シュートにはひと苦労。選手がいかに大変であるかが実感できたはず。
オープニング前にはHEAT-UP道場キッズクラスの発表会、河嶋樹(かわしまいつき)君と田村"スパルタ"和宏先生による5分1本勝負が行われる。四方に向かって丁寧に礼をする河嶋君に対し館内から拍手が、対する田村先生には入場時からブーイングが浴びせられる。機動力をフルに活かした河嶋君はゴング直後から田村先生を丸め込みで攻める。ドロップキックで田村先生を倒すと大きな拍手。ロープの反動を使ったクロスボディをキャッチした田村先生、小5の河嶋君に対しシュミット式バックブリーカーを決めると館内から怒号のようなブーイング。直後の逆片エビ固めをロープに逃れた河嶋君、ボディスラムをかわすと股間をくぐってバースで丸め込みカウント2、気合を込めたカサドーラで丸め込むとカウント3。キッズの面目を守った。
てっしー&やぶちんのインフォメーションコーナーでは6.23カルッツかわさき大会のチケット発売開始、4月の新百合ヶ丘大会への協賛募集をアピール。てっしーによるこけら落とし一発芸は"張り切りすぎた重量挙げ"を披露、館内の一部から笑いを誘ったのでてっしーの勝利。選手入場式では田村が挨拶…入場式からやかましいハイテンションド根性兄弟の横でマイクを掴む田村。
田村「本日はご来場誠にありがとうございます!(館内拍手、風戸が「ド根性!」と叫ぶ中)うるせー!(館内笑い)ここ多摩スポーツセンターは私の"ど地元"であります。川崎市多摩区で…(いちいち「ド!」と相槌を打つ近藤&風戸に対し)うるせえなこの野郎!(館内笑い、勝ち誇るハイテンションド根性兄弟、館内「ド根性」コール)…え~、試合では私への応援を何卒お願いします。今日は多摩区を盛り上げたいと思います!応援よろしくお願いします!」
第1試合
渡辺47歳、井土17歳、まさしく"年の差30歳"な両者はシングル初対戦。
体格で勝る井土ではあるが、渡辺の技術がそれを上回っていく。腕を取りながらヒップトスで豪快に井土を投げ飛ばしグラウンドへ、対する井土は胸板への右ミドルを一発。足を払ってフォール、渡辺と井土の後何故か二人でミスター村杉レフェリーの足を払う。井土が押さえ込み渡辺がカウント3を入れ勝ち誇る両者、起き上がった村杉レフェリーは「違うだろ!このハゲ!」と渡辺に言い放つ。両者握手を交わして仕切り直し。井土のヘッドロックを抜けた渡辺はニーリフトからエルボースマッシュ、コーナーに詰めてショルダーブロック。コーナースルーを振り返した井土、串刺しエルボーからヒップトス、ジャンピング・エルボードロップ。ブレーンバスターをかわした渡辺、背後に降り立ちスリーパーへ、かわした井土はコブラクラッチ、巻き投げで抜けようとする渡辺だがそのまま絞め続ける井土、残った右腕を両足でフックし逃さない。ロープに逃れた渡辺、井土ロープに走るとお返しのショルダースルー。スインギング・ネックブリーカーでカウント2。
5分経過、ダブルアーム・スープレックスからボディスラム、コーナーからのダイビング・ニードロップを放った渡辺。急降下をかわした井土、立ち上がりを待って対角線を走りフォーアーム。続けて繰り出したのはなんと卍固め、渡辺のお株を奪うようなストレッチ技を見せる。しかし抜け出した渡辺はリバース・スープレックス、左右のエルボーから不用意にヘッドロックにいった井土にワンハンド・バックブリーカー。背後から井土が立ち上がるのを待ち構え、上背のある身体に絡みつくコブラツイスト。リング中央でガッチリ極まったため井土ギブアップ。コブラのお返しをコブラで締め、プロレスこけら落としのオープニングで若手相手にお手本を示した渡辺宏志であった。
<試合後コメント>
渡辺宏志
「いやぁ、思い出すねぇ。自分の修行時代……まあ今でも修行中なんだけど、自分の新人時代を思い出したっていうか、その頃の自分と会って戦っていたような、そんな錯覚すら覚えたね。いい試合だったね。やっぱり若い人と当たると、その頃の自分を思い出させてもらえると言うか。井土もあれだけの身体があって、盛り上がるタイミングのある技をいくつも持ってるから、それを生かして将来のA.C.Eの座を掴み取ってほしいなと思います」
井土徹也
「今日、宏志さんと試合をさせていただいて、自分の他団体で試合をさせていただいてちょっと自身がついてきた部分があったんですけど、宏志さんとシングルやってまだまだだなというのを思い知らされたので、今後HEAT-UPの井土徹也として、HEAT-UPと井土徹也を大きくしていきたいと思います」
第2試合
奇しくも3月31日、我闘雲舞の稲田堤HEAT-UP道場大会にて行われるスーパーアジア選手権前哨戦となった提供試合。チェリーは約1年半ぶりのHEAT-UPマット登場。
試合前の握手はチェリーと沙紀が拒否、先発は里歩と沙紀、挨拶代わりの組み合いから両軍交代。ロープに押し込む美鶴、体勢を入れ替えて胸板へのエルボーを連打するチェリー。これに美鶴も応じ、序盤から打撃の打ち合いへ。顔面を掻きむしったチェリー、ロープへのスルーを切り返した美鶴はレッグシザースから鎌固めへ。引きずり起こす美鶴、チェリー巴投げから馬乗りになってエルボー連打、マットに美鶴の後頭部を何度も打ち付けチョークを繰り出す喧嘩腰の取っ組み合い。沙紀とチェンジ、ヘアホイップからコーナーで美鶴を踏みつけ、ボディスラムから逆方エビ固め。チェリーは里歩をカットした直後に美鶴の手を踏んづけてフォロー、里歩の声に押され美鶴ロープへ。チェリーにタッチ、今度はリング中央でスリーパー、逃げられると飛行機投げから腕十字、サブミッションで美鶴を攻める。
5分経過、チェリー美鶴をコーナーポストに叩きつけスロー、嫌った美鶴手のクラッチを切ってエルボーから逆にスロー、串刺しドロップキックへ。ようやく里歩にタッチ、チェリー、沙紀の順にジャンピング・ニーから「オー!」、こっそり背後から近づいたチェリーが髪を引っ張って仰向けに倒す。里歩アームホイップから619、コーナーに登ってクロスボディ、カウント2。チェリーボディへのパンチから「どっこいしょ!」大外刈り、カウント2。熟女でドーン!は里歩かわしてガットショット、ロープに走るが沙紀がエプロン越しに捕まえる。チェリーもロープへ、同じく美鶴にキャッチされる。「お前が離せ!」「そっちが先だ!」言い合う美鶴と沙紀、「一緒に」と同意したものの、沙紀はキャッチを離さずチェリーの攻撃をまともに食らってしまう里歩。美鶴を沙紀がカット、里歩に対しツープラトンのクロスライン、合体倒立式ボディプレス。美鶴カット、捕まえた沙紀、連携の乱れを突こうとする里歩&美鶴だがそうはいかず、チェリーのダブルリスト・アームサルトが里歩に、カウント2。沙紀にタッチ、アピールからジャイアントスイング10回転、沙紀も目が回ってしまうが持ちこたえる。リング中央でエルボーの打ち合い、連打で打ち勝った里歩ノーザンライト、こらえる沙紀。フロントヘッドロックの状態で持ち上げ前方にトス、ラリアットを放つが里歩側転で回避しジャンピング・ニー、ノーザンライト・スープレックスへ。
10分経過、拳を握った里歩はコーナーからダイビング・Wフットスタンプ、沙紀かわしてボディに前蹴り、ブレーンバスターを回避した里歩はカサドーラからボディにフットスタンプ、素早くコーナーに登ってもう一度Wフットスタンプ、カウント2。美鶴にタッチ、沙紀の足を取り鶴固め(仮)へ。次にブレーンバスター狙い、沙紀踏ん張ると里歩がフォロー、W攻撃を狙うが沙紀は二人まとめてフェースバスター。続けて美鶴にリバース・スプラッシュ、かわした美鶴セカイバレー、キャッチした沙紀はアトミックドロップからビッグブート、カウント2。チェリーが里歩をカット、美鶴にリバースDDTを決め沙紀のリバース・スプラッシュに繋ぐが里歩カット。今度は沙紀がブレーンバスター、踏ん張った美鶴セカイバレー、沙紀かわすが里歩のチョップを食らい振り向いた所にセカイバレーがクリーンヒット。美鶴の押さえる沙紀に里歩はコーナーからダイビング・ニー、フォールはチェリーがカット。美鶴得意のブレーンバスター・ホールド、カウント2で返す沙紀、ロープに走った美鶴に沙紀アバランシュスラム、カウント2。たたみかける沙紀、美鶴の片腕をクラッチしカワイルドバスターを決めカウント3。勝ち誇るチェリーと沙紀、里歩と美鶴はがっくりと肩を落とす対象的な試合後。スーパーアジア選手権第2ラウンドは沙紀の勝利、多摩スポでの華となった。
<試合後コメント>
沙紀&チェリー
チェリー「もう余裕過ぎてね、汗もかいてないしね、化粧も全然落ちてない!」(両手をヒザに付いて肩で大きく息をしながら)
沙紀「おぉ!」
チェリー「もう、もうね……ホント全然余裕だったよ。全然疲れてない……」(ガックリと床に崩れ落ちる)
沙紀「あぁ~っ!チェリーさん!」(慌ててチェリーを支える)
チェリー「あと三試合くらいできる!今日は余裕でしたね、ありがとうございました。余裕の勝利です」(四つん這いになりながら)
沙紀「田村さんのド地元で赤いコスチュームで勝利を掴めてヒートアップ出来ましたね!……あぁっ!チェリーさん!」(さらに崩れ落ちるチェリーを支える)
チェリー「快勝だったね。多摩、地元で。多摩の皆さんのために私達も頑張りましょう」
沙紀「頑張りましょう!」
チェリー「ヨボヨボ、ヨボヨボ……」(擬音を口で発音しながら退席)
里歩&紺乃美鶴
里歩「我闘雲舞提供試合なのに、所属が二人しかいないってどういうことですか?」
美鶴「そうですねぇ……」
里歩「でも、そんな中、負けてしまって」
美鶴「二人しかいないじゃなくて、ふたりだけで任せられるような試合がしたかったんですけど、今日はちょっと負けてしまって……次は二人で出ていけるようにがんばりますので!」
里歩「でも今日はさくらさんいなくて楽しめましたよね」
美鶴「……ちょっと心の負担がありました(笑)」
里歩「それではまたがんばりましょ~!」
第3試合
厄介者トリオはどうもプリンス・カワサキが気に食わないらしい。標的となったカワサキだが、この日は子ども達が多く来場している事もあり本来の力を発揮してもらいたい所。
そんな希望ムードを厄介者トリオの奇襲攻撃がかき消してしまう。広い多摩スポ大体育館のあちこちで場外乱闘が展開、リング上は阿部とPSYCHO、阿部がソバットからロープに走ると石田エプロンでキャッチ、PSYCHO突進するが阿部かわして同士討ち、更に右ミドルを叩き込んでカワサキにタッチ。最もカワサキをウザい存在としているのがCHANGO、チョップ合戦から顔面を掻きむしりロープへ、カワサキアームホイップで投げ飛ばしコーナースロー、串刺しエルボーをかわすCHANGOは得意顔。逆に突進するがカワサキは両足キックからセカンドロープに飛び乗りヘッドシザースホイップ。場外に落ちたCHANGOに向かってリングを駆けるカワサキ、フェイントからリング中央でKポーズ。好調なカワサキ、CHANGOの攻撃をかわし背中にパンチ、阿部と飯塚を呼び込み3人がかりで頭部への低空ドロップキック。カワサキと組む事で阿部や飯塚にも見えない力が働いたのか、代わる代わるCHANGOを攻めていく。しかし飯塚のスリーパーを指噛みつきで脱出するいつも通りなCHANGO。伸び伸びとしたファイトを繰り広げる石田慎也、サイチャンゴと組む事により本来の力を取り戻したように見える。当然連携もスムーズで、そつなくPSYCHOのアトミコを呼び込む。これ見よがしに飯塚をいたぶるPSYCHOとCHANGO、エプロンを叩いて悔しがるカワサキ、レフェリーのてっしーは石田が注意を引く。こうなってくると厄介者トリオの思う壺。
5分経過、サイチャンゴの連携ニードロップからCHANGOのセントーンが飯塚を襲う。たまらずカットに入る阿部、これをPSYCHOが、カワサキをCHANGOがアイキャッチすら無しでカットするものだから防御しようがない。孤立した飯塚を究極飛龍裸絞めに捕らえるCHANGO、以前この技を使っていた時に比べ表情が緩やかになっているのがわかる。カワサキがリング内に足を入れた瞬間PSYCHOがカットに入る「阿吽の呼吸」。こんな連中に攻め続けられている飯塚もたまったものじゃない。石田にカウンターのドロップキックを叩き込んでローンバトルを脱出、カワサキにタッチ。怒りのカワサキ、タッチしようとする石田を踏み台にしてジャンプ、サイチャンゴをまとめて排除し石田にはコーナーからクロスボディ、リングを駆け巡ってスリングブレイド。サイチャンゴのW攻撃にはヘッドロックとヘッドシザースでまとめて放り投げる。更にコーナーに駆け上ってウルトラタイガードロップ、子ども達の声援がカワサキに力を与え厄介者トリオを翻弄する。阿部はぐるぐるソバットから伊良部パンチ、すかした石田がアッパー気味の張り手をぶち込む。臀部へのドロップキックから619、コーナーに駆け上ってミサイルキック。PSYCHOは顔面クローと見せかけて親指で阿部の目近くを押していく。串刺し攻撃をトップロープからのバック宙で回避、肩口に担ぎ上げてバックフリップ、レシーボをかわした阿部ボディへのパンチ、ロープに走るとPSYCHOソバット、PSYCHOロープへ走ると阿部カウンターのドロップキック。飯塚串刺しドロップキックまでは良かったがPKを足でガードされマンハッタンドロップ、腕を極められたままDDTを食らってしまう。
10分経過、飯塚を孤立させPSYCHOがレシーボ、エプロンからハイフライバムでとどめを刺そうとするが阿部が阻止。カワサキがミサイルキック、阿部のサッカーボールと飯塚のPKが合体。PSYCHOを攻め込むHEAT-UP軍、しかしカワサキが隙を見せるとすぐに形勢逆転。CHANGOの雪崩式フランケンがセットした飯塚のボディに急降下。すぐに石田が入りPSYCHOが押さえた飯塚にトラースキック、河津落としを挟んで低い位置へのもう一発、カウント2で返した飯塚に館内から拍手。まだまだ大ピンチな飯塚、今度はCHANGOの立ちギロチンから石田のマッドスプラッシュ、PSYCHOのフロッグ・スプラッシュを浴びるが阿部とカワサキが必死のカット。だが再び孤立させられた飯塚が画竜点睛を食らってしまっては肩を上げられない。
試合後も飯塚をいたぶり続けるサイチャンゴと石田、ヒールともベビーフェースとも取れない厄介者トリオ、このまま混沌を巻き起こし続けるのか。そしてやられ放題のプリンス・カワサキ、悔しさを歓喜の笑顔に変えられる日はいつになるのだろうか??
<試合後コメント>
阿部史典&飯塚優&プリンス・カワサキ
阿部「大丈夫~?」(飯塚のダメージを気遣いながら)
カワサキ「今日は初めて川崎市でプリンス・カワサキが試合をして、その強力なパートナーに阿部選手と飯塚選手が来てくれたのに、最後僕が相手にやられて場外で寝てるだけで何も出来なくて……優くん、ゴメン!」
飯塚「いえ、そんな……!」
阿部「すごい技食らってたけど大丈夫?」
飯塚「なんとか……ホントに悔しいです」
阿部「悔しい、悔しいかホントに?じゃあCHANGOさん石田さんPSYCHOさんに向けてなんか言ってやって下さい」
飯塚「絶対この借りは返してやる!絶対にだ!」
阿部「絶対この借りは返してやるー。手伝う。PSYCHOの野郎、俺のニキビ潰していきやがったぞ」(額のニキビ痕を撫でながら)
PSYCHO&CHANGO&石田慎也
CHANGO「どう?」
石田「なんかやり足りないような」
CHANGO「やり足りない?」
(PSYCHOが首を横に振り、荒ぶる)
CHANGO「世界最高峰のフロッグスプラッシュの使い手の二人がダブルの共演!俺は下から見ててシビれたよ。石田、お前あんなこと出来んだな」
石田「いやー、まだまだ出来ることありますけどね」
CHANGO「お前の可能性は無限大だよ。これから組んでくの楽しみだよ。オイ、プリンス・カワサキ、お前カッコばっか付けてんじゃねぇぞ。今日は取り逃したけどな、次はメッタンメッタンにしてやるからな。飯塚、顔じゃねぇぞ。出直してこい」
(PSYCHOが荒ぶり、カメラマンに掴みかかり自分の顔をドアップに映させる)
第4試合
この日が初お目見えとなるアラケン&ヒデ&政宗のSMOKEY CRIMINALトリオ。トーナメントは準決勝で敗れてしまったものの、タッグ王者の称号はまだ自分たちの腰で輝いている。対するは3000万パワーズ+リッキーという珍しいトリオ。結果こそ公式にはならないが、事実上の"タッグトーナメント3位決定戦"になる6人タッグ。
ゴング前から「Come ON!独眼竜!」と政宗を挑発するリッキー、両者による先発で試合開始。悪い連中なのに技術は折り紙付きなSMOKEY CRIMINAL、リッキーと政宗によるテクニック合戦が披露されると場内は固唾をのんで見守る。両軍交代、兼平とヒデ。兼平にとっても昨年の屈辱故にここで一矢報いたい所。兼平がロープに押し込んでチョップを放てば、ヒデはロックアップと同時に後ろ髪を掴んで倒していく。タックル合戦、ヒデがソバットを繰り出せば兼平はパワースラム。ボディへのニーを叩き込む兼平、怯むふりをしたヒデ、兼平の突進をかわして場外戦に持ち込む。アラケンと政宗も飛び出し多摩スポが無法地帯に。ヒデがイス攻撃を繰り出せば、アラケンは運動会で使った玉入れ用の玉を磐城にぶつけていく。いつの間にか場外カウント19、南側のごくごく一部観客が喜びそうな展開になったが、ヒデが兼平をリング内に引き戻し両軍リングアウトは回避された。突然の場外戦で兼平が攻められるのを見て泣いてしまうファンの少女も。
5分経過、SMOKEY勢は兼平の左腕を集中攻撃。政宗がSMOKEYに加わった当初はヒデとの仲が懸念されたが、初トリオとなった当日は全く問題なくタッチワークもスムーズに行っている。ヒデから政宗にタッチ、政宗のアトミコをサポートするヒデ。腕十字に捕らえれば自然にカットに入るアラケンとヒデ。こうなってくるとSMOKEY勢に隙が全くなくなってくる。泣きながら必死に兼平への声援を飛ばす少女、その声をかき消してしまうようにSMOKEY勢はそれぞれ兼平をいたぶっていく。いつの間にか外されている青コーナーのコーナーマット、ヒデと政宗によってむき出しの金具に背中を打ち付けられてしまう兼平。
10分経過、スリーパーからWスレッジハンマーを狙うアラケン、しかし読まれてボディへのパンチをモロに食ってしまう。兼平はアラケンにショルダースルー、リッキーに交代。磐城がヒデと政宗を排除、アラケンには額へのパンチからブレーンバスターを見舞うリッキー。更にリッキーはカミカゼ、FMWの大先輩であるリッキーの一撃はアラケンにとって痛かったのか、勲章なのか。2度目のカミカゼを避けたアラケン、リッキーのショルダースルーを回転エビ固めに…スルリとずれたSEXY STORMのコスチューム、下からアラケンが額にフィストを放って痛いやら恥ずかしいやら。兼平とヒデ再び、チョップ合戦からヒデガットショット、コーナースルーを振り返す兼平、串刺し攻撃をケツで返すヒデ、蹴りをキャッチし横に一回転させガラ空きになった頭部への虎王を放つ兼平。バックドロップを回避したヒデ、ロープに走るがヒップトス腕十字の餌食になってしまう。エプロンで横たわっていたアラケンが異常を察知し一目散にカット。磐城にタッチ、ツープラトンを狙う3000万パワーズ、そうはさせじとヒデ飛びつきココナッツクラッシュ。政宗にタッチするとすぐに3人が集まり元気な磐城を攻め立てる。串刺し連携から政宗のコウモリ吊り落とし、カットに入った兼平とリッキーも鉢合わせにしようとする。だが逆に叩きつけられるSMOKEY勢、お返しの串刺し連携からリッキーのDDT、兼平ランニング・ニー、磐城抱え式バックドロップと政宗に波状攻撃。ここはSMOKEY勢が必死のカット。再びリング内は磐城と政宗、磐城のブレーンバスターからラリアット、決まったかに見えたがヒデがカット。常磐ハワイアン落としを狙ったかバックに回った磐城、もがく政宗。バックの取り合いから自軍コーナーに走り出す政宗、磐城の眼前にはコーナーの金具が。喉笛を叩きつけた政宗は後方回転エビ固め、タイツを掴んだ反則フォールだが村杉レフェリーは見ておらず、磐城が呆気にとられるような3カウントが入りSMOKEY勢の勝利。
堂々と勝ち名乗りを受けるSMOKEY勢、ヒデは政宗の右手をしっかりと挙げている。リッキーが去る際には3人で礼、完全に小馬鹿にしているような態度ではあったが手は出せず。そしてSMOKEY勢がリングを去る際にはヒデと政宗がしっかりと握手しているではないか。不仲説はどこへやら、鉄の絆を手に入れたSMOKEY CRIMINALにもう死角はない。
<試合後コメント>
新井健一郎&ヒデ久保田&政宗
アラケン「まあ、色々ありましたが、ちょうど今タッグの決勝トーナメントやってますけど、ここにこれ(ベルト)があるから関係ない。それよりも!今日はホントに大人の態度で政宗選手、ようこそ!SMOKY CRIMINALへ。そういうことですよね?今日の闘い方、そして最後の勝ち方……私達はちゃんと見てましたよ。前回の王子で渡辺宏志とシングルやりましたよね?あのときも確か、なにかズルい勝ち方で勝ったんじゃないですか?これは今回出てるじゃないですか。さぁ!さぁ!さぁ!いらっしゃいませと言わせて下さい!政宗さん!」
(アラケンが右手を差し出すと、政宗はその手をガッチリと掴み、その後ヒデとも固く握手を交わす)
アラケン「もう闘い方が染み付いてんだから!俺たちゃもうベビーフェイスは無理だぁ(笑)恥ずかしいよ。『よっしゃ行くぞー!』とか言ったりするのか、俺らが?冗談じゃねぇ。今日の試合はリッキー・フジ、貴方だけです。貴方だけ。あとは、雑魚!兼平はなんかチビっこにキャーキャー言われてたけど、そんなの関係ない。リッキーさん、貴方の目に適った若手と組んでまたやりましょう。待ってますよ」(タッグベルトを掲げながら)
政宗「おっ、ベルト!」
アラケン「この三人で、一体誰に負けられるの?」
ヒデ「CHANGO?」
アラケン「CHANGO……?なんだその謎のワードは?まあいいや。我々のチームに入ったってことは、あのアイテムを……」
政宗「アイテム……?」
(ヒデが自らのツナギの前を開き、政宗に見せつけるようにヒラヒラと扇ぐ)
政宗「あぁ……まあ、それは追々……」
アラケン「ひとつだけアドバイス!5000円以下のツナギはすぐにケツが破けますよ!」
政宗「おぉ……マジか……AmazonだAmazon!!AmazonAmazon!!」
兼平大介&リッキー・フジ&磐城利樹
リッキー「クッソー、やられたよ。やられたなぁ」
兼平「そうですねぇ」
リッキー「悔しいだろオイ!だがしょうがない。お前らHEAT-UP所属なんだろ?」
兼平「あっ、僕だけです……」
リッキー「あっ、ここだけか。お前は?」
磐城「フリーです」
リッキー「フリーか!そうか!でも心はHEAT-UPだろ?!」
磐城「心はHEAT-UPです!」
リッキー「アラケンだの、ヒデ久保田だの、政宗だの、あんな奴らにいい思いさせんなよ!お前が頑張らないと!HEAT-UPを頼むぞ!」(兼平の胸を叩きながら)
兼平「はい!」
リッキー「俺の力が必要なときはいつでも来る!コイツも来る!(磐城を指して)」
磐城「はい!」
リッキー「いつでも来るか!絶対だな?!約束しろ!」
磐城「約束してやる!」(カメラに指を指しながら)
リッキー「いいか、このままじゃ終わらんぞ!アラケン!久保田!政宗!見てろよ!楽しみはこれからだよ!」
第5試合
年頭から始まったパワフルタッグトーナメント2018決勝戦は意外に思われる組み合わせに。下馬評を覆した近藤と風戸のハイテンションド根性兄弟と2016年優勝チームである田村と峰雄のちん武連夢。ちん武連夢にとっては田村のど地元、峰雄の『チンコプロレス教室開催』達成の為に絶対負けられない。近藤は念願の初タイトル、風戸はHEAT-UPマットで初めてとなる大舞台でのメインイベント。この試合を裁くてっしー手島は今年でレフェリーとして14周年。めでたい尽くしの多摩スポメインとなる。
午後7時31分ゴング、先発は田村と近藤。いつものように会場を煽る近藤、ど地元の田村としては面白くない。そんな両者のファーストコンタクトは組み合わず、田村が低い位置から近藤のバックを取る。バックと腕の取り合いから田村がレッグシザース、グラウンドでお互いの腕を取り合う。近藤の腕十字をかわした田村、フロントネックロックからスタンドへ、フライングメイヤーからスリーパー、嫌った近藤バックからアームロック、腕を取り返した田村ヘッドロックからヒップトス、近藤ヘッドシザースで返してすくっと立ち上がる両者。交代しない両者、田村足タックルで近藤を倒す。ロープに走る田村、うつ伏せに倒れる近藤、田村その上を飛び込み前転、近藤ロープに田村をトス、跳ね返った田村反動でアームホイップ、反対に飛んだ田村ヘッドシザースホイップ。コーナーの近藤にガットショット、コーナースルー、振り返されるとサードロープに飛び乗りジャンプするフェイント、突っ込んでくる近藤にソバット、ヘッドロックからロープに飛んでショルダータックル、反動で突っ込んだ近藤はタックルで倒す。何故こんな序盤の流れを綴ったのか、HEAT-UPを長く見ている人はこの意味を察してほしい。それは田村と近藤による何百回、何千回と繰り返してきたファーストコンタクトの反復練習、つまり田村はど地元である多摩スポで自分達の根本を最初に見せたかったのではないかと考えられる。
そんな二人を知らないのだろう、風戸は場外に出た田村を待つ際トップコーナーを支点にし頭を使って飛び跳ねるという謎の動きを見せる。館内はこの奇行に対し思わず笑ってしまう。両軍交代、もちろん風戸の「この中で一番冷静な男」は外せない。そして忘れてはならない、弥武リングアナの「別の意味で興奮している男」な通り、藤田峰雄のリビドーは決勝戦に来て最高潮。しかしファーストヒットは風戸のドロップキック、峰雄は出鼻をくじかれた感じに。近藤にタッチ、まず田村を場外に落としボディスラムから風戸のスリングショットエルボー、近藤フライング・ソーセージ。連携を狙った兄弟だが、峰雄は逆に利用して同士討ちに。兄弟を場外に落とすとリングを走りトペ・コンヒーロ。
5分経過、場外の風戸にてっしーの視線を反らせ峰雄がちんちんニー。股間を押さえて苦しむ近藤、峰雄は早くも「チンコロケット!」切り札を出そうとするが、田村が拒否したため場内から「ええ~!?」の声が上がる。その隙に逃げようとした近藤だが見逃してはもらえなかった。膝立ち状態の近藤に田村は右ミドル、倒れても尚ド根性で起き上がろうとする近藤にフェイスカット、峰雄にタッチ。リビドー全開な峰雄はタッチするや否やちんちんクロー、そして再び「チンコロケット!」田村に促すがまたもや拒否されてしまう。リビドーが抑えられない峰雄はめったに見せないチョーク攻撃、田村にタッチ、交代の際近藤を半ケツ状態にする峰雄。反対にどこまでも落ち着いている田村、スリーパーで近藤を絞めステップオーバー式のフェースロックに移行。リング中央で身体を揺すりながらフェイスカットを挟んで1分近く絞め込んでいく。さすがに風戸がカット、うるさいとばかりに田村が場外へ。ちん武連夢のWエルボーから峰雄のちんちんストンピング…はてっしーがチェック。そこに風戸が入ってきて峰雄の背中に一撃。そのまま前のめりに倒れたので、結果的にちんちんヘッドバットwith風戸の形に。
10分経過、近藤がぼそっと「こればっかりはド根性でも耐えられない…」はこの試合を最もわかりやすく例える一言。コーナーに近藤を詰め、走り込んでちんちんクローを出す峰雄、近藤前蹴りで阻止、ロープに走るがマンハッタンドロップの餌食に。走る峰雄、かわした近藤カウンターのフライングショルダーで逆襲。ようやく風戸と交代、代わる代わるドロップキックを放っていく風戸。串刺しジャンピングエルボーは峰雄に読まれたが、続くちんちんクローを阻止、飛びつきヘッドシザースホイップへ。バックを取る風戸、上手くいなした峰雄がステップ延髄。そして風戸のアンナカに対しむんずと掴むちんちんクロー。てっしーのチェックで離れる両者、隙を見た風戸はソバットからゼロ戦キックへ、ところが運悪くてっしーを直撃してしまう羽目に。やりたい放題となった峰雄はバックからちんちんクロー、コーナー貼り付けからちんちんウォッシュ、マリオジャンプから低空ちんちんドロップキックと満漢珍席を味あわされてしまう風戸大智。気づいていないてっしー、カウントを入れるが近藤カット、田村に交代。元気いっぱいの田村、コーナーの風戸に串刺し殺人ミドルキック、コーナースローから串刺しエルボー、スリングブレイド、ミサイルキック、ソバットコンビネーションとこちらもフルコース。メインとなるミノルスペシャルを踏ん張られ、逆に大外刈り+アックスボンバーを食らってしまう。そこに峰雄の閃光魔術、近藤のジャンピングヒップ、田村のミドルを近藤キャッチ、膝にエルボーを立ててロープに走るがカウンターのアックスボンバーがドンピシャで決まる。しかし立ち上がった近藤スピア、四者ダウン。カウント9で立ち上がった風戸、近藤にタッチ。
15分経過、近藤串刺しエルボー連発からコーナースロー、田村ウルトラタイガードロップ、カウント2。田村コーナー最上段へ、察知した近藤雪崩式狙い、風戸もフォローに入るが峰雄に見つかり背後からちんちんクローの餌食に、そのまま場外に落とされてしまう。峰雄近藤にランニングボム、そして…いよいよこの時がやってきた。そう、チンコロケットの時間。既に田村がコーナー最上段に立っているので問題なし。田村のちんちんをぐわっしと掴んでいざスローイング!!…近藤が寸前で回避し大ダメージを負ってしまう田村…風戸が峰雄を場外へ、近藤串刺しエルボー、風戸は近藤を踏み台にして串刺しドロップキック、近藤投げっぱなしバックフリップ、カウント2。アイコンタクトから近藤がコーナーへ、トーナメントでは勝率100%であるピョン吉スプラッシュwithアンナカッターへ。決勝の舞台でこれ以上ないタイミングで決まるが峰雄のカットが入る。風戸が峰雄を場外へ、プランチャで舞い勝負の行方を近藤に託す。近藤ブレーンバスター、背後に降り立った田村スクールボーイ、カウント2。ラ・マヒストラル、カウント2。「わああー!!」と声を上げてジャンピング・ハイ、ロープに走ってアックスボンバー、かわした近藤スピアからジャックナイフで丸め込むがカウント2。勝機を掴んだ近藤、直下式ブレーンバスターから長距離のピョン吉スプラッシュ、てっしーの手が3回マットを叩きピンフォール。
タッグマッチとはいえ師匠である田村から初めてのピンフォール勝ちを収めた近藤、加えて初めての冠となるタッグトーナメント制覇をやってのけた。仰向けになっている近藤、飛びついて抱き合う風戸、喜びを分かち合うハイテンションド根性兄弟。敗れたちん武連夢は二人共仰向け状態で立ち上がれない。
エンディング
近藤「あ〜っ!やったぞー!!(館内拍手)ド根性(=近藤)、ド根性選手(=風戸)、二人で力合わせて、何とか、勝てました!!(館内拍手)とにかく勢いだけだって言われましたけど、結局1位を勢いで獲りましたよ皆さん!!そして、この勢いを止めないためにも、チャンピオンチームに出てきてもらいましょうか!言いたいことあるんすよ!え?チャンピオンチーム聞いてるか?」
風戸「(観客に向かって)ド根性ーっ!」
近藤「おいチャンピオーン!聞こえてんだろー!!」
近藤の呼びかけにゆっくりと王者組であるアラケンとヒデが姿を表す。
近藤「あんたらはどう思うかわかんないすけどねえ、僕は今日まで1年間、あんたらに悔しい思いさせられてるんだ。そしてまた1年練習して、新たなパートナード根性選手(=風戸)を引き入れ、ド根性兄弟で優勝しましたよ。と言うことは!挑戦権がありますよね!?(風戸「よし!」館内拍手)次のHEAT-UPビッグマッチは新百合ヶ丘、僕のデビューした地、縁起のいい地、そのベルト懸けさせてくださいよ。え?4月は?7日土曜日?タイトルマッチ、どうですか?(アラケンがマイクを要求する)」
風戸「(渡そうとしたマイクをかっさらって)待てー!ド根性ー!!ド根性、今何日って言った?」
近藤「土曜ですよ!4月7日の!新百合ヶ丘大会!」
風戸「ド根性待ってくれ、4月7日は、まずい!4月7日って今ド根性が言った瞬間に死相が出た死相が。死相が出てる、4月7日は選んじゃいかん!で、4月の次あるでしょ次。」
近藤「ド根性それこそ、死相って関係ないでしょ、勢いだって!次は4月7日の新百合ヶ丘!」
風戸「その次!」
近藤「5月、5月の…」
風戸「オーケー!5月の〜…5?おお〜!!なんて縁起がいい数字!5月5日、挑戦けってーい!!どうですかお客さん!?」
アラケン「…あのよ、あのよ。上で試合見させてもらったけどよ。チンコ、ポコチン、ちんちん…ええ?こんなお前…え?ちんちんいじりがよ、横行してるタッグトーナメントなんてよ、おい、俺らはよ、一緒にされたくねえんだよ。なあ。お前らはお前らでよお、え?ま、今日はちびっ子が多いからよ、ま、沸いたからいいんじゃねえの?でも、ホント終わりにしたいよヒデちゃん。お遊び、一緒にされたくないわな。」
ここで近藤と風戸がド根性を主語にして文句を言い放つ。
アラケン「いや、あの…5月5日?はあ…もうベルトあげよっか?相手が…ま、チンコにやられてる俺らもしょうがねえけどよ…まいいや、もう…(ヒデが呟く、風戸「マイクで喋れ!」)あの…優勝したら優勝したでさあ、もういいじゃん。優勝しました、おめでとう。なあ、それでいいじゃねえか。優勝できたからタイトル挑戦なんて安易なんだよ。今日の決勝なんかお前、認めねえよあんな遊びでジャラジャラしたよこの野郎。おい、やんのかそれでもお前?」
辛辣なアラケンの言葉、だがそれでも兄弟の心は折れない。
アラケン「おいメインが聞いてあきれるわ。ちんちんプロレスで拍子抜けして俺のマイクもどんずべりだお前。まあ…まあなんだ、HEAT-UPさんのホームページを見て、ね。そのうち発表されるから。発表されたら俺たちもその更新見て、やりましょうや。しょーもないこんなトーナメント!」
去って行くアラケンとヒデ、
近藤「あー!くそー!言いたいことばっかり言いやがって!でも必ずな!5月5日見てろよ!俺たちド根性がベルト獲ってやるよ!!5月5日は初めての御殿場大会!今日御殿場から子ども達が来てくれました。その子ども達の前で、必ずベルトを巻いてみせますよ!!(館内から「頑張れ!」「ド根性!」の声援が飛ぶ)去年の暮れに相模原でド根性祭りやって、ここもド根性祭りにしちゃいますか!」
風戸「お”お”ーっ!ド根性ーっ!!!」
近藤「このド根性兄弟が!ベルトをド根性色にしてやります!!」
風戸「お”お”ーっ!!(館内拍手)」
かくして多摩スポーツセンタープロレスこけら落とし大会は終了、締めは近藤の「多摩スポーツセンターヒートアップ!」。敗れたちん武連夢も兄弟を祝福、田村の地元大会で優勝を獲れなかったのは悔しいだろうが、晴れ晴れとしたエンディングとなった。
尚、この結果から御殿場大会にてハイテンションド根性兄弟のタッグ選手権挑戦が正式に決定。
『御殿場こども帝国』
日時:2018年5月5日(祝)
開始:12:30
会場:静岡・御殿場市民会館小ホール
※JR御殿場線御殿場駅より徒歩15分、タクシー5分、富士急行正倉北、小山高校、東山循環線、駿河小山駅、富士霊園行きバス乗車「市役所前」下車徒歩3分
<決定分対戦カード>
▼HEAT-UPユニバーサルタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/SMOKY CRIMINAL】新井健一郎(DRAGON GATE)/ヒデ久保田(フリー)
vs
【挑戦者組/ハイテンションド根性兄弟】近藤"ド根性"洋史/風戸大智(BASARA)
この1年、近藤はSMOKEY CRIMINALから散々な目に遭わされてきた。果たしてこの勢いのままベルトを奪取し、鬱憤を晴らす事はできるのだろうか?気になるのはヒデと政宗の不仲説が解消されたらしい点、ミスター・パーフェクトな二人が再びそのベルトを腰に巻き絶対王者として君臨するのか?
<試合後コメント>
近藤"ド根性"洋史&風戸大智
二人「ド根性ーーッッ!!」
風戸「ド根性やったぞーッ!!」
(二人で抱き合い喜び合う)
近藤「ド根性は耐えて、耐えて、ド根性蹴散らしてやったぞ!」
風戸「ド根性だド根性!」
近藤「ド根性で強敵を倒してきたんで、勝てますよ!」
風戸「まさかこれは、第三次ド根性ブームでは?!第一次と第二次はいつあったんだよ?!ド根性だよこの野郎!」
近藤「4月の新百合ヶ丘、(タイトル戦を)やる気満々だったんですけど」
風戸「……なんか、不吉な、数字だっただろ!4と7って死を連想するだろ!」
近藤「もうBASARAあるって言っちゃって良いじゃないですか(笑)」
風戸「(笑)」
近藤「その代り、BASARAでさらに勢いを増して、僕も地力を上げて!御殿場で一緒に合宿した子たちが来てくれるんでちょうどいいです!逆に!御殿場をド根性させてやるからな!」
風戸「アラケン!久保田!覚悟しとけ!」
近藤「このド根性ブラザーズがド根性で勝ちましょう!」
二人「おおおおおおおおお!!!ド根性ーーーーーッッッッ!!!!」(二人でしっかり両手を握りながら滾る)
田村和宏&藤田峰雄
峰雄「あああ!!クッソ!!あの最後のチンコロケットさえ決まっていれば!!田村さん!!」
田村「……だから当たんないって言ったじゃないですかぁ。もぉ~、あんなとこで出して失敗してこの結果でしょ?もぉ~」
峰雄「最初っからやる気なかったよ田村さん。最後やったけど遅かったんですよ、入りが!」
田村「絶対当たんないと思った。ホント当たんないよ」
峰雄「いやいや、ダメ。絶対ダメ。アレでしょ、チンコプロレス教室、もしかしてやりたくなかったんじゃないですか?」
田村「いやいやいや、もう今日ね、優勝できなかったから、もう出来ないけどね」
峰雄「ダメ。ダメダメ。絶対ダメ。そんなの許さない」
田村「だって優勝出来なかったじゃないですかぁ」
峰雄「自分は今日負けてないんでね、田村さん負けたせいでね、もしチンコプロレス教室できないってなったら絶対納得できない」
田村「だって優勝したらチンコプロレス教室をやるって話で、優勝できなかったからもう無いです。無い!」
峰雄「いやいや自分の中では納得できない。自分は負けてないし、田村さんがチンコロケットをやらなかった、最後未遂に終わったせいでね。自分は納得できない。田村さん、ダメだ。絶対ダメだ。納得できない。誰に否定されてもHEAT-UP道場でチンコプロレス教室、実現する」
田村「やんないですよ?」
峰雄「ダメ!!」
田村「やんないですよ?」
峰雄「ダメ!!」
田村「絶対やんないですよ!!」
峰雄「ダメ!!」
田村「やらないよぉ!」
(田村が峰雄を突き飛ばすと、峰雄も田村にガットショットからエルボースタンプを落とす)
峰雄「絶対やってやる!!許せない!!」(峰雄は倒れる田村を後に退席)
田村「あの人情緒不安定過ぎるだろぉ!!絶対チンコプロレス教室は中止です!!」