【インタビュー】ウルティモ・ドラゴンがカズ・ハヤシ、近藤修司との思い出を振り返る!「僕が安心して引退できるように向かってきてくれればもっと面白くなる」

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 カズ・ハヤシデビュー25周年記念試合には、当然この男も登場する。“世界の究極龍”ウルティモ・ドラゴンだ。カズが単身海外へと飛び出した若い頃、すでにメキシコやアメリカで確固たる地位を築いていたのがウルティモで、カズにとっては海外で飛躍するきっかけを作ってくれた人物となる。25周年記念試合に名前を連ねたこと、そして師弟再会となる近藤修司について話を聞いてみた。

──カズ選手と最初に会われたのはいつ頃だったか憶えていらっしゃいますか? 
「ハッキリとは憶えてないんですけど、みちのくプロレスでだったと思います」

──ユニバーサルプロレスではすれ違いだったんですよね?
「そうなんですよ。ユニバーサルの時は僕が辞めたあとに彼が入ってきたんで、完全にすれ違いでしたね」

──では、みちのくプロレス時代のカズ選手、当時の獅龍選手の印象はどのようなものがありましたか?
「う〜ん……今パッと思い出せないので、印象が薄かったんでしょうね(笑)。たくさんいた中での対戦だったんで」

──なるほど。ということは、本格的に絡んだのは海外でということになるんですかね?
「そうですね。彼がメキシコに来た時に会ったんですよ。それから、彼のほうからアメリカのWCWに出たいという希望があったので。僕が彼の1年ぐらい前からWCWに出てたのかな? ただ、彼がWCWに上がるようになってからは、また入れ替わるような形で僕が怪我をしてしまったので」

──ヒジの手術をされて長期欠場された時ですよね。
「そうなんですよね。だから、ポイントポイントで絡んだっていうのはあったんですけど、それほど長く一緒にやっていたわけではないんですよね」

──ただ、ウルティモ選手との試合がマスクを脱ぐきっかけにもなったんですよね。
「彼がWCWに出る交換条件がマスクを脱ぐことだったというのもあるんですよ」

──でも、印象が薄かったという獅龍時代に比べると、だいぶレスラーとしての印象も変わったんじゃないですか?
「だいぶ変わっていましたね。みちのくの時は大勢で試合をしたんですけど、アメリカでは1vs1でやりましたから、その分彼の成長も実感できましたしね。ただ、やっぱり僕と彼とでは世代も違うのでリング外だとそんなに話すこともないんですよ。だから、リング上での交わりになってくるんですけど、大きく成長していたのを感じましたね」

──そして、今回、デビュー25周年を迎えて、記念試合が組まれたんですけど、ウルティモ選手は武藤選手、サスケ選手と組んで、カズ選手、近藤選手、ディック東郷選手と闘います。このカードについてはどのように思われますか?
「彼の25年というプロレスのキャリアがこの試合に詰まっているっていう感じがしますよね。25周年に相応しい彼なりのメモリアルマッチなんじゃないですか?」

──ターニングポイントになった人を集めたということです。
「そうでしょうね。その中に僕がいるっていうのはうれしいですよね。ただ、当日は記念試合とかメモリアルマッチで終わらせるんじゃなくてね、これから彼がまた30周年、35周年と続けていきたくなるような試合にしたいですよね。逆に僕らは僕らでそういうつもりでガッチリ試合に臨みたいなと思います」

──カズ選手との対戦の他に、やっぱりファンが注目するのはウルティモ選手の対角線に近藤選手がいるということだと思うんですよ。
「そうですか?(笑)」

──師弟対決ですし、対戦するのも初めてぐらいだということを近藤選手はおっしゃっていましたけど。
「そんなことないと思いますけどね。メキシコとかでやっていると思うんですけど、まあ言われてみれば確かにあまり記憶にないですね(笑)」

──ただ、リング上でこうして師弟が再会するわけですし、感慨深いものもあるんじゃないですか?
「いや、僕も世界中でいろんな選手とやりますけど、いつも通りですよね。相手が誰であろうといつも通りですね」

──特に感傷的なものもなくという感じですか?
「あんまりないですね(笑)」

──そうですか(笑)。確かにウルティモ選手の場合は教え子がそれこそいろいろなリングにいるから、よくあることなのかもしれないですけど、ファンは意外とざわつく顔合わせですよ。
「あ、そうですか?(笑)。やっぱり、僕は教えたほうじゃないですか? 近藤もそうですけど、向こうの子たちは教えてもらったほうじゃないですか? 言われたように、そういう選手はたくさんいるわけですよ。向こうは先生に挑んでくるわけだから、感じ方が違うんでしょうね。でも、僕にとっては近藤もたくさんいる中の1人なんでいつもと一緒なわけですよ。それがチャンピオンになろうが、みんな一緒なんですよね」

──同じ教え子の1人だと。ただ、おもしろいのはカズ選手にとっても大先輩であり、近藤選手にとっては大先輩でもあるウルティモ選手より先に全日本プロレスで世界ジュニアのベルトを巻いたというのが、プロレス界のおもしろい流れだなと思うんですけどね。
「ああ、それはそうですね。本来だったら自分なんかが巻いちゃいけないんでしょうけど、時間を戻してしまったというかね。ただ、全日本プロレスの子たちもそうなんですけど、僕が安心して引退できるように目指してきてくれればね、もっとおもしろくなると思うんで」

──わかりました。ウルティモ選手もかつては団体を率いていたことがありますけど、現在カズ選手も社長をやっています。そのことについてはどう思われますか?
「社長って言っても、普通の会社の社長とプロレス団体の社長って違いますからね(笑)」

──違いますか(笑)。
「違いますね。だから、大変なこともあると思うんですけど、彼が社長になってからは会ってないのでどれだけ成長したのか見てみたいですね」

──では、最後にデビュー25周年を迎えたカズ選手にメッセージをいただけますか?
「まずはおめでとうございますと。25年間、ユニバーサル、みちのく、WCW、全日本、W-1とプロレス界を歩んできた中で、僕がある程度影響を与えたということでこうして記念試合に呼んでくれたんだろうし、その意味を考えて試合はしっかりやりましょう」

『WRESTLE-1 TOUR 2018 SUNRISE』
日時:2018年1月8日(月・祝)
開始:19:00
会場:東京・後楽園ホール

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
佐藤嗣崇
vs
立花誠吾

▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
頓所隼(ACE)/一(ACE)/馬場拓海(ACE)
vs
三富政行(フリー)/大谷譲二(ガッツワールド)/竹田光珠(666)

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
芦野祥太郎/児玉裕輔/ドランク・アンディ
vs
吉岡世起/アンディ・ウー/土方隆司(フリー)

▼第4試合 3WAYマッチ 30分1本勝負
黒潮“イケメン”二郎
vs
河野真幸
vs
MAZADA(東京愚連隊)

▼第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
征矢学/NOSAWA論外(東京愚連隊)
vs
タナカ岩石(ACE)/AKIRA(魔界)

▼第6試合 WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負
【第12代王者組】土肥孝司/熊ゴロー
vs
【挑戦者組】稲葉大樹/伊藤貴則
※第12代王者組、2度目の防衛戦

▼メインイベント カズ・ハヤシ デビュー25周年記念試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
カズ・ハヤシ/近藤修司/ディック東郷(フリー)
vs
武藤敬司/ウルティモ・ドラゴン(フリー)/ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)

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