【試合結果】12・17 WAVE新木場大会 【Regina】大畠美咲vs田中ミキ 桜花由美vs水波綾 水波綾vs野崎 チェリーvs宮崎有妃vs旧姓・広田さくらvs春日萌花

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『大師走・東’17』
日時:2017年12月17日(日)
開始:18:00
会場:東京・新木場1stRING
観衆:232人

▼YOUNGスクランブルWAVE 20分1本勝負
○長浜浩江/朱崇花/フェアリ―日本橋(OSAKA女子)
10分30秒 バックドロップ・ホールド
沙紀(フリー)/桃野美桜(Marvelous)/高瀬みゆき(Beginning)

▼OBASAN 4WAVE 20分1本勝負
○チェリー(DDT)
8分11秒、春夜恋
●宮崎有妃(フリー)/●旧姓・広田さくら(フリー)
※ダブルフォール。もう1人は春日萌花

▼Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【OBASAN NEXT】2回戦 10分1本勝負
○水波綾
9分4秒 ホットリミット→片エビ固め
●野崎渚(フリー)

▼Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【OBASAN NEXT】2回戦(10分1本勝負)
○桜花由美
8分57秒 ビッグブーツ→片エビ固め
●米山香織(フリー)

▼田中ミキへの5番勝負(仮) 15分1本勝負
○大畠美咲
0分4秒 エルボーバット→片エビ固め
●田中ミキ(Marvelous)

▼延長戦 15分1本勝負
○大畠美咲
0分6秒 バックブロー→片エビ固め
●田中ミキ(Marvelous)
※バックブロー

▼Regina di WAVE〜WAVE認定シングル選手権試合 30分1本勝負
○大畠美咲
3分35秒 ワキ固め
●田中ミキ(Marvelous)
※第7代王者が5度目の防衛に成功

▼チャレンジWAVE 15分1本勝負
○浜田文子
10分49秒 スピンキック→片エビ固め
●後藤恵介

▼スクランブルWAVE 20分1本勝負
[NEW-TRA]○彩羽匠(Marvelous)/門倉凛(Marvelous)
19分49秒 ランニングスリー→片エビ固め
●飯田美花/山下りな(OSAKA女子)

▼Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【OBASAN NEXT】決勝戦 時間無制限1本勝負
○桜花由美
16分52秒 ビッグブーツ→片エビ固め
●水波綾

Reginaの大畠が田中ミキにベルトを賭けて“挑戦”し勝利!次期挑戦者は桜花に決定!飯田美花が引退を発表!

オープニング

 大会前に全選手がリングサイドに集合。12月8日に48歳の若さで亡くなられたOZアカデミー・中村知弘統括への10カウントゴング&黙祷が捧げられた。

 その後、入場式がおこなわれ、選手を代表して第7代レジーナ・大畠美咲が挨拶。

大畠「みなさんこんばんはー! 本日のPURE−J後楽園ホール大会にて無事、防衛して参りましたー! チャンピオンのままWAVEの大会に出られて本当に安心しております。そしてですね、12月29日の防衛戦の相手が今日の大会のあとの、打ち上げWAVEにて決まるのでそちらもとても楽しみにしております。そして、打ち上げWAVEではZAN1の中間発表があるので、みなさん一緒に楽しみましょう! 今日も全7試合、応援よろしくお願いします」

第1試合


 2017年最後の新木場大会。第1試合はヤングたちによる6人タッグマッチ。桃野は「おいクソデカ、出てこいよ!」と同じ年の朱崇花を指名。開始早々、動きまくったが、朱崇花がフロントハイキックで捕らえる。

 すかさずフェアリーが出ていき自己紹介。桃野に「マブダチになりましょう」と誘うも断られてしまう。桃野の代わりに高瀬が出ていくと、フェアリーは「魔法いっぱい使ってやる」と宣戦布告。いつものように「お友達になりましょう」と握手を求めるが、これはフェイントでエルボー連打。高瀬もドロップキックでやり返す。
 ならばとフェアリーは魔法で高瀬、桃野を投げようとするも、2人とも無視。スネたフェアリーが「私、大阪帰る」と言うと、空気を読んだ沙紀が自ら魔法にかかっていく。気をよくしたフェアリーがステッキポンでカウント2。
 続く朱崇花がミサイル発射! 沙紀もアトミックドロップでやり返すと、高瀬がドロップキックを連発。朱崇花のビッグブーツをかいくぐった高瀬が逆水平チョップ。朱崇花を対角線にハンマースルーするも……。
 朱崇花が宙返りで切り返し、ライオンサルトでカウント2。サイドスープレックスはカウント2。続く長浜がドロップキック。串刺しドロップキックに繋げる。これはカウント2。
 高瀬もジャンピングヘッドバットで流れを変えると、カミカゼでカウント2。ここで桃野がダイビング・クロスボディー。1vs3の状況となるなか、一人で切り抜けた桃野がコーナーに登る。しかし、フェアリーがステッキで強打。朱崇花のその場ムーンサルト、長浜のミサイル弾が決まる。
 しかし、今度は長浜が捕まる展開に。高瀬のギロチンドロップから桃野がジャックナイフへ。すぐに走るも長浜がカウンターのサクラ落とし。カウント2。
 ここで朱崇花がトラースキックでアシスト、長浜のサクラ落としはカウント2。さらにバックドロップを狙うが、堪えた桃野がドロップキック。首固めでカウント2。
 もう一度、バックドロップを狙う長浜。切り返されると、スピアを放つ。これも返されると、今度こそはのバックドロップ・ホールドで3カウント!

第2試合


 現在、開催されているOBASAN NEXTに出場し、惜しくも敗退した4選手が集結。OBASANたちの4WAYだけに気が抜けない展開になることは必至。なお、この勝者はOBASAN NEXTのリザーバーとなることがアナウンスされた。
 4選手がぶつかるなか、ふと宮崎と広田が視線をかわす。宮崎が「お前とはやらなきゃいけない日がくるとは思っていた」と語ると、広田も「宮崎さん今日がそのときじゃないんですか」と返していく。宮崎のほうから「ここで会ったが100年目!」と襲いかかるも、背後から春日、チェリーが妨害。宮崎がトレイン攻撃の餌食となる。
 さらに春日&チェリーは広田にツープラトンのブレーンバスターを狙うが、広田も回避。ならばと春日はチェリー&宮崎にダイビング・フットスタンプを投下させるも宮崎が逃げたため、チェリーに命中。オバサンだけに誰も信用できない状況が続く。
 今度は宮崎が、春日&チェリーをインディアンデスロックで捕獲。すると、すかさず広田が宮崎にフロントハイキック。3人を同時に痛めつけていく。
 宮崎&広田の合体パロスペシャルから、走る広田。ボ・ラギノールからのロープ渡りと大活躍。宮崎の恥ずかし固めも、広田に決まる。
 その広田のときめきメモリアルが宮崎に誤爆。朦朧とする宮崎&広田を、チェリーがまとめて春夜恋で3カウント! 最年長のチェリーが老獪ぶりを発揮した。

第3試合


 復帰後、快調の野崎渚。NEXTトーナメントに優勝し、11・26後楽園ではRegina di WAVEに初挑戦。タイトルは逃したものの、すぐにOBASAN NEXT参戦のチャンスが巡ってきた。一方、水波は10・9後楽園ホールで野崎のドルミルで締め落とされていることもあり、今回はリベンジのチャンス。レジーナ奪回のためにも絶対に負けられない一戦となった。
 開始早々、水波がラリアットで突っ込む。かいくぐった野崎がドルミルを狙うも、回避した水波がギロチンドロップ。そしてイチジクへ。
 ブレイクした野崎はドルミルを狙うが、これも水波がロープへと切り抜ける。ならばと野崎は場外から助走してのフロントハイキック。
 水波のエルボー、野崎のハイキックのラリーから野崎がドルミルを狙うが、ニアロープ。残り5分から水波がパワースラム。紅の豚でカウント2。さらにスピアを放つ。
 キックアウトした野崎が串刺しビッグブーツ。ハーフハッチでカウント2。コーナーにのぼるも水波が追いつき、雪崩式パワースラム。ダイビング・ギロチンドロップは野崎が回避。そしてドルミルへ。しかしこれもニアロープ。すぐに野崎はランニング・ダブルニーアタック、顔面蹴りでカウント2。
 水波もカウンターのラリアットで流れを変えると、ラリアット2連発で形勢逆転。最後はホットリミットで3年連続3度目の決勝進出を決めた。

第4試合


 レジーナへの返り咲きを狙う桜花由美。桜花の提案で開催されるようになったOBASAN NEXTだけに、是が非でも挑戦権を掴みたいところ。フリーの米山香織にとっても、Regina di WAVEに挑戦できるまたとないチャンス。決勝戦に進むのはどちらの選手か!?
 早速、米山が「桜花、オバサンらしく正々堂々とお願いします。間違えたっ! お姉さん、お願いします。うわ、お肌ツルツルー」と褒め殺し。セコンドのチェリーも「高校生と間違えた−!」などフォローを重ねる。すっかり桜花を油断させておいて、米山が首固め。
 怒った桜花がビッグブーツ。これをかいくぐった米山が回転足折り固めに行こうとするが、桜花も切り返し、ビッグブーツ。
 たまらず米山が場外に逃げ込む。リングに戻った米山はロープ越えのエビ固め。桜花のモンゴリアンチョップをガードした米山はグルグルパンチ。クロスチョップは桜花もブラディーEXに切り返す。これも米山が回避し、ニーアタックを狙うが、桜花がアンクルホールドへ。
 さらに桜花はブラ下がりブラディーEXに持ち込むが、そのまま2人が場外へ。米山は場外カウントアウト勝ちを狙うが、桜花もギリギリでリングに戻る。米山は後頭部へのランニングニーから投げっぱなしジャーマンへ。桜花がキックアウトしたところで残り5分。米山のセカンドロープからのセントーンはカウント2。
 桜花もビッグブーツでやり返すと、ラリーとなる。「食らえオバサン!」と米山が叫ぶと、桜花も「クソババア!」と応戦。桜花のビッグブーツが決まったところで残り3分。桜花はカカト落としからタイガースープレックスを狙うが、堪えた米山がロールスルー・ジャーマンでカウント2。
 米—ZOUは桜花もフェースクラッシャーで切り返す。丸め込みの応酬となり、米山がロープに走るが、桜花が追走式ビッグブーツ。もう一発を狙うが、かわした米山がジャックナイフ。すぐに走る米山を、桜花がカウンターのビッグブーツで3カウント! この結果により決勝戦は、昨年と同一カードとなった。

第5試合


 WAVEの選手がコミカル界の逸材・田中ミキに挑む5番勝負。今回、挑戦するのは、レジーナ・大畠美咲だ。大畠が現れると、早速、ミキは「大畠、お疲れさま。そしてベルト防衛おめでとう。これからの試合は昼間の試合よりとても過酷な試合になると思う。だから覚悟しとけよ」とマイク。
 入場からやる気のない大畠は、ゴングと同時にエルボーバット。あっさり3カウントを奪ってみせた。

ミキ「おい大畠! ちょっと待てよ!! お前この試合が、どういう試合かわかってるのか? 田中ミキへの五番勝負(仮)、こんな名前のついた試合にお前、秒殺っていいのかよ!」
大畠「秒殺されたの、お前じゃん」
ミキ「秒殺したのがお前だよ! そんなプライドが許すわけない。許しません! なので再試合です。いいですよね。はい、GAMIさんOKでーす。試合に先立ってルール説明をします。アナタはチャンピオンです。間違いありませんね。私は駆け出しの新人です。なので、アナタは私にフォールを取るときは、4カウント。4カウント取れば勝利です。私は、アナタをフォールするときは2カウント。2カウント取れば勝利です。はい、いいですよね?」
二上社長「オッケーです」
ミキ「はい、オッケーでーす。はい、決まりでーす。ありがとうございまーす」

 再びゴングが鳴らされると、速攻、バックブローを決めた大畠。4カウントで勝利した。

ミキ「大畠美咲選手、ちょっと待ってくださいよ。正直に話します。いままでの2試合はアナタの実力を試していました。えー、アナタのそのレジーナのベルト、挑戦する価値があると思いました。なので、私がベルトに挑戦してあげましょっ!」
大畠「いやいや、いらない×2。別にいらないから」
ミキ「ベルトがいらない?」
大畠「違う×4、おーーー、都合いい頭してるな。挑戦とか別にいらないから、本当やめて。やめて×3、いらない×3」
ミキ「自信ない?」
大畠「いやいや、あるよ! だって2回も勝ってるんだからね、いま」
ミキ「じゃあ、やってもいいじゃないですか」
大畠「いやいや、ベルトってさ、わかる? そんな簡単に挑戦できるもんじゃないの。いまオバサンがトーナメントで一生懸命争ってるじゃん。そういう実績を残さないとベルトには挑戦できないんですっ! 寝言は寝てから言え!」
ミキ「いいですよね、GAMIさん」
二上社長「いいです」
ミキ「おい、長浜! ベルト持ってこい。早く、早く! はい再び、再びー。試合に先立ちまして、ルール説明です。アナタはチャンピオンです。なので、私に勝利するには5カウントです。で、私がアナタをフォールするときは1カウント。あっ、ハンデあげます。2カウントで勝利です。いいですよね?」
二上社長「いいです。オッケーです。レジーナやりましょう、レジーナ!」

 再々試合は、タイトルマッチとなり、ちゃんと記念撮影から。ゴングと同時にバックブローを放った大畠だったが、ミキは4カウントでキックアウト。攻勢に出るミキは丸め込みでカウント1を量産していく。
 ならばと大畠も回転エビ固めでカウント3。低空ボディーアタックで追撃する。ミサイル弾はカウント2。ダイビング・ボディープレスはカウント4。「長いっ!」と嘆く大畠だったがエルボーを放つと、ミキも小刻みエルボーで応戦。
 ミキのケサ斬りチョップ、そしてXチョップはカウント1。調子に乗るミキが四股ポーズでアピールするも、その腕を取った大畠がワキ固めでギブアップ勝ち。

<試合後コメント>
大畠美咲
——おめでとうございます。
「ありがとうございます。あんまり嬉しいとかないですけどね。防衛戦っていう感じもしなかったですけど」

——1日2度もタイトル戦。
「そうですね、その響きは前代未聞だし、カッコいいことだと思うんですけど、相手が相手なんでね。いやー、ビックリしました。スッゲーわがままじゃんと思って。まあ×3、そういうのも必要だと思いますけどね。我を通すというか、でも度が過ぎてるなって思いました」

——5カウントは長かった?
「長かったですね。まあ5カウントのみって言ってないんでね。通常のルールにくわえ、ですから。通常のルールをちょっと変えてってことだったので、それはもうギブアップ狙ったほうがいいじゃんって感じですね」

——昼の試合と夜の試合と、どちらが過酷だった?
「そうですね……。精神的には夜ですね。肉体的にはもちろん昼ですけど、とにかく今日は心身共に疲れ果てました。早く帰ってお風呂に入りたいです」

第6試合


 いまだ初勝利のない後藤恵介に対して、文子からシングルマッチを要求。世界の浜田文子が後藤に伝えたいメッセージとは?
 手四つの力比べから文子がグラウンドへ。後藤がヘッドロックに取っていく。文子も逃れていったん離れる。
 再び手四つから文子がリード。グラウンドに持ち込むとクロスフェースで捕獲する。ブレイクした後藤はヘッドロックへ。ショルダータックルでは互角。ニールキックをかわした後藤がショルダータックル。スリーパーへ。
 5分経過。ローリングで文子がブレイクする。後藤はカウンターのエルボーアタックを放つが、文子も張り手から一本足頭突きへ。さらにライガーボムを狙うが、水車落としで切り返す後藤。セントーン2連発でカウント2。
 後藤が逆エビ固めを狙うと、文子は慌ててブレイク。腰を痛めているようで、ダウンカウントが数えられる。このチャンスに後藤はバックフリップ2連発。セカンドロープからのセントーンは文子がかわしてPKにつなげる。文子のライガーボムはカウント2。最後はトラースキック、スピンキックで文子が勝利を収めた。

 試合後、石黒レフェリーが「おい後藤。今日のさっきの文子さんの気合、わかっただろ、お前。それにつられてお前、今日、一生懸命、頑張ってたじゃん。お客さんもそれに気づいてくれましたよね? 気づきましたよね? お前な、こうやってお客さんが温かい拍手送ってくれるんだよ。できるんだよ、な。頑張っていこうぜ。年末、お前、新井健一郎選手とやりたいって言ったよな。タッグだけど、約束とってきたから。年末に向けてお前もっと頑張れよ」とマイク。

第7試合


 メインイベントは現WAVE認定タッグ王者組のNEW TRADITIONAL(以後、NEW−TRA)に飯田美花&山下りなが挑む。
 まずは門倉vs飯田、彩羽vs山下と手合わせ。チョップ合戦は彩羽に軍配。すぐに山下もショルダータックルでやり返し、飯田にチェンジする。
 飯田のエルボースマッシュに彩羽も応戦。彩羽はフライングメイヤーからサッカーボールキックを放つと、ボディープレスでカウント2。続いて門倉が串刺しドロップキック。ボディースラムでカウント2。
 飯田はコンプリートショットで流れを変えると、山下とチェンジ。山下がヘアホイップから串刺しラリアットにつなげる。そしてジャイアントスイングで回したあと、飯田にスイッチ。飯田は腕十字で捕獲していくが、ニアロープ。串刺しバックエルボーからロープに走るも、門倉がドロップキック。もう一発は、山下が妨害していく。
 門倉vs山下のラリーとなり、バックドロップを狙う山下。これを回避した門倉がDDT。そして低空ドロップキック→ミサイル弾でカウント2。
 続く彩羽がキックで攻勢。飯田&山下をまとめてブレーンバスターで投げ飛ばすと、山下に顔面ドロップキック。
 一方、山下も彩羽の後頭部にランニングニー。スリーパーで絡みつく。なんとか脱出した彩羽だったが、山下もしつこくスリーパーへ。
 これも耐えきった彩羽はキックのコンビネーションから走るも、山下がラリアットで迎撃。スプラッシュマウンテンを狙うも、回避した彩羽がインプラントでカウント2。かわしあいのなか、山下がラリアット。カバーにはいかずに飯田と交代する。
 飯田はランニング・エルボースマッシュを放つと、河津掛け。エルボーのラリーから彩羽がトラースキック。バックを取るも、堪えた飯田がヒザ十字へ。これは門倉が助けに入る。
 さらに門倉はドロップキックでアシストすると、彩羽とのダブルトラースキック。彩羽のフロッグスプラッシュはカウント2。走る彩羽だったが、飯田がアンクルホールドへ。ブレイクするとエルボースマッシュの応酬。そこから彩羽がニールキックを叩き込む。残り3分からNEW−TRAが合体レッグドロップ、そして彩羽がジャーマンでカウント2。
 一方、飯田のヨーロピアンクラッチもカウント2。ならばとNEW−TRAはダブルのトラースキックで山下を排除。孤立する飯田だったが、それでも彩羽のラストライドなどをことごとく切り返していく。ロープに走る彩羽に、復活した山下が追走式ラリアット。間髪入れずに飯田がヨーロピアンクラッチへ。ヒヤリとした彩羽だったが、キックアウトするとカウンターのトラースキック、顔面蹴りへ。最後はランニングスリーでトドメを刺した。

門倉「今日、NEW−TRA勝ちました。おい、アビリバ! どこ?(エプロンに上がるアビリバ)大畠美咲さん、アナタ、チャンピオンですよね? レジーナの。今日の試合なんですか。あれチャンピオンがする試合ですか?」
大畠「お前ところの後輩だろ!」
門倉「(ミキに向かって)お前がいけねーんだよ。(大畠に向き直り)あれがチャンピオンがする試合ですか? 23日、NEW−TRAはアビリバから絶対、防衛するんで。よーく覚えといてください」
大畠「田中への鬱憤は、お前らで晴らすからお前らこそよく覚えとけよ!」

 今度はKUSO ONNA NIGHTがリングへ。

宮崎「おい、NEW−TRA。今日、NEXTで野崎負けたんで、29日、後楽園ホール、お前らに挑戦。いや、ベルトなんていいんだよ。お前らと試合させろ! ベルトなんていいんだよ。ベルトとかの話じゃないんだよ。お前らが防衛しようが負けようが、お前らと試合させろ。まず彩羽、お前、29日までもっと唇のケアを(慌てて彩羽が口を押さえる)。おい、お前もだよ、門倉。お前はちょっとムダ毛の処理を。生えてないの? それはそれで問題だよ。まあ、でもお前も唇のケアを。29日、NEW−TRAvsKUSO ONNA、長与さん、大丈夫ですか?」

 大会を見に来ていた長与が「ケアさせときます。好きなだけやってください」と応える。

宮崎「よろしくお願いします。NEW−TRAvsKUSO ONNA、コイツらをコテンパンにしてやります」

 NEW−TRAのテーマ曲が流れるなか、次にマイクを握ったのは飯田だった。


飯田「言いたいことがあります。少しだけ時間をください。私、引退します。来年の5月4日、WAVE後楽園ホール大会で引退することが決まりました。私、プロレスやってきて7年、ケガの多い選手だったと思います。いまも、今年に入ってからもケガ多くて、ご覧の通り、テーピングばかりじゃないと試合できないカラダになってきています。自分のカラダと今後の自分の将来のことを考えたときに、今が引き際だと思いました。今まで、今も応援してくださったみなさんには申し訳ありませんが、5月4日まで、最後までどうか温かく見守っていただければと思っています。よろしくお願いします。最後は締めて大丈夫ですか?」
二上社長「締めはNEW−TRAじゃない?」
飯田「あっ……(照)」
二上社長「図々しい」
飯田「すみません、最後まで地味な選手として生きていきます……」
二上社長「5月4日ね。その前に、4月30日に地元の青森で凱旋興行やります。お時間ある方はぜひ見に来てください」

 改めてリングに上がったNEW−TRAは躊躇するも、二上社長が「大畠のあの締めよりマシやろ?」と説得。「私で大丈夫でしょうか?」と不安そうな門倉だったが、元気よく「これがNEW−TRAだ!」で大会を締めた。

<興行後コメント>
飯田美花
——ファンにとっては突然の発表となったが。
「突然なのかもしれないですけど、私的にはいっぱい欠場したりとか、(WAVEの)10周年もあったし、そのあと欠場に入ったりとか、カラダがしんどいことは自分でもわかってるところが凄くあったので、報告は突然でしたが、私的には腹をくくってといか……」

——どのくらい前から意識した?
「10周年、過ぎたぐらいから考えてはいました」

−−今日の試合を見てると、まだまだできそうだが。
「なんて言うんですかね……復帰したっていうのがあるので、完全に辛い、調子が悪いっていうことではないとは思ってるんですけど。もう最後までケガなく、あとは、明るくパッとやれたら、ケガなく全力でやっていけたら、笑って引退できたらいいなと思っています」

『打ち上げWAVE』
日時:12月17日(日)
会場:東京・新木場1stRING
観衆:128人

二上社長の挨拶&打ち上げWAVEの説明


 打ち上げWAVEは、二上美紀子社長の挨拶でスタート。

二上社長は「まいど。いまから打ち上げWAVE、なんと11回目です。11回目の打ち上げWAVEのはじまりです。本日のラインアップは、私の前説からはじまりまして、そのあとにOBASAN NEXTの決勝戦があります。そのあとにZAN1の中間発表です。今日の中間発表は、会場票は入っていません。メールとLINEだけですね。その集計したものを発表させていただきます。時間かかるので7位から発表します。さっき飯田君が引退発表をしたのですが、飯田君は今回のZAN1は入れていただいて結構です」と説明。
 続いて、Marvelousの桃野、アクトレスガールズの高瀬が年末の大会告知をしたあと、二上社長が来年1月8日のYOUNG OH!OH!に高瀬、角田奈穂(初)、飯田、朱崇花(初)の参戦を発表。さらに12・24尼崎で、山下vsDASH・チサコをアナウンスした。

第1試合


 決勝に勝ち進んだのは、初代レジーナの桜花、第5代レジーナの水波の2人。水波はNEXT3年連続決勝進出となり、去年と同一カードでの決勝戦となった。
 試合はロックアップからグラウンドの攻防へ。桜花が立ちあがると、水波がすかさずチョップ。ショルダータックルで吹っ飛ばす。
 水波のリストロックをバイトで脱出した桜花は腕十字を狙う。極まりきる前に水波がブレイクする。すぐに桜花がクロスフェース。エスケープされると腰へのダブルニードロップを投下。そして、逆エビ固めへ。
 これも水波がブレイクするとエルボーの打ち合いとなる。桜花がビッグブーツで飛び込むと、水波がかわしてスピアを敢行。桜花を場外に落として、エプロンからのギロチンを狙う。
 寸前でかわした桜花が、場外で水波をイスに座らせビッグブーツ。水波が戻ると、ビッグブーツ2連発で追い打ちをかける。さらに、変形ブラディーEXから、ダイビング・サンマドロップでカウント2。串刺しビッグブーツを決める。もう一発狙うも、これは水波が迎撃。ならばと桜花はブラ下がりブラディーEXへ。水波も回避しようとするが、桜花が放さない。
 桜花のバックドロップ、水波のフロントスープレックスが決まり、両者ハーフダウン。水波から串刺しラリアットで仕掛けていき、紅の豚を連発。さらに肩固めからイチジクへ。
 耐えきった桜花はクロスアームDDTからカカト落としでカウント2。垂直落下ブレーンバスターもカウント2。桜花が走るも、水波がラリアットで迎撃。裏投げ2連発はカウント2。ドラゴンSHでも決まらない。ホットリミットを狙う水波だったが、堪えた桜花がネックハンギングボム。
 ダブルダウンとなり、ヒザ立ちエルボーから、桜花のカカト落としをかわしてエルボー弾。桜花もタイガースープレックスからビッグブーツにつなげるも、水波がラリアットで迎撃。もう一度、水波はラリアットでカウント2。さらにラリアットを放っても決まらない。すぐさまホットリミットの体勢に入るも未遂。逆に桜花がビッグブーツを叩き込むと、カウンターのビッグブーツ! そしてダメ押しのビッグブーツで3カウント!!

 二上社長から賞状を授与された桜花はマイクを握る。

桜花「オバサンの中の、クイーン・オブ・オバサンになったぞー! ありがとうございます。オバサンって言われるのは凄くイヤ。イヤなんですけど、でも世の中にいる30代、40代、50代、定年は60、越えてるから60代。この世代がいまの日本を支えているんですよ。まだ10代、20代のペエペエにはこの世知辛い世の中を背負っていけないんだよ! オバサン、なめんなよ。大畠! アンタ、今日2回も防衛して凄いね!!」
大畠「いままでにないっしょ、凄いっしょ」
桜花「凄いわ。それはやっぱり若いからできることだと思う。いまの大畠は凄く脂が乗ってて、私はレスラーとして凄くいいと思ってる。だけどな! 次のレジーナ戦、絶対負けないからな。オバサンなめんなよ」
大畠「レジーナに関しては初代を決めるトーナメント、そして、桜花由美がチャンピオンだったときの防衛戦2回、私はアナタに勝ったことがありません。29日は私のプロレスラー人生・11年をかけて闘うので、アナタもすべて出しきってください」
桜花「私もプロレス人生17年間をかけて、アナタからそのベルトを取って、もうオバサンとは言わせないからな!」

 続いてマイクを握ったのは山下りな。

山下「すみません、ちょっとだけいいですか。水波さん! 今日もカッコよかったです。でも、カッコ良くて狂ってる水波さんを私、見たくて。12月29日、後楽園ホール、一緒に組んでハードコアしてくれませんか? いや、あのとき(11・26後楽園)の水波さんが本当にキ○○イで、本当に燃えたんです、私は! だから29日、年内最後の試合、一緒にキ○○イになってください!」

 クタクタの水波だったが、山下の熱意を快諾。すると沙紀もリングへ。

沙紀「私も先日2人のハードコア見させていただいて、ハードコアに興味を持ちました。試合させていただいてよろしいでしょうか。決まりました、ヤッター!」
山下「よろしくー! パートナーは……まだ? パートナーはあとで決めるそうです。ヨロシク」
沙紀「よろしくお願いしまーす!」

 続いてZAN1の中間発表に移り、全選手がステージへ。二上社長が7位から上位を発表した。順位は以下の通り。

7位…山下りな
6位…水波綾
5位…春日萌花
4位…飯田美花
3位…フェアリー日本橋
2位…大畠美咲
1位…桜花由美

二上社長「桜花さんは凄くファンクラブ票が凄く多かったんです。ダントツでした。10年やってきてよかったですね。婚期は逃しましたが、よかったです」
桜花「オバサン、なめんなよ! 本当うれしい。凄くうれしいです。ありがとうございます。いまはやっぱり若い子のほうがいいのかなとか、ファンが他に移っていくのを見てきて、ああ、もうこの人こないんだとか、凄くそういうのを感じながら、オバサンでも頑張ってればいいことあるって思ってました。まだ中間発表で、順位が下がってしまう可能性があります。あるけど、私にぜひ清き一票を、このままよろしくお願いします。こんなにみなさんが支持してくれるなら、私はもっとWAVEを変えていきます。社長の権限ではなく、私、一応、WAVEの代表なんです。でも、社長の方が立場が上。このまま私がZAN1で優勝したら、桜花政権……。社長より私の方が上だってことを見せましょう。なので、ぜひ私を1位にしてください。よろしくお願いします!」
二上社長「ちなみにですね。8位から下、チェリーさん、野崎さん、朱崇花ちゃん、で、長浜さん。本日ステージに座られてる方、全員入っています。田中ミキちゃん、入ってたよ。でもね、Marvelousのなかで一番入ってたのは門倉凛ちゃんです。さすが、CATCH THE WAVE3位って感じですかね。ボスも入ってましたよ」
桃野「(ちょっとガッカリした様子で)ありがとうございます」
二上社長「負けず嫌いなんでね(苦笑)。っていう感じです」

 エンディングは記念撮影。そして、桜花が「WAVE大会も残り3大会、2017年突っ走っていくので、みなさん29日まで一緒に突っ走っていってください」とマイク。恒例の「これがWAVEだ!」で今年最後の新木場大会を締めくくった。

<興行後コメント>
大畠美咲
——桜花に決まったが。
「私は水波が来るかなと思ったんですけど、リング上でも言った通り、レジーナに関しては桜花由美に勝てたことがないので、勝てない相手ではないと思うし、エースでもないと思うし、これからを担う選手でもないと思うので、私は私のチャンピオンロード、防衛ロードをしっかりと歩んでいきたいと思います」

——勝ち進んできた桜花さんの勢いは感じる?
「勢いとかいまさらあのキャリアではないと思うので、本気を出してきたっていうだけだと思います。だから29日は本気を出させたうえで、私がそれを越えたいと思います。別にいまも越えてないつもりはないですけど」

——ZAN1の中間発表でも1位を取られたが。
「別に私……GAMIさんが『アンタ悔しいやろ』みたいな顔して見てきたんですけど、私は中間発表で1位になったの1回くらいしかないんで、別に悔しくないですし、たかがメール投票だと思うので、私は会場票では勝ってる自信があるので、別にそれに関してはなんとも思わないです」

——今年も大丈夫?
「うーん。それに関しては今年は別に1位を取れなくてもいいと思っています。取れなくてもいいと思うし、それが次に繋がるんじゃないかと思いますね。私はZAN1は人気投票じゃなくて、毎年言ってますけど、ベルトへの期待値だと思うので、私と防衛戦をやって欲しい人に、私のファンの一部は投票していいと思いますし、私に投票してくださる方は、私が誰を指名するかを見たいってだけのことだと思うので、それは私がZAN1を取れなかったとしても、やっていくことなので大丈夫です」

桜花由美
——おめでとうございます。感想をお願いします。
「凄く嬉しい。凄く緊張しました。今回のトーナメント、自分が言って優勝できなかったら……シャレにならないなと思って、米山さんも巧みだし、水波は焦りました。水波も1回、レジーナ巻いているので、強いですね。強いけど私の方がちょっと勝ったぐらいかな、勝ちたいという気持ちが…。それ以外、水波とはそんな変わらないと思う。でも水波でよかったし、去年のNEXTも決勝戦、水波とやって私、負けているので、今回リベンジできたかなって」

——今日、2回、防衛した大畠選手について。
「あの子、凄いですね。1日で2回も防衛するって。一人は田中ミキですけど、脂の凄く乗っているいい選手なので、これで防衛したらオバサンとはやらないと言っていたので、これで誰でも挑戦できるベルトにしたいなと思います」

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