社会貢献活動を行うプロレス団体がプロレス教室を開催!中1の現役アイドルを含む小中学生が多数参加するわけとは

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 神奈川県川崎市の地域密着団体として、障害者支援・福祉活動・警備活動・子供達への支援などの社会貢献活動をプロレスを通じて行っているプロレス団体『HEAT-UP』が、プロレスラー志望の人間だけでなく女性や子供にも広く門戸を開いたプロレス教室を開催。
 現在週に2回開催されているキッズクラスには、数多くの子供たちがプロレスの練習に取り組んでいる。


 この日もスポーツジム『タフフィットネス』内に開設されているHEAT-UP道場には子どもたちが集まり、HEAT-UP所属のプロレスラー近藤“ド根性”洋史が指導。
 まずは、練習開始前に皆で声を出して挨拶。しっかりとした準備運動に加え、前転・後転、倒立前転、後転倒立といったマット運動を入念に行う。
 続けて、安全な練習のために受け身も一人一人に近藤が直接指導する。受け身のフォームやコツなどをまずは近藤自らがやって見せ、修正点があれば近藤と生徒が一緒になって解決に取り組むという形式で、子供たちも萎縮すること無く伸び伸びと取り組んでいる様が見られた。


 続いての練習は、武道で言うところの形稽古。プロレスの基本技を組み合わせた一連の流れを反復練習することで基礎の力をしっかりと身に付ける目的がある。
 正面から相手と組み合うロックアップから、足や手の関節を極める型、相手の打撃をかわしてロープに走り反撃を見舞う型、自分よりも大きい体格の人間を倒すための丸め込み技などを近藤と生徒、ときには生徒同士の組み合わせで練習した。

 こうした練習の成果は、HEAT-UPのプロレス興行時に試合前の時間を使って行われる入場無料の発表会にて、家族やファンの前で披露することが出来る。
 11月25日に行われるHEAT-UP新百合ヶ丘大会でも発表会の開催が予定されており、皆練習に気合が入った様子だった。

 約1時間の練習を終えた生徒三人に、講師の近藤も交えて話を聞いてみた。

前方回転エビ固めで丸め込むいつき君(小学5年生)


 まずは、小学5年生のいつき君。
 HEAT-UP道場が出来てから約2年間練習を積んでおり、持ち前の運動神経も合わさって形稽古の完成度はもちろん、難易度の高い前方回転エビ固めや美しいフォームでのラ・マヒストラル等の丸め込み技を巧みに操る。実力には近藤も太鼓判を押す生徒だ。

――なぜこのHEAT-UP道場に入ろうと思ったのでしょうか
いつき「元々僕もプロレスの試合を見ていて、いつかやってみたいなと思っていたら、そのタイミングで(HEAT-UP道場が)出来たので入りました!」

――ということは、将来はプロレスラーになりたい?
いつき「……無くはないです(笑)」

――好きなプロレスラーは誰が居ますか?
いつき「うーん、いっぱいいすぎて困りますね(笑)」
近藤「そういえばいっちゃんの好きなレスラー知らないなあ」

――たくさんいる中の一人で構いません。順位はつけなくて大丈夫ですよ
いつき「順位はないんですけど、好きな選手はやっぱり先生(近藤“ド根性”洋史)!」
近藤「おぉー!超嬉しい!(笑)いっちゃんには厳しくしてるのに。ありがとう!」
いつき「理由は、厳しく教えてくれてるようでも出来たら褒めてくれる優しい先生だからです!」
近藤「超嬉しい!!」

――いつき君の思うHEAT-UPの魅力はどこでしょう?
いつき「誰もやったことがないことに挑戦してみるっていう、挑戦心にすごく惹かれます!」
近藤「いつかやってみたい技はある?」
いつき「たまにしかみたことないやつで、フランケンシュタイナーをやってみたいです」

――練習を見させていただいて、スクールボーイやラ・マヒストラル、前方回転エビ固めまでマスターしていてかなりレベルが高いなと感じました。何年くらい練習をしているんですか?
いつき「ありがとうございます(笑)HEAT-UP道場が出来たときからなので、2年くらいです」

コーナーからダイビング・ボディアタックを放つゆうき君(小学2年生)


 続いて、小学2年生のゆうき君。
 幼稚園生のときからHEAT-UP道場に入り、いつき君と同じく約2年間練習を重ねている。インタビュー中は恥ずかしがっている様子だったゆうき君だが、綺麗な形での受け身は約2年間の鍛錬の成果を感じるものがあり、コーナー上からダイビング・ボディアタックを放つ練習では思い切り良く飛んでいたりと、胸に秘めた熱いハートを感じさせる。
 
――なぜこのHEAT-UP道場に入ろうと思ったのでしょうか
ゆうき「うーん、わかんない」

――分からないで入ってプロレスの練習をやってみて、今楽しい?
ゆうき「うん!」

――他にはなにかスポーツをやっていますか?
ゆうき「バスケと、ボクシングくらい」

――じゃあ運動神経抜群ですね!
ゆうき「うん!」

――将来はボクサーやプロレスラーになりたいという思いはありますか?
ゆうき「あんまりない(笑)」
近藤「じゃあ何になりたいの?」
ゆうき「わかんない」
近藤「分かんないかぁ」
ゆうき「でもプロレスは楽しい!」
近藤「プロレスクラスで一番楽しい練習は?」
ゆうき「ドロップキック!」
近藤「HEAT-UPで誰が一番好き?」
ゆうき「いない」
近藤「いない?!じゃあ2番目は?」
いつき「1番がいなかったら2番もいないんじゃない?(笑)」
ゆうき「わかんない」

カウンターのバックエルボーを放つゆとりさん(中学1年生)


 最後は、中学1年生のゆとりさん。
 日本民謡を世界各国に発信するために結成されたアイドルユニット『民謡ガールズ』に所属し、『ゆとりん』の愛称で親しまれている。
 ゆとりさんは、センダイガールズプロレスリングのカサンドラ宮城に憧れ、「将来は悪役レスラーになりたい!」と言って目を輝かせるかなりのプロレスファン。
 自身も関節技を得意とする技巧派で、アイドル活動も並行しながら夢に向かってプロレスの練習に励んでいる。

――なんでプロレスを始めようと思ったのでしょうか?
ゆとり「私は将来悪役レスラーになりたいので、プロレスをやろうって思いました!」

――悪役レスラーだと誰がいちばん好きですか?
ゆとり「カサンドラ宮城さん!仙女!」

――カサンドラ宮城さんは、最初は正統派でしたね(笑)
ゆとり「『朝、起きたらこうなっていた』!(笑)」

――では、HEAT-UP道場で学んで、将来はプロレスラーになりたい?
ゆとり「はい!」
近藤「どこでデビューしたいの?」
ゆとり「それはまだ……(笑)」

――HEAT-UP以外で好きな団体はありますか?
ゆとり「女子では仙女!あとは……チンプロ!」

――チンコプロレス?!
ゆとり「(照)」

――ゆとりさんは『民謡ガールズ』というアイドル活動もやっていると伺ったのですが
ゆとり「そうなんです。都内のライブハウスなどで歌ったり踊ったりしています!」

――民謡ガールズの活動にプロレスの練習が生きたこととか、その逆のこととかはありましたか?
ゆとり「うーん……なんだろ。すごい学校とかで嫌な気持ちになったりするときに、道場に行くとストレス発散になります!」


――最後に、近藤先生からHEAT-UP道場について一言お願いします!
近藤「僕はプロレスに馴染みのない人だったところからプロレスラーになったので、特に親御さんとかも気になさるんですけど、キッズクラスはプロレスの技術というよりは運動教室なんです。プロレスを絡めて怪我をしない体作りをするとか、受け身とかですね。『プロレスの好きになり方』みたいな感じです。ファンの子とかが来てくれて嬉しいんですけど、この中だとゆうき君はそんなにプロレスを知らなくて、HEAT-UPでプロレスを見て、道場に来てくれたんです。門戸はすごく広く開放しているので、『運動が苦手な子を運動好きにさせたい』って想いがあるので、楽しい練習をしています!でも、厳しいときには厳しいし、楽しいときには楽しいというメリハリは持ってやっています」

――では、最後に皆さんから近藤先生に一言!
いつき「もっと厳しくしてほしいです!」
ゆとり「私も!」
近藤「えぇっ!」

――ゆうき君は何かありますか?
ゆうき「特にありません」

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