老舗女子プロレス団体JWPを守ってきた中島安里紗が「JWPより上を目指す」と退団発表!
後楽園ホールにて開催されたJWP女子プロレス『PURE DREAM 2016』。現存する女子プロレス団体の中で一番古い団体であるJWPのトップのベルトをめぐり、JWPでデビューし現在はフリーとなっている木村響子と、AtoZで生まれ現在はJWPに所属する中島安里紗が無差別級王座戦をおこなった。
事前の会見ではお互いのJWP愛が正面からぶつかり、中島は「JWPは歴史があって、いろんな人がいて、いろんな想いがあってここまである。そのJWPがあるから中島安里紗がある、木村響子もある…。だけど今、こうやって木村響子が真ん中に立つんだったら…私がJWPに懸けてきた時間と想いっていうのは…なんだったのかな?」と涙を流す場面もあった。
ルール決定に紆余曲折がありながらもドレスアップ・ワイルドファイトとして行なわれることになったが、体1つで勝負すると公言していた中島はあえて通常コスチュームでリングイン。木村はセコンドとともに有刺鉄線ボード、テーブル、パイプイスを持参してリングに上がる。序盤からかたくなに凶器の使用を拒否する中島は劣勢を強いられ流血に追い込まれるが、ついにパイプイスを手に取ると木村の脳天に振り下ろす。勝負がクライマックスを迎えたところで中島がイスを投げ捨てると、木村も同じように投げ捨て壮絶なエルボー合戦を展開。D×Dを決めた中島が3カウントを奪いJWPの至宝・無差別王座を奪回した。
勝利した中島は「JWPの真ん中、取り返したぞ!ここで叫びたかったこと…それは、私はJWPが大好きだよ!! トップとして、エースとして、このベルトを巻いてここまでやってきたことに誇りを持っているし、本当に最高の時間でした。でも私は…もっともっと、まだまだ上を見ていたい!! だから次の12月28日、JWPの後楽園ホール大会が、私がJWPの所属最後の大会になります。JWPには感謝しかありません。これからもまだまだ上を目指して頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします!」と退団を発表。
これを聞いたJWPの中森華子がリングに登り「なんなんだよオメーはよ!まぁいいんじゃない?辞めるのは。どうぞ退団していけよ、オマエの人生だから。でもJWPの無差別のベルト、置いてけよ?12月28日、私が挑戦するよ。いいよな?」と対戦を要求し、次回後楽園ホール大会でのタイトルマッチが決定した。
バックステージで退団に関して聞かれた中島は「私は今までJWPのエースとしてトップとしてやってきましたけど、私はまだまだ上を目指していたい。このJWPの無差別のベルトがトップだと…これが1番上なんだと思えなくなった時点で私の心は決まっていました。私は“とにかく強くなりたい”“勝ちたい”っていう気持ちだけを追い求めて、もう1回プロレスをやりたいなっていうのが1番の気持ちです。今日の選択が私にとってもJWPにとっても…みんなが“あの時、中島の選択は間違ってなかったんだな”っていうふうに、私のファンだけなくてJWPのファンもJWPの選手も思う日が必ず来ると。その日を絶対に来させると私が約束をして12月28日、辞めていきたいと思います」とコメント。
かつてJWP王者であった中島を倒し王者として君臨していた華名は現在WWEで活躍しているが、中島の言う「JWPより上」はどこになるのか、今後の進退に注目が集まる。