【インタビュー】FMWvsUWF『ノーロープ有刺鉄線デスマッチ』に向け、UWF連合軍・高山善廣が現在の心境を語る!
- 2016-6-14
- コラム
- 超戦闘プロレスFMW
超戦闘プロレスFMW6・21後楽園ホールでのFMWVSUWFの全面対抗戦は、3試合すべてが「ノーロープ有刺鉄線デスマッチ」で決行される。そこで、同大会のメーンイベントで“FMW軍の大将”大仁田厚選手と8人タッグ(カードは大仁田&雷神矢口&NOSAWA論外&保坂秀樹VS船木誠勝&高山善廣&長井満也&佐野巧真)で対戦する、“UWF軍のキーパーソン”高山選手に現在の心境を聞いた。(超戦闘プロレスFMW)
――FMWとUWFの全面対抗戦のきっかけになったのは、2・26後楽園で高山選手、長井選手が乱入し、大仁田選手を襲撃したことですが、あのときは「FMWを潰してやろう!」といった考えがあったのでしょうか?
「単純に電流爆破に最近呼ばれなくなって、どうしたんだ?って思いだった。俺は初代爆破王だよ! それをないがしろにして、あっちこっちで爆破マッチやってるんだから」
――それでは、ターゲットはFMWというより、大仁田選手個人ですか?
「そうだよ。標的は大仁田。FMWは大仁田だけですから。ほかの選手はどうでもいい」
――6・21後楽園での試合形式は、ノーロープ有刺鉄線デスマッチになりました。この試合形式は初めてだと思うのですが・・・
「俺は爆破マッチまでやったんだから、全然大丈夫」
――試合形式に不安はないということですね?
「そんなもの、爆破マッチやって、爆破王にまでなったんだから、論外ですよ」
――普段通りの闘いを貫くと?
「UWFって勘違いされてるけど、キックとか関節技とかしか使わないと思われてる。昔、藤原(喜明)さんの下で闘い、新日本プロレスで藤原さんの下で、自分たちの技術を高め合うためにやったのが、UWFのルールなんですよ。その中のルールでしかない。ただ、対外的に闘うときに、あのルールを守って闘うわけじゃない。バットがあれば、バットで殴るし、有刺鉄線があれば、有刺鉄線を使う。やりゃいいんだよ。そのルールを俺らがOKしたということは、『オマエら、殺すよ』ってこと。俺たちは素手でも殺せるんだから。あの人たちと違って」
――4・27後楽園、5・14新木場とFMWとの対抗戦で2連敗していますので、6・21後楽園はUWF軍としては負けられない闘いになると思いますが・・・
「うーん。俺は勝ち負けは考えてないよ」
――そうなんですか。大仁田選手は「6・21後楽園でUWF軍が負けた場合、電流爆破のリングに上がってもらう」と要求していますが・・・
「俺は全然OKです」
――逆に、UWF軍が勝った場合、要求したいことはありますか?
「そうだね。勝ったら、『電流爆破デスマッチの権利』をよこせって!」
――プロレス界でグランドスラム(GHCヘビー、IWGPヘビー、3冠ヘビー)まで達成された高山選手にとって、爆破マッチのどんなところが面白いんでしょうか?
「単純に見てる人が一番わかりやすいんだよね。『痛さ』って、伝わりにくいんだよ。関節技をやっても、伝わりにくい。プロレスをマジメにやってて、バックドロップにしても、『マットが柔らかいんでしょ?』って言う人もいる。そういうことを言われたら終わりなんだよね。だったら、『マットで受け身取ってみろ!』と言っても、何万人もやらせるわけにもいかないし・・・。その点、電流爆破の爆発を見たら、『やべー!』って簡単に思うでしょ」
――実際に体験されて、その痛みは相当なものなんですよね?
「そりゃ、もう。1度、背中に爆薬がモロに当たって、肉が裂けたことがあったよ」
――そんな経験をされても、それでもまだやりたいというのは、何か特別な魔力があるのでしょうか?
「うーん。やってみたいと言うより、大仁田のオッサンに負けたまま終わりたくないんだよ。大仁田は半分リタイアしたような人なんだから、そういう人に負けっぱなしは、ちょっとね・・・」
――それでは、超花火のリングで決着戦を希望されますか?
「そうだね、そっちの方がいいよ」
――超花火では、7・24大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)第2競技場でビッグマッチがありますが、チャンスがあれば、名乗りを上げますか?
「さんざん言ってるけど、俺は初代爆破王なんだよ。その俺を差し置いて、ボンボン爆破マッチやるなって!」
――大仁田選手は船木選手との爆破マッチを視野に入れているようですが・・・
「だったら、俺と船木選手が組んでやるのもおもしろいんじゃない? よく考えてみたら、俺と藤原さんが組んで、そこからFMWとの闘いが始まったんだよな・・・」
――あくまでも、狙うは大仁田選手の首ですね?
「そう。FMWというより、大仁田個人。爆破王のベルトを取り戻して、爆破マッチの権利をもらって、それでニューヨークに乗り込みますよ!」
――高山選手は最初に入ったのが、第1次UWFだったわけですが、そこで藤原選手や前田(日明)さんたちに厳しく叩き込まれたんですよね?
「正直、俺は1カ月でやめちゃって・・・。そのときは、厳しい洗礼を受ける前にやめたんです。洗礼を受けたのはUインターになってから、高田(延彦)さんからです」
――そのUインター、キングダムを経て、全日本プロレスに上がるようになったわけですが、U系で培ったものは、従来のプロレスでも役に立ったわけですよね?
「そういう話すると、長くなっちゃうんだけど。UWFはプロレスの本質。UWFのスタイルに、いろんなものを付けたのが従来のプロレス。凶器や反則もいいですっていうのが現在のプロレスなわけです」
――メジャー団体のベルトもすべて取って、総合格闘技もやって、爆破王にもなった高山選手が、プロレス界でやり残したことってありますか?
「メジャーのタイトルと言うけど、しょせん日本の中のもの。最近インターネットが普及して、知ってる人もいるけど・・・。『そこに行けば、全世界中の人が見る』という、そこに行ければいいね」
――それは、アメリカの某メジャー団体ですか?
「そう。WWE」
――ヘビー級の日本人選手で、WWEのトップに立った選手はまだいませんね・・・
「そうですね。俺もだいぶオッサンになったので、結構ハードルが高くなったけど。脳梗塞になる前なら良かったけど・・・」
――6・21後楽園以降も、オファーがあれば、FMWに上がり続けるつもりですか?
「オファーがあればと言うより、俺を出さないというのは、『大仁田が俺から逃げた』と、みなすよ」
――爆破王を巡って、大仁田選手に負けて終わっていますので、リベンジするために、FMWも超花火でも上がっていくということですか?
「俺は(ルールは)何でもいいんですよ。総合のリングにも上がったし、そこが俺の強み」
――最後に6・21後楽園に向けて、大仁田選手に対して、何か言いたいことがあれば・・・
「ノーロープ有刺鉄線デスマッチ? 前戯、前戯でじらすなよ。そういう感性なら、いいAV監督になれるよ。大仁田のオッサンは! でも、そろそろ一発ドカーンとやろうよ!」
(記事・写真提供 超戦闘プロレスFMW)