花鳥風月1.17シアター・バビロンの流れのほとりにて 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント
シアタープロレス東京花鳥風月 Vol.35「諸君、狂いたまえ」
日時:2016年1月17日(日)
開場:16:30 開始:17:00
会場:東京(王子神谷)シアター・バビロンの流れのほとりにて
観衆:67人
▼第1試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント1回戦 15分1本勝負
○江利川祐
9分8秒 下水道クラッチ
●黒い篠宮
▼第2試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント1回戦 15分1本勝負
○三尾祥久
7分28秒 反則勝ち ※凶器攻撃及びレフリー暴行による
●ウルフ・スター☆
▼第3試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント1回戦 15分1本勝負
○松本崇寿
5分24秒 レフェリーストップ ※胴締め式の裸絞め
●瓦井寿也
▼第4試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント1回戦 15分1本勝負
○服部健太
8分27秒 エビ固め
●住吉久仁夫
▼第5試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント準決勝 15分1本勝負
○三尾祥久
8分9秒 エビ固め
●松本崇寿
▼第6試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント準決勝 15分1本勝負
○服部健太
11分25秒 ダイビングボディプレス→片エビ固め
●江利川祐
▼第7試合 スペシャルマッチ 20分1本勝負
○進祐哉/勝村周一朗
16分10秒 片エビ固め
伊藤崇文/●岡田剛史
▼第8試合 花鳥風月若手ONE DAYトーナメント決勝 30分1本勝負
○三尾祥久
10分17秒 ジャーマンスープレックス・ホールド
●服部健太
花鳥風月若手ONE DAYトーナメントは三尾祥久が優勝!
オープニング
出場者8人は決まっていたものの、トーナメントの組み合わせは当日、当人たちの希望により決まることに。
“オウンゴール”ウルフ・スター☆はライバルユニット、“ハットトリック”の三尾祥久を指名。
服部健太は同じ空気を感じると住吉久仁夫を指名。
瓦井寿也はかつてのタッグパートナー、松本崇寿を指名。
残った江利川祐は黒い篠宮戦と1回戦で当たることとなった。
第1試合
※写真未提供
黒い篠宮は銭形平次のテーマで入場場。
「正々堂々生きましょう」と握手をすると、飛びつき腕十字をしかけ、ここでゴング。
腕の取り合いでスタートするが、ただし寝技においてはブラジリアン柔術で名を馳せる篠宮のほうが一枚上。いかに腕をとっても、簡単に切り返されてしまう。
次第にアームロックで制圧する篠宮。
一度ははがすが、篠宮は低空ドロップキック。
江利川はこれをこらえると、コーナーポストからローリングアタック。
しかし篠宮がかわしが再び腕を絞め始める。
しかし江利川は一瞬の隙をつきハーフネルソンの体勢から、くるりと丸め込み3カウントを奪取。
第2試合
※写真未提供
椅子とチェーン持参で入場するウルフ・スター☆。
三尾はレフェリーにチェックを要請するが、ウルフは「正々堂々だ! イケメン対決だから!」「このつぶらな瞳を見てくれ!」と凶器を使わない理由を理不尽に述べ、はねのける。
試合開始すると確かにロープ際でもクリーンブレイク。手4つの攻防から始まるチェーンレスリングでさわやかに進む。
しかし数分進むと、「三尾くん、握手しよう! まだ新年のあいさつしてなかったよな!」と手を差し伸べ、三尾が手を出した瞬間にガットショット。
顔面かきむしりから「このイケメン!」とロープへのこすり付けなど、嫉妬心をむき出しにした顔を集中的の攻撃を出していく。
三尾は打点の高いドロップキックで反撃も、レフェリーのブラインドを突いた凶器攻撃でペースを乱し、急所攻撃からのみちのくドライバー2でカウント2。
三尾はドロップキック、ミドルキック2発で流れを戻そうとするも、見境のなくなったウルフがレフェリーの目の前で急所、凶器攻撃にレフェリー暴行…。
これによりウルフの反則負けが下された。
ウルフ「どういうことだよ! これからもやってやるからな!」
第3試合
河童と雷神。
かつてのタッグパートナー対決は、静かなグラウンドでスタート。
瓦井は松本の腕を捕え、そのまま固めてカウント2。
座り込んだ松本に低空キック。足を抱えてジャイアントスイング、フロントスープレックスからの腕ひしぎと、瓦井は初速からスパートをかける。
スピアーを成功させ、すぐさまフォールに入るがカウント2。
一方松本は抱え上げられ、カナディアンの体勢になるが、うまくバランスを崩させ背後に回ると、スリーパーホールドへ移行。
そのまま足で両腕と胴を絞め、腕で首の頸動脈を絞めあげると、瓦井はピクリとも動けずレフェリーストップに。
最後までギブアップしなかったところは瓦井の、このトーナメントにかける意地のあらわれだったのではないだろうか。
第4試合
両者、小気味よく足をすくって試合スタート。
住吉は弓矢固めで服部を苦しめるが、それをクリアすると、ロープワークから「二度とおいしいたこ焼きが焼けないようにしてやる!」と執拗な腕攻めで服部を精神的にも追いつめる。
平手打ちから、ロープの反動を利用したドロップキックで手綱を引き寄せると、ボディスラムからのクロスボディ。
続けてノーザンの体勢に入るが、これを住吉はチンクラッシャーからのスタナーで回避。住吉は変形の腕固め。
苦しんだ服部だったが、最後は住吉の一瞬のスキを突き、丸め込みで辛くも勝利。
第5試合
序盤、三尾はグラウンドで攻めていくも松本は落ち着いて切り返す。 松本のアンクルホールドを、三尾は下から切り返し、腕ひしぎに移行。松本は抱え上げ、パワーボムの要領で叩きつける。
ここから松本が逆エビ、フライングメイヤーなどの基本的なプロレス技で攻めたてる。
三尾はロープに飛んでのドロップキックでこれを突破。ジャンピングエルボーからの鎌固めと、高低差を使った攻撃を仕掛けていく。
松本がジャーマンスープレックス。三尾はローリングソバット。
松本のジャーマンをこらえた三尾は、レインメーカー式のドロップキック。
最後はダウンした松本を一気に丸め込みスリーカウント。
第6試合
ロックアップからスタート。
互いにバックを取り合い、腕を絞り上げる。
江利川はいつも以上に気合と熱を高ぶらせショルダータックルを仕掛ける。
服部はサーフボードストレッチ、逆エビと負けじと攻めたて、次第にエルボー合戦に。
服部が打ち勝つと、ファルコンアローと畳み掛けるが、ダイビング・ボディプレスを江利川が下から剣山。
江利川、横入りエビ固めで主導権を引き付けるもカウント2。
最後は服部がドロップキック、ボディスラムからのダイビング・ボディプレスで3カウント。
第7試合
先発は伊藤と勝村。
互いに見合って、ロープに押し込む。勝村、伊藤ともに最初はクリーンブレイクを心掛けたが、勝村がフェイントからの低空タックルでロープに押し込むと離れ際に張り手。
ここから伊藤に火が付き、それぞれ膝十字、フロントネックロックと攻防のスピードが上がっていく。両者タッチで進vs岡田。
こちらもバックの取り合いからめまぐるしい攻防。伊藤と勝村が再びリングに出ると、ニールキック、フェイスクラッシャーなどで攻め合い、伊藤のジャンピングニーで勝村がダウン。
進に代わるとコーナーに振ってのラリアット。
伊藤も岡田にスイッチし、タランチュラなどで応戦する。
勝村がGo 2 Sleepを繰り出すなど、リング上が混沌とする中、進と勝村で岡田をめがけ、前と後ろのサンドイッチキックをパターン違いで2発。
最後は進がブレーンバスターの要領で岡田を抱え上げ、ストマックバスター。
3カウントを奪った。
第8試合
決勝は史上初の“ハットトリック”、パートナー対決。
静かな立ちあがりから、三尾がエルボーで打開しようとするが、準決勝でスタミナを奪われ失速。あとが続かない。
服部はボディスラム、ロープを飛び越えてのエルボードロップで対抗。
服部はグラウンドでさらに体力を削りに行くがそれも一時的。服部をコーナーに押し込み、後頭部狙いのドロップキックを2発打ち込むなど、三尾も徐々に追い込んでいく。
中盤、服部はエルボー2発からラリアット、変形ファルコンアローから変形卍固め。続けてノーザンライト・スープレックスを狙うが、これは三尾が回転蹴りで退け、チキンウイング・アームロックへ。服部はロープブレイクするが三尾は続けて延髄斬り、ジャーマン・スープレックスと攻めたてる。
服部も立ち上がるが、最後は三尾がドロップキック、エルボー2発にその場飛びのニールキックと畳み掛け、渾身のジャーマン・スープレックスホールドで相方から3カウントを奪った。
試合後のマイク
三尾「優勝しちゃったもんねー!
正直、今回、ジョシュとか裕次郎さんとか参加してない選手もいて、経験の浅い松本さんとか、ウルフさんとか(だけの参加で)、うまくいけば勝てるじゃんかと思っていたけど、全然そんなことはなかったです。
服部くん、まだエースとは言えないかもしれないけど、エースの素質は十分あると思います。
ただ、花鳥風月の所属選手が中心のこのトーナメントで優勝したから、僕が1番かと言えば違いますよね? 強い人、いっぱいいます。何よりも1番強い人が出てないですから。
なので、僕は花鳥風月の頂点とは言えません。だから試合をしたいわけです。
頂点を決める闘いをしたいです。それが誰だか、ご存知ですよね?勝村選手、出てきてください!
勝村さんと僕は1度シングルで試合をしています。(2015年4月25日福島・いわき市平体育館「大仁田厚プロレスリング自主興行」)
そこではニンジャチョークで1本取られてるんで、借りは返さなきゃいけないわけですよ。
ベルトも大事ですけど、闘う男としては負けっぱなしではいられないですよね。ニンジャチョーク対策はしています。僕にはニンジャチョークは通用しないです。
僕と、シングルで試合してもらえませんか?」
勝村「服部くんと三尾くん。2人ともシングルで俺に負けた同士。興味なくて見てなかった(笑)。面白かった?
セミのほうが面白かったでしょ?
闘いたい人で、ご褒美として出てきたし、自身もあるようなんで、やってあげてもいいですよ」
三尾「ということで、次回大会。僕と勝村さんの試合決まったと考えていいわけですね?ベルトも大事ですけれども、絶対に勝って、借りを返したいと思います。
もちろんそれと、ゼッタイに面白い試合になるんで、皆さん観に来てください!
花鳥風月、まだまだこれから!2016年も、どんどん盛り上げていきましょう!花・鳥・風・ゲーッツ!!」
(写真・記事提供/花鳥風月)