新日本プロレス12.19後楽園大会 オカダ&石井vs.棚橋&柴田、中邑&矢野vs.裕二郎&コーディ、ドラダvs.BUSHIのCMLL世界ウェルター戦

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Road to TOKYO DOME
日時:2015年12月19日(土)
開場:18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1758人(超満員札止め)

▼第1試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
獣神サンダー・ライガー/○KUSHIDA/ジェイ・ホワイト
8分46秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
タイガーマスク/田口隆祐/●デビッド・フィンレー

▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
天山広吉/○小島聡/小松洋平
9分15秒 ラリアット→片エビ固め
永田裕志/中西学/●田中翔

▼第3試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○真壁刀義/本間朋晃
10分03秒 キングコングニードロップ→片エビ固め
桜庭和志/●YOSHI-HASHI

▼第4試合 タッグマッチ 20分1本勝負
後藤洋央紀/●ジュース・ロビンソン
9分05秒 EVIL→体固め
内藤哲也/○“キング・オブ・ダークネス”EVIL

▼第5試合 CMLL世界ウェルター級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●マスカラ・ドラダ
12分12秒 エムエックス→片エビ固め
[挑戦者]○BUSHI
※ドラダが王座防衛に失敗。BUSHIが新王者となる

▼第6試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○中邑真輔/矢野通
10分39秒 ボマイェ→体固め
高橋裕二郎/●コーディ・ホール

▼第7試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/○柴田勝頼
23分02秒 PK→片エビ固め
オカダ・カズチカ/●石井智宏

棚橋がオカダに「新日本をもっと高いステージに持っていけるのは俺かお前か勝負だ」
BUSHIがCMLL世界ウェルター級王座奪取!小松が「制御不能になるかもしれない」

第1試合

生中継ということで館内実況からスタート。この日の放送席のゲストは外道。「東京ドームまでの試合は今日が最後だからね。メインイベントは注目中の注目だね」と超満員の客席を見てご満悦の表情。

2015-12-19新日本後楽園_第1試合昨日の再戦とばかりにタイガーとライガーの先発で試合開始。ロックアップからロープに押し込んだライガーはボディへ掌底。しかしショルダースルーを着地したタイガーはドロップキックでライガーを場外に追いやると、飛ぶと見せかけてロープの間を開けてライガーを招き入れる。
続いて田口とKUSHIDAがリングイン。KUSHIDAは片足タックルからバックを取るが、田口は腕を取ってリストロック。するとKUSHIDAは回転しながらのカニ挟みで田口を倒し、田口の背中の上で回転。田口はオーマイ&ガーアンクルホールド(=アンクルホールド)を狙ったが、KUSHIDAはすぐに回避。

そしてホワイトとフィンレーがリングイン。ショルダータックルでなぎ倒したホワイトは、ロープに飛んでジャンピングエルボー。しかし串刺し攻撃をカウンターエルボーで迎撃したフィンレーはコーナー二段目からミサイルキック。タッチを受けたタイガーはローキックからローリングソバット。
田口はヒップバットからチンロックに捉えるが、ホワイトはロープに脱出。しかしフィンレーが大暴走をお見舞いすると、田口がヒップアタック、タイガーがタイガードライバーと次々に決めていく。しかしどうにかドロップキックを返したホワイトはライガーにタッチ。

そこに田口がヒップアタックで飛び込んでくるが、ライガーはアトミックドロップで迎撃。それでも田口はカウンターのヒップアタックからランニング式ヒップアタック3連発。「オヤァイ!」からギタった田口は突進するが、ライガーはケブラドーラ・コンヒーロ。ここでKUSHIDAが入ってくるが、田口はヒップアタックを見舞ってフィンレーにタッチ。
串刺し強いエルボースマッシュからカナディアンロッキーバスターを決めたフィンレーは、ストレッチマフラーに捉えると、カットに入ろうとしたライガーとホワイトをエルボーで蹴散らす。KUSHIDAはエプロンに出てジャンピングキックを叩き込むとスワンダイブ。

かわしたフィンレーは回転エビ固めを狙うが、踏ん張ったKUSHIDAはチキンウイング・アームロックへ。これはカットされたが、KUSHIDAはなおもショルダーアームブリーカー。フィンレーもスクールボーイで丸め込むとエルボースマッシュでカチあげる。しかしKUSHIDAはオーバーヘッドキックからハンドスプリングエルボーを返すと、シュミット流バックブリーカーからムーンサルトプレスを投下して3カウント。
試合後はノーサイドで全選手で腕をかかげてファンの声援に応えた。そしてマイクを持ったKUSHIDAが「1月4日、東京ドームでケニー・オメガの持つタイトルマッチ決まってます。来年こそはヘビー級に負けないジュニアに必ずしてみせますので、応援よろしくお願いします!」とアピールした。

<試合後コメント>
獣神サンダー・ライガー、KUSHIDA、ジェイ・ホワイト
KUSHIDA「まだ年は明けない。ケニー・オメガに勝つまでは2015年は終わらない。前哨戦ができない。スーパージュニア(のリーグ戦)にチャンピオンが出ない。タイトルマッチにヘビー級が介入。ここまで2015年、ジュニアをないがしろにされてきたから、ケニー・オメガに勝たないことには、こんな2015年が続いてしまうんだ。俺が勝たないと新日本ジュニア、年が明けない。1月4日、東京ドーム。必ずケニー・オメガに勝って、言いますよ。明けましておめでとう、と」
ホワイト「今年は新日本にとっても自分にとってもアメイジングな年だった。来年はもう少し日本語を勉強していきたいね。コノリングハオレノリングダ。アリガトウゴザイマシタ!」
ライガー「通訳すると来年も頑張るっていうこと。俺も一緒よ。今KUSHIDAがベルトを獲ったら、僕とシングルでやりましょうと彼は約束してくれた。昨日の試合を見て会社はどう思ったか。ただ俺はすごく充実感がある。見たか?と俺は会社に言いたい。KUSHIDAがドームでベルトを獲って、俺を指名してくれたら俺には断る理由は何もない。俺の中には天龍源一郎がいる。あの引退試合での天龍さんの腹いっぱい。俺は常にそれを背負っていく。今年一年、ありがとうございました!」

第2試合

2015-12-19新日本後楽園_第2試合第三世代がヤングライオンを交えての6人タッグマッチで激突。永田は中西だけでなく田中とも脇の差し合い運動を披露。天山が必要以上に中西を挑発したため、中西もエキサイト。だが、永田はそんな中西を下げて先発を買って出る。天山は納得いかない様子で中西に「来いよ!」と挑発。
そこに永田が襲いかかると、中西が入ってきて相手コーナーを攻撃してから天山に永田とダブルタックル。しかし小島が戻ってきて天山とエルボーとモンゴリアンチョップを叩き込んでいくと、永田&中西とテンコジが鍔競り合いを始まる。

険悪なムードの中、小松と田中がリングインし、腕の取り合いから小松がハンマーロック。そしてねじ伏せた小松がストンピングを落とすと、田中もエルボーで反撃。エルボー合戦からロープに飛んだ小松はウラカンホイップで投げてからドロップキック。田中もカウンターのドロップキックを返すと、永田にタッチ。
小松のボディにエルボーを叩き込んでいった永田は、キチンシンクをお見舞いすると、控えのテンコジを攻撃。さらに中西が小松のエルボーを敢えて受け止めてからエルボー一発でなぎ倒す。しかしニードロップをかわした小松は天山にタッチ。モンゴリアンチョップからヘッドバットを見舞った天山は串刺しラリアット。

ブレーンバスターで岩の塊のような中西を投げてみせた天山は、ロープに飛ばそうとするが、中西はまったく動かない。逆にクロスチョップを見舞っ中西は走り込んできた天山にスピアーを見舞って永田にタッチ。ミドルキックからロープに飛んだ永田だが、天山はカウンターのニールキックを叩き込んで小島にタッチ。
マシンガンチョップから串刺しジャンピングエルボーを叩き込んだ小島は行っちゃうぞエルボーを狙ったが、すぐに立ち上がった永田はエルボーからニーリフト。さらに前転からの延髄斬りを叩き込むとエクスプロイダー。

田中にタッチしてから永田、中西とトレイン攻撃を決めた田中はオクラホマスタンピートから逆片エビ固め。永田が小松を腕固めで止めると、中西が天山をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げるが、小島は自力でロープに脱出。バックを取った田中はぶっこ抜こうとするが、小島はエルボー。
しかし田中はエルボーからぶっこ抜き気味にジャーマンで投げていく。一気に場内は沸き上がり「田中」コールが起こるが、カウント2で返した小島は走り込んできた田中にカウンターのラリアットを叩き込んで3カウント。試合後も中西と天山は小競り合い。永田や小島が止めに入ったが、ここから第三世代内で因縁が深まってしまうのか?

<試合後コメント>
天山広吉、小島聡、小松洋平
天山「おもしろいな。おもしろいやんか。あのアホンダラ。昨日は最悪やった。試合やっててこんな……。ままごとちゃうねんって。リングに上がったら殺し合いやと思ってるからね、俺は。あのバカの、クソッタレ、アホのクソ西。昨日と違って今日はやってきたね。あれくらいやってこないとおもしろくないもん。1試合目、2試合目。ただの消化試合やないからね。俺はどんな試合でも全力でいくから。たまたま(相手に)クソ西がいただけ。(昨日は)何の歯ごたえもなかったからね。あれくらいで来ないと。ちょっと足りんね。俺からしたらなりふり構わず来いよって。来たら来たでブチのめして終わりやけど(笑)。ただの試合ちゃうよ。
まぁ年内最後やったからね。もっと暴れたかったけど、2015年も今日が最後だしすっきりはしないけど、振り返ったらまぁ結構な年だったね。日本だけでなく海外にあちこち行かされてね。それはそれで自分の経験にもなったし。ただ体がね、この年になって体が動かん部分もあったし。だけどここに来て体も戻ってきたしね。2016年、ガッチリとまた新日本のリングで暴れたいと思うし、気持ちだけは誰にも負けないし。2016年もしっかりとやりたいと思います」
小島「まずこの2015年、今年1年小島聡をご支援いただいたみなさんにお礼を申し上げます。ありがとうございます!そしてここ数年、俺自身で1年の目標を聞かれて怪我しないようにとか、とにかく無事でとか言っていた自分が情けなかったなって、あらためて今!この時期になって感じたっていうのはね。やっぱり今日小松とか田中のガムシャラな姿を見て、なんか無事でいる事というのはプロレスラーとしてはなんの向上心もないというのを改めて気付いたというか。この時期に気付いたというのもタイミングなんじゃないかなと思うんでね。また来年ね。まだまだ個人的には衰えたって思っていないんでね。
やっぱりいろんなファンに会っても『××のベルトを獲ってください』とか、『××のリーグ戦で優勝してください』とか。やっぱりそういう風に言われてるってことは結果を期待してもらっているって事だから。プロレスラーとしてここ数年忘れちゃっていた事だったなって改めて今感じて、そういう結果も頭に入れて、プロレスラーとしてやっていきたいと思います。ありがとうございました!」

ーー小松選手にとって今年はスターへの階段を着実に上がっていった1年だったかと思いますが?
小松「はい。僕は生まれながらのスターなんですけど、今年は本当に飛躍したんじゃないですか。いい年だったと。大きなケガもなく1年乗り切れたと。ただ今年の目標だった海外遠征。これは会社にいくらアピールしてもなかなか行かせてくれない。その辺は僕も欲があふれてあふれてあふれ出しちゃって、自分で抑えきれないんですよね。もしかしたら制御不能になるかもしれないですね」

ーーとは言えファンの期待が大きくなってきている事は感じているのではないでしょうか?
小松「やっぱり声援も結構いただくんで、自分自身成長してるなって。ただね、ずっと僕をヤングライオンにしばりつけている会社。これはスッゲー文句あるんスよ。欲求不満っス。ヤングライオンのふりしてるだけですからね。もっと僕を解き放てと。じゃないと本当、行動起こすよ。それだけですね」

ーーそろそろ黒タイツ、黒のシューズからも卒業ですか?
小松「そうですね。もしかしたらこのまま黒ベースのコスチュームにするかもしれないですね。あせんないで、あせんないでください(微笑)」

第3試合

2015-12-19新日本後楽園_第3試合桜庭もYOSHI-HASHIの真似をしてコーナーに登ってポーズ。対するWORLD TAG LEAGUE 2015優勝チームの真壁&本間は優勝トロフィーを持って入場。真壁と桜庭で試合開始。バックを取ろうとした真壁をグラウンドに持ち込んだ桜庭だが、真壁がガブっていくと立ち上がった桜庭。バックに回った真壁はグラウンドに引き込んでいくが、桜庭はまたも立ち上がってYOSHI-HASHIにタッチ。
YOSHI-HASHIが本間を指名すると、真壁は本間にタッチ。YOSHI-HASHIのエルボーに逆水平チョップで対抗した本間はダブルチョップでなぎ倒すとカウンターエルボー。しかし小こけしはかわしたYOSHI-HASHIは本間を場外に連れ出す。桜庭も真壁を場外に連れ出して蹴りまくる。

YOSHI-HASHIは本間を鉄柵に投げつけてからリングに戻る。本間が戻ってきたところでトップロープの上に乗せて逆さ吊りにしたYOSHI-HASHIは本間の背中にドロップキック。タッチを受けた桜庭はミドルキックからチンロック。どうにかロープに逃れた本間だが、桜庭はサッカーボールキックを背中ではなく胸板に叩き込むと三角絞め。
持ち上げようとした本間だが、桜庭はフロントネックロックにスイッチ。するとそのまま立ち上がった本間は強引にブレーンバスターで投げて真壁にタッチ。まず飛び込んできたYOSHI-HASHIをボディスラムで叩き付けた真壁は、桜庭に串刺しラリアットからコーナーで馬乗りナックル。さらにダブルリストアームサルトで投げてからバックを取る。

これをワキ固めで切り返した桜庭。その間にYOSHI-HASHIが本間を場外に連れ出すが、真壁はロープに脱出。ならばと桜庭は飛び付き腕十字を決めるが、本間が戻ってきて小こけしでカット。どうにかYOSHI-HASHIにタッチすると、YOSHI-HASHIは真壁に逆水平チョップからバンカーバスター(=変型ショルダーネックブリーカー)。
そこに桜庭が入ってきてYOSHI-HASHIがホイップした真壁にミドルキック。さらにYOSHI-HASHIがヘッドハンター(=前方回転ネックブリーカー)を決めるが、真壁もYOSHI-HASHIのラリアットに対して相打ちに持ち込む。ダウンしたYOSHI-HASHIだが、立ち上がってカチ上げ式のラリアット。

そこに本間が飛び込んでくるが、桜庭が前蹴り。しかし本間はこけしロケットを発射。YOSHI-HASHIは真壁にコードブレイカーを決めるが、真壁はショートレンジラリアットからYOSHI-HASHIを肩車。そこに本間が戻ってきてコーナーからこけしロケットを発射してダブルインパクト式で決めると、さらに真壁がダメ押しのキングコング・ニードロップを投下して3カウント。
昨日、今日と2連勝で2015年を締めくくった真壁&本間は、万全の状態でIWGPタッグに挑戦できそうだ。

2015-12-19新日本後楽園_真壁刀義&本間朋晃

<試合後コメント>
真壁刀義、本間朋晃
真壁「桜庭、この野郎! 一瞬でも隙を突いてきやがる。腕痛ェ……。まぁしょうがない。タッグマッチに救われた? 何言ってるんだバカ野郎。最初から計算ずくだよ。最終戦によ、WORLD TAG LEAGUEの優勝チームに、誰当ててるんだよ。ここからどんどん盛り上がっていくところだろう。正月からテメェら、覚悟しておけよ! 今から楽しみだ、1月4日。覚悟しておけよ! おい! WORLD TAG LEAGUE優勝? それだけで収まるわけねぇだろう。こちとらはらわた煮えくり返っているんだ。本物のプロレスを見せてやる。それだけだ!」
本間「生まれて、生まれて初めてやった事があるんですよ。(レスラー生活)19年目にして初。何やったかわかります? ベルト(を腰に巻くアピール)こうやっちゃった。初めて! 初めてリング上でやったんですよね。それくらい獲りたい。獲りたい。……いや! 初めてじゃないかもしれない。でも! 初めての気持ちで、ベルトを獲りたい。本当本当、本当だよ!」

ーーかなり見たことありますよ(笑)
本間「……参ったなぁ。いやいや、でも初めて、初めてだから。そんな昔の事は忘れちゃったよ。初めてだからさ。IWGPタッグ、スゲー権威のあるベルトだから。粗末な扱いをみんなが許しても、俺と真壁が許さない。俺と真壁が獲って、絶対もう1回輝かせてみせる。それが俺たちの使命。今日も真壁に勝たせてもらったけど、東京ドームでは絶対! 俺がみんなのこけしで勝ちます。それで正月からハッピーニューこけしで、こけしからのお年玉…何にしようかなぁ。絶対にこけしでハッピー。東京ドームでみんなで幸せになろうぜ。……初めてじゃない?」

ーー全然やってますよ。むしろタイトルマッチのたびにやってますよ。
本間「やってるかもしれない(照)」

ーーそうやって女性も口説いているんですね?「こんなに好きになったのは初めてだ」とか。
本間「俺は初めてだと思ったんだけどな。そう言われたら誘導尋問じゃないけど、本当にやったのかなぁって。やったような気がする」

ーーNEVERの時とか……
本間「IWGPタッグでは初めて! ……まぁねぇ、それくらい気合が入っているということで。ありがとうございました!」

第4試合

2015-12-19新日本後楽園_第4試合内藤はイスを持参して登場すると花道にイスを置いてそこに座り、なかなかリングインしようとしない。すると前日ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと接触した小松がロープを開けて内藤を招き入れる。すると内藤は「ご苦労さん」とばかりに小松の肩をポンポンと叩く。場内がどよめく中、後藤とロビンソンが入場。
マイクを持った内藤が「後藤、キャプテン桑名のマスクはどうした? 持ってきてないのかよ。そうだと思ってたさ、持ってきたよ。キャプテン桑名のマスク、持ってきてやったぜ。さっさと被れよ」と言って、「くわな」と殴り書きされた赤いキャプテンのマスクを取り出すと、何やらスペイン語で叫ぶ。

そこに襲いかかっていった後藤は串刺し式村正(=ニールキック)からエルボーを連打すると、キャプテン桑名のマスクを内藤に投げつける。タッチを受けたロビンソンだが、内藤はサミングを見舞うとEVILにタッチ。ロビンソンは逆水平チョップからエルボーを叩き込むとジャンピングクローズライン。
これで場外にエスケープしたEVILだが、ロビンソンはプランチャを投下。しかしEVILがロビンソンを鉄柵に叩き付ける。後藤が救出に向かうが、内藤が後藤を鉄柵に叩き付けると、EVILがイスでロビンソンを殴打。

内藤は本隊側のセコンドのキャプテンにも殴りかかると、後藤を鉄柵に投げつける。場外カウント19で辛くも戻ったロビンソンだが、いまだTシャツはもちろんパーカーを着たままの内藤がカウンターエルボーから低空ドロップキック。さらに後藤に向かって唾を吐いた内藤はEVILにタッチ。セントーンを落としたEVILはブレーンバスターの体勢。
しかし背後に着地したロビンソンは強引にバックドロップで投げていく。タッチしようとするが、内藤が場外から後藤を引きずり落として鉄柵攻撃。キャプテンも鉄柵に叩き付けていく中、リング上ではロビンソンがEVILにスピンキックからナックルパート。しかし肝心のタッチするパートナーが不在。

雄叫びをあげてからエルボーを叩き込んだロビンソンは大暴走から、コーナーに登るとダイビング・クロスボディー。すると場外では後藤が内藤を鉄柵に叩き付ける。リング上ではEVILがラリアットから変形のコブラクラッチ。ここで後藤が救出に入ってくるが、すぐに追いかけていた内藤が後藤の急所を蹴り上げる。これで後藤は場外に転落して悶絶。
その間のEVILがロビンソンに串刺しラリアットを叩き込むと、内藤が低空ドロップキック。さらにEVILがフィッシャーマンバスターで叩き付けるがカウントは2。ならばとEVILは首をかっ斬るポーズからEVIL(=スタンディング肩固めの体勢からの大外刈り)を決めて3カウント。

2015-12-19新日本後楽園_ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン試合後も内藤はロビンソンにストンピングから殴り倒す。そこにキャプテンが入ってくると、内藤は何とマスクを剥ぎ取る防御に出る。そこに小松が入ってくると、内藤は小松には何もせずに下がらせる。ようやく後藤がリングに入ってくるが、内藤はキャプテンのマスクを投げつけて引き上げる。リング上ではジェイがTシャツを脱いでキャプテンの顔を隠す。小松はリング下からその様子を見つめるだけ。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを巡り不穏の空気が漂っている……

<試合後コメント>
内藤哲也、EVIL
EVIL「ディス・イズ・イーブル! エ~ブリシング・イズ。イーブル! すべては……イーブルだ」
内藤「昨日も言ったように、こんだけ! こんだけ! 三重県と桑名市をアピールしてるんだからね。三重県人、そして桑名市民は誇りに思った方がいいよ。そして東京ドーム! 新日本プロレスでいっちばんおいしい、俺が相手なんだよ、後藤。わかってるの? 本気出せないんだったらさ、さっさとキャプテン・クワナのマスクをかぶって、東京ドームに出てこいよ。さもなきゃなんでもない消化試合になっちゃうよ。それとも後藤に勝っただけでタイトルマッチに進んでいいの?俺の試合のひとつ上、ふたつ上、みっつ上。タイトルマッチ並んでるけど、後藤に勝っただけで俺、進んじゃっていいのかなぁ。進んでいいならいいけどさぁ。
まぁなんにせよ、今現在、新日本プロレスでいっちばんおいしいからね。俺と絡むことが。ベルトに絡む事じゃない、俺と絡む事がいちばん得だからね。後ろみっつ、防衛したチャンピオンは俺を指名した方がいいよ。いちばんおいしいぜ。ただし、ただし! 俺の名前を言ったところで、俺の答えはトランキーロ。あっせんなよ(ニヤリ)」

第5試合

2015-12-19新日本後楽園_第5試合いよいよ新日本プロレスへの1年間のレンタル移籍が終了直前のドラダが、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン入りしたBUSHIの挑戦を受けて、CMLL世界ウェルター級王座の防衛戦を行う。
この日は真っ黒のコスチュームにマスクも真っ黒のBUSHI。セコンドには内藤がつく。一方、オレンジと金のコスチュームで登場したドラダのセコンドには後藤がつく。後藤と内藤が牽制する中、メキシコ流に記念撮影をしようとするが、内藤がドラダを蹴飛ばすと、BUSHIが襲いかかっていき、そのまま試合開始のゴング。

串刺し攻撃を狙ったドラダをショルダースルーで場外に落としたBUSHIは、プランチャから飛び付いてのコルバタで投げていく。さらに鉄柵攻撃からリングにドラダを戻したBUSHIはエプロンからロープ越しにシーソー式DDTでエプロンに叩き付ける。場外カウント17で戻ったドラダだが、BUSHIは脱いだTシャツを使ってチョーク攻撃。
さらに背中に低空ドロップキックを叩き込んだBUSHIは首4の字固め。ロープに逃れたドラダだが、BUSHIはショルダーネックブリーカーからチンロック。そこからBUSHIがマスクに手を掛けると、内藤がエプロンに上がってきてレフェリーを引きつける。

浅見レフェリーがどうにかBUSHIを制止すると、BUSHIの串刺し攻撃をかわしたドラダはトラースキック。さらにエルボーからハンドスプリング式のバック転からロープに飛び乗ってのミサイルキック。これでBUSHIが場外に転落すると、ドラダはトップロープを渡ってのプランチャを投下。
BUSHIをリングに戻したドラダはスワンダイブ式クロスボディー。さらに旋回式のフェースバスターから串刺し攻撃を狙ったが、素早くエプロンに出たBUSHIは逆上がりキックで迎撃。さらにハリケーン・ラナでドラダを場外に投げ飛ばしたBUSHIはトペ・スイシーダを発射。

リングに戻ったBUSHIはミサイルキックを発射し、ハンドスプリングで立ち上がるとドラダに唾を吐きかけてから回転エビ固め。だが、コーナーからダイブしてきたBUSHIをドロップキックで迎撃したドラダは串刺しラリアットから低空ドロップキック。トップロープの上を走り、中央からボディプレスを投下したドラダ。
しかしBUSHIも足を取らせておいてからバックスピンキック。ドラダは回転エビ固めを狙うが、BUSHIが反転してエビ固め。すると内藤が場外から手を伸ばしてBUSHIに加勢。レフェリーが途中で気付いてカウントを止めると、もう我慢出来ないとばかりに後藤が襲いかかっていき、そのまま内藤をバックステージまで連れ出す。その間にドラダはムーンサルトプレスを投下するがカウントは2。

すると今度はEVILが現れてリングに乱入。レフェリーはEVILに降りるように注意するが、その隙にBUSHIがドラダにブラックミストを噴射。そこからバックスライドで押さえ込むがドラダも何とかカウント2で返す。だが、BUSHIはコーナーからダイブするとエムエックス(=ダイビング式スウェーニョ)を決めて3カウント。
CMLL世界ウェルター級王座を奪取してみせたBUSHIは、不敵な笑みを浮かべながら腰にベルトを巻いてみせた。

<試合後コメント>
BUSHI
「お〜い見ろ。やっと、やっと掴んだぜ。ベルト巻いたぞ。でもよく見てみろよ。ベルトはCMLLだ。このベルトは必ず、俺の、俺自身のIWGPジュニア、そのための礎(いしずえ)になるよ。これはノーメンティラ。うそじゃない。まぎれもなく事実。ちょうど去年のこの日に。ちょうど1年だよ。長かったよね。もし過去に戻って伝える事ができるなら、お前の未来は明るいって言ってやりてぇよ。あぁ! 泣けちゃうね。泣けるぜ。悔しい思いもしたよ。でもすべてこのベルトにつながる、それが運命。ディスティーノだったんだよ。俺はこのベルトを持って、CMLL、アレナ・メヒコで防衛戦をするよ。CMLLのルチャドールなら誰だって歓迎するよ。なんだったら次のシリーズのファンタスティカ・マニア? その中から(挑戦者を)見つけてやってもいいんだぜ? ただし! 防衛戦はアレナ・メヒコのリングだけ。俺は来年に向けてIWGPジュニア、IWGPジュニアタッグ、パレハと獲るよ。これはエッセリオ! マジで」

第6試合

2015-12-19新日本後楽園_第6試合1.4東京ドームで対戦予定のAJスタイルズが重度の腰痛により欠場しているため、前哨戦なしの中邑だが、年内最後の後楽園大会では矢野と組んでBULLET CLUBと対戦。中邑が名前をコールされて背中を大きく反らしているところにコーディが奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。そのまま場外乱闘となる中、矢野をリングに戻した裕二郎は踏みつけながらTシャツを脱ぐ。
しかし矢野も髪の毛を掴んで引き倒すと中邑にタッチ。ロックアップからロープに押し込んでいったコーディは離れ際に両腕ブラリの脱力ブレイク。中邑は背後に回り込んでスリーパーを狙うが、前方に落としてショルダータックルを見舞ったコーディ。

しかし中邑もフライングメイヤーを着地すると、手招きして挑発。コーディが突進するとカンフーキックで迎撃した中邑は矢野にタッチ。素早くコーナーカバーを外した矢野は突進してきたコーディを激突させると、「ヤノ・トウ……」とポーズし、「ルー!」の部分で背後から襲いかかろうしたコーディのほうを振り返る。
だが、そこに裕二郎が襲いかかっていき、痛めている矢野の脇腹を攻撃。フライングメイヤーから低空ドロップキックを叩き込んだ裕二郎はコーディにタッチ。矢野の手首を掴んだ状態でエルボーを首筋に叩き込んでいったコーディは裕二郎にタッチ。カバーが外されたコーナーに矢野を叩き付けた裕二郎はコーディが投げ込んだイスで殴打。

「ワンモアタイム!」と叫んだ裕二郎だが、矢野が逆にカバーが外されたコーナーにホイップ。ギリギリでストップした裕二郎に矢野が突進。裕二郎がかわすが、矢野もギリギリでストップするとマンハッタンドロップを決めて中邑にタッチ。スピンキックから踏みつけバイブレーションを見舞った中邑は串刺し式ボマイェ。これはかわした裕二郎だが、カウンターのニーリフトから裕二郎をコーナーの上に乗せた中邑はニーリフトでカチあげる。
さらにスリーパーにいくが、手に噛みついて脱出した裕二郎はフラップジャックでトップロープに中邑を叩き付ける。そこにコーディが入ってきて肩口に担ぎ上げた中邑をダッシュしてコーナーに叩き付ける。さらに裕二郎が抑え付けた中邑に場外をダッシュしたコーディがエルボースマッシュ。

さらにエプロンからスリングショット式ボディプレスを投下したコーディはローリングラリアットを狙う。中邑は飛び付き腕十字を狙ったが、コーディは回転を止めて肩口に担ぐとガットバスター。そこから今度こそローリングラリアットを叩き込むと、ストレットボムの体勢で持ち上げたコーディだが、背後に逃れた中邑。
串刺し攻撃を狙ったコーディを中邑が蹴りで止めると、背後から矢野が急所攻撃。そこに裕二郎が飛び込んで来るが、矢野は裕二郎にも急所攻撃。その間に中邑がコーディにボマイェをブチ込んで3カウント。

マイクを持った矢野は「オイ! 裕二郎! ざまぁないね(ニヤリ)。俺様はなテメーと(バッドラック)ファレとタマ・トンガのためにな、1月4日用意したダブルXはこいつらだ!」と叫ぶ。スクリーンに映し出されたのは、かつて大日本プロレスやプロレスリング・ノアでも活躍し、ROHのトップタッグチームであるジェイ・ブリスコ&マーク・ブリスコのブリスコ・ブラザーズ! 「俺たちのパートナーはDVDの売上が絶好調のヤノ・トールだ!」というビデオメッセージを見た矢野は「おい、俺様のDVDまで気にしてくれて最高だな! お前らも、お前らも、お前らも、お前らも楽しみにしておけよバカヤロウ!」。さらに中邑が「イヤァオ!」とシャウトした。

<試合後コメント>
中邑真輔、矢野通
矢野「おい! あいつらもなぁ俺様にかかればチョチョイのチョイだ! 役者が違うんだ!」
中邑「2015年の今日の試合で……。来たる2016年1月4日の東京ドームは、さぁ……さぁ。年始からフルスロットル。AJスタイルズ! 堪能させてもらうぜ!」

第7試合

2015-12-19新日本後楽園_第7試合2015年最後の後楽園大会のメインは1.4東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座をかけて激突するオカダと棚橋、NEVER無差別級王座をかけて激突する石井と柴田のダブル前哨戦。気合い十分の石井を下げて先発を買って出たオカダ。すると棚橋も柴田を下げて先発で出て行く。
お互いへの声援が交差する中、まずはロックアップ。バックの取り合いからフルネルソンに捉えた棚橋だが、ハンマーロックで切り返したオカダはグラウンドに持ち込む。しかし棚橋がヘッドロックで切り返すと、オカダはヘッドシザースで脱出。

オカダの腕を取って捻り上げた棚橋はロープに押し込むと、離れ際に殴ると見せかけてストップ。オカダもニヤリと不敵な網を見せると、今度はオカダが棚橋をロープに押し込み、殴ると見せかけてストップ……だが、その直後にエルボーを叩き込んで石井にタッチ。棚橋も柴田にタッチすると、石井がエルボー。
ヘッドロックに捉えた柴田だが、ロープに飛ばした石井はショルダータックル。チョン蹴りで挑発する石井に対してあぐらをかいて受け止めた柴田は、立ち上がってエルボーを叩き込むと、そこからサッカーボールキック。

今度は柴田がチョン蹴りで挑発すると、石井もあぐらをかいて受け止める。そこから立ち上がった石井はエルボー。柴田は石井をコーナーに押し込むと、逆水平チョップとグーパンチを交互にお見舞い。お株を奪われた石井は体勢を入れ替えると逆水平チョップ。その間にオカダが控えの棚橋に襲いかかって鉄柵に投げつけてからビッグブーツを叩き込んで鉄柵の外まで吹っ飛ばす。
リング上では石井が喉元へのチョップで柴田をなぎ倒すと、オカダにタッチ。オカダはハーフダウンの柴田にベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)。さらにショルダーネックブリーカーを決めてから石井にタッチ。

サッカーボールキックを叩き込んだ石井は、正面から逆水平チョップ。さらにヘッドバットからエルボーを叩き込むが、柴田もチョップを返す。だが、ヘッドバットでダウンさせた石井はオカダにタッチ。串刺しバックエルボーからセントーンを落としたオカダは、「来いよ、コラ」と挑発して敢えて柴田のエルボーを受け止めてからエルボーを返すが、柴田もカウンターのエルボー。
だが、オカダはランニングエルボー。柴田もオカダをロープに振ってキチンシンクを返して棚橋にタッチ。エルボーと太陽ブローからフライング・フォアアームを叩き込んだ棚橋は、コーナー二段目からのローリングセントーン。太陽ブローからカウンターの低空ドロップキックを叩き込んだ棚橋はテキサス・クローバー・ホールドを狙うが、ステップオーバーする前にオカダはロープに脱出するとフラップジャックで叩き付ける。

タッチを受けた石井は逆水平チョップで棚橋をコーナーまで押し込むと、「来いよ!」と挑発。棚橋は珍しくヘッドバットを見舞って行くが、受け止めた石井は逆にヘッドバット一発でダウンさせると逆水平チョップ。しかし体勢を入れ替えた棚橋はエルボースマッシュ。石井もエルボーを返すと柴田の真似をして両手を広げてからのスリーパー。
石井の串刺し攻撃を蹴りで止めた棚橋はスタンディングのドラゴンスリーパーからファイナルカットを決めて柴田にタッチ。エルボーの連打で石井をコーナー下に座らせた柴田は串刺し式低空ドロップキック。ハーフハッチで投げてから三角絞めに捉えた柴田。

石井は持ち上げようとするが、柴田は下から三角絞めをより深く絞めていく。かなり長い時間捕まっていたが、どうにかロープに逃れた石井。だが、柴田はガンガン蹴りまくると腕決め卍固めを狙う。すぐにオカダがカットすると、石井は渾身のエルボーを柴田に叩き込む。ここで両軍タッチしてオカダが棚橋にビッグブーツ。棚橋もエルボースマッシュを返すが、オカダはアラバマスラムから前転してのリバース・ネックブリーカー(=こうもり吊りの体勢から相手の後頭部にヒザに叩き付ける)。
そしてダイビング・エルボードロップを投下したオカダはレインメーカーポーズからレインメーカーを狙ったが、バックエルボーで逃れた棚橋は低空ドロップキックからロープへ。オカダはカウンターのドロップキックを狙ったが、足をキャッチした棚橋はグラウンド・ドラゴンスクリューからテキサス・クローバー・ホールド。

柴田も石井をコブラツイストに捉えるが、腰投げで逃れた石井はオカダを救出。オカダはスリングブレイドを狙った棚橋にクイックのレインメーカーを狙ったが、かわした棚橋はスリングブレイドからコーナーへ。しかし石井が追いかけていって雪崩式ブレーンバスター。その石井に柴田が武者返し(=スタンディング式肩固めからの大外刈り)を決めるが、オカダが柴田にドロップキック。
オカダと棚橋は両ヒザをマットについたままエルボー合戦。そのまま立ち上がると、オカダはタックルからツームストンパイルドライバーを狙うが、逃れた棚橋は張り手。オカダもエルボースマッシュを返して両軍タッチ。

柴田のフロントキックに対し、ラリアットを返す石井。壮絶な打ち合いから柴田がジャーマンで投げれば石井もジャーマンで投げ返す。朦朧とする両者。ここで20分が経過。エルボー合戦から石井がエルボーの連打からロープに飛ぶが、柴田はオカダばりにカウンターのドロップキック。そこからスリーパーに捉えるが、オカダがカット。すると棚橋が入ってきてドラゴンスクリュー。
さらに石井にトレイン攻撃を狙うが、柴田の串刺しフロントキックをかわした石井は棚橋にラリアット。さらに柴田にもラリアットでシットダウンさせてからスライディング・ラリアット。カウント2で返した柴田が石井のブレーンバスターを背後に逃れてスリーパー。石井が踏ん張っていると、背後からドロップキック。

オカダはなおもドロップキックを狙ったが、自爆させた柴田はFK。さらに石井にもFKを叩き込んだが、蹴り脚をキャッチした石井はロープに飛ばす。しかし柴田が珍しくラリアット。棚橋がコーナーに登っていくと、柴田は石井に牛殺し。そこへ棚橋がハイフライフローを投下すると、柴田がダメ押しのPKを叩き込んで3カウント!

エンディング

2015-12-19新日本後楽園_エンディング2015年の新日本後楽園大会を締めくくったのは柴田勝頼。棚橋と柴田はリング上から場外のオカダ、そして石井を見下ろす。珍しくマイクを持った柴田が「2015年、ありがとうございました。最後は棚橋が締めます」とだけ言ってマイクを渡す。

棚橋は「オカダ、まだ帰るのは早いんじゃないか。どうした?」と引き上げようとしたオカダを呼び止める。リングに戻ったオカダに対して棚橋が「オカダ、お前には全部話しておこうと思う。(※どよめく場内)大事な話だから。疲れてる・疲れないとか、愛とカネじゃ愛が勝つだろうとか、泣いてる・泣いてないとか、いろいろあったけど、これは俺のお前に対する意地だ! なぜだか分かるか? 新日本プロレスをもっと盛り上げてよくしていこうっていうのはな俺の夢なんだ。だから! 1月4日東京ドームで俺が勝ってチャンピオンになる。そういうことだ」と告げる。
用意されたマイクでしゃべろうとしたオカダだが、音が出ないため棚橋からマイクを奪い取ると「棚橋さん! 俺は俺のやり方で新日本プロレスをもっと上に持ってってやる。あと、もうな東京ドームで恥はかきたくねぇんだ。それだけだ」と返答。

すると棚橋は「新日本プロレスをもっと次のステージに、もっと高いステージに持っていけるのは……持って行けるのは俺か! お前か! 1月4日東京ドームで勝負だー!」と絶叫。リング上の粉雪が降り注ぐ中、「皆さん、新日本プロレス、1年間応援ありがとうございました! 本当に皆さんのお陰で2015年、新日本プロレスは飛躍の年になりました。心からありがとう」とG1に続いて感謝の言葉。
観客からも「ありがとー!」という声が飛ぶ中、棚橋は「でもね、俺はまだ、もっと上に行けると、プロレスの可能性を信じてるから。もっといけるよね? プロレスはもっといけるよね? じゃあ来年、そしてその先、みんなでその景色を見に行きましょう。(※「棚橋」コール)…ありがとう、ちょっとクサかったね(照)。じゃあ改めて2015年ありがとうございましたってことで、後楽園ホールの皆さーん、愛してま〜す!」と決め台詞で締めくくると、年内最終興行恒例の粉雪が降り注いだ。

<試合後コメント>
棚橋弘至
ーー2015年最後の戦いが終わりました。棚橋選手の言葉ですがG1の時に「ファンと一緒に駆け抜けた」とおっしゃっていましたが、棚橋選手にとってはファンと一緒に駆け抜けた1年だったのではないでしょうか?
「そうですね。G1の優勝もやっぱり、こう……『ありがとう』というね。会場に来てくれているみんな、そしてファンの声援をエネルギーに変えられたというのがすごく力になったし。……なんか最近、本とか講演会が多すぎていい言葉を言い過ぎちゃうきらいがありますね(微笑)。
ただね、本当にね……本音をね、ぶつけましたよ。ちょっとざわつきましたよね。『お前には全部話しておこう』って。なんか壮大な映画の始まりのひとこと、小説のようでしたね。本当、意地の張り合いというか時代を渡してたまるかというか、その表現方法ひとつなんですよ。疲れているとか疲れてないとか。愛と金じゃとか近い遠いとか、泣いてる泣いてないとか。もうそういう比喩的な表現は俺たちはいらなくなった。もう勝った方が新日本を次のステージに持っていくんですよ。そういう事ですね。それを一番言いたかった。その覚悟がお前にあるか?俺にはまだまだあるぞと。あいつも頭のいいヤツだからすべてわかってると思いますよ」

ーーその覚悟を引き受ける気持ちがあるかどうかを……
「その辺が試合に出るんですよ。最後の最後、大事なところで。あと少し、競い合いの競技ですから、プロレスは。俺はもっと有名になってプロレスを盛り上げて、もっとスターになりてぇんですよね。それには何が一番大事か?ジャンルを飛び越えるための、ベルトがいるんですよ。もっといろんなプロレス界の未来を見てみたいですね」

ーー以前、棚橋選手はインタビューで「最高のものはジャンルを超える」とおっしゃっていましたが……
「はいはい。すごいですね。そう、すべて最高のものはジャンルを超える」

ーーそれを体現できるチャンスが来てると……
「そうですね。今そういう土壌がしっかりでき上がっていますから。注目度がある。選手が揃ってる。ファンの熱気がある。今こそプロレス界がプロレス界以外のジャンルに波及して、プロレス界から何かムーブメントを起こせる、そういう力を蓄えてきた。その先頭に立って行きます! ね、いいこと言うでしょ(にっこり)。
見てくださいよ、この(権利書入りの)ブリーフケース。こんなにもブリーフケースを持ち歩いたのは俺だけです。ちょっとしたビンテージ感がありますね」

ーー去年は感極まって涙を見せていましたが、今年はもうそういう段階ではないと?
「去年は自分でも想像し得なかったスピードでいろんなものが進んでいって、今年もそのスピードは想像以上だったんですけど、感極まるというよりはうれしい気持ちが凌駕しているというか。それだけの人がいるという事はそれだけ大きな期待があるということなんですよ。それに応えたいという気持ちの方がしっかりあるんで」

ーー今日会場でファンのみなさんに感謝の気持ちを伝えた時に、お客さんの方から「ありがとう!」という声がたくさんあったのが印象的だったのですが?
「そうですね。……いや、もうプロレスっていうのはお客さん不在では考えられないし、逆もまたしかりで。一対で成り立ってるものですから。それが両想いというか(照)、非常にいい状態ですね。理想的な状態を作り上げてきましたね」

ーー愛し愛され……
「『愛してます!』と言っていたらいつの間にか愛されていました。愛が届きましたよ。……あとは1.4東京ドームですべてが決まります! 期待してください」

ーー1年間お疲れさまでした。
「いえ! 疲れてないです(にっこり)! マスコミのみなさんもありがとうございました!」

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