上野勇希が正田壮史を退け、KO-D無差別級王座V4!2026年1・25後楽園で佐々木大輔、クリス・ブルックスと変則3WAYでの2冠戦へ

DDTプロレスが12月19日、東京・後楽園ホールで『RING FINALE 2025 ~全員主役のカーテンコール~』を開催した。上野勇希が正田壮史の挑戦を退け、KO-D無差別級王座のV4に成功。2026年1・25後楽園で佐々木大輔、クリス・ブルックスと同王座、DDT UNIVERSAL王座の2本のベルトをかけて変則3WAYマッチによるタイトル戦を行うことが決まった。
11・30後楽園でのスーパー・ササダンゴ・マシンとの2冠戦を制した上野はKO-D無差別級を3度目、UNIVERSALの初防衛に成功。試合後、上野の希望で新世代D GENERATIONSメンバー10選手による、じゃんけんトーナメントが実施され、正田が勝ち抜いてKO-D無差別級王座への挑戦が決まった。
正田は2022年8月14日、後楽園で同団体史上最速の入門3ヵ月で破格のデビュー。2023年2月には『D GENERATIONS CUP』を制覇。2024年8月にはクリスとのコンビでKO-Dタッグ王座を戴冠。だが、なかなかシングル王座(アイアンマンヘビーメタル級王座は除く)にたどり着くことはできず、2度のUNIVERSAL王座挑戦では当時王者のMAO、鈴木みのるに完敗。KO-D無差別級へは初挑戦となった。両者の一騎打ちは昨年12・28両国国技館以来、丸1年ぶり。12・3新宿FACEでのタッグマッチでの前哨戦では上野が失神TKO勝利を挙げ、若き挑戦者にゲキを飛ばしていた。
序盤、正田はエルボー連打、サミング、ドロップキックとたたみかけた。場外戦になると、上野が鉄柱にぶつけ厳しい攻め。上野がジャーマン、変型カナディアン・デストロイヤーを繰り出せば、正田はスワン式ミサイルキック、ぶっこ抜きジャーマンで反撃。上野はハーフネルソン・スープレックス、シャイニング・ウィザード、フロッグスプラッシュもカウントは2。正田はトラースキック、飛びヒザ、三角蹴りとキックを連発し張り手を一閃。上野はドロップキック、ラリアットで応戦。正田がカナディアン・バックブリーカーの体勢から強引に叩きつけ、正田のチカラKOBUムキムキも2カウント。コーナーでの攻防から、上野が雪崩式フランケンシュタイナー、ドロップキック。エルボーの打ち合いから、正田が張り手、ミドルキックを見舞うと、上野はドロップキックからWRで奮戦した正田にトドメを刺した。
試合後、上野は「正田、俺はめちゃめちゃ期待してるよ。正田なら俺の知らないプロレスラーの姿を見せてくれると信じてるよ。たぶん、いつか正田に負ける日だって来ると思う。DDTを盛り上げて、メインにいっぱい出て、引っ張ってる姿もあると思う。だから、楽しみやから頑張れ!」とその健闘を認めエール。だが「俺を倒しに来い。でも大丈夫だ。俺を超える日は来ない!」とDDTの頂点獲りが容易ではないことを突きつけた。
ここで佐々木が現れ「オイ、上野! 今までの俺だったら、今すぐにでもてめえを襲ってるところだけど、俺もキャリア20年だ。そんなことはしない。上野、強くなった。シングル2冠王、(KO-D6人タッグと)全部合わせて3冠王の上野、おまえに正々堂々と挑戦表明したい」とアピールし、右手を差し出した。しかし、上野が握手に応じると急所蹴りを叩き込んだ。さらに佐々木がペディグリー狙いにいくと、クリスが制止。救出に入ったと思いきや、クリスは上野の顔を張って「助けてないよ。俺が挑戦したい」と表明。
佐々木が「てめえ、ジャマしてんじゃねぇ。俺の獲物だ。ジャマするなら、てめえともやってやる!」が言えば、上野は「やりたいならまとめてやってやる。UNIVERSALも無差別もかけてやってやったるよ!」と迎撃宣言。
この事態にCyberFight彰人取締役は「1月25日、後楽園で3WAYでやりましょう。ただ、せっかくベルト2本あるので、2本一気にかけるんじゃ面白くないと思うんです。変則の2本勝負しましょう。1本目はUNIVERSALをかけて戦う。勝った人がUNIVERSALのチャンピオン。そのまま3人で試合を継続して、2本目勝った人が無差別級のチャンピオン。仮に1本目獲った人が2本目負けたとしてもUNIVERSALは落としません。上野君が両方防衛するためには、2本とも直接あなたが勝たないとベルトはあなたの腰には戻ってこない」と彰人らしいややこしい提案。これを王者・上野がOKしたため、3WAYでの変則2冠戦が決定した。
通常の3WAYマッチでは勝った選手(サバイバル形式では勝ち残った選手)が勝者となるが、この変則3WAY戦は1本目でUNIVERSAL王座を、2本目をKO-D無差別級王座をかけて3人で争うもの。上野が2冠を死守するためには1本目も2本目も勝たなければならないという、王者にとっても過酷なルールとなる。
バックステージで上野は「正田、もっと自由に生きろ。佐々木大輔、ベルト盗まれて血みどろにされて、イヤなことたくさん言われて、やられにやられて。プロレスって、こんな風に楽しむことができるんだなんて思って。クリス・ブルックス、英国から来た日本で親友になって、誰よりもバチバチとやり合える仲で。人生もプロレスも尊いことを感じられた。きっと正田の進む先には誰にもいない。迷ったら俺を倒しに来い。倒したい先輩、倒したいチャンピオンでいるから」とコメント。
敗れた正田は「とてつもなく楽しかったです。この挑戦が決まってから、試合が終わるまで、頭がパンパンで、がむしゃらにやってきて。これからは自分らしく自由にプロレスしていこうかなって思って。またどうせループにはまってしまうんだろうと思っている皆さん、もうループにははまりません。一つ一つ行動で示したいなと。シャーデン(フロイデ・インターナショナル)をやめる。自分の環境を変えないと、また言う人は言うでしょ。俺がループにはまったと。だから、これはDDTで自由に楽しんでいく覚悟の一つです」とユニットからの離脱を表明。クリスは「ビックリしたけど、プロレス人生、自分の人生だね。でも、ここで終わったらよくないでしょう。1月3日、後楽園までシャーデンで」と涙で容認した。
挑戦が決まった佐々木は「上野、偉そうにダラダラしゃべりやがって。てめえだけは俺が責任をもって地獄に叩き落として、不幸にしてやる。クリス・ブルックス、おまえもだ。ジャマする奴は一緒に地獄に叩き落としてやる。俺があのベルト2本手に入れて、俺のキャリア20周年の集大成を見せる。3WAYは得意だ。“3WAYの魔術師”と言われてるんだよ。必ず俺が2本のベルトを手に入れる」と2冠獲りを宣言した。
















