WBCタッグ王者のダークソウルがHERO9・27インイタでのディアブロ組との初V戦に意気込み！加藤茂郎「ベルトは獲らせません」、千葉智紹「俺流のお返しをします」
『障害があってもなくても楽しめるプロレス団体』をコンセプトとするバリアフリープロレスHEROが9月27日、東京・TOKYO SQUARE in Itabashi（通称インイタ）で『HERO46』を開催する。前大会（7・20インイタ）でWBC（ワールド・バリアフリー・チャンピオンシップ）タッグ王座に返り咲いたダークソウルの加藤茂郎＆千葉智紹が、遺恨深きディアブロの返り討ちを宣言した。
WBCとは国籍、性別、年齢、障害のあるなしなど、あらゆるバリアを取り払った世界で唯一無二のベルトだ。
加藤組は第4代王者組として4度の防衛に成功したが、2023年2月25日東京・新木場1stRINGでのV5戦（挑戦者組は友龍＆後藤恵介）に加藤の“怨敵”ディアブロが無法乱入して、加藤を襲撃してダメージを与え、ダークソウルは不本意な敗北を喫し王座から陥落した。ただ、ダークソウルの持つ同王座の最多防衛（4回）、最長保持期間（1年半）の記録はいまだ破られていない。
その後、ダークソウルはディアブロへの復讐に執念を燃やしたため、WBC王座戦線からしばらく離れていたが、2024年2月24日の新木場大会で加藤がディアブロとのシングル戦を制し、一連の抗争にひとまず区切りをつけた。
そして、ようやく昨年11月9日の東京・高島平区民館で、王者組のワイルド・ベアー＆ワイルド・ZEROに挑む機会が訪れた。ところが、試合に関係のない海和択弥が乱入し、ワイルド軍に凶器攻撃。リング上は収拾つかない事態となり無効試合に。ダークソウルの王座奪回は露と消えた。試合後、加藤が猛抗議し、GPS・豊島修二会長は両軍による再戦を約束。ダークソウルのセコンドに就いていたジャングル・バードは「アイツを預かる」として、海和との合体を果たした。
王者組のワイルド軍が次の防衛戦（2月23日、新木場）で挑戦者に指名したのは、ダークソウルではなく、バード＆海和だった。その理由は「まずは海和を叩き潰す」（ベアー）とのことだった。ワイルド軍はバード組を破りV3に成功した。
なかなか挑戦が実現しない状況のなか、5月5日、鶴見青果市場大会後、ダークソウルはGPSオフィスに乗り込んで、WBC王座挑戦を豊島会長に要求。その結果、HERO側はダークソウルのチャレンジを認め、7・20インイタで実に9ヵ月かかってのリターンマッチに臨んだ。
同大会でダークソウルはレフェリーのブラインドを突いた凶器攻撃でベアー組を、“らしく”撃破し、2年5ヵ月ぶりの王座奪還を果たし、第8代王座に就いた。加藤は「豊島！俺たちが言ってることが正しかったよな。昨日今日組んだような急造タッグじゃなくて、ちゃんとした挑戦者を用意しろ」と要求。豊島会長は「歯応えのあるタッグチームを探す」と回答。さらに加藤は「俺たちはHERO以外の団体、関東以外でも防衛戦やっていくつもりだから。ちゃんと話をして、筋は通すから」と他団体での防衛戦を視野に入れた。豊島会長は「それは問題ない。ただ次回、落とさなければの話だけど」と答えた。
そんななか、ダークソウルの戴冠を聞きつけて、挑戦の名乗りを挙げたのはまさかのディアブロだった。GPSオフィスにビデオメッセージを送りつけたディアブロは「加藤！ベルト獲って浮かれてんじゃねぇぞ。俺だ、コノヤロー！テメエ、気抜くなって言ったよな！俺が出て来たってことはどうなるか分かってるよな？オイ、豊島！WBCの初防衛戦はいつだ？俺が挑戦してやるよ。今回のパートナーは瓦井（寿也）だ。瓦井とともに俺が祭りを開催してやる。俺からの祝辞だと思って、ありがたく祭りを楽しめ！祭りの名は“血祭り”だ！バカヤロー！加藤、埼玉（千葉のこと）、テメエら覚悟しとけ！これはほんのプロローグだ！」と瓦井とのタッグでの挑戦を迫った。
この要求を受けて、GPSオフィスで検討の結果、ディアブロ組の挑戦を認めた。この決定に対して、加藤は「確かにディアブロ＆瓦井なら、タッグを組んでるキャリアはあるんだろうけど、あのビデオレター1本で豊島は決めたの？自分から名乗り出りゃ何でもいいみたいな。自分の団体のベルトをどうしたいのか？アイツはもうしつこいね。今回は変な乱入とかしてこないで、挑戦しますと言って来たんだから、ちょっとは常識持ったのかもしれないけど。もういいよ。（タイトル戦が）あるならやるよ」、千葉は「言ったもん勝ちなのは何も変わってない。相手としては昨日今日組んだタッグチームじゃないんで。もし、アイツらがベルト持ったら、HEROどうするの？って思うよ。まあ渡さないけど。また抗争が始まるのか、1回で終わるのか？ 俺たちはベルトを防衛することに集中したい」と豊島会長に不信感を抱きながら受け入れた。
ダークソウルはベルトを奪回した際のビジョンとして「他団体での防衛戦」を掲げた。そのためには初防衛戦をクリアするのが絶対条件。決戦を目前に控えた加藤は「もちろんタイトルマッチですから、何度も奴ばかりと防衛戦を繰り返すつもりは“微塵”もありません！だいたい奴が本気でベルトを獲る気があるのか？単に暴れたいだけなのか？真剣にベルトを獲るつもりがなきゃベルトなんて獲れませんよ。もちろん獲らせません。そんな甘くはありません。その辺、奴は履き違えてるんじゃないの？（防衛したら）ベルトに関しては順次先に進めますよ。タイトルマッチとは別に、ディアブロとは生涯反対コーナーに立つ奴なんで、奴が『参りました』と言うまで、死ぬまで戦いは続けますけどね。Wooooo〜」、千葉は「リング上で言った通り、我々はベルトを獲ることが目的ではなく、獲って何をするかなので。初防衛戦の相手がディアブロ＆瓦井。何をしてやろうかゾクゾクしてます。“血祭り”とは、ディアブロもいい祭りの名を付けたなと。俺流のお返しをしますよ！」とコメントした。
『HERO46』
日程：2025年9月27日（土）
開始：18：45
会場：東京都・TOKYO SQUARE in Itabashi
▼第5試合 WBCタッグ選手権
【王者組】加藤茂郎（フリー）／千葉智紹（フリー）
vs
【挑戦者組】ディアブロ（フリー）／瓦井寿也（フリー）
＜その他の対戦カードの見どころ＞
▼第1試合 3WAYマッチ
ワイルド・ベアー（HERO）
vs
魔苦・怒鳴門（フリー）
vs
ボニータ（フリー）
前大会でWBCタッグ王座から陥落し、第1試合からの出直しを期したベアーの再起戦となるが、組まれたカードは狂気の怒鳴門、異色のジェンダーレスレスラー・ボニータとの3WAYマッチ。まともな試合にはならない気配も漂うが、なにはともあれ、ベアーとして白星で再起の一歩としたいところ。
▼第2試合
戸田秀雄（ちがさきプロレス）／ジャングル・バード（フリー）
vs
リッキー・フジ（2AW）／吉田考志（フリー）
ダークソウルの戸田、バードがコンビを組み、リッキー＆吉田と対戦。北海道を拠点とする吉田はHERO初参戦。4人とも十分なキャリアをもつ巧者だけに、プロレスの奥の深さを見せてくれる一戦になりそうだ。
▼第3試合 女子シングルマッチ
真琴（フリー）
vs
ブランキ―真帆（フリー）
プロレスとキックの二刀流戦士のブランキ―は5・5鶴見で自力初勝利。7・20インイタではタッグ戦で真琴と対戦するも、勝利にはつながらず、「真琴さんにやられてばかりで悔しさいっぱい。次回、真琴さんとシングルさせてください。そこで悔しさをぶつけてリベンジしたい」とコメント。その要望が通り、真琴との一騎打ちが決まった。ブランキ―にとってはチャレンジマッチとなるが、真琴相手に金星奪取なるか？ はたまた真琴が貫録を示すのか？
▼第4試合 バリアフリープロレスHERO認定トマト選手権
【王者】藤田峰雄（藤田峰雄王国）
vs
【挑戦者】梶トマト（飯伏プロレス研究所）
1度は決着がついたかに思われたが、まるで収束が見えなくなった峰雄と梶の泥沼の抗争。7・20インイタでは突如、トマト選手権（豊島会長は非公認）が新設され、初代王座決定戦の末、峰雄が王者に。峰雄は「この王座はプロレス界のトマト好き、団体、性別、階級、国籍とか問わず挑戦できる。そんなタイトルにできたらと思います」と発言。リングネームで“トマト”と名乗ってる以上、納得いかない梶は再戦を要求し、リマッチが決まった。両者ともに、この一戦で勝利して一連の抗争に終止符を打ちたいところだが…。
▼特別試合（第6試合） イタバシトルネードバンクハウス6人タッグデスマッチ
大仁田厚（FMWE）／櫻井匠（フリー）／パンディータ（HERO）
vs
怨霊（666）／ブギーマン（フリー）／かぴぃ（フリー）
“邪道”大仁田が5・5鶴見以来、5ヵ月ぶりにHEROマットに参戦し、インイタに初降臨。大仁田はフリー転向で気合が入る櫻井、パンディータとのトリオで、初参戦の怨霊、“怪奇派”のブギーマン、かぴぃ組と激突する。試合形式はイタバシトルネードバンクハウス6人タッグデスマッチで、リング上にイス、テーブル、ギターなどの公認凶器を置き、それを奪い合って戦うもの。大仁田がまさしく自身の真骨頂といえるバンクハウスデスマッチで、勝利を収めるのか、怨霊組がそれを阻むのか？ ハードコアに進出したばかりのかぴぃと大仁田の絡みも注目だ。
＜チケット＞
S席￥8,000（ 完売）
A席￥6,000
立ち見指定￥4,000
C席￥3,000 （完売）
車椅子エリア￥3,000
視覚障害者予約席￥3,000
※当日券￥550UP
