「もっとちゃんと防衛したかった…」20人弱にフられ続けた王者に押しかけ女房が現れ王座防衛!

24日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『不思議の国のアイス2025』が開催。藤田あかねがトトロさつきを制してFantastICE王座の4度目の防衛に成功した。
あかねは2013年にアイスリボンでデビュー。度々怪我に悩まされるも、地元を愛し愛媛プロレスなどにも参戦し、凶器を使用するハードコアマッチに傾倒していく。
2021年に王者が自由にルールを決められるFantastICE王者となるが、その日をもってアイスリボンを退団し、世羅りさが結成した“デスマッチ&ハードコアユニット”プロミネンスとして活動を開始する。
2024年末に同ユニットを脱退すると、2025年1月4日のアイスリボンに3年ぶりに参戦。防衛戦が行われていなかったFantastICE王座を奪取し、ICE×∞王座にも挑戦するなど再びアイスの中核に食い込んでいる。
そんなあかねのFantastICE王座に挑戦名乗りを上げたのは、生え抜きとしてアイスを守り続けてきたトトロさつき。トトロも大量離脱に揺れたアイスで踏ん張ってきたエース格の1人であり、団体の至宝であるICE×∞王座の戴冠歴もある。
トトロはFantastICE戦に“with(セコンド)”を持ち込む変則シングルマッチというルールを提案。
トトロは持ち前の性格の良さから団体をまたいだ交友関係も豊富であり、withも選び放題。そんな中でも最も深い絆で結ばれた【BIG☆DEKAI!!!】のタッグパートナーであるまなせゆうなをwithに指名。
対するあかねも数多くの飲み友達がおり交友関係も広いはずなのだが、当てにしていた選手がことごとく都合がつかずwith探しが難航。旧知の藤本つかさに一日限定復帰を懇願するも断られてしまうなど八方塞がりであり、withは未定のまま大会当日を迎えた。
トトロはまなせとともに入場してくるも、あかねは結局withを見つけられず1人で登場。
あかねは「ご覧の通り1人です。なので、いいですよ、2vs1で。その代わりルールを決めるのはチャンピオンの私に権利があるんで」と開き直り、この試合のルールを策定。
withは試合中に3回までリングに上がることが出来、1度リングを降りるまでは試合に介入可能。withが3度リングから落ちた後に4度目にリングに上ってしまった瞬間にその選手の負けが決定するというルールに決まる。
あかねがそのまま試合に臨もうとすると、突然負傷欠場中の海乃月雫が現れ「藤田あかねさん!20人弱にお断りされてましたね!1人でおかわいそうなんで、コスチュームも全部準備してきましたよ!」と勝手にwithとして参加。
あかねは今年1月にアイスの会場に現れて「自分が抜けてからのアイスリボンを体感したい」と海乃との対戦を直訴して再参戦が決定したという経緯があったが、その試合の前日に海乃が肩を脱臼して欠場に入ってしまったことから対戦が実現しないままになっていたという経緯がある。
あかねは「怪我人とかマジで足手まといなんでやめてもらっていいですか?本当に何もしないで、お願いだから」と海乃を心底鬱陶しがりながらもwithとしての参加を認める。

あかね&海乃が痴話喧嘩をしている隙にBIG☆DEKAI!!!が急襲。海乃が勝手に飛び出していってダイビング・クロスボディを放つも、2人にキャッチされて場外に放り出されて早速withポイントを1失う。しかし、BIG☆DEKAI!!!がロープ際でダブルの踏みつけ攻撃を放った際には即座にまなせを場外に引きずり出してwithポイントを1つ奪う。
トトロはラリアットやボディプレスといったパワー殺法であかねを圧倒していき、海乃のアシストもことごとく空回り。怪我人でありながら容赦ない攻撃を喰らい続ける海乃であったが、決死の介入で自身のwithポイントを1つ残しつつまなせのwithポイントをすべて削りきることに成功。
トトロはあかねにカミカゼからのフォーリング・トトロを決め、必殺の動くこと雷霆の如し(※片翼の天使と同型)で突き刺す。そのままカバーに入ったところに海乃が飛び込んできてトトロの顔面にスライディング・キック。これで倒れたトトロをあかねが押さえ込んで3カウントを奪った。
4度目の防衛に成功したあかねだったが「防衛したんですけど……もっとちゃんと防衛したかった……」とうなだれる。
海乃は「今日防衛できたのは私のおかげですよね?!」と恩を着せつつ、10月13日の横浜ラジアントホールでの復帰を宣言。1月に叶わなかったあかねとのシングルマッチを宣言した。

バックステージに戻ったあかねは、まなせとFantastICE王座をかけて対戦したいという想いを語り、そして大黒柱としてアイスを支えてきたトトロの成長を喜ぶ。
海乃に関しては「あのときの怪我した場面を見ているので、ホントに治ってるのかどうかが怖いですけど、本人が治ったって言って復帰するのであれば遠慮なく復帰戦で潰させてもらいます」と淡々と語った。