ジュリアが『マネー・イン・ザ・バンク』出場!ナオミが初のブリーフケース獲得

WWEの5大PLEと呼ばれる『マネー・イン・ザ・バンク』PLEがNBAのロサンゼルス・クリッパーズの本拠地であるカリフォルニア州イングルウッドにあるインテュイット・ド-ムで開催された。
今回もAbemaでのPPVで生中継されたが、WWEの勢力分布図を大きく変えるターニングポイントとなる大会だけに、これを機会に世界最高のプロレスに触れてみるのはいかがだろうか。
破格のスピードでメインロースター昇格を果たしたジュリアも参戦する女子マネー・イン・ザ・バンク戦(以降MITB戦)は大会のオープニングマッチとして行われた。今回はつい先日までNXTで活躍していたジュリア、ロクサーヌ・ペレス、ステファニー・ヴァッケルが正式にメインロースターの選手として出場権を獲得したため、まさに今後のWWEの女子王座戦線を占う意味でも重要な一戦となる。
MITB戦はおろか、ラダーマッチも初めての経験となる選手がジュリアたち3人の昇格組に加え、意外にもこれが初のラダーマッチとなるリア・リプリー。5回目のMITB戦となるナオミや4回目のMITB戦となるアレクサ・ブリスと、曲者揃いのメンバーがいかに独創的なラダーの使用法を見せてくれるかにも注目が集まる。
ゴングが鳴ってしばらくは動こうとしなかった6人だが、乱戦が始まるといつものように裏切りと意外な連携が交錯する展開となる。リアとアレクサがナオミ相手に合体攻撃を見せると、ジュリアとロクサーヌも共闘の空気を一瞬出すものの、ラダーを前にするとそれもなくなり、その隙を突いてヴァッケルがスプリングボードのクロスボディをふたりともに食らわせていく。ヴァッケルはそのままラダーを立てようとするが、これはナオミがハイキックでカット。そのまま横に立てたラダーへのXファクターを決めていく。ナオミはリアにもラダーを使った攻撃を繰り出すが、続けて狙ったアレクサへの攻撃は切り返され、ラダー上に寝かせられると後から同じくラダー上に寝かせられたロクサーヌとともにサンセット・フリップを受けてしまう。
アレクサはラダーを立てようとするもジュリアにはコーナーに立てかけられたラダーに顔面を打ち付けられる。その勢いのままジュリアはロクサーヌにニーアタック。そのままラダーを立てようとするも、視界にリアが入るとそのラダーから手を放してリアとのマッチアップを望んでいく。
しかしパワーの差は圧倒的でドロップキックで吹き飛ばされると、リアは場外からラダーを持ち込む途中のロクサーヌをその体ごとリングに引きずり上げ、そのラダーに向けてのレイザーズ・エッジで投げつけようとするもロクサーヌはこれをラナで切り返し、ラダー上のリアに続けて三角飛びのライオン・サルトも決めていく。そしてここでジュリアがリングに戻ってくると、アイコンタクトでふたりがかりでリアにラダーを使った攻撃を何度も繰り返し、リング下に落としてからは場外に設置してあるラダーをダウンしたリアの上に何台も積み重ねていく。

リアを場外に足止めさせるとリングに戻ったジュリアはラダーに昇ろうとするヴァッケルにオクトパス・ホールド。しかしヴァッケルはこれを決められたままラダーを昇っていこうとするが、さすがに3歩目でジュリアもヴァッケルから離れ、高角度のジャーマンで叩きつけていく。
そのままジュリアも昇ろうとするが、後から来たナオミに邪魔されてしまう。しかしそれでもラダーを使ってのスパイダー・ジャーマンでナオミを叩きつけるが、そこにアレクサがドロップキック。アレクサはラダーに昇ってケース奪取を試みる。
それを追いかけるロクサーヌとアレクサがラダー上で殴り合いを始めるが、そのラダーの隣に別のラダーを設置したヴァッケルが横からケースを奪い取ろうとする。
ジュリアも追いかけるがロクサーヌ共々落とされてしまうと三度(みたび)ふたりは共闘を始める。横に立てたラダーにふたりがかりでリフトアップしたアレクサにストマックブロック。ここでリアが埋もれていたラダーの山から立ち上がると、怒りの表情でリング上のジュリアにパンチとキックの雨あられ。ロクサーヌを捕まえるとナオミにレイザーズ・エッジで投げ捨て、立体的に組み上げたラダーに向けてヴァッケルをリップタイドで叩きつけようとする。
しかしこれはヴァッケルがラダー上へのデビルズ・キスで切り返すと、ついにヴァッケルがラダーを昇ってブリーフケースに手をかける。そこにロクサーヌが邪魔に入るとラダー上へのポップロックス、反対側から上がろうとしたナオミも同じ技をアレクサに食らわされる。
ここでリングに戻ったジュリアがラダーを駆け上り、ブリーフケースに手をかけるもロクサーヌも同じく駆け上がりラダー上での乱激戦となる。しかしジュリアはリア、ロクサーヌはアレクサに引きずり降ろされるとそれぞれリップタイド、シスター・アビゲイルDDTを食らってしまう。
リアとアレクサはそれぞれ妖しい笑顔を見せながら静かに立ち上がり、ラダーに昇っていくがここにナオミが登場。ラダーをふたりが昇った状態で倒すと、リアとアレクサはセカンドロープに寝かせたラダーに打ちつけられ、立てるものが誰もいないリングでナオミは5回目のMITB戦で初のブリーフケース獲得を果たした。