通夜・告別式を終えて…新間寿さんと果たせなかった約束

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 4月21日に90歳で肺炎で亡くなった“過激な仕掛け人”新間寿さんの通夜・告別式が、29日・30日に実家である新宿区・感通寺にて営まれた。

 バトル・ニュースと新間さんの関係は2016年から9年ほど。当時新間さんのご親族がバトル・ニュースで働くことになり、その縁でご挨拶に伺うことに。部屋に入ると大変機嫌が悪く、話し始めてすぐに「俺はタイガーマスクを作った。お前は何ができるんだ?」と、20代だった筆者を見て若造は帰れと言わんばかりの対応でしたが、これに「バトル・ニュースは各マスコミがあまり取り上げなかった頃からDDTプロレスを取材し、飯伏幸太の報道をしてきた。今偶然にもタイガーマスクWというアニメが放送されていて…」と筆者が話始めると興味深そうにこれを聞き、笑顔になると「面白いじゃないか!うちの(親族)を頼むな!」と認めていただきました。
 そこから帝国ホテルでの食事にも度々招いていただき、リアルジャパンプロレス(現:ストロングスタイルプロレス)とも懇意となった関係で初代タイガーマスク×神田明神などを仕掛けさせていただき、新間さんがこのコラボをすごく喜んでいたのを覚えています。

 お会いするたびに「今何をやっているんだ?」という話から、サンリオピューロランドでのハローキティとのコラボや、山手線一周プロレス、ハリウッドスターのいるコミコンでプロレスを仕掛けた話をすると、それに対して昭和のプロレスの仕掛け方や当時はどうだったかのフィードバックをいただけ、仕掛け人としてどう振る舞い対応するべきかを教わりました。
 そしてコロナ前に数年ほどパラオのお仕事をさせていただいた繋がりから、「一緒にパラオに行ってプロレスを仕掛けよう!」と約束し、もう間もなく実現するという矢先に新型コロナウイルスにより計画が頓挫。去年お会いした時に「俺も長くないから、早くやろうな」と、改めて計画が始動したばかりでした。
 通夜に参列した際に奥様から「とにかくパラオの話はしてました。行きたい行きたいって」とお伝えいただき、実現に時間がかかっていることを大変悔やまれる思いでいます。
 プロレスを愛し、プロレスに行きた新間寿さん、今はアントニオ猪木さんと先にパラオに行っている事と思います。この約束だけは“新間寿最期の仕掛け”として形にし、何年かかっても実現すると御霊前に誓わせていただきました。

 謹んで御冥福をお祈りいたします。

 バトル・ニュース編集長代行 伊藤翼

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