SOG世界無差別級王者・今成夢人がヤス・ウラノに前代未聞の2試合連続防衛達成!「理不尽なことをキックアウトして、納品し続けたんだよ!」
ガンバレ☆プロレスが1月13日、東京・新木場1stRINGで年始興行『ニューイヤー・ブルース2025』を開催した。昨年12・27新宿FACEで2年ぶりにスピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座を奪還した今成夢人が挑戦者のヤス・ウラノを2試合連続で退けて、一気にV2を果たした。
王座を手にした今成は「土をつけられた人とやっていきたい」として、ウラノを指名し、ウラノが受諾。序盤はプロレスの教科書のようなオーソドックスなレスリングの攻防。ウラノはアキレス腱固めで左足を絞り上げると、エスケープしたものの、今成が大ダメージ。左足を引きずる今成にウラノがプランチャ、シュミット式バックブリーカーで攻め込むも、ダイビング・ボディプレスは剣山で阻止。今成はチョップ連打で逆襲し、クロス・フェースロックで絞め上げる。ウラノは再び左足攻めに転じ、マウントでのパンチを繰り出す。今成もラリアットを叩き込むも、ウラノがフランケンシュタイナー、逆さ押さえ込み、ヘッドロックと攻め立てるも、切り返した今成がクロス・フェースロックで再度絞め上げてギブアップを奪った。
今成は「ウラノさん、今日は俺のラブコールに応えてくれてありがとうございました。俺は17年前、(BOYSで)ここに呼び出されて、アマチュア気分のまま、ここで試合して。ウラノさんに“今日はプロデビュー戦なんだから、控え室の人にあいさつしていきなさい”と。俺はその日から、プロレスラーという気持ちをもってここまでやってきました。ウラノさんのあの一言があったから、こうやってリングに上がれてます。またタイトルかけて、ウラノさんの挑戦待てるように、それまで絶対守るから、またどこかでやりましょう」とマイク。
それに対して、ウラノは「また、そのベルトかけて防衛戦しましょうって言いました? そういうの、日付とかハッキリしてほしいんですよ。いつなんだろう?」と言い出す。すると、観客席からは大「今やれ!」コールが発生。ウラノは「撤収時間とか物販の時間削ればどうにでもなるんですよね? 15分1本勝負ならできますよね?」と発言。この事態に、困惑した三島通義社長が「やりましょう!」と断。これにより、休憩なしで前代未聞の2試合連続タイトル戦に突入。
緊急決定試合は、ロックアップで始まると、今成がパワースラム、串刺しチョップ連打。エルボーのラリー、ラリアット相打ち。ウラノがツームストーン・パイルドライバー。張り合いから、今成がラリアット、タイガードライバー、強烈なヘッドロックで絞め上げる。脱出したウラノだったが、今成がラリアットを叩き込んで3カウントを奪取し、2連続防衛を達成。
今成は「理不尽すぎる。お客さんも選手も。でも俺こうやって理不尽なことをキックアウトして、納品し続けたんだよ。テレビ埼玉で毎週納品したんだよ。一コマ映っちゃいけないものが映っちゃてるから、毎回返品されて、その都度徹夜で納品した。今日はそういう気持ちだよ。ウラノさん、今日はもうやりませんけど、またあなたが挑戦するまで、チャンピオンやってますよ。あと半年後くらい。挑戦してみてください」と魂のマイク。
最後は「理不尽なことを跳ね返していくのがガンバレ☆プロレスのプロレスラーたち。皆さんも理不尽な目に遭っても、その都度立ち上がっていきましょう。理不尽が俺を強くしていくんだ。理不尽万歳!」と締めくくった。
バックステージで今成は「ここ新木場でプロを始めたから、今日ウラノさんの前でベルト巻けて、防衛戦できてよかった。しかも2回防衛したよ。前回獲ったとき、2回で防衛止まったから、これでタイだよ」と安堵した様子。さらに、“返品”について「男色ディーノさんが毎回中指立てるから、地上波で出しちゃいけない。モザイクかけないといけないんです。全部一人で作業してるから。“中指あったので、もう1回納品してください”って。放送当日の朝ですよ。だからそれ以来、中指を立てるプロレスラーはみんな嫌いになったんです。それにぼかしかけて、テレビ埼玉に納品しに行ったんだよ。中指立てて反逆気取るんじゃねぇ!」とDDT映像班当時のことを振り返った。
ウラノは「今まで参戦したことない団体のベルトを巻くイメージができなくて、本当はタイトルマッチやりたくなかったけど…。勝村(周一朗)さんが、俺がベルト獲った先を期待してくれるというのがすごい伝わって。我ながら面倒なスタイルになっちゃったなって。(2連続タイトル戦は?)体力的に無理です。48歳ですから。1試合で終わるつもりで全力尽くしてるのに2試合できるわけない。自業自得。こんな年になっても、やるチャンスがあるなら、やらせてくれるというのはありがたかった」とコメントした。