大仁田厚ががん闘病中の西村修と来年1・26広島で友情タッグ結成!引退するデビル・ザ・マジシャン、葛西純軍と全面対決へ
大仁田厚率いるFMWEが12月8日、“聖地”神奈川・鶴見爆破アリーナ(鶴見青果市場)で年内最終戦「FMW-E ホーム第12戦 TO DO IS TO BE」を開催した。邪道軍が無我軍に爆勝し、2025年1月26日に広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)で実施される「新春広島プロレスフェスティバル」で大仁田と西村修が友情タッグを組むことが電撃決定。同大会で引退するヒールレスラーのデビル・ザ・マジシャン、葛西純らの軍団と全面対決することが決まった。
西村は4月に食道がんステージ4と診断され、治療を続けていたが、8月24日の神奈川・富士通スタジアム川崎で師ドリー・ファンク・ジュニアを守るためリングに立ち、大仁田、雷神矢口組と電流爆破デスマッチで対戦し、西村が矢口に勝利した。その後、大仁田は12・8鶴見での雪辱戦を要望し、西村も受諾。ところが、西村は10月19日に救急搬送され、同28日に脳に転移していた腫瘍除去の手術を受けた。今回はそれからわずか41日後の強行出場となった。
この日、邪道軍は大仁田、矢口、マンモス佐々木のトリオで、西村、竹村克司に加え、助っ人として、“バカサバイバー”青木真也が参戦。青木は前日にONEのタイ大会でグラップリングの試合を終えたばかりで、トンボ帰りで帰国してスクランブル発進した。
試合形式は「“原点回帰”ノーロープ有刺鉄線+ジャイアント電流爆破バット6人タッグデスマッチ」。開始早々、大仁田と西村が激しい場外乱闘。リングに戻ると、西村と竹村が大仁田を有刺鉄線に振り、すかさず青木が電流爆破バットで一撃。佐々木が西村を羽交い絞めにすると、矢口が非情の爆破バットを叩き込む。場外で西村が大仁田にジャイアント電流爆破バットをぶち込む。竹村が大仁田にギター攻撃を狙うも、大仁田は毒霧で阻止。大仁田は竹村をギターでぶっ叩き、DDO。矢口が竹村に電流爆破バット攻撃にいくも、西村が身を挺してかばう。最後は大仁田と矢口がサンドイッチ式で竹村を電流爆破バットで一撃し、大仁田がカバーして3カウントが入った。
試合後、大仁田が「西村さん、いつまでもリングに上がってください。お願いします!」と言えば、西村は「人間にはいつか必ず死が訪れます。最後の最後まで悔いなく生きることが私に課せられた使命です。その日まで目いっぱい戦い抜きます」とマイク。僕は西村さんを憎んだことはありません。ぜひ、大仁田、西村組を実現させたいと思います」とタッグ結成のラブコール。ここで、1・26広島での大仁田軍との激突が決まっていたマジシャンがリングに上がり、「大仁田さん、西村さん、1月26日、パートナーを用意して、広島で待ってます!」と発言。これを大仁田が受け入れたため、4人タッグか多人数タッグかは未定だが、同大会での大仁田と西村のタッグ実現が決定。マジシャンはパートナーに“デスマッチのカリスマ”葛西の起用を明言した。これまで大仁田と葛西の対戦はあるが、電流爆破デスマッチでの激突は初となる。最後に大仁田は「西村さん、がんに負けるな。1、2、3、ファイアー!」で締めくくった。
サイン会終了後、西村とともにコメントした大仁田は「ドリーと西村さんと戦って、僕のほうが生きる力をもらった。最後まであきらめない。どんなことがあってもリングに上がり続けるんだって。勇気をもらってるから。よくプロレスで遺恨とかあるんだけど、そんなんじゃなくて、変な友情が芽生えて。ぜひ西村さんと組んで、1月26日、広島大会行きたいと思います」と話した。西村は「僕は新日本だったんで、なかなか接点はなかったんですけど、プロレス入って30年超えの時に、松江、広島と2大会呼んでもらって。松江の時、うれしい悲しい抜きに、涙が出てきた。そのときはがんじゃなかったんですけど、大仁田さんが訴えようとしてること、求めようとしているファンの方々の気持ちがすごく純粋に見えて。あんな気持ちにさせられたのは初めてでした。それから気付いたら大仁田さんのプロレスにドハマりしてました。ドリーさんが駆けつけてくれて、がんが再発して、大仁田さんのプロレスにどっぷりハマってた。これからもドハマりをして、生きる糧にさせていただきたい」と前を向いた。