人間国宝は大怪獣より強い!高橋奈七永がボジラとの壮絶バチバチ肉弾戦で激勝!
16日、東京都・後楽園ホールにてマリーゴールド『Dream✴STAR GP 2024』が開催された。
『DREAM✴STAR GP 2024』はマリーゴールド初のシングルリーグ戦。DREAMリーグ、STARリーグの2ブロックに分かれ、全16選手が参戦。8月31日に開幕し、9月28日の最終戦まで全9大会に渡って全国を巡りながら激闘を展開していく。
この日の注目カードは、DREAMリーグ公式戦として組まれた高橋奈七永vsボジラの一戦。
ボジラは元ECWのウルフ・ヘルマンの娘であり、スターダムで赤いベルトを巻いたりRIZINに乱入したりと日本でも名を売ったアルファ・フィーメルの秘蔵っ子。181㎝・91kgと女子選手の中では規格外の体格を誇り、“大怪獣”の異名をほしいままに。パワーファイト一辺倒ではなく確かな技術や奥の手のムーンサルト・プレスを持つなど器用な選手でもあり、その圧倒的な実力と風格を備えながらも年齢は今年8月末に21歳になったばかり。
来日してからシングルで敗れたのは青野との純白のベルトをかけての一戦のみであったが、14日の桜井麻衣とのリーグ公式戦では場外でおパラダイスロックをかけられて動けずリングアウト負けという屈辱を味わった。
奈七永は1996年に全日本女子プロレスでデビューし、今年で28周年を迎えた大ベテラン。
“女子プロレス界の人間国宝”と呼ばれる大御所になった今でも若い選手たちに日本の女子プロレスの伝統を試合を通して伝え続けており、“パッション注入マッチ”と呼ばれるこの試合は女子プロ界の新たな伝統となりつつある。
奈七永は引退を見据えた上でマリーゴールド旗揚げに合流し若手へのパッション注入を続けていたが、7月の後楽園ホールで行われたボジラとのパッション注入マッチでまさかの敗北。しかも胴絞スリーパーホールドでレフェリーストップ負けという完敗だ。
怒りに震える大怪獣と、リベンジに燃えるパッションの伝道師がどのような戦いを見せてくれるのかに注目が集まっていた一戦。
序盤からラリアットやチョップでの肉弾戦が展開されていくが、体格に勝るボジラが競り勝って場外戦へと持ち込む。奈七永を観客席へ叩き込むなど大暴れしていくボジラだったが、イスを向かい合って並べて奈七永を座らせビンタ合戦を展開するなど真っ向勝負を求める場面も。
奈七永はボジラの巨体をバックドロップで投げきって冷蔵庫爆弾を投下も、ボジラが剣山で迎撃。ハリケーン・ドライバーからのラリアットを放つが、これをかわした奈七永がパッション・パッケージ(※足掛け式スクールボーイ)で3カウントを奪った。
試合後、ボジラは奈七永の勝利を称えるフリをして油断させ、背後から組み付いて胴絞スリーパーホールド。大慌てで引き剥がしに来たセコンド陣を軽々と蹴散らしてその強さを誇示した。
死闘を終えた奈七永は「ボジラ、ホントに思い切り行かなきゃ倒せねーし!つえーし!とんでもねー奴だよ。あれで2年目なんだから末恐ろしいけども、お前、あたしのライバルになる気概があるんだったらこれからどんどん闘いを通して、プロレスってもんを教えてやるよッ!何回でもやってやる!覚えとけ!」と叫びつつも勝てて心底ホッとした様子。
一方、ボジラは「なんてことだ!ありえない!このボジラが敗れるなど、こんなことがあってはならないんだ。リマッチさせろ。次の機会があればSIZE DOES MATTER!デカさこそが正義だという世界の理が取り戻されるだろう」と鬼の形相でリベンジを誓った。