「5年分のみんなの思いを背負ってジュリアをぶん殴りに行きます」藤本つかさがジュリアとケジメの1分間殴り合いへ!
24日、アイスリボンが後楽園ホール大会『不思議の国のアイス2024』を開催。藤本つかさが休業前ラストマッチを行った。
藤本は2008年にアイスリボンでプロレスデビュー。アイドルプロジェクト出身でありながら芸能人フットサルチームのキーパーを務めているというバックボーンから、見た目の可愛らしさからは想像できない迫力あるスピードと蹴り技で人気選手に。
その後、豊田真奈美から“飛翔天女”の名とジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスホールドを継承し、2018年度女子プロレス大賞を受賞。アイスリボン自体も女子プロレス界で一番長い老舗団体として成長し、選手としてだけではなく取締役選手代表として団体を牽引する役目を担っていた。
しかしその背中にかかる重圧は大きく、「結婚したい」と度々口にしながらも多忙ゆえに結婚できないキャラとして認知されていたが、2022年3月についに一般男性と結婚し休業へ。同年に妊娠を発表し、2023年3月に第一子を出産していた。
だが長年パートナーとして闘ってきた中島安里紗が8月23日に引退することがわかると、この日のアイスリボン後楽園ホール大会までの期間限定で4ヶ月間の限定復帰。ゆるく試合を行うと思いきや毎週試合に出場しスターダムにも乱入。IWGP女子王座にも挑戦したが、その試合中に肘を脱臼し靭帯損傷による欠場に。長期欠場に入るかと思いきや、3週間で復帰して中島安里紗の引退をリング上で見送った。
一安心してこの日のラストマッチに挑むはずだったが、今月20日のマリーゴールド後楽園ホール大会で日本ラストマッチを行ったジュリアが「どうしてもここで1人だけリングで会わなきゃいけない人がいるなと思ってて。私も、その人には言いたいこと沢山あるし、多分その人は私のことぶん殴りたくてたまらないんだろうなって思う。私をこの世界に引きずり込んだ女、アイスリボンの藤本つかさ!貴女と1分でもいい!リング上で、語り合うチャンスをください!」と衝撃の対戦要求。
ジュリアは藤本つかさのスカウトを受け2017年10月にアイスリボンでデビュー。次期エース間違いなしとの期待を集めていたが、2019年10月13日に突然SNS上でアイスリボン退団を発表し、その翌日にスターダムのリングに登場。
アイスリボンは「一方的な強行な行動」と強い言葉を使って非難し、スターダムの木谷高明オーナーも「昭和のやり方」と苦言を呈するなどジュリアの移籍はプロレス界全体を巻き込んだ騒動へと発展。双方の言い分に多くの食い違いがあり真相は闇の中だが、ジュリアは“お騒がせ女”として悪名を馳せる形となってしまった。
しかし、ジュリアは気迫と根性溢れるファイトで醜聞を一蹴。プロレス界を代表する選手の1人へと成長し、北斗晶さんから“デンジャラス・クイーン”と呼ばれるなどレジェンドレスラーからも高く評価される存在になった。
色々あったジュリアとの対戦は実現しないものと思われていたが、休業前ラストマッチを終えた藤本は「何やら私と対戦したいという人が1人いるということですが・・・だったらこのリング来いよとか、24日で私は休業なんだよとずっと言ってたし、じゃあ明日来れないお客様の気持ちはどうなるのかとか、色々、色々思いました。だけど、それを全部ひっくるめてあいつをぶん殴りにいきたい。明日、ジュリアをぶん殴りにいきます!明日この5年分の思いを、みんなの思いを背負ってジュリアをぶん殴りに行きます」と、5年間我慢し続けてくれたアイスリボンファンにリングから報告。
バックステージでは「私は一生もう触れ合わないと思ってたんですけど、向こうはずっと引っかかってたんですかね。一生清算をしないで離れ離れになることも、それが私の清算の仕方かなと思ってたんですけど、そんなに言うなら!あなたのわがまま叶えてあげましょうかって。ほんとにどうなるかわからないし、どんな顔かも忘れましたけど、まあ行って、じっくり目を見たいと思います。1分の中に5年分の恨みとかつらみとか、あの頃の悲しみとか、傷ついたみんなの心とか、そういうのも全部全部私の体で伝えます」と、晴々とした表情ではなく真剣な目でジュリアへの想いを語った。
ジュリアが海外挑戦で日本を離れるため緊急決定した1分間マッチ。ともにラストマッチを終えたエピローグの試合はどのような形になるのか、女子プロレス業界全体を巻き込んだケジメが明日つけられる。