【試合詳細】7・28 超RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 朝倉未来vs平本蓮 マニー・パッキャオvs安保瑠輝也 斎藤裕vs久保優太 扇久保博正vs神龍誠 所英男vsヒロヤ 芦澤竜誠vs皇治

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『Yogibo presents 超RIZIN.3』
日程:2024年7月28日(日)
開始:14:00
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:48,117人(満員御礼)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 66.0kg
●新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
2R 3分11秒 SUB(タップアウト:リアネイキッドチョーク)
○摩嶋一整(毛利道場)

▼BKFCフライ級 ベアナックルルール:2分5R 57.2kg
○タイ・エマリー(TK MMA)
1R 0分37秒 KO
●チャリーサ・シガーラ(ミレニアMMA)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 66.0kg
●鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM/ボンサイ柔術)
1R 3分28秒 KO(スタンドパンチ)
○YA-MAN(TARGET SHIBUYA)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 49.0kg
○RENA(SHOOTBOXING/シーザージム)
2R 4分18秒 TKO(レフェリーストップ:スタンドパンチ)
●ケイト・ロータス(フリー)

▼BKFCフライ級 ベアナックルルール:2分5R 57.2kg
○ジョン・ドッドソン(JACKSON-WINK MMA)
判定 3-0
●征矢貴(パラエストラ松戸)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 61.0kg
○芦澤竜誠(フリー)
判定 3-0
●皇治(TEAM ONE)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 59.0kg
○所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
1R 3分20秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドでの肘攻撃)
●ヒロヤ(トライフォース赤坂)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 57.0kg
○扇久保博正(パラエストラ松戸)
判定 3-0
●神龍誠(神龍ワールドジム)

▼RIZIN MMAルール:5分3R 66.0kg
●斎藤裕(パラエストラ小岩)
2R 4分19秒 KO(スタンドでのキック)
○久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)

▼RIZINスタンディングバウト特別ルール:3分3R 69.0kg
△マニー・パッキャオ(フリー)
判定 0-0
△安保瑠輝也(MFL team CLUB es)

▼RIZIN MMA特別ルール:ラストマン・スタンディング王座戦 5分5R 66.0kg
●朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)
1R 2分18秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
○平本蓮(剛毅會)

平本蓮が朝倉未来に衝撃の1R TKO勝利!パッキャオが安保のボクシングを高評価!久保が斎藤に完勝!芦澤が皇治に連勝!所が勝利し引退回避!桜庭和志の息子が大晦日にRIZINデビュー?!

第1試合


 摩嶋が細かく動きながら距離を詰めていき、ジャブを放つが新居は下がって距離をとる。摩嶋はタックルも新居はコーナーを背に耐え、切り返そうとした新居が膝蹴りも、すぐに摩嶋がバックを取ると振り回してグラウンドに。そのまま胴締めからコツコツ殴り、回転して逃れようとした新居にマウントからの肩固めを狙う。摩嶋はコツコツと殴りながらコーナーに押し込み、肘を落とすと逃れようとした新居のボディをコツコツ殴り、肘を落とすと新居は回転して下からクリンチ。摩嶋はコーナーに押し込みパウンドを落とし、スリーパーを狙うが新居は必死に組み付く。そのまま1R終了。

 新居にロープを使用したとして口頭注意があり2R開始。
 摩嶋が前に出るが新居が下がり、新居のアッパーを見切った摩嶋がタックルも新居が潰しながら下がるが、摩嶋は再度タックルで組み付きコーナーに押し込む。そのまま回転するが一度離れ、摩嶋は左ストレートを浅く当てて前蹴りからタックルで組み付き後ろに倒れるように倒してバックをとると胴締めスリーパー。これで新居がタップアウト。

摩嶋「こんにちは。山口県から来ました摩嶋です。こんな4万人もいる大舞台に立てたのも、山口県の仲間のおかげです。家族のおかげです。スポンサーの皆さんのおかげで立ててるんで僕一人では到底来れなかった場所に来れたこと感謝してます。ありがとうございます。まだ、明日帰ったら仕事なんで、現場なんで、今日この辺で。また勝ちます。また応援よろしくお願いします」

<試合後コメント>

摩嶋一整
――試合後の率直な感想は
「山口から来て、会社だったりスポンサーだったり、仲間の期待とか、家族にいっぱい迷惑かけて、色んなものを背負ってきたので、大舞台で勝ててホッとしてます」

――対戦相手の印象は変わったか
「組んだ感じ体幹強かったなって感じですけど、得意のアームロックとかパンチは警戒してたんですけど、かいくぐって自分の試合ができたかなと思います」

――マイクを途中で切り上げたように見えた。もっと言いたかったことがあったか
「いや、特にないですね(笑)」

――4万人の会場で試合をした感想は
「人多いなあって感じですけど、多すぎて違いがわからないですね(笑)」

――今後の展望は
「まだ負け越してるんで、次戦も勝って勝ち越していきたいと思います」

――奥様は見に来ていたか
「意外と余裕でした(笑)ちゃんと見てくれたと思います。さっき電話して、招待席のチケットを貰って1人で見てるんで、さみしいのか、暇そうな電話してきました(笑)『おめでとう』って。まだ会ってはいないですね」

――フェザー級の日本人上位対決。次に闘ってみたい相手は
「終わったばっかなんで具体的には無いですけど、外国人選手に強い選手いっぱいいるんで、そこに向けて鍛え直したいなと。誰が来ても大丈夫なように調整していきたいと思います。フィジカルが強い相手にも一本勝ち出来るような。それが僕の持ち味なんで」

――ノジモフ、ダウトベック、シェイドラフ 誰が一番強いと思うか
「名前と顔が一致しないですけど、組んでみたいなと思います」


新居すぐる
――試合後の率直な感想は
「今回今までで一番調子良かったんですけど、それでも何も出来ずに負けてしまったんで悔しいというより、何も出来なかったなという感じです」

――対戦相手の印象は変わったか
「思ってた以上に自分が行けるなと思ってしまったから後手後手に回ってしまいましたね。思った以上に来てたらもっと仕掛けられたと思うんですけど、思ってた以上じゃなかったから自分が余裕を持って後手後手になってしまいました」

――4万人の観衆の声は届いていたか
「届いていたのに恥ずかしいですね。何も出来なかったんで」

――今後の展望は
「この負けが良かったと思えるように頑張るしか無いと思ってます」

第2試合


 エマリーが前に出てラッシュを仕掛け、ボディと顔面に散らすがシガーラは倒れず。
 エマリーはジャブを交わしてワンツーからラッシュ。シガーラもアッパーで距離を取ろうとするが、エマリーの右フックが鼻に直撃し、シガーラの膝が崩れる。シガーラの鼻が折れているのを確認したレフェリーが試合を止めた。

エマリー「アリガトウゴザイマス!ワタシハタイデス!ドウゾヨロシク!ベアナックルガスキデス、ニホンガスキデス、アリガトウゴザイマス。ここに来れること光栄に思っています。BKFCの魅力をたっぷりと見せることができましたでしょうか?これは一つの芸術であって新しいスポーツ、新しい生き物です。新人類が誕生しました。よろしくお願いします」

<試合後コメント>

タイ・エマリー
――試合後の率直な感想は
「人生でずっと努力してきたことが一瞬にして花が咲いたという素晴らしい気持ちでいます。自分らしい姿を見せられたと思うし、自分の人生を自分で決める、船の船長のような気持ちで生きていきたいと思います」

――相手の鼻が曲がってしまっていた。手の感触はどうだったか
「非常に気持ちがいい感触だった。彼女はベア・ナックルのオリジナルの選手の1人だと思うが、これまでも5R行ったこともあった。倒れても必ず立ち上がってくる相手だと思う。足首が折れて試合が続行出来なくなっても立ち上がった姿を見てきたので、その相手からKO勝利が出来て良かったと思う」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「素晴らしいエネルギーを持って見てくれていたと思う。リングから観客席を見ると人の海、大海原だと思ったし、日本の皆さんの格闘技に対する知識も感じることが出来た。他の国で試合する中で倒れると、とにかく『立ち上がれ!』と声が上がることがあるが、日本の皆さんは本当に格闘技の知識を持って見てくれていると感じる」

――今後の展望は
「1週間はゆっくりして楽しみたい。そこから練習を再開して次の相手を誰にするかも考えていきたい。今回3R闘ってこの競技の楽しさを伝えたいとも思ったが、短いKO決着でも楽しさが伝わっていたなら幸いです。素晴らしい大会をRIZINでやっていただいているので、また呼んでもらえると嬉しいし、ボクシングでもベア・ナックルでも対戦相手を誰にするかを考えていきたいです」

――今日でたくさん新しいファンが増えたと思う。日本のファンへメッセージを
「とにかく皆さんも自信を持って、自分らしい表現・方法を見つけて自分をアピールしていってください!アリガトウゴザイマシタ!」

――衝撃的なKOだった。日本で初めての女子ベア・ナックルの試合ということで、今後日本でも広がっていくと思うか
「今回が初めての試合で、まだまだしばらくエキシビション的な要素も含まれた試合が組まれていくのだと思う。日本の女性は美しい人ばかり。ベア・ナックルという競技は非常に野蛮な要素があるのでまったく正反対だと思うけど、今日の試合で興味を持ってもらえたら嬉しいです。けど、しばらくは海外の選手が日本でやっていくのかなと感じています」

――BKFCのオーナーの1人であるコナー・マクレガーがこの試合を見ていたか
「生で見ていたかは分からないけど、今までの試合でも彼は必ずXやインスタで発信してきたし、生で見ていなくとも目にすることにはなると思う。私としても今回のベア・ナックルとRIZINの交流を彼が発信しないとは考えられない。このあと見てくれると信じてる。今回、ライアン・ガルシア、マニー・パッキャオと交流も出来たし、インスタやXでもフォローしてくれるといったこともあった。パッキャオからは練習にも招待いただいた。今後ももっともっとこの競技を発展させていきたいと思います」

――ベア・ナックルを広める使命を感じていると思うが、日本の男性選手 篠塚辰樹 についてどう思うか
「ぜひとも1度コンタクトを取ってみたいと思います。この競技は、キックボクシング、ムエタイといった様々な要素を取り込むことが出来る。彼もミッションを持って広めていくという思いがあるなら彼と会って、彼にも色々アドバイスできればと思うし、同じミッションを持って進んでいけたらと思います」

チャリーサ・シガーラ
――試合後の率直な感想は
「気分は良いです。負けるのは悔しいけど、そういう日もあるので。新たな日に向けて進んでいく試合です」

――鼻の状態は
「骨折していますが、以前にも骨折したことはあるし、1ヶ月もあれば治るので問題はないです」

――対戦相手の印象は変わったか
「特に変わりはないです。アグレッシブな試合になると思っていたし。願わくばもっと長く闘いたかったけど、一発もらってかなりクラっと来たのは確かだし、立ち上がることが出来なかったのも確かです」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「素晴らしい光景でした。私としては一旦リングに入ると周りをシャットアウトしてしまうので、リングに入ってからはわからないけど、オープニングセレモニーや入場時の花道でそのすばらしさを感じていました」

――今後の展望は
「とにかくまた練習をしてリングに戻りたいと思います」

第3試合


 バーレスク東京のダンサーに誘われてYA-MANが入場。惚れ込んでいるキャバ嬢のにじほさんはついに会場に来場。
 戦前の会見で鈴木は「その子はやめといたほうがいいんじゃないかなというのは思っちゃったんで今・・・なんとも言えないですけど、まあ自分が幸せならいいんですけどね。なんとも言えない気分にはなりました」と引いてはいたが、鈴木はアイドルユニット『BABY-CRAYON〜1361〜』の生歌で入場する。

 試合が始まると鈴木がローで牽制し、YA-MANも左ジャブで牽制。鈴木の左ハイが炸裂するも、YA-MANはガードしてワンツー。お互いローで牽制してから鈴木がタックルで倒すも、YA-MANはロープを背に耐えるが鈴木はコツコツと殴り続ける。YA-MANが立ち上がると膝を打ちこんでいくが、鈴木は足をかけるもYA-MANは倒れずにコーナーへ。切り返したYA-MANがボディに膝を連打し、鈴木は離れながらミドルキック。YA-MANはアッパーを混ぜて殴り合いを見せようとするが、鈴木はタックルで倒すがすぐにYA-MANは立ち上がる。
 コーナーでお互い切りかえしあい、YA-MANが右肘から左右のフックを顔面とボディに散らすが、鈴木がミドルからストレートを打ち込むがYA-MANはカウンターのボディへのストレート。ロープを背にした鈴木にYA-MANがストレートを振り回してくが、鈴木は距離をとってローで牽制。
 YA-MANがボディとフックを散らし、鈴木のハイキックを避けてボディにストレート。さらに左右のフックを顔面に叩き込み、鈴木は前のめりに倒れてKOとなった。

 にじほさんが客席で飛び上がらんばかりに喜んでおり、マイクを持ったYA-MANは「どうも、TARGET SHIBUYAのYA-MANです。ほんと、MMAめちゃめちゃ難しくて、始めた頃ほんとアマチュアの高校生とかに極められまくって、でも、1から初めて、アマチュアの高校生から始めて、ここで、この超満員の舞台で、俺みたいな凡人がここに立てるんで、誰でもここ立てます!だから最後まで、諦めないで、皆さん頑張ってください。僕も諦めないで、最後まで通います。ありがとうございました!皆さん最高のエンターテイメント、平本蓮vs朝倉未来の最高のエンターチエメントをお楽しみください。ありがとうございました!」とアピールした。

<試合後コメント>

YA-MAN
――試合後の率直な感想は
「楽しかったっすね。ちゃんとMMAの成長を見せられたと思うんで。今までって、憎しみで闘ってたんです。『相手を絶対に殺ってやる!』っていう感じで闘ったんですけど、今回は愛の力で勝ちましたね」

――にじほさんが映像で抜かれた際には大歓声が上がっていた
「そのときは相手しか見てなかったっすけど、脳裏にはありましたね。『来てくれてる!』って(笑)」

――対戦相手の印象は変わったか
「まったく試合前のイメージ通りでした。展開も予想通りで。絶対に組んでくると思ってたんで、練習通り。打撃も降ってくると思ったんで、内側から通そうって。練習通りだったんで、『練習でやったなあ』って、ホント冷静でしたね。愛の力で勝ちました」

――今後の展望は
「やっぱ、RIZINのトップ戦線に入り込みたいんで、次はグラップラーとやりたいですね。今日勝った摩嶋選手とか、そこのトップ戦線と闘えるようにブラッシュアップしていきたいですね」

――タックルのディフェンスがしっかりしていた
「やって来ることは分かってたんで、毎週1ヶ月半くらい長南さんとパーソナルやってて、『これくるから。これくるから。これしか来ないから』って。想定してて、全く入られても焦らず対処できました。今回引き出しは全部出したっすね。最後効かせた後殴ってバックチョーク行こうと思ったんですけど、その前に止まったんで。そこの力も見せたかったですね」

――にじほさんの来場はいつ知ったか
「(映像で)抜かれた瞬間に。『来てる!』って思いましたね。そこまで知らなかったです。連絡返ってこないんで(笑)ホントですよ、ホントに返ってこないですからね?(笑)さっきカッコつけましたけど、来てるって分かった瞬間に気合い入りました」

――試合後ににじほさんから連絡はあったか
「まだケータイ連絡いっぱいきてて、見てはいるっすけど、全部は見れてないんで。でもTwitterのトレンド見たら日本のトレンドに『超RIZIN』の下に『にじほさん』ってあって。『いや、YA-MANじゃないんかい!』って(笑)」

――MMAと立ち技は並行していきたいか
「もちろん立ち技も並行していきたいと思います。RISEにもやり返さないといけない相手がいるんで。両方トップを目指していきますけど、基本練習はMMAで」

――ライアン・ガルシア選手のRIZIN参戦が噂されている。ボクシングマッチで迎え撃ちたいか
「皇治さんがやってくれるんじゃないですか?」

――興味はない?
「だったらMMAの試合をしたいです。経験をしたいです」

――顔のダメージがない
「今回はキレイに終わりましたね」

――ヒザの具合は
「ずっと不安はあったっすけど、スパーリングも問題なく出来てたんで、ヒザがダメになる不安は無かったですね。試合で動かなくなるって不安はなかったです」

――フルラウンドやる想定はあった?
「フルラウンドやろうと思ってました。KOは出来ると思ってなかったんで。スタミナ勝負、消耗戦になると思ってたんで、フルラウンド闘う気持ちでいましたね。スタミナで負けないって自信があったんで」

――にじほさんが来る・来ないでモチベーションは変わったか
「変わりますよ、それは。負けられないです。明日が楽しみですね。今日は日曜日でお店休みなんで」

――MMAファイターとして伸ばしていきたいところは
「伸ばしていくところはグラップリングしかないんで。ストライキングだったら誰にも負けると思ってないんで。グラップリングやるだけですね。グラップリングが怖くなくなったらもっと恐れずに前でられると思うんで。グラップラーとやったときにビビらず行けるように伸ばしていくしか無いですね」

――にじほさんが今回大注目を浴びたことで、今後競争率が上がってしまうのでは?
「たしかに……。ちょっと、考えてなかったですね。たしかに。そうですよね……」

――対策を取っていくか
「そうっすね。対策を練ってお店に行こうと思います」

――ケージで闘いたいか
「ケージでもやってみたいですね。両方ちゃんと経験したいですね」

――オーバーフックが上手く使えていた。練習の成果が出たか
「アレも長南さんとパーソナルで。あの体勢に絶対なるから、こうなったらオーバーして、脇入れようっていうのを。1個1個パーソナルでやってた感じですね」

――首相撲の展開もあった
「そこもずっと練習してて。首相撲っていうか4つの展開になるんで、離れて打撃行こうって作戦でしたね」

――フィニッシュの左フックは狙っていたか
「そうっすね。一番は右のフックを当てることだったんです。鈴木選手は左フックを絶対返してくるんで、自分が1個アクション入れて、左フックの内側から右フックを入れて、当たったらバックしながら左フックを入れる。自分の頭を動かしながら左フックを入れるって作戦で考えてました。相手の右フックに自分の右フックを入れて、バックステップしながらテンプルに左フックを入れましたね」

――平本蓮選手へのリベンジについて
「近づいたんじゃないですか。1歩ずつ着実に階段を上がっていきたいと思ってます」

――平本選手に負けてから 今日の勝ちで吹っ切れることが出来たか
「平本に負けて、3日くらい落ち込んでましたけど、3日後にはやり返そうって気持ちになってたんで。気持ちを入れ替えて、平本に負ける前まで週4~5でキャバクラに行ってたんで、そこから気持ちを入れ替えて。それまでも朝夜は練習してましたけど、朝夜練習したら朝練習して、みたいのを半年くらいやってて、オーバーワークしすぎて怪我しちゃったんですけど、平本戦から気持ちを入れ替えて今回の勝ちにつながったと思いますね」

――憎しみで闘うのと愛の力
「愛の力っすね、やっぱり。憎しみを力に変えるってすごい自分の中に悪い気が入っちゃうと思うんですよ。だから反動があるっていうか。今回は本当に気持ちに余裕があったっすね。殺してやろうとかじゃなくて、上手くやろうというか。上手くやろうとは思ってないですけど、邪念なく試合ができたんで。本当に今回は良い力で闘えましたね」

鈴木博昭
――試合後の率直な感想は
「いやあ、ぶっ飛ばされちゃったみたいです。『終わったんかい?』って感じだったんで」

――対戦相手の印象は変わったか
「まんまと言えばまんまです」

――KO負けは何年ぶり?
「7年ぶりですかね。同じような感じだったんで、ある意味。変に、ちょっと無策じゃないけど殴り合っちゃったっていう。しょうがないですね」

――打ち合う作戦ではなかったけど、相手に乗せられてしまった?
「そうですね。その予定はなかったんですけど、ちゃんともちろん打撃を使う、組みを使う、気は使う。MMAはやろうとしてたんですけど、YA-MANくんは殴り合いの展開が得意なのは知ってたんで、むしろ勝ち筋はそこだろう、勝つならそこしか無いだろうと思ってたんで。それを自分もそれやって来たんで『やられねえぞ』って気持ちはどこかあったんですけど、でも付き合う気はないぞっていう、両方の気持ちがあったんですけど、組み際かなんかで打撃当てたときに一瞬だけ目が飛んだとこあったんで。それもあって、効いたかなと思って、じゃあそのままぶん殴ったるかと思ってやっちゃったところがあったんだろうなって、振り返ってます」

――今後の展望は
「いやあ、ガッツリ総崩れしちゃったっていうのが本音なんで。ここ喰って、ちょっと後戻り、みたいな感覚だったんですけど『まさかここでコケんのかい!』って自分にツッコんでるところです」

――イメージは「まんま」とのことだったが、タックルディフェンスのうまさも想定内だった?
「立ち上がる練習はしてるだろうとか、あの展開は想像してたんで。多分倒せるだろう、でも立ち上がる、みたいなのを繰り返すだろうなというのはありました。もちろん引き出しは色々あるんですけど、ああなっちゃったかなと」

――「もう終わったんかい」と言っていた。記憶がない?
「そうっすね。あの展開は一番やっちゃいけない展開でしたね。いい感じで食らったんだろうなと」

――脳のダメージはあるか
「久しぶりにポワンとした感じはあります。頭痛くはないんですけど」

――セコンドのクレベル選手、サトシ選手とは試合後に話をしたか
「もっと色々やらないといけないことはお話しました」

――まだ伸びしろはあると思うか
「僕がボンサイ柔術通い始めて3年目くらいなんですけど、まだ僕は青帯なんで」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「めちゃくちゃ良いし、コール受けて入った時に歓声もあって、『めちゃくちゃアガるじゃん!ちょっとやってやんぞオイ!』って気持ちはありましたね。ある意味、ノっちゃった要因の1つなんじゃないかと思います。それに後悔はないですけどね」

第4試合


 ケイトが前蹴りもRENAはジャブ。RENAの右ストレートが浅く顔面を捕らえ、ローを打ち込むがケイトがワンツー。下がったRENAがケイトの蹴り足もキャッチし、ケイトのフックも見切っていく。RENAが前蹴りでロープを背にさせると、ワンツーストレートから組み付いてコーナーに押し込む。ケイトは必死に逃れると、RENAの左右のフックをなんとか避けてボディにパンチを散らす。だがRENAはローで動きを止め、ケイトは前蹴りで距離をとると左フックを振り回していくがRENAは余裕の表情で下がって避ける。
 RENAはワンツーもケイトは下がり、右ミドルからワンツー。RENAはゆっくりと距離を詰め、ケイトが左ハイからフックを打ち込むがRENAはガードしてワンツーストレート。ケイトのボディにRENAがパンチをあわせていき、RENAのミドルを下がって避けたケイトが前蹴りで攻めさせずに牽制。RENAはローとジャブで牽制し、ワンツーで前に出るがケイトはガード。
 ケイトの前蹴りにRENAが左フックを合わせていくが、ケイトも左右のフックでラッシュを仕掛けるもRENAは的確にガードしてローで牽制。
 RENAが前に出て肘も、ケイトは下がってからロー。ケイトが左ハイもここで1R終了。

 2R、RENAがハイで牽制すると、ケイトが前に出るがジャブの打ち合いからRENAが組み付くがケイトはすぐに逃れる。
 RENAがスーパーマンパンチ気味に前に出ようとするが、ケイトが下がってお互いジャブで牽制。RENAが前に出て組みつくが、ケイトが回転して離れ際にジャブ。
 お互いパンチが空を入り、ケイトがミドルもRENAは引き込み気味にボディに膝。さらにミドルからワンツーも、ケイトはクリンチからコーナーに押し込み、離れ際にワンツーボディ。RENAは前に出て組み付いてアッパーも、これが空を切ると左右のジャブが顔面をとらえて前に出て組み付く。ロープに押し込むとボディに膝。そのままコーナーに押し込むが、ケイトが切り返すと下がる。
 RENAがミドルもケイトのワンツーが顔面を捕らえ、RENAは前に出てフロントチョークからボディに膝。さらに顔面に膝からチョークを離してジャブを連打し、組み付いて飛び膝からコーナーに押し込んでラッシュを仕掛ける。
 ケイトはクリンチして耐えると、離れ際にボディにジャブからパンチを振り回していき、かいくぐったRENAにハイキック。
 RENAはローからハイを打ち込み、ワンツーもケイトは下がって頭を下げて前に出ようとするが、RENAがクリンチしてコーナーに押し込みボディにパンチをラッシュ。フラつくケイトはパンチと肘を出していくが、RENAは容赦なくラッシュ。フラフラのケイトの顔面をRENAがボコボコに殴っていき、何もできなくなったケイトを見てレフェリーが試合を止めた。

RENA「皆さんこんにちは、シュートボクシング、RIZINのRENAです。まずはほんとに、ケイト選手ありがとうございました。下からの追い上げが、ほぼ始めてだったのですごく怖かったです。でも殴り合いができてすごい気持ちよかったです。またRIZINにも上がってきてください。よろしくお願いします。それで、まだまだですけど、勝ってから言えって言われたんで、一応勝ったんで、榊原さん、いつでもいいんで、私にも、チャンスください。よろしくお願いします。ありがとうございます。この大観衆の中で、大満員の中で、やらせてください、1,2,3,シュートを是非皆さんご唱和ください。いきまーす、1,2,3,シュート!ありがとうございます!めっちゃ気持ちいい!」

<試合後コメント>

RENA
――試合後の率直な感想は
「今回ちょっと不安がいっぱいで。負けたら全て失うんじゃないか、負けたら引退だなって思ってたんで。MMAでは下からの突き上げの選手と試合することが初めてだったので、1ついい経験になったと思います」

――対戦相手の印象は変わったか
「本当にかわいらしくて、すごいキュートな方だなと思ってましたけど、試合では豹変してガッツがあって打ち返しも来て。すごい気持ちが強い、いいものを持った選手だと感じました」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「RIZINはじまってからずっと参戦させていただいてて、今回フルバージョンということで、どうなのかなと思ったら全然景色が違って。いつものさいたまも好きですけど、今回はより違うさいたまスーパーアリーナを感じられたなと。すごく気持ちよかったです」

――今後の展望は
「しっかり出された課題をクリアできたかなと。目は腫れてしまいましたけど。あとRIZINさんの判断で私にもいつかチャンスが巡ってくることを祈ってます」

――年末のタイトルマッチを狙うか
「私の判断では出来ないことですし、今後の流れもよくわからないので。私はチャンスがもらえるのを信じて、色々対策練習を始めていきたいなと思ってます」

――今の自分ならベルトを獲れると思うか
「いや、まだまだだと思います。まだまだだだからこそ、限られた時間の中で色んなことを試してもっともっと強くなろうと思います」

――目の腫れはバッティングで?
「あんまり覚えてないですけど、多分バッティングです。フックは効きましたけど、他にはあんまりもらってないんでバッティングだと思います。すごいガツガツ来てくれたのでガツガツ返したかったというか、その気持ちに応えたかったというか」

――試したいものが色々あると言っていたが、出すことが出来たか
「殴り合いが楽しすぎて忘れちゃいましたけど、右の足の指が折れちゃってて、今回もブロック注射しながらやったんですけど、そのへんでも出来ない部分もあったりで。まあ怪我との付き合いは慣れっこなんでアレですけど、もっと寝技の部分でやりたいこともあったんですけど、今回はコレだなって、気持ちが向いちゃった感じです」

――ケイト選手はジョシカクを引っ張る存在になれると思うか
「あると思います。すごくルックスも良くてすごくガッツもあって技術もあって。これからの本人の気持ちもあると思いますけど、私としても彼女には頑張ってほしいし、リング上でも『またRIZIN出てね、待ってるよ。またやろうね』って話もできたので。彼女には期待しか無いです」

――試合前に伊澤星花選手が「勝ってから対戦を申し込んで欲しい」と言っていた 
「リング上でも言いましたけど、勝ってから言えって言われたんで。一応勝ったんで、チャンスくださいって感じですね」

――言われたときにカチンと来た?
「別に何も思ってないんで。私は名前出してないんで。私は何も思ってないんで。目指すところがチャンピオンなんで。強いのは強いので。絶対王者だと思うんで。そこを倒したいっていうのがファイターだと思うんで」


ケイト・ロータス
――試合後の率直な感想は
「……悔しいです」(※涙を流して声を詰まらせながら)

――対戦相手の印象は変わったか
「イメージで違うところで言えば、首相撲が思いの外に強かったなっていうところで。逆に1Rで自分の距離で打撃とかも当てられたので、そこで過信じゃないですけど、『打撃で行けるやん!』って思ってしまったので、イメージが違ったと言うよりはシンプルに首相撲が強かったと思います」

――今後の展望は
「やっていくしか無いので。歴としてはまだ浅いので、今回先のことも会長と横田さんとセコンドと反省会したので、練習で作り直して、またRIZINに出られるように作って練習していくだけです」

――レフェリーストップでの結末だったが、タイミングに不満はあるか
「止められると思わなくて。ただ自分のセコンドに聞いたときに、自分のかがんでるイメージがまっすぐじゃなくて斜めで下向いていたので印象が悪くて止められたってことなんで、納得はしています。すごい打撃が顔面に来て揺れているとかではなかったので、もうちょっとやりたかったです」

――試合後にも今も涙を流している。それはやりたいことがやれなかった悔しさか、やりきって負けた悔しさか
「……色んな、思いが。もちろんまだやりたかった作戦があったので、出来ない、不甲斐ない悔しさもありましたし、負けると悔しいので涙が出てしまった感じです」

――ファンへメッセージを
「応援していただいている皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいで。ただ絶対自分は折れないんで。折れないので、もしよかったらまた応援していただけると嬉しいです」

第5試合


 ドッドソンが左フックからジャブを打ち込むが征矢も近距離でジャブを打ち込み距離をとる。
 征矢が前に出ようとするがドッドソンがワンツー。お互いパンチが空を切り、ドッドソンが乱射するが征矢が下がりながら右のフック。
 征矢が飛び込むがパンチを放てず、ドッドソンがフックからアッパーもこれは当たらず、征矢がボディにストレートもドッドソンがワンツーを放ち征矢は下がる。
 征矢の右ストレートが顔面を捕らえるがドッドソンはかまわず試合を続けるが1R終了。

 2R、征矢がドッドソンのラッシュを避けてジャブで牽制。
 ドッドソンの右ストレートが叩き込まれ、征矢がフラッシュダウン。
 再開し、征矢が前に出るがバッティング気味にドッドソンが膝をつくがすぐに再開。
 征矢の左フックにドッドソンがカウンターをあわせ、左右のフックでラッシュも征矢が少しふらつきながら追撃をとらえていく。
 ドッドソンが前に出るが征矢の右フックがあたり、ロープを背にしたドッドソンに追撃しようとするがドッドソンも下がって距離をとる。
 征矢が左右のフックもドッドソンがストレートで牽制したところで2R終了。

 3R、征矢が前に出てフックも、ドッドソンが避けて前に出るがこれが急所にあたりタイムストップ。
 再開し、お互いストレートを浅く当て、ドッドソンが前に出るも征矢のワンツーが浅く顔面を捕らえる。ドッドソンがコーナーを背にしながらストレートを放つと征矢が下がり、ドッドソンが飛び込むともつれるがこれはレフェリーがブレイク。
 征矢は突っ込むが、ドッドソンがタイガーステップ気味にリングを周り、左ストレートを顔面に浅く当てると飛び込んでストレート。避けた征矢に組み付いてコーナーに押し込むもブレイク。
 征矢が飛び込んでワンツーもここで時間切れ。

 4R、征矢がボディにストレートからパンチを振り回すが、ドッドソンが細かくストレートを打ち込み征矢がダウン。
 ドッドソンのワンツーも、征矢が前に出ようとすると右フックで征矢がダウン。
 再開し、ドッドソンがジャブで牽制から左フック。征矢はパンチを振り回すが、下がって避けたドッドソンが征矢のボディブローを受けながら左フックを当てていく。
 お互いストレートが空を切り4R終了。

 5R、ドッドソンがジャブで距離を見てリングを周り、征矢が飛び込もうとするもドッドソンが距離を詰める。征矢が離れ際にジャブを当てるが、ドッドソンは前に出て打ち合うがなかなか当たらない。ドッドソンのワンツーが顔面を捕らえるが征矢は倒れずに手を出し、征矢が前に出ようとするがドッドソンの右が動きを止める。征矢がクリンチもブレイク。
 ドッドソンは征矢のパンチを避けながらリングを周り、左ストレートが顔面を捕らえるが征矢はノーガードで距離を詰めてパンチを振り回す。
 だが征矢は攻めきれずに試合終了。

 判定3-0でドッドソンの勝利に。

ドッドソン「自分はチャンピオンとしてRIZINのタフな選手を相手にパフォーマンスを見せられたと思う。また戻ってこれること待ち望んでいます。その時はRIZINでMMAでタイトルマッチをやりたいと思う。もしそれが叶わないのであれば、日本人選手でBKFC出てる選手がいると思いますけどそいつとやってもいいです。ありがとうございました、また会いましょう」

<試合後コメント>

ジョン・ドッドソン
――試合後の率直な感想は
「喧嘩が終わった後みたいです(笑)」

――それはどういう気持ち?
「素晴らしい気持ちです。体も拳も傷ついたが、また早く闘いたいと思っている」

――対戦相手の印象は変わったか
「本当にパンチもハートも強い。僕も結構いいパンチを入れたけど倒れなかった。素晴らしい選手だと思う」

――RIZINファンは今まではMMAファイターとしてのジョン・ドッドソンを見てきた。今回はベア・ナックルのジョン・ドッドソンを見せられたと思うか
「本当にファンの皆様にはこのベア・ナックルの厳しさや野蛮な面も見せられたと思う。2分間という短い時間の中でも見せられたと思う」

――今後の展望は
「何でも構わない。闘うことが好きなので、形は何でもいい。なんだったら、くすぐり合いでもいいよ(笑)」

――ベア・ナックルでの可能性を見せられたと思う。日本でも今後ベア・ナックルは広まっていくと思うか
「そう思うよ。日本のアニメでも殴り合いはいっぱいある。みんなも好きだろう?ベア・ナックルが広まっていくことも楽しみにしたい。ファイターとしての魂を一番見せられる試合形式だと僕は思ってる」

――次のMMAでの試合はいつ頃になるか
「今日、今すぐにでもいい」

――ベア・ナックルでもMMAでも次に闘いたい相手はいるか
「誰でも構わない。自分の卑劣な闘いを見せていきたい」

――リングチェックの際にMMAの練習をしていたと聞いたが、それはなぜか
「当然RIZINのリングなのでMMAを。そういった意味では遊んでいた面もある。マサノリ(金原正徳)とも旧知の仲なのでね」

――ベア・ナックルではフライ級のチャンピオンだが、MMAではフライ級からバンタム級に階級を移っている。ベア・ナックルでも階級の変化はあるか
「いいギャラを払ってくれるならどの階級でやったっていい」

――今日のUFCでムハンマド・モカエフがマネル・ケイプに勝った。UFCでは彼のようなタイプが好まれないということで離れる可能性があるが、彼と闘いたい気持ちはあるか
「彼はアマチュア時代に30勝0敗みたいな記録を持っているので知っている。機会があるなら闘いたいと思う」

征矢貴
――試合後の率直な感想は
「正直、なるべく怪我はしたくなかったですけど、だいぶ怪我しましたね。でも感想は、ドッドソンがタフだったなと。僕のパンチは入っていたんですけど、効かせるシーンはあったと思うんですけど、倒れなくて。リアルタートルズと言うか、亀のようなディフェンス能力がありました」

――初のベア・ナックル戦の感想は
「イメージ通りですかね。タフな世界だなと。かなり。喧嘩じゃないんで、喧嘩みたいと思われるかも知れないんですけど、確かな技術がないと勝てない競技だなと思いました」

――グローブの有無で感じた違い、どういうところに技術性を感じるか
「グローブがないとその分スピードは上がるし被弾したときのダメージも大きいので。技術はディフェンス面ですかね、大事なのは。当てる技術もそうなんですけど、素手とグローブの違いがあるんで、しっかりパンチを見て受けるところを意識しないとなっていうのと、多分右の拳が試合中に折れてしまったんですけど、そこも当てるタイミング、場所、そして力の抜き方。これは考えていかないとなと思いました」

――今後の展望は
「負けたままでは終われないので。ベア・ナックルももちろんオファーが来たらやりますし、僕はMMAファイターなんで、MMAもオファーが来たらやりますね。闘うことは絶対辞めないので。少し休んでまた頑張りたいと思います」

――いきなりベア・ナックルでトップ選手のドッドソン選手と闘えたことについて
「試合後にドッドソンと話したんですけど、感謝を伝えましたね。チャンピオンといきなり出来るっていうのは普通では無いので。こういう舞台で戦ってくれてありがとうという感謝の気持ちはすごくあります」

――アップセットを見せたかった?
「もちろん勝つつもりで闘って、前に出て闘ってたんで。一撃でひっくり返してやろうとは試合中ずっと思ってましたね」

――ベア・ナックルは一撃でひっくり返せることが多い。それでベア・ナックルルールを選んだ?
「素手は正直一撃で倒すっていうのはグローブを付けてるより難しいと思いますね。グローブを付けてるほうが脳への衝撃とかは大きいと思うので。ホントにアゴにピンポイントに入ったり、テンプルにピンポイントで入らない限り倒せないスポーツなのかなと僕は思うので。しっかり逆転を狙いつつ、拳を痛めたので、左フックでドッドソンを倒せないかと試合中に思ってましたね」

第6試合


 芦澤が突っ込んでフックも皇治は避け、芦澤がジャブで牽制するが皇治は下がっていなしていく。皇治が右ストレートも芦澤はガードしジャブで牽制。芦澤がローで牽制し、ワンツーが浅く顔面を捕らえるが皇治はかまわず前に出てストレートが浅く当たる。
 芦澤がワンツーも皇治の右フックが浅く当たり、皇治がローから右ストレート。芦澤がリングを回るが、皇治が左ミドルからクリンチするが芦澤が膝。皇治がワンツーを打ち込み突っ込んでクリンチから膝。さらにミドルから前に出ようとするが芦澤がワンツー。皇治は前に出て殴りかかるが、芦澤が避けると組み付いてコーナーに押し込もうとするが切り返そうとした皇治のボディに膝。
 芦澤が不思議な動きで挑発しながら殴っていくが、皇治のミドルがボディに刺さる。
 皇治が右ストレートを当てていくが、芦澤がジャブで牽制。皇治が右フックを連発も、芦澤は構わず動きを続けるが皇治が左ハイからジャブ。だが決め手なく1R終了。

 2R、皇治が前に出るが芦澤がアッパー気味に挑発。皇治は前に出てロープを背負わせていくが、芦澤はジャブで挑発していく。皇治が飛び込んで右ストレートから肘も出していくが、芦澤が一度距離をとってノーガードで皇治のパンチを避けていき、ボディにパンチを散らしていく。
 皇治がコーナーに押し込んで肘も、芦澤が離れて皇治のパンチを避けて小走りにリングを回って距離を取る。
 皇治が組み付いていこうとするが芦澤が顔面に膝。
 皇治は左ストレートを打ち込み距離をつめてパンチを振り回していくも芦澤は避けて膝。
 皇治がもつれるようにパンチを打ち込んでいくが、芦澤は手を出して挑発し、前に前に出る皇治とローの打ち合いから右ストレートを叩き込むも皇治は倒れず前に出続ける。
 芦澤がストレートから膝。ノーガードの芦澤に皇治が前に出てストレート打ち込んでいくも、芦澤が下がって距離を取り続ける。
 皇治が食いついて膝からコーナーに押し込んでラッシュを狙うも、芦澤が前に出て膝からストレートの打ち合いへ。
 お互い顔面にパンチを捕らえていくが倒れず、皇治がボディにパンチを散らせれば芦澤は膝。
 皇治がバックを取ると崩れ気味にジャーマンも、すぐに立ち上がった芦澤がストレートを放つ。
 芦澤はストレートを打ちながら下がり、ここで2R終了。

 3R、皇治が前に出てコーナーに押し込もうとするが、芦澤が膝を打ち込んで距離を戻す。
 皇治が左右のフックを打ち込むと芦澤がふらつき、ロープを背にした芦澤に皇治がラッシュを仕掛けるとそのままもつれてグラウンドに。皇治がパウンドを落としていくが、芦澤が立ち上がると皇治がボディに膝。
 皇治のワンツーが顔面を捕らえ、左右のストレートも芦澤が膝。
 芦澤が振り回して組み付いて左右の膝。そのまま皇治が首投げでのテイクダウンを奪うも、立ち上がって殴り合いへ。
 皇治がストレートを打ち込んでいくが芦澤の左ストレートがあごを捕らえる。
 芦澤の膝がボディに刺さるが、皇治は倒れずに左右のストレート。お互いワンツーも、皇治のボディに膝連打。ふらついた皇治だったが、すぐに立ち上がった芦澤の左右のストレートを受け続けながら来いと挑発。皇治のローがロープに絡まるが、芦澤の左ストレートが顔面を捕らえていき、右ストレートから膝。皇治はゾンビのように前に出て、お互いストレートが顔面を捕らえていくが倒れず。
 皇治の左フックに芦澤が左ストレート、芦澤がワンツーも皇治はふらつきながらストレート。ロープの反動でふらついて倒れた皇治に芦澤がパウンドを狙うが、皇治は下から三角絞めを狙うも芦澤が丸め込む。これを皇治が立ち上がり、お互いフラフラの殴り合いを続け試合は終了した。
 判定3-0で芦澤が勝利。

芦澤「こんちは。えっと、KOして勝ちたかったけど、まあでもRIZIN史上多分俺1番皇治のことぶん殴ったでしょ。ボッコボコにしてやったぜ。まあでもまだ俺こんなもんじゃないんで、しっかり練習します。まあ今回、ちょっと練習足りなかったな。皇治選手多分めちゃくちゃ練習頑張ったんで、あと皇治選手!引退しないでください。めちゃくちゃかっこよかったです。あと、俺はすげー孤独な道選んで、で、1人で東京出て友達とかもいなくなって、1人でやってきたけど、ここに立ててる時点で、俺が勝ち組なんだよ。みんな!大丈夫だよ友達なんていなくて。絶対1人でも上にあがれるよ。おい、皆んな頑張ろうぜ。ありがとうございました。ピース」

<試合後コメント>

芦澤竜誠
――試合後の率直な感想は
「いやぁ~。ちょっと今日はメチャクチャ調子悪かったですね。マジ調子悪かった。今日スゲー調子悪かった。でも気持ちで勝った感じかな。でももっとスゴい試合する気でいたからみんなにすごく申し訳ない気持ちです」

――調子が悪かった原因は
「食事ですね。飯。それは自分が一番全部わかってるっす。やってきたことも全部間違ってなかったし、食事っすね。全部それで狂ったっすね」

――キックとMMAで皇治選手の印象は変わったか
「一緒っすね。気持ちの強い選手ですね。もっと普通の選手だったらあんなにボコボコにならないんじゃないですか?俺の実力不足です。今回は。ウン」

――今後の展望は
「怪我もないんですぐやるっす。またやり直すっすフツーに。ダメだったところは理解してるんで、そこ変えるだけなんで、もっかいやり直すっす」

――リング上で皇治選手と言葉をかわしていたが、何を話していたか
「『ありがとうございました』ってフツーに言ったっすね。やっぱり、会見のときにぶん殴ったのもアレ、普通はやっちゃいけないことだし、皇治選手があったからこの大会も盛り上げることが出来たし、俺、皇治選手のこと嫌いじゃないんで。皇治選手はエンターテイメントで盛り上げてくれてること分かってたっすけど、まあ、全ベットした感じなんすよ。全ベットして全部奪いたかったんですけど、こんな感じになっちゃって。でも皇治選手、カッコ良かったっすね。よかったっす」

――OFGでの試合を経て手のダメージは
「大丈夫ですね。ぶん殴って強くなるんで、拳は。全然もっと全然もっと、俺倍くらい強い。全然動けなかった。全然弱すぎた今日。俺じゃなかった。マジで。よく勝てたなって。まあ、そこだけ。負けなくてよかったって感じです。でもメチャクチャやることいっぱいあるっす」

――前回に比べて今回の勝利は喜びが大きいか、悔しさが大きいか
「悔しさっッスね。メチャクチャ悔しいっす。KOすることも愛だと思ったんで。キッチリ。まあでも皇治選手も激闘になって、皇治選手も立てれたんでよかったっすね。引退試合でまた盛り上げてほしいっすね」

――長い因縁があっての今回の試合だが、これからの関係性はどうなっていくと思うか
「別にないっすね。俺は俺のやり方で上に行くんで。俺が今回やってきたことも間違ってなかったんで。ただ試合まで全部良かったけど、最後食事でミスったっすね。それは試してよかったんで。今回初、れ試して、全然良くなかったんで。もっかいやり直します。次の試合スゲー楽しみにしててください」

――食事のミスとはどういうものか
「糖質っすね。糖質摂りすぎっすね。それだけです。その前に食事を変えて、スゲー調子上がってて。試合前のリカバリ込みでって考えたときにみんながやってる方法やってみたんですけど、全然良くなかったですね。それはもう修正点です。1回やってみてよかったっす。次の試合ハンパないっすね」

――テイクダウンを取られるシーンが無かった。キック寄りの試合だったように見える
「グラウンドは今回ぶっちゃけ1回も練習しなかったです。組みの練習を全くしてなくて。もっとボコボコにするだけの試合が出来ると思ったっすけど、足が動かなかったですね。ビックリしたっすね。足が動かなかった。足自体が動かなかった。すごい不安だったっすね。今回の試合、今までで一番不安だったっすね。試合始まる前から不安だったっすね。いつも試合前が一番調子いいんですよ。試合前のアップが一番調子いいんですよ。でもそっから一番動けなかったんで。試合前だからセコンドに弱音は1個も吐かなかったっすけど。セコンドの人たちもみんな分かってたってみんな言ってるんで。もっかいやり直すっす。良い課題が見つかったっていうか」

――次はもっといいものを見せられると
「すごい全然別人の俺が見せれると思うっすね。こんなもんじゃないですね。これはもうヘボ過ぎたっす。デカい口叩いたのに困難だったんでフツーに申し訳ない気持ちですね」

――メインは打撃勝負を狙っていた?
「それはもちろんです」

――芦澤選手が目指しているMMAはどういうものか
「半分も出来てないですけど、練習通りのジャブ打てたりですけど……うーん、全然、次の試合で見せるっす。今喋ってもしょうがないんで。次の試合で見せるっす。」

――次はどういう相手と闘いたいか
「それはRIZINに任せようと思ってるっす。この試合したんで、ガタガタ言えないんで。ホントに。俺は今回終わらせようと思ったんで。俺はもうRIZINに任せるっすね

――練習仲間の聖悟選手の試合を見て得られるものはあったか
「最高でしたね。やってる練習が一緒なんで自信につながったっすね。自信につながったっす。ホント仲間なんすよ、俺ら。チームでやってるんで。友情ごっことかじゃないんで。ジムで友情ごっことか俺らやってないんで。ホント聖悟が勝ったら嬉しいし、俺が勝ったら聖悟も心から喜んでくれるんで。だから俺は強くなりますよ」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「THE MATCHのがスゴかったかなって感じですね。それはドームだったから歓声がブワ~~ってなったんすけど。THE MATCHのほうが。まあ平本蓮と朝倉未来の試合はヤバいんじゃないですか?俺が今回ぶちかませなかったんでそう感じてるだけだと思うっすけど」

※皇治はノーコメント

第7試合


 所が右のジャブで距離を見て、ヒロヤがローで牽制するが所は下がって距離を取る。
 ヒロヤのパンチを距離を詰めて封じ、前蹴りを放つがヒロヤは下がる。
 ヒロヤのローを回転していなした所へヒロヤがジャブも、所もワンツー。所はローからお互いのジャブが交差し、ヒロヤがローを連打からジャブも所は距離を崩さない。ヒロヤの右ミドルに所がワンツー。所がタックルもヒロヤが潰すが、所は足に組み付いていくもヒロヤは顔面に肘を落とし、所は一度離れる。
 所は距離を詰めてヒロヤのパンチをいなし、お互いローから所がストレートもヒロヤはかわす。ヒロヤのタックルを所がパンチで牽制し、ヒロヤのローに所が右ストレートをあわせ、これで倒れたヒロヤにすぐさま所がマウントを取ってパウンドを連打し、レフェリーが割って入り試合を止めた。

 家族もリングに上げて勝利を喜んだ所は「すいません、所英男です。こんな、大観衆の前でまた試合させていただけるのほんとに幸せを感じてます。榊原代表をはじめ、RIZINのスタッフの皆様、ファンの皆様、本当にありがとうございます。ちょっと、こんな展開になると思ってなかったので何も考えてないんですけど、ヒロヤ選手はこれから日本を代表する選手になると思います。あの、今日の、今日を糧にしてまた頑張ってください。ほんとにありがとうございました。(本日70戦目でした)そして、約20年、僕の試合の時に入場曲を作ってくださった所ジョージさんの逆境ファイターで、僕は何度勇気づけられたことか。ほんとにありがとうございます。金原さん!もういっちょなんて簡単な事言えないですけど、今はちょっとゆっくりして、時間あるんで僕と下痢するまで飲みましょう。そして、奈々ちゃん誕生日おめでとう。病気治して、いっぱい好きな所行こう。叶大と行こうね。すいませんありがとうございました」

<試合後コメント>

所英男
――試合後の率直な感想は
「なんかあの、KO負けしたときみたいな……覚えてなくて。ちょっとビックリします」

――対戦相手の印象は変わったか
「もう闘っててほんと気持ちいい選手だなと感じました。いい選手、素晴らしい選手だなと改めて思いました」

――フィニッシュがパウンドというのも意外たった
「『起き上がらないでくれぇ~!』って心から叫びながら打ってました」

――勝利したので引退は 今後の展望は
「やっぱり、ロード・トゥ・代々木第一を目指して。今日が終わりじゃなかったんで、またロード・トゥ・代々木第一に向けて。ちょっと休んでまた頑張りたいと思います」

――ヒロヤ選手のカーフキックに右ストレートをクリーンヒットさせたシーンがあった。あれは狙っていたのか、体が勝手に動いたのか
「もうセコンドの指示で。勝村さんと金原さんの指示で、僕た食らってるときに『合わせて打て!』って指示が聞こえたので、合わせて打つことが出来ました」

――ヒロヤ選手の対策としてカーフに合わせて打つ練習はしていたのか
「いやぁ、してないです。自分はもう2人の指示に従って動くだけなんで」

――試合後にヒロヤ選手と交わしていた会話の内容は
「ホント日本に代表する選手になると思いますし、プロフェッショナルな選手なんで、『これからもがんばってください』っていうことをお伝えしたのと、ヒロヤ選手との試合だったから、ホントにいい練習、厳しい練習が出来たなと、感謝を伝えました」

――奥様の誕生日を祝う言葉もあった 
「7月15日なんですけど、子供が7月7日で翌週に奥さんの誕生日やろうかって言ったら『私は試合で勝ってくれたらそれでいいよ』って言ってくれて。だから、『勝たないとなあ』って思ってました」

――夫婦で勝つ、家族で勝つというのを実現した
「僕が勝つことが特効薬になればいいなあと思ってましたし、なるって勝手に信じてますんで」

――セコンドに盟友の金原選手がいた。次はセコンドに付きたいか一緒の大会に出たいか
「やっぱ欲を言えば一緒の大会出たいですよね。ただやっぱり、僕もわずかですし……金原さんは、やっぱホント厳しい試合してきて、体もボロボロですけど、欲を言えば一緒の大会出たいですよねぇ」

――タイの修行も一緒に行く?
「行きましょうって行ったら断られました……断られちゃった……」

――引退をかけての試合 気持ちは
「『今日が終わりじゃない、今日が終わりじゃない』って自分に言い聞かせて。2人が『今日は行ける雰囲気がある』って言ってくれて。助けてもらえました。その気になって、調子に乗りました(笑)」

――勝利が確定した瞬間の気持ちは
「そうっすねぇ。安堵の気持ちが大きいですかね。『あぁ、まだ続けられるんだ』って安堵の気持ちが大きいです」

――現役を続行するということは、今後も苦しい練習も待っているということ
「今日みたいなテンションでやることは難しいと思うんですけど、続けられるっていうハッピーな気持ちがあるんで、早く練習復帰したいですね」

――セコンドの2人からなんと言われたか 
「まあ、あ~、え~、なんて言われましたっけ?」

(※遠くから見守っていた金原正徳が「ハキハキ喋れよ(笑)」と苦笑しながらツッコミ)

「そうですねぇ、えーっと……嬉しいです(笑)」

――引退をかけての試合だったが、どういう気持ちが大きかったか
「負けたら終わりってことなんで、自分も辞めたくないなあっていうのはあるんですけど、本当にたくさんの方から連絡いただいて。前田さんとか毎日のように気にかけて電話とかメッセージいただいたりとか。感謝しか無いです。どんだけ勇気づけられたか。沢山の方に」

――試合のことを「覚えてない」というのは引退がかかってる試合という重圧などの影響があったか
「ホント無我夢中で。なにがあったんだかどうかも、あとから聞いて、って感じでした」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「まあ、嬉しい気持ちとテンション上がる気持ちもあるんですけど、やっぱり感謝の気持ちがでかいですよね。自分は乗っからせていただいて今日の舞台に立てたんで。ホントに榊原代表、RIZINの方々と選手の皆さんと。本当に皆さんに感謝です」

――試合後には奥様とはどういう会話をしたか
「早く病気治して色んなところ行こうって話をしました」

――所選手に「まだ続けられる」「辞めたくないなあ」と思わせる格闘技の魅力とは
「なんすかねえ。ホントにこんなに魅力的なスポーツ無いなあって。僕野球好きだったんですけど、次元が違います。格闘技最高です。自分が勝って、僕はただ好きなことやってるだけなのに周りの方がすごい喜んでくれて。セコンドの金原さんも勝村さんも萩原くんもメチャクチャ喜んでくれて。本当に嬉しいです」

――打撃でのフィニッシュは久しぶりでは
「そうですねえ。思い出すだけでもノゲイラ戦とルミナさんとの試合だけだと思います。……ちょっと後で映像見返します(笑)」

――この試合が決まったとき 負けたら引退 勝ってからの格闘技に取り組む気持ち
「ホント、これから練習行くのがすごく楽しみになります。嬉しいです。メチャクチャ嬉しいです」

――リングインのときによく何かをつぶやいているが、どういうことを言っているのか
「恥ずかしいのでちょっと言えないですけど(笑)こっからこっち(リング内)行ったら強気な自分、こっからこっち(リング外)は弱気な自分。入れ替わるみたいな(笑)」

――終わって2人でどういう話をしたか
「もうやりたくないって言われました(笑)もう1回だけ付き合ってください」
(※遠くから金原が笑顔で頷く。その後、所が遠慮する金原を引っ張り込んで一緒に記念撮影)


ヒロヤ
――試合後の率直な感想は
「控室戻ったときは全然覚えてなくて。ぶっちゃけ1回そっから気持ちが落ちたんですけど、未来さんとかと話して、暗い感じでいるのもアレだなと思って。暗い感じでいても結果が代わるわけでもないんで。前向かなきゃいけないんですけど、心の整理がまだついてないです」

――対戦相手の印象は変わったか
「イメージは全く同じでした」

――敗因の分析を
「合わされたなというか。自分がいい感じに展開も進んでいたんですけど、そこに集中しすぎたと言うか、所さんもそこに合わせてきてぶっ飛ばされたなと」

――今後の展望は
「いやあ、フライ級のチャンピオンになるって、アメリカ行ってUFCファイターたちとたくさん練習もしてきて、一番ここで負けるかっていう現実を突きつけられてる。これどうしようもないんで。クヨクヨしてもダサいなとも思うっすね」

――記憶はあるか
「最初は全く覚えてなくて夢のような感覚でうつらうつら覚えてる感じで。今は試合の動画も見たんで全部戻ってきましたね」

――所選手が下から足を狙うシーンがあった。そこで勝負を急ごうと感じた・
「あそこは逆に冷静に。ヒジを何発か本気で打ってやろうと思ったんですけど、所選手の勝機はグラウンドにあるんで立ったほうが良いなと。必要以上に僕がカーフを狙いすぎました。しっかりクリーンヒットしてたんで、追いすぎたなと」

――1年前の超RIZINでも参戦して、大晦日、今回と負けた。心境は違うか
「ここで負けるかって感じですね、正直。いやあ、上手いこと行かないですね、人生」

――グラウンドが上手い選手に対してどう攻略するつもりだったか
「今回は打撃で闘おうと思いました。足関を狙ってくると思ってて。トップキープすれば潰せるかなと思ったんで。いいポジション取れたらキープして潰して、攻め急がず持っていくってプランでした。フィニッシュは打撃のKO狙ってました」

鈴木千裕アピール&『RIZIN.48』参戦選手コメント


榊原CEO「こんにちは、たくさんの、本当にたくさんのご来場まことにありがとうございます。盛り上がってますか?盛り上がってますか?いいですか?いい試合、ほんとに皆んなの見たい試合、ほんとに魂と魂をぶつけ合う試合を引き出すのは、皆んなのエネルギーです。みんなの情熱とか思いが、選手の背中を押しますんで、後半もどうぞよろしくお願いします。RIZIN、2015年に立ち上げて9年目。ようやくこのスタジアムバージョン、みんなとこの景色が見れたことほんとに嬉しく思います。個人的にはPRIDEの時代に、いつ見たかなって思い出したんですけど20年ぐらい前です。15年ぶり、このスタジアムバージョンが、こういう形で格闘技で多くの観客の皆さんにこう入っていただいて、この空間を作り出す事ができて、15年前、RIZINはできれば皆さんとともに毎年このスタジアムバージョンでですね、真夏の格闘技の祭典をやり続けたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いします。で、今日あの入口で、これもあのちょっと感慨深いんですけど、PRIDEの時にも確かクレジットカードって作ってもらったなと思ったんですが、今回ライフカードさんと組んでRIZINとライフカードでクレジットカードが発行されることになりました。是非、今日会場で申し込みできますんで、クレジットカードを申し込んでですね、クレジットカードでお買い物する時にRIZINのカードでお買い物いただけたらなと思います。ちっちゃなPRなんですけど、もっと中身濃いこと言えと思いますんで、じゃあこの選手をリングに呼びたいと思います。鈴木千裕。じゃあ千裕から皆さんにご挨拶よろしくお願いします」

鈴木「皆さんお久しぶりです。まずは手の骨折で試合飛ばしちゃって、まずごめんなさい。楽しみにしてたファンの方がいっぱいいたと思うんで、ほんとごめんなさい、それは謝ります。ただ、こんなんで終わんないですよね俺は。ずっと昔から話してたことがあって、どうしても闘いたい相手が居て、それが大晦日に、ピットブルともう一回俺やりたくて、ベルトかけて、しかもベラトールのベルトをかけてピットブルとやり合いたくて、ここに今来たんですけど、まあピットブルが僕が最初KO勝ちした時に、あなたは1日でタイトルマッチの権利を得ましたとか、それまで試合やんないでくれとか色々抜かしてるのに、全然あっちやる気見せないんですよね。だからこれ、みんなで拡散してピットブルに届けてもらってもいいですか?これどこカメラ見るの?ピットブルやろうぜ俺とベルトかけて。俺に勝ちてーんだろ?勝ってみろよ!またぶっ飛ばしてやんぜ。よろしく!どうでしょ皆んな!賛成?拍手頂戴!やろうよ!皆んなに見せるからさ!約束するから!絶対今日来た人楽しみにしてて!皆んなが広めてくれたらその試合が確実に大晦日できると思うんで、俺に力貸してください!俺の試合で恩返しします!よろしくお願いします!で、9月か10月、ばらさんどうすか?ピットブルの国アメリカに直接乗り込んで、僕喧嘩売りに行きたいんですけど!よろしくお願いしますどうでしょう?」
榊原CEO「はい、喧嘩売りにいきましょう」
鈴木「やったぁ!ありがとうございます!」

榊原CEO「そして、結構今日発表ごとあるんで聞いていただけたらと思います。ちょっと先の話になるんですが、2025年、RIZIN10年目を迎えます。今年が9年目。PRIDEも10年。その10年のPRIDEの歴史、軌跡をRIZINが超えられたら良いなと。そんな10年目が2025年スタートします。で、2025年の発表を一つ今日させていただきます。こちらご覧ください(映像が流され、3月香川大会が発表)来年の3月30日、もう日にちに決まってます。3月30日日曜日、四国は香川に、今映像にもありましたあなぶきアリーナっていう新しいアリーナが新設されます。そのアリーナで四国初上陸を果たしたい、そう思ってます。あなぶきアリーナ香川、ここで3月30日です。RIZINの50回目の記念すべきナンバーシリーズ、タイトルマッチ含めてですね、トップアスリートと一緒に四国に乗り込みたい、そう思っています。今回いろんな形で香川のみなさんとともにこの大会を作り上げていきたいと思います。香川県の池田知事、そしてRIZIN誘致委員会委員長、大山委員長、多くの方々のご支援とご協力があって今日発表になりました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。で、今日来ている皆んなはですね、一緒に行ってRIZIN見て、美味しいうどん食べましょう。よろしくお願いします。そしてもう一つ、こちらもまずVTRを御覧ください(9月29日のRIZIN.48でホベルト・サトシ・ソウザvsルイス・グスタボのライト級王座戦、井上直樹vsキム・スーチョルのバンタム級王座戦、萩原京平vs高木凌、浅倉カンナvs伊澤星花が発表)はい、9月29日日曜日、ここさいたまスーパーアリーナでRIZIN.48開催します。今日4カード発表しました。出場選手たちに来ていただいてるんで、一言ずつご挨拶をいただきたいとそう思います。よろしくお願いします」

高木「みなさんこんにちは高木凌です。まあ萩原選手との試合発表したんですけど、正直レベル違うんで速攻ぶっ倒してやります。以上です」
萩原「こんちは。えーまあレベルが違うっていうのはこっちの台詞なんで、速攻倒しに行こうと思っています」

浅倉「皆さんお久しぶりです浅倉カンナです。9月に伊澤選手と試合が決まりました。そして皆さんにここでご報告があります。次の試合で自分の最後の試合になります。自分は高校生の頃からRIZINに出させてもらって、ほんとに選手としても人としても成長させてもらいました。社長、そして関係者の皆さんにはほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。そして最後にチャンピオンと試合できること嬉しく思います。正直伊澤選手強すぎて、あんまりわたしに期待できない方多いと思うんですけど、そんな人たちを含め、最後驚かせられるような、心動かせるような試合ができるようにしっかり準備するんで、皆さん是非応援お願いします」
伊澤「こんにちは。伊澤星花です。カンナ選手の引退試合に選んでもらったっていうことで、ほんとにすごく光栄に思っています。カンナちゃんは同級生でまあ、自分たち同年代のスターだったんですけど、ちょっと一つ気になることがあって、なんで引退するんですか?」
浅倉「そんな聞かれると思わなかったんですけど、なんですかね?正直に言うと、気持ちですかね。気持ちが盛り上がることが無くなってきて、そんな中で最後チャンピオンと試合して最後思い切り自分の出せるもの出そうかなと思っています」
伊澤「ありがとうございます。もうそのカンナ選手の今までの集大成ということで、その集大成でカンナ選手の一番最高の試合を作れるように全力で頑張りたいと思います。ありがとうございます」

井上「喋ります。今から喋ります。井上直樹です。バンタム級タイトルマッチ決まりました。皆さんのおかげでもあります。韓国人選手に、スーチョル選手にとられるわけにはいかないんで、9月29日自分がチャンピオンになる姿見に来てください」

サトシ「みなさん、私、RIZINライト級王者、ホベルト・サトシ・ソウザです。ごめんなさいね、ほんとに私今日試合やりたい。でも色々な問題ね、相手皆んな怪我が多いとか、でもグスタボが面白い試合見せたい、その後にも、まだRIZINのベルト見守りたい。日本のみんな守りたい。だから皆んな応援よろしくお願いします」

第8試合


 扇久保がカーフキックで牽制するが、神龍が前に出てワンツーストレート。扇久保はミドルから神龍がタックルからボディスラムで叩きつけてテイクダウンを奪う。ガードポジションから扇久保が下からコツコツ殴っていき、神龍がサイドを取ろうとするが扇久保が立ち上がる。
 扇久保が左のジャブを見せれば神龍がハイキック。扇久保はローからミドルを打ち込み、神龍がミドルからローで牽制。扇久保のローにストレートを合わせにいった神龍は、左のフックを打ち込むが扇久保はローで足を殺していく。
 神龍は突っ込んでワンツーも扇久保はいなしていきロー。神龍が突っ込んで左ストレートを顔面に叩き込むが、扇久保がワンツーの打ち終わりに組み付いて膝。神龍が殴ろうとすると離れて距離を取り、お互いジャブが顔面を捕らえると突っ込んで来た神龍を投げようとするが耐えた神龍の顔面にワンツー。神龍が突っ込むが、扇久保が巻き込んでグラウンドになるとパウンドを落とすもここで1R終了。

 2R、扇久保がローからミドル。神龍が突っ込んでパンチも、距離を詰めた扇久保とバッティング。そのまま扇久保が押し倒しテイクダウンを奪おうとするが、神龍は足を抜いてスタンドに。ここで神龍の額から出血が見られるためドクターチェックに。
 再開し、扇久保がローから左右のフック。ガードした神龍に扇久保がフックもこれは下がって避ける。神龍のジャブに扇久保がロー。神龍が突っ込むも扇久保は避けていき、神龍がミドルも扇久保が避けて突っ込む。だがこれを受けとめた神龍がそのままコーナーまで押し込み、扇久保は体勢を切り返してロープに押し込むと殴り合いへ。
 扇久保のローに神龍がジャブ。ジャブの打ち合いから扇久保のローに神龍がフックを合わせ、お互いフックが交差し、扇久保のミドルをキャッチした神龍が前に出ようとするがお互いジャブで距離を見る。
 お互いパンチを振り回すが当たらず、神龍が突っ込むも扇久保はスカしてフックからロー。扇久保がコツコツとジャブから神龍のスーパーマンパンチを下がって避けてジャブ。
 扇久保がバックブローも、避けた神龍がミドルも扇久保がキャッチし、お互い攻めようとするがここで2R終了。

 3R、お互いジャブから扇久保が左右のフック。神龍がフラつきながらタックルも、扇久保が胴締めフロントチョークで捕らえる。神龍が頭を抜いてガードポジションからコツコツ殴っていき、扇久保も組み付きながら下から殴っていくが、一度ブレイク。
 神龍のワンツーに扇久保がカウンターのジャブ。扇久保が前に出て組み付き、コーナーに押し込んでいき、神龍が回転して逃れようとするが扇久保がラッシュからハイキック。ここで時間切れに。

<試合後コメント>

扇久保博正
――試合後の率直な感想は
「ホントに精神的にキツい試合だったんで勝ててよかったなって感じですね」

――そのキツさは勝ったことで解消された?
「絶対に負けられない闘いだったんで勝ってホッとしてるところはありますけど、一緒に練習してた後輩なので複雑なところは少しあります」

――対戦相手の印象は変わったか
「イメージ通りでした」

――勝てたのはイメージ通りだったから?
「そうですね」

――今後の展望は
「フライ級のベルトを絶対に獲ろうと思ってるんで、そのためにこれからも勝ち続けようと思います」

――勝利したがスッキリした気分ではない?
「勝ててよかったなってホッとしてる感じではありますけど、心からの嬉しさは無いかなと」

――神龍選手は自分が3-0で勝っていると思っていたと言っていた
「ダメージで勝ってるなとは思ってました」

――再戦は考えているか
「今は再戦は考えてないですね」

――いずれはやりたい?
「今はちょっと考えられないです」

――フライ級のベルトを見据えた今後の展望は
「これから強い外国人選手、テミロフとかマメドフとかいるんで闘って勝っていきたいと思います」

――UFCでは35歳以上の選手の戦績が振るわない状況がある。今日若手を破ったことで自信が付いたか
「年齢、僕も37歳になったんですけど、その年齢によって練習やコンディションの作り方があるんので。それをやれば40歳まで強くなれるんじゃないかと信じてやってます」

――RIZINフライ級はUFCのランカーたちと比べてどういう位置にあると思うか
「UFCのフライ級と引けを取らないと思ってます」

――神龍選手の変化は感じたか
「スピードはすごい昔より速くなってるなと思いました」

――神龍選手の成長は嬉しい?
「嬉しさは全然ないです」

――試合後に言葉をかわすことが無かった。声をかけてほしかった?
「向こうから?それは無いです」

――こういう試合をやって勝ったことで得られたことは
「ホントに、正直な所精神的にかなり、今までで一番キツい試合でしたね。勝って得られたものは……キツい期間を乗り越えたんで精神的にさらに強くなったかなと思います」

――戦いが終わってノーサイドとはならなかった。扇久保選手はタッチグローブをしようとする素振りがあったが、神龍選手は応えなかった
「やってました?あんまり記憶がないですけど。自然に出ちゃった感じだと思います。仲が悪くてもかつては教えてた後輩なんで、そういうところが出ちゃったのかなと思います」

――時折「誠」と呼ぶところにも出ていると思う
「かつて教えてた後輩なので、100%憎しみに変わるってことはないので。そういうところがでたのかなと思います」

――神龍選手は「勝ちに徹して動きのない試合をしてしまった」と言っていた
「お互いやってみてお互い勝ちたかったので、そういう展開になったのかなと思います。ダメージで僕がしっかり勝ったと思ってます」


神龍誠
――試合後の率直な感想は
「……キツいですね」

――具体的には
「勝ちにこだわって面白くない試合して、さらに負けるっていう。すみませんでした」

――対戦相手の印象は変わったか
「特にはなかったっすね。こんな感じで来るだろうなと思ってて。特に差はないです」

――今後の展望は
「ちょっとまだ今はあんまり感情がわからないですけど、とにかく試合したいですね。ダメージも無いんで」

――判定3-0という結果について
「僕は勝ってると思ってて。勝ってると思ってました。まだわからないですね。……勝ってると思ってました。1Rずつ全部ギリギリ取ってるかなと」

――劣勢が分かっていたら闘い方を変えていた?
「そうですね。この試合だけは負けられなかったんで。ちょっと勝負に徹して固くなっちゃって。3Rも相手が殴りに来るだろうなってところなんで、そこもしっかり組み付いて。なにもいいとこさせてないから勝ちだろうなって、そういう認識でした」

――長年の因縁に結果が出た。リベンジをしたいか、因縁を終わらせたいか
「もちろんすぐ再戦したいですね。うん。うん……ちょっと負けたままじゃ終わらないですね」

――扇久保選手に対して今はどういう気持ちを抱いているか
「今は何も考えられないです。なんで負けたかも自分でわかってないんで。他のことが考えられないと言うか。すみません」

――他の試合にはない感情が両者にあったと思う。MMAをやる上でこうした感情は必要だと思うか、不要だと思うか
「どうなんすかね。見てる側はそういう因縁とかあったりしたら面白いと思うんで。あってもいいんじゃないですか?」

第9試合


 久保がミドルを打ち込み、斎藤が下がるとジャブで牽制しながら距離を見る。久保はミドルも、斎藤は右フックから前に出るが久保は下がって距離を取り、前に出ようとする斎藤をローで牽制。
 久保がミドルを打ち込んでいき、斎藤がフックも遠い。斎藤がタックルを仕掛けてコーナーに押し込むが、久保は回転して耐える。
 久保が膝も斎藤はコツコツ殴っていき、足をかけるが久保は倒れない。これはブレイク。
 久保のミドルに斎藤が右ストレートを合わせるが、前に出ようとしたところに久保の右ストレート。一瞬ふらついた斎藤だったが前に出て組み付くと久保が巻き投げて、斎藤のワンツーをスカすと久保がミドルからソバット。斎藤はリングを回って距離を見て、前蹴りもキャッチした久保がミドル。さらにハイも斎藤はリングを回って避け、ここで1R終了。

 2R、斎藤がタックルも久保は下がって膝で牽制し耐える。
 斎藤が右ストレートを打ち込んでいくが、久保はローで牽制し、斎藤のワンツーに久保がカウンターを狙っていく。
 斎藤のボディストレートに久保がミドルを合わせ、斎藤のストレートに再度久保がミドルのカウンター。
 久保がノーガードで挑発し、ハイを打ち込むと斎藤に向けて顔を前に出して挑発する。
 久保のミドルの打ち終わりに斎藤がタックルも、久保が振り回してスカすと、斎藤にストレートを打ち込み斎藤は尻もち。
 久保は余裕を見せて追撃せず、斎藤が片足タックルも久保は足を抜いてミドル。久保はコーナーに押し込み、ミドルもこれをキャッチした斎藤がテイクダウンを狙うも、久保はすぐに立ち上がり三日月蹴り。これで斎藤が崩れ落ちてレフェリーが試合を止めた。

久保「どうも、えーと、サラちゃんありがとう。途中まで考えてたんですけど飛んでしまいました。夢中で、そうですね、何言うんだったっけ?あ、思い出した!そうだそうだ大事なことだ。えーまず、僕は、そうですね、例の、名前を出しちゃいけない某Youtuberさんとほんと大変な騒動を起こして、皆さんに失望とご迷惑をおかけして、ほんとに元K-1チャンピオン、GLORYチャンピオンという立ち技最強の男の名を地の底に落としてしまったと思っております。でも、こうやって、4連勝して、元フェザー級RIZINチャンピオンの斎藤選手と試合することができて、僕は、やっぱりどうですか?僕って、やっぱ立ち技天才だったんで、なんかMMAでもこんなに強くなっちゃって、いやー、ありがとうございます。ここは謙遜すべきだったんでしょうか?でも今日ぐらいはちょっと調子に乗らせてください。えっと、言いたい事があります。思い出しました。あっ、忘れちゃった。今回の、そうだ、今回の試合で、そうだ、僕はRIZINフェザー級の5位ぐらいにはランキングなれた、もしランキングあるんだとすればなれたのかなと思っていて、僕はやっぱり立ち技最強からMMAに挑戦してきて、RIZINフェザー級でチャンピオンになりたいんですよ。で、ここまで来ました。で、やっぱり、ランキング5位ぐらいですけど、まあチャンピオンの鈴木千裕選手はやっぱり金原選手だったりケラモフだったり、オールラウンダーには強いと思うんですよ、でも僕みたいな打撃が超特化型だったらどうなるのかなって思ってて。やっぱり僕はRIZINでチャンピオンになりたいんで、榊原社長是非近々タイトルマッチを組んでほしくて、タイトル挑戦者決定戦でも最悪いいです。榊原社長、是非、よろしくお願いします。ご検討よろしくお願いします!あと、サラちゃん、オーストラリアから来てくれてありがとう。やっぱ、YA-MAN選手もそうだけど、愛の力って強いっすね。なんちゃって(苦笑)ありがとうございました」

<試合後コメント>

斎藤裕
――試合後の率直な感想は
「ちょっと負けたので、言葉があまりないような感じです。率直に」

――対戦相手の印象は変わったか
「イメージ、立ち合いが上手いなと思いましたね。最初のスタンドの攻防ですか。やっぱり作り方が上手いと言うか。想定はしてましたけど、思ってたより懐が広いとは思いました」

――初めてのKO負けだった
「カットでのKO負けがありますね。先のことは考えられないですけど、なんとも受け入れがたい現実と言うか。そういう感じですね。今後、負けて次すぐとは言えないですよね。どの選手もそうですけど、1戦1戦にかけてますから。結果が出なかったときは考えないといけないですね」

――最後の三日月蹴りは見えていた?
「蹴りの型が上手ですよね。三日月蹴りの前に外のミドルを蹴ってからサイドですか。三日月が当たるなと久保選手が察して、狙い撃ちされた感じだと思います。見えてないわけじゃなかったんですけど、角度というか。立ち技でそうそうたる選手たちとやってきてるんで、蹴りの精度は高いなと」

――テイクダウンを防がれたときにヒザを入れたれた場面があった
「ヒザというよりは、作戦だと思うんですけど、ブレイク待ちの組み手というか、そういう作戦だったと思います。自分も次の展開を動かしていければよかったんですけど、ブレイクになっちゃいましたね。途中で笑ってるようには見えたんですけど、誘いなのかなとも感じながら。あれで出ていくとカウンターがあるのかなと感じてたんですけど、やっぱり1Rである程度自分のやりたいことを向こうが固めた感じだったのかなと。2Rから上がってきたというか。そんな感じですね」

――メインの結果を受けて
「1R KO。撃ち合いになると平本選手の強さが出ますよね。結果論ですけど、インサイドの打ち合いを逃さないというか、的確に撃ち抜く技術がありますね。久保選手もそうですけど立ち技の選手は攻撃の精度が高いと思います」

――ファンの方にメッセージを
「感謝しか無いですよね。他の選手がどうかわからないですけど、キャリアを重ねると自分のためだけに頑張れないというか。色んな背負うものだったり、思いを感じてしまうようになって。応援してもらえるのはすごく嬉しくて。自分のためでもあるんですけど、勝ってみんなで喜びたいっていう思いで選手を続けてるところがあるんで。それだけに結果が出ないときは応えますね。かなり心が痛いです」

――今後の展望は
「勝った久保選手は先に進んでいくと思うんですけど、中々見えなくなりますよね。今回これだけ盛り上がってる超RIZIN.3って舞台で、出場できることはすごく嬉しいことなんですけど、やっぱり勝ったから先に進めるのが格闘技かなと思うんで、結果をしっかり受け止めて相談していきたいと思います」


久保優太&サラ
――試合後の率直な感想は
久保「ホッとしてます。緊張もしてましたし、ここで斎藤選手、元フェザー級チャンピオンに勝たないと僕の目標だったRIZINフェザー級チャンピオンを獲るってところを、せっかく4連勝まで来て前回高橋遼伍選手っていう強敵に勝つことが出来たので今日負けたら、また振り出しに戻っちゃう。『やっぱり久保はMMAまだまだだったんだ』って思われちゃうって緊張してました」
サラ「今回はあんまり叫ばなくて済みました。地味で、ちょっと上の人の闘いって素人からするとよく分からなくて。今回あんま叫ばなくても勝てたから良かった」
久保「ちょっとそれを期待してたんだけど、サラちゃんがエールを……」
サラ「エールはしてたけどぉ」
久保「試合前に怖い顔してたから、サラちゃん」
サラ「それはマザーファッカーさんの応援しすぎて喉が枯れてたから心配だったんだけどぉ、そっちに使っちゃった」
久保「芦澤竜誠くん勝ったしね」
サラ「今回勝ったんで、チヒロ?ですかね?最近チャンピオンって知ったんですよ。イケメンな人いるなと思ってたけど、まさかそれがチャンピオンだと思ってなくて。ヤバッ!って」
久保「久保とどっちがイケメン?今日の久保はイケメンだったでしょ?」
サラ「それは人によるよ」
久保「くそぉ……」
サラ「相手の選手いたじゃない。あの歌の人?モンチッチにソックリ過ぎて。モンチッチに見えました」

――打撃の攻防の際に余裕のある表情を浮かべていた
久保「タックル切って、斎藤選手の手札をどんどんどんどん削っていって。打撃勝負するしか無いぞって。それ出してこい。カウンター合わせてあげるよって。そこで待ってましたね。そこでパンチなり蹴りなり来たら合わせてあげようかなっていう誘いでした」

――対戦相手の印象は変わったか
久保「想像でもメチャクチャ、斎藤選手の映像をずーっと見て、そういうのは分かってたし。斎藤選手のクセだったりとかを全部頭にインプットして、それで今日を迎えたので。斎藤選手がホントに、自分のイメージはホントにメチャクチャ強い。でもその通り本当に強い人でした」

――今後の展望は
サラ「ここまで来たらチャンピオン見えちゃったじゃん?行けそうな気がするぅ~♪いけちゃうんじゃない?これ?ヤバいよ」
久保「真面目な話すると、鈴木千裕選手はマイクでも言わせていただいたんですけど、もしフェザー級のランキングがあるとするなら1~4位の選手に勝って強いと思うんですよ。オールラウンダーに対しては絶対的な強さを発揮する。金原選手、ケラモフ選手、ピットブル選手に勝ってるわけじゃないですか。でも僕みたいな打撃超特化型とやったら、僕は勝負論あるんじゃないかなと思ってて。僕はフェザー級でチャンピオンになりたくてここの舞台に来たし、斎藤選手にもチャレンジしました。鈴木千裕選手とやりたいですし、僕と鈴木千裕選手の打撃、どっちが強いんだって興味ありません?それを言いたいです。もし直接対決が叶わないなら、僕は挑戦者決定戦でも、その1個前の前哨戦でも、なんでもいいです。どんどん勝ってクリアしていって、いずれRIZINフェザー級チャンピオンになりたいと思ってます」
サラ「順番を踏んでみたいな?」
久保「そうだね。段階を踏んで。元フェザー級チャンピオンの斎藤選手にああいう勝ち方出来たっていうのは、斎藤選手もああいう形でKOされたのは初めてだと思うんですよ。そういう勝ち方を出来るのは僕しかいないと思ってるし、僕の実力を証明できたと思うんで。僕はフェザー級でチャンピオンになれると僕自身思ってます」
サラ「チャンピオンになれるかもって見えてきたら応援しようって思った」
久保「今まで応援してなかったの?!」
サラ「掌返すじゃないけど、なんか、行けるかも!」
久保「戦前は僕9:1くらいで皆さんから斎藤選手が勝つって言われてて」
サラ「そしたらさあ、K-1チャンピオンでしょ?RIZINチャンピオンってケッコーやばくない?!」
久保「それを目指してんだよ?!(笑)」
サラ「ヤッバ!」
久保「皆さん期待しててください」
サラ「ヤバいよ」
久保「僕は絶対RIZINフェザー級でチャンピオンになります。それは今年でも来年でも良いです。やるんで、みんな期待しててください」
サラ「なんかさ、今日はちょっと手応えが違う。ちょっと人気になったっぽい。今日帰り道、花道みたいな?手のウェーーイみたいなのあったじゃん?あれあったよ。無かったでしょ?アレ、私も波に乗ってウェーーイってやっちゃった。あれ初めて!きもちかったぁ~」
久保「でも良かった。さいたまスーパーアリーナのスタジアムモードでサラちゃんが謳ってたわけじゃん?」
サラ「もう慣れてきた」
久保「気持ちよくなかった?」
サラ「慣れてきた。もう運動の一環になってきた。でも最後の手のブワーーは超きもちくて。みんな大好き!みたいな感じ。アレまた味わいたい。クセになるから」
久保「そのためにも勝ちます!」

――KOを決めた対斎藤裕の策として三日月蹴りは狙っていた?
久保「あの一撃必殺の技ですか?狙ってはないです。僕のK-1時代を見てくれた人はわかると思うんですけど、僕はアレで何人も倒してきた技で。僕の打撃の技術の1つです。僕はたくさん必殺技があって、どれも一撃で倒せる技なので。1つの武器ですね」

――昨日は必殺技を用意しているといっていたが、三日月蹴りではない?
久保「ああ~、アレじゃないんですよ。まだあるんです」

――「挑戦者決定戦でもいい」という話も出たが、どういう選手と次にやりたいか
久保「どういう選手……やっぱり具体的に、前回はケラモフ選手とか元チャンピオンクラスの人とやりたいって宣言させてもらって、今回RIZINが斎藤選手との試合を組んでくださったので。今回は元チャンピオンを倒せたので。チャンスを貰って、コイツに勝てばタイトル挑戦させてあげるよってRIZINが用意してくれた選手を1人ずつ倒していきたいと思います。僕はその自信が正直あるので、1人ずつ倒していくだけです」

――今日のメインで勝った方とやるとか
久保「朝倉選手も平本選手もタイトルを目指してる感じなんですよね?順番待ちスゴいですね。千裕選手人気ですね。それだけフェザー級は群雄割拠なのかもしれないです。たしかにそうですよね。外国人選手もメチャクチャ強い選手が入ってきてるんで。ファンが望むカード、なおかつそろそろタイトルやっていいだろうって人とやりたいですね」

――安保選手とパッキャオ選手の試合について。去年の大晦日に安保選手と対戦した久保選手から見てどう思ったか
久保「ボクシングマッチですか?安保選手って、ホントこれディスりじゃないですけど、スゴいなと思って。MMAやって、BreakingDownでスダリオ選手とやって、元ボクシングの世界チャンピオンのパッキャオ選手とやる。スゴいですねぇ~!僕だったら出来ないです。僕とは違う道の選手だと思いますけど、対戦した選手としてスゴいなあというか、僕には出来ない道なので尊敬してます」

――カウンターを合わせていくのがプランだった?
久保「僕はやっぱり自分は打撃ではGLORYとK-1でチャンピオンになった人間なんで、僕で打撃で勝負するっていったら、変な話、世界でも僕が1番だと思ってるんですよ。MMAに来たとしても。ただし、それはテイクダウンがあったりタックルするので全然変わってくると思うんです。っていうことはテイクダウンディフェンスを完璧にしないといけないですよね。今回僕はある種、テイクダウンディフェンスが強いとされる朝倉未来選手、平本蓮選手も斎藤選手にはテイクダウンされてたわけじゃないですか。だから、ある種僕はこれで斎藤選手に対して、自分がやってるテイクダウンディフェンスが実際に通用したら、今回斎藤選手にテイクダウンもらわなかったとしたら、僕は今練習してるものがすごい成長できてると言うか、自分自身が実験じゃないですけど、出たわけですよね、練習の成果が。今日の試合をもって僕は次の試合でタックルに来る選手はいなくなるんじゃないですかね?打撃でも無理だし、タックル来ても無理ですよね。作戦を変えてくるかも知れないです。だんだん僕を脅威に感じると言うか。選手の方だったり専門家の方だったりが9:1で絶対僕がテイクダウンされてやられるって戦前予想を見てて。みんなそう思うんだよなあって。自分自身はアレでしたけど。自分がやってきたことを信じて。それはBRAVEジムでトップレベルのレスラーたちが所属してて、その中で僕はレスエリングを勉強してやらせてもらってるし、FIGHTER'S FLOWの上田トレーナーもみっちり戦略練ってくれて、僕がどういう闘い方、どういう戦略で行ったらいいかを1から考えてくださってる。弟の久保賢司も元RISEでチャンピオンだった人間なんで、打撃に関しては一流なんで、打撃コーチをやってくれてるんで、僕は皆さんを信じてですね。BRAVEジムの宮田代表も忙しい中でセコンドに付いてくれて、ホントにみんなが僕を勝たせるために頑張ってサポートしてくれたので、本当に感謝ですね」

桜庭和志が息子を紹介

 桜庭のマスクマン2人がリングに登場し、1人は間違いなく桜庭和志。

桜庭「どうも桜庭です。皆さん、お久しぶりです。今、今ですねちょっと僕クインテットの方が忙しくて、総合の方にはちょっと顔を出せていないんですけど、今秘密兵器を練習させてましてですね、それ紹介しに今日来ました。はい自己紹介!」

大世「(マスクを脱いで)はじめまして、息子の桜庭大世です。今、一生懸命練習してますので、応援よろしくお願いします」
桜庭「話が長い!挨拶とスカートは短い方がよろしいということで、年末に試合できるよう一生懸命練習させますので皆さん応援よろしくお願いします!」

第10試合


 安保がジャブで牽制していくがパッキャオは独特の間合いでフェイントを入れていく。安保の右ストレートがかすると、左のジャブも当てていく。パッキャオは踏み込んでボディにパンチを散らしていくが、安保はガードを上げて距離を詰めてガードの上からストレートを打ち込んでいく。
 パッキャオはパンチのストレートをかわして潜り込んでジャブを放っていくが、安保もジャブを牽制に右ストレート。パッキャオは下がってスカすとカウンターのボディブローを狙っていくが、安保は下がってジャブを打ち込みボディブロー。
 パッキャオはコツコツジャブを打ち込み、安保の左フックにパッキャオがカウンターのストレート。
 安保はワンツーもパッキャオはガードしており、安保はボディにフックを叩き込むとパッキャオがふらつく。
 パッキャオがギアを上げてボディに打ち込んでいくが、安保もギアをあげて顔面にフック。
 お互い距離を見合う中で1R終了。

 2R、パッキャオがジャブも安保がフックのカウンターを狙って行くも、安保が左ストレートを狙うが安保はジャブで牽制し前に出る。パッキャオが左右のフックも安保は前に出て潰し、ジャブの連打からボディブロー。さらにフックも、ガードしたパッキャオが前に出てジャブ。ガードした安保が左右のフックも、スカしたパッキャオが安保のワンツーを落として右ストレート。さらにワンツージャブからアッパーを打ち込むが、安保はガードして左右のフック。スカしたパッキャオが距離を詰めてワンツーも、安保はガードしてボディにストレート。安保はボディにフックから顔面にフックもパッキャオは避ける。
 パッキャオのパンチを安保が撃ち落とし、パッキャオはボディにフックを狙うが安保は攻め込んでワンツー。パッキャオのワンツーを安保がガードしてボディブロー。お互い距離を見ながら2R終了。

 3R、安保が前に出てジャブでロープ際に押し込み、パッキャオはもぐりこもうとするが安保の左右のフックが顔面を捕らえる。パッキャオがギアを上げてパンチのスピードを上げてくが、安保のカウンターのフックが当たりはじめ、パッキャオのガードを貫いてボディからラッシュを仕掛ける。
 パッキャオが前に出て安保がクリンチ気味になるがブレイク。
 安保がストレートにパッキャオの右フック。安保のストレートがガードの上から捕らえて左フックでパッキャオをふらつかせる。パッキャオが左右のフックを振り回すが、安保がストレートからガードを上げてパンチを受けていき、安保がストレートもパッキャオが左右のボディへのジャブ。
 安保のストレートが顔面を捕らえていき、ボディにフックからパッキャオがボディにパンチをラッシュも、安保がストレートからパンチの打ち合いへ。
 安保のストレートが顔面をとらえていき、前に出ていくがここで試合終了。

安保「皆さん本当に応援ありがとうございました。ちょっとあの、始めてのボクシングでパッキャオ選手挑戦させてもらって、倒すつもりでやってきたんですけど、やっぱりレジェンドの選手だけあって、めちゃくちゃやりにくかったし、よくこの体格差をやるなって感動しました。こいしてRIZINの舞台で鈴木千裕選手に変わって、今回僕がパッキャオ選手とやらしてもらったんですけど、最初僕がRIZIN来たときは、こんなに皆んなにあたたかく受け入れてもらえなかったというか、今こうして皆んながたくさんの方が応援してもらえる状況、ほんとに嬉しいと思ってます。本当にありがとうございます。これからも俺なりのやり方でRIZINを盛り上げていければと思っているんで、これからも応援お願いします。これから最後の一試合、因縁の喧嘩マッチありますけど、俺も最高に楽しみにしてるんでみなさんもこのまま盛り上がっていきましょう!ありがとうございました!」

パッキャオ「こんばんは。皆さんまずはこのような機会に神に感謝したいと思います。おかげで力をいただいて守ってくれました。そして日本のファン、このように温かく迎えてくれてありがとうございます。榊原社長、RIZIN、ほんとにこのような機会をくれてありがとうございます。これが最後でないことを願っております。安保選手、とっても強くて素晴らしいファイターでした。ボクシングの経験がない中素晴らしい試合を見せてくれました。安保選手は間違いなく、ワンオブザカインド、唯一の人になると思います。そしてフィリピンのファンの人たち、ありがとうございました!もう一度、ありがとう日本!日本愛してます!安保ボクシングやればいいのに!」

ライアン・ガルシアが突然リングへ。

ガルシア「まずはこの2人に、安保素晴らしい試合でした。マニー、あなたはレジェンドで素晴らしい。私は日本で試合がしたいです。安保選手、それともマニー選手、どちらかと戦いたいです」
安保「ドーピングして潰したのお前やねん(笑)帰れ、帰れ、出ろ出ろ」
ガルシア「3Rで安保選手をKOできると宣言します」
安保「レッツファイトナウ!」

<試合後コメント>

マニー・パッキャオ
――試合後の率直な感想は
「コンバンハ!大丈夫ですよ」

――対戦相手の印象は変わったか
「安保はタフで強くて私より大きい選手だと感じました」

――4万人の観衆の前で試合をした感想は
「大勢のファンの方がスタンドを埋めてくれて、私と安保選手の試合を見に来てくれて感謝しています」

――今後の展望は
「今年の内に実際の試合を行いたいと思っている。今回の試合はそれに向けてのいいチューンナップだったし、気付かされたこともあったし、いい機会だったと思います」

――なぜ倒せなかったと思うか。ドローという結果について思うことは
「安保選手は自分より大きい選手だったから倒しづらかったし、マットが通常のボクシングとは厚さが違って動きにくいと感じました。ドローという結果については嬉しいと思います。日本のファンの皆さんにいい試合を見せられたし、喜んでいただけたなら嬉しいです」

――鈴木千裕選手が怪我で対戦できなくなって対戦相手が変わったことについて
「鈴木選手と安保選手とはサイズもリーチも大きく違うので、調整は非常に難しかった。対戦相手が変わったときは驚いた」

――また対戦するとしたら鈴木選手と対戦したいか
「もちろん、日本で闘うときに榊原代表が鈴木選手を指名するなら闘ってみたい。そういったことでなくてもRIZINという組織・大会に関してこの機会を与えていただいたことに大変感謝をしている」

――安保選手のパンチで効いたものはあったか
「パンチは特にダメージはなかった。アクシデントでヒジが後頭部に当たったのは痛かった。少し腫れている」

――パンチとフィジカル以外のスピード・テクニックなどの評価は
「非常に良いと思います。動きもパンチもいい。彼が真剣に目指すならボクサーにもなれる。彼の階級だと他にいい選手がたくさんいるので、そういった問題はあると思う」

――今日は何%くらいのパフォーマンスが出来たと思うか
「今日は60%くらいのパフォーマンスじゃないか」

――残りの40%の課題点は
「最初に決まった対戦相手としっかりやることが大事だと思う。安保選手は代理の選手だったので」

――ライアン・ガルシア選手が試合後にリングに上ってきた。条件は多々あれど、RIZINのリングでガルシア選手と対戦することは考えているか
「非常にいい試合になると思う。ライアン・ガルシア選手相手なら興味深い試合になると思う」

――今日の試合が本格的な現役復帰への第一歩になると思うが、何歳までファイトを続けようと思っているか
「闘い続けられるなら、いつまでも」

――今日は48,000人以上の前で闘った。今までの大きな試合と比べてどうか
「4万人以上の観客の前で闘うのは素晴らしいことだし、RIZINのイベントで闘えることは素晴らしい経験だったと思う」

――今までの世界タイトル戦でもこれだけの観衆が集まることはなかった。またやりたいと思うか
「こうした環境を再現するのは難しいと思うが、RIZINならきっと出来るのではないかと思う」

安保瑠輝也
――試合後の率直な感想は
「まあ試合前からずっと言ってた通り。『中尾剛之先生と一緒に作り上げてきたボクシングを証明する』って言ってたんですけど、この試合勝つつもりではいましたけど、倒すことは出来んかったけど、でも、先生とやってきたボクシングを3分3R出して証明できたかなって素直に思えてホッとしてます」

――対戦相手の印象は変わったか
「別にイメージと違ったわけではないんです。ジャブにカウンターの右フックを食らってアゴ痛いんですけど、特別メチャクチャパンチが重かったわけでもないし、練習してきた想定通りかなって印象でした」

――今後の展望は
「眼の前の試合が終わって、『次からは○○で行きます!』みたいのは特に無いんですけど、リング上で言わしてもらった通り、はじめ嫌われながらRIZINファイターになった僕ですけど、こうしてパッキャオ選手と闘わせてもらったときに、ホントに歓声の多さとか、素直に安保瑠輝也を応援してくれる人が増えたなっていうふうに思ってメチャクチャ正直に嬉しいって気持ちなので。自分がまずワクワクすることに挑戦していきながら、みんながそれを楽しんでくれるようなことをやっていって、自分なりにこの競技で、どの競技を選ぼうと俺は世界チャンピオンになるって決めてるんで。それを今から模索していこうかなって状況ですかね」

――長くやって来てこれだけの充実感は初めて?
「うーん、充実感とは違うっすかね。今回のこの3分3R闘ってドローって結果になったんですけど、ほとんどのボクシングやって来た選手たちが『安保瑠輝也は1Rで倒されるし、パンチも1発も当たらんし、1発殴られたらその時点で終わる』みたいなこと言われてましたけど、それは絶対覆したろうって心に決めてたんで。中尾先生と2人でやってきたボクシングではそんなことにはならないと分かっていたので。ここまで1つのことを集中してやり続けたことも今までは多分無かったんで。そういう意味では充実してるかわからないですけど、メチャクチャボクシングに没頭したなって」

――達成感はある?
「達成感かなあ?ホンマのこと言えば倒したかったっすけどね。そういう盛り上がるのが一番ファイターとしては気持ちいい瞬間なんで。それをしたかったですけど、先生からも良かったって言ってもらえたんで」

――厳しい練習から試合を終えて解放された状態だが、今一番何をしたいか
「6月にスダリオ選手と闘って、2週間足らずでストリックランド選手と試合の気持ちで挑んだわけですけど、そっからまた1ヶ月足らずで今回パッキャオ選手と闘わせてもらって。とにかく格闘技漬けやったなと思って。もちろん職業としてファイターやってるんでね、もちろんありがたいことやし、嬉しいことなんすけど、ちょっと若干疲れたかなっていうのは感じてて。夏もしてないし。当然やけど。8月入ったら、2024年の8月は安保瑠輝也の年にしたろうと思ってます。遊びで!(笑)」

――リカバリした体重は
「76。7kgくらいですね」

――体格差を活かしたボクシングは出来たか
「体格差だけでどういう出来るような相手じゃないのは分かってたし、それは過去の映像見ても分かることじゃないですか。デカいだけで前にガンガン攻めてくる選手、パッキャオ選手は足が相手が止まってる状態やったらサンドバッグのように面白いように打つし。そうならないように足も機敏に動かして、入ってくるならその分だけ下がる。それもまっすぐ下がるんじゃなくて、エスケープ、ちゃんと自分が良い立ち位置、ポジションで、避けながら打つ。それで、下がるだけじゃなくて次は自分のフィジカルを活かして相手が入ってくるタイミングで頭を嫌がるところにぶつけて距離を潰してフィジカルを活かす。そういうディフェンシブルな戦術をやっていきつつ、相手を駆け引きの段階で疲れさせていくというか。なかなかうまく行かんなと思わしていきながら、自分が次は前に行けるって段階になるっていう勝負になるって分かってたんで。だからそういう意味ではもちろん体格を活かせた部分もあったけど、別に体格だけで勝負が出来たわけじゃないなっていうのは思うっす」

――パッキャオ選手のパンチを「そんなに重くなかった」と言っていた。試合中に笑っているシーンも見られた
「パンチはさっき言ったように特に特別パッキャオ選手だからどうってのは無かったですけど、笑っちゃったりするのは、いいの当たったときに楽しくなっちゃうっていうのもあったりして。あとは多分、性格が闘いのときにオラオラしちゃうっていうのがあったりするんで。それは良い点でもあり悪い点でもあるんですけど、冷静にならなアカンところは冷静にならんとアカンし。でも熱くなったほうが良いときは熱くなって、倒しに行ったほうがいい場面もあるし。そこは自分とうまく付き合っていかなアカンのですけど、ああやって笑ったりすんのは自分の持ってる性格・性質ですかね。楽しかったです」

ライアン・ガルシア
――超RIZINの感想は
「アメリカもこういった真似をしないといけないと感じた。素晴らしいプロダクションで色々学べるところがある」

――気になったファイター、試合はあったか
「教師と教え子の試合が印象に残っている」

――マニー・パッキャオ選手と試合をしたがっていたが、安保選手とも対戦を希望していた。実際のところはどうなのか
「当然安保選手のことは知らなかったが、彼は本気でマニー・パッキャオを倒しに行ったのを見て、感じるものがあって彼をやっつけたいと思った。パッキャオとは12Rの正式な試合をしたい。エキシビションには興味がない。年老いたライオンと若いライオンの勝負をしたいと思っている」

――総合の試合に興味はあるか
「ショーン・オマリーにも興味があるし、コナー・マクレガーとはベア・ナックルでやってもいい。ショーン・オマリーの虹みたいな頭をぶち壊してやりたいと思う」

――日本の旅行の感想、また、榊原代表とどんな話をしたか
「旅行は楽しんでいるよ。日本の素晴らしい文化に触れて、ラーメンを毎日食べて太ってしまった。このイベントを見て、メイウェザーも来たりしたが、彼よりもすばらしいKOの試合を見せたいし、日本のベストファイターとも闘いたいと思う」

――日本のファンの印象は
「皆さん経緯を持って試合を見ている感じる。そういった面で日本に来て誰一人として悪い人に会っていない」

――パッキャオ選手のコンディションをどう思ったか
「当然全盛期は過ぎている選手。その中でも光るものはあったが、今日はディフェンスが良くなかったと思う。ちょっと口にするのは難しいが、私としては彼をずっと見て育ってきたので感じるものがある。日本は熱いなあ……」

第11試合


 じわじわと距離を詰め、未来がミドルを当てる。平本はローで牽制し、未来もローを打ち込むがお互いなかなか前には出ない。平本がワンツーストレートも未来は下がって避け、平本がジャブからローも未来は下がる。未来はローも平本はワンツー。お互いローから平本が前に出て左フック。ふらついた未来にラッシュを仕掛け、そのまま未来の右フックにカウンターの左フック。ぐらついて倒れた未来に平本がパウンドラッシュを仕掛け、これでレフェリーが試合を止めた。

平本「すいません、いつもなんか喋るか考えてるんですけど今日なんも考えてなくて、とにかく、朝倉未来、ありがとう。そして、引退しないでください。朝倉未来がいたからこんなに情熱もってやってこれたし、自分も見つめ直したし、もうマジで何も言える事ないです。とにかく今日勝てて嬉しいです。ごめんなさいもうちょっと帰りたいんで、この辺で。ありがとうございました!」

<試合後コメント>

平本蓮
――試合後の率直な感想は
「なんも言えねえ」

――それは嬉しい気持ち?
「そうですね。練習してきた技が見事にハマったんで、やってきたことに間違いはなかったなって。何度も何度も練習してきた技だったんで。なんも言えないです。やってきて良かったなって」

――対戦相手の印象は変わったか
「5Rなんで、1Rが特に勝負だなと思ったのと。ラウンド・バイ・ラウンドなんで前半からしっかりポイント取ってくってのは意識してたんですけど、体が暖まる前というか、1Rからしっかり勝負の瞬間が絶対生まれるんで、その瞬間を、絶対そこで決めてたんで。良かったです」

――今後の展望は
「RIZINチャンピオンになったんですけど、もう1個別のベルトがあるみたいなんでそれを獲りに行こうと思います」

――サウスポーに構えたことに驚いた
「事前番組かなんかで『カーフ蹴ってくると思う』とか言ってたんで、意識して嫌がってるのかなと思ったんで左から行ってあげようかなと。総合に来てずっと左で試合してるんですけど、左のほうが得意なのかも知れないです」

――多方面からカウンター待ちだと予測されていたが、近い距離で打ち合った
「練習しててどうしても待ち担ってしまう部分も自分の中では理解していて。技術が色々積み重なって積み重なっていろんな技術を吸収すればするほど後手に回ってしまうというか、リスクを減らして闘いたいっていうのが実際あったんですけど、これだと自分の武器が、回転数とか上がらないなっていうのも意識してて。距離感外す練習もしたんですけど、今回試合前に手塚さんが、元々堀口さんとかが空手を教わってた二瓶拓郎さんって方を紹介してもらって。ああいうステップとか抜く感じとかを一緒に練習して何度も何度もやってきたステップで。それは大きく出てバシンとやって、自分からショートを作ろうと思ってたんで、堀口さん意識みたいなステップです。元々K-1のときはアップライトでリズムを取ってやってて、総合格闘技に溶け込めるようにするにはテイクダウンディフェンスに絶対的な自信が無いとあのステップってのは出来ないんで。それが完成されたからこそ今のスタイルが出来上がった感じですね」

――試合後のリング上で未来選手になんと声をかけたか
「ナイショで!(笑)」

――試合後に鈴木千裕選手とやり合うシーンがあった
「なんか、いきなりペットボトル投げてきたんで。ナメてんなと思って。僕は当たってないんですけど、僕はしっかり当てましたんで(笑)あのカモメみてぇな奴」

――マイクで「引退しないでください」という言葉があった。心からの思いで言った?
「そうですね。格闘技界にいてほしいと思います」

――それはいずれ再戦したいから?格闘技界のアイコンとして必要だと思うから?
「闘い続けてたらまたいつかやるかもしれないですね。だから闘い続けてほしいです」

――左手に包帯を巻いているが、怪我を負ったのか
「親指思いっきりバコーンってやって、軽く脱臼しちゃったんで。全然骨折とかではないです」

――次の試合の時期・相手について
「年末じゃないですかね。盛り上がる試合をしていこうかなと思います」

――二瓶さんから習ったステップは今後も使っていく?
「僕の新スタイルなんで。もっといっぱい、練習してきたパターンの1つが今回当てはまったんですけど、いろんなパターンの必殺技を作ってきたんで、どんどん見せて行けたらと思います」

――そのステップは基本的には伝統派空手のステップ?
「伝統派になりすぎると僕の体が向いてないんで。剛毅會の空手とキックボクシングと。まあ、伝統派の距離感の設定ですよね。後ろを使うっていう共通した部分があるんで、それを自分で噛み砕いて作ってきたって感じで。伝統派とは違うかも知れないです。平本蓮スタイルですね」

――1Rでの決着となったが、フルラウンドの想定もあった?
「もちろん想定はあるっすけど、ああいう距離感の微妙な差し合いというか駆け引きから、打撃のない駆け引きの時間で、今回とにかく待つんじゃなくて我慢勝負だと思ってたんで。そこで自分が一瞬の隙を突けたかなと。ホント練習してきたこと、死ぬ気でやってきたんで。それが出て良かったと思います」

――フィニッシュまでに「行ける」と思った瞬間は
「一発外したときにバコンって入った瞬間にガクっと落ちる感じがあったんで、チャンスだと思って。『今だ!』と思って。なんか、マクレガーの名言あるじゃないですか。えっと……なんだっけ。いいや、もう(笑)そんな感じです(笑)」

――この大舞台、この相手でMMA初フィニッシュとなった
「ずっと計画してたことなんで。3勝しっかり判定で勝って経験積んで、4戦目からKO解禁しようかなって感じだったんで。自分の中ではプラン通りです」

――今までのテイクダウンディフェンスしたいというのは、あくまで過程であると
「そうですね。これからも強くなっていく平本蓮をみんなに応援してもらえたらいいなって。まだまだ進化途中なんで。今日は全然グラップリング見せてないですけど、たくさん用意してきたんで。次の試合とかでどんどん進化していく姿を見せていけたらと思います」

――今回はテイクダウンディフェンスというよりタックルにも行かせなかった
「距離感ですかね。後ろを使ってしっかりリングを使うというのと、距離感の微妙な設定ですね。遠い距離、遠い距離で。朝倉未来がやりたい距離より遠い距離でやろうっていう感じですね」

――試合前のやり取りを見ていて、未来選手との試合に余計なノイズを入れたくないという思いを感じたが実際はどうだったか
「集中したかったってことですね。全部勝利にかけてたんで。今ホッとしてます」

――SNSでの煽りやトラッシュトークというイメージが有るが、格闘技というものに対する純粋な思いは敢えて出さないでいる?
「シンプルにそういうの飽きたんで試合で見せようと思ったっすね」

――これからは格闘家としてのメンタルを前に出していく?
「相手によるんじゃないですか?あんまりそういう設定はないです。そのとき思ったままにやるだけですね」

――次回の出場のときはインタビューに応じていただけますか
「もちろんです、もちろんです」

――朝倉未来選手は日本格闘技界の中心にいる選手。その未来選手に勝ったということで自分が中心になって引っ張っていくという思いはあるか
「アイム・ザ・ベストなんで。僕がベストです。俺だっていう。時代は俺だッ!」

――未来選手が復活するならどういう道をたどると思うか
「わかんないですけど、多分復活は絶対すると思うんで、辞めないでほしいですね」

――復活すると思う理由は
「朝倉未来の人間力ですね。試合してなくても感じますし、して感じたこともあります。する前から感じてたこともあります。辞めないでほしいです」

――試合を終えて、平本選手の中での朝倉未来観は変わったか
「なにも変わってないし、俺も引退撤回したんで、あなたも引退撤回してください」

※朝倉未来はノーコメント

榊原信行CEO総括


榊原信行CEO
「お疲れ様でした。ありがとうございました。ホントに事前にもよく言ってましたけど15年ぶりにさいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンで、これだけの観客の皆さんに入っていただいて、これだけの熱狂を作り出せたことを、本当に感慨深く思います。2015年にRIZINを立ち上げたときに、いくつか我々の、僕だけじゃなくてPRIDEの時代を作った仲間たちと1つずつPRIDEが、僕らが無心にPRIDEを作ってたんですけど、自分たちが作り出した記録を塗り替えていくためのチャレンジをしようと。僕も命がけでRIZIN、全力でやりますという宣言をさせていただいて、ようやく9年という時を経てこのさいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンをこういう形で。新しい、PRIDEの時代をそれほど知らないファンたちの力も借りながら、結集しながらこうしてこれだけの日本の力というか、僕はホント日本の格闘技を信じてますし、日本のファンの人たちの熱を信じてる。PRIDEの時代に作り出せたものは奇跡で出来たことではなくて、日本という国が持っている文化とか歴史とか、そういった日本人ならではの格闘技に対する向き合い方をもう1回作り出せるかなあ、もう1回リマインドできるんじゃないかなあと。それを新しいファンの人達、新しい世代の人達に上手くその熱を広めていけたらいいな言う形でスタートして、選手たちとともに、そしてその場所を支えてくれるファンとともに今日を迎えられたことを嬉しく思いますし、心から感謝します。今日この結果で、当然1つの通過点ではありますので。また自分たちで自分たちの記録を1つ作ったことになるので、この記録に負けぬとも劣らぬ未来を誇り高き選手たちとともに作り出していきたいと、そういう決意を新たにした次第でございます。
 全体の総括としては非常に選手たちがリング上でも少しお話したように、この会場の雰囲気と空間とファンの皆さんの熱によって試合って作り出されるっていうか、人間ですから、みんなのそういう熱い思いが伝わりますんで。その熱で背中を押されて11試合素晴らしい試合が繰り広げられたことを本当に嬉しく思いますし、選手たちには心から感謝したいと、そう思ってます。1試合1試合色々思うところはありますが、質問にお答えする形で進めたいと思います」

――メインイベントで平本選手が1RKO勝利という結末について
「高田ヒクソン戦みたい。個人的にはね。高田ヒクソン戦も前日まで5分12Rにするとか、ホントにルールのこととかラウンド数とか、ホントに完全決着をつけるために両陣営をやり合ったにもかかわらず、4分何十秒かなんかで高田延彦がやられるという幕切れ。その衝撃に、高田延彦が負けた衝撃にファンたちはお通夜のようになって。そのときはワンサイドで高田さんに別途してるファンも多かったこともあってもう少し重たい空気になったんですけど、その熱からすると未来ファンは高田延彦を信じ、愛したファンの、その当時の人達と同じくらいの思いで悲しみに打ちひしがれて苦しい思いをしてると思う。格闘技はリアルな現実を受け止めていく、それを乗り越えて次のエネルギーにしていく。そういう力が選手にも必要だしファンにも必要だから。この事実・現実を受け入れてまた1歩、ファンもまたこれからもRIZINを応援してくれたらいいなあと。未来は今日インタビューにも出てないと思いますけど、メンタルもそうでしょうしフィジカルもインタビューに今答えられる、整理がつく状況じゃないと思うんで少しクールダウンして僕も話をしてみたいと思いますけど。朝倉未来が今日の結果を含めて、僕がどれだけJTTに通って口説いたところで……まぁ~ちょっと引退を取り消すような気持ちにさせられるかどうか、それは分からないけども、僕はなんとか未来にはこのまま終わってほしくないなという思いを持っているので。これもまあ、すぐに言ったところでアレでしょうけど、この結果をお互い、プロモーターとしても選手としても自分の中で消化できたところで向き合ってみたいと思いますけど。まあホントにリアルな現実を突きつけられたと思いますし、格闘技の儚くて切ない、これが格闘技の魅力だと。その魅力がすべて凝縮された138秒だったかなと思います」

――48,000人という大観衆を見て感じたことは
「PRIDEの当時を知ってるスタッフと話をしたんですけど、そのときよりも今日の熱量が遥かに上だったと思うんですね。朝倉未来と平本蓮の試合の時に、未来コールなのか蓮コールなのかわからないファンの叫びが両方会場内に渦巻くというですね、あまり見たことがない、感じたことがない独特のスペシャルな瞬間だったと思いますけど、個人的にもすごくアドレナリンが出て感動するというか、感情が。プロモーターでありながら冷静でいなきゃいけない自分もいつの間にか2人の試合に惹きつけられていましたし、多くのファンにそういう瞬間を感じてもらうことが出来たこと、それは本当に嬉しく思いますね」

――鈴木千裕選手は大晦日にピットブル選手とタイトルマッチをやるとして、それはRIZINのタイトルマッチなのか、BELLATORのタイトルマッチなのか
「千裕とはいろんな話をしていて、いずれにしてもBELLATOR側からも『是非年末に日本で』ってオファーももらってるのが現状なので、千裕とピットブルっていうのがマッチアップできれば。BELLATORの日本大会、大晦日。どういう構成になるのかわからないですけど、去年の夏の超RIZINのようにBELLATORパート、RIZINパートみたいに分けることも含めて考えて、8月にも早々にBELLATOR側と交渉して。実現できる可能性は十分あるかなと思います」

――フェザー級のタイトル戦線について。6月に勝ったクレベル選手、今日勝った久保選手、平本選手がタイトル戦線に絡むと思う。その中から挑戦者を選ぶのか、挑戦者決定戦を組むのか
「現状はノーアイディアな感じですね。BELLATORとどうするか。千裕とも話している中で、千裕と闘うことで手が上がってて、千裕もやろうって言ってる中ではピットブルが去年の夏ここで闘って、リマッチっていう話になってる。RIZINとかBELLATORとか関係なくね。そのあとRIZINのタイトルマッチをしていくっていうのが。千裕の中での順列だとそんな感じに思ってるのかなあと思ってます。そのへんをすり合わせていく必要があると思いますし、RIZINのフェザー級タイトルマッチっていうのは、今のままの順当なことで言えばクレベルだと思うんですね。挑戦権があるのは。ただ、今日未来がああいう形で負けました。じゃあ平本蓮がいきなりタイトル戦線っていうのも少し早いと思いますし、クレベルがいて、久保が今日斎藤に勝ったからって言ってそこであまり調子に乗る話ではなくて。クレベルからすれば『俺と久保が挑戦権かけて闘うのは違うだろう』と思うでしょうし。とはいえ、マッチメイクをして試合をどう紡いでいくのか。BELLATORが優先でピットブルとやれば、千裕がやるフェザー級のタイトルマッチは年明けになると思うんで。そうなると、そこまでクレベルの試合をしないってことも無いと思いますんで。全体的な興行論も含めて、クレベルとも千裕ともBELLATORとも話をして早いタイミングで決めたいと思ってます」

――パッキャオの起用について。世界に名前を売るためには事前の煽りVで飛び道具が必要だと言っていたが、海外で盛り上がってない。ガルシア選手が「エキシビションマッチだった」と言っていた。なぜ3Rだけだったのか。せめて6Rやってほしかった
「僕らからすると海外にどうアプローチしていくか。まだまだいきなりパッキャオが来て、世界中の人達に、海外の人達からしたらそこまでの興味は安保に対しては無いと思いますが、いずれにしても僕らとしてはチャレンジとして飛び道具を起用していくことは必要だと思いますし、ライアン・ガルシアからすると、強がりでそう言ってるんだと思いますね。採点をつけたら3Rだけですけど、安保に上がってしっかり採点が付いてもおかしくないジャッジがですね。結果論としてはもう少し5Rとか6Rとかあってもよかったのかもしれませんね。これは僕らもメイウェザーとスタートしたことの中で僕はパッキャオがチャレンジをして。パッキャオは全力で闘う試合しかしたくないということで、エキシビション言葉を……まあエキシビションはエキシビションだと思いますけど。非公式の試合なんでね?ただ、だからと言ってお互い手を抜いたような、そういう試合にはしたくないというのが最初からパッキャオの意向でもあったんで。結果論としてはあと1Rでも2Rでも見たかったなと。当初のパッキャオとの交渉からするとエキストララウンド1Rを入れようかという話は実はしてはいたんですね。思いの外安保が頑張って、真っ向勝負を挑み、かつあれだけの試合を繰り広げたことが、パッキャオ側も少し面食らった感じもあると思いますね。パッキャオからすると、そんな素人と5R、6Rなんて、3Rで沈められるよ、3Rもいらないよと思っていた感じなので。これも本当に安保があそこまでやるっていうのはパッキャオ側も想定してなかったんだと思いますね」

――MMAはラウンドが伸びることで凄まじい熱を生み出すことがある。今後もそういうことは無いか
「5分5R、ラウンド・バイ・ラウンドで取るってことを採用すると、レギュラーのタイトルマッチもそうしろとか色んな議論が出るだろうなと思って。これは絶対そうしないと決めてるわけではないです。色々ファンの声とかを聞きながら。5分5Rっていうルールを両陣営と交渉・調整するのに随分かかったんですよ。敢えて5分5Rに今回特別のルールを採用しなくても、結果は5分3Rで決着が付いていたということで。我々からするとなるべくジャッジで決着をつけるのではなくて、2人の闘う者同士で決着を突けてくれということで。期せずしてそういう結果になりましたけども、せっかく採用した5分5Rっていうのは、この試合に関しては生きなかった。ただ、ケース・バイ・ケースだと思うんで、今後の中では5分5R、ラウンド・バイ・ラウンドっていう選択肢は残した中で色々考えていきたいと思ってます」

――未来選手は試合後の状況を理解していたか
「トイレとシャワールーム行く前に控室の前で少し立ち話をしましたけど、まだ少し効いちゃってる感じ、放心状態。それはもう現実を受け止めきれてないのか、少し記憶が、意識が飛んでるのかわからないですけど、二言三言言葉をかわして、『まあ1回とにかく休め。時間を置いて話そう』という会話をしたんですけど、本人は『分かりました!じゃあお願いします!』って感じでもなく。どこまでその言葉を理解してもらえてるかなと。でも周りには海とかみんなもいたんで、しっかり支えようねって話をした次第です」

――違法動画の撲滅について世間に浸透させるための話として、収益の何%が毀損されているといった具体的な数字はあるか
「それは無いですね。何%ってとこまでは。さっき伝えてくれって言ってましたけど、あれだけ弁護士の先生も立ち合って、『今回は厳しく取り締まるよ』って言ったのに上がってるんですよね。ホントにそれも今一生懸命BANして行ってますけど、結局そこに対して何%だからってことでもなく、ゼロにしないといけないと思ってますし、ちゃんと定価で買っていただいてご視聴いただいている皆さんに申し訳ないと言うか失礼なことだと思うんで、ここは逆にそうやってBANしたり色々人海戦術でやるっていうのはコストも相当掛かるんですけど、ここはコストを掛けてでも徹底的に、このタイミングで。今でも違法動画を上げることは辞めてほしいと思いますし、違法動画を見ることも罪になるので、そこはイタチごっこだと思いますけど、これからも泥棒に負けないように。NO MORE PPV泥棒。ステッカーでも作ってですね、貼りまくろうということで」

――今日のような負け方をした未来選手に「でもまだ終われないだろう」と感じたのはどういう理由があるか
「これも本人と話してみないとわからないですけど、年齢的なことと、これだけのファンをこれだけドン底に突き落としたんだから、このまま終われるのかっていうことですよね。僕はネクタイ的な問題とか含めて、そこもしっかり。未来もそうは言っても休んでないんですよ。だから1回しっかりオーバーホールして休んで、僕は過去に色んな選手たちを見てきた中で言うと、このままで朝倉未来という選手は終わって一生リングに戻ってこないということを決められる男じゃないと思うんですよね。これだけのファンをガッカリさせたっていうか、未来の応援のほうが若干というかかなり多かったように思ってますし、未来は6年と言ってましたが、僕はもっと長くRIZINというものが今のここの立ち位置に来るまでには僕は朝倉未来に僕は感謝しかないというか、未来がいなければこの48,000人の風景・景色は作り出せなかったと思います。だからその感謝を含めて、ともにここまでRIZINを高めてきた同志として言葉をかけてですね。ただ、まずはフィジカルな部分のオーバーホールとチェックと、色んなことをしたうえで、新たに一歩踏み出してくれる、背中を押せたらいいなと思ってます」

――ライアン・ガルシア選手の今後の展開について
「すべての可能性はあるんだと思いますし、ホントに今サスペンドされてる状況で彼は公式戦は彼は出来ない。ただ、ニューヨークのアスレチックコミッションとかネバダとか、色んな話を聞いた中では、非公式の試合であれば認められるという感じでは言ってましたね。ただ、ライアンは現役バリバリのトップ選手だと思いますし、アメリカのボクシング界でもすごく、1年間のサスペンドを打ちながら。ホントは1日も早くボクシング界というか、ビジネスで考えると戻したい選手のはずだと思いますので。これはまあ、ゴールデンボーイ、オスカー・デラホーヤとも話をしなきゃいけないことだと思いますんで。本気でRIZINで闘ってみたいということなのかも含めて、今回観光を兼ねてパッキャオの試合を……パッキャオとは昔から教会に行ったり昔から親交があったりするということも聞いてたんで。そういったところでビジネスの話はしっかりしていきたいと思います」

――平本選手がここまで大きな存在になるとRIZINとの契約当初に予想できたか
「予想というかですね、そういう期待感・ポテンシャルはあるなと思ってはいましたけどね。どの選手もそうした可能性は秘めていると思うんですけど、平本蓮という存在は最初に芦田とキックルールでケージでやったところが最初のデビューですが、そのとき含めて、ホントにMMAを本気で極めて行ったらすごくポテンシャルはあるかなあと思ってましたが。ここまでの存在感を出せるかどうかっていうのはそのときに『こういう日が見えていました!』っていうことではないですね。彼のキャラクターと言動、SNSの使い方もそうだし、そういう意味では平本の存在が光ったのは、朝倉未来がいて、そこに噛みつく。彼は戦略的にそうしたのかも知れないですけど、それがやっぱり未来が、今日の48,000人超えの集客の最大の原動力は朝倉未来という存在だったんだと思いますね」

――「PPVの売り上げでTHE MATCHを超える」と言っていたが、実現できそうか
「勢いからするとTHE MATCHに肉薄するか、っていうところですね。超えられるところまで行ってるかどうか。阿部一二三くんも頑張ってるんでですね、裏で(笑)タダでテレビで極上の闘いが見れるっていう。それがYahooのトップに出てきてるわけじゃないですか。そこに朝倉未来と平本蓮の結果がそこに割り込んで入っては来てない。僕が見てる中では来ていなかったんで。やっぱりナショナルスポーツというか、ホントにこのオリンピックという競技の真裏ですから。そういう中でどこまでの数字が。でも、RIZIN史上で言うと圧倒的な、PPVの中でナンバーワンの大会になることは見えてると思います。このあとアーカイブとか含めた、1週間くらい各プラットフォームで配信をしますので、それも色々評判も含めて数字が伸びると思いますので。また結果は追って、ハッキリしたところでご報告できたらいいと思います」

――今Yahooのトップに朝倉未来vs平本蓮戦の結果が載っています
「あぁ、そうですか。やっと追い付いてきたんですね。僕が終わった直後に見たときはウタちゃんコールが起きたとか、一二三はメダル確定とかってのがトップの中に2つ入ってたんで。やっぱオリンピック恐るべしだなと思って見てました。……あと、言い忘れましたけど、パッキャオの陣営の人たちが、パッキャオも僕終わった後に何度か話してきたんですが『安保は本当に強い。ウチに来てトレーニングしたら世界チャンピオンになる』と。リップサービスかもしれませんけど。ただ、ホントに初のボクシングというルールで、これまで積み上げてきたものが皆さんの中でオープンにはなってなかったかもしれないけど、ずーっとキックの試合をする中でボクシングのトレーングを和歌山まで行って3年間くらいやってて。もちろん体格差とかはあるものの、とはいえ、69kg以下という決めた数字は守ったわけですから。圧倒的に体格が違う、最初から契約体重が違うということではないので。それくらいパッキャオ陣営もそう言ってました。だから、安保にはプロボクサー転向を勧めたいと思って(笑)世界チャンピオンになれるらしいよって(笑)気持ちで負けなかったことが素晴らしかったなと思います。パッキャオも年齢的なことを言い訳にしたくないということで、しっかり3分3R素晴らしいものを見せてくれたことにはこの場を借りて感謝したいと思います」

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