【試合詳細】7・6 TTT新木場大会 【インディー統一無差別級】藤原秀旺vs阿部史典 ガッツ石島&神崎ユウキ&橋之介vs定アキラ&後藤恵介&秀警察S.W.A.T 瀧澤晃頼vs藤田ミノル マスクドミステリーvsKURO-OBI ツトム・オースギ&バナナ千賀vs大家健&川上翔大
『CONVICTION 7』
日程:2024年7月6日(土)
開始:19:00
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:158人
▼「新木場闘会始」 20分1本勝負
[Speed of Sounds]ツトムオースギ(フリー)/○バナナ千賀(フリー)
8分50秒 合体式ランニング・ブレーンバスター→片エビ固め
大家健(ガンバレ☆プロレス)/●川上翔大(ガンバレ☆プロレス)
▼「SURVIVAL WAR」 30分1本勝負
○マスクドミステリー
9分45秒 オクラホマ・スタンピート→片エビ固め
●KURO-OBI(トライフォース柔術アカデミー)
▼「スペシャルシングルマッチ」 30分1本勝負
●瀧澤晃頼
11分0秒 サムソンクラッチ
○藤田ミノル(フリー)
▼「TTT本隊vsゴキブリ商会」 45分1本勝負
ガッツ石島/神崎ユウキ/○橋之介(フリー)
18分25秒 神崎のフロッグ・スプラッシュ→エビ固め
[ゴキブリ商会]●定アキラ(AlmaLibre)/後藤恵介(フリー)/秀警察S.W.A.T(不明)
▼「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」 60分1本勝負
【王者/ゴキブリ商会】○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
15分54秒 100%メロ~ンジュース→エビ固め
【挑戦者】●阿部史典(格闘探偵団)
※第8代王者が初防衛に成功。
秀旺がモアイ像と福助人形とゴキブリの力を借りて阿部からインディー統一王座初防衛!橋之介がTTT入団を果たし“5人目の男”となってガッツとともにタッグ王座奪還へ!
オープニング
開場後、ゴキブリ商会の面々は当然の権利のようにリング上に机とイスをセットし始め、公開記者会見を実施。今回から一部50円で販売すると予告されていた資料も無料頒布され、増税にあえぐ一般市民の財布にも優しい姿勢を見せていく。
定が定例記者会見冒頭の恒例の新作グッズ案内を行っていると、怒りに震えるガッツと神崎が乱入してきて自由な言論の場を妨害。
すると、秀警察は6月22日の商店会プロレスに於いて神崎が秀旺のバイ秀クルにぶつかってきて破壊したとして器物損壊&道路交通法違反の罪状で逮捕状を突きつける。(※実際には秀旺が神崎を自転車でひき逃げ)
乱闘となる中で大家健も飛び込んできてわめき始めると、秀警察が大家を現行犯逮捕。
秀旺が「一般の皆さんの前でワッパはかけんなよ」と大家の名誉を守るように指示すると、ゴキブリメイトたちが大家を紳士的に控室へと連行していった。
第1試合
今年5月にガン☆プロでデビューしたばかりの川上が初の他団体参戦。早速脱獄に成功した大家も元気にバッコミ入場。
大家の入場を気に入ったのか、千賀は自身の入場時にも「wow wow wow... バッコミニケーション!」と繰り返して大はしゃぎ。興奮して突っかかっていく大家を川上が冷静になだめるという、どっちがベテランなのか分からない光景が広がる。
オースギと川上の対面でゴング。堅実かつスピーディなグラウンドレスリングが展開されていき、腕を取った川上がそのまま腕十字を狙うもオースギが上から潰してエビ固めで切り返す。川上が冷静にリストロックからのアームドラッグで切り返し、川上優利の状況でクリーンブレイク。両者タッチ。
千賀が「wow wow wow... バッコミニケーション!」と跳ね回ると、大家も対抗してバッコミし始める。張り合うように一緒にバッコミしてから大家がショルダータックルでなぎ倒すが、千賀が相手2人を場外へ叩き出して「wow wow wow... バッコミニケーション!」と叫びながらオースギとともにプランチャの編隊飛行。
千賀は「wow wow wow... バッコミニケーション!」と小刻みにヘッドバッド。大家も「wow wow wow... バッコミニケーション!」と小刻みにヘッドバッド。川上にタッチ。
千賀と川上がエルボー合戦。打ち勝った千賀が延髄切りからオースギにタッチ。
オースギはコーナーで川上の顔面を踏みつけ、さらに連続エビ固めからストンピング連打。千賀にタッチ。
千賀は「wow wow wow... バッコミニケーション!」と歌いながら川上の顔面を踏みつける。オースギにタッチ。
オースギは、川上が起き上がろうとするたびにストンピング&エルボースタンプで潰していく。続けてロープに振るが、川上が低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いてからのフライング・ショルダー。大家にタッチ。
大家はオースギへショルダータックルを連打し、セカンドからのミサイルキックと珍しい技を見せる。さらにカミカゼを狙うが、オースギが着地。スワンダイブ式のダイビング・バックエルボーを発射も、これをキャッチした大家が担いでカミカゼ。さらに足を踏み鳴らしながら炎のスピアーを発射も、かわしたオースギがフランケンシュタイナー。両者タッチ。
川上が気迫のエルボー連打で攻め込んでいき、千賀をグラつかせる。千賀も張り手で怯ませてからトラースキックを発射するが、かわして走った川上がランニング・エルボーでなぎ倒す。
ここで大家が加勢に入って2人で千賀をロープに振っていくが、千賀は川上のショルダータックルを大家に誤爆させる。さらに千賀のカニバサミクラッチに合わせてオースギがランニングニーを突き刺す得意の合体攻撃が炸裂。続けて2人でダブルのランニング・ブレーンバスターで叩きつけて3カウントを奪った。
第2試合
柔術黒帯という確かな実力、入場曲の『オリンピア』、その他オールドファンが大好きな要素がギッシリ詰まったKURO-OBIはTTT本戦出場は2回目にも関わらず早くも大人気。
ミステリーとの“オールドアメリカンプロレスvs柔術”という違った方向性のいぶし銀対決には注目が集まっていた。
両者しっかりと両手で握手を交わしてからゴング。
じりじりと距離を詰めていき、まずはKURO-OBIが低空タックルもミステリーががぶってコーナーに詰める。KURO-OBIがグラウンドに転がって誘い込もうとするが、ミステリーは顔面踏みつけ。さらにKURO-OBI転がって足を絡め取ろうとするも、ミステリーは即座にロープを掴み、顔面へニードロップ。なおもKURO-OBIが下から足を絡め取ろうとするも、ミステリーは上から潰してエビ固め。柔術に対して徹底して“プロレス”で対抗していく。
KURO-OBIが低空タックルも、ミステリーが捕獲してフロントネックロック。KURO-OBIがリストロックで切り返してチキンウィング・フェイスロックを狙うが、ミステリーが決まりきる前ににロープへ。
KURO-OBIがリング中央に座り、上から潰しに来るミステリーを巧みなボディコントロールでいなしつつ下からヒールホールドを狙うが、決まり切る前にミステリーが転がっていってロープへ。離れ際にミステリーがニードロップを見舞う。
ミステリーはニーリフト連打からロープに振ってクロスチョップ。さらにチンロックと頭頂部へのエルボースタンプ&ニードロップを織り交ぜて痛めつけていく。さらにバタフライロックも、KURO-OBIが足を取ってアキレス腱固め。ミステリーは苦しみながらもロープへと這っていく。
ミステリーはコーナーに詰めて串刺しタックル連打から串刺しバックエルボー。さらにブレーンバスターからボディプレス。ミステリーはチョークスラムを狙っていくが、KURO-OBIはその腕を取って飛びつき腕十字。なんとか逃れたミステリーだったが、KURO-OBIが場外へと放り出して鉄柱攻撃を狙う。しかし、ヒールとしての経験も抱負なミステリーが一枚も二枚も上手。逆にミステリーがKURO-OBIの顔面を鉄柱にたたきつけて優位に終える。
ミステリーはコーナーに上ってダイビング・ラリアットを発射も、KURO-OBIはこれをキャッチして飛びつき腕十字。完璧に決まるも、ミステリーが必死のロープブレイク。
KURO-OBIはスリーパーホールドで絞め上げていくが、ミステリーがコーナーに叩きつけて脱出。KURO-OBIは三角絞めに捕らえるが、ミステリーがぶっこ抜いてKURO-OBIをコーナーに上げ、そのまま担いでコーナーに叩きつけてからのオクラホマ・スタンピートで3カウントを奪った。
第3試合
ゴングが鳴ってから藤田が握手を求めていくが、瀧澤は応じず足払いから十字架固めでの速攻を狙うもカウントは2。
ロックアップでの力比べは藤田が圧勝。離れ際にナックルを見舞う。バックの取り合いからリストロックの応酬。グラウンドでの首の取り合いからクリーンブレイク。
すると、瀧澤が赤コーナーの虚空に向かってタッチ。姿の見えないパートナーを藤田にけしかける。困惑する藤田だったが、言われてみれば誰かがいる気がしたのか虚空に向けて手4つを仕掛ける。その背後から瀧澤が急襲し、コーナーに叩きつけて顔面踏みつけ。藤田がニュートラルコーナーマットを外すも、瀧澤は場外に放りだして阻止。
なお、このニュートラルコーナーマットはあまりにも自然に外されたためか誰にも気づかれることなく、休憩時間中に本人たちの自己申告によって発覚し直された。
場外戦では、瀧澤が藤田の売店に藤田を突っ込ませるなど大暴れ。あわや両リン決着という状態から両者カウント19でリングイン。
膝をつきながらのエルボー合戦から瀧澤がロープに振ってドロップキック。コーナーに詰めて得意のブロンコバスター&ブロンコ式串刺しドロップキック。さらにロープに足をかけながらの押さえ込みを狙うが、藤田がゴロゴロと転がって遠ざかってしまったため失敗。
一方がロープに飛ぶと、もう一方が追走してエルボーを見舞う攻防から瀧澤がカウンターのフライング・クロスボディ。さらに串刺しバイシクルキックか放っていくが、2発目をかわした藤田がロープに足をかけながらのスクールボーイを狙う。これをスカした瀧澤は、足がロープに引っかかった無防備な藤田の顔面に低空ドロップキック。
瀧澤はフェイスロック、藤田はアンクルロックで競い合い、藤田がロープブレイク。瀧澤はエルボー連打で畳み掛け、先ほどとは形の違うフェイスロック。藤田がぶっこ抜いてストマックブロックで叩きつけ、SAYONARAで突き刺すもカウントは2。
藤田が引き起こすと、瀧澤は自らのエルボーパッドを外して虚空に放り投げる。思わず天井を見上げてしまった藤田へチンクラッシャーで怯ませてウラカン・ラナ。藤田が慌ててキックアウトすると、瀧澤はローブローからのスクールボーイを狙う。藤田も倒れず耐えてエビ固めのシーソーゲームへと持ち込み、チンクラッシャーからロープを掴みながら押さえ込むサムソンクラッチ。あまりにも自然にロープを掴んでいたため、気づかれることなくそのままカウント3が入った。
第4試合
自由な政治主張を行うゴキブリ商会に公権力(?)たる秀警察S.W.A.Tが付いたことにより、まさに無敵に。今回も怒れるTTT正規軍と激突した。
神崎と後藤の対面でゴング。
ロックアップで組み合うも、後藤が圧倒的パワーで神崎をふっ飛ばして鼻で笑う。神崎がバックを取るも、後藤は意に介さぬ様子で淡々とリストロックへ。神崎がヘッドロックからショルダータックルでぶつかって行くが、3回当てても後藤は倒せず。後藤が逆にショルダータックル1発で吹き飛ばすも、神崎がドロップキックで一矢報いて両者タッチ。
ガッツと秀警察の対面。敬礼ポーズを崩さぬ秀警察にイラついたガッツがチョップ&ショルダータックルを見舞っていくが、胴体をプロテクターで覆った秀警察にはノーダメージ。ビシッと敬礼ポーズで応対する。ガッツは無防備な頭部に鬼神ナックルを見舞い、よろけた秀警察のプロテクターを剥ぎ取ってしまう。
代わる神崎が秀警察をボディスラムで叩きつけてサンセットフリップ。さらにスリーパーホールドで捕らえるも、秀警察は敬礼ポーズを決めながらロープブレイク。首投げでロープ際にセットして橋之介にタッチ。
橋之介は秀警察にセントーン・アトミコも、秀警察が下からローブロー。うずくまる橋之介を滅多打ちにしてから定にタッチ。
定は橋之介をコーナーに叩きつけて背部&腹部へ強烈なエルボー。さらに腰へのフットスタンプ。後藤にタッチ。
後藤は橋之介のエルボー連打を余裕で受けきった上で強烈なエルボー1発でダウンさせ、全体重をかけて背中への踏みつけ攻撃。秀警察にタッチ。
秀警察は橋之介をコーナーに叩きつけ、逆水平チョップからの敬礼ポーズ。定にタッチ。
定はボディスラムから橋之介をロープにくくりつけて後藤とともに顔面踏みつけ。後藤にタッチ。
後藤&定が橋之介をロープに振ってダブルのショルダータックル。さらに秀警察も交えて3人でトレイン攻撃。定のバックフリップ、秀警察の敬礼式ボディプレス、後藤のセントーンが立て続けに決まる。さらに後藤はベアハッグで絞り上げて行くが、橋之介は悲鳴を上げながらも大暴れして脱出。しかし、ダメージは大きく反撃には移れない。
後藤はエルボー1発でダウンさせてラリアットを宣言。ロープに飛ぶが、橋之介がカウンターのドロップキックで迎撃してガッツにタッチ。
ガッツは相手3人を次々とショルダータックルでふっ飛ばしていき、トレイン攻撃を受けても怯まず後藤&秀警察へダブルラリアット。さらに定もラリアットでぶっ飛ばして排除。後藤には串刺しラリアットからのブルドッギング・ヘッドロック、WARスペシャルと得意のコンボを込めるも秀警察&定がカット。ガッツが神崎にタッチ。
神崎はエルボー&ボディブローの連撃から低空ドロップキック、DDTと追撃。コーナーに上っていくが、後藤がデッドリードライブで投げ落として秀警察にタッチ。
秀警察が神崎がロープに振ってバックエルボー。さらにボディブロー連打から敬礼式地獄突き。さらにキレッキレのブルーサンダーで叩きつける。さらにエルボーを連打していくが、神崎がハーフハッチ・スープレックスで切り返し、コーナートップからダイビング・クロスボディ。続けてフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドを狙うが、秀警察が着地してロープへ。神崎がカウンターのブサイク・ニーを叩き込んで橋之介にタッチ。秀警察も定につなぐ。
エルボー合戦からのロープワークでのドッグファイトを制した橋之介がハンドスプリングエルボー。ガッツ&神崎が加わってトレイン攻撃。さらにガッツのパワースラムから橋之介がライオンサルト。
橋之介はコーナーに上って必殺のスワントーン・ボムを決めるが、後藤&秀警察がカット。
ガッツが秀警察を排除しようとするが、秀警察は急所蹴りからのパウダー攻撃。後藤がセコンドのフリをして「大丈夫か?!医務室行きましょう医務室!」と肩を貸して会場外へと連行。目潰しを食らっていたガッツは後藤の声だと気づくことなく素直について行ってしまう。
橋之介が定にランニングニーを発射も、定がキャッチ。さらにエルボーもキャッチして引き寄せながらのヘッドバッド。よろけた橋之介にフルスイングのエルボーをクリティカルヒットさせる。
神崎がコーナーに上って飛び技でのカットを狙うが、定が橋之介をコーナーにぶつけることで阻止。定が橋之介の顔面にケンカキックからのランニングニー。さらに変形ファイヤーサンダーから変形フィッシャーマン・ドライバーを決めるも橋之介が2で返す。
ならばと定は必殺のスパインバスターを狙ってロープに振るが、橋之介が飛びついてカサドーラ。定がキックアウトした瞬間に神崎がフロッグ・スプラッシュを見舞い、橋之介が全力で押さえ込んで3カウントを奪った。
その後、ガッツが後藤をリングに連行しながら帰還し、ラリアットでなぎ倒して正規軍の完全勝利を見せた。
定「俺はそこらへんの負け惜しみを言うしょっぱいヒールレスラーじゃないから言うよ。俺の、負けです。完全に俺の負けです。えらそーなこと言って、まるでこの団体の一員のような顔しやがって。この糞坊主。橋!お前、ご褒美に俺らのベルトに挑戦させてやるよ。パートナーは……」
(※神崎が前に進み出る)
後藤「味方の声もわかんねーガッツだよ!」
(※神崎が静かに下がっていく)
定「ガッツだな。OK!ガッツだよ。橋のこと、せいぜい次のタイトルマッチまでにベルト取れるくらいまでの実力をつけさせてこい。ということで、会長さん……いや、いいや。ジジイだから許可取んなくて。次、やるからよろしく」
(※ゴキブリ商会の面々が去っていき、ガッツが「次、いいスか?」と聞くと石川会長が“マル”を作ってGOサイン)
ガッツ「8月10日、タイトルマッチ決定ということで!次回俺と橋之介が組んで、定&後藤とやってやるんで。皆さん応援よろしくお願いします!そして!TTTから1つ発表があります。7月1日付で橋之介、TTTに入団しましたッ!」
橋之介「やっと、やっと、胸張って俺もTTTの正規軍って言っていいですか?見ろ、これから俺が5番目の所属選手だ!(※ミステリーから手渡されたTTTのシャツを着用)……似合うでしょう?(笑)まず始めに!俺とガッツさんでここのタッグのベルト獲るから、応援よろしくッ!ありがとうッ!」
第5試合
秀旺は入場時にニュートラルコーナー下に祭壇を設営。2柱のモアイ像と福助人形セットを祀り、コップに注いだ水にイースターパワーを込めてから飲み込む。団体によっては相対的に“変人枠”に入れられることもある阿部だが、ここでは阿部が一番の常識人枠に。
ゴングが鳴ると、両者しばらく動かずじっとにらみ合う。
秀旺はリングを降りて祭壇へ向かい、リング中央にモアイ像(大)をセット。
2人は何事もなかったかのようにリングを回り始めるが、秀旺は再び祭壇へ向かい、モアイ像(小)を隣にセット。
2人は何事もなかったかのようにリングを回り始め、モアイ像を倒さぬように避けながらスタンドの攻防。阿部がローキックをクリーンヒットさせると、秀旺はたまらずリングアウト。
秀旺がリングに戻ると、手4つからじっくりとしたグラウンドの攻防。上下が目まぐるしく入れ替わる中、阿部がモアイ像たちを下敷きにしてしまい「いででででっ!」と悲鳴。グラウンド技術は阿部が上回るも、いいところで阿部がモアイ像に邪魔される形になって決めきれず。加護の力で上回った秀旺が優位に終える。
阿部は静かにリング中央にモアイ像を立て直してから再びグラウンドの攻防を挑むが、こともあろうに秀旺がモアイ像を凶器として使用。怯んだ阿部に対し、体格とパワーで上回る秀旺が逆水平チョップで圧倒。チョーク攻撃で呼吸を乱してから背中へのダブルチョップ、喉元へのストンピングからフロントネックロックと合理的な攻撃を重ねる。
阿部が動けなくなると、秀旺はまたも祭壇へと向かって福助人形をリング中央にセット。阿部も顔面を福助人形へと押し付けていく。さらに秀旺がロープに飛ぶが、阿部がカニバサミ。秀旺は顔面から福助人形へと突っ込むことになり、阿部がダブルニードロップでさらに上から潰す。
阿部は福助人形たちをエプロンへと静かにセット。
阿部は回転浄土宗からサッカーボールキック。さらにアームブリーカーから脇固め、腕固め、ダブルアームバーと続けていくも秀旺はロープに足をかけてブレイク。
阿部はショルダーアームブリーカーを連打していくが、秀旺がスリーパーホールドで切り返す。阿部は指に噛みついて脱出してロープに振るが、秀旺はフライング・ラリアットで吹っ飛ばす。
秀旺はサイドバスターで叩きつけてからラリアットを狙うが、阿部が回避してビンタ。ビッグブートを受けても怯まずドロップキックで追撃するも、秀旺もドロップキックで反撃。両者大の字となりダブルダウン。
ここへ、ゴキブリ商会の定&後藤&秀警察がリングサイドに集結。
秀警察がエプロンに上がって試合に介入する素振りを見せるとレフェリーは必死にこれを止めにかかるが、その隙に定&後藤が阿部にトレイン攻撃。定のバックフリップから後藤のセントーンが決まる。
秀旺は福助人形が巻き込まれないようリングの隅に避難させ、十字を切ってから必殺の100%メロ~ンジュース。阿部はこれを2で返したばかりか、下から腕を取って腕十字。秀警察はこれをぶっこ抜いてロマンチックを突き抜けろ!を狙うが、阿部は切り返して腰投げからのエビ固め。これを返した秀旺が垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、阿部がクラッチを切って脇固めを狙う。
秀旺は腕力だけでこれをこらえて100%メロ~ンジュースを狙うが、阿部が絡みついて澤宗紀直伝お卍固め。
これで試合は決まったかと思われたが、秀旺がチェックに来たレフェリーを引っ張り込んで一緒に倒れ込むことで強引に脱出。
レフェリーが倒れている間に秀旺がサーベルで阿部をぶん殴り、ロマンチックを突き抜けろ!から100%メロ~ンジュースを決めて3カウントを奪った。
秀旺「阿部史典選手」
阿部「あ、ハイ」
秀旺「僕とこれから、日本のジュニアヘビーの活性化のために、これからも闘っていきましょう」
阿部「イヤに決まってんだろォッ?!イヤに決まってんだろォ~ッ?!」
秀旺「阿部史典選手、もう1つ。今日から正式に藤原秀旺の公式ライバルとして認めます。ありがとうございました。もうお帰りいただいて結構です」
阿部「なんか喋らせろよぉ?!」
秀旺「お帰りいただいて結構です。お帰りください」
(※観衆から「公式!」「公式!」コールを受けながら阿部が「嬉しくねーよぉ?!イヤだよ!イヤだよそんなの!」と心底嫌そうに叫びながら退場)
秀旺「ジュニア最強の敵でした。しかし、僕たちゴキブリ商会はこの日本のプロレスマット界活性化のために、世界の一部の平和のために、突っ走ります。皆様の予想を超える人と闘っていきたい。TTTを見回すと、本隊、ガッツ石島とかあのへんには引退勧告をしていきますので皆さん安心して次のステージに一緒にいきましょう。次の8月10日、土曜日。挑戦者に指名します。藤田ミノル選手」
(※自身の売店で他人事のようにリング上を眺めていた藤田がぶったまげて「俺ェ!?」と立ち上がる)
秀旺「一番今最強の男が挑戦者です。藤田選手……藤田選手!この辺まで来てください」
(※藤田がリングに上がろうとする)
秀旺「上がってこなくて結構です。次回の8月10日……あっ、上がってこなくて結構です」
藤田「えぇ……」
秀旺「挑戦者・藤田ミノル。決定しました。決定。俺がチャンピオンだからね。もうお帰りください。そういうことで、今非常にこの世の中は混沌としておりますけども、我々の力で……」
藤田「ふざけんなよぉ。ふざけんなよぉ~!」
秀旺「静かにして?皆さん今日は改めましてご来場ありがとうございました。ということで、僕たちの最後のいわゆるアレでしめたいと思いますので皆さんご起立ください。それではアキラ、お願いします」
定「えぇ……俺ぇ?えー、ハイ。それでは前回私がその場で思いついて思い切りパクった締めをやりたいと思います。『みんなで行こうぜ後楽園!』から『ゴ・キ・ブリ~』です。『デ・ハポン』と一緒です。行きますよ!みんなで行こうぜ後楽園!ゴ・キ・ブリ~!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
藤原秀旺
「今の日本のジュニアヘビー級、クルーザー級、そういうものに着目した中で、俺自身はヘビーから階級を落としてやるというロマン。日本のインディペンデント、特にジュニアのインディペンデントの活性化のために闘っています。このベルトも無差別級ということなんで、柔よく剛を制すということでヘビー級のデカい連中を1人1人倒していく。次回8月に指名させてもらいました藤田ミノル選手につきましては、インディペンデント界を見渡しても、彼の首を獲れば本当のド真ん中に立てるんじゃないかと。敢えてド真ん中という表現をしますけど、そういうところに行けるんじゃないかと。定例記者会見で述べている通り、この国のあり方について皆さんと対話しながらいい方向に進めればいいかなと。そういう真面目な話もそうですし、私のライバルであるアンジュルムの佐々木莉佳子が卒業したということで。ここ、ちゃんと書いてください。そういうので刺激を受けてますし、俺自身ももっと前に出ようと思いまして。TTT、俺が顔としてやっていきますんでね。是非会場に足を運んでいただかないと活性化出来ませんから。年末の後楽園ホール大会は藤原秀旺の記念日的な大会になると思いますので。皆さんぜひお越しください」
――今日の阿部選手……
「あっ、もうお帰りいただいて結構です」
――藤田選手は……
「お帰りいただいて結構です。お帰りください」