【インタビュー】かつて学生プロレスラーだった社会人が後楽園ホールに進出し前売り完売!『有給プロレス』の火付け役となった男たちが語る今までとこれから
6月28日(金)に後楽園ホールにて、『ギャル男くん興行presents社会人プロレス後楽園ホール大会~有給取って、プロレスします。~』(以下:有給プロレス)という社会人レスラーたちによる大会が開催される。
かつて大学生・短大生・専門学生などがサークル活動・部活動といった形を取って行うプロレス活動の1つ『学生プロレス』で活躍していた彼らは、卒業後は就職し社会の歯車に。
当時は年に一回新宿FACEや後楽園ホールで『学生プロレスサミット』が、UWF関東学生プロレス連盟(早稲田、慶応、駒沢、法政、東海、中央、東洋など)、SWSガクセイプロレス(帝京など東京都多摩地区の大学を中心)、日本大学プロレス研究会(NUWA)、一橋大学世界プロレスリング同盟(一橋大学、武蔵野美術大学、東京造形大学、東京大学、津田塾など/HWWA)など関東圏の団体主催で行われていたが、学プロからプロになる選手も出始めると本格志向が広がり始め、その最中に怪我が起きた事などから学プロサミット2018が中止に。その後は復活する事なく、新型コロナウイルスの蔓延により文化祭なども中止になると学生プロレスサミットも記憶から薄れていった。
そんな中、プロレスを忘れることができなかった彼らは『社会人プロレス団体』を設立し年に数回試合を行っていた。さらに学生プロレスサミットに出場していたきしだくんとギャル男コレクションAG(大谷譲二)により始まった『ギャル男くん興行』は10年以上続いており、今回ギャル男くん興行を前身とする形で有給プロレスが後楽園ホールに進出することが決定すると、なんと前売り完売へ。
学生プロレスからプロレスラーになったレイザーラモンHG(ギブアップ住谷)やオルカ宇頭(七転抜刀斎)、最上九(スパン・キングストン)、笹村あやめ(道端センズリカ)なども参戦する本興行に関して、ギャル男くん興行発起人の2人に話を聞いた。
■特殊能力を持った人が個々を活かしてる!アベンジャーズみたい!
――今回10年前に始まった『ギャル男くん興行』からの派生という形になると思いますが、改めてお2人が有給プロレスやろうと思った理由は何でしょう?
きしだくん「発起は僕なんですけども、元々去年の11月にギャル男とギャル男くん興行でシングルやって、その打ち上げでふと『後楽園でプロレスやりたい』って思って。その試合が自分の中でかなり良かったっていうのもあって、ついに全盛期きたなと」
大谷「遅いな!」
きしだくん「この全盛期で後楽園ホールで試合やりたいなっていうのがスタートでしたね」
大谷「それ聞いたときには最初は嘘なんだろうなと思って。なんかリアクションを試されてるというか、僕LINEだったんですよ最初聞いたのは。マジっすか?ぐらいだったんすけど、なんか周りからどんどんやるらしいよって聞いて、ついにはリング上で発表したんで、そこでやっと信じた感じでしたね」
――大谷選手としてはプロになって、自分がいない間もギャル男くん興行が続いていたことに関してどう思いますか?
大谷「そこは何か恥ずかしくもあり、やっぱり嬉しいが強かったですね。僕は『ギャル男を外してもらって名前を変えても』っていうのは提案したことはあったんですけど、それでも続けてくれたから何年も経った後にこうしてスッと入れたのはその名前のおかげでもあるし、なんかやっぱ嬉しかったっすね。なんかすごいっすよ、会場入りしたらめっちゃあのときに戻る感じっすね。児ーポ監督がいて、きしださんがいて、マラデカイがいて、懐かしい~みたいな」
――久々に学生プロレス的な世界に戻ってどうでした?
大谷「いや~(苦笑)学プロサミットのときはみんな学生で、なんて言うんですかね?ある意味バカがステータスでいろんな奴がいたんすけど、でもステータスはそんな変わらない中でみんなで何かやってくみたいな印象だった。なんか今の有給プロレスのグループLINEすごくて、なんかみんなすごいんすよ!特殊能力を持った人が個々を活かしてるみたいな!営業担当の人がいて、これ担当の人がいてこれ担当の人がいてってみんなちゃんと組織みたいになってて!今の仕事のスキルを活かして変な表みたいのもあるし、数字も何かいろいろ出てて。僕なんかがそのグループLINEにいていいのかなって。ずっと気まずい」
きしだくん「それが社会人プロレスの強みですね。プロにない強みみたいなところがあると思っていて。僕はコンサルタントで課題解決だったりいろんなものを薦めるプロだったり、営業のプロがいたり、デザインのプロがいたりいろんなプロがいるんで、やっぱりそれがガサッと集まってやれるっていうのが今回の強みですよね」
大谷「マジでやばいっすよグループLINE、アベンジャーズみたいっす!」
――かつての学プロサミットの時とは全然違いますね
きしだくん「あの時は手探りで、こういうことを果たしてやった方が良いのか悪いのかもわかんない状態だったのが、今はもうみんなサクサクと進めてく。僕は代表なんですけど、みんなが10説明しなくてもちゃんとふわっとした要望で応えてくれるので楽ですね」
大谷「なんかすごい特殊用語いろいろ皆使うじゃないすか?何を言ってんのかな~みたいな」
きしだくん「寂しいんですけど、反応が薄いんですよ」
大谷「ちが~う!(笑)わかんね~!って」
――大谷選手はプロレス団体のある意味経営側にも多少携わってる人間ではあるので、それがPPPTOKYOにも活かせる瞬間っていうのがあるんじゃないかって思うのですが
大谷「そこまで考えてなかったです。Excelってすごいっすよね。でもわかんない、どれをどう見ればいいのか」
――自分1人置いてかれたみたいな空気ですか
大谷「たまにLINEが急に変なグループに勝手に入れられる時あるじゃないすか?変な投資話とか。あれの感覚なんすよ(笑)」
きしだくん「でもギャル男と話すと、逆に僕らが童心に帰るというか(笑)やっぱりほとんどの人は久しぶりに会うともう学生じゃなくてどっちかっていうと大人の会話っていうか」
――お金の話か仕事の話か家庭の話かですね
きしだくん「でもギャル男に会った瞬間に風俗の話は出てくるわ、女の話は出てくるわ(笑)」
大谷「そうっすよ!それで喜ぶ人だと思ってたから!みんな喜ばなくなってきてて・・・ああそうなんだって・・・」
きしだくん「ギャル男が11月ぐらいに出てくれた打ち上げも久しぶりにみんな楽しそうにしてて。やっぱ大人になっても心は子どもの部分があるというか」
大谷「すごいんすよみんな変わっちゃって。後輩にハス向井理っていうのがいるんですけど、僕が何言っても『それ言ってんのギャル男さんだけですよ』って言われちゃうっすね~。下ネタすぐ振ると『それはあんま他の人に言わない方がいいですよ』とか、真面目に言われるみないな。距離感を感じますね。まあ引き込みますけどね(笑)」
きしだくん「だんだんみんな心が戻ってってんじゃない?学生の頃に(笑)」
■10年後は東京ドームできるんじゃないかと思っている
――普通のプロレス団体では考えられないレベルの営業力、ポスターも含めてやってますけれども、今回完売した手応えは
きしだくん「今回6月末の期末もあれなので、結構社会人の人がまだ決めきれてない人はいたんですけども」
大谷「(小声で)きまつってなんすか?」
きしだくん「社会人って3ヶ月おきぐらいに締めがあるんだよ」
大谷「期末!中学校みたいな?」
きしだくん「その期末の最後に、例えば4,5,6月でこれやりますみたいなことやる総仕上げの日になるから、6月末って。だから人によっては忙しかったりもするんだよ」
大谷「なるほど。確定申告のやつですよね、要は」
きしだくん「そのショートバージョンみたいな」
大谷「やば!」
――普段皆さん社会人ですが、今回こんなに選手が集まると思ってました?
きしだくん「大体がいつものCWP(社会人プロレス団体)メンバーで、変な話15年ぐらいプロレスやった輪がここで完成したっていう感じではあります」
――今回若い世代というか社会人になりたての子も入ってますが
きしだくん「そうですね。ギャル男くん興行もそうなんですけど、基本的に飲んでいくと仲間が増えてく。今回だとグレートGOカーンっていう子が社会人1年目なんですけど、その子とも何回か飲んで『この子はいい子だ』って思って。ギャル男くん興行の方に1回出てもらって今回出るって形だったんで、若い子は飲んでくれてるうちは増えていく感じですね」
――若い世代にしてみればもう学プロサミットがない世代なので、後楽園ホールの舞台が初めてだと思います。そういう事を経験させる機会を作ったっていう部分ではすごいことです
きしだくん「結果論はそうかもしれないですね(笑)社会人プロレスとして何か1個目標作りたいなってのはあって、学生の頃だったら頑張って学プロサミットの大舞台に立つぞっていうのが1個の目標だったとこもあるんですけど、社会人ってどうしても日々惰性になりがちなところもあるので」
――お話を聞いてると単発で終わらない雰囲気がありますけど
きしだくん「そうですね、まあまだやる前なんであれですけど、第2回第3回やってきたいなって。僕風呂敷広げるの得意なんで(笑)第2回は九州でやろうとか考えてます」
大谷「かっこいい、今の。風呂敷広げんの得意なんすね。すご~」
きしだくん「10回目はついに東京ドーム行こうかみたいな(笑)」
――社会人プロレス夢がありますね。社長になられてる方々とかもいらっしゃると思うので、様々な業種のスポンサーが集まったらもしかしたらできるかもしれない
きしだくん「そうですね、10年後はできるんじゃないかなと思ってるんですけどね」
――そういう夢があるのが、普段会社にいらっしゃる方々の強みですね
きしだくん「趣味をめちゃくちゃ楽しみたいみたいな感じなんですけど、意外と話をすると『協賛出すよ』って人も出てきてくれてるので、第2回第3回の時にはどんどん広げられたらいいかなとは思うんですけど、ただやりすぎちゃうと義務になっちゃうので、すごい楽しいぐらいの塩梅でやっていきたいです」
■何をやって何をやんないってあんまりなく、楽しむ雰囲気でいきたいです
――社会人になっても当時のリングネームで出てる人たちは、会社にばれたりするのは大丈夫ですか?
きしだくん「やっぱ・・・そうですね。ここ10年ぐらい一気に厳しくなったじゃないですか?コンプラ的な。僕の後輩にフェラナンテ・ドーデスっていて『いい名前だね』ってあの頃は思ってたんですけど、今じゃあ職場で『今度プロレス後楽園でやるんで見に来てください』って言って『リングネームなに?』って聞かれて『フェラナンテ・ドーデス』なんて誘いづらい(苦笑)」
――女性の同僚に言ったら最悪セクハラになりますね
きしだくん「普段社会人プロレス団体CWPで試合してる人たちは、よく人を呼ぶのでもうあらかた下ネタじゃなくなりました。逆に久しぶりにやるメンバーは下ネタは残ってるんですけど、やっぱ数が減ったんでかわいいぐらいになりましたね。8人タッグで8人全員下ネタだとちょっとヘビーですけど、その中で1人2人だったらクスッて笑えるレベルなんでいい感じなんですよ」
――今まで見てきた学プロファン側からだとなんか寂しいような気持ちが。学プロの心を無くしてしまったんじゃないかってちょっと思ってしまうというか
大谷「わかる~!僕もそっち派なんですよね!」
――本人たちにとってはそうじゃないんですよね?
きしだくん「そうですね、やってること変わらないんで(笑)」
大谷「コンジロームJr.がコンプリートJrですよ?寂しい~!」
―― 一夜限りで戻すとかも今回ないですか
きしだくん「ないですね。ただバーベキュー青木って元々関西のプロレスリング紫焔にいて『リングネームどうしたらいいですかね?』って聞いてきたんでそいつだけ『戻した方がいい!』って言って(笑)」
大谷「ははははは!」
きしだくん「『ホテルニューハーフオータニ』に戻りますね」
大谷「それこそなんか、微妙なとこついてますけどね、この社会においては(笑)」
きしだくん「僕がやってた10年前はそれこそLGBTも受け入れてましたし、唯一怒られたのが『博多華丸大キチガイ』が学プロサミットで上がろうとしたらクレームが来ました」
――ご本人からですか?
きしだくん「いや本人ではなく関係ないしっかりとした団体から『どういうつもりですかこの人は?』って。当時全然ゆるかった事が今めちゃくちゃ厳しくなったじゃないですか。今回第2試合にレイザーラモンHGさん出ていただくんですけど、試合に絡むメンバーが果たしてゲイ的な動きはOKなのかとか、大人になってしまって『きしだくん大丈夫ですか?』って代表として判断を求められて。即答で『いいよ!』って(笑)」
――リング上は当時と変わらずでいいよと
きしだくん「何をやって何をやんないってあんまりなく、楽しむ雰囲気でいきたいです」
■プロのリングしか見ない人にも、良い意味で下に見て来てくれたら
――今の学プロ界をどう見られてますか?
きしだくん「大変ですよね。やっぱコロナ以降興行だったり減ってるじゃないですか?大変だなってここ1年ぐらい思ってたんですけど、去年ぐらいから結構交流が盛んになって合宿で九州行ったとかって話とか関東の子たちから聞いて。羨ましいなって。またすごく元気になりそうな雰囲気があっていいなと思ってますね」
――いらっしゃったときは基本的には関東のSWSとNUWAとUWF、HWWAが入ってくるぐらいでしたね
きしだくん「僕が3年生の頃に九州のKWFの方をちょっと呼んで。七転抜刀斎(オルカ宇藤)とか呼んでちょうど繋がりが始まったぐらいのときでしたね」
――ただやっぱり関東圏だとコミックマッチがほぼ消滅し始めているというか、コミックあり派と本格派の波みたいなのが、今はだいぶ本格派が主流になってきてる気がします
大谷「確かに!言われてみれば!」
きしだくん「今って自主興行が多いので多分そうなるのかなって。昔は町のお祭りとか呼んでもらっていたので、本気の試合以外も楽しむ要素を残してたんですけど、今自分たちがお客さんを呼ぶのでコミックマッチが好きじゃなければまあそれやんないだろなって(笑)」
大谷「なるほど、そういうことか。かっこつけたいっすもんね。そりゃそうっすね」
きしだくん「あと笑いがない時すごい寂しいじゃんコミックは(笑)コミックマッチが好きじゃないとやっぱりそういう気持ちもあったりすると思うので。逆に年に1回とかたまにやると、しっかりと何か作り込んでくるので面白いっていうのもあると思いますけどね。惰性でやってないんで」
――有給プロレスは楽しい部分が試合随所に含まれてると思うので、ある意味隔絶してしまったコミックマッチの文化っていうものを若手に見せるみたいな。
大谷「重いな~(苦笑)」
きしだくん「そんな役割だったっけ俺ら(笑)第2試合に出るヌレヨンちんちゃんとか軍団ひとりさんとかはがっちりコミックとかやってたんで、その要素もあるんじゃないかなと。メインももしかしたらね。責任重大だね」
大谷「現役に見せなければいけない。すごい重いな」
――大谷選手はプロとして、プロレスとは何たるかっていう違いを多分見せなきゃいけない立場だと思うんで
大谷「いやいやいや、俺?俺じゃないでしょ(笑)」
――プロ代表として出るわけですけど?
きしだくん「しかもシングルマッチでガッツリやる」
大谷「そうか、現役に見せなければいけない。そこまで考えなかったっすね(笑)僕は普段プロのリングしか見ない人にもやっぱ見てほしいんですよね。僕がギャル男くん興行に出させてもらった数回を見に来てくれたお客さんが、どんなもんなのかってちょっと下に見て最初見始めるじゃないですか?で、割とすげえじゃんからだんだんこう上がってきて、面白ってなってきて、最終的にプロのやつもっと頑張れよってなる。打ち込んでる熱がやっぱ違うのか、結構そういう声聞くんすよ。『プロよりも熱いかもしれん』とか。だからもっとそういうふうに何か思ってもらえれば嬉しいなというか、良い意味で下に見て来てくれたら」
きしだくん「入口として入りやすいね」
――プロレスを多分見たことない会社の同僚とかも見に来ると思いますが
きしだくん「そうですね、多分7割ぐらいがプロレス初めての方、もしくは何かちっちゃい頃ちょっとやってた地上波見たとかそんなレベルだと思います。30代ぐらいが多いかなとは思ってますけど、30代ってちょうどPRIDEとかが流行った世代で、プロレスが下火になってた世代ではあるので」
――新日が300人ぐらいしか入らずハッスル全盛期な
きしだくん「そうですね。やっぱりそれ考えるとプロレスに触れてない世代っていうことが多いので、そういった人の初めてのプロレスになると思うと頑張らないと」
大谷「重いっすね。重いな~」
■色んな客層で盛り上がってALL TOGETHERしようぜ!
――当時存在していたスパン軍メンバーが同じカードでも違うチームにいたりしますが、ユニットにこだわってない対戦カードになっていますね
きしだくん「当時のことは少し頭の隅にあって組んだときあったんですけど、あんまり気にしすぎないことを意識しましたね。キャパ的にも2~300人ぐらいだったら、当時を知ってる人が多いので色を出す事がいいと思ったんですけど、やっぱ今回1,000人、1,200人ってなってくると、なんか昔楽しかった話を知らない人が見てるのが一番寂しいなって(笑)」
――内輪ネタですね(苦笑)
きしだくん「なのでそういうテーマもありつつ、初めて見た人が楽しいものっていうことを結構意識しました。第三試合とかも、元々スパン軍って最上九(スパン・キングストン)くんとカリート・カリビアンコムが組んでたのを復活させるよりかは、宇藤さんも僕は勝手にギャル男くん興行出身レスラーって呼んでますけど(笑)ギャル男くん興行出身レスラーのプロと社会人っていう構図の方が初めて見る人は面白いかなっていろいろ考えたところではあります」
――スパン軍には稲村愛輝(ちんことみつき)ことYOICHIもいましたね
きしだくん「彼はプライベートでも仲良かったり、ギャル男くん興行もプロ行く直前まで出てくれてました。今回は海外とか行っていて色々距離がありましたね」
――当日はスペシャルゲストとかで
きしだくん「今その辺に住んでたらいいんですけど(笑)。もしかしたらサプライズがあるかもしれないかも知れない」
大谷「匂わせ、何のために(笑)」
きしだくん「なんでも匂わせとくって大事じゃん(笑)」
大谷「じゃあ僕も!三富さん(潮吹豪)もあるかもしれない!」
――メインイベントでペットボトルが投げられるかもしれない(2013年の学プロサミットで入場したアスカ選手に客席からペットボトルが投げつけられた事件があった)
きしだくん「そうか、あの人にまだ声かけてないよね観に来てくださいって。直接OBの人とか関係者の人にっていうのはあまり動いてないところがあるので、もしかしたらその中でアスカが担当として本人にDMを送ってくるかもしれない。まだだったらこのインタビュー聞いてそわそわして待ってるかもしんない」
――紙テープ代わりに空ペットボトルを最前列の皆さんに渡しておきましょう(笑)ちなみにこの日に決めた理由はあるんですか?
きしだくん「平日の夜かつ金曜の夜にやりたいってのがありました。やっぱ土日だと、社会人ってみんなゴルフとか入れちゃうじゃないですか?直前になって急にゴルフ行くことになったから行けなくなった、チケット3000円だからいいやって当日来ない人も多いと思うので、平日だったら入るのは飲み会だけなので金曜夜で探したっていうのがこの日になった理由ですね」
――ご結婚されてると思いますが、プロレスを続ける部分で奥さんのご理解だったりとか、自分の中で何か変わったりだとかは?
きしだくん「うちはほぼ変わらないというか、妻も元々ミュージカルやってたりとかしたのでこういうこと自体が好きだったのと、プロレスは全く知らなかったんすけど人前で何かやってるのとか結構楽しんでくれて、友達とか一緒に見に来てくれたりとかしてるんで理解はあるかなと」
大谷「うわ!(嫌そうに)
――その反応は一体
大谷「そういうキャラじゃなかったんすよ。なんか童貞キャラみたいな。僕に『女紹介してくだい』って言ってたんですよ」
きしだくん「懐かしいね~」
大谷「そんな人がですよ?久しぶりに会ったらもういろんなとこで抜かれてましたね。そういうところでは抜かれたくなかったんですけど」
――収入面でも、大人の男としても、あらゆる意味で抜かれました
大谷「確かに。そうっすよ。前童貞だった人が打ち上げで子供いるとか聞くと、なんかもうカウンターくらったみたいな(笑)。でもなんか童貞のままでいると「イイ~!オマエ!」ってマウント取っちゃう、嬉しくて。そういう人も少なくてもう(笑)」
きしだくん「やっぱ童貞黄金期だったよ」
大谷「ほんとっすね」
きしだくん「今意外とみんなちゃんとやってるよね」
大谷「これ別にプロ批判ではないんですけど、なんか社会人プロレスの方がキラキラしてんですよね。多分見てる方にも伝わってて、良い意味で。だから多分、初めて見る方が面白いとなると思うんですよね」
きしだくん「やっぱ毎日やるかやらないかって結構大きいじゃないですか。明日も試合あるなと思ったら今日って120%できないじゃないですか。そこの違いは相当大きいですよ」
大谷「キラキラしてモチベーションが違いすぎるみたいな。すごいっすよ、見習った方がいいっすよ一部の人は(笑)。モチベーションなくやってる人もいると思うんで」
――そういう意味では今後も社会人プロレスに出て行きたいっていう気持ちはあるんですか?
大谷「もちろん!ありますよ。もう居心地良すぎるから!何も変わらんすから、マジで」
きしだくん「たまにそういう熱に当てられていいサイクルになる」
大谷「僕もずっとそう思いながらやってて、なんでプロレスラーになりたくてプロになったのにこんなモチベーション低いんだろう?何のためにこれやってんだろ?みたいにたまに思いながらやってく中で、今回ギャル男くん興行出たときに『こうだよな!』みたいな、『こうでなきゃいけないよな!』って思いましたよね。なんかスッキリしたっすいい意味で(笑)。荒んでるやついますからね(笑)」
――こういう声を聞いてしまうと、逆にプロを今回入れないっていう判断もあったと思うんですけどあえて入れた理由は?
きしだくん「これ言うといろんなプロの方々には申し訳ないんですけれども、プロとして入っていただくっていうよりかは今回出てる全員、HGさん以外は全員ギャル男くん興行に出てたメンバーなんですよね。なのでどっちかっていうと、いつものメンバーでやろうぜ、プロ行った人もいるけど、みたいな感覚ではあります。ギャル男の言ってた通り、多分プロでやってる感覚とまた違うところもあるんで、それもプラスで楽しんで、一緒に打ち上げを含めてできたらいいなって感じで呼んでるとこあります」
――プロレスファンにも見てほしいって気持ちはある?
きしだくん「めちゃくちゃありますね。やっぱプロレス好きが講じて我々プロレスやってるんで、言うなればみんな仲間なわけじゃないすか。そういった中でプロレスやる選択した僕らもいれば、見る選択した方々もいれば、もしかしたらこれをきっかけに社会人プロレスやり始める人もいるかもしれないので、ぜひ見に来て楽しんでもらいたいなと。なので今回チケットも社会人プロレスでよくある投げ銭式っていう、茶封筒だけ渡して楽しかったよって入れてねっていう形にして見に行きやすいような状況を作りました」
――当日は超満員札止めの後楽園ホールになります。最後に意気込みをお願いします
大谷「きしださんが言ったように、この1日がすごい良い日になればいいなと。思い切りプロレスするし、普段プロしかプロレスを見ない方は、是非どんなもんじゃいと思う感じで来てもらって全然大丈夫なんで。多分予想をはるかに超えて変えることができるんで、逆にアマチュアファンはもう大きいお祭りみたいなもんじゃないすか、ある意味。だからこの空間を共有したい。本当にいろんな客層を後楽園という空間で介してですね、それってすごいことじゃないすか。素晴らしいじゃんって。みんなで盛り上がろうよって、オールトゥギャザーしようぜ」
きしだくん「僕はレスラーきしだくんとして、個人的に言うとまさに今めちゃくちゃ体の調子も良ければプロレスの調子もいい。僕ら世代が今全盛期来てると思うんですよね。だからその全盛期の我々社会人プロレスってこんなにすげえんだっていうのを見せたい、そしてやっぱ僕ってプロレス一番になりたいんで、やっぱ社会人プロレスNo.1はきしだくんだなと思わせたいなっていうのってあります。興行全体で言うと、内部にも言ってるコンセプトとしては『最高の思い出になるギャル男くん興行にしよう』ってことを言っていて。これって我々レスラー陣もそうですし、手伝ってくれるスタッフもそうですし、当日見に来るお客さん含めてもうめちゃくちゃ良い、6月28日、週末になったなっていうのを思わせるような興行にしたいかなと。それはもちろんやる人たちは1000人を超えるお客さんの前で気持ち良い思いをする。見に来た人はプロレスめちゃくちゃ面白れーじゃん、酒飲みながら最高だったぜってなるような1日の終わりの興行にしたいかなと思ってます。なので皆さん、6月28は楽しみに来てください。よろしくお願いします」
『ギャル男くん興行presents社会人プロレス後楽園ホール大会~有給取って、プロレスします。~』
日程:6月28日(金)
会場:後楽園ホール
開始:19:00
▼第1試合 タッグマッチ
ホテルニューハーフオータニ/フェラナンテドーデス
vs
三村マザファッカズ/BRA-VO
▼第2試合 タッグバトルロイヤル
抹茶どらごん/オカルト大魔王
vs
立ちション・クレイジー/テントハリゾー
vs
YMD/レイザーラモンHG
vs
笹村あやめ/オリラブ
vs
軍団ひとり/ヌレヨンちんちゃん
vs
KENNY/グレート-GO-カーン
vs
Daisuke®/スゴイよ!!マラルさん
▼第3試合 タッグマッチ
ハス向井理/タケダリュウノスケ
vs
最上九/オルカ宇藤
▼第4試合 シングルマッチ
ヘルデカイ
vs
喰霊斗たむ
▼第5試合 タッグ3wayマッチ
クズ・ハヤシ/Mr.Money
vs
ディック・ズレーター/DMP
vs
クスリ松村/太くて固いの星ぃ野勘九郎
▼セミファイナル シングルマッチ
大谷譲二
vs
佐々木コンプリートJr.
▼メインイベント タッグマッチ
アスカ・ザ・ワールド/きしだくん
vs
児ーポ監督/ハミ・TⅡ・ジロー