「私がプロレス界で一番NGの無い男」スターダムの岡田太郎社長が語る女子プロレス界の展望とは

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 27日、神奈川県・横浜BUNTAIにてスターダム『家出レスラー presents ALL STAR GRAND QUEENDOM 2024』が開催。岡田太郎社長が今後のビジョンを語った。

 ブシロードグループに属する女子プロレス団体・スターダムは、2019年度には2億円だった売上が2023年度には15億円になるという急成長を遂げた。
 世界一の女子団体となったスターダムであったが、組織の成長に対して内部の人員やシステムの整備が追いつかずトラブルが多発。あまりにも過密な大会スケジュールやビッグマッチの連発などで疲弊した選手たちが続々と負傷欠場するなど、多方面での不満が積み重なっていった。

 この状況を打破すべく、木谷高明オーナーは“選手ファースト”を掲げた新体制の構築を宣言。岡田太郎をスターダムの新社長に抜擢し、抜本的な改革に着手した。
 岡田社長はかつて天下を取った声優ユニット『ミルキィホームズ』の統括プロデューサーを務めるなどタレントのマネジメント能力に長け、新日本プロレスと協力してミルキィのイベントを手掛けたこともあるなどプロレスにも理解ある人材。さらに学生プロレス出身であることからファン目線・プレイヤー目線の両方を兼ね備えているという“逸材”だ。

 昨年12月から岡田体制となって様々な改革が進められる中、今年2月にはEP(エグゼクティブ・プロデューサー)を務めていたロッシー小川が『多数の選手スタッフの引き抜き行為』を理由に契約解除。その後、ロッシーを追って主力から新人を含む5選手が退団していき、スターダムの今後を危ぶむ声も数多く上がった。

 しかし、岡田社長はこの状況下だからこそ切れるカードを切った。

 今大会では、長年ロッシーとの不仲説が囁かれていたアジャコングがスターダム初参戦。さらに、4年前に消滅して実現不可能と思われていた岩谷麻優vsSareee戦の実現、様々な事情から絶縁状態にあると思われていたアイスリボンから藤本つかさが電撃登場して岩谷麻優に宣戦布告を行うといった以前には考えられない事件が数多く起こった。

 大会後の囲み取材に応じた岡田社長は、「女子プロレス界を盛り上げるために面白いことがあれば何でもやります。多分、私がこのプロレス界および女子プロレス界で一番NGの無い男だと思いますので」と、プロレス界のしがらみが無い人間だからこそ採れる手法を追究していく路線を語る。

 そして、「別に僕らが仕掛け人ではないし、“岡田スターダム”では無いです。スターダムはスターダムです。これからも“何か”は選手が起こしていくし、選手が何かを起こすんだったら、会社はドンと受け止めて、しっかり選手のやりたいことが出来る環境を整えるだけです。だから、なにが起きても会社が責任を取ります」とあくまで事務方として現場を支える選手たちをバックアップしていく抱負を口にした。

 また、今大会はかつて存在した横浜文化体育館がリニューアルされた会場である横浜BUNTAIのこけら落とし。
 岡田社長はこれに引っ掛け、「横浜文体という歴史ある会場が新しくなった。これは時が過ぎていくにあたって新しいものになっていくことは絶対必要なことです。いつまでも古い建物ではいけなかった。新しいルールに則って耐震とかいろんなことをクリアして新しい会場ができたと思います。プロレスもそうです。現在・過去・未来、色んなレスラーの方が上がりましたが、それぞれが明日、未来、より自分を表現していくためにこのリングに上っていると思うので、過去・歴史を大切にしながら新しい扉、新しい未来を切り開いていくのが、その先頭を切っていくのが我々スターダムだと思っております」と、プロレス界の“リニューアル”をぶち上げた。

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