三冠ヘビー級王者vs世界ジュニア王者の禁断対決はフルタイムドロー!安齊勇馬とライジングHAYATOがプロレス界の“未来”を魅せた!

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 11日、東京都・新木場1stRINGにて全日本プロレス『NEW AGE CHRONICLE-Z 4』が開催。ライジングHAYATOと安齊勇馬がシングルマッチで激突した。

 『NEW AGE CHRONICLE-Z』とは、ライジングHAYATOが提唱して2023年11月から始まったキャリア10年未満の選手による若手興行シリーズ。

 HAYATOは17歳のときに愛媛プロレスでデビューし、地元・愛媛県を背負うスターとして活躍。2019年の全日本プロレス愛媛大会で秋山準&カーベル伊藤と1Day6人タッグトーナメント優勝を果たすなどの結果を残し、その後は全日本へ武者修行する形でレギュラー参戦するように。
 2022年1月には史上初の愛媛プロレス&全日本プロレスのダブル所属となることが発表され、ローカルインディーの星として話題に。全日本ジュニアの中核を為す選手にまで成長していき、今年6月に行われたメジャー3団体のオールスター興行『ALL TOGETHER AGAIN』ではセミファイナルに出場。
 そこで絆が生まれた新日本プロレスの高橋ヒロムとは後にシングルマッチを行い、大絶賛をされた上に「お持ち帰りしちゃいたいくらい」とまで言わしめた。

 25歳にして7年半のキャリアを持つHAYATOは、全日本入団前からメジャー・インディーを問わず様々な団体に上がってきたことから顔が広い。HAYATOのプロデュースによって普段の全日本の大会では見ることの出来ない若手選手たちが参戦する豪華な大会シリーズとなっている。

 伸び悩んだ時期もあったHAYATOだったが、熱血キャラから色気たっぷりのビジュアル系にキャラクターチェンジしてから覚醒。今年3月には悲願の世界ジュニア王座初戴冠を果たし、名実ともに全日本ジュニアの顔となるまでに成長した。

 この日のメインイベントで行われたのは、安齊勇馬vsライジングHAYATOのシングルマッチ。
 安齊は、ジャンボ鶴田さんや諏訪魔ら数々の名プロレスラーを輩出してきた名門・中央大学レスリング部出身であり、東日本学生レスリング選手権大会春季大会優勝、全日本大学グレコローマン選手権5位という経歴を残し2022年の卒業後に全日本へ入門、同年9月にデビューを果たした。端正な顔立ちに188cm 105kgという恵まれた体格を持ち、将来の全日本プロレスのヘビー級エースとしての期待を集めてきた。
 そんな中、安齊は今年3月にデビュー1年半、24歳10ヶ月で史上最年少の三冠王座戴冠。新時代の騎手として全日本プロレスを背負う存在となった。

 この試合は、ヘビー級王者vsジュニアヘビー級王者のシングルマッチという、ライバル団体では旗揚げ記念大会の目玉として組まれる豪華カード。
 これは全日本の未来を示すカードでもあり、『NEW AGE CHRONICLE-Z』という大会を象徴するカードでもある。


 試合序盤からHAYATOがプランチャを発射するも、安齊はこれをかわしてエプロンからの空対地ジャンピング・ニーを叩き込んで先制。さらに渕正信から継承したステップオーバー式フェイスロックやフロント・スープレックスなどの各種スープレックス技で猛攻をかけて行くが、体格差を覆すHAYATOの鋭いチョップで流れが変わる。
 HAYATOはオーバードーズ(※首も極める膝十字固め)で失神寸前まで追い込み、顔面を的確に捉えるトラースキックを猛連打し逆打ち。さらに必殺のシド・ヴィシャス(※トップロープからのライオンサルト)を発射も、安齊がすんでのところで回避したため自爆してしまう。

 追撃を狙うHAYATOだったが、安齊がカウンターのジャンピング・ニー一閃。さらに雪崩式ダブルアーム・スープレックスで叩きつけるも、ダメージの深さから追撃に行けず。そのまま20分フルタイムドローを告げるゴングが打ち鳴らされた。

 マイクを取った安齊は、「俺、パンクとか一切分かんないけど、HAYATOさんのこと本当に尊敬してます。俺はヘビーで正真正銘のてっぺん目指すんで、またいつかシングルマッチやってください!今日はありがとうございました!」と深々と一礼。
 対するHAYATOも「安齊、お前スゴいねえ。俺が今の安齊のキャリアだったときにこんな闘い、絶対出来ないよ。安齊、心の底から尊敬してるよ」とリスペクトの意志を示し、2人は笑顔で握手を交わした。

 バックステージに戻ったHAYATOは「安齊勇馬と初めてシングルマッチして。プライベートではよく一緒に飲んだり、服見に行ったり色々してるけど、お前ってホントすごいね。正直驚かされることばっかだったよ。俺も今ジュニアのチャンピオンだし、俺自身負けられないものもあるから絶対に負けちゃダメだって気持ちでやったんだけど、最後はあのザマだよ。俺今自分の道に来て間違ってなかったと思ってるけど、安齊は俺みたいになっちゃダメだよ?(笑)」と安齊にメッセージ。
 安齊は苦笑して受け流すも、2人はしっかり抱き合って絆を深めた。

 また、7月4日には再び新木場1stRINGにて『NEW AGE CHRONICLE-Z 5』が開催されることが発表。プロレス界の“未来”の行方が気になるファンにとって、見逃すことが出来ない大会となりそうだ。

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