惡斗が後楽園のメインで流血王座戦も戴冠ならず!「信頼を持ってやれるシングルマッチほど最高だってことはない」
14日、東京都・後楽園ホールにて『ACTwrestling 後楽園ホール公演』が開催。青野未来が惡斗の挑戦を退けてAWGシングル王座の3度目の防衛に成功した。
2015年にスタートしたアクトレスガールズは、2022年から『プロレスを用いたよりエンターテインメント性の高い公演』へと移行。
新体制になって間もなく続々と新人が加入していき、全ブランド合わせれば旧体制アクトレスを上回る勢力を誇る団体に。それ故に公演には毎回全員が出場出来るわけではなく、限られた試合枠を巡って熾烈な“レギュラー争い”が展開されている。
さらに、2022年8月より元スターダムGMの風香がアドバイザーに就任した後にはリング上でのパフォーマンスの質が大幅に向上。旧体制アクトレスでも主力として活躍していた青野未来や茉莉、元スターダムの澄川菜摘(翔月なつみ)や惡斗、元JDスターのMARUといった以前からプロレスをよく知る実力者たちが中心人物として君臨し後進育成に力を注いできた。
今年3月に独自の王座としてAWGシングル王座を設立。(※旧体制アクトレスの同名王座とは別物)
初代王者決定トーナメントを制した青野未来が王者として君臨し若手の高い壁として君臨してきたが、今回挑戦に名乗りを上げたのは惡斗。
惡斗は若手の思いを代弁する形で最強ユニット決定トーナメントの開催をぶち上げたが、自身のユニット【BE∀STZ REBELLION(ビーリベ)】は惡斗の奮戦及ばず1回戦敗退。
この事態を重く受け止めた惡斗は、「負けたらビーリベのリーダーを降りる」という自らのメンツをかけて青野の王座に挑戦表明。青野も惡斗の覚悟を受け入れ、王座とメンツをかけての頂上決戦が行われることとなった。
青野は序盤からドロップキックやサッカーボールキックなど得意の蹴撃で攻め立てていくが、惡斗は野獣の眼光で睨みつけ逆転のチャンスを虎視眈々と狙い続ける。
青野がラリアットを放っていくと、惡斗はカウンターのコンプリートショットで流れを変えてマフラーホールドを軸とした得意の足攻め地獄に引きずり込む。青野が機動力を失うと、惡斗は惡朱螺(※スイング式フロントネックロック)、ACTスペシャル、惡トーンと猛連撃。
惡斗が必殺のACT Ωを狙うが、青野は丸め込んで切り返しスライディングラリアットからハイキック。顔面から流血する惡斗にバズソーキックから新技の変形スタイルズクラッシュを解禁して3カウントを奪った。
試合を終えた青野は「初めてのあなたとの試合は、最高に!熱くて!楽しかった!あなたのおかげでこのベルトも、私自身もまたさらに輝いて強くなりました」と語り深々と一礼。
惡斗もすべてを出し切っての敗北に清々しい笑みを浮かべ、「そのベルトに挑戦することはない」と一区切り。ビーリベのリーダーの座を後輩の入江彩乃に禅譲し、「お前に足りないのは、自信と責任感。これからビーリベのリーダーとしてお前がこれからギアガンガン上げてけよ」と若手に“主役”の座を託した。
バックステージに戻った惡斗は、「いやあ楽しかった。それしか出てこない。私途中で笑ってたんじゃないかな。タイトルマッチだって久々だけど。タイトルマッチはいいよね。何より疲れない。いや、体は疲れてるよ、血もブーって出てるし」と笑顔。
そして、「後楽園のメインでタイトルマッチのシングルって今回で2回目かな。感慨深さしか無い。青野には信頼しか無い。打てばちゃんと返ってくるし、やっぱ信頼あってこそのものだって思うのでね。信頼を持ってやれるシングルマッチほど最高だってことはない」と、“1回目”と比較してかしみじみとこの日の試合を振り返った。