PANCRASE326でフライ級王者・小川徹に猿飛流が挑戦し“幻の決勝戦”が実現!「本当にPANCRASEのベルトを獲れるなら他に何もいらない」

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 11日、都内新宿区のパンクラスにおいて、『PANCRASE 326』(21日、ベルサール高田馬場)で行われるフライ級王座戦の調印式が行われた。

 王者・小川徹(TRIBE TOKYO M.M.A)と挑戦者の猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS)は、昨年行われたフライ級暫定王者決定4人トーナメントにエントリー。1回戦を勝ち抜き、決勝で闘うはずだったが、猿飛流がケガのため欠場し、小川が不戦勝で暫定王者となった。また、今年1月、正王者・仙三が、タイトルマッチをやれる見込みが立たないため王座を返上。小川が正王者となっている。
 この試合で、約10ヶ月ぶりに小川と猿飛流の直接対決が実現する。タイトルマッチということを除いても、ファンにとっては待ちかねたカードと言えるだろう。
 両選手は廣瀬隆司・キング・オブ・パンクラス評議会 評議員長の立ち会いのもと、出場誓約書にサインした。

――まず、試合への意気込みからお願いします。
猿飛流「20歳のときに修斗でデビューしたんですけど、体調を崩してしまい、長らく格闘技から離れていました。その後、27歳のときパンクラスさんで再デビューさせていただいて、そこからパンクラスさん1本でやっていこうと決めました。
 そのとき、先輩の仙三さんがその時にチャンピオンでして、憧れの先輩のベルトをあともう少しで獲れるというところまできたんだなあと感慨深いです。そして、その相手がすごく強く、尊敬もする小川さんということで、最高のベルトを懸けて最高の試合をさせていただけるんだなと、本当に嬉しく思っています。
 これを獲るために今まで全てを賭けて、他の何よりもこのベルトだけが欲しくてやってきたつもりです。この試合に向けて覚悟をもって、お客さんを沸かせるような試合をして、チャンピオンになりたいと思います」
小川「TRIBE TOKYO M.M.Aの小川徹です。2回目の防衛戦です。
 リングの上で(ベルトを)巻いたのが昨年の10月で、あとで映像を見て、このとき本当に勝って良かったなと思いました。そして、やっぱりフライ級で僕が一番ベルトが似合うと思うので、これをしっかりと巻き続けて、もっと強さを究めていきたいと思っています」

――お2人は、昨年のトーナメントで勝ち上がり、決勝がお2人でした。しかし、猿飛流選手のケガで上田選手との防衛戦となったという経緯があります。この流れを踏まえて、ここにたどり着いたという思いはどんなものか、お聞かせください。
猿飛流「決勝戦は昨年の10 月にやる予定だったんですけど、僕の足のケガで流れてしまい、僕と闘っていただいた上田(将竜)選手が小川さんとタイトルマッチという形になりました。僕はその試合を会場で見させていただいて、小川選手は上田さんをすごく研究していて、圧倒して本当に強いなと思いました。
 その小川選手と、またこうやって試合を組んで下さって、チャンピオンである小川選手が僕の挑戦を受けて下さって、本当にありがたいなというのが率直な気持ちです。
 そして、闘えるのが本当に嬉しいです、楽しみです。怖さもあるんですけど、小川さんと最高の試合ができたらいいなと思っています」
小川「昨年のトーナメントで、トーナメントなので2試合は勝たないとベルトが巻けないという状態でしたが、猿飛流選手のケガで僕の不戦勝になりました。不戦勝ではありますが、勝ちは勝ちで、僕の勝ちだと思っています。
 その経緯があるので、また(猿飛流と)改めて、みたいな形になっていますけど、僕としては、ただの防衛戦と思っています。昨年の続きとかじゃなくて、ただの防衛戦です。
 なんで試合を受けたのかっていうと、自分が強くなりたいから。試合を重ねないと強くなれないと思っているので、今回の試合を受けました」

――小川選手もパンクラスでのキャリアが長くなり、ほとんどの上位選手と闘って勝って来ています。今回猿飛流選手と戦えば、また相手がいなくなってしまう状態。この先というのは、どのように考えていますか。
小川「パンクラス以外の選手ともやってみたいというのはすごく強く思います。なので、今回しっかり防衛をして、パンクラスのベルトを持って他団体だったりとかに乗り込んでいきたいと思います」

――挑戦者は、王者が基盤を固めているこの状況に挑戦します。
猿飛流「先ほどおっしゃったように、フライ級のほとんどの上位ランカーは小川さんに負けています。これで僕が負けたら小川さんの長期政権が続くことになると思うので、ここで僕が、小川さんを長期政権にさせないように、自分も強さを試合で見せて勝ちたいと思っています。尊敬の念を込めて闘いたいです」

――先ほど、前王者・仙三選手のお話が出ました。改めて、猿飛流選手と仙三選手との関係を教えてください。
猿飛流「はい。小川選手と同門の若松選手との防衛戦(※2018年2月)のときに、仙三選手と練習をするようになりました。そして、あの最高な防衛戦を見させていただきました。そのときに、この人について行きたいなと思いました。
 で、それから仙三さんとずっと練習するようになって、そこから、プロ格闘家としての意識が変わっていって、本当にこのベルトをいつか巻きたいと思うようになりました。もう何よりも、何を捨ててもこのベルトを獲りたい。仙三三は本当に尊敬する先輩であり、先生でもあり、この人のようになりたい、と思う存在ですね」

――お互いの印象を教えてください。
小川「試合の映像とかはいくつか見させていただいて、特にグラップリング力が高くて、根性も最後まで絶対に折れない強い選手だなという印象です」
猿飛流「小川選手は、一時期ケガで試合から離れて、復帰戦からトーナメントまで負けなしでチャンピオンになられています。試合も見させていただいて、以前よりコンプリートファイターになったなというイメージを持っています。
 以前は鋭い打撃で倒すイメージだったんですけど、今は組み技も寝技も打撃も、全部組み合わせてMMAが完成されて来ているなと感じます」

――相手より自分の方が優っていると思う部分は?
小川「やっぱり打撃の部分だったりとかは、僕の方が優っていると思っています。グラップリングとかは、全てが優っているというわけではないですけど、自分の方が強い部分、優っている部分はあるので、それで5分5ラウンド勝負していきたいと思います」
猿飛流「自分の得意分野は寝技・組み技で、そこは突出しているので、その自分の武器を出したいです。スクランブルなど、厳しい苦しい場面では自分は自信を持っているので、暴れたいです」

――どのようなフィニッシュを想定していますか。
小川「5分5ラウンドで、前回(※2021年10月、上田将竜せん)よりキツイ試合になるとは思っています。挑戦者の意気込みを聞いていても、やはり激しい試合になるだろうと思いますが、生き残れるのは僕です。
 どんなにスクランブルが起きようが、どんなに体力を削ろうが、生き残れるのは自分だと思っているので、最後は5分5ラウンドまではいかないかなと思っています。その前にしっかり仕留めて、次の、同門の修斗のチームメイトにバトンタッチしたいです」
猿飛流「最初から苦しい闘いになるだろうなとと思っています。小川さんは後半になればなるほど、さらに動きも増して、粘り強くて、ハートも本当に強いので、僕も負けないぞという気持ちでしっかり闘います。
 スクランブでル優って、打撃の間合いでも自分が上手く闘って、チャンスがあれば一本、KOを狙っていきます。5分5ラウンド最後までいったとしても、本当に激しい、キツくてお客さんを沸かせるような試合が、小川さんとならできるんじゃないかなと思っています」

――この大会は、パンクラス2022年の開幕戦で、新しい会場でのメインイベントになります。「パンクラス新章」と銘打たれた大会ですが、そのメインイベントを託されたことについて、どのように思っていますか。
猿飛流「コロナという大変な状況の中で、“新章”と掲げて大会を開催して下さって、そのメインの抜擢していただいて感謝しています。パンクラスの新時代を切り拓けるような、パンクラスを引っ張って行けるような試合をする選手になりたいです」
小川「コロナが原因で会場が変わったりとか、試合数が減ってしまったりとかあったんですけど、猿飛流選手も含めた昨年出たトーナメントの4名は、コロナ下でもずっと練習して試合をし続けてきたメンバーだと思っています。
 まだまだ収束していませんが、これから明るい先を、格闘技の1つの団体・パンクラスとして光を見せられるようなメインイベントにしたいと思っています」

――今回からオクタゴンに変わりますが、そういったところは試合に影響しますか?
猿飛流「特に気にはしてないです。自分の動きがしっかり出せればというイメージです。しっかりリングチェックで確かめられれば問題はないかなと思います」
小川「僕は、去年の2月にRoad to ONEの方で、今までのデカゴンよりも小さいサイズのリングに上がっているので、そんなに抵抗はありません。リングチェックをしっかりとすれば対応できると思います」

――小川選手、これからパンクラスの顔として、どのようなチャンピオン像を描いていますか。
小川「ヌケがない、絶対に勝つチャンピオンでありたいと思っています。打撃が特化しているとか、何が特化しているとか、まだまだ磨かないといけないところはありますが、勝つか負けるか分からないチャンピオンじゃなくて、『なんだかんだ、絶対、小川が勝つよね』っていう、堅い選手でありたいなと思っています」

――前回の上田選手との試合で初防衛をして、自分の中で何か超えたなとか、成長したなと思うことはありますか。
小川「自分の中で制御をかけられるようになったことですね。行こう行こうっていうだけじゃなくて、自分の中でストップをかけられるようになりました。
 自分で5分5ラウンドをコントロールできるようになったというのが、この前の試合で感じたことです」

――先ほどお話にも出ましたが、この3月は、TRIBE TOKYO M.M.Aにとって大切なタイトルマッチが続きます。そこを踏まえて、もう一度、意気込みを聞かせて下さい。
小川「僕が一番最初かなと思ったんですけど、UFCで(佐藤)天くんの試合があるので、僕が二番手でした(笑)。
 順番で言うと、天君がしっかり勝って、次に僕の試合があって、すぐ後藤丈治と石井逸人、その一週間後に若松祐弥の試合があります。とりあえず自分が勝つのは絶対で、特に当日の丈治と逸人はメンタル的なものが大きいと思うので、良いプレッシャーを与えたいなと思っています。先輩が勝ったからって日和るような選手はTRIBEにいないので、力にしてくれると思います。そのためにもしっかり勝ってケツを叩きたいです」

――猿飛流選手はケガで欠場されていたのですが、いつごろから本格的に練習に復帰されたのでしょうか。
猿飛流「トーナメントの上田将竜選手との試合(※2021年5月)の前に足首の偽関節が発覚しました。ずっと足首は何回もケガをして壊していたんですけど、詳しく検査したら関節がない場所が骨折して偽関節になっていたんです。そこを、5月30日の試合のときにまた傷めてしまいました。
 そこで、全治3〜4ヶ月くらいかかると言われたのですが、我慢できずにちょっと練習してしまったりして、3ヶ月経ってもなかなか治らずに、10月に入るあたりでも蹴りが使えない状態でした。それで、本当に申し訳ない形なんですけど(試合を)お断りしてしまったこともありました。
 でも、年末あたりから徐々にしっかりした練習ができるようになりました。スパーリングは1月末くらいからできるようになってきて、今はもうほぼ完治しています。もちろん、ガッツリとしたMMAスパーができるようになっているので、(試合は)問題なく行けると思います」

――今回の試合ですが、「タイトル」ということへの気持ちが強いのか、それとも「仙三選手が持っていたベルト」への気持ちが強いのか、どちらなのでしょうか。
猿飛流「あのベルトを獲りたいと思った最初のきっかけは、仙三さんの試合で仙三さんの闘う姿を見他ことです。
 今は当然、仙三さんのベルトを受け継ぎたいという気持ちはあるんですけど、でも、今回の試合は単純に、最高の小川選手と試合をして、勝って、自分がパンクラスの王者になるぞと、そこだけに集中しようかと思っています。(仙三を)尊敬するのは当然なんですけど、あまり思い過ぎるのも良くないかなと。ただ、ベルトを自分の力で勝ち取ろうという気持ちです。そして、仙三さんのベルトが受け継げたと思えたら最高ですね」

――パンクラスのベルトに対する思い、パンクラスの王者になるということに、どのような思いがありますか。
猿飛流「はい。尊敬する先輩が持っていたベルトという強い思いがあります。そして、パンクラスで再デビューさせてもらってから、パンクラスのベルトを見ると本当にカッコ良くて、これを腰に巻けたら本当に最高なんだろうなと、ずっと想像していました。本当にこれを獲れるんだったら他に何もいらないと思えるぐらい、このベルトが欲しいです」

――小川選手、「全てのコンタクトスポーツは王者を中心に回る」と言われていますが、これから長期政権を築き、絶対王者となるために、王者像をあらためて教えて下さい。
小川「ただ強いだけでは王者にはなれないと思っています。
 前の調印式のときにも少しお話したんですけど、これまでTRIBEにベルトがなかったのはどうしてだろうと考えたときに、ただ強いだけじゃベルトは巻けない。全て人生を賭けてしっかりと生きて、王者にふさわしい人間じゃないとベルトは巻けないと思うようになりました。
 僕はそうなるべく言動をしてきているので、必ず次もしっかりベルトを獲って、王者でい続けようと思っています」

(写真・文/佐佐木 澪)

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